JP2006116002A - ゴルフクラブヘッド - Google Patents

Abstract

【課題】ＦＲＰ体と金属クラウン部との結合力が高いゴルフクラブヘッドを提供する。
【解決手段】フェース部２、ソール部３、サイド部４、クラウン部５及びホゼル部６を有する中空のゴルフクラブヘッドにおいて、該クラウン部の主要部が繊維強化樹脂製（ＦＲＰ体３０）であり、少なくともフェース部２と、該フェース部に連なるクラウン部の前縁部とが金属製（金属体１０）である。金属クラウン部１５の上面に多数の凹穴１５ａが設けられている。ＦＲＰ体３０の成形に際し、この金属クラウン部１５の上面に粘着性を有した樹脂を塗着しておく。
【選択図】図２

Description

本発明は、中空ゴルフクラブヘッドに係り、特にウッド型又はそれに近似した形状のゴルフクラブヘッドに関するものである。

ドライバーやフェアウェーウッドなどのウッド型ゴルフクラブヘッドとして、中空の金属製のものが広く用いられている。一般に、中空のウッド型のゴルフクラブヘッドは、ボールをヒットするためのフェース部と、ゴルフクラブヘッドの上面部を構成するクラウン部と、ゴルフクラブヘッドの底面部を構成するソール部と、ゴルフクラブヘッドのトウ側、リヤ側及びヒール側の側面部を構成するサイド部と、ホゼル部とを有している。このホゼル部にシャフトが挿入され、接着剤等によって固定される。なお、最近では、ユーティリティクラブと称されるゴルフクラブも多く市販されており、このユーティリティゴルフクラブの１種として、上記ウッド型ゴルフクラブヘッドに類似した（即ち、フェース部、ソール部、サイド部及びクラウン部並びにホゼル部を有した）ヘッドを有するゴルフクラブも各種市販されている。

この中空ゴルフクラブヘッドを構成する金属としては、アルミニウム合金、ステンレスやチタン合金が用いられているが、近年は特にチタン合金が広く用いられている。

中空ゴルフクラブヘッドの体積を大きくすることにより、スイートスポットを拡大することが可能となる。体積を大きくすることに伴うゴルフクラブヘッドの重量増加を防ぐために、ゴルフクラブヘッドの構成材として、上記金属よりもさらに比重が小さい繊維強化樹脂を採用することが考えられている。この場合、ボールをヒットするフェース面は、強度を確保するために金属製とする必要があるので、フェース部以外の部分を繊維強化樹脂製とすることになる。

特開２００４−１６６５４号には、クラウン部と、トウ側及びヒール側のサイド部とを炭素繊維強化熱硬化性樹脂（ＣＦＲＰ）製とし、ソール部の主要部と、フェース部と、クラウン部及びサイド部の前縁部とを金属製としたゴルフクラブヘッドが記載されている。このゴルフクラブヘッドでは、クラウン部及びサイド部の前縁部を構成する金属クラウン部及び金属サイド部の内面にＣＦＲＰ体が接合されている。このゴルフクラブヘッドを製造する場合、金属クラウン部の内面（下面）にＣＦＲＰ用のプリプレグシートを重ねて加熱加圧する。
特開２００４−１６６５４号

金属クラウン部の内面（下面）にプリプレグシートを重ねて接合する場合、プリプレグシートを金属クラウン部に仮付けして動かないようにしておくことが好ましい。この仮付けのためには、粘着性を有した樹脂をプリプレグシートと金属クラウン部との間に介在させるのが好ましいが、加熱加圧するときにこの粘着性樹脂の粘度が低下して流れてしまうおそれがある。

本発明は、かかる問題点を解消し、金属クラウン部と繊維強化樹脂体とを容易に接合一体化することができるゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。

本発明（請求項１）のゴルフクラブヘッドは、フェース部、ソール部、サイド部、クラウン部及びホゼル部を有する中空のゴルフクラブヘッドであって、該クラウン部の主要部が繊維強化樹脂体よりなり、少なくともフェース部と、該フェース部に連なる、クラウン部の前縁部とが金属製であるゴルフクラブヘッドにおいて、該クラウン部の前縁部を構成する金属クラウン部の上面に凹部が設けられ、該金属クラウン部の上面に対し該繊維強化樹脂体の前縁部が重なって結合されていることを特徴とするものである。

請求項２のゴルフクラブヘッドは、請求項１において、該凹部内に接着用樹脂が存在することを特徴とするものである。

請求項３のゴルフクラブヘッドは、請求項１又は２において、前記サイド部の前縁部が前記フェース部に連なる金属製であり、該サイド部の前縁部を構成する金属サイド部の外面に凹所が設けられ、該金属サイド部の外面に前記繊維強化樹脂体の前縁部が重なって結合されていることを特徴とするものである。

請求項４のゴルフクラブヘッドは、請求項３において、該凹所に接着用樹脂が存在することを特徴とするものである。

請求項５のゴルフクラブヘッドは、請求項１ないし４のいずれか１項において、前記金属クラウン部の凹部は略円形の凹穴であり、該金属クラウン部の全体にわたって複数個設けられていることを特徴とするものである。

請求項６のゴルフクラブヘッドは、請求項５において、該凹穴の深さは０．１〜１ｍｍであることを特徴とするものである。

請求項７のゴルフクラブヘッドは、請求項１ないし６のいずれか１項において、金属クラウン部の上面が粗面とされていることを特徴とするものである。

請求項８のゴルフクラブヘッドは、請求項１ないし７のいずれか１項において、金属クラウン部のトウ側からヒール側にかけての曲率半径が６０〜１５０ｍｍであることを特徴とするものである。

本発明のゴルフクラブヘッドにあっては、繊維強化樹脂体が金属クラウン部の上面に重なっており、この金属クラウン部に凹部が設けられている。そのため、粘着性樹脂を金属クラウン部と繊維強化樹脂体形成用プリプレグシートとの間に介在させて加熱加圧した際に該粘着性樹脂が凹部に引っ掛かる如くして流れ出さなくなる。即ち、凹部が粘着性樹脂のアンカー作用を奏するようになる。

これにより、粘着性樹脂を金属クラウン部とプリプレグシートとの間に確実に介在させて両者を結合させることが可能となる。

なお、本発明では、上記凹部を、ゴルフクラブヘッド製品の繊維強化樹脂体と金属クラウン部との結合力を高めるアンカー部としても機能させることもでき、ゴルフクラブヘッドの強度、耐久性が向上する。

この粘着性樹脂は、凹部内に留まって繊維強化樹脂体と金属クラウン部とを結合する接着用樹脂となってもよい（請求項２）。

請求項３，４のゴルフクラブヘッドにあっては、金属サイド部と繊維強化樹脂体との結合力が高いものとなる。

請求項５，６，７のゴルフクラブヘッドにあっては、金属クラウン部の全体と繊維強化樹脂体との結合力を高めることができる。

以下、図面を参照して実施の形態について説明する。第１図は実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの斜視図、第２図はこのゴルフクラブヘッドの金属体の前方からの斜視図、第３図は金属体の後方からの斜視図、第４図は金属体のヒール側からの側面図、第５図は金属体の平面図、第６図（ａ）は金属体のソール側からの斜視図、第６図（ｂ），（ｃ）は第６図（ａ）のＢ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線断面図、第７図は金属体へのウェイト材の取り付けを説明する分解斜視図、第８図（ａ）はゴルフクラブヘッドのソール側からの斜視図、第８図（ｂ），（ｃ）は第８図（ａ）のＢ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線断面図、第８図（ｄ）は同（ｃ）のＤ部の拡大図、第９図は第１図のIX−IX線断面図である。

このゴルフクラブヘッド１は、フェース部２、ソール部３、サイド部４、クラウン部５及びホゼル部６を有した中空ウッド型ゴルフクラブヘッドである。

フェース部２はボールをヒットする面であり、図示はしないが溝（スコアライン）が設けられている。ソール部３はゴルフクラブヘッドの底面部を構成し、サイド部４はトウ側及びヒール側並びに後面側の側面部を構成している。クラウン部５はゴルフクラブヘッドの上面部を構成している。ホゼル部６には、シャフトが差し込まれ、接着剤により該シャフトが固着される。

このゴルフクラブヘッド１は金属体１０と、繊維強化樹脂体（以下、ＦＲＰ体という。）３０とからなる。

金属体１０は、フェース部２と、金属ソール部１３と、金属サイド部（トウ）１４と、金属クラウン部１５と、金属サイド部（ヒール）１６と、金属ソール部１３の前部のトウ側及びヒール側にそれぞれ設けられた凹所１７と、金属ソール部１３の後部に設けられた環状部１８と、ホゼル部６とを有する。

クラウン部５の前縁部を構成する金属クラウン部１５は、金属サイド部（トウ）１４及び金属サイド部（ヒール）１６とに連なっている。金属サイド部（トウ）１４及び金属サイド部（ヒール）１６はそれぞれ金属ソール部１３に連なっている。該金属クラウン部１５、金属サイド部１４，１６及び金属ソール部１３はフェース部２に連なっている。

金属クラウン部１５は、トウ側からヒール側にかけて、上方に凸となるように滑らかに湾曲しており、この湾曲の曲率半径は好ましくは６０〜１５０ｍｍ程度である。

この金属クラウン部１５の上面には、該金属クラウン部１５の略全領域にわたって、凹部としての浅い凹穴１５ａが複数個設けられている。この実施の形態では、凹穴１５ａは円形であり、その直径は好ましくは０．１〜２．０ｍｍ特に０．３〜１．５ｍｍ、深さは０．１〜１ｍｍ特に０．１〜０．８ｍｍとりわけ０．１〜０．５ｍｍ、最適には０．１〜０．３ｍｍである。凹穴１５ａの数は、５〜３００個特に１０〜２００個程度が好ましい。

金属ソール部１３の前部は、ゴルフクラブヘッドのトウ側からヒール側にまで跨る全幅状となっている。この金属ソール部１３は、該前部から後方に向って徐々に細幅となっている。金属ソール部１３の後部は、ゴルフクラブヘッドのヒール・トウ方向の中央部に配置されている。

この金属ソール部１３の前部のトウ側及びヒール側にそれぞれ浅い凹所１７が設けられている。各凹所１７は、トウ・ヒール方向に延在している。この凹所１７を含む金属ソール部１３の前部領域には、トウ・ヒール方向に延在した浅い溝部１７ａが設けられている。この溝部１７ａの前後方向幅は、トウ側及びヒール側で大であり、トウ・ヒール方向の中央付近で小となっている。溝部１７ａは、凹所１７，１７の周囲を取り巻くように設けられている。

各凹所１７，１７にそれぞれ第１のウェイト材２０が収容され、各第１のウェイト材２０を覆うように樹脂成形体よりなる樹脂プレート２１が溝部２１に嵌合配置されている。

この樹脂プレート２１を覆うようにクロス繊維プリプレグの硬化体よりなるＦＲＰ層２２が設けられている。このＦＲＰ層２２は、後述の通り、ＦＲＰ体３０と一連一体となっている。

金属ソール部１３の後部は、斜め後方に立ち上がっている。この金属ソール部１３の後部に環状部１８が一体化されている。この環状部１８の内周面に雌ネジ（図示略）が設けられており、第７，８図の通り、ネジ状の第２のウェイト材２５が螺じ込みされている。金属ソール部１３には環状部１８を取り巻く第１の円環形凹部１８ａと、該円環形凹部１８ａを取り巻く第２の円環形凹部１８ｂとが設けられている。この第１の円環形凹部１８ａにアルミ製の円形プレート３６が無理嵌め等により嵌合固着されている。

図示は省略するが、フェース部２は鍛造又はプレス成形により形成されたフェースプレートにより構成されている。金属体１０のその他の部分は、鋳造により製造されている。この鋳造品は、フェース部が開口となっており、この開口にフェースプレートが嵌合され、カシメ、溶接などにより固着されている。

フェース部２は、その中央部が厚く、周縁部が薄い高反発の構成となっている。

ＦＲＰ体３０は、このゴルフクラブヘッド１の外面のその他の部分を構成している。即ち、ＦＲＰ体３０は、クラウン部５の略全体と、サイド部４の後半部と、ソール部３の金属ソール部１３以外の部分を構成する大きさを有している。

第８，９図に拡大して示されるように、ＦＲＰ体３０は、金属クラウン部１５、金属サイド部１４（トウ、ヒール双方）及び金属ソール部１３の外面に密着している。

クラウン部にあっては、ＦＲＰ体３０は、金属クラウン部１５の上面の最前縁付近にまで延在している。サイド部のヒール側及びソール側にあっては、金属体１０に段差部１４ａ，１６ａが形成されており、ＦＲＰ体３０はこの段差部１４ａ，１６ａに達するように設けられている。なお、段差部１４ａ，１６ａはバック側の方が凹む段差となっている。

このＦＲＰ体３０を成形し且つ金属体１０と一体化するには、ゴルフクラブヘッドの外形形状を有した金型を用意し、直交２方向に繊維を配向させた第１のプリプレグシート（未硬化の樹脂繊維複合シート）を該金型の内面に沿って配設する。この第１のプリプレグシートは、ＦＲＰ体３０の全外面の他に、さらに前記溝部１７ａを覆う位置に配置される。

次に、この第１のプリプレグシートの上に、一方向に繊維を配向させた第２のプリプレグシートを複数枚重ねる。複数の第２のプリプレグシートは、繊維方向が交互となるように積層させる。

次に、第１のウェイト材２０及び樹脂プレート２１を装着してあるが、第２のウェイト材２５及び円形プレート２６は装着してない金属体１０を金型内に配置する。

この際、金属体１０のうち金属クラウン部１５等のプリプレグシートと重なる部分に、粘着性を有した樹脂（例えばエポキシ樹脂、ビニルエステル樹脂等を有機溶剤に溶解させた粘稠液）を付着させておく。なお、この樹脂は１２０〜１５０℃の温度にて３〜１５分で硬化する熱硬化性樹脂が好適である。

次に、この金属体１０の金属ソール部１３（ただし、溝部１７ａよりも後部側。また、環状部１８を除く。）の内面に第３のプリプレグシートを重ねる。その後、環状部１８の開口を通して内部にガス圧を加えた状態で加熱し、樹脂を硬化させる。この際、ゴルフクラブヘッド内にナイロン等の樹脂袋を配置しておき、この袋内にガスを供給して膨らませ、プリプレグシートを圧迫して金型内面に密着させてもよい。

これにより、第８図のようにＦＲＰ体３０が成形されると共に、ＦＲＰ体３０の周縁部が金属体１０に密着する。また、樹脂プレート２１は第１のプリプレグシートの硬化物よりなるＦＲＰ層２２で覆われる。成形終了後、脱型し、必要に応じゴルフクラブヘッドの内面に振動吸収層や打球音調整層を形成する。例えば、ポリイソブチレン等よりなる粘着剤を層状に形成することにより、ゴルフクラブヘッドのカラ鳴りが防止される。

次に、環状体１８に第２のウェイト材２５を螺じ込み、次いで、第１の円環形凹部１８ａにアルミ等の金属プレート２６を嵌着する。その後、このゴルフクラブヘッドの外面に必要に応じ研磨や塗装を施し、ゴルフクラブヘッド製品とする。

上記の加熱加圧工程においては、粘着性樹脂が金属体１０の金属クラウン部１５など、プリプレグシートと重なる箇所に付着されており、しかも金属クラウン部１５には多数の凹穴１５ａが設けられているので、粘着性樹脂が熱によって低粘性になってもプリプレグシートと金属クラウン部１５との間から流出することがない。このため、金属クラウン部１５に対しＦＲＰ体３０が適正に結合したゴルフクラブヘッド１が製造される。また、このゴルフクラブヘッドにあっては、多数の凹穴１５ａがＦＲＰ体３０と金属クラウン部１５との結合力を高めるアンカー部としても機能するので、ゴルフクラブヘッドの強度及び耐久性に優れる。なお、粘着性樹脂に由来する樹脂成分は硬化後に凹穴１５ａ内に存在してもよく、プリプレグシートの樹脂中に吸収され、プリプレグシート由来の樹脂成分が凹穴１５ａ内に存在してもよい。

このゴルフクラブヘッド１の好適なスペックについて次に説明する。

ＦＲＰ体３０の重量は、ゴルフクラブヘッド１の全体の重量の５〜３０％特に１０〜２５％とりわけ１５〜２０％であることが好ましい。

ゴルフクラブヘッド１の重量は１７５〜２５０ｇが好適であり、ロフト角が１３゜以下の場合は１７５〜２００ｇ程度が好適である。ウェイト材以外の金属体１０の構成材料としては、チタン合金、ステンレス、マルエージング鋼、銅合金、ジルコニウム合金等が好適であるが、中でもＴｉ−６Ａｌ−４Ｖなどのチタン合金が好適である。

なお、フェースプレートを鍛造又はプレス成形する場合、その材料はＴｉ−６Ａｌ−４Ｖ，Ｔｉ−１５Ｖ−３Ｃｒ−３Ｓｎ−３Ａｌ，Ｔｉ−２２Ｖ−４Ａｌなどのチタン合金（特にβ形のもの）が好ましい。なお、β形のものは、塑性加工後、熱処理して強度及び硬度を高くすることができる。

鋳造を行う場合、インベストメント鋳造が好適である。薄肉部分にも溶湯が十分に行き渡るようにするために、真空鋳造や遠心鋳造を行うのが好ましい。

ウェイト材としては、比重が１０以上好ましくは１２以上のタングステンやタングステン合金が好適である。

なお、金属体がチタン合金の場合、ウェイト材として上記以外にもステンレス鋼、銅合金、鉛などを用いてもよい。

第１のウェイト材２０は、凹所１７に対しカシメ、圧入、接着剤や粘着剤による付着により固定されてもよい。

第２のウェイト材２５は、ろう付や溶接によって環状体１８に固着されてもよい。

ＦＲＰ体３０等を成形するためのプリプレグとしては、クロス繊維プリプレグ、一方向繊維プリプレグ等のいずれでもよい。このプリプレグとしてＳＭＣプリプレグを使用した場合には、肉薄のＦＲＰ体３０を容易に形成することができる。

ＦＲＰ体３０は、プリプレグを３〜８枚程度積層して形成することが好ましい。

プリプレグ中の繊維としては弾性率が２０×１０^３〜３０×１０^３ｋｇ／ｍｍ^２程度のカーボン繊維等が好適であるが、これに限定されない。

この繊維の配向を調整することによりクラウン部における前後方向の弾性率をトウ・ヒール方向よりも低くすることができる。例えば、クロス繊維プリプレグと一方向繊維プリプレグとを交互に積層し、この一方向繊維プリプレグの繊維配向方向をトウ・ヒール方向とする。

ＦＲＰ体３０の樹脂としてはエポキシなどの熱硬化性樹脂を用いることができる。なお、この熱硬化性樹脂に少量の熱可塑性樹脂を配合してもよく、これにより振動吸収性を改善することができる。

ＦＲＰ体の厚さは１〜３ｍｍ程度が好ましい。特に、クラウン部は１〜２ｍｍ程度とりわけ１〜１．５ｍｍ例えば約１．３ｍｍ程度が好ましい。

本発明は、３００ｃｍ^３以上、特に３５０ｃｍ^３以上、例えば３５０〜４００ｃｍ^３の大型ヘッドに適用するのに好適である。ヘッドの大きさにルール上上限はなく、技術的には６００ｃｍ^３程度の超大型ヘッドも製造可能である。

このゴルフクラブヘッド１は、第２のウェイト材２５を設けており、重心深度が深いと共に、第１のウェイト材２０，２０を設けているため、トウ・ヒール方向のスイートエリアも大きい。また、重心配置の設計上の自由度が大きい。この第１のウェイト材２０がＦＲＰ硬化層２２で覆われているので、美観が良好である。第２のウェイト材２５も金属プレート２６で覆われており、美観が良好である。なお、金属プレート２６の代わりに樹脂を用いてもよい。

本発明では、ＦＲＰ体３０と金属体１０との結合力を高めるために、第１０，１１，１２図のような構成を採用してもよい。

第１０図では、ＦＲＰ体３０の内面に金属体１０（この場合は金属サイド部１４）の端面に当接する凸部３１を設けている。

第１１図では、ＦＲＰ体３０の内面に金属体１０（この場合は金属サイド部１４）の端縁を挟持するためのオーバーレイ部３２を設けている。

第１２図では、金属体１０（この場合は金属サイド部１４）に凹所１４Ａを設け、この凹所１４Ａに接着剤３３を充填することにより、ＦＲＰ体３０と金属サイド部１４とを接着している。

上記実施の形態では金属クラウン部１５に円形の凹穴１５ａを設けているが、楕円形、角形などであってもよい。また、細長い溝であってもよい。本発明では、金属クラウン部１５の上面はサンドブラスト処理やサンドペーパーがけ等により粗面とされていてもよい。

実施の形態に係るゴルフクラブヘッドの斜視図である。 第１図のゴルフクラブヘッドの金属体の前方からの斜視図である。 第１図のゴルフクラブヘッドの金属体の後方からの斜視図である。 第１図のゴルフクラブヘッドの金属体のヒール側からの側面図である。 第１図のゴルフクラブヘッドの金属体の平面図である。 第６図（ｂ），（ｃ）は第６図（ａ）のＢ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線断面図である。 金属体へのウェイト材の取り付けを説明する分解斜視図である。 第８図（ａ）はゴルフクラブヘッドのソール側からの斜視図、第８図（ｂ），（ｃ）は第８図（ａ）のＢ−Ｂ線、Ｃ−Ｃ線断面図、第８図（ｄ）は同（ｃ）のＤ部の拡大図である。 第１図のIX−IX線断面図である。 別の実施の形態を示す断面図である。 別の実施の形態を示す断面図である。 別の実施の形態を示す断面図である。

符号の説明

１ ゴルフクラブヘッド
２ フェース部
３ ソール部
４ サイド部
５ クラウン部
６ ホゼル部
１０ 金属体
１３ 金属ソール部
１４ 金属サイド部
１５ 金属クラウン部
１５ａ 凹穴
１７ 凹所
１８ 環状体
２０ 第１のウェイト材
２１ 樹脂プレート
２２ ＦＲＰ硬化層
２５ 第２のウェイト材
２６ 金属プレート
３０ ＦＲＰ体

Claims (8)

1. フェース部、ソール部、サイド部、クラウン部及びホゼル部を有する中空のゴルフクラブヘッドであって、
   該クラウン部の主要部が繊維強化樹脂体よりなり、
   少なくともフェース部と、該フェース部に連なる、クラウン部の前縁部とが金属製であるゴルフクラブヘッドにおいて、
   該クラウン部の前縁部を構成する金属クラウン部の上面に凹部が設けられ、該金属クラウン部の上面に対し該繊維強化樹脂体の前縁部が重なって結合されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
2. 請求項１において、該凹部内に接着用樹脂が存在することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
3. 請求項１又は２において、前記サイド部の前縁部が前記フェース部に連なる金属製であり、
   該サイド部の前縁部を構成する金属サイド部の外面に凹所が設けられ、該金属サイド部の外面に前記繊維強化樹脂体の前縁部が重なって結合されていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
4. 請求項３において、該凹所に接着用樹脂が存在することを特徴とするゴルフクラブヘッド。
5. 請求項１ないし４のいずれか１項において、前記金属クラウン部の凹部は略円形の凹穴であり、該金属クラウン部の全体にわたって複数個設けられていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
6. 請求項５において、該凹穴の深さは０．１〜１ｍｍであることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
7. 請求項１ないし６のいずれか１項において、金属クラウン部の上面が粗面とされていることを特徴とするゴルフクラブヘッド。
8. 請求項１ないし７のいずれか１項において、金属クラウン部のトウ側からヒール側にかけての曲率半径が６０〜１５０ｍｍであることを特徴とするゴルフクラブヘッド。

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