JP3144562U - 筆記具ケース - Google Patents
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Abstract
【解決手段】全体薄型直方体形状に形成され、上面部及び下面部に開口部を有するケース部と、上記開口部を開閉可能に被覆しうる平面長方形状の蓋体とを備え、上記ケース部に取り付けられている磁石部材に、上記蓋体の幅方向端縁部に取り付けられている金属片が磁性吸着力により吸着されることにより、上記蓋体によって上記ケース部の上記開口部が閉鎖されると共に、上記磁石部材を移動させることで、上記金属片と上記磁石部材との吸着を解除しうる筆記具ケースにおいて、上記磁石部材は、上記ケース部の幅方向外方から幅方向内方に向かって傾倒可能に配設され、上記磁石部材を上記ケース部の幅方向内方に傾倒させることで上記金属片と記磁石部材との吸着を解除しうる構成とする。
【選択図】図1
Description
図6に示すように、従来の筆記具ケース70は、全体略直方体の箱状に形成されたケース部71と、上記ケース部71の下面部72から長さ方向一方側面部73、及び上面開口部74を外方から被覆し、上記上面開口部74を開閉可能に閉止しうる平面長方形状に形成された蓋体75と、上記ケース部71の幅方向端部に設けられた磁石部材76と、上記蓋体75の幅方向端部に取り付けられ、上記磁石部材76と磁性吸着力によって吸着し、上記蓋体75を閉止状態に固定する金属片77とから形成されている。
上記蓋体75の開放操作は、一方の手で上記ケース部70を把持して固定し、他方の手で、蓋体75の金属片77若しくはその近傍を把持し、磁性吸着力に抗して上記蓋体75を上方に持ち上げることで行われる。
従って、蓋体75の開放操作には両手が必要であり、机上作業時等においては上記蓋体75の開放のために、作業を中断する必要があり、非常に煩わしいという不具合を有していた。
図7は、筆記具ケース80をケース部81と蓋体85とに分解した状態の斜視図を示している。
図7に示すように、上記特許文献1にかかる筆記具ケース80は、全体略直方体の箱状に形成されたケース部81と、上記ケース部81の下面部82から長さ方向一方側面部83、及び上面開口部84を外方から被覆し、上記上面開口部84を開閉可能に閉止しうる平面長方形状に形成された蓋体85と、上記ケース部81の幅方向一端部の長さ方向中央部に配設された磁石部材86と、上記蓋体85の幅方向一方端縁部87に取り付けられた金属片88と、一端部が上記ケース部81の下面部82の長さ方向略中央部90に固定されると共に、上記ケース部81の長さ方向一方側面部83を経由し、他端部が上記蓋体85の幅方向一方端縁に設けられた溝部100に挿通されて固定され、上記蓋体85を開放方向に付勢する細長板状の板ばね101とから形成されている。
また、図8に示すように、上記磁石部材86は、所定幅を有する角筒部89と、上記角筒部89に挿入され、各辺部に突起部91a,91b,91c,91d、92a,92b,92c,92dを有する四角形板状に形成された磁石板91、92と、上記磁石板91,92を幅方向外方から固定しうる固定板93と、上記磁石板91,92、及び固定板93の中央部に設けられた孔部94,95,96を貫通する回転軸97と上記回転軸97の一端部に設けられた摘み部98と、上記摘み部98と上記固定板93との間に配設されると共に、上記回転軸97に挿通されて上記固定板93を上記角筒部89の内方に向かって付勢するスプリング99とから形成されている。
上記磁石板91、92の突起部91a,91b,91c,91d、92a,92b,92c,92dは、上記角筒部89の側面部に設けられた細孔89a,89b,89c,89dから突出して配置される。
図9は、筆記具ケース80の長さ方向中央部における幅方向断面図である。
図9に示すように、上記磁石部材86は、上記ケース部81の幅方向一端部の長さ方向中央部に設けられ、直方形箱状に形成された収納部102に収納され、上記回転軸97の他端部は上記収納部102の幅方向一端側側面103の内壁に回転可能に嵌合されている。
また、上記回転軸97の一端部は上記収納部102の幅方向他端側側面104を貫通し、幅方向外方に突出して配置され、上記摘み部98は、上記収納部102の外方から、上記回転軸97の一端部に嵌合され、上記摘み部98を回動させた場合には、上記回転軸97を介して上記磁石部材86を回動可能に形成されている。
上記の動作に伴い、上記角筒部89の角部105が、上記蓋体85の幅方向一方端縁部87に取り付けられた金属片88に当接しつつ上方に押し上げる。
これにより、上記金属片88と上記磁石部材86の磁石板91、92との吸着が解除され、上記板ばね101の付勢力により、蓋体85が矢印Cの方向に開放されるものである。
また、板ばね101を取り付け、蓋体85の開放動作を補助することが可能であるが、この場合は、構造が複雑となり、部品点数が増加することから、製造コストが大きくなると共に、全体重量が重くなるという不具合をも有していた。
従って、大きな力を要さずとも、片手で容易に蓋体の開放が可能であると共に、磁石部材以外は、従来の筆記具ケースの構造と同様の構成を有することから、構造が簡単であり、製造コストが小さく、且つ従来の筆記具ケースのように板ばね等の付勢力によって蓋体の開放操作を補助する必要もないため、部品点数が少なく、製品重量が軽量な筆記具ケースを提供することができる。
図1に示すように、本実施の形態にかかる筆記具ケース10は、全体薄型直方体形状に形成され、上面部12及び下面部13に開口部14を有するケース部11と、上記開口部14を開閉可能に被覆しうる平面長方形状の蓋体15とを備え、上記ケース部に取り付けられている磁石部材16に、上記蓋体15の幅方向端縁部17に取り付けられている金属片18が磁性吸着力により吸着されることにより、上記蓋体15によって上記ケース部11の上記開口部14が閉鎖されると共に、上記磁石部材16を移動させることで、上記金属片18と上記磁石部材16との吸着を解除しうるように形成されている。
上記磁石部材16は、上記ケース部11の幅方向外方から幅方向内方に向かって傾倒可能に配設され、上記磁石部材16を上記ケース部11の幅方向内方側に傾倒させることで上記金属片と記磁石部材との吸着を解除しうるように形成されている。
また、図3に示すように、上記磁石部材16は、全体略直方形に形成された磁石固定部材19と、上記磁石固定部材19に埋設された磁石体20とから形成され、図4に示すように、上記磁石固定部材19の、上記ケース部11の幅方向内方側の長さ方向一方側面部21には、長さ方向に沿って下方に向かって延設部22が設けられ、上記延設部22は上記ケース部11に固定されると共に、上記磁石固定部材19は、上記延設部22と上記長さ方向側面部21との境界部に形成されたヒンジ部23を介して上記ケース部11の幅方向内方側に傾倒可能に固定されている。
また、図4に示すように、上記磁石固定部材19の、上記ケース部11の幅方向端部側の長さ方向他方側面部24には、上記ケース部11の幅方向外方に突出する突起部25が配設されている。
また、上記突起部25は略直方体の小片に形成され、図5に示すように上記突起部25を上記ケース部11の幅方向内方に向かって押入し、上記磁石固定部材19を上記ケース部11の幅方向内方側に向かって傾倒させることで、上記突起部25の角部26によって上記金属片が上方に跳ね上げられるように形成されている。
また、図1に示すように、上記磁石部材16は、上記ケース部11の上面部12及び下面部13の幅方向端部32、33に夫々取り付けられている。
図1は、本実施例にかかる筆記具ケース10において、ケース部11の上面部12の蓋体15を開放した状態の全体斜視図である。
上記ケース部11は薄型の直方体に形成され、上記蓋体15は下面部12、長さ方向一方側面部28、上面部11を夫々外方から被覆し、上記上面部12及び下面部12に形成された開口部14を閉止しうる大きさの平面長方形状に形成され、上記ケース部11の幅方向一方端部の長さ方向略中央部には、略直方体箱状の磁石部材収納部29が形成され、上記磁石部材収納部29の内部に、磁石部材16が固定されている。
また、上記蓋体15の金属片部18は、金属性の薄板部材により形成され、上記蓋部15の長さ方向中央部の幅方向端縁部17を挟持する断面略U字形状に形成されている。
図2は、本実施例にかかる筆記具ケース10において、蓋体15を閉止した状態の背面図である。
図2に示すように、上記蓋体15は、上記ケース部11の長さ方向一方側面部28の上端縁部と下端縁部において、長さ方向に沿って上記ケース部11に固着され、上記長さ方向一方側面部28の上端縁部と下端縁部においてヒンジ部27を形成し、上記ヒンジ部27によって蓋体15は上記ケース部11の上面部11及び下面部12の開口部14(図2には図示せず)を開閉可能に形成されている。
また、図3は上記磁石部材16の拡大斜視図を示している。
図3に示すように、上記磁石部材16の磁石固定部材19は合成樹脂により略直方体形状に形成され、長さ方向中央部には、平面板状に形成された磁石部材20が上記磁石固定部材19の長さ方向に沿って嵌着されている。
また、図1に示すように、上記磁石固定部材19の突起部25は、上記磁石部材16を上記筆記具ケース10に取り付けた状態で、上記ケース部11の長さ方向他方側面部30の一般面から幅方向外方に突出して配置されている。
上記筆記具ケース10の蓋体15を開放する場合は、図5に示すように、下面部13を把持し、指31によって、上記磁石固定部材19の突起部25を、上記ケース部11の幅方向内方に向かって押入する。
上記操作によって、図4に示すように、上記磁石固定部材19は、ヒンジ部23を介して、直方体部分が矢印Aに沿って、上記ケース部11の幅方向内方に傾倒する。
この際、上記磁石固定部材19の角部26によって、上記蓋体15に取り付けられている金属片18が上方に跳ね上げられると共に、磁石体20が上記金属片18と離間して磁性吸着が解除される。
図5に示すように、上記操作によって指31が、蓋体15とケース部11との間に挿入されるため、上記金属片18と上記磁石部材16との吸着が解除された後に、上記指31によって上記蓋体15を上方に跳ね上げることで、蓋体15が大きく開放される。
以上のように、本実施例にかかる筆記具ケース10においては、上記蓋体15の開放操作を、上記磁石部材16を傾倒し、磁性吸着力の方向と対向しない方向にスライドさせることで行うことから、磁性吸着力の反対方向に付勢して蓋体を開放する従来の筆記具ケースと比較して、より小さな力で蓋体15を開放することが可能である。
また、上記筆記具ケース10を把持したまま、把持した手の指31で開放操作が可能であることから、片手で容易に蓋体15の開放操作に行うことが可能となる。
更に、従来の筆記具ケースのように、蓋体開放操作の補助部材として、別途板ばねを配設する必要もないことから、構造が簡単で製造コストが小さく、且つ重量が軽量な筆記具ケースを提供することが可能となる。
11 ケース部
12 ケース部の上面部
13 ケース部の下面部
14 開口部
15 蓋体
16 磁石部材
17 蓋体の幅方向端縁部
18 金属片
19 磁石固定部材
20 磁石体
21 磁石固定部材の長さ方向一方側面部
22 延設部
23 ヒンジ部
24 磁石固定部材の長さ方向他方側面部
25 突起部
26 磁石固定部材の角部
27 蓋体のヒンジ部
28 ケース部の長さ方向一方側面図
29 磁石部材収納部
30 ケース部の長さ方向他方側面図
31 指
32 ケース部の上面部の幅方向端縁部
33 ケース部の下面側の幅方向端縁部
70 筆記具ケース
71 ケース部
72 ケース部下面部
73 ケース部の長さ方向一方側面部
74 ケース部の上面開口部
75 蓋体
76 磁石部材
77 金属片
80 筆記具ケース
81 ケース部
82 ケース部の下面部
83 ケース部の長さ方向一方側面部
84 ケース部の上面開口部
85 蓋体
86 磁石部材
87 蓋体の幅方向一端縁部
88 金属片
89 角筒部
90 ケース部の底面部の幅方向中央部
91 磁石板
91a磁石板の突起部
91b磁石板の突起部
91c磁石板の突起部
91d磁石板の突起部
92 磁石板
92a磁石板の突起部
92b磁石板の突起部
92c磁石板の突起部
92d磁石板の突起部
93 固定板
94 孔部
95 孔部
96 孔部
97 回転軸
98 摘み部
99 スプリング
100溝部
101板ばね
102磁石部材収納部
103磁石部材収納部の幅方向一端側側面
104磁石部材収納部の幅方向他端側側面
Claims (5)
- 全体薄型直方体形状に形成され、上面部及び下面部に開口部を有するケース部と、上記開口部を開閉可能に被覆しうる平面長方形状の蓋体とを備え、上記ケース部に取り付けられている磁石部材に、上記蓋体の幅方向端縁部に取り付けられている金属片が磁性吸着力により吸着されることにより、上記蓋体によって上記ケース部の上記開口部が閉鎖されると共に、上記磁石部材を移動させることで、上記金属片と上記磁石部材との吸着を解除しうる筆記具ケースにおいて、
上記磁石部材は、上記ケース部の幅方向外方から幅方向内方に向かって傾倒可能に配設され、上記磁石部材を上記ケース部の幅方向内方に傾倒させることで上記金属片と記磁石部材との吸着を解除しうることを特徴とする筆記具ケース。 - 上記磁石部材は、全体略直方形に形成された磁石固定部材と、上記磁石固定部材に埋設された磁石体とから形成され、
上記磁石固定部材の、上記ケース部の幅方向内方側の長さ方向一方側面部には、長さ方向に沿って下方に向かって延設部が設けられ、上記延設部は上記ケース部に固定されると共に、上記磁石固定部材は上記延設部と上記長さ方向側面部との境界部に形成されたヒンジ部を介して上記ケース部の幅方向内方側に傾倒可能に固定されていることを特徴とする請求項1記載の筆記具ケース。 - 上記磁石固定部材の、上記ケース部の幅方向端部側の長さ方向他方側面部には、上記ケース部の幅方向外方に突出する突起部が配設され、
上記突起部を上記ケース部の幅方向内方に向かって押入することで、上記磁石固定部材は上記ケース部の幅方向内方側に傾倒し、上記磁石体と上記金属片との吸着が解除されることを特徴とする請求項2記載の筆記具ケース。 - 上記突起部は、略直方体の小片に形成され、上記突起部を上記ケース部の幅方向内方に向かって押入し、上記磁石部材を上記ケース部の幅方向内方側に向かって傾倒させることで、上記突起部の角部によって上記金属片が上方に跳ね上げられることを特徴とする請求項2記載の筆記具ケース。
- 上記磁石部材は、上記ケース部の上面側及び下面側の幅方向端部に夫々取り付けられていることを特徴とする請求項1記載の筆記具ケース。
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2008
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