JP3149239B2 - ポリオレフィン系樹脂組成物 - Google Patents

ポリオレフィン系樹脂組成物

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JP3149239B2 JP35781491A JP35781491A JP3149239B2 JP 3149239 B2 JP3149239 B2 JP 3149239B2 JP 35781491 A JP35781491 A JP 35781491A JP 35781491 A JP35781491 A JP 35781491A JP 3149239 B2 JP3149239 B2 JP 3149239B2
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、二種類のホスファイト
化合物を併用して添加することによって、加工安定性、
着色性及びNOx汚染性の改善されたポリオレフィン系
樹脂組成物に関し、詳しくは、ジアリールペンタエリス
リトールジホスファイト化合物とビスフェノール類の有
機環状ホスファイト化合物とを併用して添加することに
よって、加工安定性、着色性およびNOx汚染性の改善
されたポリオレフィン系樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来技術及びその問題点】ポリオレフィン系樹脂は力
学的性質、熱的性質、成型性などが優れ、軽量であり比
較的安価であることから各種の成型品、フィルム、繊維
などとして用いられているが、高温加工時の安定性に劣
るという欠点を有しており、物性が低下したり、着色し
たりすることが知られている。
【0003】また、ポリオレフィン系樹脂は自動車の排
気ガス、暖房器具からの廃ガスなどに含まれる酸化チッ
ソガス(NOxガス)に暴露された場合、著しく着色す
る欠点があった。
【0004】このようなポリオレフィン系樹脂の劣化を
防止するために、これまで多くの添加剤が単独であるい
は種々組み合わせて用いられており、一般にトリアルキ
ルホスファイト、トリアリールホスファイト、アルキル
アリールホスファイトなどのトリ有機ホスファイト化合
物あるいはこれらの有機基の一つが水酸基であるアシッ
ドホスファイト化合物などの有機ホスファイト化合物が
耐熱性を改良し、また着色を抑制する効果が比較的大き
いことが知られている。
【0005】これらの有機ホスファイト化合物の中で
も、ジアリールペンタエリスリトールジホスファイト化
合物は熱着色防止性および加工安定性が良好であり、広
くに使用されているが、NOxガスにより着色する欠点
があり、その改善が強く求められていた。
【0006】また、ビスフェノール類から誘導される有
機環状ホスファイト化合物はNOx汚染性は比較的良好
であるが、熱着色性および加工安定性に大きな欠点を有
しており、実用上での大きな障害となっていた。
【0007】
【問題点を解決するための手段】本発明者等は、かかる
現状に鑑み、鋭意検討を重ねた結果、ポリオレフィン系
樹脂に異なるタイプの二種類の有機ホスファイト化合物
を特定の比率で併用して添加することにより、ジアリー
ルペンタエリスリトールジホスファイト化合物の優れた
加工安定性および熱着色性を維持したまま、NOx汚染
性をも改善したポリオレフィン系樹脂組成物が得られる
ことを見いだして本発明に到達した。
【0008】すなわち、本発明は、ポリオレフィン系樹
脂100重量部に対し、(a)次の一般式(I)で表さ
れるジアリールペンタエリスリトールジホスファイト化
合物および(b)次の一般式(II)で表されるビスフェ
ノール類の有機環状ホスファイト化合物とを重量比で1
/1〜1/9の割合で合計0.01〜10重量部を添加
してなる、ポリオレフィン系樹脂組成物を提供するもの
である。
【0009】
【化2】
【0010】(式中、RおよびR’はそれぞれ水素原子
または炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、R1は炭
素原子数1〜4のアルキル基を示し、R2は水素原子ま
たは炭素原子数1〜4のアルキル基を示し、R3はフッ
素原子または炭素原子数1〜30のアルコキシ基を示
す。)
【0011】以下、本発明のポリオレフィン系樹脂組成
物について詳述する。
【0012】本発明において安定化されるポリオレフィ
ン系樹脂としては、たとえば低密度、直鎖状低密度また
は高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテン、
ポリ−3−メチルブテン、エチレン−プロピレンのラン
ダム共重合体あるいはブロック共重合体、エチレン−プ
ロピレン−ジエン共重合体、エチレン・4−メチル−1
−ペンテン共重合体、ポリ4−メチル−1−ペンテンな
どがあげられる。
【0013】上記一般式(I)で表されるジアリールペ
ンタエリスリトールジホスファイト化合物において、R
およびR’で示される炭素原子数1〜4のアルキル基と
しては、メチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブ
チル、第二ブチル、第三ブチル、イソブチル基があげら
れる。
【0014】また、上記一般式(II)で表されるビスフ
ェノール類の有機環状ホスファイト化合物において、R
1およびR2で示される炭素原子数1〜4のアルキル基と
しては、前述した一般式(I)のRおよびR’で示され
る炭素原子数1〜4のアルキル基の中から選ばれ、R3
で示される炭素原子数1〜30のアルコキシ基として
は、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキ
シ、ブトキシ、第二ブトキシ、第三ブトキシ、イソブト
キシ、アミルオキシ、第三アミルオキシ、ヘキシルオキ
シ、ヘプチルオキシ、オクチルオキシ、2−エチルヘキ
シルオキシ、第三オクチルオキシ、ノニルオキシ、第三
ノニルオキシ、デシルオキシ、イソデシルオキシ、ドデ
シルオキシ、テトラデシルオキシ、ヘキサデシルオキ
シ、オクタデシルオキシ、エイコシルオキシ、ドコシル
オキシ、テトラコシルオキシ、トリアコンチルオキシな
どの基があげられる。
【0015】したがって、本発明で用いられる上記一般
式(I)で表される特定のジアリールペンタエリスリト
ールジホスファイト化合物の具体例としては、たとえ
ば、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリ
スリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチ
ルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビ
ス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペン
タエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第
三ブチル−4−エチルフェニル)ペンタエリスリトール
ジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−イ
ソプロピルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イト、ビス(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペ
ンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ
第三ブチル−4−第二ブチルフェニル)ペンタエリスリ
トールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチル−
6−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファ
イトなどがあげられる。
【0016】これらの特定のジアリールペンタエリスリ
トールジホスファイト化合物のうちで、ビス(2,4−
ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスフ
ァイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェ
ニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス
(2,4,6−トリ第三ブチルフェニル)ペンタエリス
リトールジホスファイトが特に好ましい。
【0017】また、上記一般式(II)で表されるビスフ
ェノール類の有機環状ホスファイト化合物の具体例とし
ては、たとえば次の表−1で表されるような化合物があ
げられる。
【0018】表−1
【化3】
【0019】
【化4】
【0020】
【化5】
【0021】
【化6】
【0022】
【化7】
【0023】上記一般式(I)で表されるジアリールペ
ンタエリスリトールジホスファイト化合物と一般式(I
I)で表されるビスフェノール類の有機環状ホスファイ
ト化合物とは重量比で1/1〜1/9の割合で併用さ
れ、その併用物はポリオレフィン系樹脂100重量部に
対して、合計で0.01〜10重量部、好ましくは0.
05〜5重量部添加される。
【0024】上記の二種のホスファイト化合物の割合
で、ジアリールペンタエリスリトールジホスファイト化
合物が50%を越える場合は、加工安定性および熱着色
性は優れるものの、NOx汚染による着色性に劣り、1
0%未満になると加工安定性および熱着色性が劣る。
【0025】また、本発明のポリオレフィン系樹脂には
必要に応じて、フェノール系抗酸化剤、チオエーテル系
抗酸化剤、紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤
などを加えて、その酸化安定性および光安定性をさらに
改善することができる。
【0026】本発明で使用できるフェノール系抗酸化剤
としては、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、
2,6−ジフェニル−4−オクタデシルオキシフェノー
ル、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シフェニル)プロピオネート、ジステアリル(3,5−
ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネー
ト、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、
4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾー
ル)、2−オクチルチオ−4,6−ジ(3,5−ジ第三
ブチル−4−ヒドロキシフェノキシ)−s−トリアジ
ン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブ
チルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキ
シ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グ
リコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−第
三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビ
ス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール)、
1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5
−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三ブチル
−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル
−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、
1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキ
シ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,
3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキ
シベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス
(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−
2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス
〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)
プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラ
キス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒ
ドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−第三
ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−
3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェノール、
3,9−ビス(1,1−ジメチル−2−ヒドロキシエチ
ル)−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5,
5〕ウンデカン−ビス〔β−(3−第三ブチル−4−ヒ
ドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、ト
リエチレングリコールビス〔β−(3−第三ブチル−4
−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)ブロピオネート〕
などがあげられる。
【0027】これらのフェノール系抗酸化剤の添加量
は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、0.
001〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部であ
る。
【0028】チオエーテル系抗酸化剤としては、チオジ
プロピオン酸のジラウリル、ジミリスチル、ジステアリ
ルエステルなどのジアルキルチオジプロピオネート類お
よびペンタエリスリトールテトラ(β−ドデシルメルカ
プトプロピオネート)などのポリオールのβ−アルキル
メルカプトプロピオン酸エステル類があげられる。
【0029】これらのチオエーテル系抗酸化剤の添加量
は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し、0.0
01〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部であ
る。
【0030】紫外線吸収剤としては、2,4−ジヒドロ
キシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベ
ンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾ
フェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−
4−メトキシベンゾフェノン)などの2−ヒドロキシベ
ンゾフェノン類;2−(2−ヒドロキシ−5−メチルフ
ェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−
3,5−ジ第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、
2−(2−ヒドロキシ−3,5−ジ第三ブチルフェニ
ル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒド
ロキシ−3−第三ブチル−5−メチルフェニル)−5−
クロロベンゾトリアゾール、2−(2−ヒドロキシ−5
−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−
(2−ヒドロキシ−3,5−ジクミルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オク
チル−6−ベンゾトリアゾリルフェノール)、3−(3
−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−ベンゾトリアゾリ
ルフェニル)プロピオン酸・ポリエチレングリコールエ
ステルなどの2−(2−ヒドロキシフェニル)ベンゾト
リアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノール
モノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−
3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート、
ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ
ベンゾエートなどのベンゾエ−ト類;2−エチル−2’
−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシ
ルオキザニリドなどの置換オキザニリド類;エチル−α
−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−
2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニ
ル)アクリレートなどのシアノアクリレート類があげら
れる。
【0031】これらの紫外線吸収剤の添加量は、ポリオ
レフィン系樹脂100重量部に対して、0.001〜5
重量部、好ましくは0.01〜3重量部である。
【0032】ヒンダードアミン光安定剤としては、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノールまたは
1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノー
ルの一価または二価カルボン酸のエステル化合物、2,
2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルベンゾエー
ト、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルラ
ウレート、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリ
ジルステアレート、1,2,2,6,6−ペンタメチル
−4−ピペリジルステアレート、ビス(2,2,6,6
−テトラメチル−4−ピペリジル)テレフタレート、ビ
ス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
スクシネート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチ
ル−4−ピペリジル)スクシネート、ビス(2,2,
6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート、
ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリ
ジル)セバケート)、2,2,6,6−テトラメチル−
4−ピペリジノールまたは1,2,2,6,6−ペンタ
メチル−4−ピペリジノールの1,2,3,4−ブタン
テトラカルボキシレート、2,2,6,6−テトラメチ
ル−4−ピペリジノールまたは1,2,2,6,6−ペ
ンタメチル−4−ピペリジノールと1,2,3,4−ブ
タンテトラカルボン酸とトリデシルアルコールとの縮合
物、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノー
ルまたは1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペ
リジノールと1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸
とβ,β,β’,β’−テトラメチル−3,9−(2,
4,8,10−テトラオキサピロ〔5,5〕ウンデカ
ン)ジエタノールとの縮合物、ポリ〔〔6−(1,1,
3,3−テトラメチルブチル)アミノ−1,3,5−ト
リアジン−2,4−ジイル〕・〔(2,2,6,6−テ
トラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレン
〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)
イミノ〕〕、ポリ〔(6−モルホリノ−1,3,5−ト
リアジン−2,4−ジイル)〕・〔(2,2,6,6−
テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ〕ヘキサメチレ
ン〔(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジ
ル)イミノ〕〕、N,N’−ビス(3−アミノプロピ
ル)エチレンジアミンと2,4−ビス〔N−ブチル−N
−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジ
ル)アミノ〕−6−クロロ−1,3,5−トリアジンと
の縮合物、1,6,11−トリス〔〔4,6−ビス〔N
−ブチル−N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−
ピペリジル)アミノ〕−1,3,5−トリアジン−2−
イル〕アミノ〕ウンデカンなどがあげられる。
【0033】これらのヒンダードアミン化合物の添加量
は、ポリオレフィン系樹脂100重量部に対し0.00
1〜5重量部、好ましくは0.01〜3重量部である。
【0034】その他、本発明のポリオレフィン系樹脂に
は、タルク、炭酸カルシウム、ガラス繊維などの無機充
填剤、カルシウムステアレート、ステアリル乳酸カルシ
ウムなどの金属石けん、アルミニウム−p−第三ブチル
ベンゾエート、ジベンジリデンソルビトール、ビス(4
−メチルベンジリデン)ソルビトール、ビス(4−第三
ブチルフェニル)ホスフエートナトリウム塩、2,2’
−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)ホス
フェートナトリウム塩などの造核剤、顔料、染料などが
所望に応じて加えられてもよい。
【0035】本発明の組成物は、射出成型、押出成型、
ブロー成型などの従来の方法で成型することができ、成
型方法あるいはその形態により制限を受けるものではな
い。
【0036】また、本発明の組成物は、成型後低温プラ
ズマ処理などの周知の放射線処理を施すことによってそ
の表面特性を改良することもでき、またγ線照射による
滅菌処理を施される用途に使用することもできる。
【0037】
【実施例】以下、実施例により本発明を説明するが、本
発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0038】〔実施例1〕 <配 合> 重量部 ポリプロピレン(Profax 6501) 100 ステアリン酸カルシウム 0.05 テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル 0.1 −4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン ホスファイト化合物(表−2) 表−2
【0039】上記の配合物を280℃で押し出し回数1
回目および5回目のメルトフロー速度(MFR)(g/
10分)の変化を測定した。さらに押し出し回数1回お
よび5回のペレットを250℃で射出成型して厚さ1mm
の試験片を作成し、その黄色度をハンター比色計で測定
し、その変化を見た。
【0040】また、押し出し回数1回目のペレットを射
出成型した試験片を3.3%NOxガス中、室温で24
時間静置した後、NOxガスを排気して試験片の黄色度
を測定し、未処理の試験片との色差を求めた。その結果
を表−2に示す。
【0041】
【表2】
【0042】〔実施例2〕 <配 合> 重量部 ポリプロピレン(Profax 6501) 100 ステアリン酸カルシウム 0.05 ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシ 0.1 フェニル)プロピオネート ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル) 0.02 ペンタエリスルトールジホスファイト 有機環状ホスファイ化合物(表−3) 0.08
【0043】実施例1と同様にして、上記配合物を成型
し、同様の試験を行なった。その結果を表−3に示す。
【0044】
【表3】
【0045】〔実施例3〕 <配 合> 重量部 ポリプロピレン(三井ノーブレン) 100 ステアリン酸カルシウム 0.05 テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル 0.1 −4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン ジアリールペンタエリスルトールジホスファイト(表−4) 0.02 有機環状ホスファイ化合物(表−1、No. 2化合物) 0.08
【0046】実施例1と同様にして、上記配合物を成型
し、同様の試験を行なった。その結果を表−4に示す。
【0047】
【表4】
【0048】各実施例の結果から、本発明の二種の異な
るホスファイト化合物を併用添加することにより、ポリ
オレフィン系樹脂組成物の加工安定性、熱着色性および
NOx汚染性を著しく改善できることが明らかである。
【0049】これに対して、ジアリールペンタエリスリ
トールジホスファイト化合物単独あるいはジアリールペ
ンタエリスリトールジホスファイト化合物が過剰の場合
は、加工安定性および熱着色性には比較的優れるもの
の、NOx汚染性が激しく、また、環状ホスファイト化
合物単独の場合は、NOx汚染性はやや優れるものの、
加工安定性および熱着色性が著しく劣り、実用上満足で
きるものではない。
【0050】
【発明の効果】本発明のポリオレフィン系樹脂組成物
は、加工安定性、熱着色性およびNOx汚染性を改善す
るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−59227(JP,A) 特開 平4−153241(JP,A) 特開 平4−359040(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 23/00 - 23/36 C08K 5/00 - 5/59

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリオレフィン系樹脂100重量部に対
    して、(a)次の一般式(I)で表されるジアリールペ
    ンタエリスリトールジホスファイト化合物および(b)
    次の一般式(II)で表されるビスフェノール類の有機環
    状ホスファイト化合物とを、重量比で1/1〜1/9の
    割合で合計0.01〜10重量部を添加してなる、ポリ
    オレフィン系樹脂組成物。 【化1】 (式中、RおよびR’はそれぞれ水素原子または炭素原
    子数1〜4のアルキル基を示し、R1は炭素原子数1〜
    4のアルキル基を示し、R2は水素原子または炭素原子
    数1〜4のアルキル基を示し、R3はフッ素原子または
    炭素原子数1〜30のアルコキシ基を示す。)
JP35781491A 1991-12-26 1991-12-26 ポリオレフィン系樹脂組成物 Expired - Lifetime JP3149239B2 (ja)

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