JP3152775B2 - 磁気浮上装置 - Google Patents

磁気浮上装置

Info

Publication number
JP3152775B2
JP3152775B2 JP35116792A JP35116792A JP3152775B2 JP 3152775 B2 JP3152775 B2 JP 3152775B2 JP 35116792 A JP35116792 A JP 35116792A JP 35116792 A JP35116792 A JP 35116792A JP 3152775 B2 JP3152775 B2 JP 3152775B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
magnetic
levitation
magnetic support
electromagnet
zero
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP35116792A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH06178409A (ja
Inventor
明平 森下
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP35116792A priority Critical patent/JP3152775B2/ja
Priority to KR1019930026772A priority patent/KR970004334B1/ko
Priority to US08/162,980 priority patent/US5477788A/en
Priority to DE4341661A priority patent/DE4341661C2/de
Publication of JPH06178409A publication Critical patent/JPH06178409A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3152775B2 publication Critical patent/JP3152775B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L13/00Electric propulsion for monorail vehicles, suspension vehicles or rack railways; Magnetic suspension or levitation for vehicles
    • B60L13/04Magnetic suspension or levitation for vehicles
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N15/00Holding or levitation devices using magnetic attraction or repulsion, not otherwise provided for
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L13/00Electric propulsion for monorail vehicles, suspension vehicles or rack railways; Magnetic suspension or levitation for vehicles
    • B60L13/04Magnetic suspension or levitation for vehicles
    • B60L13/06Means to sense or control vehicle position or attitude with respect to railway
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B61RAILWAYS
    • B61BRAILWAY SYSTEMS; EQUIPMENT THEREFOR NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • B61B13/00Other railway systems
    • B61B13/08Sliding or levitation systems
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60LPROPULSION OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; SUPPLYING ELECTRIC POWER FOR AUXILIARY EQUIPMENT OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRODYNAMIC BRAKE SYSTEMS FOR VEHICLES IN GENERAL; MAGNETIC SUSPENSION OR LEVITATION FOR VEHICLES; MONITORING OPERATING VARIABLES OF ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES; ELECTRIC SAFETY DEVICES FOR ELECTRICALLY-PROPELLED VEHICLES
    • B60L2200/00Type of vehicles
    • B60L2200/26Rail vehicles

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、磁気吸引力で浮上体
(搬送車)を完全非接触に浮上させる磁気浮上装置に係
り、特に、装置の保守性の向上を図れるようにした磁気
浮上装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、ファクトリーオートメーションの
一環として、建屋内の複数の地点間で搬送装置を用いて
半製品や資料を移動させることが広く行われている。こ
のような用途の搬送装置には、搬送物を速やかに、かつ
静かに移動させることが要求される。また、クリーンル
ームなどの超清浄空間で使用される搬送装置にあって
は、動作中に塵埃を発生しないことが要求されている。
【0003】このようなことから、この種の搬送装置に
おいては、ガイドレールに沿わせて搬送車を非接触で走
行させる方式が採用されている。中でも、搬送車を磁気
吸引力で非接触に支持する方式は、ガイドレールに対す
る追従性や騒音、発塵防止効果に優れている。
【0004】ところで、搬送車を磁気吸引力によって支
持する方式では、支持に必要な磁気力のすべてを電磁石
で賄おうとすると、電磁石を常時付勢する必要があり、
必然的に消費電力が多くなる。
【0005】そこで、本出願人は、先に電磁石と永久磁
石とで磁気支持ユニットを構成し、非接触支持に必要な
磁気力の大部分を永久磁石で与えることにより、消費電
力の低減化を図った、いわゆるゼロパワーフィードバッ
ク制御方式(以下、ゼロパワー制御と略す。)の浮上式
搬送装置を提唱した(特開昭61−102105号公
報)。
【0006】ゼロパワー制御方式を採用した浮上式搬送
装置を安定に走行させるには、1つの磁気支持ユニット
だけで搬送車を支持することは困難で、通常、2つ以上
の数、例えば搬送車の前後左右の4か所に合計4個の磁
気支持ユニットを設ける必要がある。このように、4個
の磁気支持ユニットを設けた場合、浮上部全体の重量が
磁気支持ユニットに常に1/4づつ加わることが望まし
いが、実際にはアンバランスが生じる。このアンバラン
スは次のような問題を招く。
【0007】すなわち、4つの磁気支持ユニットは全て
搬送車に固定されている。このため、4つの磁気支持ユ
ニットのうち3つの磁気支持ユニットが、これらユニッ
トの一部を構成している永久磁石の磁気力で支持できる
重量と等しい吸引力を発生する空隙長をとると、これら
3つの磁気支持ユニットの位置によって残りの1つの磁
気支持ユニットの空隙長が幾何学的に決定されてしま
う。したがって、残りの1つの磁気支持ユニットの実際
の空隙長と、このユニットが本来その支持分担重量を支
えるための吸引力を生じさせる空隙長とが必ずしも一致
しなくなる。
【0008】たとえば、本来、2kg支持できる空隙長で
あるべきものが、強制的に、つまり幾何学的な条件によ
って、3kgを支持する空隙長に変更される。このため、
これら空隙長の差異を打消すべく上記磁気支持ユニット
の電磁石が必要以上に付勢され、電磁石全体に付与する
電力が増大する。したがって、大容量の電源を搭載する
必要があり、結局、装置全体の大形化を招くことにな
る。
【0009】そこで本出願人は、磁気支持ユニットを少
なくとも4つ配置するようにした磁気浮上搬送装置にお
いて、2つの磁気支持ユニットを1つの組とし、各組を
別々の分割板で支持し、これら分割板をガイドレールの
下面に垂直な平面内で互いに回転可能とする連結機構で
連結し、さらに搬送車を一方の分割板に固定あるいは分
割板に対応させて分割することにより、各磁気支持ユニ
ットに空隙長方向への移動の自由を持たせ、これによっ
てそれぞれの空隙長を各磁気支持ユニットが本来分担す
べき支持重量に見合った吸引力を生じさせる値に自動調
節可能な構造を提唱した(特開平1−45734号公
報)。
【0010】しかし、このような空隙可変機構を備えた
ものにあっても次のような問題が残されていた。すなわ
ち、空隙可変機構を備えた浮上式搬送装置の搬送車に1
つの剛体とみなせる積荷を積載したときには、積荷の重
量が高々3つの磁気支持ユニットに分配されるにすぎな
い。これは以下の理由による。
【0011】ゼロパワー制御を実施したとき、各磁気支
持ユニットとガイドレールとの間の空隙長は、各磁気支
持ユニットの自重と各磁気支持ユニットに加わる負荷重
量との合計値とそれぞれの永久磁石による吸引力とが等
しくなる値となる。各磁気支持ユニットとガイドレール
との間の空隙長は、図8に示すように支持重量が増加す
れば減少し、支持重量が減少すれば増加する。
【0012】今、空隙可変機構を備え、かつ4つの磁気
支持ユニットを備えた搬送車に1つの剛体とみなせる積
荷を積載した場合を考えてみる。このとき、積荷自体の
重心に偏心があったり、車両に外力が加わると4つの磁
気支持ユニットに加わる負荷重量が増減する。
【0013】負荷重量の増加した磁気支持ユニットで
は、このユニットとガイドレールとの間の空隙長が減少
する。また、負荷重量の減少した磁気支持ユニットで
は、このユニットとガイドレールとの間の空隙長が増加
する。このため、前者の磁気支持ユニットに負荷重量を
加えていた支持点は上方へ移動し、後者の磁気支持ユニ
ットに負荷重量を加えていた支持点は下方へ移動する。
負荷重量全体は不変であり、また磁気支持ユニットとガ
イドレールとの間の磁気吸引力は空隙長の2乗に反比例
する。このため、上方へ移動した支持点にはこれまで下
方に移動した支持点が支持していた重量が新たに加わ
り、また、下方に移動した支持点では上方に移動した支
持点に新たに加わった分だけ積荷の負荷重量が軽減され
る。こうなると、負荷重量の増加した磁気支持ユニット
の空隙長はさらに減少し、この磁気支持ユニットに負荷
重量を加えていた支持点はさらに上方へ移動する。ま
た、負荷重量の減少した磁気支持ユニットの空隙長はさ
らに増加し、この磁気支持ユニットに負荷重量を加えて
いた支持点はさらに下方へ移動する。
【0014】このような過程が繰返され、結果として剛
体を支持するのに最小限必要な高々3つの磁気支持ユニ
ットのみに積荷の負荷重量が支持されることになる。こ
のように、空隙可変機構を備え、4つもしくはそれ以上
の磁気支持ユニットを持つ搬送車に積荷を搭載しても、
積荷の剛性が高ければその負荷重量は高々3つの磁気支
持ユニットにしか配分されないことになる。このため、
どの3つの磁気支持ユニットでも積荷の重量を十分支持
できるように各磁気支持ユニットを大形化したり、ある
いは1つの積荷を分割して重量を分散させたりすること
が必要となる。しかしながら、積荷の中には分割できな
いものもあるので、このような積荷に対処するためには
磁気支持ユニットを大形化せざるを得ず、この結果、搬
送車の重量の増加を招き、これに伴なってガイドレール
や軌道も大形化し、結局、装置全体の大形化を招く問題
があった。
【0015】そこで、本出願人は、上述の空隙可変機構
に弾性体を介在させ、積荷支持点を固定した状態で磁気
支持ユニットに荷重を加えたときの当該磁気支持ユニッ
トの弾性体のばね力に起因する空隙長の単位重量当たり
の変形量の逆数が、電磁石の励磁電流が零でかつ搬送車
が空車の状態にあるときの磁気支持ユニットの空隙長方
向の吸引力を空隙長で微分した値の絶対値と同値もしく
はそれより小さい値として各磁気支持ユニットへの負荷
重量の自動分散が可能な構造を提唱した(特開昭61−
170206号公報)。
【0016】しかし、このような負荷重量の自動分散機
構を備えたものにあっても次のような問題があった。す
なわち、上述した弾性体のばね力が、搬送車の積荷支持
点を固定した状態で磁気支持ユニットに荷重を加えたと
きの当該磁気支持ユニットの弾性体のばね力に起因する
空隙長の単位重量当たりの変形量の逆数が、電磁石の励
磁電流が零でかつ搬送車が空車の状態にあるときの磁気
支持ユニットの空隙長方向の吸引力を空隙長で微分した
値の絶対値と同値もしくはそれより小さい値であるた
め、搬送車をガイドレールから取去る場合、分割構造の
搬送車にあっては搬送車の分割板が上記連結機構で磁気
支持ユニットの吸引力により回転し、磁気支持ユニット
がガイドレールに衝突して装置の破損を招くことがあっ
た。また、磁気支持ユニットを弾性体を介して車体に取
付けた搬送車にあっては、車体を押し下げても磁気支持
ユニットがガイドレールに対して吸引力を作用させてい
るために弾性体が過度に変形して装置の破損を招くこと
があった。このため、保守点検等で搬送車をガイドレー
ルから取去る場合には、分割板やすべての磁気支持ユニ
ットを車体に固定したり、すべての磁気支持ユニットを
押し下げて搬送車をガイドレールから取り外さなければ
ならず、結局、装置の保守性の悪化を招いていた。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】以上のように従来は、
搬送車の積荷支持点を固定した状態で磁気支持ユニット
に荷重を加えたときの当該磁気支持ユニットの弾性体の
ばね力に起因する空隙長の単位重量当たりの変形量の逆
数が、電磁石の励磁電流が零でかつ搬送車が空車の状態
にあるときの磁気支持ユニットの空隙長方向の吸引力を
空隙長で微分した値の絶対値と同値もしくはそれより小
さい値、つまり、磁気支持ユニットに作用する機械的な
バネ力が空車時の磁気支持ユニットに作用する磁気的な
バネ力より弱いため、搬送車をガイドレールから取去る
ときに装置が損傷しないよう分割板やすべての磁気支持
ユニットを車体に固定したり、すべての磁気支持ユニッ
トを押し下げなければならず、ガイドレールから取り外
して搬送車全体の保守を実施することが困難であった。
また、ガイドレールから搬送車を外さない場合には、ガ
イドレール等の軌道構造物が障害となり、搬送車全体の
保守が実施できなかった。
【0018】そこで本発明は、ガイドレールから容易に
搬送車を取り外すことができ、しかも装置を損傷させる
ことなく取り外しを行うことができ、もって保守性に優
れた磁気浮上装置の提供を目的とするものである。
【0019】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明の磁気浮上装置は、少なくとも一部が強磁
性体で形成されたガイドレールと、このガイドレールに
対して非接触に支持される浮上体と、前記浮上体に空隙
を介して前記ガイドレールに対向する関係に搭載され、
電磁石及び永久磁石を磁気力源として上記電磁石、永久
磁石、前記空隙、前記ガイドレールを経由する磁気回路
で前記浮上体を磁気力浮上させる複数の磁気支持ユニッ
トと、この複数の磁気支持ユニットと前記ガイドレール
との間の空隙長をそれぞれ独立に可変可能とする空隙可
変機構と、前記各電磁石の励磁電流をほぼ零にする状態
で常に前記各磁気回路を安定化させるゼロパワー浮上制
御手段とを備え、 前記ゼロパワー浮上制御手段は、前記
浮上体を剛体と見なした場合の少なくとも2自由度の運
動を規定する所定の電磁石の励磁電流の算術結果をゼロ
に収束させる第1ゼロパワー制御ループと、前記2自由
度の運動を規定する少くとも所定の電磁石の励磁電流の
算術結果と前記2自由度の運動に寄与しない電磁石の励
磁電流の算術結果から所定の電磁石の励磁電流をゼロに
収束させる第2のゼロパワー制御ループと、前記第1の
ゼロパワー制御ループ及び前記第2のゼロパワー制御ル
ープを動作させるべく前記複数の磁気支持ユニットのう
ち少くとも一つの前記磁気支持ユニットの電磁石の励磁
電流を調整する特定制御手段とを有することを特徴とす
る。 また、上記目的は次のような磁気浮上装置によって
も達成できる。すなわち、本発明は、少なくとも一部が
強磁性体で形成されたガイドレールと、このガイドレー
ルに対して非接触に支持される浮上体と、前記浮上体に
空隙を介して前記ガイドレールに対向する関係に搭載さ
れ、電磁石及び永久磁石を磁気力源として上記電磁石、
永久磁石、前記空隙、前記ガイドレールを経由する磁気
回路で前記浮上体を磁気力浮上させる複数の磁気支持ユ
ニットと、前記各電磁石の励磁電流をほぼ零にする状態
で常に前記各磁気回路を安定化させるゼロパワー浮上制
御手段とを備え、 前記ゼロパワー浮上制御手段は、前記
浮上体を剛体と見なした場合の少なくと も2自由度の運
動を規定する所定の電磁石の励磁電流の算術結果をゼロ
に収束させる第1ゼロパワー制御ループと、前記2自由
度の運動を規定する少くとも所定の電磁石の励磁電流の
算術結果と前記2自由度の運動に寄与しない電磁石の励
磁電流の算術結果から所定の電磁石の励磁電流をゼロに
収束させる第2のゼロパワー制御ループと、前記センサ
部の出力に基づき前記第1のゼロパワー制御ループ及び
前記第2のゼロパワー制御ループを動作させるべく前記
複数の磁気支持ユニットのうち少くとも一つの前記磁気
支持ユニットの電磁石の励磁電流を調整する特定制御手
段とを有することを特徴とする。
【0020】
【作用】本発明を説明するに当たり、まず本装置におけ
る制御方式がいかなる根拠に基くものかを説明する。
【0021】図1〜図3には、本装置における浮上体の
代表的な構成が示されている。
【0022】これらの図において、12a,12bはガ
イドレールを示し、15は浮上体を示している。浮上体
15の一部を構成している基台25の四隅位置には空隙
可変機構101を介して磁気支持ユニット31a〜31
dが取付けられている。これら磁気支持ユニット31a
〜31dが発生する磁気吸引力によって浮上体15が非
接触支持される。
【0023】磁気支持ユニット31a〜31dは、図2
に示すように、永久磁石53と、互いの発生する磁束を
強め合うように結線され永久磁石53の両側に配置され
た電磁石51、52とで構成されており、電磁石51、
52の励磁電流を制御して永久磁石53に起因する磁気
支持ユニット31a〜31dの磁気吸引力を制御する。
また、磁気支持ユニット31a〜31dは、図2に示す
ようにガイドレール12a,12bに対して外側にずれ
た状態で対向しており、浮上体15に対して浮上力と案
内力を作用させることが可能な配置となっている。
【0024】空隙可変機構101は、磁気支持ユニット
31a〜31dが取付けられる断面L字状の台座102
と、基台25の上面四隅に固定された背板103と、台
座102と背板103の側面とをピンで回転可能に連結
して平行リンク機構を構成する4本の棒状部材104
と、台座102の下面部と基台25の上面部とに固定さ
れた2つのオイルダンパ105と、台座102の下面部
と基台25の上面部との間で2つのオイルダンパ105
間に介挿されたコイルスプリング106とで構成されて
いる。
【0025】コイルスプリング106は、基台25を固
定して磁石ユニットに荷重を加えたときのコイルスプリ
ング106のばね力に起因する前記空隙の単位重量当た
りの変形量の逆数kが、前記電磁石の励磁電流が零でか
つ前記浮上体が最大積載の状態にあるときの前記磁石ユ
ニットの空隙可変方向の吸引力をそのときの空隙長で微
分した値の絶対値より大きな値となっている。ここで
は、簡単のため、kをばね定数と呼ぶ。
【0026】浮上体15は後に説明する種々の構成要素
により構成されているが、簡単のためここでは説明を省
略する。
【0027】今、浮上体15が最大積載重量の積荷を搭
載して浮上している状態を考える。
【0028】浮上体15の重心が浮上体15の中央にあ
ると仮定して、図1中の座標系に基づき、浮上体15の
運動方程式並びに磁気支持ユニット31a〜31dの電
磁石に印加される励磁電圧の電圧方程式を定常浮上状態
の近傍で線形化し、重心の上下動(z方向)、重心回り
のローリング(g方向)、重心回りのピッチング(h方
向)、磁気支持ユニット31a〜31dの先端が作る面
のねじれ運動(gj 方向)の4つのモードに分解して記
述すると、(1) 式および(2) 式の座標変換により(3) 式
〜(6) 式が導出される。
【0029】
【数1】
【0030】
【数2】
【0031】
【数3】
【0032】
【数4】
【0033】
【数5】
【0034】
【数6】 ここで、添字a〜dは磁気支持ユニット31a〜31d
に対応しており、Δは定常浮上状態からの偏差を表す。
また、zi (i=a〜d)は浮上ギャップ長、ii (i
=a〜d)は磁気支持ユニットの励磁電流、zはガイド
レール12a(12b)の下面から磁気支持ユニット3
1a〜31dの先端を結んで作られる面の中心位置まで
の高さ、zL はガイドレール12a,12bの下面から
磁気支持ユニット31a〜31dの下方に位置している
基台25上面位置までの距離、gは磁気支持ユニット3
1a、31bの先端を結ぶ直線と磁気支持ユニット31
c、31bの先端を結ぶ直線のロール角の和、gL は基
台25のロール角、gj は磁気支持ユニット31a,3
1bの先端を結ぶ直線と磁気支持ユニット31c,31
bの先端を結ぶ直線のロール角の差、hは磁気支持ユニ
ット31a,31dの先端を結ぶ直線と磁気支持ユニッ
ト31b,31cの先端を結ぶ直線のそれぞれのピッチ
角の平均値、hL は基台25のピッチ角を示す。
【0035】mは各磁気支持ユニット31a〜31dの
質量、Mは各磁気支持ユニット31a〜31dを除く浮
上体15の質量、Ig はx軸まわりの慣性モーメント、
hはy軸まわりの慣性モーメント、qg 、qh はそれ
ぞれ磁気支持ユニット31a〜31dのy軸およびx軸
に平行な間隔、kは空隙可変機構101のばね定数(k
>0)、γは空隙可変機構101の減衰定数(γ>
0)、fz はそれぞれ磁気支持ユニット31aのz軸方
向の吸引力、φは磁気支持ユニット31a〜31dの主
磁束、
【0036】
【数7】 浮上体15の定常浮上状態における関数の偏分値を表
す。また、Lzo,Rはそれぞれ浮上体が設計値の空隙長
で浮上しているときのコイル56の自己インダクタンス
および電気抵抗の値、uz は磁気支持ユニット31a〜
31dに加えられるz軸に平行な外力、uL は磁気支持
ユニット31a〜31d以外の部分に加えられるz軸に
平行な外力、qg g 、qh h はそれぞれ磁気支持ユ
ニット31a〜31dに加えられるx軸まわりのトルク
外乱およびy軸まわりのトルク外乱、Tg 、Th はそれ
ぞれ磁気支持ユニット31a〜31d以外の部分に加え
られるx軸まわりのトルク外乱およびy軸まわりのトル
ク外乱、qgjgjは磁気支持ユニット31a〜31dの
先端が作る面のねじれ運動に寄与するx軸まわりのトル
ク外乱、記号・は1階の時間微分を表している。
【0037】ここでは、(3) 式をzモード、(4) 式をg
モード、(5) 式をhモード、(6) 式をgj モードと呼
ぶ。(3) 式〜(5) 式、(6) 式は、次の状態方程式にまと
めることができる。すなわち、状態ベクトルx3 、x5
を、
【0038】
【数8】 ここで、A3 、b3 、D3 、d3 、A5 、b5 、D5
5 は、
【0039】
【数9】 の行列を表す。e3 、e5 はそれぞれのモードを安定化
するための制御電圧 e3 =egj5 =ez ,eg ,eh であり、各磁気支持ユニット31a〜31dの個々の制
御電圧は下式で与えられる。
【0040】
【数10】 磁気支持ユニット31a〜31dの励磁電流を零に収束
させながら浮上体15の磁気浮上状態を安定化するた
め、特開昭61−102105号公報にも示されている
ゼロパワー制御を各モードに施す。ここでは、簡単のた
め、電流積分形制御を用いた場合を考える。
【0041】図7に制御ブロック図を示す。ここで、F
はフィードバックゲイン補償器、Kは積分補償器を表
し、gj モードでは、 F=(F1gj ,F4gj ,F7gj )(gj モード), K=( 0 , 0 ,K7gj )(gj モード) 他のモードでは、 F=(F1i,F4i,F7i)(i=z,g,h), K=( 0 , 0 ,K7i)(i=z,g,h) であり、出力行列Cはgj モードでは次数に等しい単位
行列とする。他のモードでは、
【0042】
【数11】 となる。
【0043】また、A,b,yはそれぞれ A=A3 ,A5 、b=b3 ,b5 、y=Cx (x=x
3 ,x5 ) を表す。同様に以下では、D=D3 ,D5 、d=d3
5 、e=e3 ,e5 とする。
【0044】上述のゼロパワー制御を各モードに施した
場合、Iを該当する各モードの次数に等しい次数の単位
行列として、各モードが安定となるためには、 det[sI−A+bFC+bKC/s]s=0 …(10) で表されるsの特性方程式中、左辺のsの多項式の定数
項が正であることが必要条件となる。
【0045】各モード毎に計算した(10)式のsの多項式
の定数項は、以下のようになる。
【0046】
【数12】
【0047】
【数13】 また、磁石ユニット31a〜31dが直接基台25に固
定されている場合でも、k→∞とみなせば、同様の必要
条件となる。
【0048】空隙可変機構101のばね定数kが(16)式
となるように構成された浮上体15においては、上述の
第1のゼロパワーフィードバックループの制御定数には
7zおよびK7hが該当し、上述の第2のゼロパワーフィ
ードバックループの制御定数にはK7gおよびK7gj が該
当する。第2のゼロパワーフィードバックループの制御
定数のうち、K7gj を第1のゼロパワーフィードバック
ループの制御定数の符号とは異なるように設定して初め
て、浮上体15の磁気浮上状態の安定化を図ることが可
能となる。
【0049】したがって、図7からも明らかなように、
第1および第2のゼロパワーフィードバックループの入
力となるΔiz ,Δih およびΔig が正(負)の値で
あれば、(15)式よりこれらのゼロパワーフィードバック
ループの出力も正(負)の値となる。一方、もう一つの
第2のゼロパワーフィードバックループの入力となるΔ
gjが正(負)の値であれば、(17)式よりこのゼロパワ
ーフィードバックループの出力は負(正)の値となる。
【0050】これにより、磁気支持ユニットに作用する
空隙可変機構の機械的なバネ力を必要なだけ大きくして
も浮上体15のゼロパワー制御が可能となり、全ての磁
気支持ユニットが独立にそれぞれの浮上ギャップ長を変
化させることが可能な構成、例えば、車体の分割構造
や、空車時の磁気支持ユニットに作用する磁気的なバネ
力より弱い機械的なバネ力を磁気支持ユニットに作用さ
せる空隙可変機構の使用を避けることが可能となる。し
たがって、従来のように浮上体をガイドレールから取去
る際に装置が損傷しないように分割板やすべての磁気支
持ユニットを車体に固定したり、すべての磁気支持ユニ
ットを押し下げたりする代わりに、浮上体を剛体とみな
して任意の箇所を把持し、容易にガイドレールから取外
せるようになる。このため、磁気浮上装置の保守性が大
幅に向上する。
【0051】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例を
説明する。
【0052】図1乃至図4には本発明の一実施例に係る
磁気浮上装置10の主要部が示されている。
【0053】これらの図において、11は断面が逆U字
状に形成され、たとえばオフィス空間において障害物を
避けるようにして敷設された軌道枠を示している。軌道
枠11の上部壁下面には2本のガイドレール12a,1
2bが平行に敷設されている。
【0054】ガイドレール12a,12bは、強磁性体
で形成された平板状部材によって形成されている。ま
た、軌道枠11の側壁内面にはそれぞれ断面がコ字状に
形成された非常用ガイド14a,14bが互いの解放側
を対面させて配設されている。
【0055】ガイドレール12a,12bの下側には、
浮上体15がガイドレール12a,12bに沿って走行
自在に配置されている。軌道枠11の上部壁下面でガイ
ドレール12a,12bの間の部分には、図2および図
3に示すように、ガイドレール12a,12bに沿って
所定の距離を隔ててリニア誘導電動機の固定子16が配
置されている。
【0056】浮上体15は、ガイドレール12a,12
bの下面と対向するように配置された平板状の基台25
を備えている。基台25の上面四隅位置には空隙可変機
構101を介してそれぞれ計4個の磁気支持ユニット3
1a〜31dが搭載されている。これら磁気支持ユニッ
ト31a〜31dには、各ユニットとガイドレール12
a,12bの下面との間のギャップ長(空隙長)を検出
する光学式のギャップセンサ34a〜34dがそれぞれ
取付けられている。
【0057】基台25の下面には、図3にも示すよう
に、連結部材35a,35b,36a,36bを介して
搬送物を収納するための容器37が取付けられている。
【0058】容器37の上面には、前述した4つの運動
モードに基いて浮上体15をゼロパワー制御で磁気浮上
させるための制御装置41と、定電圧発生装置42と、
これらに電力を供給する小容量の電源43とがそれぞれ
四つに分割されて搭載されている。
【0059】さらに、基台25の四隅位置には、各磁気
支持ユニット31a〜31dの磁気力喪失時などにおい
て前記非常用ガイドレール14a,14bの上下壁内面
に接触して浮上体15を上下方向に支持するための4つ
の縦車輪45aと、同非常用ガイドレール14a,14
bの側壁内面に接触して浮上体15を左右方向に支持
し、過大な横方向の外力で浮上体15がガイドレール1
2a,12bから外れて脱落することを防止するための
横車輪45bとがそれぞれ取付けられている。
【0060】なお、基台25は前述したリニア誘導電動
機の可動要素である二次導体板を兼ねたものであり、装
置の稼働時おいては固定子16と僅かのギャップを介し
て対向する高さに位置する。
【0061】各磁気支持ユニット31a〜31dは、図
4に示すように、上端部がガイドレール12a(12
b)の下面に対して外側にずれて対向するように配置さ
れた2つの電磁石51,52と、これら電磁石51,5
2の各下部側面間に介挿された永久磁石53とで構成さ
れており、全体としてU字状に形成されている。各電磁
石51,52は、強磁性体で形成された継鉄55と、こ
の継鉄55に巻装されたコイル56とで構成されてい
る。
【0062】各コイル56は、電磁石51,52によっ
て形成される磁束が互いに加算されるような向きで直列
に接続されている。そしてガイドレール12a,12b
のそれぞれの幅L1 は、磁気支持ユニット31a〜31
dのそれぞれの幅L2 より狭く設定されている。
【0063】空隙可変機構101は、磁気支持ユニット
31a〜31dが取付けられる断面がL字状の台座10
2と、基台25の上面四隅に固定された背板103と、
台座102と背板103の側面とをピンで回転可能に連
結して平行リンク機構を構成する4本の棒状部材104
と、台座102の下面部と基台25の上面部とに固定さ
れた2つのオイルダンパ105と、台座102の下面部
と基台25の上面部との間で2つのオイルダンパ105
間に介挿されたコイルスプリング106とで構成されて
いる。
【0064】コイルスプリング106は、基台25を固
定して磁石ユニットに荷重を加えたときのコイルスプリ
ング106のばね力に起因する前記空隙の単位重量当た
りの変形量の逆数kが、前記電磁石の励磁電流が零でか
つ前記搬送車が最大積載の状態にあるときの前記磁石ユ
ニットの空隙可変方向の吸引力をそのときの空隙長で微
分した値の絶対値より大きな値となっている。
【0065】制御装置41は、図1に示すように分割さ
れてはいるが、たとえば図5に示すように、全体として
1つに構成されている。なお、以下のブロック図におい
て、矢印線は信号経路を、また棒線はコイル56の周辺
の電力経路を示している。この制御装置41は、浮上体
15に取付けられて磁気支持ユニット31a〜31dに
よって形成される磁気回路中の起磁力あるいは磁気抵抗
もしくは浮上体15の運動の変化を検出するセンサ部6
1と、このセンサ部61からの信号に基いて各コイル5
6に供給すべき電力を演算する演算回路62と、この演
算回路62からの信号に基いて各コイル56に電力を供
給するパワーアンプ63a〜63dとで構成されてお
り、これらで4つの磁気支持ユニット31a〜31dの
吸引力をそれぞれ制御している。
【0066】電源43はパワーアンプ63a〜63dに
電力を供給すると同時に、演算回路62およびギャップ
センサ34a〜34dに一定電圧で電力を供給する定電
圧発生装置42にも電力を供給している。
【0067】定電圧発生装置42は、パワーアンプ63
a〜63dへの大電流の供給などにより電源43の電圧
が変動しても常に一定の電圧で演算回路62およびギャ
ップセンサ34a〜34dに電力を供給する。このた
め、ギャップセンサ34a〜34dおよび演算回路62
は常に正常に動作する。
【0068】センサ部61は、前述したギャップセンサ
34a〜34dと、各コイル56の電流値を検出する電
流検出器65a〜65dとで構成されている。
【0069】演算回路62は、図1に示される運動座標
毎に浮上体15の磁気浮上制御を行っている。ここでは
浮上体15の重心のz座標に関する磁気浮上制御系をz
モード、浮上体15のロール(g方向)に関する磁気浮
上制御系をgモード、浮上体15のピッチ(h方向)に
関する磁気浮上制御系をhモード、磁気支持ユニット3
1a〜31dの先端が作る面のねじれ運動(gj 方向)
に関する磁気浮上制御系をgj モードとして説明する。
【0070】すなわち、演算回路62は、ギャップセン
サ34a〜34dで得られたギャップ長信号za 〜zd
からそれぞれのギャップ長設計値za0〜zd0を減算して
得られるギャップ長偏差信号Δza 〜Δzd を演算する
減算器80a〜80dと、ギャップ長偏差信号Δza
Δzd から(1) 式中のz、g、hおよびgj の各偏差Δ
z、Δg、ΔhおよびΔgj を演算する浮上ギャップ長
偏差座標変換回路81と、電流検出器65a〜65dで
得られた励磁電流検出信号ia 〜id からそれぞれの電
流設計値ia0〜id0を減算して得られる電流偏差信号Δ
a 〜Δid を演算する減算器82a〜82dと、電流
偏差信号Δia 〜Δid から(2) 式中のiz 、ig 、i
h およびigjの各偏差Δiz 、Δig 、Δih およびΔ
gjを演算する電流偏差座標変換回路83と、浮上ギャ
ップ長偏差座標変換回路81および電流偏差座標変換回
路83の出力Δz、Δg、Δh、Δgj 、Δiz 、Δi
g、Δih およびΔigjを導入してz、g、hおよびg
j の各モードにおいて浮上体15を安定に磁気浮上させ
るモード別電磁石制御電圧ez 、eg 、eh およびegj
を演算する制御電圧演算回路84と、この制御電圧演算
回路84の出力ez、eg 、eh およびegjより(9) 式
に基いて磁気支持ユニット31a〜31dのそれぞれの
電磁石励磁電圧ea 〜ed を演算する制御電圧座標逆変
換回路85とで構成されている。そして、制御電圧座標
逆変換回路85の演算結果、つまり上述したea 〜ed
がパワーアンプ63a〜63dに与えられ、コイル56
に電圧ea 〜ed に起因する励磁電流が供給される。
【0071】制御電圧演算回路84は、ΔzとΔiz
らzモードの電磁石制御電圧ez を演算する上下動モー
ド制御電圧演算回路86と、ΔgとΔig からgモード
の電磁石制御電圧eg を演算するロールモード制御電圧
演算回路87と、ΔhとΔih からhモードの電磁石制
御電圧eh を演算するピッチモード制御電圧演算回路8
8と、Δgj とΔigjからgj モードの電磁石制御電圧
gjを演算するツイストモード制御電圧演算回路89と
で構成されている。
【0072】上下動モード制御電圧演算回路86、ロー
ルモード制御電圧演算回路87、ピッチモード制御電圧
演算回路88、ツイストモード制御電圧演算回路89は
図6に示すように、全て同一の構成要素で構成されてい
る。ここでは、上下動モード制御電圧演算回路86を例
として制御電圧演算回路84の構成を説明する。
【0073】すなわち、上下動モード制御電圧演算回路
86は、Δzを導入しΔzの時間微分値Δz′(この明
細書の本文中では、時間微分を表す記号・の代りに記
号′を用いる。)を演算して出力する微分器90と、Δ
zを導入して図7に示すフィードバックゲインF1zをΔ
zに乗じるゲイン補償器91と、Δzを導入し同フィー
ドバックゲインF4zをΔzに乗じるゲイン補償器92
と、Δiz を導入し同フィードバックゲインF7zをΔi
z に乗じるゲイン補償器93と、電流偏差目標値発生器
94と、Δiz を電流偏差目標値発生器94の目標値よ
り減じる減算器95と、この減算器95の出力値を積分
し図7に示すフィードバックゲインK7zを積分結果に乗
じる積分補償器96と、ゲイン補償器91〜93の出力
を入力しこれらの総和を演算する加算器97と、加算器
97の出力値を積分補償器96の出力値から減じる減算
器98とで構成されている。減算器98の出力信号はe
z となる。かくして、上下動モード制御電圧演算回路8
6は、図7のzモードの制御を実現する。ここで、積分
補償器96のゲインK7zが負の値をとることはいうまで
もない。
【0074】また、ツイストモード制御電圧演算回路8
9は、構成要素が上下動モード制御電圧演算回路86と
同一であるが、図7のgj モードの制御を実現するた
め、積分補償器96のゲインK7gj が正の値をとること
はいうまでもない。
【0075】次に、上記のように構成された本実施例に
係る磁気浮上装置の動作を説明する。
【0076】装置が停止状態にあるときは、非常用ガイ
ドレール13a,13bの上下壁のいずれか一方の内面
に浮上体15の縦車輪45aが接触している。この状態
で装置を起動させると制御装置41は各永久磁石53が
発生する磁束と同じ向きまたは逆向きの磁束を各電磁石
51、52で発生させるとともに、磁気支持ユニット3
1a〜31dとガイドレール12a,12bとの間の空
隙長を所定に維持させるべく各励磁コイル56に流す電
流を制御する。これによって、図4に磁気支持ユニット
31aの部分だけを取出して代表して示すように、永久
磁石53〜継鉄55〜空隙P〜ガイドレール12a〜空
隙P〜継鉄55〜永久磁石53の経路からなる磁気回路
が形成される。
【0077】空隙Pにおけるギャップ長は、ガイドレー
ル12a,12bに作用する各永久磁石53の起磁力に
起因する磁気支持ユニット31a〜31dの磁気的吸引
力が積荷を含む浮上体15全体の重量、積荷等により発
生する浮上体15の重心を通るx軸回りのトルク、同y
軸回りのトルクおよび空隙可変機構101のばね力と各
磁気支持ユニット31a〜31dの重量との合力の全て
と丁度釣合うような長さに設定される。
【0078】制御装置41は、このギャップ長を維持す
べく各磁気支持ユニット31a〜31dの電磁石51,
52の励磁電流制御を行う。このとき、空隙可変機構1
01のばね定数kは、浮上体15が最大積載状態にある
ときの各永久磁石53の起磁力に起因する磁気支持ユニ
ット31a〜31dの磁気的吸引力をそのときの浮上ギ
ャップ長で微分した値の絶対値、つまり図8に示す接線
の傾きの絶対値,すなわち磁気ばね定数より大きく設定
されており、これによっていわゆるゼロパワー制御がな
されることになる。
【0079】浮上体15がリニア誘導電動機の固定子1
6の真下にあるときに固定子16を付勢すると基台25
が固定子16から推力を受ける。この結果、浮上体15
は磁気浮上状態のままガイドレール12a,12bに沿
って走行を開始する。浮上体15が空気抵抗等の影響で
完全に停止するまでの間に再び固定子16が配置されて
いれば、浮上体15は再度推力を受ける。したがって、
ガイドレール12a,12bに沿った移動を持続する。
かくして、浮上体15を非接触状態で目的地まで移動さ
せることができる。
【0080】ところで、保守や点検のために浮上体15
を軌道11の端部から取外す場合には、空隙可変機構1
01のばね定数kのほうが磁気支持ユニット31a〜3
1dの磁気ばね定数より大きいので、空隙可変機構10
1より下方の部位たとえば連結部材35a,35b,3
6a,36bや容器37を把持して取外しても、ガイド
レール12a,12bに作用する吸引力で磁気支持ユニ
ット31a〜31dがガイドレールに衝突したり吸着す
ることがない。したがって、装置を損傷することなく容
易に浮上体15を取扱うことができる。このため、磁気
浮上装置の保守性を大幅に向上できる。
【0081】なお、上述した実施例では浮上体15が4
つの磁気支持ユニットと空隙可変機構とを備えている
が、磁気支持ユニットの個数や空隙可変機構の使用およ
びこれらに付随する制御装置の構成が何等限定されるも
のではなく種々変更が可能である。
【0082】たとえば、図9に示すように、一本のガイ
ドレール12cに対向する3つの磁気支持ユニットを備
えた浮上体15aにより磁気支持装置10aを構成する
ものであって何等差し支えない。
【0083】この磁気支持装置10aでは、軌道11a
に沿って所定の間隔で配置されリニア誘導電動機の2次
導体板を兼ねた容器37の下面と僅かのギャップを介し
て対向する高さに設置された固定子16(図示せず)を
励磁することで浮上体15aに推進力が与えられる。以
下では、簡単のため、図1と同一構成要素には必要に応
じて添字付の同一番号を付して説明は省略する。
【0084】磁気支持ユニット31a〜31cは、浮上
体15a上において十分剛性の高い基台25aに直接取
付けられている。この場合、制御装置41aは図10に
示すように構成される。
【0085】演算回路62aは、浮上体15aのzモー
ド、hモードのゼロパワー制御を行うとともに磁気支持
ユニット31aの励磁電流ia から磁気支持ユニット3
1bの励磁電流ib を減算した差iw を零にするwモー
ドのゼロパワー制御を行っている。
【0086】すなわち、演算回路62aはギャップセン
サ34a〜34cで得られたギャップ長信号za 〜zc
からそれぞれのギャップ長設計値za0〜zc0を減算して
得られるギャップ長偏差信号Δza 〜Δzc を演算する
減算器80a〜80cと、ギャップ長偏差信号Δza
Δzc から,
【0087】
【数14】 に基いてzおよびhの各偏差ΔzおよびΔhを演算する
浮上ギャップ長偏差座標変換回路81aと、電流検出器
65a〜65cで得られた励磁電流検出信号ia〜ic
からそれぞれの電流設計値ia0〜ic0を減算して得られ
る電流偏差信号Δia 〜Δic を演算する減算器82a
〜82cと、電流偏差信号Δia 〜Δicから
【0088】
【数15】 に基いてiz 、ih およびiw の各偏差Δiz 、Δih
およびΔiw を演算する電流偏差座標変換回路83a
と、浮上ギャップ長偏差座標変換回路81aおよび電流
偏差座標変換回路83aの出力Δz、Δh、Δiz 、Δ
h およびΔiw を導入してz、hおよびwの各モード
において浮上体15を安定に磁気浮上させるモード別電
磁石制御電圧ez 、eh およびew を演算する制御電圧
演算回路84aと、この制御電圧演算回路84aの出力
z 、eh およびew より、
【0089】
【数16】 に基いて磁気支持ユニット31a〜31cのそれぞれの
電磁石励磁電圧ea 〜ec を演算する制御電圧座標逆変
換回路85aとで構成されている。
【0090】そして、制御電圧座標逆変換回路85aの
演算結果、つまり上述したea 〜ec がパワーアンプ6
3a〜63cに与えられ、コイル56に電圧ea 〜ec
に起因する励磁電流が供給される。
【0091】制御電圧演算回路84aは、ΔzとΔiz
からzモードの電磁石制御電圧ezを演算する上下動モ
ード制御電圧演算回路86aと、ΔhとΔih からhモ
ードの電磁石制御電圧eh を演算するピッチモード制御
電圧演算回路88aと、Δiw からwモードの電磁石制
御電圧ew を演算するツイストモード制御電圧演算回路
89aとで構成されている。
【0092】ここで、上下動モード制御電圧演算回路8
6aは、たとえば状態観測器で磁石ユニット31a〜3
1cに加わるz軸方向の外力の平均値uz を推定し、こ
れに所定のゲインを乗じて電磁石励磁電圧ez にフィー
ドバックするゼロパワー制御ループを構成している。ま
た、ピッチモード制御電圧演算回路88aは、Δh、Δ
hとΔih をそれぞれに全てが同時に零でない所定のゲ
インを乗じて一次伝達関数を有するフィルタに入力し、
同フィルタの出力を電磁石励磁電圧eh にフィードバッ
クするゼロパワー制御ループを構成している。一方、ツ
イストモード制御電圧演算回路89aはΔiw を所定の
ゲインを有する積分補償器に入力し、同積分補償器の出
力を電磁石励磁電圧ew にフィードバックするゼロパワ
ー制御ループを構成している。
【0093】すなわち、上下動モード制御電圧演算回路
86aは、図11に示すように、ΔzおよびΔiz を導
入し、Δz、Δz′”、Δiz およびuz ”を演算して
出力する状態観測器201(この明細書の本文中では推
定を表すハット記号の代りに記号”を用いる。)と、Δ
zを導入しフィードバックゲインF1zをΔzに乗じるゲ
イン補償器91と、Δzを導入し同フィードバックゲイ
ンF4zをΔzに乗じるゲイン補償器92と、フィードバ
ックゲインF7zをΔiz に乗じるゲイン補償器93と、
フィードバックゲインF8zをuz に乗じるゲイン補償器
203と、ゲイン補償器91〜93および203の出力
を入力しこれらの総和を演算する加算器97aと、加算
器97aの出力値を目標値発生器94aの出力値から減
じる減算器98とで構成されている。減算器98の出力
信号はez となる。かくして、上下動モード制御電圧演
算回路86aは、図12に示される制御を実現する。な
お、図12中、
【0094】
【数17】 であり、α11およびα21は、det[sI−A”]=0にお
いて特性根sが複素平面上で左半面に位置するように適
宜決定することのできる定数である。
【0095】このようなzモードのゼロパワー制御は、
たとえば特願昭60−146033号にも示されており
詳細な説明は省略する。ここで、uz ”を入力としこれ
にゲインF8zを乗じて減算器98で出力を得ることによ
りゼロパワー制御ループを構成している。このとき、F
8ZはF8Z=(d41/a41)であるため、F8ZはF1Zと同
様にF8Z<0 となる。したがって、入力uz ”が正
(負)なら出力ez は正(負)となることはいうまでも
ない。
【0096】ピッチモード制御電圧演算回路88aは、
図13に示すように、Δhを導入しΔhの時間微分値Δ
h′を演算して出力する微分器90と、Δhを導入しフ
ィードバックゲインF1hをΔhに乗じるゲイン補償器9
1と、Δhを導入しフィードバックゲインF4hをΔhに
乗じるゲイン補償器92と、Δih を導入しフィードバ
ックゲインF7hをΔih に乗じるゲイン補償器93と、
目標値発生器94aと、Δhを目標値発生器94aの目
標値より減じる減算器95aと、この減算器95aの出
力値を入力する特性根−λf 、ゲインP1hの一次伝達関
数を有するフィルタ211と、目標値発生器94aa
と、Δih を目標値発生器94aaの目標値より減じる
減算器95aaと、この減算器95aaの出力値を入力
する特性根−λf 、ゲインP7hの一次伝達関数を有する
フィルタ212と、ゲイン補償器91〜93の出力を入
力しこれらの総和を演算する加算器97と、フィルタ2
11,212の出力を入力しこれらの和を演算する加算
器97aと、加算器97の出力値を加算器97aの出力
値から減じる減算器98aとで構成されている。
【0097】減算器98aの出力信号はeh となる。か
くして、ピッチモード制御電圧演算回路88aは、図1
4のhモードの制御を実現する。なお、図14中、P=
(P1h 0 P7h),Tf =1/λf であり、 P1H=−F1h,P7h=−F7h,λf <0 である。このため、減算器95a,減算器95aaを介
したフィルタ211,212への入力がそれぞれ正のス
テップ入力であれば、eh >0となる。ここで、減算器
95aおよび減算器95aaのそれぞれの出力値をフィ
ルタ211,212を介して減算器98aで出力を得る
ことによりゼロパワー制御ループを構成していることは
いうまでもない。
【0098】また、ツイストモード制御電圧演算回路8
9aは、図15に示すようにΔiwを導入してフィード
バックゲインF7wをΔiw に乗じるゲイン補償器93
と、電流偏差目標値発生器94と、Δiw を電流偏差目
標値発生器94の目標値より減じる減算器95と、この
減算器95の出力値を積分し、図7に示すフィードバッ
クゲインK7wを積分結果に乗じる積分補償器96と、ゲ
イン補償器93の出力を入力し、これを積分補償器96
の出力値から減じる減算器98aとで構成されている。
減算器98aの出力信号はew となる。かくして、ツイ
ストモード制御電圧演算回路89aは、図7のgj モー
ドのフィードバックゲインFおよびKにおいて、F=
(0 0 F7w),K=(0 0 K7w)とした場合に
相当する制御を実現する。ここで、積分補償器96のゲ
インK7wが正の値をとることはいうまでもない。
【0099】また、上述の実施例では浮上体の案内方向
の制御を行っていないが、これは案内方向の制御の有無
を何等限定するものではない。たとえば、図16に示す
ような装置であっても何等差し支えない。
【0100】この装置は、図1に示す実施例に関わる磁
気浮上装置10の浮上体15において、空隙可変機構1
01を介さず磁気支持ユニット31a〜31dを高剛性
の基台25に直接取付けて浮上体15を構成している。
この磁気浮上装置10bにおいては、本出願人らが先に
出願した特願平1−53165号に示す制御装置と同様
の構成の制御装置41bが用いられている。制御装置4
1bの構成を図17に示す。
【0101】制御装置41bにおいて、上下動モード制
御電圧演算回路221、ロール,左右動モード制御電圧
演算回路223およびピッチモード制御電圧演算回路2
25は、特願平1−53165号に示す上下動モード制
御電圧演算回路、ロール,左右動モード制御電圧演算回
路およびピッチモード制御電圧演算回路と同様に構成さ
れている。浮上体15bは、基台25が高剛性を有する
ため、ヨーモード制御電圧演算回路227が特願平1−
53165号のロール,ヨーモード制御電圧演算回路の
構成と異なっている。
【0102】浮上体15bの重心が浮上体15bの中央
にあると仮定して、図16中の座標系に基づき、浮上体
15bの運動方程式並びに磁石ユニット31a〜31d
の電磁石に印加される励磁電圧の電圧方程式を定常浮上
状態の近傍で線形化し、重心の上下動(z方向)、重心
回りのローリング(g方向)、重心回りのピッチング
(h方向)、重心回りのヨーイング(j方向)の4つの
モードに分解して記述すると、z、gおよびhの各モー
ドについては、特願平1−53165号のz、θ y およ
びξの各モードの線形化微分方程式と同様になる。Ij
を浮上体15のz軸回りの慣性モーメント、yを磁石ユ
ニット31a〜31dの定常浮上状態からのy軸方向の
偏位、Tj を浮上体15bに加えられるz軸回りのトル
ク外乱として各モードについて、座標変換 4Δz=Δza +Δzb +Δzc +Δzd g Δg=Δza −Δzb −Δzc +Δzd 2qh Δh=−Δza −Δzb +Δzc +Δzd 2qh Δj=Δya +Δyb −Δyc −Δyd …(21) 4Δiz =Δia +Δib +Δic +Δid g Δig =Δia −Δib −Δic +Δid 2qh Δih =−Δia −Δib +Δic +Δid g Δij =Δia −Δib +Δic −Δid …(22) を施すと、jモードについて(23)式が導出される。
【0103】
【数18】 他の3つのモードについては特願平1−53165号を
参照することとして説明を省略する。ここで、(21)式の
座標変換に伴い、浮上ギャップ長偏差座標変換回路81
bにおいてはΔz,Δg,Δhの3信号が出力されるこ
とになる。(23)式は、状態ベクトルを x3 =(Δj Δj′ Δij ) …(24) とすれば、(7) 式で記述することができる。このとき、
j をjモードを安定化するための制御電圧とすれば、
(7) 式中、e3 =ej であり、各磁石ユニット31a〜
31dの個々の制御電圧は(9) 式中のegjをej で置換
えて与えられる。
【0104】jモードについて,(7) 式からΔij を用
いてΔj”およびΔj′”を推定する状態観測器は、例
えば、
【0105】
【数19】 ように構成される。Δij と推定されたΔj”およびΔ
j′”のそれぞれを適当なゲイン補償器を介してej
フィードバックすると同時に、Δij を適当な積分補償
器を介してej にフィードバックすれば、(7) 式のjモ
ードの安定化とゼロパワー制御を達成することができる
ので,Δij が零に収束するとともに浮上体15bのヨ
ーイングも速やかに減衰する。この場合の制御ブロック
図を図18に示す。
【0106】図18のシステムの安定化には、
【0107】
【数20】 で表されるsの特性方程式中、左辺のsの多項式の定数
項が正であることが必要条件となる。図18中、出力行
列C、フィードバックゲイン補償器Fおよび積分補償器
Kはそれぞれ,C=(0 0 1),F=(F3j6j
7j),K=(K7j)である。
【0108】
【数21】 また、状態観測器以外のzモードとhモードの特性方程
式も(26)式と同様になるため、これらのモードのsの0
次の項はそれぞれ、
【0109】
【数22】 図18の制御を実現するため、ヨーモード制御電圧演算
回路227は図19のように構成されている。すなわ
ち、(22)式で表されるΔij およびjモードの電磁石制
御電圧ej を導入し、浮上体15bのヨー角Δjおよび
ヨー方向角速度Δj′のそれぞれの推定値Δj”および
Δj′”を推定してΔj”、Δj′”およびΔigjを出
力するヨーモード状態観測器230と、Δj”を入力し
フィードバックゲインF3jを乗じるゲイン補償器91
と、Δj′”を入力しフィードバックゲインF6jを乗じ
るゲイン補償器92と、Δij を入力しフィードバック
ゲインF7jを乗じるゲイン補償器93と、電流偏差目標
値発生器94と、Δij を電流偏差目標値発生器94の
目標値より減じる減算器95と、この減算器95の出力
を積分しフィードバックゲインK7jを積分結果の乗じる
積分補償器96と、ゲイン補償器91〜93の出力を入
力し、これらの総和を演算する加算器97と、加算器9
7の出力値を積分補償器96の出力値から減じる減算器
98とで構成されている。減算器98の出力信号はej
となる。ここで、積分補償器96のゲインK7jが正の値
をとるとともに他のモードの積分補償器のゲインK
7i(i=z,h)が負の値をとることはいうまでもな
い。
【0110】さらに、上述の実施例では、浮上体15の
zモード、hモード以外のモードでは、ゼロパワー制御
として磁気支持ユニットの励磁電流を積分補償器を介し
て励磁電圧にフィードバックしているが、これは、zモ
ード、hモード以外のゼロパワー制御ループの制御方式
を何等限定するものでない。
【0111】たとえば、制御装置41のツイストモード
制御電圧演算回路88を図11に示す構成としてもよ
い。このように外乱を推定してゼロパワー制御を行う場
合、セロパワーフィードバックループのゲインF8i(i
=z,h,g,gj )はgj モードで、 F8gj =(d41/a41)F1gj となるが、F1gj <0,a41<0,d41>0であるた
め、F8gj >0となる。また、ツイストモード制御電圧
演算回路88を図13に示す構成とすることもできる。
この場合、gj モードが安定となるためには、 (s+λf )det[sI−A+BFC +λf BPC/(s+λf )]=0 …(32) で表されるsの特性方程式中、左辺のsの多項式の定数
項λf 4177が λf 4177>0 …(33) でなければならない。(31)式では、a41<0,a77<0
であるため、λf は、 λf >0 …(34) でなければならない。したがって、減算器95a,95
aaの出力信号が正の値となるステップ信号であれば、
フィルタ211,212の出力は負の値となり、gj
ードのゼロパワー制御が可能となる。
【0112】なお、上記各実施例では、磁気支持ユニッ
トの数が剛体である基台を磁気浮上させるために最低限
必要な制御モードの数より1つだけ多くなっているが、
これは、基台を磁気浮上させるための制御モードの数や
磁気支持ユニットの個数、ガイドレールの本数を何等限
定するものでない。本発明に係わる磁気浮上装置は、用
途、浮上体の形状、積載重量等により特許請求の範囲内
で、たとえば、図20〜図26に示すように種々変形可
能である。
【0113】図20は、3本のガイドレール12a,1
2b,12cのそれぞれに2組が対向するように基台2
5cに磁気支持ユニット31a〜31fを取り付けて浮
上体15cを構成している。こうした構成にすると浮上
体の総重量が各ガイドレールに分散されるためガイドレ
ール一本当たりに加わる負荷重量を小さくすることがで
きる。また、図21に示すように4つの強磁性ガイド3
12a〜312dに対して図示の如く磁気支持ユニット
31a〜31dを対向させて浮上体15dを構成しても
よい。こうした構成は防振台等に有用である。さらに、
図22は8個の磁気支持ユニット31a〜31hを基台
25eに取り付けて浮上体15eを構成した例を示して
いる。この構成では、浮上体の総重量が磁気支持ユニッ
トに分散されるため磁気支持ユニット一個当たりに加わ
る負荷重量を小さくすることができる。
【0114】また、上述した各例では、磁気支持ユニッ
トを水平に基台に取付け、かつ平板状のガイドレールの
下面に対向配置させている。しかし、本発明は、この配
置関係やガイドレールの断面形状に限定されるものでは
ない。すなわち、磁気支持ユニットがガイドレールに吸
引力を発生し、この吸引力でゼロパワー制御が実現でき
ればよく、この条件を満たせば、ガイドもしくはガイド
レールがどのような配置および断面形状であってもよ
い。たとえば、図23〜図26に示されるように種々の
変形が可能である。すなわち、図23に示されている例
では、幅が磁気支持ユニット31a〜31d(但し、ユ
ニット31c,31dは図示せず)の継鉄55間の外側
寸法と同等の平板状ガイドレール314a,314bを
軌道枠316に傾けて取付け、さらに磁気支持ユニット
31a〜31dをガイドレール314a,314bの下
面に対向させるとともに支持方向の浮上ギャップ長が検
出できるようにギャップセンサ34a〜34d(但し、
センサ34c,34dは図示せず)を基台25fの上面
に配置して浮上体15fを構成している。この場合、磁
気支持ユニット31a〜31dとガイドレール314
a,314bとの間に発生する吸引力は、支持力(z方
向)と案内力(y方向)とに分解されるため、強い案内
力を得ることができる。図24に示される例では、断面
が磁気支持ユニット31a〜31d(但し、ユニット3
1c,31dは図示せず)の2つの継鉄55に対向する
U字形状ガイドレール318a,318bを軌道枠32
0に縦に取付け、H字状の断面形状を有する基台25g
の側面四隅に磁気支持ユニット31a〜31dをガイド
レール318a,318bに対向させて配置し、さらに
案内方向のギャップ長が検出できるようにギャップセン
サ34a〜34d(但し、センサ34c,34dは図示
せず)を磁気支持ユニット31a〜31dに取付けて浮
上体15gを構成している。また、基台25gの上方に
は、制御装置41c、電源43および荷台322が配置
されている。
【0115】ここで、制御装置41cは図25に示すよ
うに構成されている。すなわち、制御装置41cは全体
として制御装置41と同様の構成となっているが、制御
装置41の浮上ギャップ長偏差座標変換回路81、電流
偏差座標変換回路83および制御電圧座標逆変換回路8
5の演算内容をそれぞれ(35)式、 (36) 式および (37)
式の演算に変更している。
【0116】
【数23】 図25中、それぞれの変換回路には添字cが付されてい
る。これに伴って、ロールモード制御電圧演算回路87
およびツイストモード制御電圧演算回路89のそれぞれ
の積分補償器96のゲインK7gおよびK7gj はいずれも
負の値に設定されている。そして、上下動モード制御電
圧演算回路86のゲインF1z,F4z、およびピッチモー
ド制御電圧演算回路88のゲインF1h,F4hの各ゲイン
は浮上体15gに空隙可変機構が無いためゼロに設定さ
れており、また、それぞれの積分補償器96のゲインK
7zおよびK7hは正の値に設定されている。この例では、
継鉄55がz方向にずれたときにガイドレール318
a,318bに作用する上方向の吸引力で浮上体15g
の総重量を支持しているため、継鉄55とガイドレール
318a,318bとの間の吸引力の大部分を案内力に
利用することができる。
【0117】図26に示される例では、ギャップセンサ
34a〜34d(但し、センサ34c,34dは図示せ
ず)が基台25gの四隅下端に下向きに取付けられてい
るとともに、制御装置41が制御装置41bに変更され
ている。ここでは、浮上体15hが下方に移動したとき
各磁気支持ユニットのギャップ長が減少するので、この
制御装置41bでは、ギャップセンサ34a〜34dに
基づくz,g,hの各モードの信号が入力されるゲイン
補償器のすべてのゲインの符号が反転されている。この
例では、浮上力に比べて非常に強い案内力が得られると
ともに、浮上案内兼用制御により浮上体15hに生じた
横揺れやヨーイングを速やかに収束させることができ
る。
【0118】加えて、上述した実施例では、ゼロパワー
フィードバックループの入力を空隙長の線形結合、その
変化速度またはコイル56の励磁電流の線形結合として
いるが、これはゼロパワーフィードバックループに入力
すべき状態量を何等限定するものではなく、たとえば図
9に示す浮上体15aのゼロパワー制御において各モー
ド毎の励磁電圧ez ,eh およびew をゼロパワーフィ
ードバックループの入力に用いてもよい。このようにコ
イル56の励磁電圧をゼロパワーフィードバックループ
の入力とするゼロパワー制御方式については、特願平1
−83710号公報に詳細に述べられており、ここでは
その詳しい説明は省略する。
【0119】この場合、制御電圧演算回路84a中の上
下動モード制御電圧演算回路86a、ピッチモード制御
電圧演算回路88aおよびツイストモード制御電圧演算
回路89aは、図27および図28に示すような同一構
成要素からなる上下動モード制御電圧演算回路86
a′、ピッチモード制御電圧演算回路88a′およびツ
イストモード制御電圧演算回路89a′に置換えられ
る。
【0120】この磁気浮上制御系のブロック図を図29
に示す。系の特性方程式の定数項は、zモード,hモー
ドでは、a41777Z,a41777h、wモードでは、
−a777Wとなる。磁気浮上系の特性より、a41>0 ,
77<0 であるため、浮上体15aを安定に浮上させる
には、上下動モード制御電圧演算回路86a′、ピッチ
モード制御電圧演算回路88a′のそれぞれの積分補償
器96a′のゲインK7ZおよびK7HKは負、ツイストモ
ード制御電圧演算回路89a′の積分補償器96a′の
ゲインK7Wは正となることは言うまでもない。
【0121】さらに、上述した各例では、制御装置およ
びその動作をアナログ制御的に表現してあるが、このよ
うな制御方式に限定されるものではなく、デジタル制御
方式を採用してもよい。このように本発明はその要旨を
逸脱しない範囲で種々変更して実施することができる。
【0122】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の磁気浮上
装置によれば、磁気支持ユニットと浮上体が独立した動
きをすることがないので、浮上体の一部を把持して軌道
端部から取出してもガイドレールに作用する吸引力で磁
気支持ユニットがガイドレールに衝突したり吸着するこ
とがなく、しかも浮上体の取扱い自体が容易になり、装
置の保守性を大幅に向上できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る磁気浮上装置における
要部の斜視図
【図2】同要部の縦断面図
【図3】同要部の一部切欠した側面図
【図4】同装置における磁気支持ユニットの縦断面図
【図5】同装置における制御装置のブロック構成図
【図6】同制御装置における制御電圧演算回路の構成を
示すブロック図
【図7】同装置における磁気浮上制御方式を示す制御ブ
ロック図
【図8】磁気支持ユニットとガイドレールとの間の空隙
長と磁気支持ユニットの永久磁石に起因する吸引力との
関係を示すための図
【図9】本発明の他の実施例に係る磁気浮上装置におけ
る要部の斜視図
【図10】同装置における制御装置のブロック構成図
【図11】同制御装置における上下動モード制御電圧演
算回路の構成を示すブロック図
【図12】同装置における上下動モードの磁気浮上制御
方式を示す制御ブロック図
【図13】同制御装置におけるピッチモード制御電圧演
算回路の構成を示すブロック図
【図14】同装置におけるピッチモードの磁気浮上制御
方式を示す制御ブロック図
【図15】同制御装置におけるツイストモード制御電圧
演算回路の構成を示すブロック図
【図16】本発明の別の実施例に係る磁気浮上装置にお
ける要部の斜視図
【図17】同装置における制御装置のブロック構成図
【図18】同装置におけるヨーモードの磁気浮上制御方
式を示す制御ブロック図
【図19】同制御装置におけるヨーモード制御電圧演算
回路の構成を示すブロック図
【図20】本発明の他の実施例に係る磁気浮上装置を示
す平面図
【図21】本発明の別の実施例に係る磁気浮上装置を示
す平面図
【図22】本発明のさらに他の実施例に係る磁気浮上装
置を示す平面図
【図23】本発明のさらに別の実施例に係る磁気浮上装
置を示す縦断面図
【図24】本発明のさらに異なる実施例に係る磁気浮上
装置を示す縦断面図
【図25】同装置における制御装置のブロック構成図
【図26】本発明の別の実施例に係る磁気浮上装置を示
す縦断面図
【図27】制御電圧演算回路の変形例の一部を示すブロ
ック図
【図28】同演算回路におけるツイストモード制御電圧
演算回路のブロック構成図
【図29】同演算回路を組込んだ磁気浮上制御系の制御
ブロック図
【符号の説明】
11,316,320…軌道 12a,12b,12c,314a,314b,318
a,318b…ガイドレール、 314a,314b…
磁性ガイド、 15,15a〜15h…浮上体、 31a〜31h…磁気支持ユニット 34a〜34d…
ギャップセンサ 101…空隙可変機構 41…制御装置 42…定電圧発生装置 43…電源 56…コイル 62…演算回路 63a〜63d…パワーアンプ 81,81a〜81c…浮上ギャップ長偏差座標変換回
路 83,83a,83c…電流偏差座標変換回路 84…制御電圧演算回路 85,85a,85c…制御電圧座標逆変換回路 90…微分器 91,92,93,2
03…ゲイン補償器 96…積分補償器 201…上下動モード
状態観測器 211,212…フィルタ

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一部が強磁性体で形成された
    ガイドレールと、このガイドレールに対して非接触に支
    持される浮上体と、前記浮上体に空隙を介して前記ガイ
    ドレールに対向する関係に搭載され、電磁石及び永久磁
    石を磁気力源として上記電磁石、永久磁石、前記空隙、
    前記ガイドレールを経由する磁気回路で前記浮上体を磁
    気力浮上させる複数の磁気支持ユニットと、この複数の
    磁気支持ユニットと前記ガイドレールとの間の空隙長を
    それぞれ独立に可変可能とする空隙可変機構と、前記各
    電磁石の励磁電流をほぼ零にする状態で常に前記各磁気
    回路を安定化させるゼロパワー浮上制御手段とを備え、 前記ゼロパワー浮上制御手段は、前記浮上体を剛体と見
    なした場合の少なくとも2自由度の運動を規定する所定
    の電磁石の励磁電流の算術結果をゼロに収束させる第1
    ゼロパワー制御ループと、前記2自由度の運動を規定す
    る少くとも所定の電磁石の励磁電流の算術結果と前記2
    自由度の運動に寄与しない電磁石の励磁電流の算術結果
    から所定の電磁石の励磁電流をゼロに収束させる第2の
    ゼロパワー制御ループと、前記第1のゼロパワー制御ル
    ープ及び前記第2のゼロパワー制御ループを動作させる
    べく前記複数の磁気支持ユニットのうち少くとも一つの
    前記磁気支持ユニットの電磁石の励磁電流を調整する特
    定制御手段とを有することを特徴とする磁気浮上装置。
  2. 【請求項2】 前記2自由度の運動が前記浮上体の重心
    の上下方向およびピッチ方向の運動であることを特徴と
    する請求項1に記載の磁気浮上装置。
  3. 【請求項3】 前記第2ゼロパワー制御ループは、前記
    浮上体のロール方向の浮上力制御に寄与する所定の各電
    磁石の励磁電流の算術結果をゼロに収束させる機能を有
    することを特徴とする請求項1に記載の磁気浮上装置。
  4. 【請求項4】 前記第2のゼロパワー制御ループは、
    記複数の磁気支持ユニットのうち少なくとも二つの前記
    磁気支持ユニットの電磁石の励磁電流の算術結果に基づ
    き前記浮上体のヨーイングを抑制する手段を具備する
    とを特徴とする請求項3記載の磁気浮上装置。
  5. 【請求項5】 前記2自由度の運動のうち一つは、前記
    浮上体の重心の水平方向の運動であることを特徴とする
    請求項1に記載の磁気浮上装置。
  6. 【請求項6】 前記空隙変化機構は、前記各磁石ユニッ
    トから前記浮上体に積載される積荷の被支持面に至る経
    路の途中に弾性体を有し、かつこの弾性体は前記被支持
    面を固定して前記磁石ユニットに加重を加えたときの前
    記弾性体のばね力に起因する前記空隙の単位重量当たり
    の変形量の逆数が前記電磁石の励磁電流がゼロでかつ前
    記浮上体が最大積載の状態であるときの前記磁石ユニッ
    トの空隙可変方向の吸引力をそのときの空隙長で微分し
    た値の絶対値より大であることを特徴とする請求項1に
    記載の磁気浮上装置。
  7. 【請求項7】 少なくとも一部が強磁性体で形成された
    ガイドレールと、このガイドレールに対して非接触に支
    持される浮上体と、前記浮上体に空隙を介して前記ガイ
    ドレールに対向する関係に搭載され、電磁石及び永久磁
    石を磁気力源として上記電磁石、永久磁石、前記空隙、
    前記ガイドレールを経由する磁気回路で前記浮上体を磁
    気力浮上させる複数の磁気支持ユニットと、前記各電磁
    石の励磁電流をほぼ零にする状態で常に前記各磁気回路
    を安定化させるゼロパワー浮上制御手段とを備え、 前記ゼロパワー浮上制御手段は、前記浮上体を剛体と見
    なした場合の少なくとも2自由度の運動を規定する所定
    の電磁石の励磁電流の算術結果をゼロに収束させる第1
    ゼロパワー制御ループと、前記2自由度の運動を規定す
    る少くとも所定の電磁石の励磁電流の算術結果と前記2
    自由度の運動に寄与しない電磁石の励磁電流の算術結果
    から所定の電磁石の励磁電流をゼロに収束させる第2の
    ゼロパワー制御ループと、前記センサ部の出力に基づき
    前記第1のゼロパワー制御ループ及び前記第2のゼロパ
    ワー制御ループを動作させるべく前記複数の磁気支持ユ
    ニットのうち少くとも一つの前記磁気支持ユニットの電
    磁石の励磁電流を調整する特定制御手段とを有すること
    を特徴とする磁気浮上装置。
JP35116792A 1992-12-07 1992-12-07 磁気浮上装置 Expired - Lifetime JP3152775B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35116792A JP3152775B2 (ja) 1992-12-07 1992-12-07 磁気浮上装置
KR1019930026772A KR970004334B1 (ko) 1992-12-07 1993-12-07 자기부상장치
US08/162,980 US5477788A (en) 1992-12-07 1993-12-07 Magnetic levitating apparatus
DE4341661A DE4341661C2 (de) 1992-12-07 1993-12-07 Magnetschwebeanordnung

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP35116792A JP3152775B2 (ja) 1992-12-07 1992-12-07 磁気浮上装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH06178409A JPH06178409A (ja) 1994-06-24
JP3152775B2 true JP3152775B2 (ja) 2001-04-03

Family

ID=18415510

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP35116792A Expired - Lifetime JP3152775B2 (ja) 1992-12-07 1992-12-07 磁気浮上装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US5477788A (ja)
JP (1) JP3152775B2 (ja)
KR (1) KR970004334B1 (ja)
DE (1) DE4341661C2 (ja)

Families Citing this family (50)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US5647477A (en) * 1994-09-19 1997-07-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Magnetic non-contact transport system
US5814774A (en) * 1996-03-29 1998-09-29 Otis Elevator Company Elevator system having a force-estimation or position-scheduled current command controller
KR100541563B1 (ko) * 1998-12-24 2006-03-09 주식회사 로템 자기부상열차의 부상제어장치
JP4270657B2 (ja) * 1999-07-06 2009-06-03 東芝エレベータ株式会社 エレベータ案内装置
JP4097848B2 (ja) * 1999-07-06 2008-06-11 東芝エレベータ株式会社 エレベータ案内装置
JP4587519B2 (ja) 2000-03-16 2010-11-24 東芝エレベータ株式会社 エレベータ案内装置
JP3934093B2 (ja) * 2003-08-12 2007-06-20 本田技研工業株式会社 ハイブリット車両の制御装置
US7429259B2 (en) 2003-12-02 2008-09-30 Cadeddu Jeffrey A Surgical anchor and system
MY136646A (en) * 2004-05-11 2008-11-28 Toshiba Elevator Kk Magnet unit, elevator guiding apparatus and weighing apparatus
KR100626335B1 (ko) * 2004-09-10 2006-09-20 한국기계연구원 자기부상열차의 부상제어장치
EP2012697A4 (en) 2006-04-29 2010-07-21 Univ Texas DEVICE FOR USE IN TRANSLUMINAL AND ENDOLUMINAL SURGERY
DE102006053583B4 (de) * 2006-11-10 2015-07-16 Thyssenkrupp Transrapid Gmbh Magnetschwebefahrzeug
KR100861925B1 (ko) * 2007-03-28 2008-10-09 현대로템 주식회사 자기부상열차의 부상제어 장치 및 부상제어 방법
KR100864818B1 (ko) * 2007-05-11 2008-10-23 한국전기연구원 자기부상시스템의 갭 외란 보상장치
JP5099629B2 (ja) * 2007-10-23 2012-12-19 東芝エレベータ株式会社 磁気浮上装置
KR100913795B1 (ko) * 2007-11-30 2009-08-31 성삼경 자기부상열차
JP5196367B2 (ja) * 2008-01-04 2013-05-15 東芝エレベータ株式会社 磁気ガイド装置
WO2010083666A1 (zh) * 2009-01-21 2010-07-29 福州市规划设计研究院 磁悬浮防振结构
US10172669B2 (en) 2009-10-09 2019-01-08 Ethicon Llc Surgical instrument comprising an energy trigger lockout
JP5480597B2 (ja) * 2009-11-04 2014-04-23 ヤマハ発動機株式会社 リニア搬送装置
GB2480498A (en) 2010-05-21 2011-11-23 Ethicon Endo Surgery Inc Medical device comprising RF circuitry
KR101137968B1 (ko) * 2010-08-12 2012-04-26 한국철도기술연구원 초전도부재를 이용한 자기부상시스템 및 자기부상열차시스템
KR101299711B1 (ko) * 2011-02-25 2013-08-26 주식회사 에스에프에너지 영구자석모듈을 갖는 자기부상 시스템
US9314292B2 (en) 2011-10-24 2016-04-19 Ethicon Endo-Surgery, Llc Trigger lockout mechanism
US10159524B2 (en) 2014-12-22 2018-12-25 Ethicon Llc High power battery powered RF amplifier topology
US10314638B2 (en) 2015-04-07 2019-06-11 Ethicon Llc Articulating radio frequency (RF) tissue seal with articulating state sensing
US10959771B2 (en) 2015-10-16 2021-03-30 Ethicon Llc Suction and irrigation sealing grasper
US10959806B2 (en) 2015-12-30 2021-03-30 Ethicon Llc Energized medical device with reusable handle
CN105553337B (zh) * 2016-02-02 2017-10-20 杨欢 一种磁悬浮系统
US10987156B2 (en) 2016-04-29 2021-04-27 Ethicon Llc Electrosurgical instrument with electrically conductive gap setting member and electrically insulative tissue engaging members
US10856934B2 (en) 2016-04-29 2020-12-08 Ethicon Llc Electrosurgical instrument with electrically conductive gap setting and tissue engaging members
CN105991067B (zh) * 2016-05-20 2018-01-23 青岛敏深风电科技有限公司 磁悬浮无铁芯永磁式发电及电动装置
CN106230321A (zh) * 2016-08-16 2016-12-14 张广 一种电磁悬浮电动机
US10751117B2 (en) 2016-09-23 2020-08-25 Ethicon Llc Electrosurgical instrument with fluid diverter
US11033325B2 (en) 2017-02-16 2021-06-15 Cilag Gmbh International Electrosurgical instrument with telescoping suction port and debris cleaner
US10799284B2 (en) 2017-03-15 2020-10-13 Ethicon Llc Electrosurgical instrument with textured jaws
US11497546B2 (en) 2017-03-31 2022-11-15 Cilag Gmbh International Area ratios of patterned coatings on RF electrodes to reduce sticking
CN107128209B (zh) * 2017-05-05 2019-08-06 湖南磁浮交通发展股份有限公司 悬浮控制系统及磁浮列车
US10603117B2 (en) 2017-06-28 2020-03-31 Ethicon Llc Articulation state detection mechanisms
MX2020000267A (es) 2017-07-06 2020-07-22 Skytran Inc Corrección de la trayectoría de un vehículo con respecto a una trayectoria de vuelo magnético proyectada.
US11484358B2 (en) 2017-09-29 2022-11-01 Cilag Gmbh International Flexible electrosurgical instrument
US11490951B2 (en) 2017-09-29 2022-11-08 Cilag Gmbh International Saline contact with electrodes
US11033323B2 (en) 2017-09-29 2021-06-15 Cilag Gmbh International Systems and methods for managing fluid and suction in electrosurgical systems
CN108657013A (zh) * 2018-04-04 2018-10-16 中国铁建重工集团有限公司 一种悬浮架上磁浮直线电机线圈调节装置及磁浮列车
CN109639184B (zh) * 2018-12-25 2020-06-26 厦门大学 一种语音控制空间移动的磁悬浮系统
CN110524499B (zh) * 2019-09-27 2023-02-03 复旦大学 磁浮导轨运动平台
CN110722993B (zh) * 2019-10-29 2022-12-23 株洲时代新材料科技股份有限公司 一种磁悬浮列车导向方法及导向轮装置
CN114056461B (zh) * 2020-07-30 2023-03-21 魏宏帆 具有悬浮坐垫的自行车以及磁力调控方法
DE102020135041A1 (de) * 2020-12-29 2022-06-30 Max Bögl Stiftung & Co. Kg Schweberahmen, Fahrzeug, Schienenanordnung und Magnetschwebebahn
WO2023148496A1 (en) 2022-02-04 2023-08-10 Automata Technologies Limited Workbench system

Family Cites Families (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3937148A (en) * 1973-01-02 1976-02-10 Cambridge Thermionic Corporation Virtually zero power linear magnetic bearing
US3899979A (en) * 1973-02-22 1975-08-19 Buryan Associates Magnetic suspension systems for vehicles
DE3004704C2 (de) * 1980-02-08 1984-04-26 Thyssen Industrie Ag, 4300 Essen Magnetschwebebahn
EP0179188B1 (en) * 1984-10-23 1990-07-25 Kabushiki Kaisha Toshiba Transporting system of floated carrier type
JP2760491B2 (ja) * 1985-01-22 1998-05-28 株式会社東芝 浮上式搬送装置
JP2967822B2 (ja) * 1984-10-23 1999-10-25 株式会社東芝 浮上式搬送装置
JP2547725B2 (ja) * 1985-07-03 1996-10-23 株式会社東芝 浮上式搬送装置
US5156093A (en) * 1986-12-19 1992-10-20 Kabushiki Kaisha Toshiba Transportation system of floated-carrier type
JPH01315204A (ja) * 1988-03-30 1989-12-20 Toshiba Corp 吸引式磁気浮上装置
US4924778A (en) * 1988-03-30 1990-05-15 Kabushiki Kaisha Toshiba Attraction type magnetic levitating apparatus
JP2793227B2 (ja) * 1989-02-27 1998-09-03 株式会社東芝 浮上式搬送装置
JP2793240B2 (ja) * 1989-03-31 1998-09-03 株式会社東芝 浮上式搬送装置

Also Published As

Publication number Publication date
US5477788A (en) 1995-12-26
JPH06178409A (ja) 1994-06-24
DE4341661C2 (de) 1997-05-22
DE4341661A1 (de) 1994-06-09
KR970004334B1 (ko) 1997-03-27
KR940013986A (ko) 1994-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3152775B2 (ja) 磁気浮上装置
JP4097848B2 (ja) エレベータ案内装置
US4924778A (en) Attraction type magnetic levitating apparatus
KR100417869B1 (ko) 능동 엘리베이터 케이지 안내 시스템
JP3639625B2 (ja) エレベータかご横方向懸架装置用磁気装置
US5720010A (en) Control system for a linear actuator including magnetic bearings for levitating a robot arm
JP2967822B2 (ja) 浮上式搬送装置
EP0335719B1 (en) Attraction type magnetic levitating apparatus
JP3529853B2 (ja) 磁石軌道配置式磁気浮上搬送装置
JP3376155B2 (ja) 磁石軌道配置式磁気浮上搬送装置
JP4146392B2 (ja) 磁気浮上装置
JP3340376B2 (ja) 磁気浮上装置
JP2941343B2 (ja) 吸引式磁気浮上装置
JP3340388B2 (ja) 浮上式搬送装置
JP2547725B2 (ja) 浮上式搬送装置
JP2941344B2 (ja) 吸引式磁気浮上装置
KR940002049B1 (ko) 상전도 흡인 부상식 자기부상 시스템의 지지안내계 제어방법
JPS61224807A (ja) 浮上式搬送装置
JP3373694B2 (ja) 磁気浮上装置
JP2760495B2 (ja) 浮上式搬送装置
JPH0728481B2 (ja) 浮上式搬送装置
JPH02228203A (ja) 浮上式搬送装置
JPH04271210A (ja) 磁気浮上搬送装置の移動子制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080126

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090126

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100126

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110126

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120126

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130126

Year of fee payment: 12

EXPY Cancellation because of completion of term