JP6399392B2 - 取付座付括り罠 - Google Patents
取付座付括り罠Info
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Description
設置工数が大きいため、括り罠設置場所に人が滞在する時間が長く、人の臭いが残りやすく、土を掘り起こしていたため括り罠設置場所の雰囲気が変わり、野生動物に警戒心を与えやすかった。
また、野生動物が通る獣道を探して、しかも獣道の野生動物が足を踏み下ろす箇所に括り罠を仕掛けなければ、括り罠で野生動物を捕獲できなかった。すなわち、前記の小さな踏板を踏ませる必要があり、野生動物に小さな踏板を踏ませるのは非常に難しく、括り罠の設置や設置場所の選定に熟練技術を必要とし、初心者にとっては野生動物の捕獲することは非常に困難であった。
ましてや、主として手を使用するサルやアライグマ等は、従来の足首を括りワイヤで括って捕獲する括り罠では捕獲することは困難であった。
一方、サルを捕獲対象としたサル罠も僅かに公表されている。
特許文献2のサル罠は、エサを入れた本体を立木に垂直に固定するように考案された罠であり、押しバネ部が本体から突出しており、取扱い方法や取付方向に課題があった。押しバネを使用しているため括り罠を設置してから動作試験をすると、押しバネが長く伸長するので括り罠を設置した状態で押しバネを元の状態に戻すことが出来ず、設置した後の動作の確認が出来ない等、課題があった。更に、サルの手を括るロープは水平方向に動作するので、サルが素早く手を引っ込めるとロープで手を括れ無いと言う課題もあった。
特許文献3はワイヤを使った括り罠では無いが、サルの腕をリングとリングをスライドさせて挟んで拘束し、サルを捕獲する罠がサルの腕括り罠という考案の名称で出願されている。
リングに捕獲針が設けられており、サルの腕をリングとリングをスライドさせて挟んで拘束するだけでは腕が括り罠から抜ける可能性があるため、リングに設けた捕獲針で突き刺して腕が抜けないようにする危険な罠である。
特許文献4は本特許の発明者が考案した括り罠で実際に設置しサルの捕獲実績もあるが、何処にでも簡単に素人が設置できる設置の容易さの他、エサに対しては全方向からエサを取ることができる、エサを素早く持ち上げると括り輪に掛からないことがある等、機能上の課題もあった。この経験から課題を抽出し、設置の容易さや捕獲率向上の発明をしたのが本発明である。
例えば、地上に置いた括り罠のエサをサルが手で持ち上げた場合、エサに連結された引き金がバネの係止具を外してバネの蓄勢を開放動作し、括り輪のワイヤを締め込むようにバネが上方に動作し、エサを持ったサルの手首とかその上部の腕を括り輪のワイヤが閉め込み、ワイヤでサルを捕獲するように構成している。
もちろん、サル以外の害獣捕獲にも有効で、例えば、猪がエサを食しようとエサを口で持ち上げた瞬間にエサに連結された引き金がバネの係止具を外してバネの蓄勢を開放作動し、括り輪のワイヤを締め込むようにバネが上方に動作してエサを銜えた猪の鼻とか、牙より上部の顔を閉め込むみ、猪を捕獲することも出来る。
括り罠のバネに捻りバネを使用しているので、括り罠を設置した後、動作試験をしても移動部である跳ね上げアームを手で元の位置に簡単に戻すことが出来、設置時の状態に簡単に復元できるので、括り罠の誤動作や設置ミスを防ぐことが出来る。
また、バネが動作する時、括り輪のワイヤを水平に引張るのではなく、エサの上方に引き上げて締め込むように捻りバネが動作する、すなわちサルが手を引く方向に括り輪が飛んで行くので、サルの手首とかその上部の腕を括る事になり、捕獲率が高くなっている。
このため、例えば、サルがエサを食しようとする場合、ワイヤの側面からエサを取ることが出来ないのでワイヤの正面側からエサに向かって手を伸ばし、エサを掴んで引っ張ることになる。
エサは括り輪よりも少なくとも数cm以上も下にあり、しかも、括り輪はエサの上方に向かって引き上げられるので、エサを持ったサルの手首とかその上部の腕を確実に括り輪のワイヤが締め込む事になる。筒の高さや直径を調節することにより、捕獲するサルの手の大小すなわちサルの親や子どもを選択することも出来る。筒の高さが低い場合、小サルがエサを掴んだ場合、手が小さいので手全体が括り輪よりも下になりエサを引っ張った場合にワイヤで手首を締め込むことが出来るが、親サルだと手が大きいのでエサを掴んだ場合でも手首はワイヤよりも上にある可能性があり、確実に手首を括れるとは限らないので、高さを高くするのが良い。筒の高さを高くすると小サルはエサに届かなくなり、筒の直径を小さくすれば、親サルは手が大きいので筒に手を入れることが出来ず、小サルしかエサを掴めなくなる等、筒のサイズを変える事により捕獲対象サルを選別することも出来る。
筒は不透明でも、中のエサを側面からも見え易くするために透明や網目としても良い。
また、野生動物が通る獣道を探して、しかも獣道の野生動物が足を踏み下ろす箇所に仕掛ける必要のあった従来の括り罠に比べ、エサを取付け、エサを食べに来る野生動物を捕獲するため、括り罠の設置や設置場所の選定に熟練技術を必要とせず、初心者でも野生動物の捕獲率を高くすることが出来る。
この捻りバネ式括り罠100は各部がサル等を狩るのに極めて簡単、丈夫で且つ最適な構造をしている。捻りバネ式括り罠100の主要部材は、跳ね上げアーム2、基アーム3および杭14から成る捻りバネ1、先端に括り輪7を有する括りワイヤ6、台座16、台座16に回転自在に取付けられエサ取付棒20を固定した引き金18、エサの周囲を囲むエサ囲い筒5等から構成されている。
跳ね上げアーム2は括り輪7を瞬時に上方へ跳ね上げて締め込み、ワイヤガイド12は括り輪7がエサ囲い筒5の上端に沿った箇所に設置され、括り輪7が跳ね上げられるときのガイドとなる。
捻りバネ1は直径6mm程度の1本の鋼線からなる素線で、この鋼線をバネ強度を増強するため複数回らせん状に巻回して作られた捻りバネ1からなり、その一端には跳ね上げアーム2を、他端には基アーム3、基アーム3の先に同一素線を直角に折り曲げた杭14を有する。跳ね上げアーム2が開放状態の時は、基アーム3との開き角度は約120度にしている。括り罠取付座4には立木、柵などにビス止め、ボルトとナット止め、針金止め等を容易にするため括り罠取付座取付穴29を複数個設けてある。
引き金18の長尺方向の中央部には、係止ピン17を通す穴が開けられており、係止ピン17は前記穴を貫通して通し、跳ね上げアーム2先端に取付けられた係止具9を引っかけ跳ね上げアーム2を係止する。
サルがエサを食しようとする場合、括り輪7の側面からはエサ30を取ることが出来ないので括り輪7の正面側からエサ30に向かって手を伸ばし、エサを掴んで引っ張ることになる。
エサ30は括り輪7よりも少なくとも数cm以上も下にあり、しかも、括り輪はエサの上方に向かって引き上げられるので、エサを持ったサルの手首とかその上部の腕を確実に括り輪のワイヤが締め込む事になる。エサ囲い筒5の高さや直径を調節することにより、捕獲するサルの手の大小すなわちサルの親や子どもを選択することも出来る。エサ囲い筒5の高さが低い場合、小ザルがエサ30を掴んだ場合、手が小さいので手全体が括り輪7よりも下になりエサ30を引っ張った場合に括り輪7で手首を締め込むことが出来るが、親サルだと手が大きいのでエサ30を掴んだ場合でも手首は括り輪7よりも上にある可能性があり、確実に手首を括れるとは限らないので、高さを高くするのが良い。エサ囲い筒5の直径を小さくすれば、親ザルは手が大きいので筒に手を入れることが出来ず、小ザルしかエサを掴めなくなる。また、エサ囲い筒5の高さを高くして小ザルの手の長さではエサ30に届かなくすれば、親ザルを捕獲することになる。
サルがエサ30を食しようエサを引っ張ったとき、引き金18が係止ピン17を外して捻りバネ1を開放動作し、括り輪7を締め込むように跳ね上げアーム2が動作するが、括り輪7を締め込むよりも前に非常に素早くサルが手を引っ込めた場合、サルの手首を括ることが出来ない場合が生じる。しかし、エサ30を取り付けた紐又は棒が、括り輪7の取付け位置よりも上に持ち上がらないよう引き金ストッパー21を設けておけば、エサは括り輪7よりも上部に持ち上がらないので、サルはエサ30を取ろうと必死にエサを引っ張るので、エサを持ったサルの手首とかその上部の腕を括り輪7が閉め込みサルを捕獲する。
括りワイヤ6は、立木等に固定した一端から括り輪7に至るまでの途中で、基アーム3にワイヤ固定部11で固定し、その次に跳ね上げアーム2の先端に設けた括りワイヤ通し輪8を通し、括り輪7に至っている。押え金10は、捻りバネ式括り罠100の設置作業中等に不用意に跳ね上げアーム2が動作して作業者が負傷しないよう、跳ね上げアーム2を借り止めする。
残りのエサは取付座付括り罠200の周囲に複数個撒いておけばサル等を誘き寄せるのに効果的である。地面に穴等を掘る作業は全く無く、落ち葉や土砂等を被せて罠を覆い隠す必要も無いので、設置が非常に簡単である。
取付座付括り罠200を柵とか立木に設置する場合は、括り罠取付座4を適当な高さの位置で柵等に当てがい、括り罠取付座取付穴29を利用してボルト・ナット、あるいは、針金等で固定する。その後、括りワイヤ6の一端を柵とか立木等に固定するが、以降は地上に設置する場合と同じである。この場合も、設置作業は取付座付括り罠200を柵とか立木に固定するだけよいので、設置が非常に簡単である。
この場合も、残りのエサは取付座付括り罠200の周囲の柵とか立木に複数個取付けておけばサル等を誘き寄せるのに効果的である。
猪がエサ30を噛んで持ち上げた場合は、鼻とか牙より上部の顔を括り輪7のワイヤが締め込み、括り輪7から抜けなくなる。
2 跳ね上げアーム
3 基アーム
4 括り罠取付座
5 エサ囲い筒
6 括りワイヤ
7 括り輪
8 括りワイヤ通し輪
9 係止具
10 押え金
11 ワイヤ固定部
12 ワイヤガイド
14 杭
15 係止装置
16 台座
17 係止ピン
18 引き金
19 引き金取付金
20 エサ取付棒
21 引き金ストッパー
22 基アーム押え金
23 皿ネジ
24 蝶ナット
25 基アーム固定具
26 スペーサ
29 括り罠取付座取付穴
30 エサ
100 捻りバネ式括り罠
200 取付座付括り罠
Claims (3)
- 括り罠取付座の上に括り罠を固定し、
前記括り罠は移動部と固定部を有するバネ機構と、
前記バネ機構の蓄勢状態を解除しないように係止する係止装置と、
先端部が締め込み可能な環状の括り輪を構成する括りワイヤとから成り、
前記バネ機構の移動部の先端部近傍にバネを蓄勢状態で係止する係止具と前記括りワイヤを通す括りワイヤ通し輪を取り付け、
台座と、台座に回転自在に取付けられた引き金と、台座の引き金側に設けられた係止ピンと、前記係止ピンの下部に設けられた引き金ストッパーとを備え、
引き金には係止ピンを通す穴が開けられており、係止ピンは前記穴を貫通して通され、バネ機構の移動部の先端に取付けられた係止具が引掛けられ、バネ機構の移動部を係止しており、
引き金の係止ピン用の穴の下部に引き金ストッパーを通す穴が開けられており、
台座に固定された引き金ストッパーは前記穴を貫通して通されており、引き金が所定角度以上に持ち上がらないように引き金ストッパーの先端には引き金に開けた穴よりも大きい係止具が付けられている係止装置を前記バネ機構の固定部の先端部近傍に設け、
前記係止装置の引き金にはエサを取り付ける紐または棒の一端を固定し、
前記括りワイヤの括り輪は前記エサの外周に位置するように配置した
ことを特徴とする取付座付括り罠。 - 括り罠のバネ機構は、コイル状に巻回された捻りバネ部を中央部に有し、
その一端が固定部の基アーム、他端が移動部である跳ね上げアームを構成し、
夫々の先端部同士が相互に近接する状態で蓄勢される、
ことを特徴とする請求項1記載の取付座付括り罠。 - 括り罠のエサを取巻くようにエサ囲い筒を配置し、
前記エサ囲い筒の下端は括り罠取付座に当接し、
前記エサ囲い筒の上端部の周囲に沿って3箇所以上にワイヤガイドを設け、
前記エサ囲い筒の上端部で前記ワイヤガイドの外側に括り輪を配設した
ことを特徴とする請求項1または請求項2記載のいずれか一つの取付座付括り罠。
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