JP3120341U - 複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド - Google Patents

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啓明 林
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Abstract

【課題】第一板体と第二板体を結合して複合式の板体を組成し、第一板体のリップ縁に形成された結合部を利用してヘッド本体と結合することにより、弾性変形の自由度、振動吸収の能力と構造強度を高める。
【解決手段】ヘッド本体1、第一板体21および第二板体22により構成される。第一板体21には結合背面212が形成される。第二板体22には結合正面221が形成される。第二板体22の結合正面221は第一板体21の結合背面212に対応して結合することによって複合式の板体を組成する。第一板体21のリップ縁には結合部213が形成され、結合部213はヘッド本体1に結合されることにより、共同でゴルフクラブヘッドを形成するように構成されている。
【選択図】図1

Description

本考案は、複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドに関するもので、特に第一板体と第二板体を結合して複合式の板体を組成し、第一板体のリップ縁に形成された結合部によりヘッド本体と結合する複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドに係るものである。
従来の複合式フェース板を有するゴルフクラブヘッドとしては、その接合方法には下記の段階が含まれる。a)異なる金属材質の第一板材と第二板材を爆発溶接によって合成板材と結合し、それから上記合成板材を一般の殻片状の第一部材として成形させ、上記第一部材の形状はヘッドの正面のフェース板に対応するように形成され、さらに上記第一板材は上記第一部材が上記ヘッドに比較的に近い側に位置合わせるように形成される段階と、b)上記合成板材が上記第一部材として成形した時、上記第二板材の中央部位を除去して上記第二板材の周縁の部位だけを残すことにより、上記第二部材が溶接して結合するのに用いることができる段階と、c)他に上記第二部材を製造し、上記第二部材の形状は上記ヘッドの主体部分に対応するように形成されるため、上記第一部材と互いに配合することができ、上記第二部材の材質は上記第二板材とは同じで、さらに上記第一部材を上記第二部材に近寄らせて上記第二板材の周縁を上記第二部材に当接させ、それから溶接によって上記第二部材を上記第一部材の第二板材と結合することにより、ゴルフクラブヘッドを接合するようにとしたものがある(例えば、特許文献1を参照)。
中華民国第550106号公報
上記のような従来の複合式のフェース板を有するゴルフクラブヘッドにおいては、実際に打球する時、上述した複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドの第一部材の第一板材の中央部位(すなわち、打球のスイートスポット)は比較的大きい打球の応力と衝撃力を受けるが、上記第一板材の中央部位の背面には第二板材を有しないため、さらに上記第一板材の中央部位の背面は上記第一板材そのものの肉厚とは実質的に同じで、上記第一部材の中央部位では充分な構造強度を提供することができないため、長期に渡って使用すると、上記第一板材には変形または破裂が生じてしまうかもしれず、さらに打球の振動を有効に吸収することができないため、使用寿命が相対的に短くなる。また、上記第一板材はただ背面の周縁から上記第二板材と結合することにより、両者の間の結合面積は極めて限られるため、上記第一板材が脱落し易くなるという問題点があった。そのため、上述した複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドをさらに改良しなければならない。
本考案はこのような問題点に鑑みて考案したものであって、その目的とするところは、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体を組成することにより、フェース板または蓋板として形成し、そして上記第一板体の面積は上記第二板体の面積より大きくなるように形成されることにより、上記第一板体のリップ縁は上記第二板体の外まで伸出して結合部として形成され、そして上記結合部は当接肩部または折り曲げ部から選択することができるため、ヘッド本体を結合することができる。上記第一板体は弾性変形の自由度を相対的に増やすのに用いられ、上記第二板体は振動吸収の能力と構造強度を相対的に増やすのに用いられるため、ゴルフクラブヘッドの打球の安定性と耐久性を相対的に高めることができる。その他に、上記結合部は折り曲げ部から選択すると、打球時における打球の応力が上記ヘッド本体まで伝送するのを避けることができるため、比較的大きいフィードバック応力をゴルフボールに施すことができると同時に、上記第二板体の正面と外周縁は上記第一板体の背面と折り曲げ部を経て残った打球の応力を吸収することができるため、弾性変形の能力と振動吸収の能力を高め、さらに打球の効果を相対的に高めることができる複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを提供しようとするものである。
本考案の第一の目的は、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体のリップ縁には結合部が形成されることにより、ヘッド本体と結合することができるため、構造強度を高めることができる複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを提供しようとするものである。
本考案の第二の目的は、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体のリップ縁には第二板体より伸出して当接肩部が結合部として形成されることにより、ヘッド本体と結合することができるため、構造強度を高めることができる複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを提供しようとするものである。
本考案の第三の目的は、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第二板体の外周縁とヘッド本体の開口の内周壁との間には隙間が形成され、上記隙間により弾性変形の隙間として提供することができるため、弾性変形の能力を高めることができる複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを提供しようとするものである。
本考案の第四の目的は、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体には後方へ延伸した少なくとも一個の折り曲げ部が結合部として形成されることにより、対応するようにヘッド本体と結合することができるため、打球の効果を高めることができる複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを提供しようとするものである。
本考案の第五の目的は、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体は比較的よい弾性変形の能力を有するように形成され、さらに上記第二板体は比較的よい振動吸収の能力を有するように形成されるため、弾性変形の能力と振動吸収の能力を同時に高めることができる複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを提供しようとするものである。
上記目的を達成するために、本考案による複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドは、下記のようになるものである。すなわち、
ヘッド本体、第一板体および第二板体により構成される。ヘッド本体には組立部が形成され、第一板体には外側面と結合背面が形成される。第二板体の材質は第一板体の材質とは異なり、そして第二板体には結合正面と内側面が形成され、結合正面が第一板体の結合背面に結合されることによって複合式の板体を組成する。第一板体の面積は第二板体の面積より大きくなるように形成され、そして第一板体のリップ縁には結合部が形成され、結合部は上記ヘッド本体の組立部と結合するのに用いられる。
本考案による複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドは、上記複合式の板体はフェース板、クラウン板またはソール板から選択することもできる。また、上記第一板体のリップ縁には当接肩部が第二板体の外まで伸出するように結合部として形成されることにより、上記ヘッド本体の組立部と対応するように結合することもできる。また、上記ヘッド本体の組立部には開口と当接部が設けられ、開口はヘッド本体の正面に形成され、当接部は開口の外縁に環設されることにより、上記第一板体の当接肩部と結合することもできる。また、上記当接肩部の幅はヘッド本体の当接部の幅より大きくなるように形成されることにより、ヘッド本体の内周壁、上記第一板体の当接肩部と第二板体の外周縁との間には共同で隙間が形成されることにより、ゴルフクラブヘッドの弾性変形の自由度を高めることもできる。また、隙間に弾性充填材を充填することもできる。また、上記当接肩部は環状の当接肩部または不連続状の当接肩部から選択することもできる。また、上記ヘッド本体の組立部は開口の内周縁からなり、そして第一板体の外周縁は開口の内周縁に結合されることもできる。また、ヘッド本体の内周壁、上記第一板体の当接肩部と第二板体の外周縁との間には共同で隙間が形成されることにより、ゴルフクラブヘッドの弾性変形の自由度を高めることもできる。また、第一板体と第二板体との間には爆発溶接層が形成されることもできる。また、第一板体の周縁には第二板体の方向へ向かって折り曲げるように折り曲げ部が結合部として形成されることもできる。また、上記折り曲げ部にはヘッド本体に対応するように結合端面が形成されることにより、上記ヘッド本体の組立部と結合することもできる。また、上記ヘッド本体の組立部には開口と当接部が設けられ、開口はヘッド本体の正面に形成され、当接部は開口の外縁に環設されることにより、上記第一板体の折り曲げ部の結合端面と結合することもできる。また、上記ヘッド本体の組立部は開口の内周縁からなり、そして上記折り曲げ部の外周縁は開口の内周縁に結合されることもできる。また、第一板体と第二板体との間にはロール層が形成されることもできる。また、上記折り曲げ部は環状の折り曲げ部または不連続状の折り曲げ部から選択することもできる。また、第一板体は高弾性の変形能力を有する板体から選択することもできる。また、第二板体は高い振動吸収の能力を有する板体から選択することもできる。また、上記ヘッド本体の組立部には組立口が設けられ、組立口は選択的にヘッド本体のクラウン部またはソール部に形成されることにより、第一板体の結合部と結合することもできる。
本考案の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによれば、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体のリップ縁には結合部が形成されることにより、ヘッド本体と結合することができるため、構造強度を高めることができるという利点がある。
本考案の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによれば、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体のリップ縁には第二板体より伸出して当接肩部が結合部として形成されることにより、ヘッド本体と結合することができるため、構造強度を高めることができるという利点がある。
本考案の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによれば、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第二板体の外周縁とヘッド本体の開口の内周壁との間には隙間が形成され、上記隙間により弾性変形の隙間として提供することができるため、弾性変形の能力を高めることができるという利点がある。
本考案の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによれば、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体には後方へ延伸した少なくとも一個の折り曲げ部が結合部として形成されることにより、対応するようにヘッド本体と結合することができるため、打球の効果を高めることができるという利点がある。
本考案の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによれば、第一板体と第二板体を結合して複合式の板体とし、そして上記第一板体は比較的よい弾性変形の能力を有するように形成され、さらに上記第二板体は比較的よい振動吸収の能力を有するように形成されるため、弾性変形の能力と振動吸収の能力を同時に高めることができるという利点がある。
本考案の実施の形態について、以下、図面を参照して説明する。
図1、2を参照すると、本考案の実施例1の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドはウッド型、アイアン型またはパター型などの従来のヘッドの構造から選択することができる。本考案の実施例1においてはアイアン型のヘッドを例に挙げ、アイアン型のヘッドにはヘッド本体1とフェース板2(複合式の板体)が含まれる。フェース板2は第一板体21と第二板体22を結合してなるものである。第一板体21はフェース板2の打球面に位置され、第一板体21のリップ縁は第二板体22の外まで伸出するように形成されることにより、ヘッド本体1に対応して結合することができる。
再び図1、2を参照すると、本考案の実施例1のヘッド本体1の材質は炭素鋼、ステンレス鋼(例えば17−4PHステンレス鋼)、合金鋼、フェロ−マンガン−アルミ合金、ニッケル合金、鋳鉄、超合金鋼、チタン合金、銅合金またはアルミ合金から選択することができる。ヘッド本体1には開口10、当接部11(組立部)とホーゼル12が設けられる。開口10はヘッド本体1の正面に設けられる。当接部11は開口10の外周縁に設けられることにより、フェース板2に対応して結合することができる。ホーゼル12はヘッド本体1の片側に突出するように設けられることにより、シャフト(図示せず)と結合することができる。
再び図1、2を参照すると、本考案の実施例1の第一板体21は高弾性の変形能力を有する材質から選択することができ、例えばステンレス鋼、炭素鋼、合金鋼、フェロ−マンガン−アルミ合金、チタン合金、銅合金またはアルミ合金などの金属材質から選択することができる。第一板体21には打球正面211(外側面)と結合背面212が形成される。打球正面211は打球するのに用いられ、結合背面212は第二板体22を結合するのに用いられる。
再び図1、2を参照すると、本考案の実施例1の第二板体22は高い振動吸収の能力を有する材質から選択することができ、例えば炭素鋼、低炭素鋼、ステンレス鋼(例えば17−4PHステンレス鋼)、合金鋼、ニッケル合金、鋳鉄、チタン合金、銅合金、アルミ合金または超合金鋼などの金属材質から選択することができる。第二板体22には結合正面221と内側面(図示せず)が形成される。結合正面221は第一板体21の結合背面212を結合するのに用いられる。その他に、第二板体22の材質は好ましくは第一板体21の材質と異なるように形成される。
再び図1、2を参照すると、本考案の実施例1において複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを組み立てようとする時、先ず第二板体22の結合正面221を第一板体21の結合背面212の中央位置に対応するように結合させ、そして第一板体21と第二板体22は好ましくは選択的に爆発溶接、ロール、粘着または上記組合せなどの方式を利用して相互に結合させることができる。爆発溶接またはロールによる結合方式を選択した場合、第一板体21と第二板体22との対応する結合面の間には一体成形になるように一層の爆発溶接層またはロール層が結合される。そして、粘着の方式を選択した場合、第一板体21と第二板体22との対応する結合面の間には粘着劑によって一層の粘着層が形成される。これにより、第一板体21と第二板体22は共同でフェース板2(複合式の板体)を形成する。第一板体21の面積が第二板体22の面積より大きくなるように形成されることにより、結合背面212のリップ縁は第二板体22の外まで伸出するように形成されるため、結合部213が形成される。結合部213は当接肩部からなり、結合部213は環状の構造または不連続状の構造から選択することができるため、結合部213により当接部11と互いに結合することができる。その他に、フェース板2の構造も先に上述した方式を利用して第一板体21と第二板体22を互いに結合してから、再びフライス削り、エッチングまたは研磨の方式を利用して結合部213を形成することができる。
再び図1、2を参照すると、それからフェース板2の結合部213(当接肩部)とヘッド本体1は好ましくは選択的にタングステンイナートガスアーク熔接、レーザービーム熔接、電子ビーム溶接またはプラズマアーク熔接などの結合方式を利用することができ、しかし選択的に硬ろう付け、貼接、嵌設または螺着などのその他の結合方式を利用することもできる。これにより、ヘッド本体1とフェース板2は共同でゴルフクラブヘッド(図示せず)を形成する。フェース板2の幅はヘッド本体1の当接部11の幅より大きくなるように、または同じになるように形成される。フェース板2の結合部213の幅がヘッド本体1の当接部11の幅より大きくなるように形成されると、当接部11が結合部213と結合した後、第一板体21の結合部213(当接肩部)、第二板体22の外周縁とヘッド本体1の内周壁との間には共同で隙間23が形成される。
再び図1、2を参照すると、本考案の実施例1においてフェース板2は複合式のフェース板からなり、そして第二板体22はフェース板2の打球のスイートスポット(sweet spot)に対応するように形成され、第二板体22により打球の応力を均一に分散することができるため、フェース板2の構造強度と使用寿命を相対的に高めることができる。その他に、第一板体21は高弾性の変形能力を有する材質から選択し、そして第二板体22は高い振動吸収の能力を有する材質から選択することにより、フェース板2の弾性変形の能力と振動吸収の能力を同時に高めることができる。さらに、隙間23により弾性変形の空間を提供することができるため、第一板体21は隙間23の結合部213に対応して後方への弾性変形が形成されることにより、フェース板2の弾性変形の自由度を有効に高めることができる。
図3、4を参照すると、本考案の実施例2の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドが掲示される。本考案の実施例2においてはウッド型のヘッドを例に挙げる。実施例1と比較してみると、実施例2においてヘッド本体1のクラウン部またはその他の適当な位置には他に組立口13と蓋板3が設けられ、蓋板3は組立口13を封止するのに用いられる。これにより、図4に示すように、フェース板2がヘッド本体1の正面に結合された後、第一板体21の結合部213の外周縁はヘッド本体1の開口10の内周縁(組立部)に結合され、それから組立口13を経て弾性充填材24を隙間23に充填させ、弾性充填材24はクロロプレンゴム(CR)、エチレンプロピレン二元共重合体(EPM)、シリコン(Silicone)、ポリウレタン(PU)、エポキシ樹脂(Epoxy resin)およびその組合せ等から選択することができる。これにより、実施例2において第一板体21の結合部213により弾性変形の自由度、振動吸収の能力と構造強度を相対的に高めることができるだけではなく、さらに弾性充填材24によりフェース板2の振動吸収の能力と構造強度を高めることができるため、ゴルフクラブヘッドの打球の安定性と使用寿命を有効に高めることができる。
図5、6を参照すると、本考案の実施例3の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドが掲示される。実施例1、2と比較してみると、実施例1、2における結合部213は当接肩部からなるのに対し、実施例3における結合部213は折り曲げ部からなる。結合部213は第一板体21の周縁から後方へ折り曲げてなるものであるため、第二板体22の外周縁を被覆することができる。結合部213(折り曲げ部)の末端(すなわち、ヘッド本体1に対応する一端)には結合端面214が形成される。結合端面214は対応するようにヘッド本体1の当接部11と結合する。第一板体21の結合端面214と第二板体22の背面は平らになるように形成される。その他に、本考案の実施例3において、結合部213は不連続状(図5に示すように)から選択することができ、すなわち結合部213は第一板体21のクラウン部(crown)、ソール部(sole)、ヒール部(heel)またはトー部(toe)に対応する少なくとも一個の部位だけから後方へ折り曲げるように選択することができる。
再び図5、6を参照すると、本考案の実施例3において複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドを組み立てようとする時、先ず第一板体21の結合端面214をヘッド本体1の正面の当接部11に結合させ、それから第一板体21とヘッド本体1は好ましくは選択的に硬ろう付け、タングステンイナートガスアーク熔接、レーザービーム熔接、電子ビーム溶接またはプラズマアーク熔接などの結合方式を利用することができる。これにより、ヘッド本体1とフェース板2は共同でゴルフクラブヘッド(図示せず)を形成する。
再び図5、6を参照すると、本考案の実施例3において第一板体21の結合部213の内周縁は対応するように第二板体22の外周縁と結合するため、結合の面積を相対的に増やすことができると共に、結合の信頼性を高めることができる。その他に、打球時において第一板体21の結合部213により打球の応力がヘッド本体1まで伝送するのを避けることができるため、ゴルフボール(図示せず)にフィードバックするフィードバック応力を相対的に高めることができ、さらに打球の効果を相対的に高めることができる。また、第二板体22の結合正面221は結合背面212を経て第一板体21が残った打球の応力を吸収することができる。
図7を参照すると、本考案の実施例4の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドが掲示される。実施例3と比較してみると、実施例3における第一板体21の結合端面214と第二板体22の背面は平らになるように形成されるのに対し、実施例4における第二板体22の背面は第一板体21の結合端面214より伸出するように形成される。これにより、第一板体21の結合端面214と第二板体22の背面との間には肩部が形成されることにより、ヘッド本体1の当接部11に係止するのに用いることができるため、結合の信頼性をさらに相対的に高めることができる。その他に、第二板体22の周縁はヘッド本体1とは部分的に結合するように形成されるため、第一板体21によって完全に吸収されていない振動力がヘッド本体1に伝送されても、第二板体22によってさらに吸収することもできるため、ゴルフクラブヘッドの振動吸収の能力を相対的に高めることができる。
図8を参照すると、本考案の実施例5の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドが掲示される。実施例3、4と比較してみると、実施例3、4における第一板体21の結合部213は不連続状に形成されるのに対し、実施例5における結合部213は選択的に完全な環状に形成される。これにより、実施例5においても同様にフェース板2の弾性変形の能力、振動吸収の能力、打球の効果と結合強度を高めることができる。その他に、実施例3、4におけるフェース板2は第一板体21の結合端面214によりヘッド本体1の正面の当接部11に結合されるのに対し、実施例5におけるフェース板2は第一板体21の結合部213の外周縁によりヘッド本体1の開口10の内周縁(組立部)に結合される。
図9を参照すると、本考案の実施例6の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドが掲示される。実施例1、2、3、4、5と比較してみると、実施例1、2、3、4、5における複合式の板体は選択的にフェース板2として形成されるのに対し、実施例6における複合式の板体は選択的に蓋板2’として形成され、例えば選択的にクラウン板またはソール板等として形成することもできる。すなわち、蓋板2’には第一板体21’と第二板体22’が含まれる。第一板体21’には外側面211’と結合背面212’が形成され、そして第二板体22’には結合正面221’と内側面(図示せず)が形成される。第一板体21’の結合背面212’と第二板体22’の結合正面221’は互いに位置合わせして結合することにより、共同で蓋板2’を組成する。蓋板22’はヘッド本体1のクラウン部またはソール部などの部位の組立口13に結合することができる。これにより、蓋板2’により同様にゴルフクラブヘッドのクラウン部またはソール部などの部位における全体の弾性変形の能力と振動吸収の能力を相対的に高めることができる。その他に、実施例6における蓋板2’も実施例1、2、3、4、5におけるフェース板2の各種の実施方式を選択的に使用することができ、すなわち蓋板2’に設けられた結合部213’は当接肩部または折り曲げ部から選択することができる。さらに、結合部213’も環状の構造または不連続状の構造から選択することができる。
上述の如く、従来の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによれば、ただ第一板材の背面の周縁の部位において第二板材を結合することにより、フェース板の中央部位の構造強度が低くなり、さらに第一板材と第二板材との間には極めて限られた結合面積しか有しないという問題点があったが、図1に示す本考案の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによれば、第一板体21と第二板体22を結合することによってフェース板2を形成するため、フェース板2の中央部位の強度を相対的に高めることができる。また、第一板体21の結合部213は当接肩部または折り曲げ部から選択するこおとができ、折り曲げ部から選択した場合、結合部213により打球の応力がヘッド本体1まで伝送するのを避けることができるため、打球の効果、弾性変形の能力と振動吸収の能力を確実に高めることができる。
本考案は、その精神及び必須の特徴事項から逸脱することなく他のやり方で実施することができる。従って、本明細書に記載した好ましい実施例は例示的なものであり、限定的なものではない。
本考案の実施例1の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。 本考案の実施例1の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによる組み立てられた状態を示す断面図である。 本考案の実施例2の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。 本考案の実施例2の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによる組み立てられた状態を示す断面図である。 本考案の実施例3の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。 本考案の実施例3の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによる組み立てられた状態を示す断面図である。 本考案の実施例4の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドによる組み立てられた状態を示す断面図である。 本考案の実施例5の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。 本考案の実施例6の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドの分解斜視図である。
符号の説明
1 ヘッド本体 10 開口
11 当接部 12 ホーゼル
13 組立口 2 フェース板
21 第一板体 211 打球正面
212 結合背面 213 結合部
214 結合端面 22 第二板体
221 結合正面 23 隙間
24 弾性充填材 3 蓋板
2’ 蓋板 21’ 第一板体
211’ 外側面 212’ 結合背面
213’ 結合部 22’ 第二板体
221’ 結合正面

Claims (19)

  1. ヘッド本体(1)、第一板体(21)および第二板体(22)により構成される複合式の板体を有するゴルフクラブヘッドであって、ヘッド本体(1)には組立部が形成され、第一板体(21)には外側面と結合背面(212)が形成され、第二板体(22)の材質は第一板体(21)の材質とは異なり、そして第二板体(22)には結合正面(221)と内側面が形成され、結合正面(221)が第一板体(21)の結合背面(212)に結合されることによって複合式の板体を組成し、第一板体(21)の面積は第二板体(22)の面積より大きくなるように形成され、そして第一板体(21)のリップ縁には結合部(213)が形成され、結合部(213)は上記ヘッド本体(1)の組立部と結合するのに用いられることを特徴とする複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  2. 上記複合式の板体はフェース板、クラウン板またはソール板から選択することを特徴とする請求項1記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  3. 上記第一板体(21)のリップ縁には当接肩部が第二板体(22)の外まで伸出するように結合部(213)として形成されることにより、上記ヘッド本体(1)の組立部と対応するように結合することを特徴とする請求項1記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  4. 上記ヘッド本体(1)の組立部には開口(10)と当接部(11)が設けられ、開口(10)はヘッド本体(1)の正面に形成され、当接部(11)は開口(10)の外縁に環設されることにより、上記第一板体(21)の当接肩部と結合することを特徴とする請求項3記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  5. 上記当接肩部の幅はヘッド本体(1)の当接部(11)の幅より大きくなるように形成されることにより、ヘッド本体(1)の内周壁、上記第一板体(21)の当接肩部と第二板体(22)の外周縁との間には共同で隙間(23)が形成されることにより、ゴルフクラブヘッドの弾性変形の自由度を高めることを特徴とする請求項4記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  6. 隙間(23)に弾性充填材(24)を充填することができることを特徴とする請求項5記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  7. 上記当接肩部は環状の当接肩部または不連続状の当接肩部から選択することを特徴とする請求項3記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  8. 上記ヘッド本体(1)の組立部は開口(10)の内周縁からなり、そして第一板体(21)の外周縁は開口(10)の内周縁に結合されることを特徴とする請求項3記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  9. ヘッド本体(1)の内周壁、上記第一板体(21)の当接肩部と第二板体(22)の外周縁との間には共同で隙間(23)が形成されることにより、ゴルフクラブヘッドの弾性変形の自由度を高めることを特徴とする請求項8記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  10. 第一板体(21)と第二板体(22)との間には爆発溶接層が形成されることを特徴とする請求項1記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  11. 第一板体(21)の周縁には第二板体(22)の方向へ向かって折り曲げるように折り曲げ部が結合部(213)として形成されることを特徴とする請求項1記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  12. 上記折り曲げ部にはヘッド本体(1)に対応するように結合端面が形成されることにより、上記ヘッド本体(1)の組立部と結合することを特徴とする請求項11記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  13. 上記ヘッド本体(1)の組立部には開口(10)と当接部(11)が設けられ、開口(10)はヘッド本体(1)の正面に形成され、当接部(11)は開口(10)の外縁に環設されることにより、上記第一板体(21)の折り曲げ部の結合端面と結合することを特徴とする請求項12記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  14. 上記ヘッド本体(1)の組立部は開口(10)の内周縁からなり、そして上記折り曲げ部の外周縁は開口(10)の内周縁に結合されることを特徴とする請求項11記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  15. 第一板体(21)と第二板体(22)との間にはロール層が形成されることを特徴とする請求項11記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  16. 上記折り曲げ部は環状の折り曲げ部または不連続状の折り曲げ部から選択することを特徴とする請求項11記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
  17. 第一板体(21)は高弾性の変形能力を有する板体から選択することを特徴とする請求項1記載の複合式フェース板を有するゴルフクラブヘッド。
  18. 第二板体(22)は高い振動吸収の能力を有する板体から選択することを特徴とする請求項1記載の複合式フェース板を有するゴルフクラブヘッド。
  19. 上記ヘッド本体(1)の組立部には組立口(13)が設けられ、組立口(13)は選択的にヘッド本体(1)のクラウン部またはソール部に形成されることにより、第一板体(21)の結合部(213)と結合することを特徴とする請求項1記載の複合式の板体を有するゴルフクラブヘッド。
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