JP3152159B2 - 冶金用コークスの製造方法 - Google Patents

冶金用コークスの製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冶金用コークスの
製造方法、特に、複数種類の石炭を配合して高品質の冶
金用コークスを製造する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に知られているように、冶金用コー
クス(以下、単にコークスともいう)を製造するに際
し、原料として用いる石炭中の灰分が多いと、コークス
強度の低下、CO2 との反応性の増大等、得られるコー
クスの品質が低下し、また、コークス炉の操業において
も熱量原単位が増加するなど、さまざまな悪影響がもた
らされる。
【0003】そのため、石炭中に含まれる灰分を低減さ
せる石炭の事前処理(脱灰処理)方法が種々提案されて
いる。例えば、特開昭62−177092号公報には、
1mm以下に粉砕した高灰分炭をタールと水により撹
拌、混練した後、造粒(脱炭造粒)する事前処理方法が
開示されている。石炭はタールで疑似粒化し、灰分は無
機質であるため水中でスラリー化するので、石炭中の灰
分を除去することができる。また、特開昭60−350
94号公報では、多孔板により複数の区画に区分した塔
内で、浮遊選鉱法を用いて石炭中の炭分と灰分を分離す
る脱灰装置が提案されている。
【0004】このような脱灰処理をすることにより、確
かにコークス品質は向上し、安価な非粘結炭または微粘
結炭の使用量を増大させることができる。しかし、脱灰
処理を行うことによるコークス製造コストの上昇は避け
られない。
【0005】また、複数種類の石炭を配合してコークス
を製造するにあたり、配合炭の性状として、平均反射
率、ギーセラー流動度、灰分中の鉄成分または塩基性成
分の触媒効果指数を用いて製造するコークスの熱間反応
後強度(CSR)を推定し、必要とされる熱間反応後強
度に見合うように石炭を配合してコークス化を行う方法
が特開平2−97410号公報に示されている。この方
法によると、熱間反応後強度の推定の精度が向上し、コ
ークスの品質管理が容易になる。しかし、この方法はコ
ークスの品質そのものを向上させる方法ではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術における問題点を解決し、コークス品質を高め、灰分
の多い低品位炭を多量に使用することができる冶金用コ
ークスの製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決するにあたり、石炭中に含まれる灰分の中でコ
ークス品質に対して最も悪影響を及ぼすと考えられるN
2O、K2Oに注目した。
【0008】従来、コークス製造用原料炭中のNa2
およびK2Oの合計含有量(以下、(Na2O+K2O)
含有量と記す)の許容限界は、高々0.1重量%(乾燥
炭ベース)程度とされている。従って、Na2O、K2
の含有量の多い低品位炭をコークス原料炭として使用す
る場合、石炭の事前処理を行って(Na2O+K2O)含
有量を許容量以下に低減させる必要があり、コークス製
造コストの上昇を招いている。
【0009】そこで、本発明者らは、原料石炭に含まれ
る灰分の組成とコークス品質との関係について種々検討
を行い、Na2OとK2Oの含有量の多い石炭を配合炭と
して用いても、その石炭中のSiO2 およびAl23
の合計含有量(以下、(SiO2+Al23 )含有量と
記す)を適切に調整することにより、高品質のコークス
を製造できることを知見し、本発明をなすに至った。
【0010】本発明の要旨は、下記の冶金用コークスの
製造方法にある。
【0011】数種類の石炭を配合して冶金用コークス
を製造するに際し、その配合炭中の(Na2O+K2O)
含有量と(SiO2+Al23 )含有量が下記式を満
たすように、前記複数種類の石炭の配合割合を調整する
ことを特徴とする冶金用コークスの製造方法。
【0012】 CSiO2+CAl2O3 ≦ 1/{A1+A2(CNa2O+CK2O )}・・・ ただし、 A1 :定数で、0.0805 A2 :定数で、0.0795 CSiO2 :配合炭中のSiO2 の含有量 CAl2O3 :配合炭中のAl23 の含有量 CNa2O :配合炭中のNa2Oの含有量 CK2O :配合炭中のK2Oの含有量 であり、上記各成分の含有量の単位は、重量%(乾燥炭
ベース)である。
【0013】なお、前記の(Na2O+K2O)含有量お
よび(SiO2+Al23 )含有量とは、それぞれその
配合炭中に含まれるNa2OとK2Oの合計含有量、およ
びSiO2 とAl23 の合計含有量を意味する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明について具体的に説
明する。
【0015】一般に、石炭中に含まれるNa2O、K2
は、コークス品質、特に熱間反応後強度(以下、CSR
と記す)に悪影響を及ぼす。すなわち、Na2O、K2
量が増大すれば、CSRは低下する。
【0016】本発明者らは、石炭中に含まれるNa
2O、K2Oのコークス品質に及ぼす影響に対して、その
石炭中に含まれるFe23、MgO、CaO、SiO
2 、Al23 等がどのような作用効果を有している
か、種々検討を行った。その結果、前記のように、Si
2 、およびAl23 の含有量を適切に調整すること
によってNa2O、K2Oのコークス品質に対する悪影響
を軽減することが可能であることを見いだした。すなわ
ち、複数種類の石炭を配合してコークスを製造するに際
し、配合炭中の(Na2O+K2O)含有量に応じて、
(SiO2+Al23 )含有量を適正に調整することに
より、コークス品質に対するNa2O、K2Oの悪影響を
軽減することができる。前記の発明は、あらかじめ求め
てある関係を数式化し、しかも、CSRが55以上の高
品質のコークスが得られるように、配合炭中の(Na2
O+K2O)含有量と(SiO2+Al23 )含有量の
関係を規定したコークスの製造方法である。後述する実
施例に示すように、乾留試験炉を用い、(SiO2+A
23 )含有量に対する(Na2O+K2O)含有量が
異なる種々の石炭(1種類の石炭もしくは複数種類の石
炭を配合した配合炭)について調査した結果、石炭中の
(Na2O+K2O)含有量と(SiO2+Al23 )含
有量が下記式を満たす場合、Na2O、K2Oのコーク
ス品質への悪影響を軽減し、CSRが55以上の高品質
のコークスを安定して製造することができる。
【0017】 CSiO2+CAl2O3 ≦ 1/{A1+A2(CNa2O+CK2O )}・・・ ただし、 A1 :定数で、0.0805 A2 :定数で、0.0795 CSiO2 :配合炭中のSiO2 の含有量 CAl2O3 :配合炭中のAl23 の含有量 CNa2O :配合炭中のNa2Oの含有量 CK2O :配合炭中のK2Oの含有量 であり、上記各成分の含有量の単位は、重量%(乾燥炭
ベース)である。すなわち、複数種類の石炭を配合して
冶金用コークスを製造するに際し、その配合炭中の(N
2O+K2O)含有量と(SiO2+Al23 )含有量
が上記式を満たすように、前記複数種類の石炭の配合
割合を調整した配合炭を原料として用いれば、CSRが
55以上の高品質のコークスを得ることができる。
【0018】配合炭中の(Na2O+K2O)含有量に応
じて(SiO2+Al23 )含有量を調整することによ
り、Na2O、K2Oのコークス品質への悪影響が軽減さ
れる理由は明らかではないが、石炭中に含まれるSiO
2 、Al23 がその石炭の乾留によって製造されるコ
ークス中にあって、酸性成分としての挙動を示し、Na
2O、K2Oの塩基性を中和し、そのコークス品質に対す
る悪影響を軽減するものと推察される。上記の本発明の
方法によれば、石炭中に含まれるNa2O、K2Oのコー
クス品質への悪影響を軽減して、高品質のコークスを得
ることができ、CSRを55以上とすることができる。
したがって、灰分、特に、Na2O、K2Oの含有量の高
い低品位炭を多量に使用することが可能となる。これら
の方法を実施するに際しては、原料として使用する石炭
の配合を調整するだけでよく、従来技術で必要とされる
脱炭造粒や浮遊選鉱による脱灰処理を行う必要がないの
で、コークス製造コストが上昇することもない。
【0019】以下、本発明を実施例によりさらに詳しく
説明する。
【0020】
【実施例】(実施例1) (CNa2O+CK2O )/(CSiO2+CAl2O3 )、すなわ
ち、配合炭中のSiO2およびAl23 の合計含有量に
対するNa2OおよびK2Oの合計含有量の比が種々の値
となるような石炭を用い、あるいは複数種類の石炭を用
いてその配合割合を変えた配合炭を調製し、これらをそ
れぞれ原料として、1/4t規模(1回の装炭量が約3
00kg)の乾留試験炉を用いてコークスを製造し、得
られたコークスのCSRの測定を行った。なお、装炭量
は345kg(水分6%)、装入炭嵩密度は720kg
/m3 で、平均乾留温度を1000℃、乾留時間を2
4時間とした。
【0021】CNa2O+CK2O および1/(CSiO2+C
Al2O3 )を両軸にとり、これらとCSRの関係をプロッ
トした結果を図1に示す。図中に示した、Y=0.08
05+0.0795X と表示した直線は前記のCNa2O
+CK2O をXとおき、1/(CSiO2+CAl2O3 )をYと
おき、CSRの値が55以上のものを高品質コークスと
定義した場合に、高品質コークスとそうでないコークス
との境界を示す直線である。この図から、下記式を満
たす範囲でCSRが55以上の高品質のコークスが得ら
れることがわかる。 Y≧0.0805+0.0795X ・・・ 式のXおよびYを、それぞれCNa2O+CK2O および1
/(CSiO2+CAl2O3)で置き換え、さらに、係数0.
0805および0.0795をそれぞれA1 およびA2
で置き換え、変形すると、前記の式となる。すなわ
ち、前記式は、上記の乾留試験の結果に基づき定めら
れた規定である。 (実施例2) 配合炭中の(Na2O+K2O)含有量に応じて(SiO
2+Al23 )含有量を本発明の方法で定める条件を満
たすように調整した配合炭を用いて得られたコークス
と、(SiO2+Al23 )含有量の替わりに、Fe2
3 の含有量、またはMgOとCaOの合計含有量を同
じ値に調整した配合炭を用いた場合(いずれも比較例)
に得られたコークスについて、CSRの測定を行った。
なお、用いた乾留試験炉およびコークス製造条件は、実
施例1の場合と同じとした。結果を表1に示す。この結
果から明らかなように、(SiO2+Al23 )含有量
の替わりに、Fe23 の含有量、あるいは、MgOと
CaOの合計含有量を調整しても、コークス品質(CS
R)を向上させることはできなかった。
【0022】
【表1】
【発明の効果】本発明の方法によれば、石炭中に含まれ
るNa2O、K2Oのコークス品質への悪影響を軽減し
て、高品質のコークスを得ることができる。したがっ
て、灰分(特に、Na2OやK2O)の含有量の高い低品
位炭の含有量を高めることができ、コークス製造コスト
の低減を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】配合炭中に含まれる(Na2O+K2O)含有量
に応じて(SiO2+Al23)含有量のCSRに及ぼ
す影響を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭58−160390(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C10B 57/04

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種類の石炭を配合して冶金用コークス
    を製造するに際し、その配合炭中の(Na2O+K2O)
    含有量と(SiO2+Al23)含有量が下記式を満
    たすように、前記複数種類の石炭の配合割合を調整する
    ことを特徴とする冶金用コークスの製造方法。 CSiO2+CAl2O3 ≦ 1/{A1+A2(CNa2O+CK2O )}・・・ ただし、 A1 :定数で、0.0805 A2 :定数で、0.0795 CSiO2 :配合炭中のSiO2 の含有量 CAl2O3 :配合炭中のAl23 の含有量 CNa2O :配合炭中のNa2O の含有量 CK2O :配合炭中のK2Oの含有量 であり、上記各成分の含有量の単位は、重量%(乾燥炭
    ベース)である。
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