JP3156049B2 - 地盤改良装置及び地盤改良方法並びに改良したソイル柱列杭のラップ長の施工管理方法 - Google Patents

地盤改良装置及び地盤改良方法並びに改良したソイル柱列杭のラップ長の施工管理方法

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JP3156049B2 JP33673398A JP33673398A JP3156049B2 JP 3156049 B2 JP3156049 B2 JP 3156049B2 JP 33673398 A JP33673398 A JP 33673398A JP 33673398 A JP33673398 A JP 33673398A JP 3156049 B2 JP3156049 B2 JP 3156049B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、山止め、あるい
は地盤改良基礎等をラップ型のソイル柱列杭として施工
する際に使用される地盤改良装置と、同装置を使用して
実施される地盤改良方法、及び前記の地盤改良方法にお
いて隣接するソイル柱列杭相互間のラップ長を垂直断面
の施工軌跡と水平断面形状の二面からリアルタイムに施
工管理し、その施工記録を保存し、何時でも縦覧可能に
する施工管理方法、並びに施工誤差の修正を含む施工管
理方法の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来、山止め又は地盤改良基礎等がラッ
プ型のソイル柱列杭で多く実施されている。この場合
に、隣接する杭相互間のラップ長が不足したり、又はラ
ップしないときは、杭相互間の一体性(連続性)が損わ
れ、構造上の強度、剛性が低下するほか、止水性の欠損
などが発生して欠陥工事となるので、対処法が研究され
ている。
【0003】ソイル柱列杭の施工は、一軸又は二軸以上
の多軸地盤改良装置(又はセメントスラリ−系機械式攪
拌深層混合処理機とも言う。)によって行なわれるが、
目視確認が不可能な地中での施工であるため、前記ラッ
プ長の具体的な施工管理は困難視されている。
【0004】従来、ラップ長の施工管理を可能なかぎり
実現する目的で、攪拌掘削軸の傾斜角を計測する傾斜計
を具備した地盤改良装置が、例えば特開昭57−764
08号、特開昭62−110111号公報などに記載さ
れて公知に属する。
【0005】本出願人も特開平5−230825号公報
に、地盤中の地層の硬軟や障害物の有無、あるいは先行
の改良杭によって攪拌掘削軸の逃げとか曲がり、傾斜が
発生することを可及的に防ぎ、垂直度をリーダによって
設定された施工を高精度に実現できる構成とし、同時に
土中の建入施工管理を傾斜計によってリアルタイムに測
定し記録表示することが可能な地盤改良装置を提案して
いる。
【0006】本出願人はまた、前記特開平5−2308
25号公報に開示した地盤改良装置による地盤改良方法
として、隣接するソイル柱列杭相互間のラップ長をリア
ルタイムに施工管理し、その施工記録を保存し、何時で
も縦覧可能にする施工管理方法を開発し、特開平7−4
2147号公報に開示している。
【0007】更に同様な目的の技術が下記のように多く
散見される。
【0008】特開平8−144264号公報には、攪
拌掘削軸(回転軸)を正転、逆転方向に変更して攪拌掘
削軸の曲がりを修正する地盤改良方法と、前記の方法に
適用されるように掘削羽根の傾きを回動機構によって変
更可能に構成した地盤改良装置が開示されている。
【0009】特開平9−32457号公報には、攪拌
掘削軸の二方向傾斜角とネジレ角を測定し、また、深度
を測定し、前記二方向傾斜計の測定値から軸先端位置座
標を算出し、前記軸先端位置及びネジレ角を軸先端の移
動毎に累計して貫入軌跡及びソイル杭の形状を定量的に
計測する地中先端位置検出方法が開示されている。
【0010】特開平9−126771号公報には、攪
拌掘削軸の回転角、傾斜角、及び深度を計測し、前記回
転角に対応する傾斜角の最大値とから曲がり方向を検出
し、前記の曲がり方向角度から攪拌掘削軸先端の座標位
置を特定し、前記の軸先端位置座標と傾斜角を深度毎に
累計して、前記曲がり形状を刻々検出し、貫入軌跡とソ
イル杭の形状を定量的に計測する方法が開示されてい
る。
【0011】特開平9−243368号公報には、攪
拌掘削軸の回転角を近接スイッチで検出し、同時に傾斜
角度を計測し、攪拌掘削軸の垂直軸に対するX,Y二次
元方向の傾斜角を各別に検出し、攪拌掘削軸の深度と前
記X,Y方向の傾斜角から攪拌掘削軸先端の座標位置を
特定し、攪拌掘削軸の曲がり形状を刻々検出し、貫入軌
跡とソイル杭の形状を定量的に計測する方法が開示され
ている。
【0012】
【本発明が解決しようとする課題】上述したように、従
来も攪拌掘削軸の傾斜角又は曲がり傾向を測定する傾斜
計を具備した地盤改良装置は公知であり、実用にも供さ
れている。
【0013】しかし、そうした地盤改良装置を使用した
施工においても、従来の施工管理は単に施工中のソイル
柱列杭の建入精度(垂直精度)を測定し知得するだけに
止まっている。
【0014】本出願人の特開平7−42147号公報に
開示した施工管理方法に至って、計器による測定結果に
基いて隣接のソイル柱列杭とのラップ長が正常か否かを
直接具体的にリアルタイムに把握管理し、その施工記録
を保存し、何時でも縦覧する技術的思想が具体化された
と云える。
【0015】上記〜に開示された技術も、測定値の
取り方、同測定値の用い方に多少の相違はあるものの、
意図している施工管理の目的は同じである。
【0016】しかし、上記の各技術は、隣接のソイル柱
列杭とのラップ長が正常か否かをリアルタイムに把握す
ることは可能であるものの、それは単に把握管理し記録
することに止まり、例えば現在進行中の施工が曲がり傾
向にあることを知得しても、その曲がり傾向を正常方向
へ修正する手段や技術思想までは含まず、単なる施工管
理と記録で終わってしまうことが不満な問題点になって
いる。
【0017】ところで、上記に開示された技術は、攪
拌掘削軸を正転方向と逆転方向とに変更して曲がりを修
正する内容であることを評価出来る。
【0018】しかしながら、計器によって曲がりの発生
ないし傾向を知得して「修正」を行うのではなく「適宜
貫入深さ毎に」、つまり闇雲に回転方向を変更する内容
であるから、果して曲がりの修正に実効性があるか否か
疑わしい。また、同公報に開示されている地盤改良装置
は、攪拌掘削軸の正転方向と逆転方向の双方向に掘削機
能を発揮させる手段として、掘削羽根の傾きを一例とし
て油圧シリンダで駆動されるラック、ピニオン機構の回
動機構で変更する構成であるが、掘削羽根に作用する地
盤の掘削抵抗の大きさと、地中の深い位置で泥まみれに
なる部分に前記の回動機構を設けて働かせる構造の点
が、技術的、実用的な実現性に大きな疑問がある。
【0019】本発明の目的は、先に施工したソイル柱列
杭と、これに隣接してラップさせる今回施工のソイル柱
列杭それぞれの垂直な施工軌跡を、両者間の設計ラップ
長に相当する水平距離をあけた位置を原点として、特に
3次元オートジャイロセンサーで計測する方位角に基づ
く補正を加えて実情に近い精度で記録表示するととも
に、現在進行中の施工軌跡の曲がり傾向は、適時に先端
掘削カッターを逆転貫入掘削に切り換えてリアルタイム
に修正を行い、貫入掘削を高品質、高精度に進める、ラ
ップ長の施工管理方法と、同方法の実施に好適な地盤改
良装置を提供することである。
【0020】本発明の次の目的は、前記の所謂垂直断面
の施工軌跡のみならず、今回施工杭の水平断面形状とそ
の位置を記録表示しておいて、先施工杭の水平断面形状
を呼び出し、平面設計図に基づいて重ね合わせた各施工
杭の水平断面形状との二面から杭相互のラップ長をリア
ルタイムに高精度に把握管理し、その記録を何時でも縦
覧可能にするほか、前記の施工管理により求めた実質ラ
ップ長の誤差傾向は、現在進行中の先端掘削カッターを
適時に逆転貫入掘削に切り換えてリアルタイムに手遅れ
とならないように修正を行い、貫入掘削を高品質、高精
度に施工できる、ラップ長の施工管理方法と、同方法の
実施に好適な地盤改良装置を提供することである。
【0021】本発明の更なる目的は、前記の施工管理に
基づく修正の要求に即時応じられる構成の地盤改良装
置、及び上記の修正を行いつつ貫入掘削を高品質、高精
度に施工できる地盤改良方法を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】上記従来技術の課題を解
決するための手段として、請求項1記載の発明に係る地
盤改良装置は、垂直下向きの配置で回転可能に支持され
た駆動軸を具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が
一連に接続されており、攪拌掘削軸はその下端部に先端
掘削カッターを備え、上部に攪拌翼を備えており、安定
材の貫入吐出口及び引き上げ吐出口を備えている地盤改
良装置において、前記先端掘削カッターは、正転方向に
掘削機能を発揮する正転掘削羽根と、逆転方向に掘削機
能を発揮する逆転掘削羽根との一対が直径線方向に突き
出され、且つ回転方向の前後に略対称な山形状配置に取
り付けられている構成であることを特徴とする。
【0023】請求項2記載の発明に係る地盤改良装置
は、垂直下向きの配置で回転可能に支持された駆動軸を
具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が一連に接続
されており、攪拌掘削軸はその下端部に先端掘削カッタ
ーを備え、上部に攪拌翼を備えており、安定材の貫入吐
出口及び引き上げ吐出口を備え、また、施工する改良杭
の位置を計測する手段を具備している地盤改良装置にお
いて、前記先端掘削カッターは、正転方向に掘削機能を
発揮する正転掘削羽根と、逆転方向に掘削機能を発揮す
る逆転掘削羽根との一対が直径線方向に突き出され、且
つ回転方向の前後に略対称な山形状配置に取り付けられ
た構成であること、改良装置先端位置の計測手段とし
て、傾斜計とジャイロセンサーとを組み合わせた3次元
ジャイロセンサーが攪拌掘削軸の連結軸受へ固定した防
水型センサーケースの中に設置されていること、をそれ
ぞれ特徴とする。
【0024】請求項3に記載した発明に係る地盤改良装
置は、垂直下向きの配置で回転可能に支持された駆動軸
を具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が一連に接
続されており、攪拌掘削軸はその下端部に先端掘削カッ
ターを備え、上部に攪拌翼を備えており、安定材の貫入
吐出口及び引き上げ吐出口を備え、また、施工する改良
杭の位置を計測する手段を具備している地盤改良装置に
おいて、前記先端掘削カッターは、正転方向に掘削機能
を発揮する正転掘削羽根と、逆転方向に掘削機能を発揮
する逆転掘削羽根との一対が直径線方向に突き出され、
且つ回転方向の前後に略対称な山形状配置に取り付けら
れた構成であること、改良装置先端位置の計測手段とし
て、傾斜計とジャイロセンサーとを組み合わせた3次元
ジャイロセンサーが攪拌掘削軸の連結軸受へ固定した防
水型センサーケースの中に設置されていること、改良装
置の位置及び施工する改良杭の平面座標位置の計測手段
として、人工衛星からの電波をとらえて自己位置を測定
する全地球測位システムを装備していること、をそれぞ
れ特徴とする。
【0025】請求項4記載の発明に係る地盤改良方法
は、垂直下向きの配置で回転可能に支持された駆動軸を
具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が一連に接続
されており、攪拌掘削軸はその下端部に正転・逆転双方
向に掘削機能を有する構成の先端掘削カッターを備え、
上部に攪拌翼を備えた構成であり、安定材の貫入吐出口
及び引き上げ吐出口を備え、また、改良装置先端位置の
計測手段として傾斜計とジャイロセンサーとを組み合わ
せた3次元ジャイロセンサーが攪拌掘削軸の連結軸受部
分に設置された地盤改良装置により実施する地盤改良方
法において、前記先端掘削カッターによる正転貫入掘削
を進めつつ、前記計測手段による攪拌掘削軸の曲がり傾
向の計測を行い、前記曲がり傾向は適時に先端掘削カッ
ターを逆転貫入掘削に切り換えて修正して貫入掘削を進
めることを特徴とする。
【0026】請求項5に記載した発明に係る改良したソ
イル柱列杭のラップ長の施工管理方法は、 a) 攪拌掘削軸の掘削貫入深度を計測する深度計を備
え、攪拌掘削軸の下端部に正転・逆転双方向に掘削機能
を有する構成の先端掘削カッターを備え、改良装置先端
位置の計測手段として傾斜計とジャイロセンサーとを組
み合わせた3次元ジャイロセンサーが攪拌掘削軸の連結
軸受部分に設置され、更に改良装置の位置及び施工する
改良杭の平面座標位置の計測手段として、人工衛星から
の電波をとらえて自己位置を測定する全地球測位システ
ムを装備した地盤改良装置により地盤改良を進めるこ
と、 b) 施工する改良杭の位置を施工場所での座標位置と
して求め、杭位置登録管理システムへ入力すること、 c) 地盤改良装置の攪拌掘削軸の先端位置を、前記全
地球測位システムにより施工場所での座標位置を計測し
つつ、前記杭位置登録管理システムに入力された改良杭
の座標位置へ誘導して位置合わせを行うこと、 d) 決定した軌跡管理貫入開始位置において、攪拌掘
削軸の掘削深度と傾斜角及び方位角を計測しつつ地盤改
良を進め、各々の計測値はリアルタイムに演算処理装置
へ入力し、前記深度を基軸として各深度の傾斜角及び方
位角をプロットしてその軌跡を記録表示すること、 e) 先に施工したソイル柱列杭とラップする隣接のソ
イル柱列杭を施工するに際しては、先施工のソイル柱列
杭の施工軌跡と水平断面形状を呼出し、今回施工のソイ
ル柱列杭を施工する攪拌掘削軸の掘削深度を基軸として
各深度における傾斜角及び方位角の施工軌跡を、前記先
施工杭の施工軌跡との間に設計ラップ長に相当する水平
間隔をあけた位置を原点として記録表示し、且つ前記方
位角に基づいて重ね合わせた施工杭の水平断面形状を記
録表示すること、 f) 前記二つの施工軌跡の水平間隔及び施工杭相互の
水平断面形状に基づいて実質のラップ長を把握し、これ
を任意の掘削深度毎に管理すること、をそれぞれ特徴と
する。
【0027】請求項6に記載した発明に係る改良したソ
イル柱列杭のラップ長の施工管理方法は、 a) 攪拌掘削軸の掘削貫入深度を計測する深度計を備
え、攪拌掘削軸の下端部に正転・逆転双方向に掘削機能
を有する構成の先端掘削カッターを備え、改良装置先端
位置の計測手段として傾斜計とジャイロセンサーとを組
み合わせた3次元ジャイロセンサーが攪拌掘削軸の連結
軸受部分に設置され、更に改良装置の位置及び施工する
改良杭の平面座標位置の計測手段として、人工衛星から
の電波をとらえて自己位置を測定する全地球測位システ
ムを装備した地盤改良装置により地盤改良を進めるこ
と、 b) 施工する改良杭の位置を施工場所での座標位置と
して求め、杭位置登録管理システムへ入力すること、 c) 地盤改良装置の攪拌掘削軸の先端位置を、前記全
地球測位システムにより施工場所での座標位置を計測し
つつ、前記杭位置登録管理システムに入力された改良杭
の座標位置へ誘導して位置合わせを行うこと、 d) 決定した軌跡管理貫入開始位置において、攪拌掘
削軸の掘削深度と傾斜角及び方位角を計測しつつ地盤改
良を進め、各々の計測値はリアルタイムに演算処理装置
へ入力し、前記深度を基軸として各深度の傾斜角及び方
位角をプロットしてその軌跡を記録表示すること、 e) 先に施工したソイル柱列杭とラップする隣接のソ
イル柱列杭を施工するに際しては、先施工のソイル柱列
杭の施工軌跡と水平断面形状を呼出し、今回施工のソイ
ル柱列杭を施工する攪拌掘削軸の掘削深度を基軸として
各深度における傾斜角及び方位角の施工軌跡を、前記先
施工杭の施工軌跡との間に設計ラップ長に相当する水平
間隔をあけた位置を原点として記録表示し、且つ前記方
位角に基づいて重ね合わせた施工杭の水平断面形状を記
録表示すること、 f) 前記二つの施工軌跡の水平間隔及び施工杭の水平
断面形状に基づいて実質のラップ長を把握し、これを任
意の掘削深度毎に管理すること、 g) 前記の管理により求めた施工軌跡の実質ラップ長
の誤差又は曲がり傾向は適時に攪拌掘削軸の先端掘削カ
ッターを逆転貫入掘削に切り換えて修正し貫入掘削を進
めること、をそれぞれ特徴とする。
【0028】
【発明の実施形態及び実施例】以下に、本発明の実施形
態及び実施例を説明する。
【0029】図1と図2は、請求項1及び2記載の発明
に係る地盤改良装置全体の実施形態例を示している。
【0030】この地盤改良装置の基本構成は従前のもの
と大差なく、地上のベースマシン1に垂直に支持された
リーダー2のレール3に沿って昇降自在な回転(掘進)
機構4の2本の回転軸の下に、垂直下向きの配置で2本
(但し、1本又は2本以上の多数本の構成も可)の駆動
軸5、5が回転可能に支持され、各駆動軸5の下端部に
攪拌掘削軸6が一連に接続されている。
【0031】攪拌掘削軸6の詳細を図3に示した。下端
部に先端掘削カッター7及び8を備え、上部に攪拌翼9
を備えている。また、詳細に図示することは省略した
が、安定材の貫入吐出口及び引き上げ吐出口を備えてい
る。前記2本の攪拌掘削軸6、6は、その上部及び下部
の2か所を連結軸受10、10によって回転自在に支持
され、軸相互間の位置の確定(拘束)が行われている。
図1中の符号11は2本の駆動軸5、5の振れ止め、1
2は信号保護管18用の連結軸受である。
【0032】図3と図4に詳示した先端掘削カッター8
は、正転方向に掘削機能を発揮する正転掘削羽根8a
と、逆転方向に掘削機能を発揮する逆転掘削羽根8bと
の一対が、攪拌掘削軸6の直径線方向に水平に設けた旋
回軸8cへ、回転方向の前後に対称な山形状配置に取り
付けられた可動型の構成とされている。前記山形状の角
度は60°前後の大きさとされている。この可動型の先
端掘削カッター8は、前記正転掘削羽根8aと逆転掘削
羽根8bとの一対が、攪拌掘削軸6の回転方向に対応し
て、旋回軸8cを中心に振り子の如く一定の角度傾い
て、正転、逆転の双方向に掘削機能を発揮する(図4の
点線図示を参照)。攪拌掘削軸6の正転又は逆転の回転
に対して、正転掘削羽根8a又は逆転掘削羽根8bが地
盤の掘削抵抗によって押される形で傾くのである。例え
ば攪拌掘削軸6の正転時には、図4に実線で示したよう
に正転掘削羽根8aがストッパ8eに当たった位置で水
平な掘削面に対して適切なすくい角の姿勢をとる。この
とき逆転掘削羽根8bはその背面がストッパ8dに当た
った逃げの姿勢をとり、無用な抵抗を軽減する。攪拌掘
削軸6の逆転時には逆に、図4に点線で示したように逆
転掘削羽根8bがストッパ8fに当たった位置で水平な
掘削面に対して適切なすくい角の姿勢をとる。正転掘削
羽根8aはその背面がストッパ8gに当たった逃げの姿
勢をとり、やはり無用な抵抗を生じさせない。かくし
て、攪拌掘削軸6の正転、逆転の双方向において変わら
ぬ掘削機能を発揮するのである。
【0033】一方、図5A、Bに示した先端掘削カッタ
ー8′は、正転掘削羽根8aと逆転掘削羽根8bとの一
対が、攪拌掘削軸6の直径線方向に突き出す配置に固定
されたホルダ8hの回転方向の前後位置に略対称な配置
で、且つ地盤の掘削に適度なすくい角を形成する山形状
の配置で固定され、攪拌掘削軸6の回転方向の正逆にか
かわらず不動の姿勢を保ちつつ掘削機能を発揮する固定
型の実施例である。攪拌掘削軸6の正転時又は逆転時に
は、常に回転方向前側に位置する正転掘削羽根8a又は
逆転掘削羽根8bが地盤を掘削し、双方向への掘削機能
を働く。前記可動型の先端掘削カッター8は硬軟いずれ
の地盤の掘削にも適応するが、固定型の先端掘削カッタ
ー8′は柔らかい地盤の掘削に適用性がある(以上、請
求項1記載の発明)。
【0034】次に、図1で明らかなように、駆動軸5及
び攪拌掘削軸6と共に地中へ進入する先端位置の計測手
段13は、具体的には図8に示したように、X,Y2次
元方向の傾斜計14とジャイロセンサー15とを組み合
わせた3次元ジャイロセンサーとして構成され、攪拌掘
削軸6の直上位置の連結軸受10へ固定した防水型セン
サーケース16の中に設置されている。ジャイロセンサ
ー15は、攪拌掘削軸6の方位角をリアルタイムに検出
する手段として重用される。即ち、攪拌掘削軸6、ひい
てはこれにより改良処理されるソイル柱列杭17が、図
7Aの姿勢から、同Bの姿勢へと回転した(捩じれた)
場合の回転中心線はP点を通る鉛直軸である。また、同
Cの状態へ回転した場合の、回転中心線はQ点を通る鉛
直軸へと変化する。物体の回転を検出する手段(センサ
ー)には、ジャイロをはじめ、回転センサー、角度セン
サーなどが知られているが、図7A〜Cのように回転中
心線の位置がP,Qのように常に変化する運動系におい
て、回転角度を検出する手段はジャイロを除いて他にな
い。地盤改良装置の攪拌掘削軸6のように鉛直軸が傾斜
する場合には、ジャイロセンサー15による計測が最適
である。何故なら、施工軌跡の管理において、攪拌掘削
軸6の傾斜角、それもX,Y2次元方向の傾斜角に加え
て方位角までも計測する意義は、現実にはX軸、Y軸の
各象限に発生するであろう攪拌掘削軸6の傾斜角を、
X,Y2次元方向の傾斜計14のみで高精度に実測する
ことに無理があり、この無理を座標軸変換の式で補正し
て精度を向上させる必要性が大きいからである。
【0035】地盤改良装置にはまた、具体的に図示する
ことを省略したが、攪拌掘削軸6の地中深度をリアルタ
イムに計測する深度計も設置されている。
【0036】改良処理したソイル柱列杭17のラップ長
L(図7Aを参照)の施工管理方法においては、上記し
た理由で方位角と傾斜角の計測値が要求される。そこで
上述した3次元ジャイロセンサーの重要性が認識され
る。地盤改良装置の攪拌掘削軸6は傾斜することも予想
されるので、ジャイロセンサー15の入力軸を予め鉛直
にセットすることは至難である。しかし、ジャイロの入
力軸の傾斜、ひいては同入力軸に直角なX,Y2次元方
向の傾斜角を計測できれば、回転角を方位角に変換する
ことが可能である。そのためにはジャイロの傾きを計測
するX,Y2次元方向の傾斜計14がジャイロセンサー
15の近傍に存在していなければ意味がない。
【0037】そこで本発明では、図8に示したように、
計測手段13を、X,Y傾斜計14とジャイロセンサー
15とを近傍位置に組み合わせた3次元ジャイロセンサ
ーとして構成した。図8に示したように傾斜計14とジ
ャイロセンサー15とは十分に接近した特定の位置関係
で組み合わせ、これを防水型センサーケース16の中に
納めている。それぞれの計測値は、図1の信号保護管1
8の中に通した信号線を通じて地上の図示を省略した演
算処理装置(施工管理装置)へリアルタイムに送られる
(以上、請求項2記載の発明)。
【0038】上記構成の地盤改良装置を使用すると、請
求項4に記載した発明に係る地盤改良方法を、次のよう
に実施できる。
【0039】まず先端掘削カッター8(又は8′、以下
同じ)の正転貫入掘削を進め、同時に先端位置の計測手
段13による攪拌掘削軸6の位置(方位角)及び曲がり
傾向を計測する。この計測値は、後で詳しく説明するよ
うに求める、改良したソイル柱列杭17の垂直な施工軌
跡をディスプレイにリアルタイムに表示させ、目視によ
り、又は数値により位置の誤差および曲がり傾向の有無
を確認する。そして、曲がり傾向が確認された場合に
は、適時に、つまり誤差又は曲がりが大事に至らぬよう
に出来るだけ早い段階で、先端掘削カッター8を逆転貫
入掘削に切り換える。すると先端掘削カッター8による
地盤の掘削方向が逆転したが故に、発生する抵抗力及び
その反力も逆転して前記の曲がり傾向を漸次相殺(解
消)する方向に修正が進む。前記曲がり傾向が正常に近
づき安定した段階で、再び先端掘削カッター8を正転貫
入掘削に切り換えて掘削を進める。もっとも前記逆転貫
入掘削をそのまま継続して効率のよい貫入掘削を進める
ことも可能である。
【0040】いずれの方法を実行するにせよ、その後再
び曲がり傾向が確認されたときには、再度先端掘削カッ
ター8の貫入掘削の回転方向を反転させて修正すること
により高精度の施工を進める。
【0041】ところで、施工場所における改良杭の配置
図が図11のように設計されている場合に、実際の施工
に際しては、地盤改良装置の位置及び施工しようとする
改良杭17の平面座標位置を計測し、地盤改良装置を施
工位置(設計座標位置)へ正確に迅速に誘導して位置合
わせを行うことが重要課題であり、そのための計測手段
なり位置誘導手段の成否が実際の施工上に極めて重要で
ある。
【0042】請求項3記載の発明では、前記の計測手段
として、現在では自動車のカーナビゲーションとして知
られ普及している、人工衛星からの電波をとらえて自己
位置を緯度、経度や標高などで瞬時に測定する(推定す
る)全地球測位システム(グローバル ポジショニング
システム、以下、GPSと略す場合がある。)を採用
した。その用意として、地盤改良装置に衛星用アンテナ
(GPSアンテナ)を取付け、施工管理装置(制御用の
演算処理装置)にGPS受信機を併設する。
【0043】一方、図11のように設計された改良杭の
施工場所における配置(施工位置)は緯度、経度に基く
座標位置として求め、これを予め杭位置登録管理システ
ムへ入力しておき、必要の都度呼び出して、前記GPS
の計測結果と照合して地盤改良装置の位置誘導ないし位
置合わせを行う。
【0044】次に、請求項5記載の発明に係る、改良し
たソイル柱列杭のラップ長の施工管理方法の実施例を、
下記A)〜D)の各段階にしたがって説明する。
【0045】A)上記構成の2軸地盤改良装置により、
図11のように設計されたソイル柱列杭17の施工を進
めるにあたり、先ずは上述のGPS受信機を起動して、
地盤改良装置の現在位置、及び攪拌掘削軸6の先端位置
を、施工場所での座標位置として計測する。同時に予め
杭位置登録管理システムに入力しておいた改良杭17の
施工場所での設計座標位置を呼び出し、両者を照合する
方法によって地盤改良装置の位置誘導を行い、攪拌掘削
軸6の貫入開始位置(軌跡管理開始位置)を求める。
【0046】更に具体的に位置誘導の要領を示すと、一
例として図12のような画面表示となる。X,Y2次元
の平面座標系内で、予め設定した誘導許容範囲(例えば
10〜30mm)内に到達するように位置誘導を行う。
【0047】次に、計測手段13により攪拌掘削軸6の
X,Y2次元方向の傾斜角および方位角を計測する。同
時に、掘削貫入深度も計測し、各々の計測値はリアルタ
イムに地上の施工管理装置(演算処理装置)へ入力す
る。そして、前記掘削貫入深度を基軸として各深度の
X,Y2次元方向の傾斜角と方位角をプロットし、その
施工軌跡を図9のように記録表示する。
【0048】即ち、X,Y2次元方向にしたがい、左
右、前後方向の垂直な施工管理図が得られる。地上の演
算処理装置(例えばNEC社製のパーソナルコンピュー
タ PC−9801)は、地盤改良装置における安定材
の自動注入管理制御を行なう施工管理装置と連係されて
いる。演算処理装置で処理され記録された施工軌跡は、
即座にモニター画面に表示され、或いはプリンタで印刷
し縦覧に供せられる。
【0049】B)先に施工したソイル柱列杭にラップす
る隣接のソイル柱列杭を施工するに際しては、図10の
ように、先施工のソイル柱列杭の施工軌跡20と水平断
面形状を前記演算処理装置のモニター画面に呼出す。そ
して、今回施工のソイル柱列杭を施工する攪拌掘削軸6
の掘削深度を基軸として、各深度におけるX,Y2次元
方向の傾斜角と方位角をプロットした施工軌跡21を、
図10の前後、左右画面のように、前記先施工杭の施工
原点との間に「設計ラップ長」に相当する水平間隔をあ
けた位置を原点として記録表示する。同時に前記方位角
に基いて重ね合わせた水平断面形状も記録表示する(図
10の左側中央の図、及び図14を参照)。
【0050】前記の演算処理装置を作動させるソフトウ
エアは、前記深度計及びX・Y2次元方向の傾斜計14
から計測値が入力されると、深度を基軸(縦軸)として
各深度の傾斜角をそのまま、又は方位角に基づく補正を
したものがプロットされ、施工軌跡の自動作図が可能に
構築されている。そして、既に記録されている先施工の
ソイル柱列杭の施工軌跡を呼出し、隣接する今回施工の
ソイル柱列杭の施工軌跡と比較演算して、両者の間に水
平な実施工ラップ長Lを記録表示する(図10参照)。
【0051】C)上記二つの施工軌跡20、21の水平
間隔を実施工ラップ長Lとして把握し管理する。図10
は、施工軌跡の作図法とラップ長Lの関係、及び水平断
面形状の重なり状態をモニター画面として示している。
1本の杭径が80〜100cm程度の場合、「設計ラップ
長」は20cmが標準とされる。先施工杭の施工軌跡20
は同杭の外径位置を原点として表示され、今回施工杭の
軌跡21は先施工杭とラップした外径位置を原点として
求められる。従って、設計通りの施工であるなら、二つ
の施工軌跡20と21の初期値は設計ラップ長の20cm
の間隔が保たれる。そして、地盤改良装置による今回施
工杭の施工の進捗と共にリアルタイムに連続的に作図さ
れる軌跡21と先施工杭の軌跡20との相対的な水平間
隔を、隣接する二つのソイル柱列杭間の各深度における
実質的な実施工ラップ長Lとしてリアルタイムに把握、
管理できるのである。
【0052】一つのソイル柱列杭を施工する度に、図1
0のように、二つの施工軌跡20,21の管理データが
得られ、それが次々に演算処理装置に記録、保存され
る。
【0053】図13は、一例としての軌跡、ラップ管理
結果表を数値で示している。これに対応する図9は、施
工後軌跡、ラップ結果データを示している。
【0054】従って、施工管理者は、施工中はディスプ
レイの管理データ画面を監視することによって、ソイル
柱列杭の施工精度、特に実施工ラップ長Lをリアルタイ
ムに管理することができる。例えば実施工ラップ長Lが
許容下限とされる10cmに接近し又はそれ以下になった
ときは演算処理装置が警告を発し、施工の修正を促して
施工精度と品質が確保される。前記の管理データをプリ
ンタによってプリントアウトすることによって施工管理
記録は何時でも何人にも縦覧可能となる。よって工事の
品質、精度、信頼性を証明する根拠とすることが可能で
ある。
【0055】次に、請求項6記載の発明は、上記のA)
〜C)までが請求項5記載の発明と共通するが、更に下
記の段階Dを含む。
【0056】D)上記の施工管理により求めた今回施工
杭の施工軌跡21の誤差又は曲がり傾向は、攪拌掘削軸
6を逆転貫入掘削に切り換えて修正を行う。
【0057】具体的には、既に説明したように、曲がり
傾向が目視により、又は前記の警告により観測された場
合は、適時に、即ち曲がり傾向が大事に至らぬように
(又は手遅れにならないように)出来るだけ早い段階
で、地盤改良装置の攪拌掘削軸6を逆転貫入掘削に切り
換える。すると、先端掘削カッター7及び8による地盤
の掘削方向が逆転したが故に、発生する抵抗力もその反
力も逆転して前記の曲がり傾向を漸次相殺(解消)する
方向に修正が進む。前記曲がり傾向が正常に近づき安定
した段階で、再び先端掘削カッター7及び8を正転貫入
掘削に切り換えて掘削を進めるか、又は前記逆転貫入掘
削をそのまま継続して効率のよい貫入掘削を進めること
が可能である。勿論、いずれの方法を実行するにせよ、
その後再び曲がり傾向が確認されたときには、再度先端
掘削カッター7及び8の貫入掘削の回転方向を反転させ
て修正することを繰り返す。
【0058】
【本発明が奏する効果】請求項5及び6記載の発明に係
る、改良したソイル柱列杭のラップ長の施工管理方法
は、先に施工したソイル柱列杭と、これに隣接してラッ
プさせる今回施工のソイル柱列杭それぞれの施工軌跡
を、両者の相対的な水平距離として、特には3次元オー
トジャイロセンサーで計測する方位角に基づく補正を加
えて実情に近い精度で記録表示すると共に、前記の管理
により求めた今回の施工軌跡の曲がり傾向は、適時に先
端掘削カッターを逆転貫入掘削に切り換えてリアルタイ
ムに修正を行うので、高品質、高精度の施工を実現出来
る。
【0059】同上の発明はまた、前記の所謂垂直断面の
施工軌跡のみならず、今回施工杭の横断面形状とその位
置を先施工杭の横断面形状とを平面設計図に基づいて重
ね合わせた杭断面図形(水平断面形状=図10、図14
を参照)を記録表示し、前記の垂直断面と水平断面の二
面からラップ長をリアルタイムに高精度に把握管理し、
あるいはその記録を何時でも縦覧可能にする。
【0060】しかも前記の施工管理により求めた実施工
ラップ長の誤差傾向(曲がり傾向)は、攪拌掘削軸を逆
転貫入掘削に切り換えて適時にリアルタイムに修正を行
うので、高品質、高精度の施工を実現出来る。
【0061】更に、GPSによる位置誘導システムを採
用しているので、施工場所での改良杭の座標位置への地
盤改良装置の誘導及び位置合わせを迅速に正確に行え、
施工の能率向上と、上記の各施工記録の精度向上に寄与
する。
【0062】請求項1〜4記載の発明は、前記の施工管
理に基づく修正の要求に即時応じられる構成の地盤改良
装置、及び同前の修正を行いつつ貫入掘削を継続して効
率よく進められる地盤改良方法を提供する。
【図面の簡単な説明】
【図1】地盤改良装置の正面図である。
【図2】地盤改良装置の側面図である。
【図3】攪拌掘削軸部分の拡大した正面図である。
【図4】可動型先端掘削カッターの正面図である。
【図5】A,Bは固定型先端掘削カッターの正面図と側
面図である。
【図6】先端位置計測手段の部分を示した正面図であ
る。
【図7】A〜Cはソイル柱列杭の変化を例示した説明図
である。
【図8】計測手段の構造詳細図である。
【図9】施工後の軌跡結果図である。
【図10】施工管理のモニター画面の一例である。
【図11】改良杭の設計された平面配置図である。
【図12】位置誘導時のモニター画面の一例である。
【図13】軌跡、ラップ管理結果表の一例である。
【図14】深度別ラップ量管理図である。
【符号の説明】
5 駆動軸 6 攪拌掘削軸 7、8 先端掘削カッター 8a 正転掘削羽根 8b 逆転掘削羽根 13 先端位置計測手段 14 傾斜計 15 オートジャイロセンサー 16 防水型センサーケース 20 先施工杭の施工軌跡 21 今回施工杭の施工軌跡
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−287728(JP,A) 特開 昭60−188521(JP,A) 特開 平9−324457(JP,A) 特開 平9−33251(JP,A) 特開 平7−42147(JP,A) 特開 昭57−58718(JP,A) 特開 平8−144264(JP,A) 実開 昭57−137650(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E02D 3/12 102

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】垂直下向きの配置で回転可能に支持された
    駆動軸を具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が一
    連に接続されており、攪拌掘削軸はその下端部に先端掘
    削カッターを備え、上部に攪拌翼を備えており、安定材
    の貫入吐出口及び引き上げ吐出口を備えている地盤改良
    装置において、 前記先端掘削カッターは、正転方向に掘削機能を発揮す
    る正転掘削羽根と、逆転方向に掘削機能を発揮する逆転
    掘削羽根との一対が直径線方向に突き出され、且つ回転
    方向の前後に略対称な山形状配置に取り付けられている
    構成であることを特徴とする、地盤改良装置。
  2. 【請求項2】垂直下向きの配置で回転可能に支持された
    駆動軸を具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が一
    連に接続されており、攪拌掘削軸はその下端部に先端掘
    削カッターを備え、上部に攪拌翼を備えており、安定材
    の貫入吐出口及び引き上げ吐出口を備え、また、施工す
    る改良杭の位置を計測する手段を具備している地盤改良
    装置において、 前記先端掘削カッターは、正転方向に掘削機能を発揮す
    る正転掘削羽根と、逆転方向に掘削機能を発揮する逆転
    掘削羽根との一対が直径線方向に突き出され、且つ回転
    方向の前後に略対称な山形状配置に取り付けられた構成
    であること、 改良装置先端位置の計測手段として、傾斜計とジャイロ
    センサーとを組み合わせた3次元ジャイロセンサーが攪
    拌掘削軸の連結軸受へ固定した防水型センサーケースの
    中に設置されていること、をそれぞれ特徴とする、地盤
    改良装置。
  3. 【請求項3】垂直下向きの配置で回転可能に支持された
    駆動軸を具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が一
    連に接続されており、攪拌掘削軸はその下端部に先端掘
    削カッターを備え、上部に攪拌翼を備えており、安定材
    の貫入吐出口及び引き上げ吐出口を備え、また、施工す
    る改良杭の位置を計測する手段を具備している地盤改良
    装置において、 前記先端掘削カッターは、正転方向に掘削機能を発揮す
    る正転掘削羽根と、逆転方向に掘削機能を発揮する逆転
    掘削羽根との一対が直径線方向に突き出され、且つ回転
    方向の前後に略対称な山形状配置に取り付けられた構成
    であること、 改良装置先端位置の計測手段として、傾斜計とジャイロ
    センサーとを組み合わせた3次元ジャイロセンサーが攪
    拌掘削軸の連結軸受へ固定した防水型センサーケースの
    中に設置されていること、 改良装置の位置及び施工する改良杭の平面座標位置の計
    測手段として、人工衛星からの電波をとらえて自己位置
    を測定する全地球測位システムを装備していること、を
    それぞれ特徴とする、地盤改良装置。
  4. 【請求項4】垂直下向きの配置で回転可能に支持された
    駆動軸を具備し、前記駆動軸の下端部に攪拌掘削軸が一
    連に接続されており、攪拌掘削軸はその下端部に正転・
    逆転双方向に掘削機能を有する構成の先端掘削カッター
    を備え、上部に攪拌翼を備えた構成であり、安定材の貫
    入吐出口及び引き上げ吐出口を備え、また、改良装置先
    端位置の計測手段として傾斜計とジャイロセンサーとを
    組み合わせた3次元ジャイロセンサーが攪拌掘削軸の連
    結軸受部分に設置された地盤改良装置により実施する地
    盤改良方法において、 前記先端掘削カッターによる正転貫入掘削を進めつつ、
    前記計測手段による攪拌掘削軸の曲がり傾向の計測を行
    い、前記曲がり傾向は適時に先端掘削カッターを逆転貫
    入掘削に切り換えて修正して貫入掘削を進めることを特
    徴とする、地盤改良方法。
  5. 【請求項5】a) 攪拌掘削軸の掘削貫入深度を計測す
    る深度計を備え、攪拌掘削軸の下端部に正転・逆転双方
    向に掘削機能を有する構成の先端掘削カッターを備え、
    改良装置先端位置の計測手段として傾斜計とジャイロセ
    ンサーとを組み合わせた3次元ジャイロセンサーが攪拌
    掘削軸の連結軸受部分に設置され、更に改良装置の位置
    及び施工する改良杭の平面座標位置の計測手段として、
    人工衛星からの電波をとらえて自己位置を測定する全地
    球測位システムを装備した地盤改良装置により地盤改良
    を進めること、 b) 施工する改良杭の位置を施工場所での座標位置と
    して求め、杭位置登録管理システムへ入力すること、 c) 地盤改良装置の攪拌掘削軸の先端位置を、前記全
    地球測位システムにより施工場所での座標位置を計測し
    つつ、前記杭位置登録管理システムに入力された改良杭
    の座標位置へ誘導して位置合わせを行うこと、 d) 決定した軌跡管理貫入開始位置において、攪拌掘
    削軸の掘削深度と傾斜角及び方位角を計測しつつ地盤改
    良を進め、各々の計測値はリアルタイムに演算処理装置
    へ入力し、前記深度を基軸として各深度の傾斜角及び方
    位角をプロットしてその軌跡を記録表示すること、 e) 先に施工したソイル柱列杭とラップする隣接のソ
    イル柱列杭を施工するに際しては、先施工のソイル柱列
    杭の施工軌跡と水平断面形状を呼出し、今回施工のソイ
    ル柱列杭を施工する攪拌掘削軸の掘削深度を基軸として
    各深度における傾斜角及び方位角の施工軌跡を、前記先
    施工杭の施工軌跡との間に設計ラップ長に相当する水平
    間隔をあけた位置を原点として記録表示し、且つ前記方
    位角に基づいて重ね合わせた施工杭の水平断面形状を記
    録表示すること、 f) 前記二つの施工軌跡の水平間隔及び施工杭相互の
    水平断面形状に基づいて実質のラップ長を把握し、これ
    を任意の掘削深度毎に管理すること、をそれぞれ特徴と
    する、改良したソイル柱列杭のラップ長の施工管理方
    法。
  6. 【請求項6】a) 攪拌掘削軸の掘削貫入深度を計測す
    る深度計を備え、攪拌掘削軸の下端部に正転・逆転双方
    向に掘削機能を有する構成の先端掘削カッターを備え、
    改良装置先端位置の計測手段として傾斜計とジャイロセ
    ンサーとを組み合わせた3次元ジャイロセンサーが攪拌
    掘削軸の連結軸受部分に設置され、更に改良装置の位置
    及び施工する改良杭の平面座標位置の計測手段として、
    人工衛星からの電波をとらえて自己位置を測定する全地
    球測位システムを装備した地盤改良装置により地盤改良
    を進めること、 b) 施工する改良杭の位置を施工場所での座標位置と
    して求め、杭位置登録管理システムへ入力すること、 c) 地盤改良装置の攪拌掘削軸の先端位置を、前記全
    地球測位システムにより施工場所での座標位置を計測し
    つつ、前記杭位置登録管理システムに入力された改良杭
    の座標位置へ誘導して位置合わせを行うこと、 d) 決定した軌跡管理貫入開始位置において、攪拌掘
    削軸の掘削深度と傾斜角及び方位角を計測しつつ地盤改
    良を進め、各々の計測値はリアルタイムに演算処理装置
    へ入力し、前記深度を基軸として各深度の傾斜角及び方
    位角をプロットしてその軌跡を記録表示すること、 e) 先に施工したソイル柱列杭とラップする隣接のソ
    イル柱列杭を施工するに際しては、先施工のソイル柱列
    杭の施工軌跡と水平断面形状を呼出し、今回施工のソイ
    ル柱列杭を施工する攪拌掘削軸の掘削深度を基軸として
    各深度における傾斜角及び方位角の施工軌跡を、前記先
    施工杭の施工軌跡との間に設計ラップ長に相当する水平
    間隔をあけた位置を原点として記録表示し、且つ前記方
    位角に基づいて重ね合わせた施工杭の水平断面形状を記
    録表示すること、 f) 前記二つの施工軌跡の水平間隔及び施工杭の水平
    断面形状に基づいて実質のラップ長を把握し、これを任
    意の掘削深度毎に管理すること、 g) 前記の管理により求めた施工軌跡の実質ラップ長
    の誤差又は曲がり傾向は適時に攪拌掘削軸の先端掘削カ
    ッターを逆転貫入掘削に切り換えて修正し貫入掘削を進
    めること、をそれぞれ特徴とする、改良したソイル柱列
    杭のラップ長の施工管理方法。
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