JP3154195U - 動物捕獲用罠 - Google Patents

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Abstract

【課題】確実に動物を捕獲することのできる動物捕獲用罠を提供する。【解決手段】動物捕獲用罠100は、踏み板121と、踏み板の一対の対向する外縁領域にそれぞれ両端部が回動自在に取り付けられ、踏み板の外縁に沿って延在し全体として枠状に構成されるそれぞれ半枠状の一対の作動部材122、123と、踏み板がその内部に上下動可能に収容されるとともに作動部材がその上縁部111に支持される枠体110と、一対の作動部材により全体としてループ状に保持される捕獲ワイヤと、捕獲ワイヤのループ状に保持された部分を縮径する方向に付勢する付勢手段とを具備する。枠体の上縁部には切り欠き部110a、110bが設けられ、一対の作動部材の両端部の回動中心P1〜P4が共に切り欠き部上に配置され、一対の作動部材が切り欠き縁111a〜111d上にそれぞれ支持される。【選択図】図1

Description

本考案は動物捕獲用罠に係り、特に、猪、鹿等有害獣の野生動物を捕獲する野生動物用罠として用いる場合に好適な、動物の脚部等をワイヤで緊縛して捕獲するための構造に関する。
従来から、野生動物用罠には、踏み板の外周部に回動自在に取り付けられた両端部を備えた半円弧状の一対の作動部材からなる作動装置と、この作動装置を保持し、踏み板を上下動可能な状態で収容可能に構成された枠体と、一対の作動部材の外周に離脱可能に環状に掛止されるワイヤと、このワイヤを縮径方向に付勢するばね装置とを有するものが知られている。この野生動物用罠では、野生動物が前記踏み板を踏むと、踏み板の降下により一対の作動部材が僅かに上方へ回動することで、ワイヤの付勢力により一対の作動部材が上方へ大きく回動し、これによってワイヤが上方へ跳ね上げられながら一対の作動部材から離脱して野性動物の足をくくるようになっている(例えば、以下の特許文献1及び特許文献2参照)。
特許文献1に記載の野生動物用罠では、枠体の内側に受け桟が設けられており、一対の作動部材(作動体)の中央部が受け桟に支持されている。この構造では、野生動物が踏み板を踏むと、一対の作動部材の中央部は受け桟に支持されたままであるのに対し、一対の作動部材の両端部は踏み板とともに降下するので、作動部材が僅かに上方に回動する。
特許文献2に記載の野生動物用罠(野生動物捕獲用具)では、平面視円形の枠体に対して、作動装置の一対の作動部材(ワイヤーガード)が全体として平面視楕円枠形状若しくは長円枠形状に形成され、作動部材の両端部が枠体の内側に配置されているとともに、作動部材の中央部が枠体(円柱状器具)の外側に張り出すように構成されている。すなわち、この構造では、一対の作動部材が両端部と中央部の途中で枠体の上縁と交差するように当接している。したがって、踏み板が降下すると、一対の作動部材は上記当接点において枠体の上縁によって持ちあげられて上方に回動する。
実用新案登録第3127832号公報 実用新案登録第3123679号公報
しかしながら、特許文献1に記載の野生動物用罠では、一対の作動部材の中央部が受け桟で支持された状態で踏み板とともに両端部が降下するので、作動部材の両端部の回動中心と受け桟に当接する作用点とが離れていて、踏み板の降下による作動部材の初期の回動角度が小さく初動速度が低いことから、ワイヤの跳ね上げ動作や巻き付け動作が遅くなるため、動物に逃げられ易くなるという問題点がある。このことは、換言すれば、ワイヤの迅速な巻き付け動作を可能にするには踏み板の降下量を大きくとる必要があることを意味する。そして、踏み板の降下量を大きくするには、枠体の厚みを大きくし、これに伴って枠体を設置する際には地面を深く掘らなければならない。
一方、特許文献2に記載の野生動物用罠では、一対の作動部材がその両端部と中央部の中間位置を作用点として枠体の上縁に持ちあげられて上方へ回動するので、作用点を特許文献1の構成よりも作動部材の回動中心に近く設定することができ、踏み板の降下による作動部材の初期の回動角度が特許文献1の野性動物用罠に比べて大きくなる。しかしながら、作用点を回動中心に近づけるほど、一対の作動部材は枠体の上縁に対して小さな角度で斜めに交差するように配置されるので、作動部材と枠体とが半径方向の応力を受けながら回動することから作動部材と枠体との作動抵抗が大きくなるとともに、枠体や作動部材の剛性が不足していると作動部材が内側に変形したり枠体が外側に変形したりして初期の回動角そのものが設計値よりも低下するので、初動速度の向上が不十分となり、やはり動物に逃げられ易くなるという問題がある。
そこで、本考案は上記問題点を解決するものであり、その課題は、作動部材の初動速度の向上を図ることにより、作動部材を高速に作動させて確実に動物を捕獲することのできる動物捕獲用罠を提供することにある。
斯かる実情に鑑み、本考案の動物捕獲用罠は、踏み板と、該踏み板の一対の対向する外縁領域にそれぞれ両端部が回動自在に取り付けられ、前記踏み板の外縁に沿って延在し、全体として枠状に構成されるとともに各々がそれぞれ半枠状に構成された一対の作動部材と、前記踏み板がその内部に上下動可能に収容されるとともに前記一対の作動部材がその上縁部に支持される枠体と、該枠体の上縁部に沿って配置された前記一対の作動部材により全体としてループ状に保持される捕獲ワイヤと、該捕獲ワイヤの前記ループ状に保持された部分を縮径する方向に付勢する付勢手段と、を具備し、前記枠体の前記上縁部には、前記一対の外縁領域に対応した位置にそれぞれ切り欠き部が設けられ、前記一対の作動部材の両端部の回動中心が共に前記切り欠き部上に配置されるとともに、前記一対の作動部材が前記切り欠き部の両側の切り欠き縁上にそれぞれ支持されることを特徴とする。
本考案によれば、踏み板が降下すると、一対の作動部材の両端部の回動中心が一対の外縁領域に対応する位置に設けられた切り欠き部の内部に共に降下するので、一対の作動部材は切り欠き部の両側の切り欠き縁によって上方へ押し上げられ、上記回動中心を中心として回動する。この場合、作動部材が回動中心の近傍で切り欠き縁によって大きく回動するため、初期の回動角が大きくなる。また、作動部材がそれまで載置されていた切り欠き縁で上方へ持ち上げられるので、作動時において作動部材と枠体との間で半径方向の応力がほとんど発生しないため、作動部材の回動抵抗も抑制できる。したがって、作動部材の初動速度が向上することから、動物を確実に捕獲することが可能になる。また、踏み板の降下量も最小限で足りるため、枠体の厚みも薄くて済み、枠体設置時の掘り下げ深さも浅くて足りるので、設置作業が容易になる。さらに、作動部材や枠体の剛性も従来より低くて足りるため、コンパクトかつ低コストで製造できる。この場合に、前記一対の切り欠き部の内側面が前記上縁部に対して90度以上の角度で形成されていることが好ましい。切り欠き部の内側面の上縁部に対する角度は90度未満でも構わないが、90度以上の角度とすることによって、内側面により一対の作動部材の上方への回動動作が制約を受けるということがなくなるので、ワイヤをさらに高く跳ね上げることが可能になる。
本考案において、前記一対の作動部材が前記枠体の前記上縁部に沿って延在した状態で載置されることが好ましい。これによれば、作動部材を枠体によって確実に支持することができ、作動前の状態を安定させることができる。
本考案において、前記踏み板に開口部を設け、前記踏み板の上方を横断して前記一対の作動部材を上方から押え付ける押え部材と、該押え部材に対し取付位置を調整可能に取り付けられ、前記踏み板の上方から前記開口部を通して前記踏み板の下面に係合する係合部材と、を有する安全装置をさらに具備することが好ましい。
本考案によれば、踏み板の降下に伴って一対の作動部材の回動中心を切り欠き部内に配置するとともに一対の切り欠き縁により回動させることによって、初動速度の向上を図り、確実に動物を捕獲できるという優れた効果を奏し得る。
本考案に係る実施形態の動物捕獲用罠を模式的に示す分解斜視図である。 本実施形態の動物捕獲用罠を模式的に示す概略正面図である。 別の実施形態の動物捕獲用罠を模式的に示す概略正面図である。 本実施形態の捕獲ワイヤを模式的に示す一部断面図である。 本実施形態の動物捕獲用罠に安全装置を取り付けた状態を斜め上方から見た状態を示す概略斜視図である。
次に、添付図面を参照して本考案の実施形態について詳細に説明する。
以下に、本考案に係る実施形態の動物捕獲用罠について詳細に説明する。図1は本考案に係る実施形態の動物捕獲用罠を模式的に示す分解斜視図である。図2は本考案に係る実施形態の動物捕獲用罠を模式的に示す概略正面図である。この動物捕獲用罠100は、平面視円形枠状の枠体110と、この枠体110に設置される作動装置120と、この作動装置120に装着される捕獲ワイヤ131と、捕獲ワイヤ131を付勢するバネ装置132と、を有している。
図1に示すように、枠体110は両端が開口した中空の円筒状であり、上縁部111には一対の切り欠き部110a、110bが形成されている。これらの一対の切り欠き部110aと110bは上縁部111の互いに対向配置された位置にそれぞれ設けられている。切り欠き部110a、110bはそれぞれ両側に設けられた内側面115a、116a、115b、116bと、下側に設けられた内底部117a、117bとによって囲まれた欠除部分で構成されている。一対の内側面115a、116a、115b、116bは上縁部111から下縁部112に向かって枠体110の軸線Cと略平行に伸びている。両内側面115a、116a、115b、116bと上縁部111は、切り欠き縁111a、111b、111c、111dにおいて交差している。
枠体110の側壁の上縁部111寄りの位置には、複数のピン装着孔110c、110d、110e、110fが形成されている。これらのピン装着孔は枠体110の外面113から内部114まで貫通している。複数のピン装着孔は枠体110の軸線周りに互いに間隔を空けた角度位置に配列される。また、これらのピン装着孔には支持ピン118a、118b、118c、118dがそれぞれ装着可能に構成される。ピン装着孔110c、110d、110e、110fに装着された複数の支持ピン118a、118b、118c、118dは作動装置120の後述する踏み板121の外縁部を下方より支持し、これによって踏み板121が捕獲すべき動物以外の物、例えば、猪捕獲用であれば鳥などの軽い動物が乗ったり、木の枝などが落下したりした際に誤作動を起こさないように、踏み板121の降下を阻止するためのものである。支持ピン118a、118b、118c、118dの剛性は捕獲目的の動物の体重を勘案して設定され、捕獲目的の動物が踏み板121を踏んだ時には折損することにより、踏み板121が降下して作動装置120が支障なく作動するように構成される。
作動装置120は、踏み板121と、この踏み板121に回動可能に取り付けられた一対の作動部材122、123とを有している。この踏み板121は平板状であり、枠体110の内側に上下動可能に収容される。図示例の場合、踏み板121は、平面視円形枠状の枠体110に対応して、その内部に収まる大きさの円盤状に構成される。
この踏み板121の相互に対向する一対の外縁領域には、上面に一対の連結部材124、125が取り付けられている。この一対の連結部材124、125は、踏み板121の上面に沿って固定される第1の平板部と、踏み板121の上面に対して垂直に立設された第2の平板部とを有する断面略L字状の部材である。第2の平板部は、一方の作動部材122の端部122a、122bを回動可能に取り付けた回動中心P1、P3と、他方の作動部材123の端部123a、123bを回動可能に取り付けた回動中心P2、P4とを構成する。これらの回動中心P1、P3とP2、P4はそれぞれ上記外縁領域において踏み板121の外縁に沿った方向に離間して配置されている。
一対の作動部材122、123は半円弧状であり、その外面にワイヤを掛止可能な凹溝122d、123dがそれぞれ形成されている。この凹溝122d、123dは作動部材122、123に沿って半円弧状にそれぞれ伸びている。この一対の作動部材122、123の両端部122a,122b,123a,123bは上述のように踏み板121の対向する一対の外縁領域に対し上記連結部材124、125を介して回動可能に取り付けられている。具体的には、一対の作動部材122、123の各一方の端部122a、123aが一方の連結部材124に回動自在に連結されているとともに、一対の作動部材122,123の各他方の端部122b、123bが他方の連結部材125に回動自在に連結されている。一対の作動部材122、123はそれぞれ踏み板121に沿って配置された横倒し姿勢から踏み板121の上方へ起立した姿勢へと回動可能に構成される。
作動部材122,123が横倒し姿勢とされた状態では、一対の作動部材122と123は全体として踏み板121の外縁に沿った枠形状、図示例では円環形状に構成される。この円環形状は枠体110と同一の大きさである。そして、作動装置120の踏み板121は枠体110の内部に収容され、作動部材122,123が上縁部111上に重なるように載置される。すなわち、一対の作動部材122、123が枠体110の上縁部111に沿って延在し、この状態で作動部材122、123の両端部122a,122b,123a,123b以外の部分全体(中央部122c、123c及びその両側部分)が上縁部111上に載置されている。これによって作動部材122、123の多くの部分が枠体110上に支持されるので、作動前の状態において作動部材122、123を安定させることができる。ただし、本発明では後述するように一対の作動部材122、123の少なくとも両端部122a,122b,123a,123bの近傍が枠体110の上縁部111(切り欠き縁)上に当接支持されていればよい。
このとき、図2に示すように、一対の作動部材122、123のうち、踏み板121の一方の外縁領域に回動可能に取り付けられた各一方の端部122a、123a(回動中心P1及びP2)が枠体110の一方の切り欠き部110aの上方に配置されるとともに、他方の外縁領域に回動可能に取り付けられた各他方の端部122b、123b(回動中心P3及びP4)が他方の切り欠き部110bの上方に配置される。すなわち、回動中心P1、P3及びP2、P4はいずれも切り欠き部110a、110bの平面範囲内に配置される。換言すると、回動中心P1、P3及びP2、P4はいずれも両側の切り欠き縁111aと111bの間、或いは、切り欠き縁111cと111dの間に平面的に配置される。そして、回転支点P1、P3及びP2、P4と、これらに隣接する切り欠き部110a、110bの形成範囲の境界との間に間隔Rが存在するように構成される。
また、一対の作動部材122、123は、回動中心P1、P3及びP2、P4のそれぞれ両側において切り欠き縁111a、111b、111c、111d(及びそれらのさらに両側の上縁部111)上に載置される。この場合、前述のように作動部材122、123の全体が枠体110の上縁部111上に載置されている必要はなく、少なくとも切り欠き縁111a、111b、111c、111d上に載置されていればよい。
上記の構成により、図2に二点鎖線で示すように、枠体110の内側において踏み板121が降下すると、一対の作動部材122、123の回動中心P1、P2、P3、P4が一対の切り欠き部110a、110bの中に降下し、これによって、作動部材122が切り欠き縁111a、111cにより回動してその中央部122cが上方に跳ね上がり、また、作動部材123が切り欠き縁111b、111dにより回動してその中央部123cが上方に跳ね上がる。
ここで、この作動部材122、123の跳ね上がり動作は作動部材122、123が内側面115a、115bに当接することで停止する。ここで、図示例では、内側面115a、115b、116a、116bは枠体110の軸線方向に伸びているので、作動部材122、123はそれぞれ枠体110の略軸線方向に起立した姿勢で停止するようになっている。すなわち、図示例では内側面115a,115bが上縁部111に対して90度の角度で形成されているので、作動部材122,123の回動角度範囲もまた90度に制限される。なお、作動部材122,123の回動角度範囲は90度あれば十分であるので、枠体110において上縁部111に対する内側面の角度が90度以上であれば何ら問題はない。
図3は動物捕獲用罠の別の形態を示す概略正面図である。この動物捕獲用罠200では、枠体210の内側面215a、216a、215b、216bが上縁部111に対して90度未満の傾斜角θを有している。このように上縁部111に対して内側面が斜め上方を向くように傾斜していることで、作動部材122,123の回動角度範囲は上記傾斜角θと同じ角度に制限される。これにより、作動部材122、123は内側面215a、215b、216a、216bの傾斜角度をもって起立するようになっている。このため、側壁の傾斜角度によって作動部材122、123の中央部122c、123cの跳ね上け高さを設定できる。このとき、作動部材122,123の跳ね上げ高さ及び回動角度は、少なくとも後述する捕獲ワイヤ131のループ部分が一対の作動部材122,123の凹溝122d、123dから離脱することのできる角度以上の値に設定される。
図4に示すように、捕獲ワイヤセット130は、捕獲ワイヤ131と、この捕獲ワイヤ131のループ部131Lが縮径する方向に付勢(引き付け)する付勢手段であるバネ装置132とを有している。捕獲ワイヤ131の先端は先端保持具131aによって基部側の任意のワイヤ部位に巻回保持された巻回部とされ、当該巻回部と上記ワイヤ部位との間に拡縮可能なループ部131Lが構成される。
捕獲ワイヤ131のループ部131Lよりも基部側にあるワイヤ部位には上記バネ装置132が取り付けられている。このバネ装置132は、ワイヤの先端側に配置される接続管133と、コイルバネ134と、ワイヤの基端側に配置されるバネ圧縮管135とがワイヤ131に先端側から順次挿通された状態で取り付けられている。コイルバネ134の両端は接続管133とバネ圧縮管135の内部に収容された状態でそれぞれ保持される。接続管133の端部は捕獲ワイヤ131の先端の巻回部に当接し、上記バネ圧縮管135の端部はストッパ131bに当接する。コイルバネ134を押し縮めながら接続管133に当接した巻回部を基部側に移動させることで、ループ部131Lを大きくすることができ、この状態でループ部131Lを全体として枠形状に構成された上記一対の作動部材122,123の凹溝122d、123dに掛け渡すことにより、ループ部131Lが作動部材122,123によって保持される。なお、ストッパ131bの捕獲ワイヤ131に沿った位置を調整することで、ループ部131Lを縮径する方向に作用する付勢力を調整することが可能である。
また、捕獲ワイヤ131の後端部には連結部136を介して延長ワイヤ137が連結されている。連結部136は捕獲ワイヤ131と延長ワイヤ137とを角度自在に連結している。この延長ワイヤ137の先端を付近の樹木や支柱などの固定物に係合させておくことで、ループ部131Lで脚部等が緊縛された動物を係留することができる。なお、延長ワイヤ137を用いずに捕獲ワイヤ131を直接に固定物に係合させて用いても構わない。
なお、上記の捕獲ワイヤ131は先端に巻回部を設けることでループ部131Lを構成しているが、捕獲ワイヤ131の両端を上記バネ装置132に挿通させ、バネ装置132から出た捕獲ワイヤ131の両端部をストッパ131bに固定するなど、結果的にループ部131Lが縮径する方向に捕獲ワイヤ131Lが付勢手段により付勢されるように構成されていればよい。
図5は上述の動物捕獲用罠に安全装置を取り付けた状態を斜め上方から見た状態を示す概略斜視図である。図5に示すように、この安全装置140は、踏み板121の上方を横断し、枠体110の上縁部111に沿って配置された一対の作動部材122,123を上方から押え付ける押え部材141と、この押え部材141に対する上下方向(踏み板121の移動方向)の取付位置を調整可能に取り付けられ、踏み板121の中央に設けられた開口部121aを通して踏み板121の下面に係合する係止部142aを備えた軸状の係合部材142とを有している。
係合部材142の基端部には雄ネジが形成され、当該基端部は押え部材141の中央の貫通孔141aを通過し、上記雄ネジに螺合する蝶ナット等の固定手段(固定部材)143によって押え部材141に保持される。押え部材141は踏み板121の上方を横断して横倒し状態の一対の作動部材122、123の好ましくは中央部を上方から押え付ける。係合部材142の先端の係止部142aは図示例では側方に屈曲した屈曲部で構成されるが、踏み板121の開口部121aを通過した先で踏み板121の下面に係合可能な形状であれば特に限定されない。ただし、係止部142aは図示例のように踏み板121の開口部121aを上方から挿入(通過)可能に構成されていることが好ましい。この場合には、押え部材141に取り付けられた係合部材142の係止部142aを上方から開口部121aに通し、そのまま係止部142aを開口部121aの開口縁部に引っ掛けるだけで容易にセットできるからである。
このように構成された安全装置140を用いる場合には、押え部材141で一対の作動部材122,123を上方から押え付けながら、押え部材141をやや下方に撓ませつつ、係合部材142の係止部142aを踏み板121の開口部121aに通した後にその下面に係合させる。このとき、予め押え部材141と係合部材142の上下方向の取付位置を調整しておくことにより、安全装置140によって踏み板121と一対の作動部材122,123が相互に密接した状態で保持される。
もっとも、上述のように安全装置140を装着した後に、蝶ナットをねじ込む等、固定手段143を用いて押え部材141と係合部材142の上下方向の取付位置を調整してもよい。また、上述のように係止部142aが開口部121aを通過できないように構成されている場合には、係合部材142を下方から開口部121aに挿入し、その後、係合部材142の基端部を踏み板121の上方で押え部材141に取り付けてもよい。
この安全装置140を用いることによって、一対の作動部材122,123が踏み板121に対して上方へ跳ね上がることが防止されるので、図示していないが、上記捕獲ワイヤ131のループ部131Lを一対の作動部材122,123に装着した状態で地面を掘って枠体110及び作動装置120を設置する際に、作業者の安全を確保することができる。設置作業が終了すれば、押え部材141を下方へ撓ませながら係止部142の踏み板121に対する係合を解除し、慎重に係合部材142を開口部121aから抜き取ることで、安全装置140をすみやかに取り外すことができる。なお、取り外し方法も取付方法と同様に任意の方法で実施できる。例えば、係止部142aが開口部121aを通過できない構造となっている場合には、固定手段143を外して係合部材142を踏み板121の下方へ落下させ、押え部材141のみを取り外すようにしても構わない。
上述のように構成された動物捕獲用罠100、200については、枠体110、210と作動装置120を上記のように組み立て、捕獲ワイヤ131のループ部131Lを、横倒姿勢とした一対の作動部材122、123の凹溝122d、123dに係止し、バネ装置132によって捕獲ワイヤ131に付勢力を与えた状態とした後、枠体110、210と作動装置120を地中に配置し、土や木の葉などで目隠しをした後、捕獲ワイヤ131の基端部を直接若しくは間接的に固定物に固定することで、設置作業が完了する。
本実施形態においては、枠体110の上縁部111に一対の切り欠き部110a、110bが形成されており、踏み板121が降下すると、この切り欠き部110a、110bの両側の切り欠き縁111a、111b、111c、111dによって一対の作動部材122、123が上方に跳ね上がるように構成される。したがって、回動中心と作用点との距離、すなわち、回動中心P1と切り欠き縁111aの距離、回動中心P2と切り欠き縁111bとの距離、回動中心P3と切り欠き縁111cとの距離、回動中心P4と切り欠き縁111dとの距離(上記の間隔Rに相当する。)をそれぞれ短くすることが可能になるので、踏み板121の降下量が同じであれば一対の作動部材122、123の初期の回動角度を従来構造よりも大きくすることができるため、作動部材122,123の初動速度を高めることができる。
また、枠体110、210との関係によって生ずる作動部材122,123の初期の回動角度を確保しつつ、踏み板121の降下量を小さくすることができるので、枠体110、210の厚みを低減できるから、地面の掘り下げ量も少なくて足りることとなり、設置作業を容易に行うことができる。
さらに、本実施形態では、作動部材122,123は枠体110、210の上縁部111の一部である切り欠き縁111a、111b、111c、111dにより真上へ押し上げられるので、枠体110、210との間に回動抵抗がほとんど生じない。したがって、この回動抵抗によって作動部材122,123の初動速度の向上が妨げられるといったこともなくなる。
以上のように、本実施形態では、作動部材122,123の初期の回動角度を増大させることができるとともに回動抵抗も抑制することができるので、作動部材122,123の初動速度を高めることができるから、捕獲ワイヤ131を高速に作動させて動物を確実に捕獲することが可能になる。
尚、本実施形態の動物捕獲用罠100、200は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本実施形態においては、一対の作動部材122、123がそれぞれ半円弧状で全体として円環枠状に構成されているが、本発明はこのような態様に限定されるものではない。例えば、一対の作動部材が全体として矩形枠状に構成されるなど、一対の作動部材により形成される概略形状が捕獲ワイヤ131のループ部131Lを保持可能な枠形状となっていればよい。また、図示例では枠体110、210が円形枠状に構成されているが、枠体が角形枠状であってもよく、要は、枠体の切り欠き縁が作動部材の少なくとも回動中心に隣接する部分に当接して支持する構造となっていればよい。
100、200…動物捕獲用罠、110、210…枠体、110a、110b、210a、210b…切り欠き部、110c、110d、110e、110f…貫通孔、111…上縁部、112…下縁部、113…外面、114…内面、111a、111b、111c、111d…切り欠き縁、115a、115b、116a、116b、215a、215b、216a、216b…内側面、117a、117b…内底面、118a、118b、118c、118d…支持ピン、120…作動装置、121…踏み板、121a…開口部、122、123…作動部材、122a、123a…一方の端部、122b、123b…他方の端部、122c、123c…中央部、122d、123d…凹溝、124、125…連結部材、130…捕獲ワイヤセット、131…捕獲ワイヤ、131L…ループ部、131a…保持具、132…バネ装置、133…接続管、134…コイルバネ、135…バネ圧縮管、136…連結部、137…延長ワイヤ、140…安全装置、141…押え部材、141a…貫通孔、142…係合部材、142a…係止部、143…蝶ナット、C…軸線、P1、P2、P3、P4…回動中心、R…間隔

Claims (3)

  1. 踏み板と、該踏み板の一対の対向する外縁領域にそれぞれ両端部が回動自在に取り付けられ、前記踏み板の外縁に沿って延在し、全体として枠状に構成されるとともに各々がそれぞれ半枠状に構成された一対の作動部材と、前記踏み板がその内部に上下動可能に収容されるとともに前記一対の作動部材がその上縁部に支持される枠体と、該枠体の上縁部に沿って配置された前記一対の作動部材により全体としてループ状に保持される捕獲ワイヤと、該捕獲ワイヤの前記ループ状に保持された部分を縮径する方向に付勢する付勢手段と、を具備し、
    前記枠体の前記上縁部には、前記一対の外縁領域に対応した位置にそれぞれ切り欠き部が設けられ、前記一対の作動部材の両端部の回動中心が共に前記切り欠き部上に配置されるとともに、前記一対の作動部材が前記切り欠き部の両側の切り欠き縁上にそれぞれ支持されることを特徴とする動物捕獲用罠。
  2. 前記一対の作動部材が前記枠体の前記上縁部に沿って延在した状態で載置されることを特徴とする請求項1に記載の動物捕獲用罠。
  3. 前記踏み板に開口部を設け、前記踏み板の上方を横断して前記一対の作動部材を上方から押え付ける押え部材と、該押え部材に対する上下方向の取付位置を調整可能に取り付けられ、前記踏み板の上方から前記開口部を通して前記踏み板の下面に係合する係合部材と、を有する安全装置をさらに具備することを特徴とする請求項1又は2に記載の動物捕獲用罠。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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