JP3140998B2 - ガス調理器具 - Google Patents

ガス調理器具

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JP3140998B2
JP3140998B2 JP10119637A JP11963798A JP3140998B2 JP 3140998 B2 JP3140998 B2 JP 3140998B2 JP 10119637 A JP10119637 A JP 10119637A JP 11963798 A JP11963798 A JP 11963798A JP 3140998 B2 JP3140998 B2 JP 3140998B2
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彰人 早野
晃 高林
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株式会社ハーマン
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、燃焼ガスによって
調理物の加熱を行うガス調理器具に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、燃焼ガスにより調理物の加熱を行
うガス調理器具には、加熱状態を検出しつつバーナーへ
のガス供給量の自動調整を行うものがある。この自動調
整は、一般に電池の電力で動作するマイコン(マイクロ
コンピュータ)制御によって行われる。
【0003】図7は、このような従来のガス調理器具を
示す概略構成図で、以下この図を用いて従来のガス調理
器具について説明する。
【0004】このガス調理器具は、ガスの供給及びこの
供給停止用の安全弁11、この安全弁11からのガス供
給量の調整用でこの調整の状態を保持する保持型負荷1
2、この保持型負荷12からのガスを使用して調理物の
加熱を行うバーナー13、このバーナー13が使用する
ガスに対して点火を行う点火器14、バーナー13の加
熱温度検出用のセンサ15、電力供給源の電池16、外
部操作に応じてオン/オフになるスイッチSW、及び制
御回路89により構成されている。この制御回路89
は、マイコン等により構成され、例えばスイッチSWの
オン/オフに応じて、安全弁11の開閉制御、点火器1
4の点火制御、センサ15からの検出結果の取込み、及
びこの検出結果に応じた保持型負荷12の開閉制御を行
うものである。
【0005】図8は、このガス調理器具の各部の動作タ
イミングを示す図で、この図を用いてガスが燃焼するま
での上記ガス調理器具の概略動作について説明すると、
スイッチSWがオンにされると電池16から制御回路8
9に電力が供給され、これにより、制御回路89が起動
する。
【0006】この制御回路89が起動して動作可能にな
ると、点火器14の点火制御が行われる。これにより、
点火器14が点火動作を行う(オンする)。次いで、上
記点火制御の直後に安全弁11の開制御が行われ、これ
により、安全弁11が開状態になり、バーナー13側に
ガスが供給される。
【0007】次いで、上記開制御の直後に保持型負荷1
2の開制御が行われ、これにより、保持型負荷12が動
作して開状態に切り換り、点火に十分なガスがバーナー
13に供給されて、バーナー13でガスが燃焼する。
【0008】このようにしてガスの燃焼開始制御が行わ
れる。
【0009】図9は、別の燃焼開始制御による動作タイ
ミングを示す図で、この図を用いてガスが燃焼するまで
の上記ガス調理器具の別の概略動作について説明する
と、スイッチSWがオンにされると電池16から制御回
路89に電力が供給され、これにより、制御回路89が
起動する。
【0010】この制御回路89が起動して動作可能にな
ると、安全弁11の開制御が行われる。これにより、安
全弁11が開状態になり、バーナー13側にガスが供給
される。
【0011】次いで、上記開制御の直後に保持型負荷1
2の開制御が行われ、これにより、保持型負荷12が動
作して開状態に切り換り、点火に十分なガスがバーナー
13に供給される。
【0012】次いで、上記保持型負荷12の動作停止後
に点火器14の点火制御が行われ、これにより、点火器
14が点火動作を行い、バーナー13でガスが燃焼す
る。
【0013】図10は、従来の別のガス調理器具を示す
概略構成図で、以下この図を用いてこのガス調理器具に
ついて説明する。
【0014】このガス調理器具は、図7と同様に、安全
弁11、保持型負荷12、バーナー13、点火器14、
センサ15及び電池16を備えている他、図7とは異な
るものとしてスイッチ17及び制御回路99を備えてい
る。
【0015】スイッチ17は、外部操作に応じてオン/
オフになるスイッチSW1,SW2により構成されてお
り、スイッチSW1は電池16と制御回路99との間に
介在している一方、スイッチSW2は電池16と点火器
14との間に介在している。
【0016】このスイッチ17は、点火に際して、押下
されるとスイッチSW1がオンとなり、さらに押下され
るとスイッチSW2がオンになる。また、この後、スイ
ッチ17がフリーにされると、スイッチSW2はオフに
なる一方、スイッチSW1はオン状態を保持する。さら
に、スイッチ17は消火に際して押下されてフリーにさ
れると、スイッチSW1がオフになる。なお、この構成
では、点火器14は、制御回路99による点火制御を受
けずに、スイッチSW2がオンになると点火動作を行う
(オンになる)一方、スイッチSW2がオフになると点
火動作を停止する(オフになる)。
【0017】制御回路99は、マイコン等により構成さ
れ、例えばスイッチSW1のオン/オフに応じて、安全
弁11の開閉制御、センサ15からの検出結果の取込
み、及びこの検出結果に応じた保持型負荷12の開閉制
御を行うものである。
【0018】図11は、図10に示すガス調理器具の各
部の動作タイミングを示す図で、このガス調理器具によ
るガスの燃焼開始制御について説明すると、スイッチ1
7が押下されると、スイッチSW1がオンになり(時点
t1)、すぐさまスイッチSW2がオンになる(時点t
2)。これにより、電池16から制御回路99に電力が
供給され、すぐさま電池16から点火器14に電力が供
給される。このとき、点火器14は電力が供給されるや
いなや点火動作を行う一方、この点火動作の開始時点t
2よりも制御回路99の動作可能時点(t3)が遅れ
る。
【0019】この制御回路99が動作可能になると、安
全弁11の開制御が行われる。これにより、安全弁11
が開状態になり、バーナー13側にガスが供給される。
【0020】次いで、上記開制御の直後に保持型負荷1
2の開制御が行われ、これにより、保持型負荷12が動
作して開状態に切り換り、点火に十分なガスがバーナー
13に供給されて、バーナー13でガスが燃焼する。こ
のようにガスの燃焼開始制御が行われる。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図8に
示すガスの燃焼開始制御では、点火器14の点火動作と
保持型負荷12の切換動作とが重なるので、電池16に
対する負荷電流が大きくなり、内部抵抗による大きな電
圧降下が生じる。この結果、電池16の寿命が短くなっ
てしまう。
【0022】一方、図9に示すガスの燃焼開始制御で
は、点火器14の点火制御が保持型負荷12の切換動作
停止後に行われ、電池16に対する負荷電流の増大が防
止されるので、電池16の寿命の問題が解消されること
となる。しかしながら、この燃焼開始制御では、スイッ
チSWの押下時点乃至安全弁11や保持型負荷12の開
時点から点火器14の点火時点までの経過時間が長くな
ってしまう。
【0023】また、図11に示すガスの燃焼開始制御で
は、点火器14の点火動作と保持型負荷12の切換動作
とが重なる上に、制御回路99の起動前に点火器14が
点火を行うので、より多くの電力が消費されて電池16
の寿命がますます短くなってしまう。
【0024】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、スイッチのオン時点から点火手段の点火時点ま
での経過時間を長くせずに、点火手段の点火動作と保持
型負荷の調整動作との動作タイミングを好適にずらし得
るガス調理器具を提供することを目的とする。
【0025】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明のガス調理器具は、ガス供給量の調整用でこの
調整の状態を保持する保持型負荷と、前記保持型負荷か
らのガスを使用して調理物の加熱を行う加熱手段と、前
記加熱手段が使用するガスに対して点火を行う点火手段
と、電力供給用の電池と、外部操作に応じてオン/オフ
になるスイッチと、前記スイッチを介して前記電池に接
続されており、前記電池からの電力を使用して充電を行
う電源回路と、前記電源回路に接続されているとともに
前記スイッチを介して前記電池に接続されており、前記
スイッチのオフ操作を監視して前記スイッチがオフにな
ると、前記保持型負荷によるガス供給量の調整の状態を
前記点火手段が点火を行う際の状態に設定する制御手段
とを備えたものである。
【0026】この構成では、制御手段は、電源回路に接
続されているとともにスイッチを介して電池に接続され
ているので、スイッチがオフになった後も電源回路から
の電力により動作可能になる。また、スイッチがオフに
なると、保持型負荷によるガス供給量の調整の状態が、
点火手段が点火を行う際の状態に設定されるので、制御
手段がスイッチのオンにより起動してガスの燃焼開始制
御を行う場合に保持型負荷に対する制御が不要になる。
これにより、スイッチのオン時点から点火手段の点火時
点までの経過時間を長くせずに、点火手段の点火動作と
保持型負荷の調整動作との動作タイミングを好適にずら
すことが可能になる。
【0027】なお、前記制御手段によって開閉制御が行
われる安全弁を備え、前記保持型負荷は、開閉状態のい
ずれか一方を保持するラッチ弁により構成され、前記安
全弁からのガスを所定量前記加熱手段に供給するととも
に、前記安全弁からのガスを前記ラッチ弁を介して前記
加熱手段に供給し、前記制御手段は、前記スイッチがオ
フになると前記ラッチ弁を開状態にする構成でもよい。
この構成によれば、点火に好適な量のガスが加熱手段に
供給されるようになり、ガスが迅速かつ確実に燃焼する
ようになる。
【0028】さらに、前記スイッチは、外部操作に応じ
てオン/オフになる第1スイッチ及び第2スイッチによ
り構成され、前記第1スイッチは前記電池と前記制御手
段との間に介在する一方、前記第2スイッチは前記電池
と前記点火手段との間に介在し、前記点火手段は、前記
第2スイッチがオンになると前記電池からの電力を使用
して前記加熱手段が使用するガスに対して点火を行う構
成でもよく、或は前記制御手段は、前記スイッチがオン
になると、前記点火手段に対して前記電池からの電力を
供給して点火を行わせる構成でもよい。これらいずれの
構成であっても、スイッチのオン時点から点火手段の点
火時点までの経過時間を長くせずに、点火手段の点火動
作と保持型負荷の調整動作との動作タイミングを好適に
ずらすことが可能になる。
【0029】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態に
係るガス調理器具を示す概略構成図で、以下この図を参
照しながら第1実施形態について説明する。
【0030】このガス調理器具は、図10に示す従来の
構成と同様に、安全弁11、保持型負荷12、バーナー
(加熱手段)13、点火器(点火手段)14、センサ1
5、電池16及びスイッチ17を備えている他、図10
とは異なるものとして電源回路18及び制御回路(制御
手段)19を備えている。なお、安全弁11について補
説するとこの安全弁11は電力が供給されなくなると自
動的に閉状態になる。また、保持型負荷12は、開閉状
態のいずれか一方を保持するラッチ弁(図示省略)によ
り構成され、安全弁11からのガスを所定量バーナー1
3に供給するとともに、安全弁11からのガスを上記ラ
ッチ弁を介してバーナー13に供給するものである。従
って、バーナー13には、安全弁11が開状態である場
合、ラッチ弁が閉状態であれば所定量のガス(例えば小
火用のガス)が供給される一方、ラッチ弁が開状態であ
ればラッチ弁からのガスに加えて所定量のガス(これに
より例えば大火用のガスになる)が供給されることにな
る。
【0031】電源回路18は、スイッチSW1がオフに
なった後も制御回路19を所定時間動作可能にするため
の電源であり、第1実施形態では、一端が接地され他端
が制御回路19の電力供給用の入力端子に接続されるコ
ンデンサにより構成されている。従って、このコンデン
サは、スイッチSW1がオンである間、電池16の電力
により充電されることになる。
【0032】制御回路19は、マイコン等により構成さ
れ、例えば図10の制御回路99と同様に、スイッチS
W1のオン/オフに応じて、安全弁11の開閉制御、セ
ンサ15からの検出結果の取込み、及びこの検出結果に
応じた保持型負荷12の開閉制御を行うものである。
【0033】また、制御回路19は、スイッチSW1の
オフ操作を監視し、スイッチSW1がオフになると保持
型負荷12の調整の状態を点火器14が点火を行う際の
状態に設定する。第1実施形態では、保持型負荷12の
ラッチ弁が開状態にされる。これにより、次回のガスの
燃焼開始制御時、保持型負荷12に対する開制御が不要
になる。なお、制御回路19は、例えば、スイッチSW
1の出力端子と電源回路18の出力端子との接続点の電
圧を取り込んで、この取り込んだ電圧のレベルに応じて
スイッチSW1のオフを検出する構成でもよい。この場
合、スイッチSW1がオフになると、上記接続点の電圧
のレベルが変動するように電池16及び電源回路18を
構成する必要がある。また、制御回路19は、スイッチ
SW1のオン/オフに連動する別のスイッチのオン/オ
フを取り込んで、この取り込んだオン/オフに応じてス
イッチSW1のオフを検出する構成でもよい。この場
合、別のスイッチをさらに設ける必要がある。さらに、
制御回路19は、スイッチSW1からの電圧と電源回路
18からの電圧とを別々に取り込んで、スイッチSW1
から取り込んだ電圧のレベルに応じてスイッチSW1の
オフを検出する構成でもよい。
【0034】また、制御回路19は、スイッチSW2の
オン操作を監視し、スイッチSW2がオンになると安全
弁11を開状態にする。なお、制御回路19は、例えば
点火器14の入力端子電圧を取り込んで、この取り込ん
だ入力端子電圧のレベルに応じてスイッチSW2のオン
を検出する構成でもよい。また、制御回路19は、点火
器14の出力端子電圧を取り込んで、この取り込んだ出
力端子電圧のレベルに応じてスイッチSW2のオンを検
出する構成でもよいが、その出力端子電圧が高電圧パル
スであることから点火器14の入力端子電圧を取り込む
構成の方が望ましい。
【0035】さらに、制御回路19は、センサ15から
バーナー13による加熱の温度Tsを取り込み、この取
り込んだ温度Tsが所定温度T1以上であるか否かの判
定を行い、温度Tsが温度T1以上であれば空焚き等を
防止すべく安全弁11の閉制御を行う。
【0036】図2は、本ガス調理器具における各部の動
作タイミングを示す図、図3はスイッチSW2のオンに
応じて行われる動作を示すフローチャート、図4は制御
回路19による制御フローチャートで、以下これらの図
を用いて第1実施形態の動作について説明する。
【0037】スイッチ17が押下されるとスイッチSW
1がオンになる(時点t1)。これにより、電池16か
ら制御回路19に電力が供給され、制御回路19が起動
して動作可能状態になる(時点t3)。なお、このと
き、保持型負荷12は既に開状態になっている。
【0038】一方、スイッチSW1がオンになった後、
さらにスイッチ17が押下されるとスイッチSW2がオ
ンになる(時点t2)。これにより、電池16から点火
器14に電力が供給され、点火器14が点火動作を開始
する(時点t2,#5)。この点火動作は、スイッチ1
7がフリーにされてスイッチSW2がオフになるまで継
続し(#10でNO)、スイッチSW2がオフになると
(#10でYES)、電池16から点火器14への電力
供給が停止して点火器14の点火動作が停止する(#1
5)。なお、図2の例では、図11の例と同様に、制御
回路19が動作可能状態になる前にスイッチSW2がオ
ンになっている。
【0039】制御回路19が起動して動作可能になると
(時点t3)、スイッチSW2がオンであるか否かの判
定が行われ(S5)、オンでなければ(S5でNO)、
ステップS5に戻り、オンであれば(S5でYES)、
安全弁11の開制御が行われる(S10)。これによ
り、バーナー13にガスが供給され、点火器14が点火
を行っていることからガスがすぐさま燃焼する。なお、
図2の例では、ステップ5からすぐさまステップ10に
進む。
【0040】次いで、センサ15から温度Tsの検出結
果が取り込まれ(S15)、温度Tsが温度T1以上で
あるか否かの判定が行われる(S20)。温度Tsが温
度T1以上であれば(S20でYES)、安全弁11の
閉制御が行われ(S25)、これにより、安全弁11が
閉状態になり、バーナー13でのガスの燃焼が停止す
る。この後、ステップS40に進む。一方、温度Tsが
温度T1以上でなければ(S20でNO)、温度Tsに
応じた保持型負荷12に対する開閉制御が行われ(S3
0)、この後、スイッチSW1がオフであるか否かの判
定が行われ(S35)、オフでなければ(S35でN
O)、ステップS15に戻る。これにより、センサ15
からの検出結果に応じた保持型負荷12に対する開閉制
御が繰り返し行われる(時点t5〜t6)。これに対し
て、スイッチSW1がオフであれば(S35でYES,
時点t6)、ステップS40に進む。このとき、安全弁
11は電池16から電力が供給されなくなって自動的に
閉状態になり、これにより、バーナー13でのガスの燃
焼が停止する。
【0041】ステップS40に進むと、保持型負荷12
のラッチ弁に対する開制御が行われる。これにより、保
持型負荷12のラッチ弁は開状態になり(時点t7)、
図4のフローチャートによる処理が終了する。
【0042】この後、電源回路18の電圧が制御回路1
9の最低駆動電圧よりも低下すると、制御回路19が動
作停止状態になる(時点t8)。
【0043】以上、第1実施形態よれば、スイッチSW
1のオン時点(t1)から点火器14の点火時点(t
2)までの経過時間を長くせずに、点火器14の点火動
作と保持型負荷12の調整動作との動作タイミングを好
適にずらすことが可能になる。
【0044】これにより、電池16の大きな電圧降下を
防止することができ、電池16の寿命が短くなるのを防
止することが可能になるとともに、迅速な着火を行うこ
とが可能になる。
【0045】図5は、本発明の第2実施形態に係るガス
調理器具を示す概略構成図で、以下この図を参照しなが
ら第2実施形態について説明する。
【0046】このガス調理器具は、第1実施形態の構成
と同様に、安全弁11、保持型負荷12、バーナー1
3、点火器14、センサ15、電池16及び電源回路1
8を備えている他、第1実施形態とは異なるものとし
て、図7と同じスイッチSWによりなるスイッチ27及
び制御回路29を備えている。
【0047】この制御回路29は、マイコン等により構
成され、例えば、図7の制御回路89と同様に、スイッ
チSWのオン/オフに応じて、安全弁11の開閉制御、
点火器14の点火制御、センサ15からの検出結果の取
込み、及びこの検出結果に応じた保持型負荷12の開閉
制御を行うものである。
【0048】また、制御回路29は、スイッチSWのオ
フ操作を監視し、スイッチSWがオフになると保持型負
荷12のラッチ弁を開状態に設定する。これにより、第
1実施形態と同様に次回のガスの燃焼開始制御時、保持
型負荷12に対する開制御が不要になる。なお、制御回
路29は、第1実施形態の制御回路19と同様にスイッ
チSWのオフを検出する構成であればよい。
【0049】また、制御回路29は、センサ15からバ
ーナー13による加熱の温度Tsを取り込み、この取り
込んだ温度Tsに応じてバーナー13でガスの燃焼が開
始したか否かの判定を行い、燃焼が開始したとの判定が
得られれば点火器14に対して点火動作の停止制御を行
う。
【0050】さらに、制御回路29は、センサ15から
温度Tsの検出結果を取り込み、取り込んだ温度Tsが
所定温度T1以上であるか否かの判定を行い、温度Ts
が温度T1以上であれば空焚き等を防止すべく安全弁1
1の閉制御を行う。
【0051】図6は制御回路29による制御フローチャ
ートで、以下これらの図を用いて第2実施形態の動作に
ついて説明する。
【0052】押下によりスイッチSWがオンになると、
電池16から制御回路29に電力が供給され、制御回路
29が起動する。このとき、保持型負荷12は既に開状
態になっている。
【0053】制御回路29が起動して動作可能状態にな
ると、点火器14の点火開始制御が行われる(S5
0)。これにより、点火器14に電池16からの電力が
供給されて点火動作が行われる。
【0054】次いで、安全弁11の開制御が行われ(S
55)、これにより、安全弁11が開状態になってバー
ナー13にガスが供給され、点火器14が点火を行って
いることからガスがすぐさま燃焼する。
【0055】次いで、センサ15から温度Tsの検出結
果が取り込まれ(S60)、この取り込んだ温度Tsに
応じてバーナー13でガスの燃焼が開始したか否かの判
定が行われる(S65)。ガスの燃焼が開始しなければ
(S65でNO)、ステップS60に戻り、ガスの燃焼
が開始すれば(S65でYES)、点火器14に対する
点火動作が停止される(S70)。
【0056】次いで、センサ15から温度Tsの検出結
果が取り込まれ(S75)、温度Tsが温度T1以上で
あるか否かの判定が行われる(S80)。温度Tsが温
度T1以上であれば(S80でYES)、安全弁11の
閉制御が行われ(S85)、これにより、バーナー13
でのガスの燃焼が停止する。この後、ステップS100
に進む。
【0057】一方、温度Tsが温度T1以上でなければ
(S80でNO)、温度Tsに応じた保持型負荷12に
対する開閉制御が行われ(S90)、この後、スイッチ
SWがオフであるか否かの判定が行われ(S95)、オ
フでなければ(S95でNO)、ステップS75に戻
る。これにより、センサ15からの検出結果に応じた保
持型負荷12に対する開閉制御が繰り返し行われる。こ
れに対して、スイッチSWがオフであれば(S95でY
ES)、ステップS100に進む。このとき、安全弁1
1は電池16から電力が供給されなくなって自動的に閉
状態になり、これにより、バーナー13でのガスの燃焼
が停止する。
【0058】ステップS100に進むと、保持型負荷1
2のラッチ弁に対する開制御が行われる。これにより、
保持型負荷12のラッチ弁は開状態になり、図6のフロ
ーチャートによる処理が終了する。
【0059】この後、電源回路18の電圧が制御回路2
9の最低駆動電圧よりも低下すると、制御回路29は動
作停止状態になる。
【0060】以上、第2実施形態よれば、スイッチSW
のオン時点から点火器14の点火時点までの経過時間を
長くせずに、点火器14の点火動作と保持型負荷12の
調整動作との動作タイミングを好適にずらすことが可能
になる。
【0061】これにより、電池16の大きな電圧降下を
防止することができ、電池16の寿命が短くなるのを防
止することが可能になるとともに、迅速な着火を行うこ
とが可能になる。
【0062】
【発明の効果】以上のことから明らかなように、請求項
1、3及び4記載の発明によれば、スイッチのオン時点
から点火手段の点火時点までの経過時間を長くせずに、
点火手段の点火動作と保持型負荷の調整動作との動作タ
イミングを好適にずらすことが可能になる。
【0063】請求項2記載の発明によれば、ガスを迅速
かつ確実に燃焼させることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係るガス調理器具を示
す概略構成図である。
【図2】本ガス調理器具における各部の動作タイミング
を示す図である。
【図3】スイッチSW2のオンに応じて行われる動作を
示すフローチャートである。
【図4】制御回路による制御フローチャートである。
【図5】本発明の第2実施形態に係るガス調理器具を示
す概略構成図である。
【図6】制御回路による制御フローチャートである。
【図7】従来のガス調理器具を示す概略構成図である。
【図8】従来のガス調理器具における各部の動作タイミ
ングを示す図である。
【図9】別の燃焼開始制御による動作タイミングを示す
図である。
【図10】従来の別のガス調理器具を示す概略構成図で
ある。
【図11】図10に示すガス調理器具の各部の動作タイ
ミングを示す図である。
【符号の説明】
11 安全弁 12 保持型負荷 13 バーナー 14 点火器 15 センサ 16 電池 17,27 スイッチ 18 電源回路 19,29 制御回路 SW,SW1,SW2 スイッチ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平9−133355(JP,A) 特開 平8−128632(JP,A) 実開 昭63−197945(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F23N 5/20

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガス供給量の調整用でこの調整の状態を
    保持する保持型負荷と、前記保持型負荷からのガスを使
    用して調理物の加熱を行う加熱手段と、 前記加熱手段が使用するガスに対して点火を行う点火手
    段と、 電力供給用の電池と、 外部操作に応じてオン/オフになるスイッチと、前記スイッチを介して前記電池に接続されており、 前記
    電池からの電力を使用して充電を行う電源回路と、 前記電源回路に接続されているとともに前記スイッチを
    介して前記電池に接続されており、前記スイッチのオフ
    操作を監視して前記スイッチがオフになると、前記保持
    型負荷によるガス供給量の調整の状態を前記点火手段が
    点火を行う際の状態に設定する制御手段とを備えたこと
    を特徴とするガス調理器具。
  2. 【請求項2】 前記制御手段によって開閉制御が行われ
    る安全弁を備え、前記保持型負荷は、開閉状態のいずれ
    か一方を保持するラッチ弁により構成され、前記安全弁
    からのガスを所定量前記加熱手段に供給するとともに、
    前記安全弁からのガスを前記ラッチ弁を介して前記加熱
    手段に供給し、前記制御手段は、前記スイッチがオフに
    なると前記ラッチ弁を開状態にすることを特徴とする請
    求項1記載のガス調理器具。
  3. 【請求項3】 前記スイッチは、外部操作に応じてオン
    /オフになる第1スイッチ及び第2スイッチにより構成
    され、前記第1スイッチは前記電池と前記制御手段との
    間に介在する一方、前記第2スイッチは前記電池と前記
    点火手段との間に介在し、前記点火手段は、前記第2ス
    イッチがオンになると前記電池からの電力を使用して前
    記加熱手段が使用するガスに対して点火を行うことを特
    徴とする請求項1又は2記載のガス調理器具。
  4. 【請求項4】 前記制御手段は、前記スイッチがオンに
    なると、前記点火手段に対して前記電池からの電力を供
    給して点火を行わせることを特徴とする請求項1又は2
    記載のガス調理器具。
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