JP3144227B2 - 電気湯沸し器 - Google Patents

電気湯沸し器

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JP3144227B2 JP17808894A JP17808894A JP3144227B2 JP 3144227 B2 JP3144227 B2 JP 3144227B2 JP 17808894 A JP17808894 A JP 17808894A JP 17808894 A JP17808894 A JP 17808894A JP 3144227 B2 JP3144227 B2 JP 3144227B2
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裕一 義田
一幸 島田
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Panasonic Holdings Corp
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、容器内の水を浄化する
ための濾過装置を有する電気湯沸し器において、空焼き
時の容器の変色や劣化を防止するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気式の湯沸し器においても、手
軽に水を加熱保温できる家庭用品としての要望のみなら
ず、都市部においてはおいしい水に作り変える機能をも
所持したものや、さらにお手入れのしやすいものが求め
られている。
【0003】従来おいしい水に作り変える機能として、
容器内の水を強制的に循環させ、その通路に濾過装置を
備えそこで水中のカルキ等の不要物質を除去している。
また容器の内壁にフッ素コ−ト処理を施して水垢等が付
きにいものにし、またそれらが付着しても容易に除去で
きるものとするなどお手入れのしやすいものとなってい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の構成において、容器内の水を使いきった後、水を入れ
ずに誤って通電させた時は空焼き防止手段にて加熱を停
止させ、容器の変色や劣化を未然に防止していたが、こ
の時循環手段が作動していると容器内に残っている水が
滴として容器内に飛び散り、容器温度検知手段が設置さ
れている近傍に付着すると、容器底の温度は急激に上昇
するにも関わらず水滴の気化熱の影響により、容器温度
検知手段はそれを検知できずに加熱を継続し容器の変色
や劣化を招くと言う問題を有していた。
【0005】本発明は上記従来の問題点を解決するもの
で、循環手段を所持したものにおいて、容器内の水を使
いきった後水を再注水せずに空のまま誤って通電した時
でも容器の変色や劣化に至るまでに必ず加熱を自動的に
停止しうる安全性の高い電気湯沸し器を提供することを
第1の目的とする。
【0006】第2の目的は、循環手段が作動している途
中で出湯させた時、容器内の水を使いきってなくなって
いるのに気づかず通電したまま放置した時においてもい
ち早く容器の変色や劣化に至るまでに加熱を自動的に停
止しうる安全性の高い電気湯沸し器を提供することであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記第1の目的を達成す
るための本発明の第1の手段は、水を収容する容器と、
前記容器内の水を加熱する加熱手段と、前記容器内の水
を強制的に循環させる循環手段と、前記循環手段にて送
られてきた前記容器内の水を濾過する濾過手段と、前記
容器底の温度を検知する容器温度検知手段と、前記容器
内の水が沸騰したことを検知し前記加熱手段を停止させ
る沸騰検知手段と、前記容器温度検知手段にて測定され
た温度の単位時間当りの温度上昇勾配値が所定値以上の
時、前記加熱手段を停止させる空焼き防止手段と、前記
加熱手段の動作開始後の所定時間中は前記循環手段を停
止させる第1の停止手段を備えた構成を有している。
【0008】第2の目的を達成するための本発明の第2
の手段は、前記容器内の水を外部へ出湯させる出湯手段
と、前記出湯手段作動中は前記循環手段を停止させる第
2の停止手段を備えた構成を有している。
【0009】
【作用】上記第1の手段により、加熱手段の動作開始後
の所定時間中は前記循環手段を停止させることによっ
て、水を使いきった時、容器内に残っている水が滴とし
て飛び散り、容器温度検知手段近傍に水滴が付着するの
を未然に防止することによって確実かつ精度良く空焼き
防止手段を動作させることができる。
【0010】上記第2の手段により、通電中循環手段が
作動している途中で出湯し容器内の水を最後まで使いき
った時、上述と同様に容器内に残っている水が滴として
飛び散るのを未然に防止することによって、水がなくな
っているのに気づかずそのまま通電していても確実に容
器の変色や劣化に至るまでに空焼き防止手段を動作させ
ることができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の一実施例について図面を参照し
ながら説明する。図1に本案電気湯沸し器の全体構成を
示すもので、本体容器1内に上面開口の容器2があり、
容器2の上部を覆う蓋3がそれぞれ配置されている。ま
た容器2の内部の水を加熱するヒ−タ4と容器2の下部
の温度を検知する温度センサ−5とが下方に配置されて
いる。容器2の下方の排出口から出湯用ポンプ6を介し
第1の導水管7に水路が形成されている。また出湯時に
操作する出湯ボタン9が備えられ、前記出湯ボタン9の
操作に応じて出湯用ポンプ6を駆動させ外部吐出口8よ
り出湯される。さらにもう一つの排出口から循環用ポン
プ10を介し第2の導水管11が接続されている。そし
て内部導出口12よりもとの容器2に接続されている。
内部導出口12の近傍に濾過装置13が配置され、ここ
を通過する時に水中の不要物質を除去するものである。
【0012】次に、制御部について説明する。前記温度
センサ−5からの信号により容器温度検知手段16にて
常時容器下部温度を検知するとともに、前記容器2内の
水温を間接的に検知し、その温度情報を沸騰検知手段1
5と循環駆動手段17と空焼き防止手段18に出力す
る。沸騰検知手段15は単位時間あたりの温度上昇勾配
を演算し、第1のしきい値以下となった時に容器2内の
水の温度が沸点に達し温度上昇が停止したと判断してヒ
−タ4への通電を停止させる。また空焼き防止手段18
は単位時間あたりの温度上昇勾配を演算し、第2のしき
い値以上となった時は容器2内には水が無いものと判断
し、この時もまたヒ−タ4への通電を停止する。
【0013】一方、循環駆動手段17は容器下部温度が
所定温度範囲内の時、循環用ポンプ10を駆動させるも
のである。なお、第1の停止手段20は電源が投入され
た後の所定時間の間、前記循環駆動手段17を停止する
信号を出力する。さらに容器2内の湯を外部へ出湯させ
る時は出湯ボタン9を操作することになるが、出湯ボタ
ン9が操作された時は出湯駆動手段14にその信号が出
力され、その信号を受けて出湯駆動手段14は出湯用ポ
ンプ6を駆動する。なお、出湯ボタン9が操作された時
循環用ポンプ10が動作しておれば第2の停止手段19
により出湯ボタン9の操作中循環駆動手段17を停止さ
せる信号を出力する。
【0014】図2は本発明の制御回路の一実施例を示す
ものである。商用電源21に加熱手段となるヒ−タ4
と、リレ−接点22aが接続されている。ヒ−タ4を駆
動する時はマイコン28より駆動信号をリレ−駆動回路
38に出力しリレ−コイル22bが駆動されリレ−接点
22aが閉じる。トランス23の2次側出力をダイオ−
ド24で整流しコンデンサ26で平滑する。安定化電源
回路25を介してコンデンサ27の端子間に安定化電源
を作成し前記マイコン28の電源とする。温度検知手段
となる温度センサ−5はサ−ミスタによって構成され抵
抗35との分圧信号として前記マイコン28に入力され
る。マイコン28はその分圧電圧に応じて温度レベルを
認識する。
【0015】つまりマイコン28は前記温度センサ−5
と抵抗35との分圧電圧から容器2の内部の水温を検知
する容器温度検知手段16の機能と、容器2内の水の沸
騰を検知する沸騰検知手段15の機能と、循環用ポンプ
10の駆動を制御する循環駆動手段17の機能と、出湯
用ポンプ6の駆動を制御する出湯駆動手段14の機能
と、さらに空焼き防止手段18の機能と循環用ポンプ1
0を一次的に停止させる第1の停止手段20と第2の停
止手段19の各機能とを合わせもっている。また出湯ボ
タン9を操作した時スイッチ36の接点が閉じ抵抗37
の端子間に電圧が発生し、その信号を前記マイコン28
に入力される。
【0016】次に、図3で本発明について動作の流れを
説明する。湯沸かし中において、センサ−温度がθ1と
θ2との間にある時循環用ポンプ10を駆動させる構成
となっている。時間aにおいては、水温が一定温度に保
温制御されている状態であり、その時のセンサ−温度は
θ3(ただしθ2〈θ3)に保持されている。
【0017】次に、時間bで容器2内の湯を全て出湯さ
せ、その後電源コンセントを抜くなどして電源を遮断す
ると容器温度の低下とともにセンサ−温度は下降する。
そして時間cで再度電源を投入した時、ヒ−タ4が再通
電され加熱を再開する。そしてこの時容器2内に水がな
ければセンサ−温度が急峻に上昇しその温度上昇勾配が
前記第2のしきい値以上になった時点の時間dにて空焼
き検知手段の機能が働きヒ−タ4の通電が停止される。
【0018】この時、電源投入された時間cにおいて、
本来ならばセンサ−温度がθ1より高いため循環動作を
行うのであるが、所定時間tの間は循環用ポンプ10の
駆動を停止しておくものである。なお所定時間tは、t
>(d−c)なる関係にしておくものである。
【0019】以上のように本実施例によれば、循環手段
を所持したものにおいて、容器内の水を使いきった後水
を再注水せずに空のまま誤って通電した時、循環手段の
作動条件を満足していたとしても加熱ヒ−タの通電開始
の所定時間t内は循環手段を一次的に停止させ、水滴が
センサ−近傍に付着するのを未然に防止し、その間に容
器内が空の状態であればいち早くそれを検知し、加熱手
段への通電を停止させることができる。
【0020】次に、本発明の第2の手段の一実施例につ
いて説明する。前述のように湯沸かし中においてセンサ
−温度θが、θ2≦θ≦θ3 の時に循環手段が作動し
ているのであるが、この循環手段作動中に出湯動作を行
うと、循環手段は直ちに停止するとともに出湯動作が行
われている間も停止しているものである。
【0021】このように本実施例によれば、出湯動作中
は循環手段を停止させることにより、出湯によって容器
内の水を全て出湯させ容器内が空となった時、循環手段
作動により水滴がセンサ−近傍に付着するのを未然に防
止し、それによって容器内が空の状態であることをいち
早く検知し、加熱手段への通電を停止させることができ
る。
【0022】
【発明の効果】以上のように本発明により、循環手段に
よる浄水機能を所持した電気湯沸し器において容器内の
水を使いきった後、水を再注水せずに空のまま誤って通
電した時でも容器の変色や劣化に至るまでに必ず加熱を
自動的に停止しうる安全性の高い電気湯沸し器を提供す
ることができる。
【0023】また、循環手段による浄水機能が作動して
いる途中に、容器内の水を使いきってなくなっているの
に気づかずそのまま放置した時においてもいち早く容器
の変色や劣化に至るまでに加熱を自動的に停止しうる安
全性の高い電気湯沸し器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の電気湯沸し器の全体構成図
【図2】同電気湯沸し器の要部電気回路図
【図3】同電気湯沸し器における動作図
【符号の説明】
2 容器 4 加熱手段 6 出湯手段 10 循環手段 13 濾過手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−228059(JP,A) 特開 平4−36712(JP,A) 特開 平5−123259(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A47J 27/21

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水を収容する容器と、前記容器内の水を
    加熱する加熱手段と、前記容器内の水を強制的に循環さ
    せる循環手段と、前記循環手段にて送られてきた前記容
    器内の水を濾過する濾過手段と、前記容器底の温度を検
    知する容器温度検知手段と、前記容器内の水が沸騰した
    ことを検知し前記加熱手段を停止させる沸騰検知手段
    と、前記容器温度検知手段にて測定された温度の単位時
    間当りの温度上昇勾配値が所定値以上の時、前記加熱手
    段を停止させる空焼き防止手段と、前記加熱手段の動作
    開始後の所定時間中は前記循環手段を停止させる第1の
    停止手段を備えた電気湯沸し器。
  2. 【請求項2】 容器内の水を外部へ出湯させる出湯手段
    と、前記出湯手段作動中は前記循環手段を停止させる第
    2の停止手段を備えた請求項第1記載の電気湯沸し器。
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