JP3143876B2 - アローマターゼ抑制剤としての2β,19−エチレン架橋ステロイド類 - Google Patents

アローマターゼ抑制剤としての2β,19−エチレン架橋ステロイド類

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はアローマターゼ阻害剤と
しての2β,19-エチレン架橋ステロイド類に関する。
【0002】
【従来の技術と発明が解決しようとする課題】エストロ
ジェンホルモンのエストロンとエストラジオールは、多
くの生理学的過程に関与している。これらのステロイド
の生成は幾つかの酵素によって制御される。酵素アロー
マターゼは、アンドロジェンホルモンであるテストステ
ロンとアンドロステンジオンの、エストロジェンホルモ
ンであるエストラジオール及びエストロンへの非可逆的
変換における、律速酵素である。このため、アローマタ
ーゼ阻害剤であるような化合物類は、アンドロジェンか
らエストロジェンへの変換を制御又は阻害することがで
き、エストロジェン類の存在によって強められる臨床的
症状を処置するのに治療的有用性をもっている。
【0003】
【課題を解決する手段】本発明はステロイドのアローマ
ターゼ阻害剤である2,19-エチレン架橋されたステロイ
ド化合物類、それらの関連中間体類、アローマターゼ阻
害剤としてのそれらの用途、及びそれらの製法に関す
る。更に詳しくは、本発明化合物類は、次の構造によっ
て表わされる。
【化13】 式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし;Rは
H、=CH2、=O、又は-OHであり;R1は=O、-OH、又は-O-
(C1-4アルカノイル)であり;R2、R3、及びR4は各々
独立にH又はC1-4アルキルであり;またXは=O、=CH2
-OH、又は-O-(C1-4アルカノル)である。
【0004】上記C1-4アルキル基の例は、メチル、エチ
ル、及びプロピルである。上記C1-4アルカノル基の例は
ホルミル、アセチル、プロピオニル、及びブチリルであ
る。X、R及びR1が1価の基である場合に、これらの
基はステロイド分子に関してβ立体配置をもち、水素が
同じ位置に追加的に存在し、また水素はステロイド分子
に関してα立体配置をもっている。R2、R3及びR4
の波線は、その環位置の他方の置換基が水素である場合
に可能な、立体化学的配置のいずれかをもつことを示し
ている。点線で示される二重結合は、同じ炭素原子から
伸びる二つの二重結合をもつことが不可能であり、4位
置に二重結合がある時にのみ、6位置にも二重結合が可
能であるというように制限されている。更に、化合物は
4又は5位置のいずれかに少なくとも一つの二重結合を
含有しなければならない。
【0005】本発明化合物類を記述する際に、これらは
一般に2β,19-エチレン架橋ステロイド類として言及さ
れており、同様な用語は本発明に包括される特定の化合
物類の幾つかの名前を下に挙げる際にも使用される。こ
の用語は、2個の炭素の鎖があって、これらが異なる炭
素上に2個の遊離原子価をもち、正規のステロイド分子
中で2及び19位置を連結していることを示している。
更にβの指定は、2位置に関して使用され、架橋がβ面
で結合されていることの明白な指示を提供している。
【0006】本発明化合物類の幾つかの特定の例は、以
下のものである。 2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン-3,17-ジオン。 2β,19-(エチレン)アンドロスト-4,6-ジエン-3,17-ジオ
ン。 2β,19-(エチレン)アンドロスト-5-エン-3β,17β-ジオ
ール。 2β,19-(エチレン)アンドロスト-5-エン-3β,17β-ジオ
ールジアセテート。 2β,19-エチレン-6-メチレンアンドロスト-4-エン-3,17
-ジオン。 2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン-3,6,17-トリオ
ン。 2β,19-エチレン-6β-ヒドロキシアンドロスト-4-エン-
3,17-ジオン。 2β,19-エチレン-19-メチルアンドロスト-4-エン-3,17-
ジオン。
【0007】本発明化合物類は、19-置換基上の適当な
位置に離脱基をもった19-置換ステロイドの内部環化に
よって得られる。更に詳しくは、本発明化合物類は、次
の構造
【化14】 [式中R2、R3、及びR4は上に定義されたとおりであ
り、またZは離脱基である]をもったステロイドを不活
性溶媒中で冷却しながら、強塩基と反応させることによ
ってつくられる。この反応に好ましい塩基は、リチウム
ヘキサメチルジシラジドであるが、好ましい溶媒はテト
ラヒドロフランである。Zは任意の扱いやすい離脱基で
あるが、スルホネートエステル類が好ましく、また4-ト
ルエンスルホネートエステルが特に好ましい。
【0008】示された方法は、同じステロイド核をもつ
が2β,19-エチレン架橋をもった対応生成物を与える。
次に、この化合物を本発明のその他の化合物類の調製に
使用できる。特定的には、こうした変換をなおも進める
場合については、化合物2β,19-(エチレン)アンドロス
ト-4-エン-3,17-ジオンについて下に論じる。但し、他
の同様な化合物類に対しても、これらの変換を適用する
ことができる。
【0009】このように、2β,19-(エチレン)アンドロ
スト-4-エン-3,17-ジオンをt-ブタノール中でクロラニ
ルで処理すると対応する4,6-ジエンを生じ、一方2β,19
-(エチレン)アンドロスト-4-エン-3,17-ジオンをホルム
アルデヒドアセタールと反応させると、対応する6-メチ
レン化合物を生ずる。後者の変換の場合、p-トルエンス
ルホン酸、強鉱酸、酸性イオン交換樹脂、又は好ましく
はホルムアルデヒドジメチル又はジエチルアセタールを
伴った塩化ホスホリルが最適である。
【0010】2β,19-(エチレン)-アンドロスト-4-エン-
3,17-ジオンをエタノール中で水素化ホウ素ナトリウム
で還元する場合、対応するΔ4-3β,17β-ジオールが得
られる。Δ5-3β,17β-ジオールを得るためには、2β,1
9-(エチレン)-アンドロスト-4-エン-3,17-ジオンを初め
に対応する3-アセトキシ-3,5-ジエンに変換する。この
変換は、触媒量のp-トルエンスルホン酸のような酸の存
在下にジオンを無水酢酸で処理し、続いてピリジンを添
加することによって達成されるか、又は溶媒として酢酸
エチルを使用して、過剰量の無水酢酸及び触媒量の70%
過塩素酸水溶液にジオンを反応させ、続いて炭酸ナトリ
ウムで中和することによって変換が達成される。次に、
3-アセトキシ-3,5-ジエンを-15℃でエタノール中の水素
化ホウ素カルシウムで処理すると、所望のΔ5-ジオール
を生ずる。続いて、ジオールを無水酢酸のような無水物
で処理すると、対応するジアセテートを生ずる。
【0011】触媒量のメタンスルホン酸のような酸の存
在下に、2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン-3,17-
ジオンを過剰量のエチレングリコールと反応させると、
二重結合が5位置に変更された対応する3,17-ビスエチ
レンケタールが得られる。5-エンを0℃のジクロロメタ
ン中でm-クロロ過安息香酸で酸化すると、対応する5,6-
エポキシドを生ずる。このエポキシドをテトラヒドロフ
ラン水溶液中で過塩素酸と反応させると5,6-ジオールを
生じ、それと同時にケタールが除かれて遊離3,17-ジケ
トンが残る。ジオールをジョーンズ試薬で酸化させる
と、対応する5-ヒドロキシ-6-ケトン(実際には5-ヒド
ロキシ-3,6,17-トリオン)を生じ、次にp-トルエンスル
ホン酸を用いてこれを脱水させると、Δ4-3,6,17-トリ
オンを生ずる。
【0012】前節で得られる初めのビスケタールは、別
の合成にも使用できる。すなわち、t-ブタノール及びジ
クロロメタン中の0.15%過塩素酸水溶液を使用して、ビ
スケタールを対応する17-ケトンに選択的に加水分解で
きる。次に、17-ケトンを0℃のエタノール中で過剰量の
水素化ホウ素ナトリウムで還元すると、対応する17β-
ヒドロキシ化合物を生ずる。このアルコールを塩酸水溶
液で処理すると、3-ケタール保護基が除かれ、遊離3-ケ
トンが残る。その代わりに、3-ケト-17β-ヒドロキシ化
合物は、水素化トリ(t-ブトキシ)アルミニウムリチウム
を使用して、3,17-ジケトンの選択的還元によって得ら
れる。次に、3-ケトンをメチレントリフェニルホスホラ
ンと反応させると、対応する3-メチレン-17-ヒドロキシ
化合物を生ずる。次にこれをジョーンズ試薬で酸化する
と、所望の3-メチレン-17-ケトンを生ずる。
【0013】2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン-
3,17-ジオンの調製用に上に引用された特定的な出発材
料は、3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)アンドロスト
-5-エン-19-ア−ルから出発する次の一連の反応によっ
て得ることができる。19-位置に2個の炭素の鎖を付加
するために、この化合物でウィティヒ反応を使用する。
特定的には、指示された19-アルデヒドを、テトラヒド
ロフランのような不活性溶媒中でトリエチルホスホノア
セテート及び、カリウムヘキサメチルジシラジドのよう
な強塩基で処理する。反応は、更に不活性雰囲気下に18
-クラウン-6のような環式ポリエーテルの存在下に実施
される。反応を確実に終了させるために、還流下に長時
間の加熱を用いる。更に、反応を完全に終えるために、
ホスホノアセテート及び塩基での処理を繰り返し行な
う。この反応によって得られる特定的な生成物は、19-
オキソが19-[(エトキシカルボニル)メチレン]基で置き
換えられた化合物である。
【0014】次に、側鎖の二重結合は、メタノール中で
化合物をマグネシウムで処理することによって選択的に
還元される。エステル交換も起こり、還元生成物は3,3,
17,17-ビス(エチレンジオキシ)-19-[(メトキシカルボニ
ル)メチル]-アンドロスト-5-エンである。エチルエーテ
ルのような不活性溶媒中で水素化アルミニウムリチウム
のような水素化物還元剤でエステル基を還元すると、対
応する19-(2-ヒドロキシエチル)化合物を生じ、次にこ
れをピリジン中で塩化p-トルエンスルホニルのような適
当な試薬と反応させると、対応するエステルを生ずる。
その他の離脱基は、標準手順によって導入できる。次
に、エチレンケタール基は、アセトン中でp-トルエンス
ルホン酸での処理のような標準手順によって除去でき
る。これは所望の3,17-ジオン中間体を与える。
【0015】R4がC1-4アルキルである場合の化合物類
に対する中間体は、前節において言及された同じ中間体
類の幾つかを用いて得ることができる。すなわち、トル
エン中の水素化ジイソブチルアルミニウムを使用して19
-[(メトキシカルボニル)メチル]化合物を還元すると、
3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-19-(2-オキソエチ
ル)アンドロスト-5-エンを生ずる。その代わりに、この
19-(2-オキソエチル)化合物は、塩化オキサリルとジメ
チルスルホキシドを用い、続いてトリエチルアミンを用
いて、対応する19-(2-ヒドロキシエチル)化合物を酸化
することによって得られる。次に、オキソ化合物をテト
ラヒドロフラン中で適当なアルキルリチウム又はアルキ
ルグリニヤと反応させると、対応する19-(2-アルキル-2
-ヒドロキシエチル)化合物を生ずる。次に、このアルコ
ールを対応するp-トルエンスルホネートエステルに変換
し、エチレンケタール保護基は前節で指示されたとおり
に除去される。
【0016】
【発明の効果】本発明化合物類はアローマターゼ阻害剤
である。アローマターゼ阻害剤として、これらは高エス
トロジェン血症の処置に有用である。化合物類は、観察
されるエストロジェンの高水準が比較的一定である時
や、周期的な神経内分泌機能の一部として生ずる高水準
が短期間に高まる時にも、エストロジェンの異常な高水
準を制御するのに有用である。男性も女性も処置できる
が、但し男性に高いと考えられるエストロジェン水準
は、明らかに女性で高いと考えられる量よりはるかに低
い。これらの化合物類は、女性で排卵又は着床を防ぐた
め、又は男性において脳の芳香族化が性行動に必要とさ
れる場合に、このような行動を低下させるために、避妊
剤としても有用である。これらの化合物は更に、女性化
乳房、エストロジェンの高水準から生ずる男性の授精能
力欠如、及び心筋梗塞に先立つ高エストロジェン血症の
処置に価値がある。化合物類はまた、乳がんや、エスト
ロジェン誘発性又はエストロジェン刺激性の他の種々の
腫瘍及び増殖性組織疾患の処置にも使用できる。
【0017】所望の効果を達成するために、本発明の化
合物類は処置の必要な患者に対して経口的、非経口的
に、例えば組織又は腫瘍部位への直接的な活性成分の注
射を含めて、静脈内、腹膜内、筋肉内、又は皮下に投与
できる。患者という用語は、温血動物、例えばヒト、霊
長類、牛、犬、猫、馬、羊、ハツカネズミ、ラット、及
び豚のような哺乳類を意味するものと受け取られる。こ
れらの化合物類はまた、製剤の形で投与でき、また更に
持続的な送り出し装置へ取り入れることができる。化合
物の投与量は広範囲に及び、任意の有効量である。処置
を受ける患者、処置される症状、及び投与方式に応じ
て、化合物の投与有効量は、1日当たり体重kg当たり約
0.01〜150 mg、及び好ましくは1日当たり約0.1〜50 mg
/kgの範囲にある。
【0018】経口投与には、化合物類はカプセル剤、丸
薬、錠剤、トローチ剤、散剤、溶液、懸濁液、又は乳濁
液のような固体又は液体製剤に処方できる。固体単位適
量形式は、活性化合物と担体、例えば潤滑剤や、乳糖、
庶糖、及びコーンスターチのような充填剤を含有する通
常のゼラチン型のカプセル剤でありうる。別の態様で、
本発明の活性化合物は、アラビアゴム、コーンスター
チ、アルギン酸のような結合剤、及びステアリン酸やス
テアリン酸マグネシウムのような潤滑剤と組み合わせた
乳糖、庶糖、及びコーンスターチのような慣用の錠剤基
剤とともに錠剤化できる。
【0019】非経口投与には、化合物類は薬学担体を伴
った生理学的に受け入れられる増量剤中の化合物の溶液
又は懸濁液からなる注射用の適量として投与でき、担体
は表面活性剤その他の薬学的に受け入れられる助剤を伴
った、又は伴わない油中水滴型のような無菌液体であり
うる。これらの製剤に使用できる油類の例は、石油、動
植物、又は合成起源のもの、例えば落花生油、大豆油、
及び鉱油である。概して、水、食塩水、デキストロース
水溶液及び関連の糖溶液、エタノール、及びプロピレン
グリコール又はポリエチレングリコールのようなグリコ
ール類が、特に注射液用に好ましい液体担体である。
【0020】化合物類を、活性成分の持続放出を可能と
するような方法で処方できる皮膚パッチ、デポー注射、
又はインプラント製剤の形で投与できる。活性成分をペ
レットや小型円筒に圧縮し、デポー注射やインプラント
として皮下又は筋肉内に移植できる。インプラントは生
物分解可能な重合体類と合成シリコーン類、例えばダウ
・コーニング・コーポレーション製のシリコーンゴムで
あるシラスチック(R)のような不活性材料を使用でき
る。更に、適当な薬学担体や処方技術に関する情報は、
「レミントン製薬科学」(マック出版社、ペンシルベニ
ア州イーストン)のような標準テキストに見出される。
【0021】以下は本発明の実施に使用できるような、
経口投与に適した特定的な薬学処方剤の例である。 〔錠剤〕 (a) 2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン-3,17-ジオン 75 g (b) 乳糖 1.216 kg (c) コーンスターチ 0.3 kg 活性成分、乳糖、及びコーンスターチを均一に混合す
る。10%澱粉糊で粒状化する。約2.5%の含水量まで乾
燥する。12番のメッシュふるいに通してふるい分ける。
以下のものを添加、混合する。 (a) ステアリン酸マグネシウム 0.015 kg (b) コーンスターチ(十分量) 1.725 kg 適当な錠剤製造機で1錠当たり0.115 gの重量に圧縮す
る。 〔軟質ゼラチンカプセル剤〕 (a) 2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン-3,17-ジオン 0.25 kg (b) ポリソルベート80 0.25 kg (c) コーンスターチ(十分量) 25.0 kg 混合し、軟質ゼラチンカプセル50,000個へ充填する。
【0022】アローマターゼ阻害における本化合物類の
活性は、合衆国特許第4,322,416号に記述された手順
や、ジョンストン(Johnston)ら、Endocrinology 115
巻776頁(1984年)及びバークハート(Burkhart)ら、S
teroids 45巻357頁(1985年)に発表された手順と同様
な実験法を用いて立証される。
【0023】この検定で、阻害剤は活性検定に先立っ
て、高基質水準の存在下に酵素と一緒に予備培養され
る。時間の経過による酵素活性の低下は、好ましい阻害
法の不可逆的な結合を示すものでありうる。
【0024】時間依存性の検定において、上記の検定緩
衝液100μl中の酵素阻害剤を、通常1 nMと10μMの間の
検定濃度を提供する量で、NADPH発生系600μlを含有す
る35-ml遠心分離管に添加する。予備培養は、アローマ
ターゼ製剤700μl、通常検定緩衝液ml当たりミクロソー
ム蛋白300-800μgの添加によって開始される。これらの
製剤を、渦流混合機を用いて混合し、25℃で0、5、10、
又は20分培養する。次に、1β-3Hアンドロステンジオン
を含有するアンドロステンジオン(〜6.8μM)100μlを
検定緩衝液に加えると、アンドロステンジオンのK
m(0.04μM)の少なくとも10倍の検定濃度の基質(0.55
μM)が提供される。渦流混合のあと、酵素培養を10分
続けてから、クロロホルムの添加によって停止させる。
水性フラクション中の放射能の量をシンチレーション手
順によって測定する。予備培養の各時期における阻害剤
の各濃度に対する酵素活性は、0分でのビヒクル対照濃
度を任意に100%と設定した時の%として計算される。
従って、酵素阻害率は%(100%から存在する阻害剤で
の酵素活性%を差し引いたもの)で表わされる。
【0025】酵素の反応速度論の分析は時間依存性検定
のためにキッツ=ウィルスン・プロットを利用した。こ
れらの分析は、不活性の見かけのKi推定値を提供する
ものであり、これは酵素不活性化の半減速度を生ずるの
に必要な阻害剤濃度を表わす。酵素不活性化の疑似一次
速度係数(kcat)及び無限阻害剤濃度の不活性化ハーフ
タイム(τ50)を決定した。kcat/τ50(不活性化)の
比は、酵素不活性化の効率増大及び酵素活性部位への阻
害剤の親和性の増大とともに増大する指数を提供する。
この試験を使用して、化合物2β,19-(エチレン)アンド
ロスト-4-エン-3,17-ジオンについて次の結果が観察さ
れた。 Ki(nM) = 23.9 τ50 (分)= 0.87 kcat/τ50 = 557,710
【0026】
【実施例】以下の実施例は本発明を例示するために提示
されているが、いかなる形でも限定的に考えられてはな
らない。
【0027】実施例1 テトラヒドロフラン(100 ml)中のトリエチルホスホノ
アセテート(3.06 ml,15.44 mmol)と18-クラウン-6(1,
4,7,10,13,16-ヘキサオキサシクロオクタデカン(5.44
g, 20.59 mmol)のかきまぜた溶液に、アルゴン下にカ
リウムヘキサメチルジシラジド(トルエン中0.5M溶液3
0.88 ml, 15.44 mmol)を添加した。5分後、3,3,17,17
-ビス(エチレンジオキシ)アンドロスト-5-エン-19-アル
(2.00 g,5.15 mmol)を添加し、反応を30分かきまぜ、
次に加熱還流した。還流下に89時間後、反応を室温に冷
却した。分離フラスコ中で、テトラヒドロフラン(20 m
l)中のトリエチルホスホノアセテート(0.51 ml, 2.57
mmol)と18-クラウン-6(0.68 g, 2.57 mmol)のかき
まぜた溶液に、アルゴン下にカリウムヘキサメチルジシ
ラジド(トルエン中0.5M溶液5.14 ml, 2.57 mmol)を添
加した。5分後、この溶液を、移し代え用の針を経由し
て反応物へ加え、反応を更に46時間還流下に加熱した。
反応物を回転蒸発器上で元の容量の約1/3に濃縮し、エ
チルエーテル(250 ml/飽和塩化カリウム水溶液(250
ml)中に注いだ。層を分離し、水層を追加のエチルエー
テル(50 ml)で抽出した。一緒にした有機物を飽和炭
酸カリウム水溶液(2x250 ml)で洗い、乾燥(Na2SO4
し、濃縮した。酢酸エチル/ヘキサン(40:60)で溶離
するフラッシュ・クロマトグラフィ(6x15 cm シリカゲ
ルカラム)は、3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-19-
[(エトキシカルボニル)メチレン]アンドロスト-5-エン
(2.10 g, 89%)を白色フォームとして生じた。1 H NMR(CDCl3)δ 6.93(d, 1H, J=15.9 Hz, α,β不飽
和ビニル), 5.78(d,1H, J=15.9 Hz, α,β不飽和ビニ
ル), 5.62-5.68(m, 1H, ビニル), 4.16-4.27(m, 2H, OC
H3), 3.79-4.02(m, 8H, 2x OCH2CH2O), 1.31(t, J=7.2
Hz, CH3), 0.72(s, 3H, 18-CH3). IR(KBr) 3434, 2976, 2944, 2876, 1718, 1642, 1306,
1288, 1180, 1104, 1042 cm-1. MS (CI, CH4) m/z (相対強度) 459(MH+, 100), 413(2
0), 397(14), 99(14). 実施例2 メタノール(100 ml)中のマグネシウム削り屑(4.77
g, 0.20モル)をヨウ素の小結晶で処理した。色が消え
て、ガス発生が止んだ後、テトラヒドロフラン(10 m
l)中の3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-19-[(エト
キシカルボニル)メチレン]-アンドロスト-5-エン(1.80
g, 3.92 mmol)の溶液を添加した。反応を穏やかにす
るために、水浴、次に氷水浴を使用した。全部のマグネ
シウム削り屑が消えた後、反応物を回転蒸発器で元の容
量の約1/4に濃縮し、濃縮液にエチルエーテル(250 m
l)/H2O(300 ml)を添加した。水層のpHが4〜5となる
までかきまぜながら、1N塩酸(約300 ml)を徐々に加え
た。層を分離し、追加のエチルエーテル(200 ml)を水
層に加え、追加の1N塩酸(約100 ml)の添加によって、
水層をpH 2-3に酸性化した。層を再び分離し、一緒にし
た有機物を0.5N塩酸(2x100 ml)、続いて塩水(100 m
l)で洗った。乾燥(Na2SO4)し濃縮すると、オフホワ
イト色のフォーム(1.63 g)を生じた。NMRスペクトル
は、これが3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-19-[(メ
トキシカルボニル)メチル]-アンドロスト-5-エン及び出
発材料のメチルエステルとの40:60混合物であることを
示した。上の手順を連続3回繰り返すと、5%未満の出
発材料メチルエステルを含有する粗生成物を生じた。酢
酸エチル/ヘキサン(40:60)で溶離するフラッシュ・
クロマトグラフィ(5x12 cmのシリカゲルカラム)は、
3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-19-[(メトキシカル
ボニル)メチル]-アンドロスト-5-エン(1.10 g, 63%)
を白色フォームとして生じた。1 H NMR (CDCl3) δ5.53-5.61(m, 1H, ビニル), 3.81-4.
04(m, 8H, 2x OCH2CH2O), 3.67(s, 3H, OCH3), 0.89(s,
3H, 18-CH3). IR(KBr)3438, 2948, 2876, 1738, 1634, 1436, 1380, 1
308, 1104, 1044 cm-1. MS (CI, CH4) m/z (相対強度)
447(MH+, 100), 415(12), 385(20), 99(12). MS(EI) m/z (相対強度) 446 (M+, 28),99(100).
【0028】実施例3 アルゴン下に氷水浴中で冷却された無水エチルエーテル
(30 ml)中の3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-19-
[(メトキシカルボニル)メチル]アンドロスト-5-エン
(1.04 g, 2.33 mmol)のかきまぜた溶液に、水素化ア
ルミニウムリチウム(0.13 g, 3.49 mmol)を添加し
た。1時間後、反応を水(0.1 ml)と続いて1N水酸化ナ
トリウム(0.1 ml)で、また終りに追加の水(0.3 ml)
で処理した。上澄み液を傾斜させ、濃縮すると粗生成物
を生じた。フラッシュ・クロマトグラフィ(5x10 cmシ
リカゲルカラム)にかけ、酢酸エチル/ヘキサン(60:4
0)で溶離すると、3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-
19-(2-ヒドロキシエチル)アンドロスト-5-エン(0.90g,
93%)を白色フォームとして生じた。 HRES C25H39O5の計算値 (MH+) = 419.2797; 測定値 MH+
= 419.2775;誤差 =-5.2 ppm.1 H NMR (CDCl3)δ5.51-5.57(m, 1H, ビニル), 3.82-4.0
3(m, 8H, 2x OCH2CH2O), 3.53-3.64(m, 2H, CH2O),0.90
(s, 3H, 18-CH3). IR(KBr) 3440, 2944, 2874, 1632, 1378, 1308, 1104,
1048 cm-1. MS(CI, CH4) m/z (相対強度) 420(27), 419(MH+, 100),
418(12), 417(22),357(30), 99(12).
【0029】実施例4 ピリジン(10 ml)中の3,3,17,17-ビス(エチレンジオキ
シ)-19-(2-ヒドロキシエチル)アンドロスト-5-エン(0.
42 g, 1.00 mmol)のかきまぜた溶液に、アルゴン下に
塩化p-トルエンスルホニル(0.29 g, 1.50 mmol)を添
加した。3.5時間後、反応を回転蒸発器上で濃縮し、残
留物をエチルエーテル(60 ml)/水(60 ml)中に取り上
げた。層を分離し、水層を追加のエチルエーテル(30 m
l)で抽出した。一緒にした有機物を1N塩酸(30 ml)、
重炭酸ナトリウム飽和水溶液(30ml)、及び塩水(30 m
l)で洗い、乾燥(Na2SO4)し、濃縮すると、粗生成物
を生じた。フラッシュ・クロマトグラフィ(5x12 cmシ
リカゲルカラム)にかけ、酢酸エチル/ヘキサン(35:6
5)で溶離すると、3,3,17,17-ビス(エチレンジオキシ)-
19-[2-(4-トルエンスルホニロキシ)エチル]アンドロス
ト-5-エン(0.34 g,60%)を白色フォームとして生じ
た。1 H NMR(CDCl3)δ 7.80及び7.36(pr d, 4H, アリール),
5.49-5.53(m, 1H, ビニル), 3.81-4.03(m, 10H, 2x OCH
2CH2O 及び CH2O), 2.46(s, 3H, アリールCH3), 0.83
(s, 3H, 18-CH3). MS(CI, CH4) m/z (相対強度) 574(22), 573(MH+, 60),
419(21), 402(26), 401(100), 400(16), 399(28), 357
(21), 339(21), 217(23), 173(43), 93(17).
【0030】実施例5 アセトン(25 ml)中の3,3,17,17-ビス(エチレンジオキ
シ)-19-[2-(4-トルエンスルホニロキシ)エチル]アンド
ロスト-5-エン(0.67 g, 1.17 mmol)のかきまぜた溶液
に、p-トルエンスルホン酸一水塩(44 mg, 0.23 mmol)
を添加した。24時間後、反応を回転蒸発器上で濃縮し、
残留物を塩化メチレン(3 ml)中に溶解し、カラムに装
填した。フラッシュ・クロマトグラフィ(4x12 cmシリ
カゲルカラム)にかけ、酢酸エチル/ヘキサン(65:3
5)で溶離すると、19-[2-(4-トルエンスルホニロキシ)
エチル]アンドロスト-4-エン-3,17-ジオン(0.46 g, 81
%)を白色フォームとして生じた。1 H NMR(CDCl3)δ 7.79及び7.35(pr d, 4H, J=8.1 Hz,
アリール), 5.87(s,1H, ビニル), 4.03(t, 2H, J=5.5 H
z, CH2O), 2.46(s, 3H, アリール-CH3), 0.92(s, 3H, 1
8-CH3). IR(KBr) 3444, 2946, 2858, 1738, 1670, 1618, 1358,
1188, 1176 cm-1. MS(CI, CH4) m/z (相対強度) 485(MH+, 100), 331(17),
313(17).
【0031】実施例6 アルゴン下に-78℃に冷却されたリチウムヘキサメチル
ジシラジド(テトラヒドロフラン中1M溶液1.50 ml, 1.5
0 mmol)の追加テトラヒドロフラン(15 ml)中のかき
まぜた溶液に、テトラヒドロフラン(10 ml)中の19-[2
-(4-トルエンスルホニロキシ)エチル]アンドロスト-4-
エン-3,17-ジオン(242 mg, 0.50 mmol)の冷却(-78
℃)溶液を滴加した。-78℃で40分後、反応を室温に徐
々に(約2時間)暖めた。室温で1時間後、反応物を0.
5N塩酸(60 ml)中に注ぎ、塩化メチレン(60 ml、次に
30 ml)で抽出した。一緒にした有機物を0.5N塩酸(60
ml)、重炭酸ナトリウム1/2飽和水溶液(60 ml)、続い
て塩水(50 ml)で洗った。乾燥(Na2SO4)し濃縮する
と、粗生成物を生じた。フラッシュ・クロマトグラフィ
(2x15 cmシリカゲルカラム)にかけ、酢酸エチル/ヘ
キサン(45:55)で溶離すると、2β,19-(エチレン)アン
ドロスト-4-エン-3,17-ジオン(96 mg, 62%)を白色固
体として生じた。mp=180-183℃。1 H NMR(CDCl3)δ6.02(s, 1H, ビニル), 0.91(s, 3H, 18
-CH3).13 C NMR(CDCl3)δ220.4, 202.6, 167.1, 128.1, 52.1,
51.1, 47.4, 43.1, 40.3, 38.8, 35.7, 34.6, 32.2, 3
1.4, 29.9, 27.3, 25.3, 21.7, 20.1, 18.8, 13.6. IR(KBr) 3454, 2922, 2858, 1740, 1658, 1610, 1450,
1220 cm-1. MS(CI, CH4) m/z (相対強度) 313(MH+, 100), 295(18). この化合物は次の構造をもっている。
【化15】
【0032】実施例7 テトラヒドロフラン(8 ml)中で2β,19-(エチレン)ア
ンドロスト-4-エン-3,17-ジオン(1 mmol)を水素化ト
リ(t-ブトキシ)アルミニウムリチウム1.3 mmol(テトラ
ヒドロフラン中の1M溶液として使用)と、0℃で45分反
応させる。反応混合物を水で停止させ、次に10%塩酸で
酸性化する。生ずる混合物を酢酸エチルで抽出し、有機
抽出液を重炭酸ナトリウム水溶液と塩水で洗い、硫酸ナ
トリウムで乾燥する。溶媒を蒸発させ、続いてクロマト
グラフィにかけると、純粋な2β,19-(エチレン)-17β-
ヒドロキシアンドロスト-4-エン-3-オンを生ずる。
【0033】実施例8 t-ブチルアルコール中の2β,19-(エチレン)アンドロス
ト-4-エン-3,17-ジオンの溶液に、クロラニル(1.2当
量)を加える。混合物を3時間還流し、冷却し、次に濃
縮する。残留物をクロロホルムに取り上げ、水、NaOH水
溶液及び塩水で洗う。乾燥し、濃縮し、続いてクロマト
グラフィにかけると、2β,19-(エチレン)アンドロスト-
4,6-ジエン-3,17-ジオンを生ずる。
【0034】実施例9 ホルムアルデヒドジメチルアセタール及び塩化ホスホリ
ルを含有する無水クロロホルム中の酢酸ナトリウムの懸
濁液を、還流下に1時間かき混ぜる。2β,19-(エチレ
ン)アンドロスト-4-エン-3,17-ジオンの添加後、混合物
を2.5時間にわたって塩化ホスホリルで滴加処理する。
続いて、反応物を還流下に適当な時間かき混ぜる。懸濁
液を放冷し、激しくかきまぜながら、水層pHがアルカリ
性になるまで、炭酸ナトリウム飽和水溶液を滴加する。
有機層を分離し、塩水で洗い、硫酸ナトリウムで乾燥す
る。濃縮及び精製後、得られる生成物は6-メチレン-2
β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン-3,17-ジオンで
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI A61P 35/00 A61P 35/00 (72)発明者 ノ−トン ポ−ル ピ−ト アメリカ合衆国 45241 オハイオ州 シンシナチチェスタ−シャ− ドライブ 8028 (72)発明者 ジョセフ ポ−ル バックハ−ト アメリカ合衆国 45069 オハイオ州 ウエストチェスタ− バ−レット ロ− ド 7290 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C07J 1/00 CA(STN)

Claims (15)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 式 【化1】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし; RはH、=CH2、=O、又は-OHであり; R1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)であり; R2、R3、及びR4は各々独立にH又はC1-4アルキルで
    あり;またXは=O、=CH2、-OH、又は-O-(C1-4アルカノ
    ル)である]の化合物。
  2. 【請求項2】 式 【化2】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし; RはH、=CH2、=O、又は-OHであり; R1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)であり;ま
    たXは=O、=CH2、-OH、又は-O-(C1-4アルカノル)であ
    る]をもった、請求項1に記載の化合物。
  3. 【請求項3】 式 【化3】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし;また
    1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)である]を
    もった、請求項1に記載の化合物。
  4. 【請求項4】 2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン
    -3,17-ジオンである、請求項1に記載の化合物。
  5. 【請求項5】 2β,19-(エチレン)-17β-ヒドロキシア
    ンドロスト-4-エン-3-オンである、請求項1に記載の化
    合物。
  6. 【請求項6】 2β,19-(エチレン)アンドロスト-4,6-ジ
    エン-3,17-ジオンである、請求項1に記載の化合物。
  7. 【請求項7】 6-メチレン-2β,19-(エチレン)アンドロ
    スト-4-エン-3,17-ジオンである、請求項1に記載の化
    合物。
  8. 【請求項8】 式 【化4】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし; RはH、=CH2、=O、又は-OHであり; R1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)であり; R2、R3、及びR4は各々独立にH又はC1-4アルキルで
    あり;またXは=O、=CH2、-OH、又は-O-(C1-4アルカノ
    ル)である]の化合物のアローマターゼ阻害有効量を含
    むアローマターゼ活性の阻害剤。
  9. 【請求項9】 式 【化5】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし; RはH、=CH2、=O、又は-OHであり; R1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)であり; R2、R3、及びR4は各々独立にH又はC1-4アルキルで
    あり;またXは=O、=CH2、-OH、又は-O-(C1-4アルカノ
    ル)である]の化合物のアローマターゼ阻害有効量を含
    む、高エストロジェン血症の処置剤。
  10. 【請求項10】 式 【化6】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし; RはH、=CH2、=O、又は-OHであり; R1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)であり; R2、R3、及びR4は各々独立にH又はC1-4アルキルで
    あり;またXは=O、=CH2、-OH、又は-O-(C1-4アルカノ
    ル)である]の化合物のアローマターゼ阻害有効量を含
    む、エストロジェン誘発性又はエストロジェン刺激性の
    疾患の処置剤。
  11. 【請求項11】 式 【化7】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし; RはH、=CH2、=O、又は-OHであり; R1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)であり; R2、R3、及びR4は各々独立にH又はC1-4アルキルで
    あり;またXは=O、=CH2、-OH、又は-O-(C1-4アルカノ
    ル)である]で表わされる化合物と製薬担体とを含めて
    なる、アローマターゼ阻害用の適量単位形式の製剤組成
    物。
  12. 【請求項12】 化合物が2β,19-(エチレン)アンドロ
    スト-4-エン-3,17-ジオンである、請求項8に記載の阻
    害剤。
  13. 【請求項13】 式 【化8】 [式中 −−−− は一重又は二重結合を表わし; RはH、=CH2、=O、又は-OHであり; R1は=O、-OH、又は-O-(C1-4アルカノイル)であり; R2、R3、及びR4は各々独立にH又はC1-4アルキルで
    あり;またXは=O、=CH2、-OH、又は-O-(C1-4アルカノ
    ル)である]の化合物の製法であって、式 【化9】 [式中R2、R3、及びR4は上に定義されたとおりであ
    り、またZは離脱基である]の化合物を、不活性溶媒中
    で冷却しながら、強塩基と反応させて、式 【化10】 の化合物を得て、続いて任意付加的に次の反応、すなわ
    ち (a) t-ブタノール中でクロラニルと反応させて、対応す
    る4,6-ジエンを得る反応; (b) ホルムアルデヒドアセタールと反応させて、対応す
    る6-メチレン化合物を得る反応; (c) 水素化ホウ素ナトリウムで還元して、対応する3β,
    17β-ジオールを得る反応; (d) 無水酢酸と反応させて、対応する3-アセトキシ-3,5
    -ジエンを得て、続いてエタノール中で-15℃で水素化ホ
    ウ素カルシウムで処理し、対応する△5-3β,17β-ジオ
    ールを生ずる反応; (e) (d)で得られたジオールを適当な無水物と反応させ
    て、対応するジエステルを得る反応; (f) 触媒量の酸の存在下に過剰なエチレングリコールと
    反応させて対応するΔ5-3,5-ビスエチレンケタールを得
    て、続いて0℃でジクロロメタン中のm-クロロ過安息香
    酸と反応させて、対応する5,6-エポキシドを得て、更に
    続いてテトラヒドロフラン水溶液中の過塩素酸と反応さ
    せて、5,6-ジヒドロキシ-3,17-ジケトンを得て、更に続
    いてジョーンズ試薬で酸化し、次にp-トルエンスルホン
    酸で脱水して、Δ4-3,6,17-トリオンを得る反応; (g) 触媒量の酸の存在下に過剰なエチレングリコールと
    反応させて、対応するΔ5-3,5-ビスエチレンケタールを
    得て、続いてt-ブタノールとジクロロメタン中の0.15%
    過塩素酸水溶液を使用して選択的加水分解を行ない、対
    応する17-ケトンを得て、更に続いてエタノール中の過
    剰量の水素化ホウ素ナトリウムを用いて17-ケトンを17
    β-ヒドロキシ化合物に還元し、次に3-ケタール保護基
    を除くために塩酸水溶液で処理して遊離3-ケトンを得る
    反応; (h) 水素化トリ-(t-ブトキシ)アルミニウムで還元し
    て、3-ケト-17β-ヒドロキシ化合物を得る反応; (i) (g)又は(h)で得られる3-ケトンをメチレントリフェ
    ニルホスホランと反応させて、対応する3-メチレン-17-
    ヒドロキシ化合物を得て、続いてジョーンズ試薬と反応
    させて、3-メチレン-17-ケトンを得る反応; 以上から選ばれる反応を必要なら行なうことからなる方
    法。
  14. 【請求項14】 式 【化11】 [式中R2、R3、及びR4は各々独立にH又はC1-4アル
    キルである]の化合物の製法であって、式 【化12】 [式中R2、R3、及びR4は上に定義されたとおりであ
    り、またZは離脱基である]の化合物を、不活性溶媒中
    で冷却しながら強塩基と反応させることを含めてなる方
    法。
  15. 【請求項15】 19-[2-(4-トルエンスルホニロキシ)エ
    チル]アンドロスト-4-エン-3,17-ジオンをリチウムヘキ
    サメチルジシラジドと反応させることを含めてなる、請
    求項1に記載の2β,19-(エチレン)アンドロスト-4-エン
    -3,17-ジオンの製法。
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