JP3154969B2 - 電話システム - Google Patents

電話システム

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JP3154969B2
JP3154969B2 JP08469698A JP8469698A JP3154969B2 JP 3154969 B2 JP3154969 B2 JP 3154969B2 JP 08469698 A JP08469698 A JP 08469698A JP 8469698 A JP8469698 A JP 8469698A JP 3154969 B2 JP3154969 B2 JP 3154969B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は電話システムに関
し、特に電話受付業務等の内線電話を利用したサービス
業務において業務形態の変更に柔軟に対応することので
きる電話システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、複数の内線電話機が電話交換機に
接続されるとともに、それら内線電話機の側にはオペレ
ータ端末が配置される電話システムがあり、このシステ
ムでは、オペレータが内線電話での会話内容に応じて対
応して配置されているオペレータ端末に対してデータ入
出力を行っている。
【0003】このシステムによれば、例えばオペレータ
端末が発呼者(例えば顧客など)に関するデータベース
を共有すること等により、内線電話での会話内容に応じ
て各オペレータが必要なデータをディスプレイ上に表示
し、場合によりデータベースの内容を更新することがで
きる。また、各オペレータ端末でのデータ入出力の様子
をログを採取するなどにより、業務記録を残すことがで
きる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述した従来の電話シ
ステムでは各内線電話機とオペレータ端末とのデータ連
携がなされておらず、このため電話受付業務等の効率的
な運用ができない。すなわち、上記従来のシステムにお
いては各オペレータ端末側で対応する内線電話機に発生
している事象を知ることができないため、例えばある内
線電話機に着呼したタイミングでオペレータ端末に所定
のディスプレイ表示を行おうとしても、不可能であっ
た。
【0005】そこで、電話交換機とオペレータ端末の双
方に連携サーバを接続し、内線電話機とオペレータ端末
との連携を図ることが望ましい。こうすれば、連携サー
バが電話交換機で発生したイベントに応じ、該電話交換
機に対するスイッチ切替制御、或いはオペレータ端末へ
のイベント発生通知等、所望の連携処理を行うことがで
き、その結果、電話受付業務の効率的な運用が可能とな
る。
【0006】しかしながら、この様に電話交換機とオペ
レータ端末の双方に連携サーバを接続し、該連携サーバ
で電話交換機やオペレータ端末で発生するイベントに応
じたサービスを行うようにしても、そのサービス形態が
固定化したものであれば電話受付業務等の内容を若干変
更しただけでも対応が困難となってしまう。
【0007】本発明は上記課題に鑑みてなされたもので
あって、その目的は、内線電話機を使用する業務の形態
が変化してもその変化に柔軟に対応することが可能な電
話システムを提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明は、それぞれが内線に接続された複数の内線
電話機と、外線と接続され該外線を前記内線のいずれか
少なくとも一つに接続する電話交換機と、前記内線電話
機と同数のオペレータ端末と、前記オペレータ端末及び
前記電話交換機と通信接続される連携サーバと、を含む
電話システムであって、前記連携サーバは、前記電話交
換機又はオペレータ端末で発生するイベントの種類を識
別する情報を該電話交換機又はオペレータ端末から取得
するイベント情報取得手段と、前記電話交換機又はオペ
レータ端末で発生するイベント毎に、前記電話交換機に
対する制御又は前記オペレータ端末に対する制御のいず
れか一方を少なくとも含む対応処理を記述してなるスク
リプトをユーザによって書換が可能な形式で記憶するス
クリプト記憶手段と、前記情報が識別するイベントの対
応処理を前記スクリプト記憶手段によって記憶されるス
クリプトから読み出し、処理完了を待機する同期型、又
は処理完了を待機せずに終了し、その処理完了通知も受
け取らない振り逃げ型のいずれかの態様により、該対応
処理を実行する複数の対応処理実行手段と、前記イベン
ト情報取得手段によって前記情報が取得される場合に、
該情報を前記対応処理実行手段のいずれか一つに転送す
るイベント分配手段と、を含むものである。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき詳細に説明する。
【0010】図1は、本実施の形態に係る電話管理シス
テムの全体構成を示す図である。同図に示す電話管理シ
ステムは、デジタル式のPBX(Private Branch Excha
nge:電話交換機)10と、CTI(Computer Telephon
y Integration)サーバ(連携サーバ)12と、ARU
(Automatic Response Unit:音声自動回答装置)14
と、内線電話機16と、PC(パーソナルコンピュー
タ:オペレータ端末)18とを含んで構成されている。
PBX10は、外線インタフェース(I/F)20と、
内線インタフェース22と、スイッチ24と、ACD
(Automatic Call Distributer:自動呼分配装置)26
と、CTIインタフェース28とを含んで構成されてい
る。また、CTIサーバ12は、CTIAPI(アプリ
ケーションインタフェース)29と、CTIサービス3
0と、PCインタフェース32と、を含んで構成されて
いる。外線インタフェース20は公衆網34と接続され
ており、図示しない一般加入者の内線電話機16が外線
と通話接続することができるようになっている。そし
て、公衆網34のサービスの一環として、外線インタフ
ェース20は該公衆網34から発呼者が使用中の電話機
の電話番号(発信者電話番号)を取得することができ
る。
【0011】このシステムでは、各内線電話機16a,
b,…の付近に対応するPC18a,b,…が配置され
ており、それらの付近には各々オペレータが待機してい
る。そして、自分が担当する内線電話機16に着呼があ
ればオペレータはその内線電話機16を用いて呼を受け
るとともに、会話内容に応じて対応するPC18にてデ
ータ入出力操作を行う。
【0012】PBX10のCTIインタフェース28
は、スイッチ24の接続状態や外線インタフェース20
への発呼や着呼をCTIサーバ12に通知するととも
に、CTIサーバ12からの制御データに従ってスイッ
チ24の切替制御を行うためのインタフェースであり、
通信線36を介してCTIサーバ12のCTIAPI2
9に接続されている。ACD26は、外線インタフェー
ス20に着信した呼を最適な内線に接続するための制御
装置である。すなわち、このACD26は、内線インタ
フェース22に接続されている複数の内線電話機16の
うち、各内線電話機16での電話受付けを担当するオペ
レータの稼働時間や待ち受け時間が平均化するよう最適
な一台を選択し、その内線電話機16に外線が接続され
るようスイッチ24を制御する。
【0013】CTIサーバ12は、PBX10とオペレ
ータの使用するPC18とを接続するためのコンピュー
タであり、PC18やPBX10との通信のための各種
ソフトウェアを実行する。CTIAPI29は、CTI
インタフェース28に対してCTIサーバ12上で動作
する各種ソフトウェアがアクセスするためのアプリケー
ションインタフェースである。CTIサービス30は、
CTIAPI29とPC18インタフェースを用いた常
駐型のサービスプログラムであり、PBX10の動作と
PC18の動作の橋渡しとしての機能を果たす。すなわ
ち、CTIサービス30は、CTIAPI29を介して
PBX10と通信線36で接続されており、PBX10
のスイッチ24の接続状態を表すデータや発信者電話番
号を取得し、或いはPBX10に制御データを送信して
スイッチ24を所望の接続状態に変更することができ
る。また、CTIサービス30は、PCインタフェース
32とLAN38とを介してPC18と接続されてお
り、PC18からの要求に従ってPBX10のスイッチ
24を制御し、或いはPBX10で発生したイベント
(例えば公衆網34からの発信者電話番号の取得)に関
する情報をPC18に伝えることができる。
【0014】ARU14は、アナログ線を介して内線イ
ンタフェース22に接続されており、所与のメッセージ
を公衆網34を介して一般加入者の内線電話機16に送
信する装置である。このARU14は、さらにLAN3
8を介してCTIサーバ12とも接続されており、CT
Iサーバ12との間で各種データをやり取りすることが
できるようになっている。この構成により、例えばメッ
セージの種別や内容を特定するデータをLAN38を介
してCTIサーバ12からARU14に送信し、ARU
14にてこのデータに従ったメッセージを公衆網34に
接続された一般加入者の電話機に自動送信することがで
きる。
【0015】ここで、以上の構成を有する電話管理シス
テムの作用を概説する。公衆網34から掛かってきた呼
は外線インタフェース20に着信する。この事象はスイ
ッチ24を介してACD26に通知され、ACD26は
内線インタフェース22に接続された内線電話機16の
中から最適な一台を決定し、当該呼をその内線電話機1
6に廻すよう、スイッチ24に制御信号を送信する。こ
れにより、スイッチ24は内線インタフェース22を介
して決定された内線電話機16の呼出音を鳴らしてオペ
レータに内線着呼の旨を報知するとともに、CTIイン
タフェース28にスイッチ24の接続状態の変化を通知
する。なお、スイッチ24の接続状態の変化はACD2
6から直接CTIインタフェース28に通知されるよう
にしてもよい。
【0016】次に、CTIインタフェース28は呼の発
信者電話番号を外線インタフェース20から取得し、C
TIAPI29に通知する。CTIサービス30は、P
BX10で発生した上記事象がどのPC18に対応する
ものかを、CTIインタフェース28から取得した情報
と、後述する環境データ65(図2参照)に含まれるテ
ーブルとから判断し、その対応するPC18に対してP
BX10で取得した発信者電話番号をLAN38を介し
て通知する。そして、PC18ではこの発信者電話番号
を図示しないディスプレイ上に表示する。
【0017】こうして、本電話管理システムでは、オペ
レータが呼出音の鳴音とともに、PC18のディスプレ
イ上で当該電話の発呼者の電話番号を確認することがで
きる。そして、オペレータは内線電話機16での会話内
容に応じてPC18に対するデータ入出力操作を行い、
必要に応じて内線電話機16を使った回答の代わりにそ
の一部をARU14に肩代わりさせることができる。す
なわち、オペレータは、LAN38を介してCTIサー
ビス30に対し、発呼者に対する回答の一部をARU1
4により回答するよう依頼することができる。これによ
り、CTIサービス30は、LAN38を介してARU
14に回答データを送信するとともに、スイッチ24に
よりその呼をARU14に接続切り替えするよう、CT
Iインタフェース28に制御データを送信する。こうし
て、本電話管理システムによれば、内線電話機16とP
C18との連携動作により、オペレータの業務を円滑に
することができる。また、オペレータはPC18を用い
てARU14による自動回答をCTIサーバ12に依頼
することができる。
【0018】次に、本発明の中核的構成の一つであるC
TIサービス30の構成についてさらに詳細に説明す
る。図2は、CTIサービス30の内部構成を示す図で
ある。同図に示すように、CTIサービス30は複数の
オブジェクトから構成されており、CTI初期化スレッ
ド40、PBXイベント分配スレッド42、スイッチ制
御スレッド44、CTI終了スレッド46、端末クラス
48に属する複数の端末スレッド(インスタンス)5
0、トランククラス52に属する複数のトランクスレッ
ド(インスタンス)54、PCインタフェース初期化ス
レッド56、PC制御スレッド58、PCイベントスレ
ッド60、接続管理スレッド62、PCインタフェース
終了スレッド64、環境データ65を含んでいる。
【0019】CTI初期化スレッド40は、CTIサー
ビス30の起動時に実行されるモジュールであり、CT
IAPI29を始めとしてCTIサービス30の各ハー
ドウェア及びソフトウェアモジュールを初期化する。一
方、CTI終了スレッド46はCTIサービス30の終
了時に実行されるスレッドである。PCインタフェース
初期化スレッド56は、PCインタフェース32を初期
化するとともに接続管理スレッド62を起動するモジュ
ールであり、各スレッドの初期化処理を行う。PCイン
タフェース終了スレッド64は、PCインタフェース3
2を用いた通信を正常終了するためのモジュールであ
る。
【0020】PBXイベント分配スレッド42は、CT
IAPI29で発生するイベントを端末スレッド50や
トランクスレッド54に分配するモジュールである。ス
イッチ制御スレッド44は、端末スレッド50及びトラ
ンクスレッド54がスイッチ24を制御するためのモジ
ュールである。PC制御スレッド58は、端末スレッド
50からPC18を制御するためのモジュールである。
PCイベントスレッド60はPC18からの要求をイベ
ントとして端末スレッド50に伝えるモジュールであ
る。すなわち、本電話管理システムでは、CTIAPI
29及びPBXイベント分配スレッド42や、PCイン
タフェース32及びPCイベントスレッドがイベント情
報取得手段として機能する。接続管理スレッド62は、
PC18からの接続要求を受けて対応する端末スレッド
50にソケットを引き渡すモジュールである。端末スレ
ッド50は、PBX10やPC18で発生するイベント
を受けて、環境データ65に予め記憶された後述するC
TIスクリプト(スクリプト)に従った内容でPBX1
0やPC18を制御するモジュールであり、対応処理実
行手段として機能する。トランクスレッド54は、CT
Iサービス30でACD26に相当する機能を実現する
モジュールであり、PBX10にACD26が存在しな
い場合に特に有意義なものである。このトランクスレッ
ド54もまた、PBX10やPC18で発生するイベン
トを受けて、環境データ65に予め記憶された後述する
CTIスクリプトに従った内容でPBX10やPC18
を制御し、対応処理実行手段として機能する。
【0021】環境データ65は、CTIサービス30の
記憶手段に予め格納されているデータであり、CTIA
PI29を使用するのに必要となるCTIインタフェー
ス28のネットワークアドレス及びポート番号、各端末
スレッド50をどの内線番号に対応づけるかを決定する
テーブル、が含まれている。さらに、環境データ65に
は端末スレッド50やトランクスレッド54が読み出す
CTIスクリプトがユーザによって書換可能なファイル
形式で含まれている。すなわちCTIサービス30の記
憶手段はスクリプト記憶手段としても機能する。これら
環境データ65はCTI初期化スレッド40、PBX分
配スレッド42、端末スレッド50、トランクスレッド
54、PCイベント60等により必要に応じてアクセス
される。図3は、この環境データ65に含まれるテーブ
ルの内容の一例を示す図である。同図に示すように、こ
のテーブルには、内線電話機16を識別する内線電話機
IDとPC18を識別するPCIDとが対応づけて記録
されており、内線電話機16のそれぞれがどのPC18
と対応しているかを示している。なお、ここでは内線電
話機IDとして図1中の符号を用いたが、これに限らず
内線番号等の内線電話機16を識別することのできる情
報であればよい。同様に、ここではPCIDについても
図1中の符号を用いているが、各PCのネットワークア
ドレス等、PC18を識別することのできる情報であれ
ばどのようなものを用いても構わない。環境データ65
に含まれるCTIスクリプトについては後に詳述する。
【0022】次に、かかる構成を有するCTIサービス
30の作用について説明する。PBX10のスイッチ状
態の変化や着呼又は発呼等のイベントは、上述のように
CTIインタフェース28を介してCTIAPI29に
通知される。PBXイベント分配スレッド42はこの通
知を受け、どの端末スレッド50或いはトランクスレッ
ド54でその通知に関する処理をすべきかを判断する。
そして、その端末スレッド50又はトランクスレッド5
4に対してCTIAPI29に通知されたイベント内容
を転送する。端末スレッド50又はトランクスレッド5
4はイベントの内容に応じ、後述するCTIスクリプト
で指定された手順でスイッチ制御スレッド44やPC制
御スレッド58にアクセスし、それを制御する。
【0023】また、PC18でイベントが発生した場合
には、そのPC18からCTIサーバ12へのアクセス
が発生し、PCイベントスレッド60にその内容が通知
される。この場合も同様に、PCイベントスレッド60
はこの通知を受け、どの端末スレッド50でその通知に
関する処理をすべきかを判断する。そして、その対応す
る端末スレッド50に対してPC18から通知されたイ
ベント内容を転送する。端末スレッド50はイベントの
内容に応じ、後述するCTIスクリプトで指定された手
順でスイッチ制御スレッド44やPC制御スレッド58
にアクセスし、それらを制御する。
【0024】次に示す図4は、PBX10に設けられた
CTIインタフェース28とCTIサービス30との関
係の諸態様を説明する図である。同図(a)は、一つの
CTIインタフェース28に対して複数のCTIサービ
ス30がアクセスする態様を表すものである。この態様
を採用すれば、CTIサービス30を物理的に独立した
別のサーバ上に構築することができる。このため本態様
はCTIインタフェース28に多数のイベントが発生す
る場合に適する。同図(b)は、一台のCTIサーバ1
2が複数のCTIインタフェース28からアクセスされ
る態様を表すものであり、ここではCTIサービス30
毎にCTIインタフェース28が設けられている。この
態様はCTIインタフェース28に発生するイベントが
少ない場合に適する。同図(c)は、一つのCTIサー
ビス30が複数のCTIインタフェース28と接続され
る場合を表す。この態様を採用すれば、CTIインタフ
ェース28間に相互依存関係がある場合であっても好適
に通信処理を行うことができる。
【0025】次に、CTI初期化スレッド40の処理に
ついて説明する。図5は、CTI初期化スレッド40の
処理を説明するフロー図である。同図において、まずC
TI初期化スレッド40は環境データ65からCTIイ
ンタフェース28のネットワークアドレス及びポート番
号等の必要なデータを取得し(S101)、CTIAP
I29を初期化する(S102)。次に、CTI初期化
スレッド40は端末スレッド50を各々生成する(S1
03)。さらに、PBX10にイベントが発生すればそ
れをCTIサーバ12に通知するようCTIAPI29
に依頼し、スイッチ24の監視を開始させる(S10
4)。そして、対象となるすべての端末スレッド50が
生成できれば、次にPCインタフェース初期化スレッド
56を起動する(S105)。なお、トランクスレッド
54が必要となる場合はそれらについても上記手順と同
様に初期化処理を行う。
【0026】次に、PCインタフェース初期化スレッド
56の処理について説明する。図6は、PCインタフェ
ース初期化スレッド56の処理を説明するフロー図であ
る。同図において、まずPCインタフェース初期化スレ
ッド56は環境データ65から接続管理スレッド62で
使用するポート番号を表すデータを取得する(S20
1)。そして、接続管理スレッド62を起動する際にこ
のデータを渡す(S202)。
【0027】次に、PBXイベント分配スレッド42の
処理について説明する。図7は、PBXイベント分配ス
レッド42の処理を説明するフロー図である。同図に示
すように、このPBXイベント分配スレッド42は通常
ウェイト(イベント待ち)状態にあり(S301)、P
BX10でのイベント発生がCTIAPI29から通知
されると(S302)、該PBXイベント分配スレッド
42に制御が移り、その処理が開始される。PBX10
から送信されるCTIAPI29を介して受け取るデー
タは、同図中矢印Aに示すように、PBX10で発生し
たイベントの内容と内線電話機16のいずれに対してそ
のイベントが発生したかを表す内線電話機IDとが含ま
れている。PBXイベント分配スレッド42は、この通
知された内線電話機IDと環境データ65に含まれるテ
ーブル(図3参照)とに基づいて端末スレッド50を特
定し(S303)、そこにイベント内容を通知する(S
304)。
【0028】次に、スイッチ制御スレッド44及びPC
制御スレッド58と、端末スレッド50及びトランクス
レッド54と、の連携動作の態様について説明する。図
8は、かかる連携動作の態様を説明する図である。同図
(a)は「同期型」を表し、この態様によれば、端末ス
レッド50又はトランクスレッド54でトランザクショ
ンが発されれば、スイッチ制御スレッド44やPC制御
スレッド58での処理が完了するまで、その端末スレッ
ド50又はトランクスレッド54での処理はブロックさ
れる。同図(b)は「非同期型」を表し、この態様によ
れば、端末スレッド50又はトランクスレッド54でト
ランザクションが発されれば、即時にその端末スレッド
50又はトランクスレッド54は当該トランザクション
に関する処理から解放される。そして、スイッチ制御ス
レッド44又はPC制御スレッド58からは処理完了が
後に別途のイベントとして通知される。同図(c)は
「振り逃げ型」を表し、この態様によれば、端末スレッ
ド50又はトランクスレッド54はトランザクションを
発した後に自発的に処理を終了し、一方、スイッチ制御
スレッド44やPC制御スレッド58はこのトランザク
ションを受けて処理を開始するが、処理完了の旨は端末
スレッド50やトランクスレッド54には通知されな
い。本電話管理システムにおいては、スイッチ制御スレ
ッド44に対するトランザクションの場合、転送や発信
の要求の旨のトランザクションは同図(a)の「同期
型」で行われ、PC制御スレッド58に対するトランザ
クションの場合、着信の通知のトランザクションが特に
同図(c)の「振り逃げ型」で行われる。
【0029】次に、端末スレッド50及びトランクスレ
ッド54の処理について説明する。図9は、端末スレッ
ド50の処理を説明するフロー図である。同図に示すよ
うに、端末スレッド50は通常ウェイト状態にあり(S
401)、PBX10又はPC18でのイベント発生が
PBXイベント分配スレッド42又はPCイベントスレ
ッド60から通知されると(S402)、該端末スレッ
ド50に制御が移り、その処理が開始される。そして、
処理A〜処理C(S404〜S406)のいずれの処理
を行うかはイベントの内容により識別される(S40
3)。すなわち、CTIサーバ12には、環境データ6
5にユーザにより書換可能なファイル形式で、図10に
一例として示すCTIスクリプトが記録されており、上
記S403の処理ではこのCTIスクリプトに基づい
て、処理が実行される。たとえば、同図に示すCTIス
クリプトにしたがって端末スレッド50がイベント処理
を行う場合では、S502にてイベントAが受信される
と同図中の<イベントA>と</イベントA>との間に
記述された処理Aの内容が順次実行される。なお、処理
A〜処理Cは、一般には例えば図11に示すように前処
理(S501)とイベント転送処理(S502)と後処
理(S503)とがこの順で行われるものであり、この
ような内容が各イベント毎に予め定められ、図10に示
したCTIスクリプトに記録される。ここでは、端末ス
レッド50の処理についてフロー図に基づいて説明した
が、トランクスレッド54についても同様である。
【0030】図12は、CTIスクリプトをさらに具体
的に示す図である。同図(a)は端末スレッド50に対
して用意されるべきCTIスクリプトの一例であり、
「端末(内線電話機16)への着信」のイベントがPB
X10で発生した場合に、まず発信者電話番号をPBX
10から取得し、それを内線電話機IDに対応するPC
18に送信する旨が表されている。また、同図(b)は
トランクスレッド54に対して用意されるべきCTIス
クリプトの一例であり、「トランクへの着信」のイベン
トがPBX10で発生した場合に、まず現在使用されて
いない内線電話機16を検索し、その検索結果に従って
内線電話機16を決定し、着信した呼を決定された内線
電話機16にまわすようスイッチ24を制御すべき旨が
表されている。
【0031】次に、接続管理スレッド62の処理につい
て説明する。図13は、接続管理スレッド62の処理を
説明するフロー図である。同図に示すように、接続管理
スレッド62は、PC18との通信用にソケットを生成
し(S601)、ウェルノウンポート(wellknown por
t;待ち受け用ポート)でPC18からの接続を待ち受
ける(S602)。そして、PC18からの接続要求が
あると(S603)、そこに含まれるソケットIDデー
タを参照してその接続要求が新ポートを要求するもので
あるか否かを判断する(S604)。新ポートを要求す
るものであれば、そのポートからの読み出しを開始する
とともに(S605)、ウェルノウンポートを解放して
他のPC18からの接続を再び待ち受ける。すなわち、
PC18がCTIサーバ12に接続すると、該PC18
は直ちに自機に割り付けられたPCID(内線電話機I
Dに対応する)を該CTIサーバ12に送信する。CT
Iサービス30ではこのPCIDを受信し(S60
6)、対応する端末スレッド50の状態を調べる(S6
07)。そして、そのポートが使用中であれば廃棄を指
示する(S608)。次に、接続管理スレッド62は新
ポートを端末スレッド50に通知する(S609)そし
て、端末スレッド50はこのポートからのイベントの受
信を開始し、また、このポートを介してPC18にイベ
ントを通知し始める。
【0032】次に、PCイベントスレッド60について
説明する。図14は、PCイベントスレッド60の構成
を示す図である。同図に示すように、PCイベントスレ
ッド60は、端末スレッド処理70、ウェイト処理7
1、PBXイベント処理72、スイッチ制御スレッド4
4のリザルト処理73、PC1イベント処理74、PC
制御スレッド58のリザルト処理75、PC18との接
続処理76、終了処理77、が可能な実行モジュールで
ある。端末スレッド処理では、端末スレッド50から通
知されるイベントを受け取り、或いはPC18から発生
したイベントを所定の端末スレッド50に通知する。P
Cイベントスレッド60は、通常はウェイト処理71に
より待ち受け状態となっており、着呼等のPBX10で
イベントが発生すればPBXイベント処理72がなされ
る。また、PBX10のスイッチ24の切替え等を指示
した後にリザルトコードを受け取るとリザルト処理73
がなされる。同様に、CTIサーバ12への接続等のイ
ベントがPC18で発生すればPCイベント処理74が
なされ、PC18に対してイベントを通知すればPC1
8制御のリザルト処理75が実行される。さらに、上述
したポートの廃棄や新ポートの通知は、各PC18との
接続処理76により行われ、CTIサーバ12のシャッ
トダウン時等には当該PCイベントスレッド60を正常
終了するための終了処理77が実行される。
【0033】次に、PC18側の実装について説明す
る。図15は、PC18の構成を示す図である。PC1
8には、PCID記憶部80と、接続処理部81と、送
信部82と、受信部83と、アプリケーションソフトウ
ェア部84と、リザルト処理部85と、メッセージ処理
部86と、が実装されている。そして、接続処理部81
がCTIサーバ12との接続処理を行う際にはPCID
記憶部80からPCIDが読み出されCTIサーバ12
に通知される。接続が完了すれば、その後、送信部82
による処理と受信部83による処理とが独立並行して行
われる。すなわち、アプリケーションソフトウェア部8
4で発される要求は送信部82によりCTIサーバ12
に通知される。この際、アプリケーションソフトウェア
部82は要求に対するリザルトの待ちで処理をブロック
するのではなく、アイドル状態となってメッセージ処理
部86から通知されるメッセージを待つ。このメッセー
ジ処理部86はPC18のOSによって提供される。一
方、CTIサーバ12からリザルト又はイベントが通知
されれば受信部83が受け取り、一旦メッセージ処理部
86に渡されそれがOSメッセージとしてアプリケーシ
ョンソフトウェア部84に通知される。アプリケーショ
ンソフトウェア部84はGUI(グラフィックユーザイ
ンタフェース)での操作入力とCTIサーバ12からの
イベントを常時受け付ける状態となっている。
【0034】
【発明の効果】以上説明した本発明によれば、複数のオ
ペレータ端末及び電話交換機と通信可能に連携サーバを
設け、そこにユーザによって書換可能な形式でスクリプ
トを記憶させておき、該スクリプトの内容に従って電話
交換機やオペレータ端末で発生するイベントに対し、対
応処理を実行するようにしたので、そのスクリプトを適
宜書き換えることにより、業務形態の変化に柔軟に対応
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係る電話システムの全
体構成を示す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係る電話システムに用
いるCTIサーバの構成を示す図である。
【図3】 環境データに含まれるテーブルを示す図であ
る。
【図4】 CTIインタフェースとCTIサービスとの
関係を説明する図である。
【図5】 CTI初期化スレッドの処理を説明するフロ
ー図である。
【図6】 PCインタフェース初期化スレッドの処理を
説明するフロー図である。
【図7】 PBXイベント分配スレッドの処理を説明す
るフロー図である。
【図8】 端末スレッド及びトランクスレッドとスイッ
チ制御スレッド及びPC制御スレッドの同期態様を説明
する図である。
【図9】 端末スレッドの処理を説明するフロー図であ
る。
【図10】 CTIスクリプトの構成を示す図である。
【図11】 各イベントに対して典型的に行われる処理
を説明するフロー図である。
【図12】 CTIスクリプトの具体例を示す図であ
る。
【図13】 接続管理スレッドの処理を説明するフロー
図である。
【図14】 PCイベントスレッドの構成を示す図であ
る。
【図15】 PCの実装を説明する図である。
【符号の説明】
10 PBX(電話交換機)、12 CTIサーバ(連
携サーバ)、16 内線電話機、18 PC(オペレー
タ端末)、65 環境データ(スクリプトを含む)。

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれが内線に接続された複数の内線
    電話機と、外線と接続され該外線を前記内線のいずれか
    少なくとも一つに接続する電話交換機と、前記内線電話
    機と同数のオペレータ端末と、前記オペレータ端末及び
    前記電話交換機と通信接続される連携サーバと、を含む
    電話システムであって、 前記連携サーバは、 前記電話交換機又はオペレータ端末で発生するイベント
    の種類を識別する情報を該電話交換機又はオペレータ端
    末から取得するイベント情報取得手段と、 前記電話交換機又はオペレータ端末で発生するイベント
    毎に、前記電話交換機に対する制御又は前記オペレータ
    端末に対する制御のいずれか一方を少なくとも含む対応
    処理を記述してなるスクリプトをユーザによって書換が
    可能な形式で記憶するスクリプト記憶手段と、 前記情報が識別するイベントの対応処理を前記スクリプ
    ト記憶手段によって記憶されるスクリプトから読み出
    し、処理完了を待機する同期型、又は処理完了を待機せ
    ずに終了し、その処理完了通知も受け取らない振り逃げ
    型のいずれかの態様により、該対応処理を実行する複数
    の対応処理実行手段と、 前記イベント情報取得手段によって前記情報が取得され
    る場合に、該情報を前記対応処理実行手段のいずれか一
    つに転送するイベント分配手段と、 を含むことを特徴とする電話システム。
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