JP2018007607A - くくり罠 - Google Patents

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昌俊 白敷
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Abstract

【課題】簡易な構成で簡単に設置でき、確実に獣を拘束することのできるくくり罠を提供する。【解決手段】ロープ12で形成されたくくり輪13により獣の体の一部を締め付けて拘束するくくり罠10は、仕掛け時にくくり輪13の中に設置される第一踏み板21及び第二踏み板31と、第一踏み板21を第一水平回動軸回りに、第二踏み板31を第二水平回動軸回りにそれぞれ回動可能に支持して連結する回動連結部材40であって、仕掛け時に略同一水平面上にある踏み板21,31を、第一当接側面22と第二当接側面32とを対向させた状態で軸支する回動連結部材40と、回動連結部材40に支持された第一踏み板21と第二踏み板31とを引き寄せるように付勢する弾性部50と、を備えるトリガー装置20を備え、トリガー装置20は、所定の大きさ以上の力が踏み板21,31に加わった場合にだけ作動するように構成されている。【選択図】図1

Description

本発明は、くくり輪で獣の体の一部を締め付けて拘束するくくり罠に関する。
従来から、獣が踏み板等を踏んだ動きに連動してくくり輪を締め付け、獣の脚等を拘束するくくり罠が提供されており、例えば、下記特許文献1乃至4に開示されている。下記特許文献1,2には、踏み板等を設置した場所の下にある程度の深さの穴を掘っておき、踏み板等を踏んだ獣の脚が穴の中に落下することで、くくり罠を作動させる構成が開示されている。
また、特許文献3,4には、本発明者らが提案したくくり罠であって、踏み板の設置場所の下に穴を掘らなくても、踏み板の短いストロークで作動可能なくくり罠が開示されている。
特開平9−149754号公報 特開2014−233221号公報 実用新案登録第3175849号公報 実用新案登録第3187769号公報
しかし、一般に猪等の警戒心の強い獣は、歩行中に前に踏み出した脚が地面よりも下に抵抗無く沈んでしまうと、警戒して直ぐに脚を引っ込めてしまう習性がある。特許文献1,2に開示されたくくり罠では、猪の脚が穴の中にほとんど抵抗無く沈んでしまうため、くくり輪に拘束される前に猪が脚を引っ込めてしまって逃げられてしまうケースがあった。
また、踏み板の短いストロークで作動可能な特許文献3,4に開示されたくくり罠では、地上に設置される部材が大きくて目に付きやすいため、猪が警戒してくくり罠に引っ掛からないケースがあった。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で簡単に設置でき、確実に獣を拘束することのできるくくり罠を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明に係るくくり罠は、ロープで形成されたくくり輪により獣の体の一部を締め付けて拘束するくくり罠において、仕掛け時に前記くくり輪の中に設置される第一踏み板及び第二踏み板と、前記第一踏み板を第一水平回動軸回りに、前記第二踏み板を前記第一水平回動軸と平行な第二水平回動軸回りにそれぞれ回動可能に支持して連結する回動連結部材であって、仕掛け時に略同一水平面上にある前記第一踏み板及び前記第二踏み板を、前記第一水平回動軸に平行な前記第一踏み板の第一当接側面と、前記第二水平回動軸に平行な前記第二踏み板の第二当接側面とを対向させた状態で軸支する回動連結部材と、仕掛け時に前記回動連結部材に支持された略同一水平面上にある前記第一踏み板と前記第二踏み板とを引き寄せることで、前記第一当接側面と前記第二当接側面とを接触させて、前記第一踏み板及び第二踏み板が回動できないように付勢する弾性部と、を備えるトリガー装置を備え、前記トリガー装置は、前記第一踏み板と前記第二踏み板の少なくとも一方が獣によって踏まれて所定の大きさ以上の力が加わった場合にだけ、前記弾性部の弾性力に抗して前記第一踏み板及び前記第二踏み板が回動して作動するように構成されていることを特徴とする。
本発明に係るくくり罠によれば、簡易な構成で簡単に設置でき、作動時には高い確率で獣を拘束することができる。
図1は、本発明の実施形態に係るくくり罠の斜視図である。 図2は、本発明の実施形態に係るトリガー装置の正面図である。 図3は、本発明の実施形態に係るトリガー装置の正面図である。 図4は、本発明の実施形態に係るトリガー装置の正面図である。 図5は、本発明の実施形態の変形例に係るくくり罠の斜視図である。
以下、図面を参照しながら、本実施形態に係るくくり罠について説明する。本実施形態では、獣として猪を捕まえる場合を例に挙げて説明する。図1は、本実施形態に係るくくり罠の斜視図であり、作動前の仕掛けた状態を示している。図2乃至図4は、本実施形態に係るトリガー装置の正面図であり、図2は、作動前の仕掛けた状態、図3は、作動し始めた直後の状態、図4は、作動後の猪の脚に絡んだ状態を示している。なお、図2においては、弾性バネを一部省略して表している。
くくり罠10は、獣の体の一部を締め付けて拘束するためのロープ部11と、くくり罠10を作動させるためのトリガー装置20とを備えている。ロープ部11は、鋼の素線を撚り合わせて作られたワイヤロープ12と、締付金具16とを備えている。
ワイヤロープ12の先端側には、ワイヤロープ12の先端に固定された締付金具16により、くくり輪13が形成されている。くくり罠10を仕掛けて設置する際、ワイヤロープ12の根元側端部は、くくり罠10が設置されている場所に生えている木の幹や、地中に打ち込まれた杭等の地面に対して安定して固定された物体に固定されている。
よって、くくり罠10が作動して、猪の脚に絡んだくくり輪13が引っ張られると、地面に対して固定されたワイヤロープ12の根元側が、くくり輪13が小さくなるように相対的に引っ張られ、くくり輪13の中に位置する猪の脚がワイヤロープ12によって締め付けられる。
ワイヤロープ12のくくり輪13よりも根元側の部分には、図示しないスイベル(よりもどし)が設置されている。スイベルは、二つのリングがワイヤロープ12の延在方向を軸として互いに回動自在に連結された連結具であり、くくり輪13に拘束された猪が暴れたときに、ワイヤロープ12の捻れを解消し、絡んだりするのを防止することができる。
トリガー装置20は、第一踏み板21と、第二踏み板31と、第一踏み板21と第二踏み板31とをそれぞれ回動自在に連結する回動連結部材40と、弾性部50とを備えている。第一踏み板21及び第二踏み板31は、仕掛け時にくくり輪13の中に設置される板状部材であり、第一踏み板21と第二踏み板31の少なくとも一方が猪に踏まれることで、トリガー装置20が作動して、それによってくくり罠10が作動する。
第一踏み板21及び第二踏み板31は、所定の厚みを有する略長方形状の板状部材であり、同じ形状である。本実施形態では、第一踏み板21の回動軸を第一水平回動軸、第二踏み板31の回動軸を第二水平回動軸と称し、第一水平回動軸と第二水平回動軸とは平行である。
踏み板21,31の水平回動軸に垂直な水平方向を縦方向、回動軸に平行な水平方向を横方向として、縦12cm、横13cm、厚み1.5cmである。第一踏み板21及び第二踏み板31は、仕掛け時に、略同一水平面上に並べて設置されるように回動連結部材40により支持されている。
第一踏み板21及び第二踏み板31は、それぞれの鉛直側面である第一当接側面22と第二当接側面32とを向かい合わせて接触させた状態で設置される。第一踏み板21の左右両側(両脇)の側面である第一側面23には、回動連結部材40により軸支される軸穴24が両側にそれぞれ形成されている。軸穴24は、両第一側面23の水平方向(第一踏み板21の水平回動軸に垂直な水平方向)において、中央付近に形成されている。
また、両第一側面23の中央部分よりも第一当接側面22から離れた部分には、弾性部50が接続されるピンであるバネ接続部25が形成されている。同様に、第二踏み板31の左右両側(両脇)の側面である第二側面33には、軸穴34、バネ接続部35が形成されている。なお、軸穴24,34は、水平方向に長軸が位置する長穴である。
第一踏み板21の上面の第一当接側面22と逆側の第一後面26側の端部には、拘束時に猪の脚に食い込ませるための突起部29が設置されている。第一踏み板21の第一後面26側の端部の隅付近には、仕掛け時にワイヤロープ12を一時的に係止しておくための鉤状のロープ係止部28が設置されている。
また、同様に、第二踏み板31の第二後面36側の端部には、突起部39が設置され、第二後面36側の端部の隅には、ロープ係止部38が設置されている。
回動連結部材40は、断面形状がL形である材軸方向に長い棒状部材であり、踏み板21,31の左右両側にそれぞれ設置されている。回動連結部材40は、その両端に設置された、踏み板21,31を回動可能に軸支する回動軸41を備えている。具体的には、回動軸41は材軸方向と直交する水平方向に延在するピンであり、踏み板21,31の軸穴24,34に挿入されることで、踏み板21,31を回動可能に軸支する。第一踏み板21を軸支する回動軸41は、第一水平回動軸上に位置し、第二踏み板21を軸支する回動軸41は、第二水平回動軸上に位置する。
上述したように、軸穴24,34は、材軸方向(水平方向)に長軸が位置する長穴であり、回動軸41の直径よりも3mm程度水平方向に長く形成されている。よって、本実施形態では、回動軸41は、軸穴24,34に挿入した状態で、回動連結部材40の材軸方向に3mm程度スライド自在に構成されている。
弾性部50は、強力なコイルバネである弾性バネ51と、弾性バネ51の中央部分を回動連結部材40の中央部分に連結固定するためのバネ固定部材53とを備えている。弾性バネ51は、踏み板21,31の左右両側にそれぞれ設置されている。各弾性バネ51は、一端が第一側面23のバネ接続部25に接続され、他端が第二側面33のバネ接続部35に接続され、回動連結部材40の傍で並行に延在すると共に、バネ接続部25とバネ接続部35とを引き合うように付勢している。
よって、第一踏み板21と第二踏み板31とが第一当接側面22と第二当接側面32とを向かい合わせて並べて設置した仕掛け時には、図2に示すように、第一踏み板21と第二踏み板31とは弾性バネ51により強力に引き寄せられており、回動軸41は、長穴である軸穴24,34の内側(当接側面22,32側)に寄った状態となっている。
断面L形の回動連結部材40の下面は、弾性バネ51が回動連結部材40よりも下方に移動しないように規制する規制壁43として機能している。これにより、第一踏み板21と第二踏み板31とが水平に並べられた仕掛けた状態から、第一当接側面22や第二当接側面32が上方に動く方向に踏み板21,31が回動しようとすると、弾性バネ51が規制壁43に当接してそれ以上動けなくなる。
このように、弾性バネ51の下側に弾性バネ51と平行に延在する規制壁43を設置することで、踏み板21,31の回動方向を当接側面22,32が下方に移動する方向だけに限定することができる。
また、本実施形態では、弾性バネ51の中央部分をバネ固定部材53により回動連結部材40の中央部分に連結固定しているため、図4に示すように、踏み板21,31が回動して、バネ接続部25とバネ接続部35とが近付いた場合でも、弾性バネ51が、バネ接続部25とバネ接続部35との間に直線的に張架されるのではなく、回動連結部材40の中央部分を経由して張架されるようになるため、弾性バネ51の全長を確保することができる。
これにより、トリガー装置20が作動した状態で、第一踏み板21の第一当接側面22と第二踏み板31の第二当接側面32とを引き寄せる力を弱めることなく、強力な弾性力で第一踏み板21と第二踏み板31とにより猪の脚を挟み込むことができる。
続いて、トリガー装置20の作用について、図2乃至図4を参照しながら説明する。上述した構成において、作動前の仕掛けた状態のトリガー装置20は、図2に示すように、第一当接側面22と第二当接側面32とを付き合わせて、第一踏み板21と第二踏み板31とが略同一水平面上に並んで設置された状態で、弾性バネ51により第一踏み板21と第二踏み板31とが圧接するように引き寄せられている。
ここで、第一当接側面22及び第二当接側面32は鉛直平面であり、水平状態にある踏み板21,31が回動軸41回りに回動するためには、回動軸41に対して最大径となる当接側面22,32の上下縁部分が、回動軸41を含む水平面において当接側面22,32が位置していた位置よりも回動外側の位置を通過する必要がある。
しかし、仕掛けた状態では、弾性バネ51の弾性力により、第一当接側面22と第二当接側面32とが引き寄せられて接触しており、接触したままでは当接側面22,32の上下縁部分の回動最大径部分が回動軸41を含む水平面を通過することができず、踏み板21,31を回動させることはできない。踏み板21,31を回動させるためには、弾性バネ51の弾性力に逆らって第一踏み板21と第二踏み板31とを引き離す必要がある。
上述したように、本実施形態では、軸穴24,34が長穴であり、引き寄せられている踏み板21,31は、離れる方向において3mm程度スライド可能である。よって、弾性バネ51の弾性力に逆らって第一踏み板21と第二踏み板31とを離れる方向にスライドさせて引き離すことで、踏み板21,31の回動最大径部分が回動軸41を含む水平面を通過することができ、踏み板21,31を回動軸41回りに回動させることができる。
このように、本実施形態では、くくり罠10を仕掛けた状態で、弱い力で踏み板21,31を押しても、踏み板21,31が回動すること、すなわちトリガー装置20が作動することはなく、弾性バネ51の弾性力に逆らうことのできる所定の大きさ以上の力を踏み板21,31に加えることで、初めて踏み板21,31を回動させて、トリガー装置20を作動させることができる。
猪は、歩行中に前に踏み出した脚に体重が掛かる前に脚が地面よりも下にほとんど抵抗無く沈んでしまうと、警戒して直ぐに脚を引っ込めてしまう習性がある。よって、体重の掛かっていない脚が載っただけの状態の弱い力で踏み板21,31が回動し始めてしまうと、後述するように踏み板21,31が回動して脚を挟み込む前に、猪が脚を引っ込めてしまって、くくり罠10から逃げられてしまう。
これに対して、本実施形態のように、弱い力では踏み板21,31が作動せず、体重が掛かるような所定の大きさ以上の強い力が作用する場合にだけ、踏み板21,31が回動してトリガー装置20が作動するように構成することで、猪が踏み板21,31を踏んだ脚を直ぐに引っ込めるのを困難にし、くくり罠10が作動している途中に猪が逃げるのを防ぐことができる。
第一当接側面22と第二当接側面32との係合が外れると、図3に示すように、軸穴24,34の外側に位置し、当接側面22,32が下方に移動したことで上昇したバネ接続部25,35が、弾性バネ51により強力に引き寄せられ、第一踏み板21及び第二踏み板31の双方が一気に回動する。図3においては、第一踏み板21は反時計回りに回動し、第二踏み板31は第一踏み板21と逆方向の反時計回りに回動する。
このとき、本実施形態では、両端がバネ接続部25とバネ接続部35にそれぞれ接続された弾性バネ51の中央部分がバネ固定部材53により回動連結部材40の中央部分に固定されているため、バネ接続部25とバネ接続部35との距離に比例して弾性バネ51が縮むことなく、バネ接続部25とバネ接続部35とが近付いても弾性バネ51は強力な弾性力を発揮することができる。
なお、本実施形態では、第一踏み板21と第二踏み板31の少なくとも一方が踏まれると、第一踏み板21及び第二踏み板31の双方が回動し始める。第一当接側面22と第二当接側面32の少なくとも一方が下方に移動すると、第一当接側面22と第二当接側面32との係合が外れ、弾性バネ51により第一踏み板21及び第二踏み板31の双方が回動する方向に付勢されるからである。
図3に示す状態からさらに踏み板21,31が回動すると、図4に示すように、第一踏み板21の第一後面26と第二踏み板31の第二後面36とが近付き、踏み板21,31を踏んだ脚に踏み板21,31が接触し、脚を挟み込む。これにより、踏み板21,31の回動がストップする。
このとき、弾性バネ51の強力な弾性力により、第一後面26と第二後面36とは強力に引き寄せられており、また、踏み板21,31の上面の後面26,36近傍に設置された鋭利な突起部29,39が脚に食い込んでいるため、第一踏み板21と第二踏み板31との間に脚を挟まれた獣が脚を抜こうとしても、なかなか抜くことができない。
以上、くくり罠10の構成について詳細に説明したが、続いて、くくり罠10の使用方法について説明する。くくり罠10は、猪が通っていると思われる獣道に設置する。本実施形態では、くくり罠10は、踏み板21,31が猪により踏まれて当接側面22,32側が下方に移動することで、トリガー装置20が作動するので、トリガー装置20を設置する場所の下に穴を掘っておくのが望ましい。
但し、穴を掘る代わりに、踏み板21,31の後面26,36の近傍を木の枝等の何かの台の上に置くことで踏み板21,31を地面より浮かして設置し、踏み板21,31の当接側面22,32が下方に移動する空間を確保するようにしても良い。
トリガー装置20を地面に設置する前、又は設置した後に、ロープ部11をセットする。具体的には、ロープ部11のくくり輪13の部分を踏み板21,31の隅に設置された4つのロープ係止部28,38に引っ掛けて係止させる。これにより、図1に示すように、踏み板21,31のほんとんどの部分がくくり輪13の中に設置される。
また、ロープ部11のくくり輪13の反対側となる根元側は、周囲に生えている木の幹や、地面に打ち込まれた杭等、猪が暴れても動くことのない物体にしっかりと固定しておく。踏み板21,31の上には、落ち葉等を敷くことで、トリガー装置20が設置されていることを目視により分からないように隠しておくのが望ましい。以上により、くくり罠10の設置が完了する。
くくり罠10の設置後、現場に現れた猪の脚により踏み板21,31の少なくとも一方が踏まれると、トリガー装置20が作動し始める。具体的には、図3に示すように、第一踏み板21と第二踏み板31とが離れながら、第一当接側面22と第二当接側面32とが下方に移動することで、第一当接側面22と第二当接側面32との係合が外れ、弾性バネ51の弾性力により、第一踏み板21及び第二踏み板31の双方が回動し始める。
このとき、第一後面26と第二後面36とは、仕掛けた状態で踏み板21,31が位置していた水平面よりも上方に向けて回動し、猪の脚の上部に当接して踏み板21,31の回動が停止する(図4参照)。このように回動が停止した状態では、突起部29,39が脚に食い込むと共に、弾性バネ51により第一後面26及び第二後面36がさらに近付く方向に強力に引き寄せされているため、猪が暴れても、トリガー装置20が猪の脚から容易に外れることはない。
また、踏み板21,31が回動して後面26,36が上昇すると、後面26,36近傍に設置されたロープ係止部28,38に係止されていたくくり輪13も上方に持ち上げられ、通常、踏み板21,31を踏んだ猪の脚のくるぶしよりも上方に位置する状態となる。
この状態で、トリガー装置20が脚に絡みついた猪が逃げようとすると、トリガー装置20と一緒にくくり輪13の部分が引っ張られる。このとき、ロープ部11の根元側は、周囲の物体にしっかりと固定されており、猪がその場から離れると、くくり輪13が引っ張られて輪が小さくなり、猪の脚を締め付ける。上述したようにくくり輪13はくるぶしよりも上部に位置しており、猪が逃げようとすればするほど、くくり輪13は小さくなって脚の上部を締め付けるため、くくり輪13はどんどん脚から外れにくくなる。
以上、本実施形態によれば、簡易な構成で簡単に設置できるくくり罠10により確実に猪を捕らえることができる。特に、本実施形態では、弱い力によりトリガー装置20が作動せず、ある程度の所定の力以上が踏み板21,31に掛からないとトリガー装置20が作動しないように構成されているため、猪が体重を掛ける前の脚を引っ込めることで、トリガー装置20の作動中に逃げることを防ぐことができる。
また、本実施形態では、水平軸回りに回動可能に連結された二つの踏み板21,31が踏まれると、踏み板21,31で猪の脚を挟み込んで脚に絡むと共に、くくり輪13は踏み板21,31よりも上方で脚を締め付けるように構成されているため、くくり罠10に拘束された猪はくくり輪13から脚を抜いて逃げ出すのが非常に困難である。
また、本実施形態では、トリガー装置20の作動時に踏み板21,31の回動に伴ってくくり輪13を上方に持ち上げるように構成されており、くくり輪13を猪の脚のより上方で締め付けることができ、くくり罠10にかかった猪はくくり輪13から脚を抜いて逃げ出すのが非常に困難である。
次に、本実施形態の変形例について、図5を参照しながら説明する。図5は、本変形例に係るくくり罠の斜視図であり、作動前の仕掛けた状態を示している。上記実施形態では、第一踏み板21と第二踏み板31とを引き寄せるための弾性部50において、弾性バネ51を採用していたが、本変形例に係る弾性部50’は、弾性バネ51の代わりにトーションバネ61を採用していることを特徴としている。
よって、ここでは上記実施形態と異なる構成を中心に説明し、上記実施形態と同様の構成については、同じ番号を付して説明を省略する。本変形例に係るロープ部11’は、くくり輪13を構成する締付金具16から根元側に所定の距離離れた位置に設置された、ワイヤロープ12にネジで固定されたストッパー17を備えている。ストッパー17は、くくり輪13側に設置されたワッシャーを備えている。
第一踏み板21’及び第二踏み板31’の側面の四隅には、ワイヤロープ12を係止するための窪みであるロープ係止用凹部27,37が形成されている。図5に示すように、くくり罠10’を仕掛けた状態では、くくり輪13が水平面上で並んで設置された第一踏み板21’及び第二踏み板31’の周囲を囲むように、ワイヤロープ12のくくり輪13の部分がロープ係止用凹部27,37の所を通るように設置される。
弾性部50’を構成する強力なトーションバネ61は、コイルバネの一方の端部に第一アーム63が形成され、他方の端部に第二アーム65が形成されている。第一アーム63の先端には鉤状に曲げられた第一ワイヤ連結部63aが形成され、同じく第二アーム65の先端には鉤状に曲げられた第二ワイヤ連結部65aが形成されている。
ワイヤ連結部63a,65aは、くくり輪13よりも根元側であって締付金具16とストッパー17との間において、ワイヤロープ12に連結されている。ワイヤロープ12は、鉤状のワイヤ連結部63a,65aの内部を通されており、ワイヤ連結部63a,65aは、ワイヤロープ12に対してスライド自在であるが、ワイヤロープ12から外れないように曲げられて構成されている。
仕掛けた状態では、第一アーム63と第二アーム65とが略平行となるように、コイルバネを巻き込む方向に両アーム63,65が閉じられており、両アーム63,65が開く方向に強力な弾性力がロープ部11’に作用している。このとき、ストッパー17はワイヤロープ12に固定されており、トーションバネ61は、締付金具16をストッパー17から離れる方向に、すなわち、締付金具16をくくり輪13が閉まる方向に強力に押し付けている。
すなわち、仕掛けた状態では、トーションバネ61により閉まる方向に締め付けられたくくり輪13により、第一当接側面22と第二当接側面32とが圧接するように、第一踏み板21’と第二踏み板31’とが強力に引き寄せられている。
このように仕掛けられたくくり罠10’に対して、強い力で踏み板21’,31’の少なくとも一方が猪の脚により踏まれると、トーションバネ61の弾性力に抗して第一踏み板21’及び第二踏み板31’が回動し始め、第一当接側面22と第二当接側面32との係合が外れる。
そうすると、くくり輪13は踏み板21’,31’のロープ係止用凹部27,37から外れ、トーションバネ61の強力な弾性力により、くくり輪13が一気に閉じられ、猪の脚を強力に締め付ける。以上、本変形例によれば、上記実施形態と同様の作用効果を奏することができる。
以上、本発明の実施の形態について詳細に説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態に係るくくり罠を構成する部材のサイズや形状等は適宜変更可能である。
また、上記実施形態では、踏み板の回動軸が挿入される軸穴を長穴とし、第一踏み板と第二踏み板とが近付いたり離れたりする方向において相対的にスライド可能に構成したが、第一踏み板と第二踏み板とを相対的にスライド可能にしなくとも、踏み板の厚みが薄ければ、仕掛け時において当接側面が接触した状態の第一踏み板及び第二踏み板は遊びの範囲で回動可能である。
10 くくり罠
11 ロープ部
12 ワイヤロープ
13 くくり輪
16 締付金具
20 トリガー装置
21 第一踏み板
22 第一当接側面
23 第一側面
24 軸穴
25 バネ接続部
26 第一後面
28 ロープ係止部
29 突起部
31 第二踏み板
32 第二当接側面
33 第二側面
34 軸穴
35 バネ接続部
36 第二後面
38 ロープ係止部
39 突起部
40 回動連結部材
41 回動軸
43 規制壁
50 弾性部
51 弾性バネ
53 バネ固定部材

Claims (5)

  1. ロープで形成されたくくり輪により獣の体の一部を締め付けて拘束するくくり罠において、
    仕掛け時に前記くくり輪の中に設置される第一踏み板及び第二踏み板と、
    前記第一踏み板を第一水平回動軸回りに、前記第二踏み板を前記第一水平回動軸と平行な第二水平回動軸回りにそれぞれ回動可能に支持して連結する回動連結部材であって、仕掛け時に略同一水平面上にある前記第一踏み板及び前記第二踏み板を、前記第一水平回動軸に平行な前記第一踏み板の第一当接側面と、前記第二水平回動軸に平行な前記第二踏み板の第二当接側面とを対向させた状態で軸支する回動連結部材と、
    仕掛け時に前記回動連結部材に支持された略同一水平面上にある前記第一踏み板と前記第二踏み板とを引き寄せることで、前記第一当接側面と前記第二当接側面とを接触させて、前記第一踏み板及び第二踏み板が回動できないように付勢する弾性部と、
    を備えるトリガー装置を備え、
    前記トリガー装置は、前記第一踏み板と前記第二踏み板の少なくとも一方が獣によって踏まれて所定の大きさ以上の力が加わった場合にだけ、前記弾性部の弾性力に抗して前記第一踏み板及び前記第二踏み板が回動して作動するように構成されていることを特徴とするくくり罠。
  2. 前記回動連結部材は、略同一水平面上にある前記第一踏み板と第二踏み板とが離れる方向にスライド可能に前記第一踏み板及び前記第二踏み板を軸支していることを特徴とする請求項1記載のくくり罠。
  3. 前記回動連結部材は、前記第一踏み板及び前記第二踏み板の左右両側に設置された棒状部材であり、前記棒状部材は、左右両側から前記第一水平回動軸上で前記第一踏み板を軸支すると共に、左右両側から前記第二水平回動軸上で前記第二踏み板を軸支しており、
    前記弾性部は、仕掛け時に、一端が前記第一水平回動軸の外側で前記第一踏み板に接続され、他端が前記第二水平回動軸の外側で前記第二踏み板に接続され、前記第一踏み板と前記第二踏み板とを引き寄せる方向に付勢する弾性バネを備える、ことを特徴とする請求項1又は2記載のくくり罠。
  4. 前記トリガー装置が作動すると、前記弾性部の弾性力により、回動して上昇した前記第一踏み板の第一後面近傍と、回動して上昇した前記第二踏み板の第二後面近傍とが、前記第一踏み板と前記第二踏み板の少なくとも一方を踏んだ獣の脚を挟み込むように構成されていることを特徴とする請求項3記載のくくり罠。
  5. 前記弾性バネは、仕掛け時に前記回動連結部材の傍で並行に延在すると共に、その中央部分が前記回動連結部材の中央部分に固定されていることを特徴とする請求項3又は4記載のくくり罠。
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