JP2012005477A - くくり罠 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】本体外枠13と、本体外枠13の内周に嵌まって上下方向へ移動可能に設けられると共に内部に踏み板4が固定され、上部外周が、罠を設置するときにはくくり部材14が罠用ループ14aを作るように嵌められる部位になると共に、踏み板4が踏み込まれることに伴って下降したときにはくくり部材14が外れる部位になるように設けられている本体中枠3と、撥ね上げ部材17の稼働時にくくり部材14の急激な上昇によって起こる罠用ループ14aの先端が垂れ下がって輪にならないことを防ぐため、くくり部先端跳ね上げ部材2と、回動作動部材20とを具備する。
【選択図】図6
Description
なお、本出願人によって、改善されたくくり罠が提案されている(特許文献2参照)。
そこで本発明の目的は、構成が簡単且つ小型で、撥ね上げ部材を弱いものにした場合でも、獣足のくくりをさらに確実にすることができるくくり罠を提供することにある。
本発明にかかるくくり罠の一形態によれば、一方に設けられた通し孔に他方を通して罠用ループが作られるワイヤー状のくくり部材と、該くくり部材の前記通し孔を形成する一端部に接して前記罠用ループを小さくするように締め付ける締め付け部材と、該締め付け部材を稼働させるように力を与えるスプリング状の撥ね上げ部材とを備え、前記くくり部材を前記撥ね上げ部材の力によって獣足をくくるように締め付けるくくり罠において、掘削された土中に埋められる枠状に設けられた本体外枠と、前記本体外枠の内周にすり合わせ状態で嵌まって上下方向へ移動可能に枠状に設けられると共に内部に踏み板が固定されて設けられ、上部外周が、罠を設置するときには前記くくり部材が前記撥ね上げ部材の力に抗して前記罠用ループを作るように嵌められた状態に保持される部位になると共に、前記踏み板が踏み込まれることに伴って下降したときには前記くくり部材が前記本体外枠の上端面によって下降を阻止されて外れる部位になるように設けられている本体中枠と、前記撥ね上げ部材の稼働時に前記くくり部材の急激な上昇によって起こる前記罠用ループの先端が垂れ下がって輪にならないことを防ぐため、前記罠用ループの先端側半分が嵌められる前記本体中枠の形状に対応して半ループ状に形成され、両端部が前記本体中枠の上部に回動自在に軸止されて設けられ、前記半ループ状の中ほどに前記罠用ループの先端部への引っかかり部を有し、前記罠用ループが前記撥ね上げ部材の稼働によって上昇する際に、前記半ループ状の軸止部を中心として前記罠用ループに途中まで引っかかった状態で回動されて前記罠用ループの先端側を案内して上昇させるくくり部先端跳ね上げ部材と、前記罠用ループの後端側半分が嵌められる前記本体中枠の形状に対応して半ループ状に形成され、両端部が前記本体中枠の上部に回動自在に軸止されて設けられ、前記半ループ状の中ほどに前記罠用ループの後端部への引っかかり部を有し、前記罠用ループが前記撥ね上げ部材の稼働によって上昇する際に、前記引っかかり部に作用する力によって前記半ループ状の軸止部を中心として回動され、該半ループ状の両端部の延長部が、前記くくり部先端跳ね上げ部材の両端部の延長部に当接して押し下げることで、該くくり部先端跳ね上げ部材を梃子の原理で回動させるように設けられた回動作動部材とを具備する。
また、本発明にかかるくくり罠の一形態によれば、前記くくり部材及び前記締め付け部材を前記撥ね上げ部材の稼働時により高位置に押し上げる為、該締め付け部材の押し上げを案内するように、該締め付け部材から延びる筒状に設けられ、前記くくり部材を通し、スプリング状の前記撥ね上げ部材の中に納められると共に該撥ね上げ部材を介して筒状の撥ね上げ部材収納部材に納められる締め付け部案内部材を具備することを特徴とすることができる。
本発明に係るくくり罠は、一方に設けられた通し孔に他方を通して罠用ループ14aが作られるワイヤー状のくくり部材14と、くくり部材14の通し孔を形成する一端部14bに接して罠用ループ14aを小さくするように締め付ける締め付け部材15と、その締め付け部材15を稼働させるように力を与えるスプリング状の撥ね上げ部材17とを備え、くくり部材14を撥ね上げ部材17の力によって獣足をくくるように締め付けるくくり罠になっている。なお、本形態例の撥ね上げ部材17は、つる巻きバネである。
12は本体外枠上部保護材部であり、本体外枠13の上部外周を取り巻いて上側に張り出した縁状に設けられている。本形態例の本体外枠上部保護材部12は、本体外枠13とは別部品に構成されて、ピン状の固定部材(図5参照)によって本体外枠13に固定されているが、これに限定されず、本体外枠13と一体的に形成してもよいのは勿論である。本体外枠13と本体外枠上部保護材部12とは、例えば樹脂成型によって容易に一体成形できる。
また、この本体中枠3の内部には、踏み板4が固定されて設けられている。本形態例の本体中枠3は、図示しないピン状の固定部材によって踏み板4を本体中枠3に固定する形態になっているが、これに限定されず、本体中枠3と踏み板4とを一体的に形成することで、本体中枠3に踏み板4が固定された形態にしてもよいのは勿論である。本体中枠3と踏み板4とは、例えば樹脂成型によって容易に一体成形できる。
そして、この本体中枠3の上部外周が、罠を設置するときにはくくり部材14が撥ね上げ部材17の力に抗して罠用ループ14aを作るように嵌められた状態に保持される部位になると共に、踏み板4が踏み込まれることに伴って下降したときにはくくり部材14が本体外枠13の上端面によって下降を阻止されて外れる部位になるように設けられている。
なお、上部覆い部材1は、踏み板4の上の土の重さによって保持・設置されるが、くくり部材14の撥ね上がり時には、本体中枠3の踏み板4と共に本体外枠13の中に移動し、くくり部材14の撥ね上がり動作には影響を与えない。
このくくり部先端跳ね上げ部材2は、くくり部材14(罠用ループ14a)の先端側半分が嵌められる本体中枠3の形状に対応して半円状(半ループ状)に形成され、両端部2b、2bが本体中枠3の上部に回動自在に軸止されて設けられ、その半円状(半ループ状)の中ほどにくくり部材14の先端(罠用ループ14aの先端部)への引っかかり部2aを有する。本形態例では、くくり部先端跳ね上げ部材2の中途部に突起した部分が引っかかり部2aになっており、その引っかかり部2aが、罠がセットされる際に、くくり部材14の罠用ループ14aの先端にあたる部分に上側から覆う状態に接している。
このくくり部先端跳ね上げ部材2の動作によれば、くくり部材14(罠用ループ14a)との引っかかりが外れるまで、そのくくり部材14を張って罠用ループ14aが保持できるようにくくり部材14(罠用ループ14a)の先端を適切に上昇させるように案内し、くくり部材14(罠用ループ14a)が下方へ反って丸まってしまうように挙動することを防止できる。
そこで本形態例では、それを補う為に獣が踏み板4を踏んでも即下降せず、獣が移動のため踏み足に十分な加重が掛かった時、踏み板4に設置された踏み込み部材5が第1の挟み部材6と第2の挟み部材7の間を押し開き、一気に踏み板4と獣の踏み足が落下するようにしている。そして、くくり部先端撥ね上げ部材2の動きと、締め付け部案内部材16の総合した稼動で獣足のくくりをほぼ完璧なものにしている。
この機構によって、締め付け部材15を締め付け部案内部材16によって適切に案内して適切な方向へ押し上げることができ、くくり部材14を適切な方向で且つ高位置へ押し上げることができる。
また、本発明にかかる罠を覆う上部覆い材1による効果は大きく、くくり部材14を好適に保護すると共に、掘削箇所から発散する草木の根切断や新しい土の匂いを少なくできる効果がある。これによれば、警戒心と共に臭いにも敏感に反応する獣捕獲にも効果が大きい。
図1は、罠全体の分解した状態を示す斜視図であり、点線で囲ったA内は、撥ね上げくくり部の組み上がりを示す斜視図である。
本発明にかかるくくり罠は、罠体を径の異なる筒状の部材2個で作成し、本体中枠3の外側上部に装着されたワイヤー状のくくり部材14が固定された本体外枠13の中を下がる事によりくくり部材14が本体外枠13の上端面によって本体中枠3から外れ、その本体中枠3を踏み落とした獣足をくくり部材14でくくる装置である。
くくり部材14を上部覆い材1で保護し、くくり部先端跳ね上げ2部材を設け、くくり部材14の撥ね上がり時に起こるくくり部材14の先端の垂れ下がりを少なくし、獣足をくくるくくり部(罠用ループ14a)を締め付け部案内部材16により高所に導き、獣の体重移動を利用し獣足を一気に落下させ捕獲の確実性を飛躍的に向上させたくくり罠になっている。
本形態例では、撥ね上げ部材17の作動力を梃子の原理を利用して伝達することで、くくり部先端跳ね上げ部材2を素早く強制的に回動させるように、回動作動部材20が設けられている。
これによれば、くくり部先端跳ね上げ部材2を強制的に回動でき、罠用ループ14aを先端部が垂れ下がらないように確実且つ適切に押し上げることができる。
これによれば、回動作動部材20の回動角度に対してくくり部先端跳ね上げ部材2の回動角度が大きくなり、罠用ループ14aの先端側がより素早く押し上げられる。従って、罠用ループ14aを適切に上方へ撥ね上げることができ、獣足をより確実にくくることができる。
2 くくり部先端跳ね上げ部材
3 本体中枠
4 踏み板
5 踏み込み部材
6 第1の挟み部材
7 第2の挟み部材
8 ボルト
9 スプリング
10 ワッシャー
11 ナット
12 本体外枠上部保護材部
13 本体外枠
14 くくり部材
15 締め付け部材
16 締め付け部案内部材
17 撥ね上げ部材
18 撥ね上げ部材収納部材
19 くくり部材固定部材
20 回動作動部材
Claims (5)
- 一方に設けられた通し孔に他方を通して罠用ループが作られるワイヤー状のくくり部材と、該くくり部材の前記通し孔を形成する一端部に接して前記罠用ループを小さくするように締め付ける締め付け部材と、該締め付け部材を稼働させるように力を与えるスプリング状の撥ね上げ部材とを備え、前記くくり部材を前記撥ね上げ部材の力によって獣足をくくるように締め付けるくくり罠において、
掘削された土中に埋められる枠状に設けられた本体外枠と、
前記本体外枠の内周にすり合わせ状態で嵌まって上下方向へ移動可能に枠状に設けられると共に内部に踏み板が固定されて設けられ、上部外周が、罠を設置するときには前記くくり部材が前記撥ね上げ部材の力に抗して前記罠用ループを作るように嵌められた状態に保持される部位になると共に、前記踏み板が踏み込まれることに伴って下降したときには前記くくり部材が前記本体外枠の上端面によって下降を阻止されて外れる部位になるように設けられている本体中枠と、
前記撥ね上げ部材の稼働時に前記くくり部材の急激な上昇によって起こる前記罠用ループの先端が垂れ下がって輪にならないことを防ぐため、前記罠用ループの先端側半分が嵌められる前記本体中枠の形状に対応して半ループ状に形成され、両端部が前記本体中枠の上部に回動自在に軸止されて設けられ、前記半ループ状の中ほどに前記罠用ループの先端部への引っかかり部を有し、前記罠用ループが前記撥ね上げ部材の稼働によって上昇する際に、前記半ループ状の軸止部を中心として前記罠用ループに途中まで引っかかった状態で回動されて前記罠用ループの先端側を案内して上昇させるくくり部先端跳ね上げ部材と、
前記罠用ループの後端側半分が嵌められる前記本体中枠の形状に対応して半ループ状に形成され、両端部が前記本体中枠の上部に回動自在に軸止されて設けられ、前記半ループ状の中ほどに前記罠用ループの後端部への引っかかり部を有し、前記罠用ループが前記撥ね上げ部材の稼働によって上昇する際に、前記引っかかり部に作用する力によって前記半ループ状の軸止部を中心として回動され、該半ループ状の両端部の延長部が、前記くくり部先端跳ね上げ部材の両端部の延長部に当接して押し下げることで、該くくり部先端跳ね上げ部材を梃子の原理で回動させるように設けられた回動作動部材とを具備することを特徴とするくくり罠。 - 前記回動作動部材の軸止部と延長部の当接部との間の長さが、前記くくり部先端跳ね上げ部材の軸止部と延長部の被当接部との間の長さよりも長くなるように設けられていることを特徴とする請求項1記載のくくり罠。
- 前記本体外枠の上部外周を取り巻いて上側に張り出した縁状に設けられた本体外枠上部保護材部と、
前記本体外枠の上端面、前記本体外枠上部保護材部の内周面、及び前記本体中枠の上部外周面によって囲まれて前記くくり部材が設置される部位を含めた上部を覆う上部覆い材とを具備することを特徴とする請求項1又は2記載のくくり罠。 - 前記くくり部材の撥ね上がり速度を補う機構であって、獣の体重移動により前記本体中枠の前記踏み板に十分な加重が掛かった時に一気に該踏み板が落下し、該踏み板と同時に落下する獣足を確実にくくるように、該踏み板の下部に設置された踏み込み部材と、該踏み込み部材を挟んで十分な加重がかかったときに押し開かれて該踏み板の下降を一気に許容する一対の挟み部材とを具備することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のくくり罠。
- 前記くくり部材及び前記締め付け部材を前記撥ね上げ部材の稼働時により高位置に押し上げる為、該締め付け部材の押し上げを案内するように、該締め付け部材から延びる筒状に設けられ、前記くくり部材を通し、スプリング状の前記撥ね上げ部材の中に納められると共に該撥ね上げ部材を介して筒状の撥ね上げ部材収納部材に納められる締め付け部案内部材を具備することを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載のくくり罠。
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