JP2001062003A - ゴルフクラブヘッドとその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明はゴルフクラブヘッドとその製造方法
に関し、シャフト止着部材とヘッド本体との良好な接合
強度を確保し、併せてヘッド本体とシャフト止着部材の
接合部位の外観が良好なヘッドと、斯かるヘッドを容易
に製造することのできるヘッドの製造方法を提供するこ
とを目的とする。 【解決手段】 請求項１に係る発明は、中空なヘッド本
体のヒール側に、筒状のシャフト止着部材を接合した中
空な金属製のヘッドに於て、上記シャフト止着部材のヘ
ッド本体との接合部位に厚肉部を形成すると共に、当該
厚肉部の外周とヘッド本体との接合部に、厚肉部とヘッ
ド本体とをなだらかに連接させる肉盛部を溶接材で形成
したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ゴルフクラブヘッ
ドとその製造方法に関する。

【０００２】

【従来の技術】品質の安定性，材料供給の容易性等の観
点から、昨今、柿や桜といった従来の天然木材に代え、
チタンやステンレス等の金属材料を用いてヘッド本体を
中空に成形したウッドのゴルフクラブヘッド（以下、
「ヘッド」という）が広く使用されている。

【０００３】そして、この種のヘッドとして特許第２６
３９８６３号公報には、図７及び図８に示すようにヘッ
ド本体１を、チタンやステンレス等の金属材料からなる
クラウン部材３やフェース部材５、そして、ソール部７
とサイド部９が一体となったボトム部材１１で中空に成
形すると共に、ヒール側のネック部１３に、シャフト１
５を止着するシャフト止着部材１７を接合したヘッド１
９が開示され、また、同様に特許第２５９６２９４号公
報にも、図９及び図１０に示すようにヘッド本体２１
を、チタン等の金属材料からなるクラウン部材２３やフ
ェース部材２５，ソール部２７とサイド部２９が一体と
なったボトム部材３１で中空に成形して、ヘッド本体２
１のネック部３３にシャフト止着部材３５を接合したヘ
ッド３７が開示されている。

【０００４】更にまた、特許第２８１４９１９号公報に
於ても、図１１及び図１２に示すようにヘッド本体３９
を、チタン等の金属材料からなるクラウン部材４１やフ
ェース部材４３，ソール部４５とサイド部４７が一体と
なったボトム部材４９で中空に成形して、ヘッド本体３
９のネック部５１にシャフト止着部材５３を接合したヘ
ッド５５が開示されている。

【０００５】そして、上記ヘッド１９，３７，５５は、
いずれもシャフト止着部材１７，３５，５３をヘッド本
体１，２１，３９に強固に接合し、また、各シャフト止
着部材１７，３５，５３とヘッド本体１，２１，３９と
の接合部位の外観を良好なものとするために様々な工夫
が施されている。即ち、図７に示すヘッド１９は、シャ
フト止着部材１７を外面形状が下方に向かって幅広とな
る略テーパ状の曲面で構成された傘状頭部１７ａと、こ
れに一体成形された棒部材１７ｂとで構成して、当該棒
部材１７ｂの挿入側先端部をソール部７の内底面に接合
すると共に、傘状頭部１７ａの下端面１７ａ-1をネック
部１３の開口端１３ａに当接させて、傘状頭部１７ａと
ネック部１３をなだらかに接合したことを特徴としてい
る。

【０００６】また、図９に示すヘッド３７は、ネック部
３３を斜め上方に立設し、そして、シャフト止着部材３
５を、上端に取付用フランジ３５ａが一体に成形され、
挿入側先端部に下部フランジ３５ｂが固着された取付パ
イプ３５ｃで形成して、当該取付用フランジ３５ａをネ
ック部３３の上端内周に接合させると共に、下部フラン
ジ３５ｂを介して取付パイプ３５ｃの挿入側先端部をソ
ール部２７の内底面に接合させて、取付用パイプ３５ｃ
をヘッド本体２１に取り付けている。

【０００７】更にまた、図１１に示すヘッド５５は、図
１２に示すように上部に薄肉な鍔状の突起５３ａを固着
した取付用パイプ５３ｂでシャフト止着部材５３を形成
して、当該取付用パイプ５３ｂの挿入側先端部をソール
部４５の内底面に接合させると共に、突起５３ａをネッ
ク部５１の内周に接合して、取付用パイプ５３ｂをヘッ
ド本体３９に固着したことを特徴としている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかし乍ら、図７に示
す従来例にあっては、シャフト止着部材１７の傘状頭部
１７ａの下端面１７ａ-1をネック部１３の開口端１３ａ
に当接させて、当該傘状頭部１７ａとネック部１３をな
だらかに接合させるためには、ヘッド本体１とシャフト
止着部材１７を成形するに当たり、高い寸法精度が要求
されて製造に手間がかかる欠点が指摘されている。

【０００９】また、図９に示す従来例のように、ネック
部３３を上方へ立設させてシャフト止着部材３５を当該
ネック部３３で覆ってしまうと、ヘッド３７のヒール側
（ホーゼル部回り）が重くなってウエイトバランスが崩
れてしまう虞があった。更にまた、図１１に示すように
薄肉な突起５３ａをネック部５１の内周に溶接した取付
構造にあっては、溶接時の熱で当該突起５３ａが変形し
て接合部位の精度や強度が低下し、この結果、シャフト
の取付精度が確保できないといった不具合が指摘されて
いた。

【００１０】本発明は斯かる実情に鑑み案出されたもの
で、中空なヘッド本体のヒール側にシャフト止着部材を
接合したヘッドに改良を加え、シャフト止着部材とヘッ
ド本体との良好な接合強度を確保し、併せてヘッド本体
とシャフト止着部材の接合部位の外観が良好なヘッド
と、斯かるヘッドを容易に製造することのできるヘッド
の製造方法を提供することを目的とする。

【００１１】

【課題を解決するための手段】斯かる目的を達成するた
め、請求項１に係る発明は、中空なヘッド本体のヒール
側に、筒状のシャフト止着部材を接合した中空な金属製
のヘッドに於て、上記シャフト止着部材のヘッド本体と
の接合部位に厚肉部を形成すると共に、当該厚肉部の外
周とヘッド本体との接合部に、厚肉部とヘッド本体とを
なだらかに連接させる肉盛部を溶接材で形成したことを
特徴とする。

【００１２】そして、請求項２に係る発明は、請求項１
記載のヘッドに於て、厚肉部の外周に位置決め段部を形
成し、当該位置決め段部とヘッド本体との間に、厚肉部
とヘッド本体とをなだらかに連接させる肉盛部を溶接材
で形成したことを特徴とし、請求項３に係る発明は、請
求項１または請求項２記載のヘッドに於て、厚肉部が、
外面形状が下方に向かって幅広となる略テーパ状の曲面
で形成されていることを特徴としている。

【００１３】また、請求項４に係る発明は、中空なヘッ
ド本体を構成する複数の構成部材と、筒状のシャフト止
着部材を接合して中空な金属製のヘッドを製造するヘッ
ドの製造方法であって、上記シャフト止着部材のヘッド
本体の構成部材との接合部に厚肉部を形成し、当該厚肉
部の外周とヘッド本体の構成部材との間に溶接材の溶融
金属を肉盛りしてこれを固化させてシャフト止着部材と
ヘッド本体の構成部材とを接合した後、固化した溶接材
を研磨して、シャフト止着部材の厚肉部とヘッド本体の
構成部材とをなだらかに連接させる肉盛部を形成するこ
とを特徴とする。

【００１４】（作用）請求項１乃至請求項３に係る発明
によれば、溶接時に溶接材の熱で厚肉部が多少変形して
も、その変形がシャフト止着部材のシャフト止着孔に影
響を及ぼすことがなく、また、厚肉部の外周とヘッド本
体との段差を埋めるように肉盛部が形成されているた
め、当該肉盛部によってシャフト止着部材が強固にヘッ
ド本体に取り付くこととなる。

【００１５】そして、上記肉盛部が、厚肉部の外周とヘ
ッド本体との段差を埋めて両者をなだらかに連接させる
ため、ヘッド本体とシャフト止着部材の接合部位の良好
な外観が得られることとなる。また、請求項２に係る発
明によれば、位置決め段部がシャフト止着部材の取付け
の際に位置決めの目安として機能する。

【００１６】そして、請求項４に係る発明方法によれ
ば、ヘッド本体とシャフト止着部材の接合部位の外観が
良好なヘッドが容易に製造されることとなる。

【００１７】

【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づき詳細に説明する。

【００１８】図１乃至図３は請求項１及び請求項２に係
るヘッドの一実施形態を示し、図中、６１はヘッドで、
当該ヘッド６１は、クラウン部材６３とフェース部材６
５、そして、ソール部６７とサイド部６９が一体となっ
たボトム部材７１を接合した中空なヘッド本体７３と、
当該ヘッド本体７３のヒール側のネック部７５に接合し
た筒状のシャフト止着部材７７とで構成されている。

【００１９】而して、上記クラウン部材６３，フェース
部材６５及びボトム部材７１は、夫々、チタンやチタン
合金等の圧延された板材を各構成部分に合わせて所要の
形状，大きさに切断した後または同時に、これらを各構
成部分に応じた金型でプレス加工して成形したものであ
る。尚、鍛造によってこれらを成形してもよい。

【００２０】そして、図２及び図３に示すようにクラウ
ン部材６３とボトム部材７１とで形成されるヘッド本体
７３のネック部７５に、シャフト止着部材７７を接合す
るシャフト止着部材取付孔（以下、「取付孔」という）
７９が形成されている。図２に示すようにシャフト止着
部材７７は、パイプ形状の筒状部７７ａと、上記ネック
部７５との接合部位に形成された厚肉部７７ｂとからな
り、当該厚肉部７７ｂは外面形状が下方に向かって幅広
となる略テーパ状の曲面で形成されている。

【００２１】そして、図３に示すように厚肉部７７ｂの
外周とネック部７５の取付孔７９との間を溶接材で接合
し、また、ヘッド本体７３のソール部６７の内底面に当
接する筒状部７７ａの挿入側先端部７７ａ-1を当該内底
面に溶接してシャフト止着部材７７が取り付けられてい
るが、図３に示すように厚肉部７７ｂの外周とネック部
７５との接合部には、厚肉部７７ｂの外周とネック部７
５との段差を埋めて両者をなだらかに連接させる肉盛部
８１が溶接材によって形成されている。

【００２２】そして、シャフト止着部材７７に形成され
たシャフト止着孔８３に、図示しないシャフトが止着さ
れるようになっている。本実施形態に係るヘッド６１は
このように構成されており、当該ヘッド６１は、請求項
４に係る発明方法の一実施形態によって以下の如く製造
される。上述したようにヘッド本体７３の製造に当た
り、チタン等の金属材料の圧延された板材を所要の形
状，大きさに切断し、これをプレス加工してクラウン部
材６３，フェース部材６５，ボトム部材７１等のヘッド
本体７３の構成部材を成形する。

【００２３】また、これとは別個に棒材を切削加工し、
または鋳造によってシャフト止着部材７７を成形する。
そして、ボトム部材７１のヒール側にシャフト止着部材
７７を配置し、そして、クラウン部材６３をボトム部材
７１のトップ側に被せて当該クラウン部材６３をボトム
部材７１に溶接すると共に、シャフト止着部材７７の挿
入側先端部７７ａ-1をソール部６７の内底面に溶接す
る。

【００２４】次いで、図４の如くシャフト止着部材７７
の厚肉部７７ｂの外周とネック部７５の取付孔７９との
間に溶接材の溶融金属Ｐを肉盛りし、これを固化させて
シャフト止着部材７７をネック部７５に接合する。そし
て、フェース部材６５をボトム部材７１のフェース側開
口部に溶接してヘッド本体７３を成形した後、シャフト
止着部材７７の厚肉部７７ｂの外周とネック部７５の取
付孔７９との間に肉盛りされた溶接材を研磨して、図３
に示すように厚肉部７７ｂの外周とネック部７５との接
合部に、厚肉部７７ｂの外周とネック部７５との段差を
埋めて両者をなだらかに連接させる肉盛部８１を形成す
ることで、本実施形態に係るヘッド６１が製造されるこ
ととなる。

【００２５】尚、本実施形態では、ヘッド本体７３をク
ラウン部材６３とフェース部材６５、そして、ソール部
６７とサイド部６９が一体となったボトム部材７１の３
部材に分割して形成したが、他の複数の構成部材に分割
して形成してもよく、また、溶接順序も任意である。而
して、このように製造されたヘッド６１によれば、シャ
フト止着部材７７のヘッド本体７３との接合部に厚肉部
７７ｂを設けているので、溶接時に溶接材の熱で当該厚
肉部７７ｂが多少変形しても、その変形がシャフト止着
孔８３に影響を及ぼすことがなく、また、厚肉部７７ｂ
の外周とネック部７５との段差を埋めるように肉盛部８
１が当該厚肉部７７ｂとネック部７５の接合部に形成さ
れているため、当該肉盛部８１によってシャフト止着部
材７７が強固にヘッド本体７３に取り付くこととなる。

【００２６】従って、本実施形態に係るヘッド６１によ
れば、肉盛部８１によってシャフト止着部材７７の確実
な取付強度を確保することができると共に、当該肉盛部
８１が厚肉部７７ｂの外周とネック部７５との段差を埋
めて両者をなだらかに連接させるため、ヘッド本体７３
とシャフト止着部材７７の接合部位の外観が良好なヘッ
ド６１が得られ、また、溶接材の熱で厚肉部７７ｂが多
少変形しても、その変形がシャフト止着孔８３に影響を
及ぼすことがないため、シャフトを精度良くヘッド６１
に止着することが可能となる。

【００２７】而も、本実施形態に係るヘッド６１によれ
ば、図９の従来例の如くネック部７５を上方へ突出させ
るものでないため、ヒール側が重くなってウエイトバラ
ンスが悪くなることがない。そして、本実施形態に係る
ヘッド６１の製造方法によれば、上記効果を有するヘッ
ド６１を容易に製造できることは勿論、ヘッド本体７３
やシャフト止着部材７７の加工精度が余り良くない場合
であっても、両者をなだらかに連接させる部分は溶接材
による肉盛部８１で形成するため、ヘッド本体７３とシ
ャフト止着部材７７の接合部位の外観が良好なヘッド６
１を容易に製造することができる利点を有する。

【００２８】尚、取付孔７９は全てシャフト止着部材７
７の厚肉部７７ｂに溶接されていなくてもよく、厚肉部
７７ｂの一部が他の部分に溶接されていてもよい。即
ち、例えば本実施形態に於て、クラウン部材６３または
ボトム部材７１のいずれかが肉盛部８１を介して厚肉部
７７ｂに溶接されていればよい。図５は請求項１乃至請
求項３の一実施形態に係るヘッドの要部断面図を示し、
図中、７７-1はパイプ形状の筒状部７７-1ａと、下方に
向かって幅広となる略テーパ状の曲面で形成された厚肉
部７７-1ｂとで構成されたシャフト止着部材で、当該厚
肉部７７-1ｂの外周に、ネック部７５の取付孔７９に沿
って溝を設けることで位置決め段部８５が形成されてい
る。

【００２９】尚、この位置決め段部８５と取付孔７９の
周縁部との間には、若干の隙間があってもよく、必ずし
も取付孔７９の周縁部が位置決め段部８５に当接する必
要はない。また、段部８５を形成する溝の底部に於ても
筒状部７７-1ａより厚肉となっている。

【００３０】そして、図５に示すように本実施形態は、
上記位置決め段部８５とネック部７５との接合部に、厚
肉部７７-1ｂの外周とネック部７５との段差を埋めて両
者をなだらかに連接させる肉盛部８７を溶接材で形成し
たもので、その他の構成は上記実施形態と同様であるの
で、同一のものには同一符号を付してそれらの説明は省
略する。

【００３１】本実施形態に係るヘッド８９はこのように
構成されており、当該ヘッド８９も、請求項４に係る発
明方法の一実施形態によって以下の如く製造される。即
ち、上記実施形態と同様、ヘッド本体７３の製造に当た
り、チタン等の圧延された板材を所要の形状，大きさに
切断し、これをプレス加工してクラウン部材６３，フェ
ース部材６５及びボトム部材７１等の構成部材を成形す
る。

【００３２】また、これとは別個に棒材を切削加工し、
または鋳造によってシャフト止着部材７７-1を成形す
る。そして、上記ボトム部材７１のヒール側にシャフト
止着部材７７-1を配置し、クラウン部材６３をボトム部
材７１のトップ側に被せて当該クラウン部材６３をボト
ム部材７１に溶接すると共に、シャフト止着部材７７-1
の挿入側先端部７７-1ａ-1をソール部６７の内底面に溶
接する。

【００３３】次いで、図６の如くシャフト止着部材７７
-1の位置決め段部８５に取付孔７９を対応させて、当該
位置決め段部８５と取付孔７９との間に溶接材の溶融金
属Ｐを肉盛りし、これを固化させてシャフト止着部材７
７-1をネック部７５に接合する。そして、フェース部材
６５をボトム部材７１のフェース側開口部に溶接してヘ
ッド本体７３を製造した後、シャフト止着部材７７-1の
厚肉部７７-1ｂの外周とネック部７５の取付孔７９との
間に肉盛りされた溶接材を研磨して、図５に示すように
厚肉部７７-1ｂの外周とネック部７５との接合部に、厚
肉部７７-1ｂの外周とネック部７５との段差を埋めて両
者をなだらかに連接させる肉盛部８７を形成すること
で、本実施形態に係るヘッド８９が製造されることとな
る。

【００３４】而して、このように製造されたヘッド８９
によっても、上記実施形態と同様、所期の目的を達成す
ることが可能であり、また、本実施形態によれば、肉盛
部８７を形成するに当たって溶融金属Ｐが位置決め段部
８５と取付孔７９との間に十分入り込むため、上記実施
形態に比し接合強度が更に向上すると共に、位置決め段
部８５を設けたことで、シャフト止着部材７７-1を接合
する際に位置決めが容易となる。

【００３５】そして、本実施形態に係るヘッド８９の製
造方法にあっても、上記効果を有するヘッド８９を容易
に製造できることは勿論、ヘッド本体７３やシャフト止
着部材７７-1の加工精度が余り良くない場合であって
も、両者をなだらかに連接させる部分は溶接材による肉
盛部８７で形成するため、ヘッド本体７３とシャフト止
着部材７７-1の接合部位の外観が良好なヘッド８９を容
易に製造することができる利点を有する。

【００３６】

【発明の効果】以上述べたように、請求項１乃至請求項
３に係る発明によれば肉盛部によってシャフト止着部材
の確実な取付強度を確保することができると共に、当該
肉盛部が厚肉部の外周とヘッド本体との段差を埋めて両
者をなだらかに連接させるため、ヘッド本体とシャフト
止着部材の接合部位の外観が良好なヘッドが得られ、ま
た、溶接材の熱で厚肉部が多少変形しても、その変形が
シャフト止着部材のシャフト止着孔に影響を及ぼすこと
がないため、シャフトを精度良くヘッドに止着すること
が可能となる。

【００３７】而も、これらの発明によれば、ヒール側が
重くなってウエイトバランスが悪くなることがない。ま
た、請求項２に係る発明によれば、肉盛部を形成するに
当たって溶融金属が位置決め段部とヘッド本体との間に
十分入り込むため、シャフト止着部材の接合強度が更に
向上すると共に、位置決め段部を設けたことでシャフト
止着部材を接合する際に位置決めが容易となる。

【００３８】そして、請求項４に係る発明方法によれ
ば、上記効果を有するヘッドを容易に製造できることは
勿論、ヘッド本体やシャフト止着部材の加工精度が余り
良くない場合であっても、両者をなだらかに連接させる
部分は溶接材による肉盛部で形成するため、ヘッド本体
とシャフト止着部材の接合部位の外観が良好なヘッドを
容易に製造することができる利点を有する。

【図面の簡単な説明】

【図１】請求項１及び請求項２の一実施形態に係るヘッ
ドの斜視図である。

【図２】図１に示すヘッドの分解斜視図である。

【図３】図１に示すヘッドの要部断面図である。

【図４】請求項４の一実施形態によって図１のヘッドを
製造する方法の説明図である。

【図５】請求項１乃至請求項３の一実施形態に係るヘッ
ドの要部断面図である。

【図６】請求項４の一実施形態によって図５のヘッドを
製造する方法の説明図である。

【図７】従来のヘッドの断面図である。

【図８】図７に示すヘッドの分解斜視図である。

【図９】従来の他のヘッドの一部切欠き正面図である。

【図１０】図９に示すヘッドの分解斜視図である。

【図１１】従来の更に他のヘッドの一部切欠き正面図で
ある。

【図１２】図１１に示すヘッドの分解斜視図である。

【符号の説明】

６１，８９ ヘッド ６３ クラウン部材 ６５ フェース部材 ６７ ソール部 ６９ サイド部 ７１ ボトム部材 ７３ ヘッド本体 ７７，７７-1 シャフト止着部材 ７７ａ，７７-1ａ 筒状部 ７７ｂ，７７ｂ-1 厚肉部 ７９ 取付孔 ８１，８７ 肉盛部 ８５ 位置決め段部 Ｐ 溶融金属

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 中空なヘッド本体のヒール側に、筒状の
   シャフト止着部材を接合した中空な金属製のゴルフクラ
   ブヘッドに於て、 上記シャフト止着部材のヘッド本体との接合部位に厚肉
   部を形成すると共に、 当該厚肉部の外周とヘッド本体との接合部に、厚肉部と
   ヘッド本体とをなだらかに連接させる肉盛部を溶接材で
   形成したことを特徴とするゴルフクラブヘッド。
2. 【請求項２】 厚肉部の外周に位置決め段部を形成し、
   当該位置決め段部とヘッド本体との間に、厚肉部とヘッ
   ド本体とをなだらかに連接させる肉盛部を溶接材で形成
   したことを特徴とする請求項１記載のゴルフクラブヘッ
   ド。
3. 【請求項３】 厚肉部は、外面形状が下方に向かって幅
   広となる略テーパ状の曲面で形成されていることを特徴
   とする請求項１または請求項２記載のゴルフクラブヘッ
   ド。
4. 【請求項４】 中空なヘッド本体を構成する複数の構成
   部材と、筒状のシャフト止着部材を接合して中空な金属
   製のゴルフクラブヘッドを製造するゴルフクラブヘッド
   の製造方法であって、 上記シャフト止着部材のヘッド本体の構成部材との接合
   部に厚肉部を形成し、当該厚肉部の外周とヘッド本体の
   構成部材との間に溶接材の溶融金属を肉盛りしてこれを
   固化させてシャフト止着部材とヘッド本体の構成部材と
   を接合した後、 固化した溶接材を研磨して、シャフト止着部材の厚肉部
   とヘッド本体の構成部材とをなだらかに連接させる肉盛
   部を形成することを特徴とするゴルフクラブヘッドの製
   造方法。