JP3118910U - 有蹄類の足首捕捉器 - Google Patents

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Abstract

【課題】猪などの有締類の足首を捕捉するわなにおいて体重があり大きくなった成獣のみを選んで足首を確実に捕捉可能とする。
【解決手段】固定杭9に溶接したばね8の基端部にワイヤー14で枠7を設け、そのばね8の先端部に一端を設けたワイヤー16aに付けたより戻し15を介してワイヤー16を連結し、固定杭9に取付けてあるリングに通してワイヤーでわさを作り、筒体1の側面に開口部を設け、筒体1に取付け紐13で取付けた踏み板2に設けた凸部にピン穴4を開け、ばね8の先端部に設けたワッシャー10とピン穴4にピン11を通して前記の枠7にばね8を仕掛けて、体重が大きい成獣の猪が蓋12を踏めば支持線13が曲がり、筒体1の中に蓋が落ち込んで踏み板2を踏み、踏み板2がピン11から抜けてワッシャー10が枠7から外れてばね8が作動しワイヤーを引き締めるのでわさが猪の足首を捕捉する。
【選択図】図1

Description

本考案は、有締類の成獣である主として猪の足首を捕捉することが確実なわなに関するものである。
猪のような大型有締類の捕獲器の中で、動物の脚を捕捉して捕獲するものは、強力なばねに仕掛けたワイヤーでわさを作り、ばねを作動させる仕掛けを作り、わさに動物が足を入れてそこを踏むとばねが作動して脚をわさで締めて捕捉する構造である。
実用の動物捕獲器は、折の中に動物を誘い込んで扉が閉まり捕獲するものがある。例えば、特許文献2特開2005−095028号公報に記載の装置があるが、捕獲装置が大きくなり軽便さを欠くため、田畑や山野を餌場として活動する猪のような動物を捕獲するものとしては、ばねに仕掛けたワイヤーでわさを作りわさで脚を締めて捕捉する軽便なものが使用される。例えば、特許文献1特開2003−134985号公報、特許文献4実用新案登録第3046868号公報、特許文献5実用新案登録第3068511号公報などにその記載がある。又捕獲網を動物に被せて捕獲する装置としては、特許文献3特開2003−219784号公報に記載がある。
しかし、ワイヤーでわさを作り、そのわさで脚を締めるばねを作動させた場合には、体重が小さい幼い動物でも踏み板に足を乗せるとばねが作動して幼獣が捕獲されることがあり、又強力なばねの弾発力で脚の上部を吊り上げるためわさで動物の脚を大きく損傷させるという欠点があった。このような理由により、動物資源の保護という観点から幼獣捕獲の問題が提起されて動物捕捉器の改良をすることが期待されるようになっている。
猪のように大型の害獣を捕獲する用途において、この欠点は資源保護に関して大きな障害である。具体的には、捕獲する必要がない幼獣をも捕獲したり、捕獲した動物の脚が損傷したりするため、捕獲した幼獣をしばらく飼育してやらなければ野生に還すことができないなどの問題があった。
この改善策として、柵により捕獲する方法や捕獲網により捕獲する方法がある。
特開2003−134985号公報 特開2005−095028号公報 特開2003−219784号公報 実用新案登録第3046868号公報 実用新案登録第3068511号公報
解決しようとする問題点は、成獣となった猪などの有締類の足首を捕捉するわなにおいて体重があり大きくなった成獣のみを選んで足首を確実に捕捉できない点である。
本考案は、体重が大きい成獣の足首を常に捕捉可能とするため、地面に穴を掘って埋めた筒体に取り付けた踏み板を覆う蓋の構造を幼獣を支えることができるようにして、体重が大きい成獣が蓋を踏んだ場合にだけ動物の脚が蓋を踏み抜き、更に踏み板を踏み込んでピンが外れてばねが作動して、筒体の表面に近い位置に設けたリングにワイヤーを通してあるわさで足首を締めるようにすることを最も主要な特徴とする。
本考案の足首捕捉器は、地面に打ち込む固定杭にばねを設け、ばねの其端部にワイヤーで枠を設け、そのばねの先端部に一端を設けたワイヤーを締結し、そのワイヤーに付けたより戻しを介してワイヤーを連結し、このワイヤーをリングに通して足首を捕捉するわさを作る。前記リングに設けたワイヤーでリングを固定杭に取付けてある。リングに通したようにワイヤーでわさを作り、開口部を設けた筒体を地面に穴を掘って埋める。その筒体に取付け紐で踏み板を取付け、その踏み板に設けた凸部にピン穴を開けてある。このピン穴にはピンを差し込み、ばねの先端部に設けたワッシャーとピン穴とを貫いてピンを通して前記の枠にばねを仕掛ける。筒体の蓋には支持線が四方に設けられており、この支持線は筒体の上に蓋を載せたとき蓋を支持して、大きな成獣の体重がその上に載ると支持線が曲がって蓋が筒体の中に落ち込むようになっているが、体重が軽い幼獣ではその蓋に設けた支持線で支えて落ち込まないようになっている。その蓋の上には落ち葉などで怪しまれないように覆われる。成獣の猪は蓋の上に足を載せてその上に成獣の体重がかかるとその重みで蓋が筒体の中に落ち込み、踏み板を踏み、踏み板のピン穴に入れたピンが抜けて枠から外れるとばねの先端部のワッシャーも外れてばねが作動し、リングに通したワイヤーのわさで猪の足首を捕捉する。
考案を実施するための最良の形態を実施例に示した符号を引用して説明する。固定枠9は地中に打ち込まれてばね8の振れを防止するようにしたものである。固定杭9に溶接したばね8の基端部にワイヤー14で枠7を設け、そのばね8の先端部に一端を設けたワイヤー16aに付けたより戻し15を介してワイヤー16に連結し、ワイヤー16をリング17に通してリングをワイヤー18で固定杭9に取付けて、ワイヤー16でわさ19を作る。筒体1は地中に穴を掘って埋めるようにしたものである。筒体1に開口部5を設け、踏み板2に凸部を設けて筒体1に取付け紐3で取付け、凸部にピン穴4を開けてある。ばね8の先端部に設けたワッシャー10とピン穴4にピン11を通して前記の枠7にばね8を仕掛けて、体重が大きな成獣の猪の足が蓋12の上に乗って体重がかかり、蓋12に設けた支持線13が曲がり、蓋が筒体の中に落ちて踏み板2を踏めばピン11が踏み板のピン穴4から抜けてワッシャー10が枠7から外れてばね8が作動してワイヤー16,16aを引き締め、わさ19で猪の足首を捕捉することができる。
図1〜7は、本考案装置の1実施例の斜視図であって、1 筒体、2は 踏み板、3は 取り付け紐、4は ピン穴、5は 筒体の側面に設けた開口部、6は ストッパー、7は 枠、8は ばね、9は 固定杭、10は リング状のワッシャー、11は ピン、12は 蓋、13は 支持線、14は ワイヤー、15は より戻し、16〜16aは わさを作るためのワイヤー、17は リング、18は リング止めワイヤー、19は わさである。
固定杭9に溶接してばね8を設け、そのばねの基端部にワイヤー14で枠7を取付け、そのばね8の先端部に一端を取付けたワイヤー16aに付けたより戻し15を介してワイヤー16を連結し、固定杭9にリング止めワイヤー18で取付けてあるリング17に通して、ワイヤー16でわさ19を作る。筒体1に開口部5を設け、筒体1に取付け紐3で踏み板2を取付け、踏み板2には凸部を設け、凸部にピン穴4を開けてある。ばね8を撓ませてその先端部に取付けたワッシャー10と踏み板のピン穴4にピン11を通して前記の枠7にばね8を仕掛ける。幼獣に比べて比較的体重が大きな成獣が蓋12の上に足を乗せて体重がその上にかかれば蓋12は支持線13が曲がって踏み板2を踏み、ワッシャー10がピン11から抜けて枠7から外れてばね8が作動し、わさ19が動物の足首を捕捉することができるようにした足首捕捉器である。
地中に穴を掘ってその穴に埋められる筒体1にはその直径よりやや小さい径の蓋12を備えるものである。この蓋には支持線13を四方に設けて、蓋が有する支持線により軽い体重の幼獣を支えて、蓋が落ちずに、踏み板2が踏まれず、従ってばね8も作動しないようにしている。比較的体重が大きな成獣のみが蓋12の上に足を乗せて体重をかけると支持線13が曲がり、筒体1の中に蓋12が落ち込んで、踏み板2が踏まれてばねの先端部のリング状のワッシャー10がピンから外れてばね8が作動する。ワッシャー10は、リング状のものである。
筒体1の蓋12の四方に有する支持線の材料は銅線を被覆している電線が適している。支持線13が被覆銅線であれば、幼獣に蓋を踏まれても容易に支持線が曲がらず、蓋は成獣に踏まれれば体重が重いので支持線が曲がって、筒体1の中に蓋12が落ち込んで踏み板2を踏むのでピン11が外れてばね8が作動する。このようにして本考案の足首捕捉器は、成獣と幼獣とを選別して成獣のみを捕獲することができる機能がある。
筒体1はその側面に開口部5を備え、その開口部の両側内側上縁部にストッパー6を備える。ストッパー6は、筒体1の上縁部に設けてあって、筒体1に紐で取付けた踏み板2が筒体1の上方に外れないようにしたものである。
ワイヤー16により作られているわさ19で足首を締めるばね8は、固定杭9に溶接して設けて、固定枠9は地中に打ち込まれて、ばねが振れないようにするためのものである。そのばね8の基端部にワイヤー14で枠7を設け、この枠にばね8の先端部に取付けたワッシャー10をピン11で止め、このピン11を踏み板のピン穴4に通して、踏み板2を踏んでピン11が抜けるとワッシャー10がピンから外れてばね8が作動することになる。
このようにしてばね8が作動してワイヤー16.16aを引くとわさ19で足首を締めても、固定枠9に設けたリング即ちリング止めワイヤー18で取付けてあるリング17にワイヤー16を通してあるのでわさ19は脚の上部まで達することがなく脚全体を損傷させることがない。従って、本考案は前0013項に記載の如く成獣を選別して捕獲する機能があるが、万が一この機能が作用せずに足首捕捉器に捕獲対象にならない幼獣がかかっても、脚の損傷が少なく、飼育後に野生への返還が容易である。
このような野生動物の成獣を選別してその足首を補足する形態を採用したので、幼獣は蓋を踏んでもばねが作動せず、又成獣の体重により蓋12が踏まれればばね8が作動して、わさで足首を締めるのみで、脚を大きく損傷させることなく、鹿、猪のように大型の有蹄類の足首のみを捕捉できる。
図1〜7の実施例は、筒体1に被せる蓋12によって捕獲する成獣、捕獲しない幼獣の選別が出来て、筒体1に取付けた踏み板2によってピン11が確実にピン穴から抜けて、ばね8の作動でわさ19が動物の足首を締めるので動物の脚をばねが吊り上げることなく動物の損傷が少ないことが特徴となるので、この足首の捕捉器は、動物の資源保護、動物に対する愛護の精神にも合致する機能を備えている。
大型有害動物の猪、鹿など有締類を捕獲する用途に適用できる。
有締類の足首捕捉器の実施方法を示した説明図である。(実施例1) 有締類の足首捕捉器の踏み板の実施方法を示した説明図である。(実施例1) 有締類の足首捕捉器の筒体の上に蓋を合わせた実施方法を示した説明図である。(実施例1) 有締類の足首捕捉器のばねの先端部に設けたワッシャーをピンで枠に取付ける仕掛けの実施方法を示した説明図である。(実施例1) 有締類の足首捕捉器の作動前のばねと踏み板をピンで枠に止める実施方法を示した説明図である。(実施例1) 有締類の足首捕捉器の作動前のわさを仕掛ける実施方法を示した説明図である。(実施例1) 有締類の足首捕捉器の踏み板が猪に踏まれてワッシャーがピンから外ればねが作動ししてわさが締まった状態における実施方法を示した説明図である。(実施例1)
符号の説明
1 筒体
2 踏み板
3 取り付け紐
4 ピン穴
5 開口部
6 ストッパー
7 枠
8 ばね
9 固定杭(ばね振れ止め)
10 ワッシャー
11 ピン
12 蓋
13 支持線
14 ワイヤー
15 より戻し
16,16a ワイヤー
17 リング
18 リング止めワイヤー
19 わさ

Claims (7)

  1. 固定杭9に設けたばね8の基端部にワイヤー14で枠7を設け、そのばね8の先端部に一端を設けたワイヤー16aに付けたより戻し15を介してワイヤー16を連結し、固定杭9に取付けてあるリング17に通してワイヤー16でわさ19を作り、筒体1に開口部5を設け、筒体1に取付け紐3で取付けた踏み板2に設けた凸部にピン穴4を開け、ばね8の先端部に設けたワッシャー10とピン穴4にピン11を通して前記の枠7にばね8を仕掛けて、動物が踏み板2を踏めば踏み板がピン穴4に入れたピン11から抜けてばね8が作動し、わさ19が動物の足首を捕捉することができるようにした有締類の足首捕捉器。
  2. 請求項1に記載の筒体1にはその直径よりやや小さい径の蓋12を備えるものであることを特徴とする有締類の足首捕捉器。
  3. 請求項2に記載の蓋12には支持線13を設けてあることを特徴とする有締類の足首捕捉器。
  4. 請求項1又は2に記載の筒体には開口部5を備え、その開口部の両内側上縁部に踏み板2が上方へ外れるのを防止するストッパー6を備えることを特徴とする有締類の足首捕捉器。
  5. 請求項1に記載のばねには固定杭9を溶接し、ばね8の基端部に枠7をワイヤー14で取付け、そのばね8の先端部に設けたワッシャー10を備えることを特徴とする有締類の足首捕捉器。
  6. 請求項1に記載の筒体1に取付け紐3で取付けた踏み板2に凸部を設け、凸部にピン穴4を開けてあることを特徴とする有締類の足首捕捉器。
  7. 請求項1に記載のワッシャーは、リング状のワッシャーがばねの先端部にワイヤーで取付けてあることを特徴とする有締類の足首捕捉器。

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014023525A (ja) * 2012-06-22 2014-02-06 Yukio Kitazawa くくり罠
JP2014233221A (ja) * 2013-05-31 2014-12-15 三原村森林組合 害獣捕獲装置
KR20210089303A (ko) * 2020-01-08 2021-07-16 최진호 안전 트랩

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