JP3177399U - 動物捕獲用罠 - Google Patents

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Abstract

【課題】小動物を捕獲することなく、比較的大きい野性動物のみを捕獲することができる動物捕獲用罠を提供する。
【解決手段】動物捕獲用罠100は、踏み板121と、踏み板に回動自在に取り付けられたU字状の一対の作動部材122、123と、一対の作動部材を横倒姿勢から起立姿勢に付勢するばね124、125と、踏み板に所定の閾値以上の荷重が加わると一対の作動部材の保持を解除するように構成された保持部材131、135とを含む作動装置120を有する。さらに、踏み板を降下可能に一対の作動部材を支持する台111、112、一対の作動部材の外周に離脱可能に輪状に引っ掛けられた捕獲ワイヤ、及び捕獲ワイヤを縮径方向に付勢するばね装置を有する。
【選択図】図1

Description

本考案は、猪や鹿等の野生動物を捕獲するための狩猟用や有害獣駆除用の野性動物用罠に関し、特に、野性動物の脚等をワイヤで緊縛して捕獲するのに好適な構造に関する。
従来から、輪状のワイヤをばねによって跳ね上げて、野性動物の脚等をワイヤで括るように構成された動物捕獲用罠が知られており、例えば、特許文献1に記載されている。特許文献1に記載の動物捕獲用罠(猪捕獲補助器具)は、踏み板と、踏み板に対して回動自在に設けられ、外側に張り出した羽根部を備えた半円弧状の一対の作動部材(U字アーム)と、一対の作動部材を横倒姿勢から起立姿勢に付勢するばね(跳ね上げスプリング)と、一対の作動部材を横倒姿勢に保持する保持部材(跳ね上げストッパー)とを含む作動装置(猪捕獲器具)、一対の作動部材の外周に離脱可能に輪状に引っ掛けられる捕獲ワイヤ(猪捕獲ワイヤー)、及び捕獲ワイヤを縮径方向に付勢するばね装置を有しており、地面に穴(凹部)を掘り、この穴の開口縁で羽根部を支持するように作動装置を穴の上に設置するものである。この動物捕獲用罠は、野性動物が踏み板を踏むと、踏み板が穴の中に降下するとともに、保持部材が一対の作動部材の保持を解除して、ばねが一対の作動部材を跳ね上げるように作動する。
実用新案登録第3160150号公報
この特許文献1に記載の動物捕獲用罠は、ばねが一対の作動部材を跳ね上げることによって、一対の作動部材が捕獲ワイヤを跳ね上げるので、捕獲ワイヤが野性動物の脚等を付け根側で括ることができ、野性動物を確実に捕獲することができる。この特許文献1から保持部材の具体的な構造は不明だが、野性動物が踏み板を踏むと、保持部材は常に一対の作動部材の保持を解除すると思われるので、猪や鹿等の大型動物を捕獲する目的でこの動物捕獲用罠を設置しても、ネズミやハクビシン等の小動物を捕獲しまう場合がある。このため、特許文献1に記載の動物捕獲用罠は捕獲対象を絞ることができないという問題がある。
そこで、本考案は上記問題点を解決するものであり、その課題は、捕獲対象外の小動物を捕獲してしまうことなく、捕獲対象の比較的大きい野性動物のみを捕獲することができる動物捕獲用罠を提供することにある。
上記課題を解決するために本考案の動物捕獲用罠は、野性動物の脚等をワイヤで緊縛する動物捕獲用罠であって、踏み板と、前記踏み板に回動自在に取り付けられ、前記踏み板の外縁から外側に張り出された延在部を備えたU字状の一対の作動部材と、前記一対の作動部材を横倒姿勢から起立姿勢に付勢するばねと、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って横倒姿勢に保持しており、所定の閾値より小さい荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を解除するように構成された保持部材とを含む作動装置、前記踏み板を降下可能に前記一対の作動部材の前記延在部を支持する台、前記一対の作動部材の外周に離脱可能に輪状に引っ掛けられた捕獲ワイヤ、及び前記捕獲ワイヤを縮径方向に付勢するばね装置を有することを特徴とする。
この考案によれば、野性動物の脚等をワイヤで緊縛する動物捕獲用罠であって、踏み板と、前記踏み板に回動自在に取り付けられ、前記踏み板の外縁から外側に張り出された延在部を備えたU字状の一対の作動部材と、前記一対の作動部材を横倒姿勢から起立姿勢に付勢するばねと、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って横倒姿勢に保持しており、所定の閾値より小さい荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を解除するように構成された保持部材とを含む作動装置、前記踏み板を降下可能に前記一対の作動部材の前記延在部を支持する台、前記一対の作動部材の外周に離脱可能に輪状に引っ掛けられた捕獲ワイヤ、及び前記捕獲ワイヤを縮径方向に付勢するばね装置を有することにより、前記保持部材は、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って横倒姿勢に保持しており、所定の閾値より小さい荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を解除するので、小動物が前記踏み板に乗ることによって前記保持部材に所定の閾値より小さい荷重が加わっても前記一対の作動部材を作動させないようにすることができるとともに、比較的大きい動物が前記踏み板に乗ることによって前記保持部材に所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材を作動させることができる。
ここで、前記一対の作動部材はU字状に湾曲していてもよいし、半円弧状に湾曲していてもよいし、U字状に屈曲していてもよい。また、前記一対の作動部材の前記延在部は、前記一対の作動部材自体の一部、例えば中央部分であってもよいし、前記一対の作動部材に設けられた突起や鍔部であってもよい。また、前記台は一対の角柱や円柱でもよいし、内部が開口した1つの角筒状や円筒状の枠体でもよい。また、前記台は前記踏み板を降下可能に一対の作動部材を支持するために、前記踏み板の厚みより幅厚に形成されていることが望ましい。なお、前記ばねは1つでもよいし、2つでもよい。前記ばねが2つある場合には、前記一対の作動部材をそれぞれ跳ね上げるように設けられていることが望ましい。前記ばねと同様に、前記保持部材は1つでもよいし、2つでもよい。前記保持部材が2つある場合には、前記一対の作動部材をそれぞれ保持するように設けられていることが望ましい。また、前記保持部材は折損又は破損することによって前記一対の作動部材の保持を解除してもよいし、塑性変形又は弾性変形することによって前記一対の作動部材の保持を解除してもよい。また、前記台は前記踏み板より幅厚であることが望ましい。
本考案において、前記保持部材は、前記踏み板に固定されたホルダと、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように、前記ホルダに取り付けられた状態で前記一対の作動部材を保持可能な掛止片とを有し、前記掛止片は所定の閾値より小さい荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を解除するように構成されていることが好ましい。
この考案によれば、前記保持部材は、前記踏み板に固定されたホルダと、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように、前記ホルダに取り付けられた状態で前記一対の作動部材を保持可能な掛止片とを有し、前記掛止片は所定の閾値より小さい荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を解除するように構成されていることにより、小動物が前記踏み板に乗ることによって前記掛止片に所定の閾値より小さい荷重が加わっても前記一対の作動部材を作動させないようにすることができるとともに、比較的大きい動物が前記踏み板に乗ることによって前記掛止片に所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材を作動させることができる。
ここで、前記保持部材は1つでもよいし、2つでもよい。前記保持部材が2つある場合には、前記一対の作動部材をそれぞれ保持するように設けられていることが望ましい。また、前記掛止片は1つでもよいし、2つ以上でもよい。また、前記掛止片は折損又は破損することによって前記一対の作動部材の保持を解除してもよいし、塑性変形又は弾性変形することによって前記一対の作動部材の保持を解除してもよい。また、前記掛止片は前記ホルダに着脱自在に取り付けられていてもよいし、着脱不可能に固定されていてもよい。また、前記掛止片は一方向に伸びる細長い形状を有しており、例えば爪楊枝やマッチ棒である。前記ホルダは前記掛止片を保持可能な孔や凹部や環状部が設けられていることが望ましい。
本考案において、前記掛止片は、所定の閾値より小さい荷重が加わっても折損しないが、所定の閾値以上の荷重が加わると折損するように構成されていることが好ましい。この考案によれば、前記掛止片は、所定の閾値より小さい荷重が加わっても折損しないが、所定の閾値以上の荷重が加わると折損するように構成されているので、前記掛止片が折損することによって前記一対の作動部材の保持が解除されるようになっている。
本考案において、前記掛止片は1つ又は2つ以上設けられており、少なくとも1つで前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って保持可能に構成されていることが好ましい。この考案によれば、前記掛止片は1つ又は2つ以上設けられており、少なくとも1つで前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って保持可能に構成されていることにより、前記掛止片の数量を増減させて前記一対の作動部材を保持でき、前記掛止片の数量の増減によって前記一対の作動部材の保持強度を増減させて、前記一対の作動部材の保持を解除し難くしたり解除し易くしたりすることができる。
本考案において、前記一対の作動部材には、前記一対の作動部材の外周から離脱した前記捕獲ワイヤを掛止可能な支持片が設けられており、前記支持片は前記捕獲ワイヤを掛止した後で前記捕獲ワイヤの掛止を解除するように構成されていることが好ましい。
この考案によれば、前記一対の作動部材には、前記一対の作動部材の外周から離脱した前記捕獲ワイヤを掛止可能な支持片が設けられており、前記支持片は前記捕獲ワイヤを掛止した後で前記捕獲ワイヤの掛止を解除するように構成されていることにより、前記一対の作動部材の外周から離脱した前記捕獲ワイヤは、前記支持片に掛止された後で前記支持片から離脱するので、前記支持片が前記一対の作動部材に設けられていない場合に比べて、前記捕獲ワイヤが前記一対の作動部材から離脱する時間を遅らせることができ、前記捕獲ワイヤが前記一対の作動部材から離脱する位置をより高くすることができる。
ここで、前記支持片は例えば凸部や突起であり、前記捕獲ワイヤを乗り越え可能に形成したり、前記捕獲ワイヤが突き当ると折損、破損、塑性変形又は弾性変形したりして前記捕獲ワイヤの掛止を解除するように構成されていてもよい。また、前記支持片は1つでもよいし、2つ以上でもよい。前記支持片が2つ以上ある場合には、前記一対の作動部材のそれぞれに少なくとも1つずつ設けられていることが望ましい。特に、前記支持片は前記一対の作動部材の中央部分に少なくとも1つずつ設けられていることが望ましい。また、前記支持片は前記一対の作動部材に着脱自在に取り付けられていてもよいし、着脱不可能に固定又は一体形成されていてもよい。また、前記支持片は前記一対の作動部材の外周のうち前記捕獲ワイヤの設置位置より上側位置に設けられていることが望ましく、前記一対の作動部材の外周から外側に突出していることが望ましい。
本考案において、前記支持片は前記捕獲ワイヤが突き当ると折損するように構成されていることが好ましい。この考案によれば、前記支持片は前記捕獲ワイヤが突き当ると折損するように構成されていることにより、前記捕獲ワイヤは前記支持片を折損して前記支持片から離脱するようになっている。なお、前記支持片は一方向に伸びる細長い形状を有していてもよく、例えば爪楊枝やマッチ棒である。また、前記一対の作動部材には前記支持片を保持可能な孔や凹部が設けられていてもよい。
本考案において、前記支持片は前記一対の作動部材の全周に亘って互いに所定の角度範囲を開けて複数設けられていることが好ましい。この考案によれば、前記支持片は前記一対の作動部材の全周に亘って互いに所定の角度範囲を開けて複数設けられていることにより、前記捕獲ワイヤは複数の前記支持片によって輪状に掛止されるので、前記捕獲ワイヤを輪状又は略輪状に前記一対の作動部材から離脱させることができ、野性動物の脚等を前記捕獲ワイヤで確実に緊縛できる。
なお、前記支持片は前記一対の作動部材のそれぞれに2つずつ設けられていてもよいし、3つずつ設けられていてもよいし、4つ以上ずつ設けられていてもよい。また、前記支持片は前記一対の作動部材に着脱自在に取り付けられていてもよいし、着脱不可能に固定又は一体形成されていてもよい。また、前記支持片は前記一対の作動部材の外周のうち前記捕獲ワイヤの設置位置より上側位置の設けられていることが望ましく、前記一対の作動部材の外周から外側に突出していることが望ましい。また、前記支持片は一方向に伸びる細長い形状を有していてもよく、例えば爪楊枝やマッチ棒である。前記一対の作動部材には前記支持片を保持可能な孔や凹部が設けられていてもよい。
以上、説明したように本考案によれば、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように前記保持部材が前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って保持しており、所定の閾値より小さい荷重が前記保持部材に加わると前記保持部材が前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が前記保持部材に加わる前記保持部材が前記一対の作動部材の保持を解除するように構成したので、前記踏み板に乗る野性動物の重量によって前記一対の作動部材を作動させたり作動させなかったりすることができるという優れた効果を奏し得る。
本考案に係る実施形態の動物捕獲用罠を示す概略斜視図である。 本実施形態の動物捕獲用罠の作動状態を示す概略斜視図である。 本実施形態の動物捕獲用罠を示す概略平面図である。 図3のIV−IV'線に沿って切断した状態を示す概略断面図である。 野性動物の脚が本実施形態の動物捕獲用罠を踏んだ状態を示す概略断面図(a)と、野性動物の脚が本実施形態の動物捕獲用罠によって括られた状態を示す概略断面図(b)とである。 動物捕獲用罠の別の形態を示す概略斜視図である。 野性動物の脚が別の動物捕獲用罠を踏んだ状態を示す概略断面図(a)と、野性動物の脚が別の動物捕獲用罠によって括られた状態を示す概略断面図(b)とである。 本実施形態の捕獲ワイヤを模式的に示す一部断面図である。
以下、本考案に係る実施形態の動物捕獲用罠について詳細に説明する。図1は本考案に係る実施形態の動物捕獲用罠を示す概略斜視図である。図2は本実施形態の動物捕獲用罠の作動状態を示す概略斜視図である。図3は本実施形態の動物捕獲用罠を示す概略平面図である。図4は図3のIV−IV'線に沿って切断した状態を示す概略断面図である。この動物捕獲用罠100は、一対の角材111、112と、この一対の角材111、112の上に設置される作動装置120と、この作動装置120に装着される捕獲ワイヤ141と、この捕獲ワイヤ141を付勢するばね装置142と、を有している。なお、一対の角材111、112は台に相当するものである。
図1と図2に示すように、一対の角材111、112は一方向に伸びる断面矩形状の角柱であり、その上に作動装置120を載置可能に構成されている。上記作動装置120は、踏み板121と、この踏み板121に回動自在に取り付けられた一対の作動部材122、123と、これら一対の作動部材122、123を上方に付勢する一対のばね124、125と、これら一対のばね124、125の付勢力に抗って一対の作動部材122、123を保持する一対の保持部材131、135と、を有している。なお、一方の角材111と他方の角材112は同一物であり、一方の作動部材122と他方の作動部材123は同一物であり、一方のばね124と他方のばね125は同一物であり、一方の保持部材131と他方の保持部材135は同一物である。
この踏み板121は平板状であり、その中央部分に上面から底面まで貫通する孔が形成されている。踏み板121の上面には一対の連結部材126、127がねじ等によって取り付けられている。この一対の連結部材126、127は、踏み板121の上面に沿って固定される第1の平板部と、踏み板121の上面から垂直に立設される第2の平板部とを有する断面L字状又は断面略L字状の部材であり、踏み板121の外縁位置に又は外縁の近くの位置に互いに対向するように配置されている。この第2の平板部は一対の作動部材122、123の端部を連結可能に構成されている。なお、一方の連結部材126と他方の連結部材127は同一物である。
一対の作動部材122、123はU字状又は半円弧状であり、その外面に捕獲ワイヤ141を引っ掛け可能な凹溝122a、123aがそれぞれ形成されている。この凹溝122a、123aは断面U字状又は断面半円弧状であり、一対の作動部材122、123に沿って半円弧状にそれぞれ伸びている。一対のばね124、125はねじりコイルばねである。
また、一対の保持部材131、135は踏み板121の上面にねじ等によって取り付けられており、ホルダ132、136と、このホルダ132、136によって保持される掛止片133、137とを有している。なお、一方のホルダ132と他方のホルダ136は同一物であり、一方の掛止片133と他方の掛止片137は同一物である。
これらホルダ132、136は踏み板121の上面に沿って固定される第1の平板部と、踏み板121の上面から垂直に立設される第2の平板部とを有する断面L字状又は断面略L字状である。これらホルダ132、136の第2の平板部には掛止片133、137を保持可能な複数の孔が形成されている。これら複数の孔は第2の平板部の一方の板面から他方の板面まで貫通しており、水平方向又は略水平方向に互いに所定間隔を開けて形成されている。これら複数の孔はその1つに1つの掛止片133、137が挿通可能に構成されている。これら複数の孔の軸線は互いに平行でもよいし、互いに交差していてもよい。上記掛止片133、137は一方向に伸びる細長い形状を有しており、例えば爪楊枝である。これら掛止片133、137はそれぞれ複数設けられている。これら掛止片133、137はホルダ132、136の複数の孔に挿通されて保持されており、掛止片133、137の先端部133a、137aがホルダ132、136から外側に突出している。図示例では、一対のホルダ132、136に孔が3つずつ形成されているとともに、掛止片133、137が3つずつ設けられており、一方の掛止片133が一方のホルダ132の孔に挿通されており、他方の掛止片137が他方のホルダ136の孔に挿通されている。
一対の作動部材122、123は一対の連結部材126、127を介して踏み板121に回動自在に連結されている。具体的には、一対の作動部材122、123におけるそれぞれの一端部が一方の連結部材126における第2の平板部に互いに所定間隔を開けてボルトとナットによって回動自在に連結されており、一対の作動部材122、123におけるそれぞれの他端部が他方の連結部材127における第2の平板部に互いに所定間隔を開けてボルトとナットによって回動自在に連結されている。したがって、一対の作動部材122、123はそれぞれ両端部を回動中心として互いに独立して回動可能に構成されており、この回動によって横倒姿勢と起立姿勢とに姿勢変形可能になっている。
図3と図4に示すように、踏み板121は円板状であり、一対の作動部材122、123は、互いに開いた横倒姿勢で、平面視楕円枠状又は平面視長円枠状であり、一対の作動部材122、123の中央部分が踏み板121の外縁から外側に張り出ている。この中央部分は円弧状に湾曲しており、一対の角材111、112によって支持可能に構成されている。このため、一対の角材111、112によって踏み板121に干渉することなく、一対の作動部材122、123のみを支持できるようになっている。なお、一対の作動部材122、123の中央部分は一対の作動部材の延在部に相当するものである。
図1と図2に示すように、一対のばね124、125は一対の作動部材122、123と踏み板121との間にそれぞれ介在されている。具体的には、一方のばね124は、一方の作動部材122の端部と一方の連結部材126とを連結するボルトに巻き付けられており、その両端部が一方の作動部材122の底面と踏み板121の上面とをそれぞれ支持している。この状態で、一方の作動部材122を倒すと、一方の作動部材122は一方のばね124の付勢力に抗って回動して横倒姿勢になり、一方のばね124は一方の作動部材122を横倒姿勢から起立姿勢に跳ね上げるように付勢する。このため、一方の作動部材122は一方のばね124によって横倒姿勢から起立姿勢に跳ね上げられるようになっている。
同様に、他方のばね125は、他方の作動部材123の端部と他方の連結部材127とを連結するボルトに巻き付けられており、その両端部が他方の作動部材123の底面と踏み板121の上面とをそれぞれ支持している。この状態で、他方の作動部材123を倒すと、他方の作動部材123は他方のばね125の付勢力に抗って回動して横倒姿勢になり、他方のばね125は他方の作動部材123を横倒姿勢から起立姿勢に跳ね上げるように付勢する。このため、他方の作動部材123は他方のばね125によって横倒姿勢から起立姿勢に跳ね上げられるようになっている。
図3と図4に示すように、一対の保持部材131、135は一対の作動部材122、123をそれぞれ保持可能に構成されている。具体的には、一対の保持部材131、135の掛止片133、137は一対のばね124、125の付勢力に抗ってそれぞれ保持可能に構成されており、一対の保持部材131、135のホルダ132、136は一対の作動部材122、123にそれぞれ接近するように踏み板121の外縁位置又は外縁の近くの位置に配置されている。掛止片133、137はホルダ132、136の孔にそれぞれ挿通された状態で、一対の作動部材122、123までそれぞれ掛け渡されており、その先端部が横倒姿勢の一対の作動部材122、123の上部にそれぞれ当接している。これにより、掛止片133、137は一対の作動部材122、123を上から一対のばね124、125の付勢力に抗って横倒姿勢にそれぞれ保持している。
なお、一対の保持部材131、135は互いに対向するように配列されていてもよいし、互いに対向しないように配列されていてもよい。また、一対の保持部材133、135の掛止片133、137は一対の作動部材122、123の中央部分を保持してもよいし、一対の作動部材122、123のいずれか一方の端部側を保持してもよい。図示例では、一対の保持部材133、135は互いに対向するように配列されており、その掛止片133、137が一対の作動部材122、123の中央部分をそれぞれ保持している。
ここで、一方の掛止片133は、少なくとも1つで一方の作動部材122を一方のばね124の付勢力に抗って保持可能に構成されており、この一方の作動部材122を保持した状態で、所定の閾値以上の荷重が加わると折損する、すなわち折れて壊れるように構成されている。同様に、他方の掛止片137は、少なくとも1つで他方の作動部材123を他方のばね125の付勢力に抗って保持可能に構成されており、この他方の作動部材123を保持した状態で、所定の閾値以上の荷重が加わると折損するように構成されている。このため、これら掛止片133、137の数量を任意に選択して一対の作動部材122、123をそれぞれ保持することができるようになっており、掛止片133、137の数量の増減によって一対の作動部材122、123の保持強度がそれぞれ増減するようになっている。
図3と図4に示すように、作動装置120は一対の角材111、112の上に積み重ねられている。具体的には、一対の角材111、112は、その長手方向が水平又は略水平になる横倒姿勢で、踏み板121の直径より僅かに幅広の間隔を開けて地面Gの上に設置されており、この一対の角材111、112の上に作動装置120が載置されて、この作動装置120における一対の作動部材122、123の中央部分が一対の角材111、112によっての上に設置されている。したがって、作動装置120の一対の作動部材122、123が一対の角材111、112によってそれぞれ支持されており、作動装置120の踏み板121が一対の角材111、112の間に上下動可能に配置されている。なお、一対の角材111、112は踏み板121より幅厚に構成されていることが望ましい。また、一対の角材111、112は平行に配列されていてもよいし、平面視ハの字の如くその長手方向に伸びる軸線が交差するように配列されていてもよい。
図4に示すように、この状態において、一対の角材111、112に対応する部分では、地面Gの上に一対の角材111、112と一対の作動部材122、123と掛止片133、137の先端部とが上下方向に積層されており、掛止片133、137の先端部は一対の作動部材133、137に支持されている。一対の角材111、112の内側に対応する部分では、踏み板121が空中に浮いており、この踏み板121とホルダ132、136と掛止片133、137の基端部とが上下方向に連結されている。したがって、掛止片133、137はその先端部が一対の作動部材122、123に引っ掛けられて、踏み板121を空中に吊り下げた状態になっている。
図5(a)は野性動物の脚が動物捕獲用罠を踏んだ状態を示す概略断面図であり、図5(b)は野性動物の脚が動物捕獲用罠によって括られた状態を示す概略断面図である。図5(a)に示すように、掛止片133、137が踏み板121を空中に吊り下げた状態で、掛止片133、137の先端部は一対の作動部材122、123によって上下動不能に支持されており、掛止片133、137の基端部は踏み板121と一緒に上下動可能に構成されている。このため、野性動物の脚Lが踏み板121を踏むと、掛止片133、137の先端部が支持された状態で、掛止片133、137の基端部に荷重が下方向に加わるようになっている。すなわち、掛止片133、137が基端部と先端部との間で折損するように荷重が加わるようになっている。このとき、踏み板121を踏む野性動物の重さが増減すると、掛止片133、137に加わる荷重が増減するようになっている。
踏み板121を踏む野性動物が軽く、掛止片133、137に加わる荷重が所定の閾値より小さい場合、つまり、掛止片133、137の形状保持可能な範囲内である場合には、掛止片133、137は折損することなく、踏み板121と一対の作動部材122、123との保持を継続するようになっている。一方、図5(b)に示すように、野性動物が重く、掛止片133、137に加わる荷重が所定の閾値以上に大きい場合、つまり、掛止片133、137の形状保持可能な範囲を超える場合には、掛止片133、137が折損して、先端部133a、137aと基端部133b、137bとに分断されて、踏み板121と一対の作動部材122、123との保持を解除するようになっている。したがって、動物捕獲用罠100は野性動物の重さによって一対の作動部材122、123を作動させたり作動させなかったりすることができる。
このとき、掛止片133、137の数量を増加させると、掛止片133、137の1つ当りに加わる荷重が小さくなるので、掛止片133、137が全体として折れ難くなる。一方、掛止片133、137の数量を減少させると、掛止片133、137の1つ当りに加わる荷重が大きくなるので、掛止片133、137が全体として折れ易くなる。つまり、掛止片133、137の数量が増減すると、掛止片133、137が一対の作動部材122、123を保持する強度が増減するようになっている。したがって、掛止片の数量を増減させて、一対の作動部材122、123が作動する閾値を調節できる。
例えば、大きい猪の如く重量が重い大型動物のみを捕獲する場合には、掛止片133、137を3つずつ合計6つ使用し、小さい猪の如く重量が軽い小動物を含めて野性動物を捕獲する場合には、掛止片133、137を2つずつ合計4つ使用する。すなわち、掛止片133、137を合計6つ使用した場合には、小動物が踏み板121を踏んでも、一対の作動部材122、123が作動せず、大型動物が踏み板121を踏んだときだけ、一対の作動装置122、123が作動するようになっている。一方、掛止片133、137を合計4つ使用した場合には、小動物と大型動物とのいずれが踏み板121を踏んでも、一対の作動部材122、123が作動するようになっている。
図3と図4に示すように、捕獲ワイヤ141は一対の作動部材122、123の凹溝122a、123aに引っ掛けられて、一対の作動部材122、123の全周に亘って輪状に巻き付けられた状態で、後述のばね装置142によって縮径方向、すなわち捕獲ワイヤ141の輪が小さくなる方向に付勢されている。一対の作動部材122、123が傾斜姿勢になると、つまり、一対の作動部材122、123の中央部分が回動中心である両端部より上側に位置すると、一対の作動部材122、123は捕獲ワイヤ141の付勢力によって上方に回動するようになっている。また、この一対の作動部材122、l23は一対のばね124、125によって横倒姿勢から起立姿勢に跳ね上げられるように付勢されている。このため、捕獲ワイヤ141が一対の作動部材122、123を回動させる前に、一対のばね124、125が一対の作動部材122、123を回動させて、捕獲ワイヤ141を跳ね上げるようになっている。したがって、動物捕獲用罠100は地面Gに穴を掘ってその中に設置することなく、地面Gの上に設置できるとともに、一対のばね124、125が設けられていない場合に比べて、捕獲ワイヤ141を速く跳ね上げることができる。
捕獲ワイヤ141を一対の作動部材122、123に引っ掛けた状態で、一対のばね124、125が一対の作動部材122、123を跳ね上げて、一対の作動部材122、123が傾斜姿勢になると、捕獲ワイヤ141は付勢力によって一対の作動部材122、123を上方に回動させるようになっている。このため、一対の作動部材122、123は傾斜姿勢から一対のばね124、125と捕獲ワイヤ141との両方によって回動させられるようになっている。すなわち、一対の作動部材122、123の回動速度は一対の作動部材122、123の傾斜姿勢から加速する。したがって、一対のばね124、125が設けられていない場合に比べて、捕獲ワイヤ141は高く跳ね上げられる。
図6は動物捕獲用罠の別の形態を示す概略斜視図である。図7(a)は野性動物の脚が別の動物捕獲用罠を踏んだ状態を示す概略断面図であり、図7(b)は野性動物の脚が別の動物捕獲用罠によって括られた状態を示す概略断面図である。図6に示すように、この野性動物用罠200では、一対の作動部材122、123の外周に捕獲ワイヤ141を引っ掛け可能な支持片202、203がそれぞれ取り付けられている。なお、一方の支持片202と他方の支持片203は同一物である。上記野性動物用罠100と同一部分については、同一符号を付し、その説明は省略する。
これら支持片202、203は、一方向に伸びる細長い形状を有しており、荷重が加わると折損可能に構成されており、例えば爪楊枝である。一対の作動部材122、123の外周には、凹溝122a、123aより上側位置に、上記支持片202、203を保持可能な孔がそれぞれ形成されている。これら支持片202、203は一対の作動部材122、123の孔にそれぞれ挿入されており、この孔によって保持された状態で、一対の作動部材122、123の外周から外側にそれぞれ突出している。これにより、これら支持片202、203は、一対の作動部材122、123の凹溝122a、123aから離脱した捕獲ワイヤ141が引っ掛かるようになっているとともに、捕獲ワイヤ141が突き当ると折損するようになっている。
なお、この孔は一対の作動部材122、123の外周から内周まで貫通していてもよいし、貫通していなくてもよい。つまり、この孔は一対の作動部材122、123の外周から内周に向かって凹む凹部であってもよい。図示例では、この孔は一対の作動部材122、123の外周から内周まで貫通しており、支持片202、203が一対の作動部材122、123を交差するようにこの孔に挿通されている。
また、この孔は一対の作動部材122、123に1つずつ設けられていてもよいし、2つ以上の複数ずつ設けられていてもよい。この孔が一対の作動部材122、123に1つずつ設けられている場合には、一対の作動部材122、123の中央部分に設けられていることが望ましい。この孔が一対の作動部材122、123に複数ずつ設けられている場合には、これら複数の孔は互いに所定の角度範囲を開けて設けられていることが望ましい。捕獲ワイヤ141を一対の作動部材122、123から輪状又は略輪状に離脱させるためである。図示例では、この孔は一対の作動部材122、123に3つずつ形成されている。このうち、1つは一対の作動部材122、123の中央部分に設けられており、他の2つはこの中央部分の孔から約50°又は約60°の角度範囲を開けて一対の作動部材122、123の両端側にそれぞれ設けられている。
図7(a)と図7(b)に示すように、捕獲ワイヤ141を動物捕獲用罠200の一対の作動部材122、123の凹溝122a、123aに引っ掛けて、一対の作動部材122、123の全周に亘って輪状に巻き付けて、後述のばね装置142によって縮径方向に付勢された状態で、野性動物の脚Lが踏み板121を踏んで、一対の作動部材122、123が跳ね上がると、捕獲ワイヤ141が一対の作動部材122、123の凹溝122a、123aから離脱して、支持片202、203に引っ掛かってから、捕獲ワイヤ141がその付勢力によって支持片202、203を折損して、一対の作動部材122、123から離脱するようになっている。これにより、支持片202、203が一対の作動部材122、123に取り付けられていない場合に比べて、捕獲ワイヤ141が支持片202、203を折損する時間分だけ、捕獲ワイヤ141が一対の作動部材122、123から離脱するタイミングが遅れる。
捕獲ワイヤ141が一対の作動部材122、123から離脱するタイミングが遅れると、この遅れた時間分だけ長く、捕獲ワイヤ141は支持片202、203を介して一対の作動部材122、123によって持ち上げられ、捕獲ワイヤ141が一対の作動部材122、123から離脱する位置Hが、支持片202、203が設けられていない場合の一対の作動部材122、123から離脱する位置hに比べて高くなる(H>h)。これにより、支持片202、203が設けられていない場合に比べて、より高い位置、すなわち付け根側で野性動物の脚Lを捕獲ワイヤ141で括ることができる。
図8に示すように、捕獲ワイヤセット140は、捕獲ワイヤ141と、この捕獲ワイヤ141のループ部141Lが縮径する方向に付勢する、つまり引き付ける付勢手段であるばね装置142とを有している。捕獲ワイヤ141の先端は先端保持具141aによって基端側に任意のワイヤ部位に巻回保持された巻回部とされ、当該巻回部と上記ワイヤ部位との間に拡径可能なループ部141Lが構成される。
この捕獲ワイヤ141のループ部141Lよりも基部側にあるワイヤ部位には、上記ばね装置142が取り付けられている。このばね装置142は、ワイヤの先端側に配置される接続管143と、コイルバネ144と、ワイヤの基端側に配置されるばね圧縮管145とがワイヤ141に先端側から順次挿通された状態で取り付けられている。コイルバネ144の両端は接続管143とばね圧縮管145の内部に収容された状態でそれぞれ保持される。接続管143の端部は捕獲ワイヤ141の先端の巻回部に当接し、上記ばね圧縮管145の端部はストッパ141bに当接する。コイルバネ144を押し縮めながら接続管143に当接した巻回部を基部側に移動させることで、ループ部141Lを大きくすることができ、この状態でループ部141Lを全体として平面視楕円枠形状又は平面視長円枠形状に構成された上記一対の作動部材122、123の凹溝122a、123aに掛け渡すことにより、ループ部141Lが作動部材122、123によって保持される。なお、ストッパ141bの捕獲ワイヤ141に沿った位置を調整することで、ループ部141Lを縮径する方向に作用する付勢力を調整することが可能である。
また、捕獲ワイヤ141の後端部には連結部146を介して延長ワイヤ147が連結されている。この連結部146は捕獲ワイヤ141と延長ワイヤ147とを角度調節自在に連結している。この延長ワイヤ147の先端を付近の樹木や支柱などの固定物に取り付けることで、ループ部141Lで脚等が緊縛された動物を係留することができる。なお、延長ワイヤ147を用いずに捕獲ワイヤ141を直接固定物に取り付けて用いても構わない。
なお、上記捕獲ワイヤ141は先端に巻回部を設けることでループ部141Lを構成しているが、捕獲ワイヤ141の両端を上記ばね装置142に挿通させて、ばね装置142から出た捕獲ワイヤ141の両端部をストッパ141bに固定するなど、結果的にループ部141Lが縮径する方向に捕獲ワイヤ141Lが付勢手段により付勢されるように構成されていればよい。
上述のように構成された動物捕獲用罠100、200は、捕獲ワイヤ141のループ部141Lを、一対のストッパ131、135によって横倒姿勢に保持された一対の作動装置122、123の凹溝122a、123aに引っ掛けて、ばね装置142によって捕獲ワイヤ141に付勢力を与えた状態にした後で、一対の角材111、112を地面Gの上又は地中の中に設置して、作動装置120を一対の角材111、112の上に配置し、土や木の葉などで目隠しをしてから、捕獲ワイヤ141の基端部を直接又は間接に固定物に固定して、設置作業が完了する。
図5(a)と図5(b)に示すように、この状態において、野性動物の脚Lが踏み板121を踏むと、野性動物が軽く、掛止片133、137に加わる荷重が所定の閾値より小さい場合には、掛止片133、137が踏み板121と一対の作動部材122、123との保持を継続して、一対の作動部材122、123が跳ね上がらない。一方、野性動物が重く、掛止片133、137に加わる荷重が所定の閾値以上に大きい場合には、掛止片133、137が折損して、踏み板121が降下するとともに一対の作動部材122、123が一対のばね124、125によって跳ね上がってから、捕獲ワイヤ141が一対の作動部材122、123から離脱して、野性動物の脚Lを括る。
本実施形態においては、一対の作動部材122、123が掛止片133、137によって一対のばね124、125の付勢力に抗って横倒姿勢に保持されており、踏み板121に荷重が加わると掛止片133、137に荷重が加わるようになっており、これら掛止片133、137はその数量を任意に選択して一対の作動部材122、123を保持できるように構成されていることにより、これら掛止片133、137の数量の増減させて一対の作動部材122、123の保持強度を増減させることができるので、これら掛止片133、137の数量を増減させて一対の作動部材122、123が作動する閾値を調節でき、踏み板121を踏む野性動物の重さに基づいて捕獲対象を絞ることができる。
この実施形態においては、一対の保持部材131、135は踏み板121に取り付けられており、これら一対の保持部材131、135の掛止片133、137が踏み板121に回動可能に構成された一対の作動部材122、123を一対のばね124、125の付勢力に抗って横倒姿勢に踏み板121の上に保持しているので、一対の作動部材122、123が一対のばね124、125によって突然跳ね上がることを防止でき、作動装置120を安全に取り扱うことができる。
本考案者が本実施形態の動物捕獲用罠100、200を実際に作って実験したところ、一対の角材111、112の厚みを約15cmにしても動物捕獲用罠100、200が十分に作動することが確認できた。これにより、穴を掘ることなく地面Gの上に動物捕獲用罠100、200を設置でき、特に、山林で好適に使用できる。山林では木の根や石や岩によって穴掘りが困難であったり、この穴掘りによってケモノ道を荒らしてしまい野性動物に人間の気配を感じさせてしまうおそれがあったりするからである。
また、本考案者が本実施形態の動物捕獲用罠100、200を実際に作って実験したところ、一対の作動部材122、123の中央部分が踏み板121の上面から約9cm〜10cmの高さ位置まで跳ね上がることが確認できた。これにより、捕獲ワイヤ141は一対の作動部材122、123によって踏み板121から約9cm〜10cmの高さ位置まで持ち上げられた後で、一対の作動部材122、123から離脱して野性動物の脚を括るので、野性動物の足裏から約9cm〜10cmの上側位置(脚の付け根側位置)で野性動物の脚を括ることができ、一対の作動部材122、123によって跳ね上げられた捕獲ワイヤ141が野性動物の脚を括らない、いわゆる空振りを防止でき、野性動物の脚を確実に括ることができる。
尚、上記実施形態の動物捕獲用罠100、200は、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。例えば、本実施形態の動物捕獲用罠100、200において、一対の作動部材122、123の中央部分が踏み板121の外縁から外側に張り出されており、一対の作動部材122、123の中央部分が一対の角材111、112によって支持されているが、一対の作動部材122、123の中央部分が踏み板121の外縁より内側に配置されており、一対の作動部材122、123に踏み板121の外縁から張り出る突起や鍔部が設けられており、これら突起や鍔部が一対の角材111、112によって支持されていてもよい。
なお、本実施形態の動物捕獲用罠100、200において、一対の角材111、112は一方向に伸びているが、一方向に伸びていなくてもよいし、一対の角材111、112は角柱であるが、円柱でもよいし、中空の角筒や円筒でもよい。また、本実施形態の動物捕獲用罠100、200は一対の角材111、112を使用しているが、踏み板121を上下動可能に一対の作動部材122、123を支持可能な部材であればよく、一対の角材111、112の代わりに、内側が開口した1つの角筒状や円筒状の枠体でもよいし、平面視U字状の部材でもよい。また、本実施形態の動物捕獲用罠100、200において、掛止片133、137は所定の閾値以上の大きい荷重が加わると折損するが、塑性変形したり弾性変形したりしてもよい。
また、本実施形態の動物捕獲用罠100、200には一対のばね124、125がそれぞれ設けられているが、一対のばね124、125がそれぞれ設けられていなくてもよい。つまり、本実施形態の動物捕獲用罠100、200は一対の作動部材122、123が捕獲ワイヤ141の付勢力だけで跳ね上がるように構成されていてもよい。
なお、本実施形態の動物捕獲用罠200において、支持片202、203は一方向に伸びる細長い形状を有しているが、捕獲ワイヤ141が乗り越え可能な突出量を備えた凸部や突起でもよい。また、本実施形態の動物捕獲用罠200において、支持片202、203は荷重が加わると、すなわち捕獲ワイヤ141が突き当ると折損するように構成されているが、荷重が加わると塑性変形したり弾性変形したりするように構成されていてもよい。
100、200…動物捕獲用罠、111、112…一対の角材、120…作動装置、121…踏み板、122、123…作動部材、122a、123a…凹溝、124、125…ばね、126、127…連結部材、131、135…保持部材、132、136…ホルダ、133、137…掛止片、133a、137a…先端部、133b、137b…基端部、140…捕獲ワイヤセット、141…捕獲ワイヤ、141L…ループ部、141a…先端保持具、141b…ストッパ、142…ばね装置、143…接続管、144…コイルバネ、145…ばね圧縮管、146…連結部、147…延長ワイヤ、202、203…支持片、L…野性動物の脚、G…地面、H、h…高さ位置

Claims (7)

  1. 野性動物の脚等をワイヤで緊縛する動物捕獲用罠であって、踏み板と、前記踏み板に回動自在に取り付けられ、前記踏み板の外縁から外側に張り出された延在部を備えたU字状の一対の作動部材と、前記一対の作動部材を横倒姿勢から起立姿勢に付勢するばねと、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って横倒姿勢に保持しており、所定の閾値より小さい荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を解除するように構成された保持部材とを含む作動装置、前記踏み板を降下可能に前記一対の作動部材の前記延在部を支持する台、前記一対の作動部材の外周に離脱可能に輪状に引っ掛けられた捕獲ワイヤ、及び前記捕獲ワイヤを縮径方向に付勢するばね装置を有することを特徴とする動物捕獲用罠。
  2. 前記保持部材は、前記踏み板に固定されたホルダと、前記踏み板に荷重が加わると荷重が加わるように、前記ホルダに取り付けられた状態で前記一対の作動部材を保持可能な掛止片とを有し、前記掛止片は所定の閾値より小さい荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を継続するが、所定の閾値以上の荷重が加わると前記一対の作動部材の保持を解除するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の動物捕獲用罠。
  3. 前記掛止片は、所定の閾値より小さい荷重が加わっても折損しないが、所定の閾値以上の荷重が加わると折損するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の動物捕獲用罠。
  4. 前記掛止片は1つ又は2つ以上設けられており、少なくとも1つで前記一対の作動部材を前記ばねの付勢力に抗って保持可能に構成されていることを特徴とする請求項2又は請求項3に記載の動物捕獲用罠。
  5. 前記一対の作動部材には、前記一対の作動部材の外周から離脱した前記捕獲ワイヤを掛止可能な支持片が設けられており、前記支持片は前記捕獲ワイヤを掛止した後で前記捕獲ワイヤの掛止を解除するように構成されていることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の動物捕獲用罠。
  6. 前記支持片は前記捕獲ワイヤが突き当ると折損するように構成されていることを特徴とする請求項5に記載の動物捕獲用罠。
  7. 前記支持片は前記一対の作動部材の全周に亘って互いに所定の角度範囲を開けて複数設けられていることを特徴とする請求項5又は請求項6に記載の動物捕獲用罠。
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Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017143762A (ja) * 2016-02-16 2017-08-24 株式会社九州自然環境研究所 獣類の捕獲罠装置
JP2018057289A (ja) * 2016-10-01 2018-04-12 株式会社マツダコーポレーション 括り罠用トリガー装置
JP2020036556A (ja) * 2018-09-05 2020-03-12 有限会社信英精密 括り罠の作動装置及び括り罠
KR102111987B1 (ko) * 2018-12-27 2020-05-18 최진호 유해조수 포획장치
KR102151796B1 (ko) * 2019-11-18 2020-09-03 조규선 멧돼지 포획 트랩
KR102165053B1 (ko) * 2020-01-10 2020-10-13 김지영 동물 포획장치
KR102172456B1 (ko) 2020-04-22 2020-10-30 조규선 멧돼지 포획 트랩
KR102270804B1 (ko) * 2020-10-21 2021-06-28 최진호 유해동물 포획 시스템

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