JP3138428B2 - 自動電流知覚しきい域測定装置および方法 - Google Patents

自動電流知覚しきい域測定装置および方法

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JP3138428B2 JP08248453A JP24845396A JP3138428B2 JP 3138428 B2 JP3138428 B2 JP 3138428B2 JP 08248453 A JP08248453 A JP 08248453A JP 24845396 A JP24845396 A JP 24845396A JP 3138428 B2 JP3138428 B2 JP 3138428B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】この発明に関連する、米国特許商標庁に出
願された文書は、この出願の付録Aに示されている。 第338643号、08/25/93 第363545号、10/19/94 第366565号、12/09/94 第345613号、01/05/94 第368131号、01/09/95 第369525号、02/09/95
【0002】
【発明の属する技術分野】この発明はディジタル自動化
電流知覚しきい域(CPT)測定装置および方法に関
し、より詳しくは、評価中の人の神経の条件に関する診
断手続の効果を高める自動装置と方法に関する。
【0003】
【従来の技術】出願人の米国特許第4,503,863
号および第4,305,102号は「皮膚を通して与え
る電気刺激の方法と装置」について記述しており、種々
の周波数で無痛の無害な電気刺激を与えて電流知覚しき
い域(CPT)を測定することを含む。J.カチムス
(Katims)の米国特許第4,503,863号の
第6コラムにコンピュータ13について述べてあり、そ
の目的は、信号発生システム10で被験者を相互作用的
に刺激するもので、いろいろの装置がコンピュータ13
に関連している。実際にはコンピュータ13は必要な刺
激を効果的に制御することができず、刺激装置を手動で
制御する必要があった点に留意すべきである。刺激装置
をコンピュータで制御するよう研究が進められたが、こ
の発明が完成するまではこの目的は達せられなかった。
マイクロコントローラを内蔵したディジタル刺激制御を
含む全く新しい回路とディジタル制御を開発するにはこ
の発明に到る開発が必要があり、この目的のために従来
の開示の欠点を調べて、プログラムされたリードオンリ
ーメモリ・マイクロコントローラを作った。
【0004】前記の方法と装置に関する過去の関連文献
は次の通りである。Katims,J.J.,Pati
l,A.,Rendell,M.,Rouvelas,
P.,Sadler,B.,Weseley,S.
A.,Bleecker,M.L.の「手根管症候群用
の電流知覚しきい域スクリーニング」(Current
Perception Threshold Scr
eening for Carpal Tunnel
Syndrome)、Archives of Env
ironmental Health,Volume
46(4):207−212,1991.Katim
s,J.J.Rouvelas,P.,Sadler,
B.,Weseley,S.A.の「電流知覚しきい
域:手根管症候群の評価における再現性と、神経伝達と
の比較」(Current Perception T
hreshold:Reproducibility
and Comparisonwith Nerve
Conduction in Evaluationo
f Carpal Tunnel Syndrome,
Transactions of the Ameri
can Society of Artificial
Internal Organs,Volume 3
5:280−284,1989.
【0005】従来電流知覚しきい域(CPT)は、皮膚
を通して与える定電流線形強度出力目盛りを用いて測定
され、目盛りの範囲は0から10ミリアンペアで、一般
に分解能は1から10マイクロアンペアである。さら
に、正弦波形の刺激を用い、刺激周波数を5Hzから2
000Hzまで変えると、特定の周波数についてCPT
が測定される。また、このCPTテストは身体のいろい
ろの部位で行われ、各種の神経病理学的条件を診断し実
証するのに役立っている。これまでは、医者は示された
テスト部位を処方し、テスト結果を診断し解釈する必要
があった。これまでは、基準値を予め知っていて、その
値をいろいろ計算することによって初めてテスト結果を
解釈することができた。一般に、この方法で満足してい
たが、欠点がいくつかある。この発明によってこれらの
欠点がなくなり、診断手続の効用が非常に向上した。
【0006】しきい域測定の心理物理学的説明心理 物理学では、知覚しきい域とは、時間の50%の間
に感じた刺激の強さをいう。この定義は生体の動的状態
を反映する。たとえば、100デシベルのしきい域を持
つ聴覚刺激が或る人のしきい域であると測定されたとす
る。この刺激を100回与えると、被験者にはその内5
0回だけ刺激が聞こえる。これがその被験者の真の心理
物理学的な聴覚しきい域である。しかし、しきい域を測
定するのに100回もテストするのは時間がかかり過ぎ
る。しきい域を近似し、しかもかなり短い時間に測定で
きる他の方法がいくつかある。その1つは限界法と呼ば
れるもので、試験者は被験者が知覚するまで刺激を増加
させた後、知覚できなくなるまで減少させる。一定のパ
ターンを得るまで、試験者は繰り返し刺激を増加させた
り減少させたりする。しきい域は、増加と減少の折り返
し点の中間で近似される。しかし、限界法はいくつかの
欠点があることが分かった。限界法を用いるとしきい域
の良い近似値が得られるが、昔からの方法で測定したし
きい域と比較すると、強さがかなり高くなる傾向があ
る。この欠点があるのは、明らかに、限界法では特定の
強さで刺激を与える時間を考慮しないからである。これ
については後で説明する。
【0007】単純盲検法および二重盲検法心理 物理学的なテストでは、試験者はテストパラメータ
を知っているが、被験者にはこのパラメータが分からな
いようにして行う方法がある。この型のテスト方法を
「単純盲検法」と呼ぶ。他方で、試験者も被験者も評価
中はテストパラメータを知らない方法もある。この型の
テスト法を「二重盲検法」と呼ぶ。
【0008】強制的選択しきい域測定 最もよく用いられる心理物理学的なしきい域の測定法で
は、刺激の与え方を強制的に選択する。この与え方で
は、被験者はテスト刺激を選択的に与えられる。テスト
の中には、被験者の知覚しきい域の上か下の真の刺激も
あり、実際には刺激出力を出さない偽の刺激テストもあ
る。偽のテストを用いると、刺激の与え方をいろいろ変
えて確認することができる。この強制選択テストでは、
被験者が継続的に再現性を持って知覚する一貫した刺激
の強さを測定することにより、心理物理学的しきい域を
より正確に近似する。この強さは正確な単位数であっ
て、被験者が一貫して知覚できない二次強さの刺激より
高い。この2つの強さのレベルを考慮し、これらの値の
平均値を強制的選択知覚しきい域と決定する。
【0009】強制的選択しきい域測定値の分解能 しきい域を測定した強さの上限値から、知覚のない下限
しきい域強さを引いた値は、しきい域測定の分解能を示
す値である。たとえば聴覚テストで、被験者が聴覚刺激
を150デシベルでは感じるが50デシベルでは感じな
いと測定すると、しきい域は100デシベルで、分解能
の範囲はプラスマイナス50デシベルと近似することが
できる。一方、同じ被験者をテストして、105デシベ
ルで刺激を与えると必ず感じ、95デシベルで刺激を与
えると決して感じない場合は、しきい域は100デシベ
ルで、分解能はプラスマイナス5デシベルと近似する。
測定したしきい域の分解能と、しきい域を測定するのに
十分な試験回数を行う時間とには、トレードオフがあ
る。たとえば、しきい域に自然に内在する変動があるた
め、しきい域を狭い範囲内で近似するほど、得られる応
答は一貫しなくなる。
【0010】従来の電流知覚しきい域(CPT)測定法 従来の電流知覚しきい域(CPT)測定法は、この明細
書に記述する進歩と改良の基礎となるので、ここで復習
する。これまでの方法では、カチムスの米国特許第4,
305,402号と第4,503,863号の手動CP
T装置を用いて、技師は一対の同じCPT電極を被験者
の皮膚の上に指定の距離だけ互いに離して装着する。電
極は一般にテープで固定する。電解質を含む導電ゲル
が、テストする皮膚と電極表面との間の導電媒体にな
る。技師は装置の制御部を被験者から隠して、被験者に
装置の出力設定値が見えないようにする。次に、技師は
被験者に、CPT刺激の強さを手動で徐々に増加させる
ので、刺激を感じたら合図するよう伝える。被験者が刺
激を感じたと合図すると、技師はCPT装置の出力を切
る。
【0011】普通、被験者は、皮膚の部位に接触する一
方または両方の電極の下に、または電極の区域内に最初
の刺激を感じると、合図する。これは自然に感じる刺激
ではないので、被験者は何が刺激かを学ぶ必要があり、
したがって、感じたという最初の合図は、実際に最終的
に測定されるCPTよりかなり高いことが多い。次に、
技師は出力の強さをランダムに選択した幅で減少させ、
被験者が刺激を感じなくなるまで強さを次第に低くして
繰り返し刺激を与える。従来のCPT装置には、刺激を
与える、与えない、休むの3位置スイッチがある。この
スイッチは、切り換えるときに機械的なカチッという音
を出す。技師は、位置を変えるときに音を出すノブを回
して、被験者に刺激を与える。
【0012】技師は被験者に次のように言う。「今から
2つのテストをします。休みのあるテストAと、テスト
Bです。感じたのがテストAかテストBか、またはどち
らも感じなかったか教えて下さい」。そして技師はCP
T装置の出力選択ノブを、真の設定や、休みの設定や、
偽の設定に、ランダムに動かす。たとえば、最初の2回
のテストはテストAが真の設定であるシーケンスを与
え、次の3回のテストはテストAが偽の設定であるシー
ケンスを与える。しきい域より上位の(しきい域より高
い)刺激としきい域より下位の(しきい域より低い)刺
激とを与えることにより、技師は被験者の応答に基づい
て2つの上位と下位のしきい域強さの設定の間にしきい
域をしぼることができる。技師がしきい域を決定するの
に電流の強さのステップを大きくしたか小さくしたかに
従って、CPT測定値の分解能が決まる。この手動手段
を用いて、技師は2つの強さの平均値としてCPTを近
似することができる。技師はこの手続きをいろいろの刺
激周波数で繰り返して、特性CPTを決定する(カチム
ス他の前記文献を参照のこと)。技師は、テスト手続か
ら測定したCPT値を手で書かなければならない。次
に、統計的に評価するため、これらのCPT値をコンピ
ュータのソフトウエアプログラムに手動で入力する。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
CPT測定用の従来の装置 カチムスの米国特許第4,305,402号と第4,5
03,863号に示すCPT測定用の従来の装置は、電
池を用いた電源を持ち、これをDC/DC変換器で高電
圧に変換する。また、周波数発生部と出力相互コンダク
タンス増幅器とを用いる。
【0014】従来の装置の出力段は、用途が限定される
浮動負荷型の出力段であって、被験者は浮動状態でなけ
ればならず、2つの出力線のどちらも接地しないので、
外部の装置から監視するのはかなり困難である。
【0015】出力コンプライアンスとは、設定した交流
の定電流に達しようとして装置の出力段が発生する最大
可能出力電圧である。出力コンプライアンスが低いため
に所定の交流の定電流に達しない場合は、クリップが起
こる。刺激を受けている組織のインピーダンスが増加し
たために出力電圧が増加できない場合もクリップが起こ
り、波形は純粋でなくなる。被験者の皮膚抵抗が高い場
合は、出力コンプライアンスは非常に重要である。なぜ
なら、装置が所定の交流の定電流に達するには高い電圧
が必要だからである。従来の装置の出力コンプライアン
スは+−50Vに制限されている。出力電圧コンプライ
アンスが低いと、比較的低いインピーダンス特性を持つ
皮膚の部分に、すなわち皮膚の肥厚していない部分に診
断用の電気刺激を与えることが非常に制限される。
【0016】従来の装置は定期的に校正する必要があ
る。温度・時間・装置のエージング不足の関数として、
出力周波数がドリフトする可能性が常にある。
【0017】従来の装置は全アナログ式である。つま
り、出力強さの設定はノブの設定だけで行う。
【0018】従来の方法では、周波数の精度は非常に制
御しにくい。アナログ制御では、ルックアップテーブル
を用いて動作周波数を選択する。伝達関数は非線形であ
ってドリフトしやすく、メーカが提供するルックアップ
テーブルを見ながら定期的に校正し、注意して設定する
必要がある。
【0019】交流の定電流から得られる知覚のしきい域
を測定する従来の装置は、強さ設定ノブが損傷してしば
しば故障した。このノブは非常に高価な10ターンのポ
テンシオメータ(米国バーンズ(Bournes)製)
で、修理のほぼ50%を占めた。従来の装置の修理の約
1/3は電池に関するもので、残りはスイッチの故障か
任意の故障である。
【0020】その他の参考資料は次の通りである。 米国特許番号 米国特許の発明者 発行日 5,363,859 タケット(Tuckett)他 11/15/94 5,381,805 タケット他 1/17/95 5,020,542 ロスマン(Rossmann)他 6/04/95 タケット他の米国特許第5,363,859号、199
4年11月15日発行は、皮膚に電気刺激を与えたとき
の神経の動作の可能な応答を測定する自動装置を説明し
ている。神経の応答の時間遅れすなわち潜在はタケット
他の方法の重要な要素で、電気刺激を用いるこの測定に
本質的に存在する。ロスマン他の米国特許第5,02
0,542号は、電気刺激に対する皮膚の敏感度を測定
する方法を説明している。被験者がスイッチに触れる応
答の時間遅れすなわち潜在はロスマン他の方法の重要な
要素であり、電気刺激を用いるこの測定に本質的に存在
する。測定値は、時間と電流振幅の関数としてプロット
される。
【0021】
【課題を解決するための手段】この発明の目的は、電流
または電流苦痛の知覚しきい域をディジタル的に自動で
定量的に決定して記録し、診断にも治療にも役立つよう
にすることである。また、この発明は、神経診断の評価
のコースの手引にもなる。
【0022】従来の方法の欠点の中でこの発明によって
除かれるのは、専門の医者と、基準値の予備知識と、電
子的な神経診断テスト結果を処方し解釈するために行う
テスト結果の計算とである。この発明の改良により、臨
床医が神経診断の臨床的および専門的に診断用の電気刺
激を与える際の効用を実質的に高める。この発明の目的
は、刺激の強さと継続時間・刺激の周波数と波形・電極
の大きさ・電気刺激を与える身体の部位などの患者のパ
ラメータ、などの電気刺激の特性を扱い、電気刺激の出
力の記述を標準化して、異なる周波数・身体の部位・患
者のパラメータ・強さ・電極の大きさ、で電気刺激を与
えたときの違いを容易に比較できるようにすることであ
る。さらにこの発明の装置は、テストを行い測定値を診
断して解釈する方法を与える手段を提供する。またこの
発明は、自動装置によりしきい域の測定を最適化する手
段を提供する。
【0023】またこの発明の目的は、性能と製造の観点
から、従来の交流の定電流知覚しきい域装置に比べて以
下の点で改良された方法と装置を開示する。すなわち、
出力電圧コンプライアンス,出力周波数精度,製造コス
トの削減,信頼性の高い自動テスト,扱いやすさ,新し
い機能の追加の容易さ、である。
【0024】この発明のこれらの利点は、試験や試験者
だけでなく患者にも非常に重要である。というのは、こ
の種の内部テストとして、テストを行う時間が必然的に
減り、精度が高くなるからである。要約すると、この発
明の装置は、得られる測定値の評価と即座の診断解釈を
行う即座の手引を提供する。この発明の装置と方法は本
質的に精度が高いので、患者にも被験者にも非常に役に
立つことが大きな利点である。
【0025】
【発明の実施の形態】この発明は、CPT測定と診断と
治療とのための自動化装置を含む。この装置を用いれ
ば、入力データ(すなわち、患者の応答と電気刺激パラ
メータ)の評価を行うのに、医者や技師に関係なくCP
T測定を行うことができる。このテストは、患者が行う
こともできる。この装置はしきい域を自動的に測定する
手段を備え、同時に被験者の応答を監視して被験者の応
答が一貫していることを確認するので、得られた測定値
の信頼性の指標を与え、同時に被験者がだましたり仮病
を使ったりするのを検出することができる。
【0026】この明細書に説明する装置と方法は、電気
刺激,電極,電気刺激を与える身体の部位,被験者のパ
ラメータ,評価する医学的条件、に関する評価パラメー
タを標準化する。
【0027】電気刺激パラメータに従った標準化された
出力 電気刺激出力パラメータは標準化されているので、評価
した診断結果を容易にかつ直ちに治療に用いることがで
きる。
【0028】波形 電気刺激の出力波形パラメータ(たとえば、正弦波,矩
形波,三角波)は、評価手続を始める前に設定または選
択することができる。この特徴があるので、この発明の
装置の多様性が高まる。
【0029】周波数 ヘルツ(Hz,サイクル/秒)で表す刺激の周波数と、
これを与える組み合わせの順序は、評価手続を始める前
に設定または選択することができる。この特徴があるの
で、この発明の装置の多様性と使いやすさが高まる。
【0030】強さ 従来のCPT測定に用いる強さの目盛りは線形であっ
て、応答する神経のしきい域を正確に表すことができな
い。その理由は、電気刺激に対する神経組織の応答は主
として対数であって線形ではないからである。この発明
は、他のパラメータの中で強さを標準化する正規化され
た強さの目盛りにより、この非線形対数応答を処理す
る。出力強さの目盛りをこのように正規化するので、臨
床医は非常に簡単に、CPTにおける電気刺激の強さの
偏りと変動性の大きさを測定することができる。CPT
の強さを正規化するので、臨床医はその測定についての
この発明の格付け目盛りを理解するだけでよく、刺激の
異なる周波数や他のパラメータからCPTを解釈するた
めに別個の参照値を用いる必要はない。この特徴がある
ので、この発明の装置の効用が高まる。
【0031】電気刺激の階段類似 電気刺激の表現と階段との類比について述べる。階段
は、蹴上げと踏み面を備える。蹴上げも踏み面も、階段
の中で変化する寸法である。この発明の装置の電気刺激
の表現を正規化し標準化することに関して述べると、蹴
上げは電気刺激の強さを増やしたり減らしたりするステ
ップである。踏み面は電気刺激を特定の強さで与える時
間の長さに相当する。蹴上げは、以下の説明では電気刺
激の強さの特定の増加として述べ、踏み面は電気刺激を
与える時間の長さの変化として述べる。異なる形の階段
は、特定のテストの電気刺激パラメータに応じて作られ
る。これらの異なる階段を特定の刺激に対応して述べる
と、異なる「出力ステップ目盛り」として特徴付けられ
る。たとえば、異なる「ステップ目盛り」は、異なるテ
スト部位を電気刺激の異なるパラメータで評価するのに
用いる。階段に基づく別の類比は「踊り場」である。こ
れはたとえば、頂上,底,階の間、階段の段である。こ
の踊り場は人が休むところで、2つの電気刺激ステップ
の間の電気刺激のない休止期間の類比と考えられる。電
気刺激を与える蹴上げ(強さ),踏み面(継続時間),
踊り場(休止期間),ステップ目盛り(階段)などのパ
ラメータは、この発明の装置が制御するパラメータであ
る。この発明の動作でこれらの変数の相互作用を同時に
制御できることは、電気刺激の制御において従来の方法
より格段に優れた点である。
【0032】電気刺激の継続時間 実験的研究により、電気刺激を与える動作モードを最善
にするには、電気刺激の継続時間を正確に制御し定量化
しなければならないことが分かった。図16は、皮膚の
電気刺激の継続時間と電流知覚しきい域(CPT)の測
定との関係を、電気刺激の3つの異なる周波数(5H
z,250Hz,2000Hz)で表す。図16から、
CPT測定は電気刺激を与える継続時間により大きく影
響されることが分かる。この装置の省略時の動作モード
は、5Hzの刺激を3秒間、250Hzの刺激を2秒
間、2KHzの刺激を1秒間与えて、図16に示すしき
い域の水平域の測度を得る。これは、この発明の応用を
最適にする重要な特性である。電気刺激を与える時間
を、タイミング精度の高いマイクロコントローラ20
0,219を用いて標準化するので、従来の手動タイミ
ングに比べて、この発明の装置のCPT測定の精度は非
常に高い。CPTの特定の応用や関連する評価に従っ
て、電気刺激を与える時間を修正し、それに応じて出力
パラメータを標準化する。
【0033】電気刺激の強さの分解能心理 物理学的パラダイム(paradigm)を用い
て、人が同様な2つの電気刺激の強さを主観的に区別す
る能力を測定するときは、刺激の2つの異なる強さの差
を区別する被験者の能力を測定する際にいくつかの要因
を考慮しなければならない。心理物理学の用語で前に述
べたように、しきい域は動的現象であって、継続的に変
動している状態である。この変動があるため、知覚しき
い域を電気刺激で定量化するための分解能力が制限され
る。実験的研究により、同じ周波数の2つの電気刺激の
強さを区別する能力とこの2つの強さの差の対数%との
関係を示す図17の特性曲線を決定した。図17は、2
つの強さの間に臨界的なパーセント差があることを示
す。この発明の装置は、知覚しきい域を評価する際に、
比較のために行う2つの強さの差のテストを標準化す
る。また、この標準化は、評価する実際のテスト部位だ
けでなく、特定のテストモードを選択する際に試験者が
与える被験者のパラメータも考慮する。
【0034】電気刺激の休止期間の長さ 電気刺激を与えない休止期間を標準化することも、被験
者が電気刺激を区別する能力と、得られた測定値の一貫
性と信頼性とを高める、別の重要な機能である。正弦波
の交流の定電流刺激を用いた研究により、刺激の間の休
止期間と同じ強さで与えられた2つの電気刺激を被験者
が区別する能力との関係を観察した。刺激を繰り返し与
えると、連続した刺激の間の感覚が、余りひどくはない
が融合する、重要な休止期間の長さがある。この融合現
象が起こると、しきい域を正確に測定することができな
い。その理由は、一度感じると感覚が減衰するからであ
る。この感覚の減衰は、周波数によって異なる特徴的な
形があることが分かった。図18は、2つの刺激を区別
する能力と刺激の間の休止の継続時間との関係を示す。
この発明の装置は、いろいろの周波数の刺激を与えたと
きのいろいろの特徴的な電気刺激周波数特性を標準化す
る。刺激の間の休止の継続時間を標準化して、電気刺激
をオン/オフしたことを区別する被験者の能力を最適に
し、他方では与える刺激を高速にし過ぎて、すなわち休
止期間を短くし過ぎて、感覚が融合するようなことがな
いようにする。このように刺激の休止期間を正確に制御
すると、強制選択CPT測定,急速CPT(R−CP
T)測定,痛みCPT(N−CPT)測定,その他の知
覚しきい域測定の精度が高まることが分かった。
【0035】この装置のクーロン出力目盛り この分類法は混乱していた。というのは、「アンペア」
という単位は、神経に電気刺激を与えたときに起こる神
経の応答を十分反映しないからである。電流の強さを測
る標準単位として、アンペアは1クーロンの流れすなわ
ち毎秒流れる電子の数に等しい。人の皮膚の神経セルが
電気刺激に応答する生理的速度は0.4ミリ秒から1
0.0ミリ秒である。したがって、神経の応答特性を1
秒間のアンペア数で表すと、神経繊維の選択された母集
団の電気的皮膚知覚しきい域を評価するサンプリング間
隔としては大き過ぎる。
【0036】CPTやN−CPTやその他の知覚しきい
域は、交流の定電流かクーロンで表される。クーロン
は、被験者に与えた実際の電荷すなわち電子数である。
この充電期間は、刺激を受けている神経が減極する期間
である。図21は、CPT評価に用いる5Hzと200
0Hzの正弦波電気刺激のグラフである。理論的には、
神経繊維の主な種類(すなわち、髄鞘を持つものと持た
ないもの)の減極速度(すなわち、時間)に差があるた
め、各刺激周波数は神経選択的である。2000Hzの
電気刺激は速すぎる(0.25ミリ秒減極)ので、大き
い髄鞘を持つAベータ神経繊維だけが十分減極して応答
する。応答の遅い、髄鞘を持たないC繊維(応答を出す
には、最大5ミリ秒の継続した減極刺激が必要)は、2
000Hzの電気刺激には応答しない。所定の強さで
は、遅い周波数の方が速い周波数より多くの電荷を送
る。図21では、電荷を正弦波曲線の下の陰をつけた部
分で表す。伝統的な神経生理学的研究によると、電気の
観点から、小さい繊維をしきい域まで上げるにはより多
くの電荷を流さなければならない。5Hzの正弦波電気
刺激の曲線の下の部分は、同じ強さ(アンペア)の20
00Hzの波の400倍の電荷を送る。立ち上がり時間
と電荷送りの差により、CPTの神経選択性が異なる。
神経組織のこの特性はよく知られており、神経生理学の
どの教科書にも書かれている。この発明はCPTの出力
値を標準化して、電気刺激の異なる周波数,波形,その
他のパラメータにより生じる差に対処する。
【0037】次の式は、特定の周波数(F)で180度
の継続時間(T/2)(すなわち、1/2サイクルの
間)のピーク電流強さ(Ip)の正弦波の下の面積を測
定する式の誘導である。
【数1】
【0038】上の式は、マイクロコントローラ200が
電流出力をクーロン出力に変換するのに用いる。技師が
しきい域の測定をクーロンすなわち電荷で測定したい場
合は、出力電気刺激をアンペアかクーロンかに選択でき
るLCDディスプレイ画面100により行う。
【0039】この発明は、これらの異なる周波数の波形
と刺激の強さとを比較する困難さをなくすものである。
CPT測定の変動性の大きさは何かを決定しようとする
ときや診断の目的のためには、これは重要である。
【0040】電極の大きさと構成に従う標準化された電
気刺激出力 電極のサイズパラメータ 電気刺激を用いて人の皮膚の知覚を研究した結果、発明
者は、金メッキした電極がインピーダンスが最も小さく
て電気刺激を最も良く伝えると結論した。インピーダン
スは、真鍮,銀,塩化銀などで作った他の種類の電極を
用いると特に障害になるものである。さらに、発明者
は、最適の大きさの電極は直径1cmの丸い電極である
ことを確かめた。この大きさの電極は、再現性のある正
確なCPTを任意の皮膚の部位から測定するのに望まし
いものである。広範な研究に基づいて、発明者は、皮膚
の電気刺激の知覚と皮膚の電極の大きさとの関係を、図
20に示すように決定した。種々の電極の大きさと構成
とに基づいた基準値を用いることにより、この発明の装
置は任意の大きさの電極を用いることができる。これ
は、図20に示す関係を理解することが前提である。装
置9を操作する技師は、装置9で特定の評価に用いる電
極の種類/大きさを選択し、または電極の種類を入力す
る。装置9のマイクロコントローラ200は、用いる電
極に従って出力を標準化する。電極の大きさは、この発
明の装置が自動的に制御する重要な変数である。電極の
大きさに関してCPT評価を自動的に標準化できること
は新規なことであり、従来の技術より優れたこの技術の
改良点である。
【0041】異なる大きさの電極の同時使用 臨床応用では、皮膚の表面の1センチメートル以下の小
さな知覚分布を持つ非常に微細な神経枝脈を評価する必
要がある。このような神経は、唇や顔の周りや、足や手
の指の底面にあることが多い。このような部位をテスト
するには、皮膚の部位に小さな電極を1個だけ当てるの
がよい。これは図3のテスト部位に示すこの発明の別の
実施態様のように、2個の電極を用いて皮膚の一部に電
気刺激を伝えるのとは異なる。特に第2電極の表面積が
かなり大きくて電流密度が大きく分散する場合は、電極
を1個だけ用いると、正確で信頼性と再現性があるCP
T測定値が得られることが確かめられている。電極が大
きいほど、知覚しきい域より高くなるのに必要な電流密
度に達すことができない。これは、表面積が小さい電極
の電流密度が非常に高く、したがって電流知覚しきい域
が非常に低いことと対照的である。図19は、大きさの
異なる2個の皮膚電極(E#1とE#2)を用いた皮膚
の電気刺激の知覚を示す。この例では、電極は身体の対
応していない2つの部位、たとえば手の指と足の指では
なくて、対応した2つの部位、たとえば手の指同士に装
着している。この異なる大きさの電極設計を図15に示
す。図15では、表面積が1平方センチメートルの電極
260を足の親指の先に装着し、表面積が10平方セン
チメートルの電極261を足の内側に装着している。両
電極を共通の電極ケーブル262で装置9に接続する。
このように設計すると、小さい電極の電流密度は10倍
になる。電気刺激の強さを次第に大きくしながら与える
と、すべての感覚はまず足の指の小さな電極で生じる。
【0042】身体のテスト部位に従って標準化された電
気刺激出力 CPT測定値を迅速にかつ容易に評価するのを妨げる別
の大きな要因は、身体の領域が異なると特性CPTも異
なることである。たとえば、足指の背面の指骨から得ら
れるCPTは、手指の背面の指骨から得られるCPTよ
り一般に非常に高く、また後者は顔の三叉神経テスト部
位から得られるCPTより一般に非常に高い。図3
(a)〜(d)は標準化されたCPTテスト部位を示
す。これは足の指,手の指,顔,首の皮膚を含むが、こ
れに限られるわけではない。また、CPTは口の中また
は身体の任意の空所内でも測定される。身体の領域が異
なると特性CPTも異なることをこの発明では標準化し
ている。身体のいろいろの部位のCPTを正規化したの
で、臨床医はこの発明の評価目盛りを理解するだけでよ
く、または単に装置9のディスプレイ100を読んで結
果を解釈するだけでよい。身体のいろいろの部位からの
CPTを解釈するのに、別の参照値を用いる必要はな
い。
【0043】被験者のパラメータに従った標準化された
電気刺激出力 いろいろの応用で、正規化されたCPT評価と他の関連
する評価パラメータとの相関をとりたいことが多い。た
とえば、病院内でまたは工場現場で手根管症候群をスク
リーニングするときは、測定の精度を高めるために評価
対象の被験者に関する人口統計的な情報を与えることが
望ましい。たとえば、従業員にこのようなスクリーニン
グ評価を行う前に、技師は次の情報を装置のメニューか
ら選択し、または装置に入力する。すなわち、従業員の
性別,年齢,身長,体重など、またできれば他の適当な
明確な医療的および人口統計的結果、たとえば過去の外
傷や、糖尿病,アルコール中毒,内分泌障害などの条件
を含む神経障害の危険因子などの情報である。マイクロ
コントローラ200の評価パラメータを用いてこれらの
変数を相関的に分析して、テスト結果を評定し、評価
し、診断する。これらのパラメータの評価データを標準
化することにより、この装置の診断効用は高まる。
【0044】装置の自動的しきい域測定機能 すでに述べたように、CPTの自動測定にはいろいろの
アルゴリズムが用いられる。これらのアルゴリズムにつ
いては、この明細書の装置の動作説明の項で一層詳細に
説明する。この装置は一般的に言ってコンピュータ化さ
れていてプログラム可能なので、いろいろの種類の記号
論理学的回帰モデルを用いていろいろの種類のしきい域
を測定することができる。線形および非線形回帰モデル
を用い、パラメータを評価し、記号論理学的な関係の曲
線を評価することができる。これまで健康な人について
確立されている信頼限界を用いた確率によって電気刺激
のしきい域を統計的に測定し、また他の種類の統計的モ
デルを用いてCPTの自動測定を行うことができる。従
来のような、臨床医がCPT測度を計算して評価する方
法(得られた測度を解釈するためにコンピュータのソフ
トウエアプログラムに手動で入力する必要がある)を使
わないので、この装置を用いると臨床的な診断が非常に
簡単になる。
【0045】装置の動作 この発明の装置はコンピュータで制御するので、装置を
操作する技師が装置の制御盤のモード選択に関するボタ
ンを押せば、いろいろの出力モードで機能することがで
きる。このいろいろの動作モードの例を以下に説明す
る。
【0046】最初の起動モード 技師107(図1参照)が電源ボタン217(図2参
照)を押して装置9を起動すると、液晶ディスプレイ1
00はこの装置のメーカ名やその他の関連情報を表示す
る。
【0047】誘導自動ケーブルテストモード 最初の起動モードが終わると、装置9は自動的に誘導自
動ケーブルテストモードに進む。このモードでは、ディ
スプレイ100に命令を表示して、技師が誘導自動ケー
ブルテストを行ってCPT評価に用いるケーブルが完全
であることを確認するよう指示する。これは、この発明
を実施する上で重要な特徴である。従来のCPT装置は
自動ケーブルテストを設計に組み込んでいないので、絶
縁シース内のケーブル19が損傷していても、テストを
行う技師107が気が付かないことが多かった。ケーブ
ルが損傷すると、回路がときどき短絡して、CPTを正
確に測定することができない。
【0048】以下に、最初のディスプレイ画面100の
表示と、装置9の自動ケーブルテスト機能モードの例を
示す。最初、画面100に次のように表示される。これ
は数秒経つと自動的に変わる。 CPT装置(CPT DEVICE) 版権1995年(COPYRIGHT 1995) 次に、画面100は装置の一連番号と現在の電池のレベ
ルを示す。患者のテストを行うには、20%を超えて充
電されていなければならない。何も応答しなくても次に
進む。 一連番号1234(Serial Number 12
34) 電池のレベル: 100%(BATTERY LEVE
L:100%) 電池のレベルが20%以下のときは、画面100に次の
ように表示される。このメッセージを60秒間表示した
後、装置の電源が切れる。 電池を充電してください(BATTERY MUST
BE RECHARGED)
【0049】充電が十分なときは、装置9は続いて試験
前ケーブルテストを行う。このテストは、電極,ケーブ
ル,コネクタと、CPT装置9が全体的に完全であるこ
とをチェックする。画面100はまず、電極を手に持っ
てからモードボタン23を押すよう、技師に命令する。
画面100に次のように表示される。 電極を手に持ってください(TOUCH ELECTR
ODES) モードボタンを押してください(PUSH MODE
TO RUN) 第2に画面100は、電極を手に持ったままケーブル1
9を振って、装置9にケーブル19の欠陥を自動的に評
価させるよう、技師107に指示する。テストが進むに
つれて、画面100上の星印が1つずつ消えて、このテ
ストが終わると全部消える(約5秒間)。画面100に
次のように表示される。 テスト中(TESTING) ****** ケーブルを振ってください(SHAKE CABLE)
【0050】第3に画面100は、表面に触れずに電極
を分離して持ち、モードボタン23を押すよう、技師1
07に指示する。画面100に次のように表示される。 電極を分離してください(SEPARATE ELEC
TR.) モードボタンを押してください(PUSH MODE
TO RUN) 第4に画面100は、電極を分離したままケーブル19
を振って、装置9にケーブルの欠陥を自動的に評価させ
るよう、技師107に指示する。テストが進むにつれ
て、画面100上の星印が1つずつ消えて、このテスト
が終わると全部消える。画面100に次のように表示さ
れる。 テスト中(TESTING) ****** ケーブルを振ってください(SHAKE CABLE)
【0051】ケーブルテストの結果 ケーブルテストに不合格のときは、次のメッセージが画
面100に現れる。 ケーブルテスト不合格(CABLE TEST FAI
LED) リセットボタンを押してもう一度ケーブルをテストして
ください(PUSHRESET TO START C
ABLE TEST AGAIN) 数秒後、再びケーブルテスト手続が最初から自動的に始
まる。ケーブルテストに合格すると、技師107は次に
進んで患者218に電極を取り付け、以下に示すように
テストを続ける。
【0052】手動テスト動作モード この装置9の手動動作モードは、自動ケーブルテストに
合格した後に始まる。この時点で、装置は省略時の動作
モード、すなわち「手動モード」で機能するようになっ
ている。このモードでは、この装置は従来の手動装置と
同様に機能する。すなわち、技師107は真または偽の
刺激を与え、装置の周波数出力を手動で選択し、電流強
さノブ20により交流の定電流の強さを手動で制御す
る。手動モードでは、コンピュータ化された装置の高度
の機能、たとえば波形の選択,電極構成/寸法の選択,
記憶,プリントアウト,CPT測度の診断評価,テスト
部位の識別、などを行う。
【0053】また、手動モードでは、強さボタン21,
22を押して、この設計の電気刺激を上げたり下げたり
することができる。電気刺激出力パラメータ、たとえば
継続時間や増加や減少は、テストを行う周波数と部位ま
たはその他の出力パラメータに従って、予めプログラム
されている。これについては後で説明する。
【0054】自動CPT測定モード 自動CPT測定は、技師107または被験者218の制
御の下で行われる。これは、試験を命じた医者の指示に
従って試験を行う運転者すなわち技師が選択する。試験
を始める前に、技師は装置9を用いて、身体のテスト部
位に対する特定の電気刺激パラメータと電極の大きさと
構成とを選択する。これには、ディスプレイ100に示
されている選択メニューから該当する項目を選択すれば
よい。強さノブ20をどちらかの方向に回し、ディスプ
レイ100に表示されている部位選択メニュー項目をス
クロールする。モード選択ボタン23を押すと、表示さ
れた部位が選択される。評価しようとする皮膚の部位に
皮膚テスト電極を装着し、一般にテープで固定する。電
解質を含む導電ゲルが、テストしようとする皮膚と電極
表面との間の導電媒体となる。
【0055】強さ調整のオプション 自動CPT測定の次のステップで、被験者のしきい域強
さを近似するために電気刺激を与える。これを「強さ調
整手続」と呼ぶ。この装置が強さ調整手続を自動的に行
えることは、従来の装置に比べて非常に優れた点であ
る。
【0056】強さ調整は、多くの方法を単独にまたはこ
の装置と組み合わせて行うもので、いくつかの例を次に
示す。 1. 技師が強さノブを用いて行う制御 技師107は、強さノブ20を用いて電気刺激の強さを
手動で大きくすることができる。被験者が刺激を感じた
と合図するまで、電気刺激を手動で大きくする。次に、
技師は電気刺激を切り、強さ選択ノブ20と、偽ボタン
25,休止ボタン26,真ボタン27とを組み合わせて
用いて、強さが約40マイクロアンペア範囲に入るま
で、より小さい強さの電気刺激を与える。ここで、被験
者が刺激を感じたと合図したときが“1”の強さで、そ
の強さより下では40マイクロアンペアではない。技師
107は、装置9のディスプレイ100に示される電気
刺激の強さを監視する。この範囲が決まると、装置の強
さをこの範囲の下限に設定し、自動モードボタン28を
押して、自動CPT評価を始める。
【0057】2. 技師が強さの上げボタン22と下げ
ボタン21を用いて行う制御 技師107が強さの上げボタン22を押し続けると、テ
ストする電気刺激の周波数と身体の選択した部位とに従
って、出力電気刺激の強さが所定の速度で所定の時間増
加し続ける。強さ上げボタン22から手を離すと、刺激
はすぐ消える。強さ上げボタン22を押すと、前に設定
した強さの電気刺激を引き続き与える。また、強さ下げ
ボタン21を押すと、前に設定した値より1ステップ低
い強さの電気刺激を与える。強さ下げボタン21を押し
続けると、テストする刺激の周波数と身体の選択した部
位とに従って、電気刺激の出力の強さは所定の速度で所
定の時間減少し続ける。強さ上げボタン22と下げボタ
ン21とが強さを変える機能がこのように異なるので、
CPTを迅速に測定する効果が高くなる。
【0058】強さ上げボタン22と下げボタン21とを
用いて、CPTを強さの1ステップ以内で近似すること
ができる。この範囲が決まると、装置の強さをこの範囲
の下限に設定し、自動モードボタン28を押して自動C
PT評価を始める。異なる強さに迅速に切り換えられる
ことは診療上多くの場合非常に望ましいことであって、
この装置が従来のものより改良されていることを示す。
【0059】3. 被験者が遠隔モジュールを用いて行
う制御 評価を行うよう指示を受けると、被験者218はディス
プレイ100のメニューから強さ調整項目によりテスト
を選択する。この被験者が制御する調整手続は、被験者
218が遠隔モジュール101を用いて行う。被験者2
18は指示によりまたは視覚や聴覚で合図を受けて、遠
隔モジュール101上の開始ボタン15を押し続けて、
電極に接触している身体の部位に電気刺激を感じるのを
待つ。被験者は、電気刺激を感じるとすぐ開始ボタン1
5を離すよう指示されている。開始ボタン15の隣にあ
るLED11がこのとき点灯して、被験者に視覚的に合
図をする。この調整手続中、前に規定した刺激のステッ
プ刻みパラメータ,出力周波数,身体の部位,選択され
たその他の刺激パラメータに従って、電気刺激が増加す
る。被験者が開始ボタン15から手を離すと、電気刺激
はすぐ止まる。
【0060】被験者は、指示または合図を受けてこの手
続を数回繰り返す。最後に4個のLED11,12,1
3,14がすべて点灯すると、調整手続が終わったこと
を示す。また、装置から音を出して、テストが終わった
ことを聴覚的に合図してもよい。自動強さ調整は、使用
する特定の強さステップ表の最低ステップから始める。
逐次の電気刺激は、前のテストを止めたときの出力の強
さより数ステップ下から始める。最低のステップ値から
始めないので、調整手続において被験者しきい域を速く
近似することができる。マイクロコントローラ200は
メモリ201を用いて被験者218の応答が矛盾してい
ないか監視し、被験者218が遠隔モジュール101の
テストボタン15を用いて2回続けて同じ応答をしたと
きに、調整手続を停止する。この自動調整手続が自動的
に停止すると、出力の強さを、一貫した感覚を起こさせ
た強さより1ステップ下げる。LEDがすべて点灯した
ことは、調整手続が終わったことだけでなく自動CPT
測定が始まることを被験者に知らせる合図である。この
手続中にいつでもリセットボタン24を押せば、強さは
ゼロにリセットされる。
【0061】二重盲検法による自動CPT測定 二重盲検法により自動CPT測定を行う場合、技師10
7と対話する場合と対話しない場合がある。マイクロコ
ントローラ200はこの強制選択テストを制御し、第1
テスト(テストA)または第2テスト(テストB)にお
いて、電気刺激を与える真のテストをランダムに行う。
被験者も技師も、どのテストが実際に真のテストかを知
らない。テストを始める前に、自動CPT測定は「テス
トA」の次に「休止期間」がありその次に「テストB」
があるという一連の短いテストサイクルであることを、
被験者218は教えられる。各テストで、遠隔制御モジ
ュール101上の特定のLEDが点灯し、同時に装置の
スピーカ236から対応する音声,ピーッという音,聴
覚合図などが出る。各テストサイクルで被験者218は
「テストA」を受ける。この合図として、「テストA」
ボタン15の上にあるLED12が点灯し、遠隔制御モ
ジュール101のスピーカ236から音声信号が出る。
このテストの後に短い休止期間がある。この合図とし
て、「休止/なし」ボタン17の上にあるLED13が
点灯し、また遠隔制御モジュール101のスピーカ23
6から音声信号が3回出る。休止期間の後に「テスト
B]がある。この合図として、「テストB」ボタン18
の上にあるLED14が点灯し、また遠隔制御モジュー
ル101のスピーカ236から対応する音声信号が出
る。テストBは、遠隔制御モジュール101のスピーカ
236から音声信号が3回出ると終わる。また、テスト
Bが終わったとき、すべてのLED(テストA用12,
休止用13,テストB用14)が点灯する。これは患者
が応答するようにとの、またテストBが終わったとの合
図である。
【0062】テストBが終わると、患者218は、テス
トAとテストBのどちらを強く感じたか、どちらのテス
トも同じ感じだったか、またはどちらも感じなかった
か、を決めるよう指示される。患者218は、遠隔制御
モジュール101上のテストAボタン16,なしボタン
17,テストBボタン18のどれかを押して自分の選択
を示す。または、被験者は技師107にテストの結果を
伝え、技師107か被験者218が装置9上の対応する
テストAボタン29,なしボタン30,テストBボタン
31のどれかを押してもよい。技師107か被験者21
8がテストの結果を示した後、装置9上の点灯している
自動モードボタン28を押すか、遠隔制御モジュール1
01上の開始ボタン15を押すと、次のテストが始ま
る。このとき開始LED11が点灯して、隣のテストボ
タン15を押して次のテストを開始するよう被験者にう
ながす。
【0063】マイクロコントローラ200が実際のCP
Tを計算するまで、テストサイクルを数回繰り返す。C
PTが決まると、スピーカ236から或る音が出てこの
値が決まった(以下に説明するように)ことを伝え、遠
隔モジュール101内の制御はすべて非活動状態にな
る。CPTデータは装置9のメモリ201に自動的に記
憶され、ディスプレイ100に表示される。また、プリ
ンタ105にプリントすることができる。プリントする
には「記憶/プリント」ボタン32を押す。
【0064】電流知覚しきい域の自動計算 しきい域の自動計算は、マイクロコントローラ200が
強制選択テスト応答を監視して測定する。マイクロコン
トローラ200はしきい域の測定に、前に述べた方法の
どれを用いてもよい。
【0065】上述の通常用いられる二重盲検強制選択テ
スト法では、40マイクロアンペアのテストステップが
用いられる。連続した強制選択の真/偽テストサイクル
の8回中の6回に、被験者218が少なくとも3回のテ
ストでテストを正しく選択し、3回のテストで強さが1
ステップ(40マイクロアンペア)低い電気刺激を正し
く区別できない場合、CPTが決定される。正しい応答
とは、「テストA」か「テストB」を知覚したときに、
被験者218が「真のテスト」(すなわち、電気刺激の
あるサイクル)であると報告しまたは応答した場合であ
る。正しくない応答とは、「テストA」か「テストB」
を知覚したとき、または「テストA」も「テストB」も
知覚しないとき、または「テストA」も「テストB」も
同じものとして知覚したときに、被験者218が「偽の
テスト」(すなわち、電気刺激のないサイクル)である
と報告しまたは応答した場合である。CPTは、知覚さ
れた電気刺激の強さと知覚されなかった1ステップ低い
強さとの平均である。一連の真/偽テストサイクル中に
被験者が正しい応答を選択すると、マイクロコントロー
ラ200はランダムにその強さを繰り返すかまたは強さ
を40マイクロアンペア下げる。被験者が正しくない応
答を選択すると、マイクロコントローラ200はランダ
ムに次のテストサイクルでその強さを繰り返すかまたは
強さを40マイクロアンペア上げる。
【0066】自動しきい域測定の確認基準 自動しきい域測定はこの発明の1つの動作モードであっ
て、所定の程度の確認基準で機能する。技師はいくつか
の要因に基づいて確認基準を選択する。この確認基準
は、しきい域の自動測定に必要な強制選択テストサイク
ル数に直接影響する。確認の程度を高くするほど、強制
選択数テスト数は多くなる。たとえば、前のパラグラフ
で説明した方法は、「連続した強制選択の真/偽テスト
サイクルの8回中の6回」が規定された基準内にあると
きに、CPTが決定された。しかし、確認の程度を高く
すると、たとえば連続した強制選択の真/偽テストサイ
クルの12回中の10回が規定された基準内になければ
ならない。被験者の従順さと理解がテスト要因として重
要でない場合は、テストを速く行うために低い確認基準
を用いることが望ましい。対照的に、テストを良く理解
しないたとえば幼児をテストする場合には、確認基準を
高くする必要がある。しかし、仮病を使う恐れのある被
験者をテストする場合は、高い確認基準が望ましい。
【0067】一貫性の監視 マイクロコントローラ200の動作のもう1つの自動機
能は一貫性の監視である。この機能はテストサイクルの
応答を監視して、測定するのに十分であるはずの32テ
ストサイクル以内にCPTを決定できないときは自動的
に活動状態になる。この状態になるとテストは自動的に
中止し、「超過(EXCESSIVE)」というメッセ
ージがLCDディスプレイ100に表示される。このメ
ッセージは、テスト回数が多すぎることを技師に示す。
その原因は、テスト前の強さの調整が正しくない(手動
で行ったとき)、ケーブルが切れた(これは自動電極ケ
ーブルテストで調べられる)、被験者が従順でない、な
どである。被験者が従順でないことを自動的に検出でき
ることは法医学応用の臨床医にとって貴重な情報であ
り、従来の装置にはない新規な機能である。一貫性の監
視の程度は、確認基準と同様に可変である。
【0068】急速CPT R−CPT動作モード この発明は、ミリアンペアだけでなく特殊CPT単位で
もCPTを測定する。この特殊単位は、後で説明するよ
うにCPT技術の大きな改良である。特殊なCPT単位
を用いるとCPTの測定がより速くなるので、区別する
ために今後は接頭字「R−]を付ける。
【0069】R−CPT(ラピッドスクリーニング)モ
ードでは、迅速な電流知覚しきい域(R−CPT)の測
定と診断解釈ができる。R−CPTは、自動または手動
制御を用いて技師または被験者が制御することにより得
られる。R−CPT出力電気刺激のステップ刻み目盛り
は、特定の身体部位,年齢,性別,その他のパラメータ
に従って選択する。また、R−CPT出力は、刺激波
形,電気刺激を与える時間の長さ,前述のように周波数
に従って時間の長さが変わる刺激の間の休止すなわち休
止期間、を標準化する。たとえば次のステップ刻みパラ
メータを選択できる。すなわち、2kHzの電気刺激を
1秒のステップで与え、250Hzの電気刺激を2秒の
ステップで与え、5Hzの電気刺激を3秒のステップで
与える。
【0070】特定の強さのステップをランダムに繰り返
してよい。マイクロコントローラを用いてタイミングと
動作とを決める場合は、各ステップにおいて、次のステ
ップで同じ強さを繰り返す確率を選択することができ
る。この確率は応用によって異なり、0%から100%
の直前までの範囲である。日常の臨床応用では60%の
確率を用いると効果的である。このように確率を用いる
とテスト手続がランダムになり、電気刺激の強さを増加
させるのに必要な時間間隔に変化を与える。この新規な
変化性は従来はなかったもので、応答をさせるのに感覚
ではなくテストの継続時間を用いるので、被験者が仮病
をつかうことはできなくなる。
【0071】被験者218は、遠隔モジュール101の
テストボタン15を用いて自分でR−CPTテストを行
うことができる。このボタン15は、テストサイクル中
押したままにする。選択された特定の出力目盛りを用い
て電気刺激を増分的に与え続けるが、偽の増分(すなわ
ち、同じ強さでステップを繰り返す)をランダムに間に
はさむことにより、応答が正しいことを確認する。ボタ
ンから手を離すと、電気刺激は終わる。
【0072】最も簡単な形式の急速CPT測定では、0
と9.99ミリアンペア(mA)の間の少数の増分を用
いる。最大の交流の定電流出力は9.99mAである。
急速モードを用いた所望のCPT測定の分解度は、用い
るステップの大きさによって決まる。実際のステップと
ステップの設計は、応用によって変わる。たとえば、異
常に低い知覚しきい域を求めているときは、低い強さに
は他の場合より大きな分解度を用いる。低いしきい域に
は全く関心がなく(たとえば神経の再生)高いしきい域
には関心がある場合は、低いしきい域は全く飛ばして、
最初に与えるテスト電気刺激を5mAから始めてもよ
い。このステップの選択の性質は、部位に特有の急速ス
クリーニングモードに関する以下の説明で明らかにな
る。
【0073】各R−CPT単位は、身体の部位,電気刺
激パラメータ,CPT評価を行う応用のモードに従って
標準化される。R−CPT単位の決定は1から25の目
盛りでもよく、またはたとえば身体のテスト部位の像に
強さのカラーコードを重ねた、目に見えるアナログ形式
で与えてもよい。この目盛りは、前に述べたカチムスの
特許のテスト法で得られる基準CPT値の百分位数格付
けに基づいている。カチムスの特許は、分解度を0.0
1mAにすること、すなわち0から9.99mAの範囲
を1000ステップにすることに基づく、はるかに大き
な目盛りを用いている。R−CPT単位のステップを小
さくすると、従来の方法に比べて繰り返しCPT測定の
変動が非常に小さくなり、またCPTの近似を得て解釈
する速度が増す。
【0074】部位に特有のR−CPTを測定することに
より、データを見る臨床医または技師は、測定が基準範
囲より下(知覚過敏)か、基準範囲内か、基準範囲より
上(感覚減退)かを即座に評価することができる。これ
らの測定は、装置を機能させるアルゴリズムにより標準
化される。したがって、臨床医は外部のルックアップテ
ーブルを必要とせず、また臨床医や技師は測定を解釈す
るためにコンピュータの評価ソフトウエアプログラムに
データを入力する必要もない。手続を行ったり解釈した
りすることが容易になるので、これは大きな改良であ
る。
【0075】R−CPT単位目盛りの決定に用いられる
統計的方法の例 健康な人の身体の特定の部位から得た健全なCPT測定
値の百分位数格付けを決定する。この例では、これらの
基準百分位数を、第1百分位数より低い値から99百分
位数より高い値まで8ステップで計算する。格付けのた
めに、8個の異なる百分位数値にR−CPT単位の値の
6〜13を割り当てる。これは、CPTの基準範囲限界
をR−CPT単位の値で表すために行う。さらに、基準
範囲最小百分位数値より低い5個のR−CPT単位値
“1”,“2”,“3”,“4”,“5”がある。これ
らの低い値は知覚過敏として分類されるものであって、
神経が興奮していらだっているが知覚機能は失っていな
いことを示す知覚過敏すなわち異常に低いR−CPT値
を表す。これらの5個の知覚過敏R−CPT値は、次の
方法で決定することができる。テストする身体の部位内
の、最小の健康なまたは普通のR−CPT強さをミリア
ンペアで表した値を、0.001ミリアンペアの値から
始まって5つの対数ステップで割って、5つの知覚過敏
R−CPT値を決定する。さらに、R−CPT単位値
“13”より大きい12個のR−CPT値がある。これ
らは感覚減退R−CPT値である。最高のR−CPT値
の交流の定電流の強さの値は9.99である。感覚減退
R−CPT値は、神経が機能を失って、刺激に余り感じ
なくなったことを示す。
【0076】15個の感覚減退R−CPT値を、ミリア
ンペア(mA)で表す最大の健康なR−CPTと9.9
9mAとの間で15対数ステップを用いて決定する。こ
の定義に基づいて、“1”と“25”の間のR−CPT
値目盛りを定義した。要約すると、R−CPT値の
“1”から“5”は知覚過敏値を表し、“6”から“1
3”は健康の測定であり、“14”から“25”は感覚
減退の測定である。R−CPT値はかなりの量の情報を
与えるので、臨床医はテスト部位に与えた各電気刺激の
種類から得られたR−CPTテスト結果を解釈すること
ができる。用いるステップが25個だけであることは、
従来の方法に比べて繰り返しCPT測定の変動を減らす
のに非常に優れていることが分かった。R−CPT評価
とこの発明の高度の自動診断機能とを組み合わせて行う
と、従来の方法に比べてCPT評価の感度が高くなる。
【0077】次の表は、部位に特有のこの発明のR−C
PT目盛りを表す。各定電流正弦波形周波数の下に並べ
たCPT強さの値は、標準CPT増分である10マイク
ロアンペア(100=1.00ミリアンペア)毎であ
る。表の値は、大人の被験者に一対の直径1.0cmの
整合した金電極を用いて得たものである。刺激は、20
00Hzの電気刺激を1秒間、250Hzの刺激を2秒
間、5Hzの刺激を3秒間与えた。図3は、種々の脊髄
皮膚節部分(Cは頚、Tは胸、Lは腰、Sは仙骨)と、
脳神経部分(Vは三叉神経)の、電極を装着した部位で
ある。次の表の%の欄に示す数字は、記載した各R−C
PT値の基準百分位数を示す。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】
【表3】
【0081】
【表4】
【0082】
【表5】
【0083】特有でない急速スクリーニングモード 一般化された、部位に特有でない、出力がランダムなス
テップ刻み目盛りは、次のG−CPT目盛りに示すよう
に各周波数で用いられる。この目盛りは、種々のCPT
刺激周波数のすべてに用いることができる。選択された
刺激の波形に従って、刺激は2000Hzの電気刺激で
は1秒間、250Hzの刺激では2秒間、5Hzの刺激
では3秒間与えられる。各交流の定電流正弦波形周波数
の下に並べたCPT強さの値は、標準CPT増分である
10マイクロアンペア(100=1.00ミリアンペ
ア)毎である。値は、一対の直径1.0cmの整合した
金電極を用いて得たものである。次の表は30ステップ
G−CPT目盛りの例である。
【表6】
【0084】R−CPT手続 以下はR−CPT手続の説明である。試験前の電極ケー
ブルテストを完了し、ディスプレイ100のメニューを
用いて(自動CPTテストでの部位選択について前に説
明したのと同じ手続)特定の電気刺激パラメータと身体
のテスト部位を選択した後、刺激電極を被験者218の
身体の部位に装着する。技師107または被験者218
が実際にR−CPT手続を行う。この発明の装置は種々
の種類のR−CPTテスト手続を行うことができるとい
う点で従来の方法より優れている。
【0085】技師が制御するR−CPT手続 テストを行う技師107は被験者218に、これから刺
激をゆっくり増加させるので刺激を感じたら被験者は技
師に合図するよう伝える。技師107は各テスト部位で
R−CPTの測定を数回繰り返して、R−CPT測度
(測定値)の信頼度を確認してから次の電気刺激パラメ
ータまたはテスト部位に進む。
【0086】自動化されたR−CPT手続 被験者が二重盲検法で制御する自動化されたR−CPT
手続は、被験者218が遠隔モジュール101を用いて
行う。被験者218は、電極に接触している身体の部位
に電気刺激を感じるまで、遠隔モジュール101の「開
始」ボタン15を押し続けるよう指示される。被験者が
遠隔モジュール101のボタン15を押し続けている
間、マイクロコントローラ200はR−CPT出力電気
刺激を制御して与える。電気刺激を感じたらすぐ開始ボ
タン15を離すよう被験者は指示される。開始ボタン1
5を離すと電気刺激は止まる。このとき開始ボタン15
の隣のLED11が点灯するので、被験者218はテス
トの条件を目で見ることができる。または音を出して、
テストが進行中であることを更に被験者に伝えてもよ
い。このR−CPT手続中は、前に規定した電気刺激の
ステップ刻みパラメータ,出力周波数,選択した身体の
部位に従って、電気刺激を増分する。または、出力電気
刺激のステップは前に説明したG−CPT目盛りを用い
てもよい。
【0087】被験者218は、テストボタン15を押し
続けるというこの手続を、電気刺激を感じるまで繰り返
すよう指示される。被験者はこの手続を数回繰り返すよ
う指示される。3回連続した応答で同じR−CPT値を
得ると、マイクロコントローラ200は、与えた特定の
電気刺激パラメータに対してこの強さの値をR−CPT
値であると決定する。R−CPT値が決まると4個のL
ED11,12,13,14がすべて点灯して、R−C
PT手続が完了してR−CPTが測定されたことを示
す。または装置から音が出て、テストが完了したという
可聴合図としてもよい。
【0088】数秒後に、遠隔モジュール101のLED
は消える。まだテストが終わっていない別の刺激周波数
がある場合は、装置9は自動的にまだテストしていない
周波数に切り換えて、異なる刺激周波数でR−CPTテ
ストを繰り返す。すべての周波数のテストが終わると、
R−CPT値とテストが終わったというメッセージと
が、ディスプレイ100に表示される。
【0089】加速され強化されたR−CPTモード 加速され強化されたR−CPTモードでは、最初の提示
すなわちR−CPT測定の実行は、使用する特定の強さ
ステップ表の最低のステップから始める。省略時のテス
トシーケンスは、最高周波数の電気刺激から始める。次
の回の逐次のR−CPT電気刺激は、前のテストが終わ
ったときの出力の強さより数ステップ下から始める。最
低ステップ値から始めないので、R−CPT手続を行う
場合に被験者のしきい域を速く近似することができる。
マイクロコントローラ200は被験者218の応答が矛
盾していないかどうか監視し、被験者218が遠隔モー
ド101のテストボタン15を用いて2回続けて同じR
−CPT応答をしたときに調整手続を止める。特定の電
気刺激パラメータに対して異常な(知覚過敏または感覚
減退)R−CPT値が測定されたときは、R−CPTテ
ストを自動的に完了する。他の電気刺激パラメータはテ
ストする必要はない。この強化された動作モードによ
り、R−CPT評価に必要な時間は大幅に減る。この動
作モードは、神経異常があるかどうかに対してだけ感度
が高い。このモードはスクリーニング用としてだけ使え
る。というのはこのモードからは、すべての電気刺激パ
ラメータ測度の分解能を用いてCPT評価を行う二重盲
検法の自動CPT測定や誘導CPT診断評価などの他の
テストモードから得られるほどは、多くの情報が得られ
ないからである。
【0090】痛み知覚しきい域 電気刺激の最小の知覚について痛みなしCPTしきい域
を評価する以外に、しきい域より高い強さでこの発明の
神経選択的電気刺激を与えて、痛みなしCPTを得たの
と同じ部位での痛み感覚を評価することができる。この
痛み(痛覚)CPT(N−CPT)は外から傷をつけず
に神経選択的電気刺激を与えることにより生じる。これ
は、皮膚を加熱源で焼いたり皮膚をピンで貫いたりする
従来の痛みしきい域知覚測度とは対照的である。従来の
方法は、両方ともテスト部位の組織を傷つける。痛み電
気刺激は神経選択的であって、組織を傷つけない。この
2つの機能は、痛み感覚の評価において、この方法が従
来の方法より優れていることを示す重要な点である。
【0091】痛み知覚しきい域N−CPTは、生理的に
は痛みなしCPTとは余り関係のない測度である。たと
えば、人は1mAのCPTの刺激を知覚したときに痛み
がなくても、3mAであれば同じ刺激パラメータ(すな
わち、部位,周波数,波形)でも痛い場合がある。これ
を痛み知覚しきい域または痛覚電流知覚しきい域(N−
CPT)と呼ぶ。N−CPTは普通のCPTとは別に得
られるもので、臨床医に、特に痛みの治療において痛み
条件を評価する麻酔医に貴重な情報を与える。興味のあ
ることに、モルヒネなどの麻酔鎮痛薬は低周波の電気刺
激で刺激された神経繊維の痛みを選択的に減らすが、高
周波の刺激で選択的に刺激された神経繊維の機能には影
響を与えない。通常、直径の大きい知覚神経繊維は痛み
感覚を伝えないので、神経内の対照測度として、同じテ
スト部位での痛みを伝える直径の小さい神経繊維のしき
い域と比べることができる。この情報が使えることは、
医薬産業にとって、神経繊維の異なる種類に影響を与え
る薬品の効きめを評価するのに貴重である。
【0092】N−CPTは部位に特有の方法で測定する
ことができる。これは、部位に特有でないテストに用い
る電気刺激の周波数と与える時間で標準化することが多
い。たとえば、定電流正弦波形電流刺激は、40マイク
ロアンペアのステップで2000Hzを1秒間、20マ
イクロアンペアで250Hzを3秒間、10マイクロア
ンペアで5Hzを3秒間、与える。刺激のない休止期間
を、連続した刺激期間の間に刺激と同じ時間与える。ま
たは、前に述べたように刺激をランダムに与えてもよ
い。
【0093】最も簡単な動作モードでは、N−CPT測
度はR−CPT測度と同じ方法で得られる。ただし被験
者は、刺激が痛みと感じられたときに試験者に合図する
よう指示される。この測度は再現性があるので、数回繰
り返すとN−CPT値が測定される。刺激は、R−CP
T測度の場合と同様に二重盲検ランダム階段法で、すな
わちランダムなステップを用いてN−CPT刺激を増分
して与え、痛み知覚しきい域を測定する。
【0094】被験者218は遠隔モジュール101のボ
タン15を押し続ける。この間、隣のLED11は点灯
し、刺激が与えられていることを目で見ることができ
る。被験者218は、刺激が痛いと感じるまでボタン1
5を押し続ける。別の動作モードでは、遠隔モジュール
の4個のボタンを全部使って痛みの測度の分解能を高く
する。ここで、第1ボタンは痛みなし刺激を、第2ボタ
ンは穏やかな痛み刺激を、第3ボタンは中位の痛み刺激
を、第4ボタンは強い痛み刺激を表す。測度の信頼度を
決定するのに用いる多階段および多アルゴリズムを用い
て、穏やかな痛み,中位の痛み,強い痛みのしきい域を
確認する。上の例は麻酔薬の場合を述べたが、たとえば
リドカインなどの麻酔薬でない鎮痛薬や、ステロイドや
ペプチド伝達物質などの薬は、この与え方でテストする
神経繊維の特定の部分母集団の一部または全部の機能を
妨げることがある。このような与え方により、医薬品の
特性を表し、外傷刺激を用いる患者の治療介入の効力を
評価することができる。
【0095】自動化診断 この発明の装置がCPT,R−CPT,N−CPTの値
を自動的に測定できることは、従来の方法に比べて大き
な改良である。さらに、LCD100ディスプレイを用
いてテスト中に技師に指示することにより、知覚を評価
する必要のある神経学的条件を持つ患者を技師が診断す
る際に、指導と指示を与えることができる。患者の特定
の病状すなわち手か足かに従って技師が装置の特定の動
作モードを選択すると、装置は評価する部位内の知覚障
害の診断の違いを確認するのに必要なテスト部位のテス
トを行うよう指導する。
【0096】この発明は、神経診断データを自動的に解
釈するいくつかの手段を備える。技師はこの装置を用い
て特定の診断動作モードを選択することにより、経験を
積んだ医者からしか得られないようないろいろの診断情
報を得ることができる。どんな神経診断でも診断テスト
でもそうであるが、医者は結果の解釈に必ず関与する。
というのは、どの患者も個人的に診断しなければならな
いし、またテストの結果を解釈する際に医者が正しい臨
床的評価をしなければならないからである。しかし、こ
のテストの結果は、神経学的条件の主要な型を信頼性高
く区別できる客観的な情報を与える。この条件は知覚神
経の機能に選択的に影響するもので、この自動化CPT
評価で調べて評価することができる。データを集め、テ
ストを実行している間に、同時に技師は評価の診断的解
釈を得る。この応用では、神経診断評価を非常に速く完
了することができる。これは医学的に望ましいことであ
る。従来の装置では、この種の神経診断テスト評価のデ
ータを分析するには、神経診断の経験を積んだ医師がコ
ンピュータを用いて行わなければならなかった。このテ
スト手続は、患者の治療に必要な結果を最小の時間で得
ることを目的としている。
【0097】誘導診断/治療評価 この発明の装置は、この明細書の図22,図23,図2
4および図25の流れ図に概略を示すアルゴリズムを用
いて、技師を誘導してこのテスト手続を実施する。これ
らのアルゴリズムを用いれば、技師は、手の神経の選択
的障害である手根管症候群から、背中の脊椎板がずれた
ことによる神経障害まで、いろいろの条件について異な
る診断を得ることができる。脊椎板のずれは有毒な薬品
との接触,アルコール中毒,糖尿病などによって生じる
神経障害に似たものであって、この装置で区別すること
ができる。流れ図は、テストシーケンスと、評価を行う
技師に与える指示を示す。特定の神経障害をスクリーニ
ングして診断する他に、この装置の優れた診断機能によ
り厳しい条件を評価することができるし、また治療介入
を示唆する。装置のメモリ201は、テストの被験者の
条件に従って治療するための特定の医薬品など、診断に
適合した治療上および補足的診断勧告を記憶する。以下
は、この発明の誘導診断/治療評価の応用例である。
【0098】手足に広がる痛みの評価 この装置の高度な診断/治療機能は、手足に痛みが広が
る厳しい条件の神経学的評価を誘導することができる。
図23と図24は、この発明の装置で用いる、手と足に
広がる痛みの評価に用いるアルゴリズム(流れ図の形
式)を示す。マイクロコントローラ200は神経診断評
価のステップを実行し、装置9の出力ディスプレイ10
0によりこの痛みの条件の評価を技師107に示す。知
覚の神経障害が低いかまたは中程度であると判断した場
合は、普通の治療をするよう勧告する。神経診断結果が
神経根障害と一致する高度なまたは厳しい条件(たとえ
ば、ひどい感覚減退を示すCPT結果)を示す場合は、
この条件を外科的に評価しまたは治療することを含む治
療勧告を与える。
【0099】手根管症候群の評価 手根管症候群(CTS)を調べて評価する他に、この装
置の高度な診断/治療機能は条件の厳しさを評価するこ
とができる。図25は、この発明の装置に用いる手根管
症候群の評価のアルゴリズム(流れ図の形式)を示す。
CTSが低いかまたは中程度であると判断した場合は、
普通の治療をするように勧告する。普通の治療をすると
いう勧告は、副木や特定の医薬介入などの治療を含む。
神経診断結果が進んだまたは厳しいCTS(たとえば、
同じ側の尺骨の指および掌の正中神経CPTは比較的正
常であるが、正中指神経から得た結果はひどい感覚減退
を示すCPT)を示唆する場合は、外科的に評価しまた
は治療することを含む治療勧告をする。
【0100】多発性神経障害の評価 多発性神経障害は、代謝または毒性の条件から生じる多
重の神経障害である。これは知覚神経機能不全の最も普
通の原因であって、糖尿病,アルコール中毒,肝臓機能
不全および免疫性疾患,遺伝,感染や新生物の条件など
に関連する。この発明の誘導診断/治療評価を応用する
ことにより、多発性神経障害などの条件を迅速に検出し
て特性(拡散,ダイイングバック(dying bac
k),身体の中央(proximal)など)を示すこ
とができる。図22はマイクロコントローラ200が行
う診断評価ステップのシーケンスを示す流れ図で、マイ
クロコントローラ200は多発性神経障害の評価用とし
て装置9から技師107に出力する。誘導評価により、
多発性神経障害が末端に分布していること、すなわち手
指や足指の方が手や踝や中央に近い部位よりひどいこと
が確認できる。この条件を、装置9のディスプレイ10
0に表示するか、プリンタ105からプリントアウトす
る。さらに診断介入を追加するよう助言する。たとえ
ば、糖尿病,甲状腺機能不全などの内分泌疾患を除くた
めの血液テストや、血液テストによる自己免疫抗体の評
価や肝臓と腎臓の機能の評価や、検出された多発性神経
障害の病因の決定に役立つ関連する血液テストなどであ
る。
【0101】透析の評価 この装置の標準的な診断応用は、腎臓機能不全の血液透
析患者の神経診断評価用である。尿毒症患者のCPT評
価は、透析患者の罹患率と死亡率の非常に感度の高い先
行指標である(アブラム(Avram)M.M.の「慢
性尿毒症の治療の神経学的複雑さ(Neurologi
cal Complicationsin Chron
ic Uremia Management)」、Mo
rbidity and Mortality of
Dialysis,National Institu
tes of Health Consensus D
evelopment Conference,pp.
123−128,Bethesda,MD,USA、1
993年11月、を参照のこと)。この装置のデータベ
ース機能(すなわち、テスト被験者のデータの記憶)に
より、あるテスト期間から他のテスト期間までのCPT
測度を比較して、患者の健康条件に関して患者(すなわ
ち、腎臓透析患者)の全体的な神経学的健康を評価する
ことができる。たとえば、尿毒症患者は3カ月毎に定常
的に評価する。この装置の自動診断機能を用いれば、尿
毒症患者の一連のCPT測度を比較して、患者の神経の
安定度を推定することができる。これはこの装置の診断
出力の一部である。このような情報は、神経科医が患者
の腎臓透析を現在のレベルに保つかそれとも透析時間を
増やすかを決定するのに貴重である。このように一連の
評価を行うことができるのは、この発明の新規な機能で
ある。
【0102】神経再生の評価 一連の自動CPT評価測度を用いて神経再生を評価する
ことができる。これは、神経外科医が神経の修復を評価
する際の貴重な情報である。神経再生は髄鞘のない最も
小さい神経繊維で始まる。これを低周波刺激で選択的に
テストする。高周波刺激は、後で再生する直径の大きい
神経繊維をテストするのに用いる。一連の測度をこの発
明のデータベースに記憶し、CPT評価測度を同じ周波
数でまた種々の刺激周波数で、時間の経過に従って比較
する。マイクロコントローラ200は一連の測定したデ
ータを監視し、評価する特定のテスト部位について、低
周波測度と高周波測度による選択的な改良を区別する。
神経が再生されていることを示す患者のパラメータを入
力すると、この入力情報に基づいてこの装置は神経診断
測定から神経の再生が実際に起こっていることを確認す
る出力情報を生成する。この貴重な情報は、臨床医が患
者の条件を調べるのに役に立つ。
【0103】神経再生のR−CPT評価は、前に述べた
ように低い分解能で行う。たとえば、電気刺激の強さの
出力目盛りは5ミリアンペア未満では2ステップだけ、
5ミリアンペアと9.99ミリアンペアの間では12ス
テップだけである。この新規な方法により、患者を評価
する速度が上がるし、診断測度の精度と感度との妥協を
しない。
【0104】歯科麻酔の評価 この発明の方法と装置は、歯科麻酔やその他の種類の麻
酔の深さを調べるのに用いられる。リドカインなどの一
部の麻酔は、痛みを伝える、髄鞘のない最小の神経繊維
に選択的に影響する。投与量を多くしたときだけ、この
種の麻酔は接触や振動などの非痛み機能を伝える神経繊
維に介入して効果がある。この種の麻酔剤の投与量を限
定するという麻酔の用途では、痛みの神経繊維は阻止す
るがその他の種類の神経繊維は阻止しないようにした
い。一連のCPTの種類の評価を用いることによって、
低周波CPT測度が選択的に変化したことを検出して、
実施したい特定の手続に対して十分な麻酔条件が整った
ことを臨床医に知らせることができる。他方、臨床医が
大きい繊維の機能の損失を調べたいときは、同じテスト
を用いて、高周波刺激により大きい繊維の機能を監視す
る。試験を行う技師が検出したい特定の種類の条件、た
とえばリドカイン神経ブロック、に関する情報を装置9
に入力すると、評価の自動化シーケンスが行われる。装
置9はこの動作シーケンスを実施し、この用途に関する
麻酔の深さの評価結果を出力して技師に伝える。
【0105】急速スクリーニング法の強化 この発明の自動診断機能を用いて、前に説明した急速ス
クリーニングR−CPT法を加速すなわち強化すること
ができる。たとえば、スクリーニングテストでは、3つ
の刺激を選択し、特定の皮膚の部位を調べてR−CPT
を測定する。強化診断監視システムは、R−CPTを得
るとすぐ評価する。個々の異常なR−CPTを検出する
と、強化監視システムはスクリーニングのためのテスト
をすぐ中止し、このことを出力して技師に知らせる。こ
の例の場合は異常を発見するスクリーニング手続なの
で、それ以上の刺激周波数や刺激のテスト部位パラメー
タを用いた広範囲なテストを行う必要がない。この機能
により、診断を目的とするスクリーニング測度の決定が
速くなる。
【0106】強化された診断データ分析 上述の方法を用いてCPT値のCPT単位を決定する他
に、同じ方法によってテスト部位の中でも間でもCPT
測度の比を評価することができる。たとえば、広範な研
究の結果、身体のどの部位でも、2000Hz刺激のC
PTは250Hzまたは5Hzの刺激より常に少なくと
も1.5倍速いことを出願人は発見した。マイクロコン
トローラ200はこれらの3周波数から得られたCPT
測度を評価し、この特徴的な関係、すなわち2000H
zのCPT値が5Hzまたは250HzのCPT値より
少なくとも1.5倍速いということが得られるかどうか
決定する。この特徴的な関係が得られないときは、プリ
ンタ105の出力か装置9のディスプレイ100が、こ
のような異常が出たことを示す。部位の間で得られたC
PT値を評価するときは合致する刺激だけを比較する。
たとえば、5Hzの刺激測度は他のテスト部位の5Hz
の測度と比較し、他の刺激周波数を用いて得た測度とは
比較しない。
【0107】ケーススタディ: 手根管症候群 この発明の方法と装置を応用した次の例は、40才の労
働者の神経診断評価の場合である。この患者は専門のヘ
ルスクリニックを訪れて、ビン洗いの仕事で右手がひど
く痛むと訴えた。クリニックの医者は、装置9のディス
プレイ画面100に表示された選択メニューから選ん
で、40才の男性労働者の手根管症候群について誘導自
動化CPT評価を行った。装置9はディスプレイ画面1
00に技師107を誘導する指示を表示した。これは図
25の流れ図に示す与え方に従って手根管症候群の一連
のR−CPT評価を行う指示である。R−CPT評価
は、この明細書で前に説明した「手指の正中/尺骨およ
び掌の神経用の急速CPT(R−CPT)目盛り」(す
なわち、R−CPT値は "6" から "13" の間が正常
の範囲)を用いて行った。次のR−CPT測度が得ら
れ、装置9はプリンタ105から以下の報告を出力し
た。
【0108】誘導R−CPT評価記録 一連番号#0102958785 被験者: 1995年4月7日 自動二重盲検法 患者が操作した手根管症候群用のR−CPT 誘導評価 報告所見:上記の誘導R−CPT結果は数個の手根管症
候群において一貫している。現時点ではこれ以上のCP
T評価は必要ない。 推奨する治療:外科介入を考慮する。外科医と相談する
こと。
【0109】上の例の患者は、CPT評価と外科医の診
断に基づいて手術を受けた。手術後2カ月経ってから、
症候はなかったが、この患者に追跡誘導R−CPT評価
を再び行った。この追跡評価の結果、以下の報告が得ら
れた。 誘導R−CPT評価記録 一連番号#0102958785 被験者: 1995年8月7日 自動二重盲検法 患者が操作した手根管症候群用のR−CPT誘導評価 報告所見:上記の誘導R−CPT結果はすべて正常なパ
ラメータ内である。現時点ではこれ以上のCPT評価は
必要ない。 推奨する治療:被験者が手根管症候群を悪化させる危険
がある場合、および被験者に症候が現れた場合は、6カ
月間隔で追跡スクリーニングCPT評価を行う。手術後
の追跡誘導R−CPT評価結果は外科介入の効果があっ
たことを記しており、この患者は悪い方の手の正中神経
知覚が完全に回復したことを示している。
【0110】ケーススタディ: 糖尿病と、ずれていな
い椎間板 この発明の方法と装置を応用した次の例は、50才の肥
満した患者の神経診断評価の場合である。この患者は整
形外科医を訪れて、「昔からかかえている背中の問題」
の結果と思われる足の痛みを訴えた。患者の脊椎下部の
椎間板のずれと、関連する条件(患者の周辺神経の機能
を害し、足の痛みの原因と考えられるもの)の可能性を
調べるため、外科医は技師にCPT神経診断評価を行う
よう命じた。技師は、装置9のディスプレイ画面100
に表示された選択メニューから、50才の男性の足に広
がる痛みに対する誘導自動CPT評価を行うことを選択
した。装置9はディスプレイ画面100に指示を表示
し、図23の流れ図に示す与え方に従って足に広がる痛
みに対する一連のR−CPT評価を行うよう技師107
を誘導した。R−CPT評価は、この明細書に前に示し
た、足指の神経に対する「急速CPT(R−CPT)目
盛り(すなわち、R−CPT値は "6" から "13" の
間が正常な範囲)を用いて行った。図3に示す両足の指
の標準化されたテスト部位で、腰4(L4),腰5(L
5),仙骨1(S1)の皮膚節をテストした。R−CP
T値の "18" から "25" の範囲、平均値21、にお
いてすべての足指に二重盲検法を行った結果、ひどい感
覚減退CPT異常があることが分かった。装置9は「多
発性神経障害に注意」を示す出力を出し、図22の流れ
図に示す多発性神経障害のCPT評価用の与え方に従っ
て踝の前の内側と外側部分(図3に示す)のテストを続
けるよう技術107を誘導した。
【0111】踝レベルでの誘導R−CPT評価では、こ
のレベルの知覚神経機能が正常であることを検出しただ
けであった。装置9は、「6箇所の足指テスト部位すべ
てにひどい神経鈍感であることを検出したが、測定結果
では両踝の内側と外側のテスト部位の知覚機能は正常だ
った」とプリントアウトした。この結果は、ひどい対称
的なダイイングバック多発性神経障害と一致する。推奨
する治療は、内分泌,腎臓,肝臓,免疫,毒性関係につ
いて血液検査をすることである。
【0112】外科医は、装置9のプリンタ105がプリ
ントアウトした勧告に従って血液検査をするよう命じ
た。血液検査の結果、患者が糖尿病であることが分かっ
た。患者は糖尿病の治療を受けるよう医者に紹介され
た。誘導CPT評価から神経障害が発見されたため、糖
尿病であることが分かり治療に進んだ。もしこの診断が
下されなかったら、患者に重大な結果をもたらしたと思
われる。
【0113】診断データ出力の選択 プリンタ105が出力するCPT評価結果は、ヒストグ
ラムやその他のグラフ表示など、図で示すことができ
る。CPT値は、必ずしも数字で表示したりプリントア
ウトしたりする必要はない。グラフでプリントアウトす
る方が臨床医には解釈しやすいことが多い。データをヒ
ストグラムで表示する他に、患者の体のテスト部位の形
や略図や実際の像で、色分けした目盛りにテスト部位の
CPT単位を重ねて表示する方法もある。たとえば、患
者の手のカラー像が普通の色であれば、実際のCPTテ
スト部位では正常な手である。しかし、手のカラー像が
他の部位では同じ色なのに指先は赤いときは、CPT評
価から指先に異常に高いCPT単位があることを検出し
たことを示す。
【0114】自動CPT装置の動物への応用 この発明の方法と装置は動物にも応用することができ
る。たとえば、CPT電極をネズミの皮膚の上に装着し
てもよい。技師が刺激ボタンを押して、N−CPTモー
ドで自動的に増加する刺激出力を与えることができる。
または、ネズミを小さな台の上に置くと、台がボタンを
押してN−CPT刺激を与える。技師が制御してテスト
すれば、ネズミが刺激を感じて声を出すしきい値を容易
に決定しまた再現することができる。これは、知覚に影
響を与える各種の薬の効果を調べる手段になる。また、
ネズミが制御するモデルでは、ネズミがボタンを押すと
箱から飛び出す。この逃げる応答により、いろいろの種
類の電気刺激に対するネズミの応答の行動の測度を得る
ことができる。また、ネズミを拘束して尾に電気刺激を
与え、尾を振って応答させるという方法で、各種の薬が
知覚刺激に与える影響を電気刺激で測ることができる。
出願人の研究によると、CPTと痛み知覚しきい域に関
する人の神経と同じ神経選択的機能が、ネズミやその他
の種にも見られることが分かった。昔からある動物のテ
スト法の別の実施態様をこの装置と共に用いて、知覚神
経の機能を調べてもよい。
【0115】自動化CPT装置を用いた生理学的測定 また、この発明を用いて生理的測度を確認することもで
きる。しかしこれは、電気刺激に対する生理的応答を生
理学的に監視する場合にだけ行う。たとえば、直りにく
い痛みや脊髄空洞症などの他の神経病理学的条件に苦し
んでいる患者の知覚機能を、手術中に調べることであ
る。標準化されたこの種の電気刺激に対する周辺神経細
胞の応答を臨床医が監視して得た情報は、予知のために
も、また生検のため、切除のため、薬による治療のた
め、あるいは電気刺激を与えて治療するために、どの神
経組織が異常かについて外科医を誘導するためにも、貴
重である。
【0116】自動化CPT装置の多機能化 この装置9が持つプログラム可能なマイクロコントロー
ラ200機能は、ディスプレイ100,ボタン,LE
D,発音器,その他の出力制御および機能を「柔軟にす
る」。たとえば、特定の動作モードが必要で、前に説明
していないシーケンスで遠隔モジュール101のボタン
を押す必要があるとする。装置内にあるプログラム可能
なメモリチップを、異なるファームウエア命令を備える
別のチップと交換して、遠隔装置のボタンを押すと異な
る機能で動作させることができる。
【0117】この発明の多機能特性は、容易に取り外し
て交換できるプログラム可能なリードオンリーメモリ
(PROM)チップ201を用いれば容易に実現でき
る。この発明の別の実施態様では、メモリチップを追加
して、記録を保持しまたパラメータを記録することがで
きる。タイマチップを用いると、特定のテストセッショ
ンの日付と時間を記録することができる。このようなチ
ップを用いて、装置に別の基準値を追加すれば新しいテ
ストを行うことができる。
【0118】多周波数の同時刺激 この装置の効用を高めるために、2つ以上の周波数の電
気刺激を同時に用いて、異なる種類の神経繊維に同時に
電気刺激を与えて複合感覚を発生させたい場合がある。
これはこの発明の交流の定電流設計になんら制限を与え
ない。多数の刺激周波数から成る電気刺激を同時に用い
てもこの発明の自動化診断法と測度は有効であり、精
度,信頼度,効用は損なわれない。
【0119】
【実施例】
装置の説明 この明細書の回路図において、回路の識別番号の接頭字
として次の文字と名称を用いる。すなわち、Qはトラン
ジスタ、Uは集積回路、Rは抵抗器である。図4の装置
は、メインボード102,ユーザインターフェース1
0,液晶ディスプレイ100,市販の独立ユニット(た
とえば日本のタマラ社)の充電器103から成る。ま
た、メインボード102上の充電部,電池104,プリ
ンタ105,プリンタ絶縁ポート106,遠隔モジュー
ル101がある。
【0120】図5において、電源部は、6ボルトの入力
を電池104から受ける。安全のために、図5の電源は
小型のMOSFET202(Ron>0.3オーム)と
小型のトランス203(<5VA)とを用いて本質的に
制限されているので、出力の電力量は制限される。これ
は究極的なバックアップ安全機能を持つ。回路のどの部
分が故障しても、患者を傷つけるような高電圧はない。
【0121】図5の電源は、メインボード102の一構
成要素である。電源部は、6ボルト(V)の電池104
から必要な電圧を作る。電源部は、アナログ回路用にプ
ラスマイナス14V(204)、ディジタル回路用にプ
ラス5V(205)、精密アナログ回路用に図9に示す
プラス5V(207)とマイナス5V(206)、高電
圧回路用にプラス134V(208)とマイナス135
V(209)を作り、次に2つの絶縁されたプラスおよ
びマイナス15Vは、それぞれ135V(208,20
9)電源に接続して、プラス150V(210)とプラ
ス120V(210)をプラス135V(208)の周
りに、またマイナス150V(211)とマイナス12
0V(211)をマイナス135V(209)の周りに
作る。プラスおよびマイナス14V(204)は低レベ
ルアナログ回路に電力を供給する。プラス5V基準電圧
207は、図9のディジタル波形シンセサイザ内の低レ
ベルアナログ回路に電力を供給する。図5の電源はオン
/オフ機能も持つ。図5の切換調整器への電力はリレー
212に送られる。リレー212は、常時通電している
CMOSフリップフロップ213で制御される。CMO
Sフリップフロップ213は、図2に示す電力ボタン2
17を押したことを検出する。
【0122】図5において、フリップフロップ213と
関連する論理回路214とは、図10に示す充電ジャッ
ク215の状態を監視する。充電ジャック215の追加
の接点が開くと、論理回路214はフリップフロップ2
13をリセットしてリレー212を開き、装置9全体を
オフにする。このシーケンスは図6に示すマイクロコン
トローラ200によっても動作し、電池節約のための自
動オフ機能の働きをする。
【0123】図11は別の安全機能を示す図で、図5の
電源リレー212とは別のリレー216が出力信号を制
御する。リレー216は、電源を投入してから約1秒後
にオンになる。オン/オフボタン217を押して図2の
装置をオフにすると、リレー216はすぐオフになり、
図2の装置の実際の電力は、出力リレー216の約1秒
後にオフになる。したがって、電力がオンまたはオフに
なったとき出力リレー216は絶対に閉じないので、装
置をオン/オフするときに患者218(図1に示す)に
うっかり電気刺激を与えることはない。この設計によ
り、起動時と停止時の過渡現象はない。また、出力リレ
ー216(図11参照)は出力が接地するのを妨げるの
で、実際にはないが理論的にはあり得るように、壁のコ
ンセントに差し込まれた、故障して短絡している充電器
103に図4のユニットが接続され、コンセントは生き
た線と接地線が逆で、接続している患者が接地に接触し
ていても、危険は全くない。
【0124】図5の電源は2メガヘルツの水晶219と
同期する。水晶219は図9に示す周波数発振回路にも
用いる。周波数は水晶219の2メガヘルツを分割し
て、所望の出力周波数の100倍の周波数にする。すな
わち、500Hzの信号を生成して5Hzの正弦波を作
る。また、25kHz信号を生成して250Hzの正弦
波を作り、200kHzを生成して2kHzの正弦波を
作る。100倍の信号は切換コンデンサフィルタ220
のクロックを与え、 "100" で割って、切換コンデン
サフィルタ220(図9参照)にアナログ入力を与え
る。切換コンデンサフィルタ220は分割された信号か
ら基本周波数を抜き出す。この機能は非常にきれいな正
弦波を作り、検査すると100のタイミングステップを
持つように見える。3種の周波数は同じ経路を通るので
振幅は変動しない。さらに、各周波数は水晶が作るの
で、精度は元の水晶219と同じである。刺激の継続時
間と与えるタイミングは別の第2水晶Y101とマイク
ロコントローラ200(図6参照)で制御する。
【0125】図9に示す周波数シンセサイザで生成した
アナログ信号を増幅して、マイクロコントローラ200
の制御により乗算ディジタル/アナログ(D/A)変換
器221に与える。乗算D/A変換器221は14ビッ
トである。したがって、16,384ステップある。例
示の設計の装置は最初の10,000ステップを用い
る。別の設計では、12ビットD/A変換器を用いて最
初の4,000ステップを用いる。精度を高める場合
は、マイクロコントローラ200はより多いステップを
用いる。この例では、ユーザが使えるのは1,000離
散コードだけである。D/A変換器221で乗算し、選
択された振幅を設定した後、生成された正弦波を図11
の相互コンダクタンス増幅器に与える。相互コンダクタ
ンス段223の第1部は半信号を2つ作る。1つは正の
高電圧までレベルを上げ、1つは負の高電圧までレベル
を下げる。約6.2のゲインを持つ電流ミラー222を
用いて2つの半信号から出力電流を出し、出力224で
統合する。出力信号は出力リレー216から出力ジャッ
ク225に出る。
【0126】MOSFETトランジスタを用いた改良 この発明の相互コンダクタンス段の改良型は、図11に
示すように出力段にMOSFETトランジスタを用いて
誤りを減らす。以前は、出力トランジスタの整合に注意
することにより、出力の誤りを防いだりなくしたりして
いた。出力段にMOSFETを用いれば、この注意はも
う必要ない。MOSFETとは金属酸化物半導体電界効
果トランジスタの略である。図11のMOSFET出力
段は精度が高いだけでなく安いので、このユニットの全
体のコストが低くなる。
【0127】従来のバイポーラ電流源は主としてホーラ
ンド電流源であった。これは発表されてから25年以上
使われている。ホーランド電流源をこの発明の医学的な
皮膚刺激に応用する場合の問題は、100ボルトを超え
るコンプライアンスが必要なことである。用いる抵抗器
の値によって、ホーランド電流源はこのコンプライアン
スを最大30パーセント上回るようにするために演算増
幅器を必要とする。この設計ではコンプライアンスが1
00ボルトより高いので、電力消費量の大きい高価な演
算増幅器が必要である。この設計では、電池の寿命はこ
の発明の実施態様に必要なだけ長くない。バイポーラ電
流源を作るため、この装置の相互コンダクタンス段が開
発された。相互コンダクタンスは(以前はバイポーラト
ランジスタを用いていた)数段で構成する。図7におい
て、第1段は演算増幅器U416で、図7と同様な4個
の抵抗器239,240,241,242から成るバイ
アス網を駆動する。これらの抵抗器は、図7に示すトラ
ンジスタQ410とQ411に約6/10ボルトのバイ
アス電圧を与える。これは、トランジスタをわずかに導
通させるのに十分な電圧である。トランジスタのコレク
タは、+134ボルトと−134ボルトの高電圧に接続
する、精度が同じ5キロオーム抵抗器を駆動する。
【0128】演算増幅器U417,U418と整合した
バイポーラトランジスタQ412,Q413と5キロオ
ーム抵抗器R427と806オーム抵抗器R428と
で、一対の電流ミラーを形成する。演算増幅器U417
は抵抗器R425の両端の電圧と同じ電圧を抵抗器R4
27の両端に保つ。演算増幅器U418は抵抗器R42
6の両端の電圧と同じ電圧を抵抗器R428の両端に保
つ。電圧が同じで、各抵抗器の一端は同じ電源電圧に接
続するので、各抵抗を流れる電流は抵抗比と正確に同じ
比である。すなわち、抵抗器R428を流れる電流はト
ランジスタQ411から出る電流に5,000を掛けて
806で割った値である。これを電流ミラーと呼ぶ。抵
抗器を流れる電流はそれぞれのトランジスタのエミッタ
電流でもあるので、すなわち抵抗器R428を流れる電
流はトランジスタQ413の一次のエミッタ電流なの
で、トランジスタQ413のコレクタ電流はトランジス
タQ411から出る電流の正確な倍数のはずである。し
かし、この場合は、トランジスタQ413のコレクタと
トランジスタQ412のコレクタのコンプライアンスは
最大130ボルトまで上がる可能性がある。ミラーによ
るトランジスタQ410,Q411内の電流は演算増幅
器U416により制御される。3.75キロオーム抵抗
器R420には演算増幅器から、D/A変換器の出力電
圧と正確に同じ電圧がかかる。この抵抗器の両端の電圧
は演算増幅器により正確に制御されるので、これを流れ
る電流も制御される。出力段と同様に、抵抗器R420
を流れる電流はトランジスタのエミッタからだけ来る。
【0129】以上すべてから得られる電流源は、どちら
の方向へも120ボルト以上振ることができ、その電圧
は抵抗値だけで制御される相互コンダクタンスを持つ入
力電圧と全く同じである。トランジスタにはアルファで
作られる二次誤差がある。アルファはベース電流損失係
数である。正確に言うと、ミラー電流はコレクタ電流と
同じではない。トランジスタのベータによる誤差が約1
または2パーセントある。これによるソース電流の誤差
はシンク電流と同じく1NPNトランジスタと1PNP
トランジスタのアルファ誤差なので、両NPNのアルフ
ァ誤差が等しく、両PNPのアルファ誤差が等しいとき
は、出力の正味の誤差はない。したがって、すべてのバ
イポーラトランジスタの整合に注意して、一切誤差がな
いようにしなければならない。これまでにまだ説明して
いない構成要素は、図7に示すダイオードD416,D
417である。出力トランジスタに偶然逆バイアスがか
かると長い間にベータが劣化するので、これを防ぐため
にこれらのダイオードを設ける。
【0130】図11において、この発明はバイポーラト
ランジスタの代わりにMOSFETを用いて回路を改良
した。MOSFETにはゲート電流が流れないので、ア
ルファ誤差はない。アルファ誤差がないので二次誤差は
ない。したがって、MOSFETの整合をとる必要がな
い。この回路の問題は、MOSFETのしきい値を管理
するのが難しく、ロット毎にまた装置毎に変わることで
ある。したがって、バイポーラの場合のように4個のト
ランジスタで構成する簡単なバイアス回路は使えない。
MOSFET出力段も4個の抵抗器でバイアス電圧を作
るが、MOSFETのソース線に抵抗器とダイオードを
結合したもので構成する。これにより、静止動作に近い
非常に小さい電圧でソース抵抗器がこの段の相互コンダ
クタンスを制限するので、バイアス電圧が大きく変化し
ても無負荷電流はほとんど変化しない。無負荷電流の変
化は1マイクロアンペアから数マイクロアンペアの範囲
であって、これは大きな電源誤差を生じない。
【0131】駆動電圧が増加するとダイオードは導通し
始めるので抵抗値はもう重要でなくなり、この段の相互
コンダクタンスはMOSFETの固有の相互コンダクタ
ンスに達する。この方法によりミラーは常にその活動領
域に保たれ、起動遅れがないのでクロスオーバー歪みが
ない。MOSFETを使う利点は、MOSFETがバイ
ポーラよりかなり安いことである。さらに、MOSFE
Tはいろいろのメーカから調達することができるし、整
合をとる必要がない。バイポーラには熱勾配があるの
で、整合させるのに一対当たり約15分から20分かか
る。MOSFETではこれが必要なく、装置のメーカは
かなりのコストを減らすことができる。また、電圧定格
の高いMOSFETが作られるようになったので、次第
にコンプライアンス範囲を広くすることができる。
【0132】この相互コンダクタンス設計の重要な点
は、コンプライアンスが非常に高く、ホーランド電流源
の設計に比べてむだな電力が比較的少なく、全体の電圧
要求が限定され、構成要素が比較的安いことである。M
OSFETを用いた場合の大きな特徴はバイアス回路
で、しきい値電圧の制御精度が良くなくてもMOSFE
Tを使えることである。これは新規な設計で、従来の設
計に比べて非常に優れている。
【0133】図4に戻って、残りの回路は制御と表示
(すべてのボタン,発光体,LCD画面100)のイン
ターフェースに関する。処理は、図6に示す8032マ
イクロコントローラ200が少なくとも16キロバイト
のチップ外メモリ201を用いて行う。
【0134】図2と図4において、LEDと押しボタン
とのインターフェースはレジスタとデコ−ダを普通に組
み合わせたものである。図4に示すプリンタポートは電
気的に絶縁する。プリンタポートと患者の回路との間は
抵抗で結合していない。プリンタとマイクロコントロー
ラ200とは、図13に示す絶縁板でインターフェース
する。これは安全のために完全に別の板である。絶縁板
はMAXIM(米国)チップセット226,227を用
い、定格2,500ボルトの電源絶縁用の絶縁トランス
228を備える。データの絶縁には一対の光絶縁器22
9を用いる。板の設計に加えて2,500ボルトを絶縁
するので、患者に接続しているときにプリンタ105の
電源が故障しても安全は守られる。別の方法として、プ
リンタ105には装置9から電力を供給してもよい(図
1参照)。
【0135】図2のLCDディスプレイ100は、図6
に示すマイクロコントローラ200の1つのポートから
直接駆動される。図6の接続は、標準の7線インターフ
ェース230である。図8を参照すると、電池電圧監視
機能は、マイクロコントローラ200で制御される二重
傾斜(dual slope)積分法であり、比較器2
31と演算増幅器232とを用いて電池104の電圧を
測定する。比較器233と比較器235とはクリッピン
グ情報を与える。比較器234は電池放電機能を与え
る。
【0136】図4の遠隔モジュール101は装置9と直
列にインターフェースされている。図12に示すよう
に、遠隔モジュールの回路は直列に入力し並列に出力す
るシフトレジスタ234と、ラッチ235とでデータを
保持する。その中の4位置はLED11,12,13,
14を駆動するのに用い、また4位置はボタン15,1
6,17,18を監視するのに用いる。シフトレジスタ
234の出力は読み戻し線240に戻り、シフトレジス
タ234の入力はデータ線241から入り、クロック2
42は読み戻しおよびデータと共に主ユニットから外に
出る。遠隔モジュール101からは発音器すなわちビー
パ236にも別の線が出ている。
【0137】メインボードは図14の電池充電回路を備
える。充電器の入力にはブリッジ整流器237があるの
で、充電器を正極中心でも負極中心でも用いることがで
きる。また、ポリフューズ(Polyfuse(R))
電流制限装置238(米国レイケム(Raychem)
製)をフューズの代わりに設ける。図14の充電回路は
充電器103から与えられる調整されていない元の電圧
を受けて、電池104用に精密に制御された7ボルトレ
ベルを作り、過充電の危険がないので、電池の寿命は大
幅に延びる。また、図14はブリッジ整流器237と内
部調節器を用いているので、このユニットは多くの種類
の充電器を用いることができる。このため、世界中で作
られている各種の電圧を用いて、ユニットを容易に作る
ことができる。
【0138】図6のマイクロコントローラ200は制御
された電極テスト機能を内蔵しており、図2に示す装置
9を使う前にこの機能を実施しなければならない。これ
を実施すると電極ケーブル19が完全であることが保証
され、短絡や開路をチェックすることができる。20分
間ボタンを押さずにいると、電池の寿命を延ばすため
に、マイクロコントローラ200は自動的に装置9をオ
フにする。
【0139】出力コンプライアンスの改良 この発明の装置の出力コンプライアンスは数百ボルトに
することができる。これは、従来のものの出力コンプラ
イアンスが約50ボルトに限られていたのとは対照的で
ある。出力コンプライアンスを改良するいくつかの回路
設計がこれまで開発された。この回路の設計は、前に説
明したMOSFET出力段で、コンプライアンスが高
く、コストが低く、製造が簡単である。医療面の応用で
は、装置のコンプライアンスは、利用できる電圧が問題
にならないレベルに達した。すなわち、たこが相当でき
ている身体の部分でもクリッピングは起こらない。この
発明のように出力コンプライアンスを大きくすると、医
療への応用の効用は高まる。
【0140】ディジタル周波数,波形,継続時間の精度
の改良 この装置は合成した波形を用いる。合成した波形の精度
は、装置9の内部の水晶219と同じ精度にすることが
できる。周波数は生物医学用には事実上完全で、百万分
の5か6の程度である。波形は切換コンデンサフィルタ
で合成されるので、従来の設計のように波形の調整や校
正は必要なく、ドリフトもない。刺激を与える時間の長
さは同程度の精度すなわち百万分の5か6の程度で、マ
イクロコントローラ200内の別の水晶Y101が制御
するシーケンスで制御される。
【0141】この発明の低い製造コストと高い信頼性 この装置は、従来の装置に比べていくつかの点で製造コ
ストが低い。第1の点は、図11のMOSFET出力段
を用いていたことである。図7の従来の装置はバイポー
ラ出力段階を用いているので、バイポーラトランジスタ
のベータの整合に細心の注意と非常な精度を必要とし
た。このため、トランジスタの整合をとるのにユニット
当たり15分から30分かかった。
【0142】製造コストを下げたもう1つの点は、制御
部に接続する配線を相互接続板とリボンケーブルに換え
たことである。このため、従来数時間かかっていた制御
部への配線作業が不要になった。配線を板とリボンケー
ブルに換えたことにより修理費用が少なくなった。必要
があれば、配線を切ってつないで再び配線する代わり
に、ケーブルを単独に交換し、または板を単独に交換す
ればよい。
【0143】強さ制御の信頼性の向上 従来の装置では、強さ制御ノブ(10ターンのポテンシ
オメータ)の故障は装置の現場の故障全体の50%を占
めた。強さをディジタル制御する場合は、従来の強さ制
御ノブの代わりに、信頼性の高いボタンや光学的エンコ
ーダ,ディジタル回路,液晶表示を用いる。これらの故
障率は実質的にゼロである。手動のロータリースイッチ
の代わりに、期待寿命が100万回という信頼性の高い
押しボタンを用いる。こういう機能を用いるので、装置
の信頼性は非常に高い。
【0144】この発明の電池の寿命の向上 電池は従来より高度に調整された内部充電器で充電する
ので、その寿命は長い。また、電池の寿命は自動停止回
路で保護されている。この回路は、装置が電池を約5.
5ボルト以下に放電させないようにする。これにより、
冬季に電池は凍結せず、電池を壊すほどの自己放電は起
こらない。
【0145】この発明におけるケーブルの完全性監視の
改良 従来、信頼性を低下させる原因の1つにケーブル故障が
あった。ケーブルの故障や患者や装置へのケーブルの接
続不良は故障と見なされることが多かった。この発明の
装置は、前に説明したようにケーブルテスト機能を内蔵
している。このテストはケーブル接続誤りを明らかに故
障と見なして除去するもので、誤り部分を示し、ケーブ
ルを正しく接続しまたケーブルの条件や状態を正しくす
るようユーザに警告する。
【0146】自動化テスト装置の強化 従来のCPT評価装置はコントローラを持たず、またコ
ントローラやコンピュータに接続する機能をユニット内
に持たないので、患者のテストを自動化することができ
なかった。従来のCPT装置はノブとボタンで制御する
が、これらは直接コンピュータで制御することができな
い。この発明の装置は、マイクロコントローラですべて
の機能を操作できるディジタル制御を備える。これによ
り、従来の装置ではできなかった複雑なアルゴリズムを
実行することができる。このテストの自動化により、電
流知覚しきい域や、信号を与える時間の長さや、信号の
間の休止期間の長さや、信号を与える時間をランダムに
することや、複雑なパターンの信号を与えることができ
る。これらのすべての機能が、CPTの正確で迅速な測
定に役立つ。
【0147】この発明は、ディジタル制御機能とマイク
ロコントローラ機能を結合することにより実現できる。
一方の機能だけを従来の装置に取り付けても、この発明
の機能を行うことはできない。これはこの発明の重要な
特徴である。
【0148】明瞭さと理解しやすさを目的として、例を
用いてこの発明を詳細に説明したが、特許請求の範囲に
規定したこの発明の範囲から逸れることなく、形式や詳
細や部品の配列にいろいろの変更や修正を加えることが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】電極を被験者の指に接続して技師が装置を操作
している、この発明のシステムの図。
【図2】装置の全体図。
【図3】電極を装着する身体のテスト部位の推奨例を示
す図。
【図4】全体システムを示すブロック図。
【図5】このシステムに用いる電源の略図。
【図6】このシステムに用いるマイクロコントローラ部
の略図。
【図7】従来技術で用いられている出力段の略図。
【図8】このシステムに用いる電池インテグレータの略
図。
【図9】このシステムに用いるディジタル波形シンセサ
イザの略図。
【図10】このシステムに用いる装置のバックパネルの
図。
【図11】このシステムで用いるMOSFET出力段の
略図。
【図12】このシステムに用いる遠隔ボードの略図。
【図13】このシステムに用いる絶縁板の略図。
【図14】このシステムに用いる電池充電回路の略図。
【図15】このシステムに用いる、被験者の足に装着す
る2個の異なる大きさの電極の図。
【図16】このシステムの出力で標準化された、皮膚の
電気刺激の継続時間と電流知覚しきい域(CPT)測定
との関係を示す図。
【図17】このシステムの出力で示す、2つの電気刺激
の強さを区別する能力を示す図。
【図18】このシステムの出力で示す、2つの電気刺激
の強さと刺激の間の休止期間とを区別する能力を示す
図。
【図19】このシステムの出力で示す、異なる大きさの
2個の皮膚電極(E#1とE#2)を用いた皮膚の電気
刺激の知覚を示す図。
【図20】このシステムの出力で示す、同じ大きさの2
個の皮膚電極(E#1とE#2)を用いた皮膚の電気刺
激の知覚を示す図。
【図21】このシステムの出力で示す、5Hzと200
0Hzの正弦波形刺激に関連する神経電気の減極電荷を
表すグラフ。
【図22】このシステムに用いる、多発性神経障害の評
価アルゴリズムの流れ図。
【図23】このシステムに用いる、足に広がる痛みの評
価アルゴリズムの流れ図。
【図24】このシステムに用いる、手に広がる痛みの評
価アルゴリズムの流れ図。
【図25】このシステムに用いる、手根管症候群の評価
アルゴリズムの流れ図。
【符号の説明】
9 操作盤 10 ユーザインターフェース板 19 電極ケーブル 100 液晶ディスプレイ 101 遠隔モジュール 102 メインボード 103 充電器 104 電池 105 プリンタ 106 絶縁板 200 マイクロコントローラ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 10/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 知覚しきい域を測定する目的または正常
    性と異常性の診断を決定する目的で前記知覚しきい域を
    定量的に測定して記録し、また示唆しまたは推奨する治
    療の視覚記録を作る装置であって、 電源と、 制御盤を備えるディジタルマイクロコントローラと、 該ディジタルマイクロコントローラに接続されたディス
    プレイ画面と、 前記ディジタルマイクロコントローラに接続された、高
    い電圧コンプライアンスの交流の定電流を作る回路と、 該回路に接続された、患者の皮膚または患者の開口部の
    皮膚に装着される複数の電極と、 前記ディジタルマイクロコントローラがプログラムされ
    たテストシーケンスまたは手順を開始することができる
    ことを前記ディジタルマイクロコントローラに知らせる
    第1のスイッチと、 前記患者が刺激を感じたことを前記ディジタルマイクロ
    コントローラに知らせる第2のスイッチと、 を具備し、 前記ディジタルマイクロコントローラが、 種々の交流の定電流のアンペア数、種々の周波数、種々
    の波形および種々の与える時間を含む種々の出力パラメ
    ータの自動テスト操作の設定を行うための、また、強さ
    の範囲、周波数の範囲、テスト部位および医学的条件を
    含む複数の予めプログラムされたテストの一つを選択す
    るための手動操作手段と、 正常性、異常性およびテスト手続に関する統計的データ
    でプログラムされたリードオンリーメモリチップと、を
    備え、 臨床医、技師および指示を受けた患者が、前記複数の電
    極を該患者の前記テスト部位に装着し、前記電源を投入
    し、前記手動操作手段を用いて前記一つのテストを選択
    すると、 前記ディジタルマイクロコントローラが、 (a)前記ディジタルマイクロコントローラがプログラ
    ムされたテストシーケンスまたは手順を開始することが
    できることを前記ディジタルマイクロコントローラに知
    らせるように前記第1のスイッチが操作されると、前記
    選択された一つのテストに対応する前記テスト手続を前
    記リードオンリーメモリチップから読み出し、該読み出
    されたテスト手続に従って前記回路を制御して前記定電
    流を前記複数の電極に供給して前記患者の前記テスト部
    位に真または偽の電流刺激を休止期間を挟んで与え、 (b)前記患者が前記真または偽の電流刺激を感じて、
    前記患者が刺激を感じたことを前記ディジタルマイクロ
    コントローラに知らせるように前記第2のスイッチが操
    作されると、前記患者が感じた前記真または偽の電流刺
    激から前記知覚しきい域に関するデータを作成して記録
    するとともに、前記電気刺激を繰り返し前記患者に与え
    るか該電気刺激の強さを変えて前記患者に与えるかをラ
    ンダムに決定するとともに前記真の電気刺激と前記偽の
    電気刺激を前記患者に与える順番をランダムに決定して
    次のテストシーケンスパラメータを計算し、新たなテス
    トを開始するように前記患者に合図し、 (c)前記(a)および前記(b)の動作を繰り返し、
    前記記録されたデータに基づいて前記知覚しきい域を測
    し、 (d)前記測定された知覚しきい値が信頼できるもので
    あるか否かを決定する、 装置。
  2. 【請求項2】 前記電源は電池である、請求項1記載
    装置。
  3. 【請求項3】 前記制御盤は、表示画面,電力制御手
    段,周波数選択手段,手動テストモード選択手段,自動
    モード選択手段,手動強さ制御手段,自動強さ制御手段
    を備える、請求項1または請求項2記載の装置。
  4. 【請求項4】 知覚しきい域を測定する目的または正常
    性と異常性の診断を決定する目的で知覚しきい域を定量
    的に測定して記録し、また示唆しまたは推奨する治療の
    視覚記録を作る装置であって、 電源と、 制御盤を備えるディジタルマイクロコントローラと、 該ディジタルマイクロコントローラに接続されたディス
    プレイ画面と、 前記ディジタルマイクロコントローラに接続された、高
    い電圧コンプライアンスの交流の定電流を作る回路と、 該回路に接続された、患者の皮膚または患者の開口部の
    皮膚に装着される複数の電極と、 前記ディジタルマイクロコントローラがプログラムされ
    たテストシーケンスまたは手順を開始することができる
    ことを前記ディジタルマイクロコントローラに知らせる
    スイッチと、 前記ディジタルマイクロコントローラに接続された、第
    1乃至第3のテストスイッチと、 を具備し、 前記ディジタルマイクロコントローラが、 種々の交流の定電流のアンペア数、種々の周波数、種々
    の波形および種々の与える時間を含む種々の出力パラメ
    ータの自動テスト操作の設定を行うための、また、強さ
    の範囲、周波数の範囲、テスト部位および医学的条件を
    含む複数の予めプログラムされたテストの一つを選択す
    るための手動操作手段と、 正常性、異常性およびテスト手続に関する統計的データ
    でプログラムされたリードオンリーメモリチップと、を
    備え、 臨床医、技師および指示を受けた患者が、前記複数の電
    極を該患者の前記テスト部位に装着し、前記電源を投入
    し、前記手動操作手段を用いて前記一つのテストを選択
    すると、 前記ディジタルマイクロコントローラが、 (a)前記ディジタルマイクロコントローラがプログラ
    ムされたテストシーケンスまたは手順を開始することが
    できることを前記ディジタルマイクロコントローラに知
    らせるように前記スイッチが操作されると、前記選択さ
    れた一つのテストに対応する前記テスト手続を前記リー
    ドオンリーメモリチップから読み出し、該読み出された
    テスト手続に従って前記回路を制御して前記定電流を前
    記複数の電極に供給して前記患者の前記テスト部位に真
    の電流刺激および偽の電流刺激を休止期間を挟んで与
    え、 (b)前記患者が前記与えられた真の電流刺激および前
    記与えられた偽の電流刺激の両方とも感じなかったとき
    に出力される前記第1のテストスイッチの出力信号、前
    記患者が前記与えられた真の電流刺激および前記与えら
    れた偽の電流刺激を同じ電流刺激と感じたときに出力さ
    れる前記第2のテストスイッチの出力信号および前記患
    者が前記与えられた真の電流刺激および前記与えられた
    偽の電流刺激を異なる電流刺激と感じたときに出力され
    る前記第3のテストスイッチの出力信号から前記知覚し
    きい域に関するデータを作成して記録するとともに、
    記電気刺激を繰り返し前記患者に与えるか該電気刺激の
    強さを変えて前記患者に与えるかをランダムに決定する
    とともに前記真の電気刺激と前記偽の電気刺激を前記患
    者に与える順番をランダムに決定して次のテストシーケ
    ンスパラメータを計算し、新たなテストを開始するよう
    に前記患者に合図し、 (c)前記(a)および前記(b)の動作を繰り返し、
    前記記録されたデータに基づいて前記知覚しきい域を測
    し、 (d)前記測定された知覚しきい値が信頼できるもので
    あるか否かを決定する、 装置。
  5. 【請求項5】 前記電源が電池である、請求項4記載の
    装置。
  6. 【請求項6】 前記制御盤が、表示画面,電力制御手
    段,周波数選択手段,手動テストモード選択手段,自動
    モード選択手段,手動強さ制御手段,自動強さ制御手段
    を備える、請求項4または請求項5記載の装置。
  7. 【請求項7】 与えられた刺激の知覚しきい域を測定す
    るテスト装置への応用に適した制御された交流の定電
    流出力を電圧入力から正確に作るとともに、過剰な電力
    消費やクロスオーバー歪みなしに広い電圧コンプライア
    ンス範囲にわたって前記制御された交流の定電流出力を
    作る装置であって、前記電圧入力が入力される入力端子と、出力端子とを有
    する第1の演算増幅器と、 該第1の演算増幅器の出力端子に接続されたバイアスネ
    ットワークと、 該バイアスネットワークに接続されたゲートを有する第
    1のMOSFET(Q210)と、 前記バイアスネットワークに接続されたゲートを有する
    第2のMOSFET(Q211)と、 第1の電源と前記第1のMOSFETのドレインとの間
    に接続された第1の抵抗器(R225)と、 第2の電源と前記第2のMOSFETのドレインとの間
    に接続された第2の抵抗器(R226)と、 前記第1のMOSFETのソースと前記第2のMOSF
    ETのソースとの間に直列接続された第3および第4の
    抵抗器と、 前記第1のMOSFETのソースと前記第2のMOSF
    ETのソースとの間に直列接続された第1および第2の
    ダイオードであって、前記第3の抵抗器と前記 第4の抵
    抗器との接続点と前記第1のダイオードと前記第2のダ
    イオードとの接続点とが接続された、第1および第2の
    ダイオードと、 一端が前記第1の演算増幅器の他の入力端子および前記
    第3の抵抗器と前記第4の抵抗器との接続点に接続され
    た共通検知抵抗器(R220)と、 第3の電源と第4の電源との間に直列接続された第1お
    よび第2の電流ミラー回路と、 を具備し、 前記第1の電流ミラー回路が、 前記第1の抵抗器と前記第1のMOSFETのドレイン
    との接続点に接続された入力端子を有する第2の演算増
    幅器(U217)と、 該第2の演算増幅器の出力端子に接続されたゲートを有
    する第3のMOSFETと、 前記第3の電源と前記第3のMOSFETのソースとの
    間に接続された第5の抵抗器(R227)と、 を備え、 前記第2の演算増幅器が、前記第3のMOSFETのソ
    ースと前記第5の抵抗器との接続点に接続された他の入
    力端子を有し、 前記第2の電流ミラー回路が、 前記第2の抵抗器と前記第2のMOSFETのドレイン
    との接続点に接続された入力端子を有する第3の演算増
    幅器(U218)と、 該第3の演算増幅器の出力端子に接続されたゲートおよ
    び前記第3のMOSFETのドレインに接続されたドレ
    インを有する第4のMOSFETと、 前記第4の電源と前記第4のMOSFETのソースとの
    間に接続された第6の抵抗器(R228)と、 を備え、 前記第3の演算増幅器が、前記第4のMOSFETのソ
    ースと前記第6の抵抗器との接続点に接続された他の入
    力端子を有し、 前記第1の抵抗器(R225)と前記第2の抵抗器(R
    226)とが精密に整合されており、 前記第5の抵抗器(R227)と前記第6の抵抗器(R
    228)とが精密に整合されている、 装置。
  8. 【請求項8】 前記第1の電流ミラー回路が、前記第3
    の演算増幅器の出力端子と該第3の演算増幅器の他の入
    力端子との間に接続された第3のダイオードをさらに備
    え、 前記第2の電流ミラー回路が、前記第4の演算増幅器の
    他の入力端子と該第4の演算増幅器の出力端子との間に
    接続された第4のダイオードをさらに備える、 請求項7記載の装置。
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