JP3138772B2 - 高周波増幅回路 - Google Patents

高周波増幅回路

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JP3138772B2 JP03238556A JP23855691A JP3138772B2 JP 3138772 B2 JP3138772 B2 JP 3138772B2 JP 03238556 A JP03238556 A JP 03238556A JP 23855691 A JP23855691 A JP 23855691A JP 3138772 B2 JP3138772 B2 JP 3138772B2
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環 大橋
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本願は、同調回路の選択度を低下
させることなく全受信帯域幅にわたって感度特性の均一
化をはかった高周波増幅回路に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、受信周波数の全帯域にわたって、
負荷、電力利得、雑音指数及び帯域特性を均一化するた
めに、同調用可変コンデンサと、高周波増幅素子との間
に、同調用可変コンデンサと連動して可変する結合用可
変コンデンサを接続して成る受信機入力回路は例えば実
開昭51−160006号公報において公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが上記した従来
の構成によれば、単に信号路に、同調用可変コンデンサ
と接続する結合用可変コンデンサを接続して成るので、
同調回路と次段の増幅素子との間で得られる結合度が大
きく、その変化率が小さいため選択度が低下し、かつ、
全受信帯域幅にわたって感度特性の均一化を得ることが
できなかった。
【0004】そこで本願は、同調回路の出力側にインピ
ーダンス変換素子を接続すると共に、その出力と次段回
路との間の結合度の変化率を大きくして、受信周波数の
高い方の感度を、受信周波数の低い方の感度に近づけ
て、選択度を低下することなく全受信帯域幅にわたって
感度特性の均一化をはかったもので、その特徴とすると
ころは、少なくとも一つの高周波同調回路の出力側に、
同調回路側からみてインピーダンスの高いインピーダン
ス変換素子を接続し、このインピーダンス変換素子のイ
ンピーダンスの低い側に、結合回路を接続した構成であ
って、該結合回路が、一対の可変容量ダイオードを同方
向に直列接続して成り、その直列接続点に、次段回路を
接続すると共に、その接続点に選局電圧を印加すること
により、一対の可変容量素子の容量を相対的に変化さ
せ、選局電圧が高いときに小さい結合容量をもち、選局
電圧が低いときに大きい結合容量をもつ回路から成るこ
とにある。
【0005】しかして、アンテナ入力信号は、高周波同
調回路により選択されたのち、高インピーダンスをもつ
インピーダンス変換素子のゲートに入力し、該選択信号
は低インピーダンスに変換されて、そのソースから、結
合回路を介して該回路により定まる結合度により、次段
の高周波同調回路に入力する。上記において結合回路を
構成する一対の可変容量ダイオードは、選局電圧によっ
てその一方の可変容量ダイオードの容量が上昇する方向
に変化するとき、他方の可変容量ダイオードの容量は下
降する方向に相対的に即ちシーソー状に変化するので、
結合回路における結合度の変化率が大きく得られ、従っ
て選局周波数が低いときは、共振インピーダンス及び共
振電圧も低いので、極めて高い結合度のもとに増幅出力
を高周波同調回路に入力し、選局周波数が高いときは、
共振インピーダンス及び共振電圧も高いので、極めて低
い結合度のもとに増幅出力を高周波同調回路に入力し、
これによって選局周波数に対し出力電圧を一定にするこ
とができる。
【0006】
【実施例】以下図面にもとづいて本願の実施例を詳述す
ると、アンテナ入力端子1に、同調コイル2と一対の同
調用可変容量ダイオード3a,3bとから成るバンドパ
ス型のアンテナ同調回路4及び一対のピンダイオードか
ら成る減衰回路5が夫々接続してあり、その後段に結合
コンデンサCを介してMOSFETから成る高周波増
幅素子6の第1ゲートgが接続してあり、そのドレン
dの出力は結合コンデンサCを介して同調コイル7と
一対の可変容量ダイオード8a,8bから成るπ型の高
周波同調回路9に接続してある。前記高周波同調回路9
の後段は、FETから成るインピーダンス変換素子10
が接続され、そのソースに一対の可変容量ダイオード1
1a,11bから成る結合回路11が接続してある。
【0007】この結合回路11は、一方の可変容量ダイ
オード11aのアノードがインピーダンス変換素子10
のソースに接続され、そのカソードが他方の可変容量ダ
イオード11bのアノードに接続されると共に、選局電
圧VTが印加され、その他方の可変容量ダイオード11
bのカソードに電源バイアス電圧Vccが印加され、前
記した可変容量ダイオード11a,11bの直列接続点
に結合コンデンサCを介して同調コイル12と一対の
可変容量ダイオード13a,13bから成る第2のπ型
の高周波同調回路14が接続してあり、その出力端が結
合コンデンサCを介して周波数変換回路15、中間周
波増幅回路16及び利得制御回路17から成るFMフロ
ントエンドIC(例えば三洋電機製LA1175)18
の周波数変換回路15の入力端子である第5端子に接続
され、この周波数変換回路15の出力端子である第8及
び第9端子が中間周波トランスTの1次側コイルに接続
され、その2次側コイル、抵抗RとフィルタFの直列
回路を介して中間周波数増幅回路16の入力端子である
第12端子に接続され、該回路16を介してその出力端
子である第15端子が接続されており、また中間周波数
トランスTの2次側が抵抗RとコンデンサCの直列
回路を介して利得制御回路17の入力端子である第10
端子に接続され、該回路17を介して前記減衰回路5に
駆動信号を出力する第6端子が接続してあると共に、前
記利得制御回路17のAGC信号出力端子である第13
端子には、前記MOSFETの第2ゲートgが接続さ
れ、これにL/DX端子19が接続してある。
【0008】しかして、アンテナ入力端子に入力した入
力信号は、アンテナ同調回路4で選択されたのち、結合
コンデンサCを介してMOSFET6の第1ゲートg
に入力して増幅され、そのドレンから増幅出力が結合
コンデンサCを介してπ型の高周波同調回路9に入力
し、該回路9で再び選択されてドレンが接地接続された
インピーダンス変換素子10のゲートgに入力する。上
記において入力信号は、π型の高周波同調回路9にて高
インピーダンスで共振されており、従って該回路9の出
力を高インピーダンスに設定されたインピーダンス変換
素子10のゲートgに入力するので、高い選択度を維持
することができる。
【0009】そして前記インピーダンス変換素子10に
入力した信号は、低出力インピーダンスに変換されてそ
のソースSから一対の可変容量ダイオード11a,11
bから成る結合回路11に入力し、該回路11により定
まる結合度により、結合コンデンサCを介して次段の
π型の高周波同調回路14に入力する。結合回路11に
おいては、選局電圧VTによってその一方の可変ダイオ
ード11aの容量が上昇すると、その他方の可変容量ダ
イオード11bの容量が相対的に下降する。即ち一対の
可変容量ダイオード11a,11bの容量は選局電圧V
Tによってシーソー状に可変する。今結合回路11を構
成する一方の可変容量ダイオード11aが選局電圧VT
により50P〜5Pに可変するとき、他方の可変容量ダ
イオード11bが5P〜50Pに相対的に可変するもの
とすると、その結合度は、一対の可変容量ダイオード1
1a,11bの合成容量55Pと次段の高周波同調回路
14側に接続された一方の可変容量ダイオード11aの
容量との比で表され、従って選局周波数が低いときは、
その結合度は55分の50となるのに対し、選局周波数
が高いときは、その結合度は55分の5となり、その変
化率は約10倍となる。
【0010】しかして選局周波数が低いときは、共振イ
ンピーダンス及び共振電圧も低いので、極めて高い結合
度のもとに高周波増幅出力を高周波同調回路14に入力
でき、選局周波数が高いときは、共振インピーダンス及
び共振電圧も高いので、極めて低い結合度のもとに高周
波増幅出力を高周波同調回路14に入力でき、これによ
って選局周波数に対し出力電圧を一定にすることがで
き、かつ、選択度を低下させないように結合回路の結合
度を小さく設定することもできる。
【0011】上記によって高周波同調回路14に入力し
た信号は再び選択されたのち、結合コンデンサCを介
してFMフロントエンドIC18の周波数変換回路15
に第5端子から入力し、中間周波信号に変換されて第8
端子及び第9端子より夫々出力し、その出力は中間周波
トランスT及び抵抗RとセラミックフィルタFとの直
列回路を介して第12端子より中間周波増幅回路16に
入力して増幅され、その増幅出力は第15端子から検波
段に出力される。また中間周波トランスTを経た広帯域
の中間周波信号の一部は抵抗RとコンデンサCの直
列回路を介して第10端子より利得制御回路17に入力
し、該回路17からは減衰回路5のピンダイオード駆動
用のAGC電圧と、高周波増幅素子6の制御用のAGC
電圧とが生じ、これらのAGC電圧は、第6端子及び第
13端子より夫々出力して、減衰回路5においてアンテ
ナ入力信号の電界強度に応じて該信号を減衰し、また高
周波増幅素子6においては電界強度に応じてその増幅率
を制御する。
【0012】なお上記実施例は、第1の高周波同調回路
9の出力側に、インピーダンス変換素子10及び結合回
路11とを設けた場合について示したが、さらに第2の
高周波同調回路14の出力側にも、前記と同様に、イン
ピーダンス変換素子と結合回路とを設けて、該結合回路
の一対の可変容量ダイオードの直列接続点をFMフロン
トエンドIC18の第5端子に接続することにより、さ
らにその効果を高めることができる。
【0013】
【発明の効果】以上のように、本願によれば、高周波同
調回路の出力側に、インピーダンス変換素子を、その低
インピーダンス側に、結合度が大きく変化する結合回路
を夫々接続して成るので、高い選択度のもとに全受信帯
域幅にわたって感度特性を均一化することができ、か
つ、結合回路の容量設定にも自由性を有し、特に同調回
路をπ型同調回路とするときは、選択度をさらに向上す
ることができるという利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】回路図
【符号の説明】
1 アンテナ入力端子 4 アンテナ同調回路 6 高周波増幅素子 9,14 π型高周波同調回路 10 インピーダンス変換素子 11 結合回路 11a,11b 可変容量ダイオード
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 1/18 H03J 3/18

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも一つの高周波同調回路の出力
    側に、同調回路側からみてインピーダンイスの高いイン
    ピーダンス変換素子を接続し、このインピーダンス変換
    素子のインピーダンスの低い側に、結合回路を接続した
    構成であって、該結合回路が、一対の可変容量ダイオー
    ドを同方向に直列接続して成り、その直列接続点に、次
    段回路を接続すると共に、その接続点に選局電圧を印加
    することにより、一対の可変容量素子の容量を相対的に
    変化させ、選局電圧が高いときに小さい結合容量をも
    ち、選局電圧が低いときに大きい結合容量をもつ回路か
    ら成ることを特徴とした高周波増幅回路。
  2. 【請求項2】 同調回路がπ型同調回路から成る請求項
    1記載の高周波増幅回路。
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