JP3133471U - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

【課題】カップ状構造は、二種、或いは、それ以上の板材を爆発溶接で結合し、湾折部によりカップ状構造とヘッド本体の溶接領域を爆発溶接領域から離して、異なる板材が高熱により剥離するのを防止し、ゴルフクラブの品質を効果的に増加させる。
【解決手段】ゴルフクラブヘッド２０は、前端が開口２２１を有し、開口外縁は抵接部２２２を有するヘッド本体２２と、少なくとも一側にヘッド本体向けに湾折する湾折部２４２を形成し、且つ、湾折部の辺縁に接合端面２４３を有し、ヘッド本体の抵接部と結合する主板２４１及び材質が主板と異なり、主板と相互に畳合し、主板との間に爆発溶接層を形成する板体構造２４６からなるカップ状構造２４を備える。湾折部は、カップ状構造とヘッド本体の溶接結合領域を爆発溶接層から離し、板体構造と主板の分離を防止する。
【選択図】図３

Description

本考案は、ゴルフクラブヘッドに関するものであって、特に、複合式板体のゴルフクラブヘッドに関するものである。

一般のゴルフクラブヘッド１０は、図１で示されるように、主に、ヘッド本体１２、及び、打撃面１４、からなり、ヘッド本体１２の前端は開口１２１を有し、開口１２１の外縁は嵌設部１２２を有する。打撃面１４は内側面１４１と外側面１４２を有し、内側面１４１の周縁は、嵌設部１２２と対応する溶接領域（図示しない）を有し、溶接により嵌設部１２２と溶接領域を結合し、打撃面１４とヘッド本体１２を嵌設する。

しかし、この種の溶接領域は打撃面内の側面に設置される設計で、打撃面が溶接領域の制限を受け、打撃面積が減少し、打撃功能に影響を与える。一方、打撃面が爆発溶接方式により形成される複合板である場合、溶接領域が複合板上に位置するので、溶接により生成される高熱が爆発溶接処理の結合強度に影響し、複合板間の異なる板材の剥離を生じて、ゴルフクラブヘッド全体の品質に影響する。

本考案は、上述の問題を解決するカップ状構造とヘッド本体を結合してゴルフクラブヘッドを形成する設計を提供し、カップ状構造は、二種、或いは、それ以上の板材を爆発溶接で結合し、カップ状構造の湾折部によりカップ状構造とヘッド本体の溶接領域を板材の爆発溶接領域から離して、異なる板材が高熱により剥離するのを防止し、ゴルフクラブの品質を効果的に増加することを目的とする。

本考案は、ゴルフクラブヘッドを提供し、溶接領域が打撃領域から離れているので、打撃領域の面積を増加し、溶接領域に制限される打撃功能を改善することをもう一つの目的とする。

本考案は、ゴルフクラブヘッドを提供し、好ましい打撃感覚を提供することを更なる目的とする。

本考案は、ゴルフクラブヘッドを提供し、好ましい弾性により打撃距離を増加し、同時に、カップ状構造の異なる板材の使用によりヘッドの重心を調整し、外軽内重の比重原則に符合させることを最後の目的とする。

上述の目的を達成するため、本考案の実施例によるゴルフクラブヘッドは、前端が開口を有し、前記開口の外縁は抵接部を有するヘッド本体と、少なくとも一側にヘッド本体向けに湾折する湾折部を形成し、且つ、湾折部の辺縁に接合端面を有し、ヘッド本体の抵接部と結合する主板及び材質が主板と異なり、主板と相互に畳合し、主板との間に爆発溶接層を形成する板体構造からなるカップ状構造を備える。

本考案のゴルフクラブヘッドは、溶接領域が打撃領域から離れているので、打撃領域の面積を増加し、溶接領域に制限される打撃功能を改善すると共に、好ましい打撃感覚を提供し、また、好ましい弾性により打撃距離を増加し、同時に、カップ状構造の異なる板材の使用によりヘッドの重心を調整し、外軽内重の比重原則に符合させることができる。

図２は本考案のゴルフクラブヘッドの立体分解図である。本実施例中、ウッドヘッドを例とすると、ウッドヘッド２０はヘッド本体２２とカップ状構造２４からなり、ヘッド本体２２の前端は開口２２１を有し、且つ、開口２２１の外縁は抵接部２２２を形成して、カップ状構造２４を対応結合し、また、管状結合部２６をヘッド本体２２の一側に延伸して、棒体（図示しない）と結合する。ヘッド本体２２の材質は通常ステンレス、例えば、１７−４PHステンレスである。カップ状構造２４は主板２４１からなり、少なくとも一側辺にヘッド本体２２向きに湾折する湾折部２４２を形成し、C型カップ状構造を例とすると、湾折部２４２は主板２４１の三側辺に形成され、連続したC字型の湾折部で、湾折部２４２の前縁は接合端面２４３を有し、ヘッド本体２２の抵接部２２２と共に溶接される。図３を参照すると、主板２４１は相対する外側面２４４、及び、内側面２４５を有し、内側面２４５は本体２２に向き、外側面２４４を打撃面とし、板体構造２４６と主板２４１の内側面２４５は爆発溶接方式により相互に畳合され、二者の間に、爆発溶接層（図示しない）を有する。本実施例中、板体構造２４６は二組の異なる板材が畳合してなる複合板で、板体構造２４６の面積は主板２４１の面積より小さく、主板２４１の内側面２４５中間位置に設置される。

本実施例中、主板２４１は鋼を採用し、板体構造２４６はCPチタン、及び、チタン合金（６−４Ti）からなり、カップ状構造２４は、製作時、まず、鋼、CPチタン、チタン合金を畳合し、爆発溶接方式により、三者を緊密に結合させ、その後、一部のCPチタン、及び、チタン合金等の残りの金属を除去して、鍛造プレスによりカップ状構造に生成する。鋼の厚さは約０．５〜４．０ｍｍで、チタン合金の厚さは約０．５〜４．０ｍｍ、CPチタンの厚さは約０．５〜２．０ｍｍ、且つ、ＣＰチタンは鋼とチタン合金の間である。

もう一つの実施例中、板体構造は例えば、ＣＰチタン等、単独で一種の板材を使用し、カップ状構造は製作時、ＣＰチタン、及び、主板鋼を畳合すると共に、爆発溶接の方式で二者を緊密に結合させ、スキービングと鍛造プレスにより、二種の異なる板材により構成されるカップ状構造を完成し、鋼の厚さは０．５〜４．０ｍｍで、ＣＰチタンの厚さは約０．５〜２．０ｍｍである。

板体構造を主板内側面中間に設置する設計は、打撃時の感触を増進する。本実施例中、カップ状構造が採用する材質は鋼、ＣＰチタン、チタン合金の組み合わせに制限されず、鋼、チタン、銅、アルミ、及び、マグネシウム中の二組、或いは、二組以上の材質を畳合して形成してもよく、且つ、板材の畳合順序も限定されない。また、主板の接合端面とヘッド本体の抵接部の結合は溶接に限定されず、粘接、及び、嵌接から選択してもよい。

図４は本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッドの断面図で、ヘッド２０はヘッド本体２２、及び、カップ状構造２４、からなり、ヘッド本体２２前端は開口２２１を開設し、且つ、開口２２１外縁は抵接部２２２を形成する。カップ状構造２４は、主板２４１からなり、相対する外側面２４４と内側面２４５を有し、主板２４１の側辺は、内側面２４５方向に、ヘッド本体２２向きに湾折する湾折部２４２を形成し、湾折部２４２の前縁は接合端面２４３を有し、ヘッド本体２２の抵接部２２２と共に溶接される。本実施例と上述の実施例との差異は、板体構造２４６が、主板２４１の外側面２４４を被覆して、板体構造２４６を打撃面とすることで、板体構造２４６は、二組の異なる板材を畳合してなる複合板である。他の実施例中、板体構造は一種の板材により主板の外側面を被覆する。

上述の板体構造２４６が主板２４１外側面２４４を被覆する設計中、主板２４１は鋼を、板体構造２４６は二層のＣＰチタン、及び、チタン合金複合板、或いは、単層のＣＰチタン板材を採用し、ゴルフクラブヘッド２０の弾性をよくし、打撃距離を伸ばすと同時に、超軽量のチタン打撃面はヘッド２０重心を調整して、外軽内重の比例原則に符合する。また、カップ状構造２４が採用する材質は鋼、ＣＰチタン、及び、チタン合金の組み合わせに制限されず、鋼、チタン、銅、アルミ、及び、マグネシウム中の二組、或いは、二組以上の材質を畳合して形成してもよく、且つ、板材の畳合順序も限定されない。

また、図５と図６は本考案の二種の異なる実施例を示すゴルフクラブヘッドの立体分解図である。図５を参照すると、カップ状構造２４はＵ字型カップ構造で、湾折部２４２は主板２４１の相対する二側辺に形成され、湾折部２４２の前縁は接合端面２４３を有して、対応するヘッド２２の抵接部２２２と溶接結合される。図６を参照すると、カップ状構造２４はＬ字型カップ構造で、湾折部２４２は主板２４１の頂辺にだけ形成され、湾折部２４２の前縁は接合端面２４３を有し、対応するヘッド２２の抵接部２２２と溶接結合される。

更に、他の実施例中、アイアンヘッドを例とすると、図７で示されるように、アイアンヘッド２０は、ヘッド本体２２とカップ状構造２４からなり、ヘッド本体２２の前端は開口２２１を有し、且つ、開口２２１の外縁は抵接部２２２を形成し、カップ状構造２４は、主板２４１からなり、三側辺は、ヘッド本体２２向きに湾折する湾折部２４２を形成し、湾折部２４２の前縁は接合端面２４３を有し、ヘッド本体２２の抵接部２２２と共に溶接される。図８を参照すると、主板２４１は相対する外側面２４４、及び、内側面２４５を有し、主板２４１の内側面２４５中間位置は、爆発溶接の方式で、板体構造２４６を結合し、二組の異なる板材を畳合した複合板である。他の実施例中、図９で示されるように、板体構造２４６は主板２４１の外側面２４４を被覆する。

上述のように、本考案中、カップ状構造中の異なる板材間の全ての結合に、爆発溶接方式を採用し、結合度が強く、且つ、カップ状構造中の湾折部の設計により、カップ状構造とヘッド本体が溶接方式で結合する時、溶接領域は板体構造と主板結合領域から離れ、溶接で生じる高熱が板体構造と主板間、或いは、板体構造自身の板材間の爆発溶接結合の強度に影響せず、異なる板材が剥離するのを防止し、ゴルフクラブの品質を効果的に向上させる。また、溶接領域が打撃領域から離れているので、打撃領域の面積を増加することができ、溶接領域により制限される打撃功能を改善することができる。

本考案では好ましい実施例を前述の通り開示したが、これらは決して本考案に限定するものではなく、当該技術を熟知する者なら誰でも、本考案の概念と領域を脱しない範囲内で各種の変動や潤色を加えることができ、従って本考案の保護範囲は、実用新案登録請求の範囲で指定した内容を基準とする。

公知のゴルフクラブヘッドの立体分解図である。 本考案の実施例によるゴルフクラブヘッドの立体分解図である。 本考案の実施例によるゴルフクラブヘッドの組み合わせ断面図である。 本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッドの組み合わせ断面図である。 本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッドの立体分解図である。 本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッドの立体分解図である。 本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッドの立体分解図である。 本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッドの組み合わせ断面図である。 本考案の他の実施例によるゴルフクラブヘッドの組み合わせ断面図である。

符号の説明

１０ ゴルフクラブヘッド
１２ ヘッド本体
１２１ 開口
１２２ 嵌設部
１４ 打撃面
１４１ 内側面
１４２ 外側面
２０ ヘッド
２２ ヘッド本体
２２１ 開口
２２２ 抵接部
２４ カップ状構造
２４１ 主板
２４２ 湾折部
２４３ 接合端面
２４４ 外側面
２４５ 内側面
２４６ 板体構造
２６ 管状結合部

Claims (12)

1. ゴルフクラブヘッドであって、
   前端が開口を有し、前記開口外縁は抵接部を有するヘッド本体と、
   少なくとも一側に前記ヘッド本体向けに湾折する湾折部を形成し、且つ、前記湾折部の辺縁に接合端面を有し、前記ヘッド本体の抵接部と結合する主板及び材質が主板と異なり、前記主板と相互に畳合し、主板との間に爆発溶接層を形成する板体構造からなるカップ状構造
   を備えることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
2. 前記板体構造は、一板材、或いは、二組以上の異なる板材を畳合してなる複合板であることを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
3. 前記複合板は爆発溶接の方式で形成されることを特徴とする請求項２に記載のゴルフクラブヘッド。
4. 前記主板は、前記ヘッド本体に向く内側面と外側面を有し、前記板体構造は、前記内側面の中間位置に設置され、且つ、前記板体構造の面積は、前記主板の面積より小さいことを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
5. 前記主板は、前記ヘッド本体に向く内側面と外側面を有し、前記板体構造は、前記外側面を被覆することを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
6. 前記湾折部は前記主板の三側辺に形成されて、連続したＣ字型湾折部を呈することを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
7. 前記湾折部は前記主板の相対する二側辺に形成されることを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
8. 前記湾折部は前記主板の頂辺に形成されることを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
9. 前記主板の接合端面と前記ヘッド本体の抵接部の結合は、溶接、粘接、及び、嵌接方式から選択することを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
10. 前記カップ状構造は鍛造プレスにより成型することを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
11. 前記ヘッド本体の材質はステンレスであることを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。
12. 前記主板、及び、前記板体構造の材質は、鋼、チタン、チタン合金、銅、アルミ、及び、マグネシウム中の二組、或いは、二組以上の材質を選択することを特徴とする請求項１に記載のゴルフクラブヘッド。

Images