JP3128539B2 - サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法 - Google Patents

サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法

Info

Publication number
JP3128539B2
JP3128539B2 JP10178896A JP17889698A JP3128539B2 JP 3128539 B2 JP3128539 B2 JP 3128539B2 JP 10178896 A JP10178896 A JP 10178896A JP 17889698 A JP17889698 A JP 17889698A JP 3128539 B2 JP3128539 B2 JP 3128539B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
group
liquid crystalline
crystalline polyester
ester monomer
carbon atoms
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP10178896A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1129626A (ja
Inventor
晴代 小崎
英資 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Chemical Corp
Original Assignee
Mitsubishi Chemical Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Chemical Corp filed Critical Mitsubishi Chemical Corp
Priority to JP10178896A priority Critical patent/JP3128539B2/ja
Publication of JPH1129626A publication Critical patent/JPH1129626A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3128539B2 publication Critical patent/JP3128539B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Liquid Crystal Substances (AREA)
  • Polyesters Or Polycarbonates (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、サーモトロピック
液晶性ポリエステル(以下、液晶性ポリエステルと記
す)の製造方法に関するものである。とくに本発明は耐
熱性に優れ、かつ、流動性・均一性に優れた液晶性ポリ
エステルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、電気・電子分野、自動車分野の発
展に伴い、プラスチックに対しても高性能化の要求が高
まり、数多くのプラスチックが開発され、市場に提供さ
れている。中でも、溶融時に光学的異方性を示し、分子
鎖が平行に配列する一群の高分子化合物は、サーモトロ
ピック液晶性ポリマーと呼ばれ、成形加工性に優れると
共に成形体の機械的性質が向上することから注目を集め
ている。液晶性ポリエステルとしては、ポリエチレンテ
レフタレート単位とパラヒドロキシ安息香酸単位とのエ
ステル結合のみからなる共重合ポリエステルが代表的で
ある〔ダブリュウ ジェイ ジャクソン(W.J.Jackson)
ら、ジャーナル オブ ポリマー サイエンス、ケミカル
エディション(J.Polym.Sci.Polym.Chem.Ed.)14巻、2043
頁(1976年)、米国特許第3804805号、特公昭56-18016
号公報等)。上記の特公昭56-18016号公報中には、ポリ
エチレンテレフタレート単位とパラアセトキシ安息香酸
(以下、p−ABAという)とを混合し、240〜30
0℃に加熱することにより重合させて液晶性ポリエステ
ルを製造する方法が記載されているが、この方法では、
p−ABA成分を75モル%以上とした場合、p−AB
Aがブロック的に重合して生じたと考えられるポリマー
が不溶不融の異物として混在し、得られた液晶性ポリエ
ステルの流動性が悪くなり、成形加工性が低下するとい
う問題があった(参考例8)。この異物の発生は、この
種のポリマーの良溶媒であるフェノール/1,1,2,2
−テトラクロロエタン=1/1(容量比)に溶解させた
とき、多量の不溶物質が存在することからもうかがえ
る。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、耐熱
性・流動性に優れ、均一な液晶性ポリエステルの製造方
法を提供することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、下記
の一般式〔I〕で示されるエステルモノマーおよび一般
式〔II〕で示される芳香族ジカルボン酸化合物を、実質
的に当量で重縮合させることを特徴とする、サーモトロ
ピック液晶性ポリエステルの製造方法を提供するもので
ある。
【0005】
【化2】
【0006】〔式中、R1は炭素数6〜15の脂環式炭
化水素基であり、Ar1およびAr2はそれぞれ独立に炭素
数6〜15の芳香族炭化水素基であり、X1は水素原子
またはR2−CO−(ただし、R2は炭素数1〜6の炭化
水素基である)で示される基であり、X2およびX3はそ
れぞれ独立に水素原子または炭素数1〜10の炭化水素
基である。〕
【0007】R1は炭素数6〜15の脂環式炭化水素基
であり、具体的には、環を有するヘキシレン基、ヘプチ
レン基、オクチレン基、ノニレン基、デシレン基、ウン
デシレン基、ドデシレン基、トリデシレン基、テトラデ
シレン基、ペンタデシレン基である。Ar1およびAr
2は、それぞれ独立に炭素数6〜15の芳香族炭化水素
基であり、具体的には、フェニレン基、ナフチレン基、
ビフェニレン基、アントリレン基が挙げられ、これら
はアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、ハロゲン原
子等を置換基に有していてもよい。
【0008】X は水素原子またはR−CO−(た
だし、R は炭素数1〜6の炭化水素基である)で示
される基であり、具体的には、水素原子、メチルカルボ
ニル基、エチルカルボニル基、n−プロピルカルボニル
基、i−プロピルカルボニル基、n−ブチルカルボニル
基、i−ブチルカルボニル基、t−ブチルカルボニル
基、1−メチルエチルカルボニル基、ペンチルカルボニ
ル基(直鎖状または分岐鎖を有するもの)、ヘキシルカ
ルボニル基(直鎖状、環状または分岐鎖を有するも
の)、フェニルカルボニル基等が挙げられる。X
よびX はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜
10の炭化水素基であり、炭化水素基としては、具体的
には、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペ
ンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニ
ル基、デシル基であり、直鎖状、環状、または、分岐鎖
を有するものでもよい。
【0009】(各構成成分) エステルモノマー〔I〕 一般式〔I〕で示されるエステルモノマーは、下記一般
式〔III〕で示されるジオール化合物と一般式〔IV〕で
示される芳香族カルボン酸化合物とから、エステル結合
形成に関して合目的的な任意の方法によって製造するこ
とができる。
【0010】
【化3】
【0011】〔式中、R は炭素数6〜15の脂環式
炭化水素基であり、Arは炭素数6〜15の芳香族炭
化水素基であり、X、XおよびX はそれぞれ独
立に水素原子またはR−CO−(ただし、R は炭
素数1〜6の炭化水素基である)で示される基であり、
は水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基であ
る。〕 この場合の〔III〕のジオールとしては、1,4−シクロ
ヘキサンジメタノール、トリシクロデカンジメタノール
などの脂環式ジオールが挙げられる。
【0012】エステルモノマーの合成に使用される一般
式〔IV〕で示される芳香族カルボン酸化合物は、ヒドロ
キシ芳香族カルボン酸もしくはそのエステル、またはア
シルオキシ芳香族カルボン酸もしくはそのエステルであ
り、例えば、〔IV〕のアシロキシ芳香族カルボン酸とし
ては、p−アセトキシ安息香酸、p−プロピオノキシ安
息香酸、p−ブチロキシ安息香酸、p−バレロキシ安息
香酸、p−カプロキシ安息香酸、2−アセトキシ−6−
ナフトエ酸、4'−アセトキシビフェニルカルボン酸等
が挙げられる。ヒドロキシル基またはアシルオキシ基の
位置はオルト、メタ、パラのいずれでもよいが、とくに
好ましくはパラ位置である。
【0013】エステルモノマー〔I〕の合成において
は、例えば、一般式〔III〕で示されるジオール化合物
と一般式〔IV〕で示される芳香族カルボン酸化合物とを
直接エステル化する方法、一般式〔III〕で示されるジ
オール化合物と一般式〔IV〕で示される芳香族カルボン
酸化合物の少なくとも一方をその機能的誘導体の形で反
応させる方法、などが挙げられる。後者の方法として
は、例えば芳香族カルボン酸を酸ハライド(例えば酸ク
ロライド)とし、ジオールと反応させる場合、あるいは
ジオール化合物のヒドロキシル基をそのアシル誘導体の
形で芳香族カルボン酸と反応させる場合、および、芳香
族カルボン酸をエステル誘導体の形でヒドロキシル基と
反応させる場合等がある。例えば、一般式〔III〕で示
されるジオール化合物としてジオールを用い、一般式
〔IV〕で示される芳香族カルボン酸化合物として、アシ
ロキシ芳香族カルボン酸を用いるとき、アシロキシ芳香
族カルボン酸を酸クロリドとし、ジオールに対し約2倍
強のモル比で反応させて脱塩酸することによりエステル
モノマーを製造することができる。〔III〕で示される
ジオールと〔IV〕で示される芳香族カルボン酸から
〔I〕のエステルモノマーを製造する場合には、〔I〕の
X1は、〔IV〕のX6と同じになる。
【0014】芳香族ジカルボン酸化合物〔II〕 本発明に使用される、一般式〔II〕で示される芳香族ジ
カルボン酸化合物は、芳香族ジカルボン酸または芳香族
ジカルボン酸モノエステルあるいはジエステルであり、
Arは炭素数6〜15の芳香族炭化水素基であり、具
体的には、フェニレン基、ナフチレン基、ビフェニレン
基、アントリレン基、ターフェニレン基等が挙げられ、
これらはアルキル基、アルコキシ基、フェニル基、ハロ
ゲン原子等を置換基に有していてもよい。芳香族ジカル
ボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル
酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、4,4'−ビフェ
ニルジカルボン酸等が挙げられる。
【0015】(液晶性ポリエステルの製造)本発明にお
いては、一般式〔I〕で示されるエステルモノマーと、
一般式[II]で示される芳香族ジカルボン酸化合物とを重
縮合させて、液晶性ポリエステルを製造する。芳香族ジ
カルボン酸化合物〔II〕の使用量は、エステルモノマー
〔I〕に対して実質的に当量である。すなわち、そのモ
ル比が〔I〕/〔II〕=0.9〜1.1、好ましくは、0.
95〜1.05の範囲である。
【0016】重合反応は、原料(エステルモノマー
〔I〕および芳香族ジカルボン酸化合物〔II〕)を仕込
み、反応温度を200〜350℃、好ましくは250〜
325℃にすることにより行われる。反応は全量を同時
に仕込んで反応させることの他に、エステルモノマー中
に芳香族ジカルボン酸を逐次添加してもよい。反応時間
は、反応温度によって異なるが、例えば、反応温度を2
50℃から325℃に徐々に昇温する場合、約7時間を
要する。なお、この重合反応は不活性ガス気流下で行う
のが好ましい。不活性ガスとしては、窒素やアルゴン等
を用いることができ、系内に連続的に導入させるのが好
ましい。重縮合反応の進行に伴い、下記の一般式
〔V〕、〔VI〕等で示される化合物が脱離してくる。
【0017】
【化4】
【0018】これらの化合物を理論量系外に留去する
が、この場合反応時間などの点から最終的には減圧で反
応を行うのが好ましい。具体的には、反応の終期に1mm
Hg以下の真空度で1時間程度、さらに好ましくは、それ
に続いて0.1mmHg以下の真空度で0.5時間程度反応を
行う。本発明により製造される液晶性ポリマーは、十分
に分子量の大きいものであるべきである。この液晶性ポ
リマーは、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエ
タン=1/1の溶媒(またはペンタフルオロフェノー
ル、パラクロロフェノール)で測定した固有粘度が0.
2以上、好ましくは0.4以上である。また流動開始温
度は、好ましくは160℃以上である。
【0019】本発明により製造される液晶性ポリマー
は、芳香族基の合計モル数(Ar1+Ar2に相当)に対
するp−ヒドロキシ安息香酸構造単位(Ar1に相当)
のモル比が約67モル%を占めている。本発明の液晶性
ポリエステルは、射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロ
ー成形などの通常の溶融成形に供することができ、三次
元成形品、フィルム、繊維、容器などに加工することが
可能である。また、他の熱可塑性樹脂と混合することに
よって、ポリマーアロイとすることもできる。なお、成
形時には、本発明の液晶性ポリエステルに、ガラス繊
維、炭素繊維などの強化剤、充填剤、酸化防止剤、安定
剤、可塑剤、離型剤などの添加剤を添加して、成形品に
所望の特性を付与することができる。
【0020】
【実施例】以下に実施例を用いて本発明をさらに詳しく
説明するが、本発明はこれらの例によってなんら限定さ
れるものではない。なお、共重合ポリエステルの極限粘
度、熱重量減少開始温度(TGA)、流動開始温度、液
晶性は次のようにして求めた。 (1)極限粘度:フェノール/1,1,2,2−テトラク
ロロエタン=1/1(重量比)である混合溶媒中30℃
で測定した。上記の条件で溶解しないものについては、
ペンタフルオロフェノール、もしくはパラクロロフェノ
ール(以下、p−ChPと記す)中で50℃で測定した
対数粘度で示した。 (2)熱重量減少開始温度(TGA):SEIKO I
&E製TG/DTA20を用い、昇温速度10℃/分、窒素中で
測定した。 (3)流動開始温度および液晶性:ホットステージ付き
偏光顕微鏡で確認した。
【0021】(参考例 1) p−アセトキシ安息香酸クロライドの合成 チオニルクロライド500mlにp−アセトキシ安息香酸
180.16g(1.0mol)を加え、触媒としてジメチ
ルホルムアミド(DMF)1mlを滴下して撹拌し、塩化
水素、二酸化硫黄の発生が止まり反応液が透明になった
ところで、さらに、p−アセトキシ安息香酸を180.
16g(1.0mol)ずつ5回にわたって合計6.0mol添
加した。6.0molの全てが添加された後、塩化水素、二
酸化硫黄の発生が止まり、反応液が透明になったところ
で、還流を3時間行った。その後蒸留により精製した
(173℃、10mmHg)。
【0022】(参考例 2) シクロヘキサンジメタノールのエステルモノマー〔I〕
の合成 シクロヘキサンジメタノール194.684g(1.35
mol)、ピリジン242.64ml(3.0mol)、アセトン
1000mlをアルゴン気流下20℃以下に冷却した。こ
の中へ、p−アセトキシ安息香酸クロライド595.8
21g(3.0mol)を、反応液が20℃を越えないよう
に注意しながら滴下した。滴下後、室温で2時間、60
℃で2時間撹拌後静置し、蒸留水中に流し込んで濾過し
た。濾紙上の結晶を水で2回、メタノールで2回洗浄後
乾燥し、ジオキサンより再結晶し濾取乾燥し、シクロヘ
キサンジメタノールのエステルモノマーを545.21
g(1.164mol、86.2%)得た。
【0023】(参考例 3) エチレングリコールのエステルモノマー〔I〕の合成 エチレングリコール27.932g(0.45mol)、ピ
リジン80.88ml、アセトン500mlをアルゴン気流
下20℃以下に冷却した。この中へ、p−アセトキシ安
息香酸クロライド198.607g(1.0mol)を、反
応液が20℃を越えないように注意しながら滴下した。
滴下後、室温で2時間、60℃で2時間撹拌後静置し、
蒸留水中に流し込んで分液した。上層の有機層を溶媒留
去し、得られた結晶をメタノールより再結晶し、濾取乾
燥し、エチレングリコールのエステルモノマー140.
06g(0.36mol、80.56%)を得た。
【0024】(参考例 4) ブタンジオールのエステルモノマー〔I〕の合成 ブタンジオール40.554g(0.45mol)、ピリジ
ン80.88ml、アセトン500mlをアルゴン気流下2
0℃以下に冷却した。この中へ、p−アセトキシ安息香
酸クロライド198.607g(1.0mol)を反応液が
20℃を越えないように注意しながら滴下した。滴下
後、室温で2時間、60℃で2時間撹拌後静置し、蒸留
水を流し込んで濾過した。濾紙上の結晶を水で2回、メ
タノールで2回洗浄後乾燥し、メタノールより再結晶し
濾取乾燥し、ブタンジオールのエステルモノマーを15
8.51g(0.38mol、85.00%)得た。
【0025】実施例 1 参考例2で製造したシクロヘキサンジメタノールのエス
テルモノマー93.70g(0.2mol)とテレフタル酸
33.228g(0.20mol)を撹拌機、温度計、留出
管、アルゴン導入管を装備した300mlのセパラブルフ
ラスコに投入した。アルゴンで3回置換後、メタルバス
を200℃とし、30分間加温して内容物を溶融させ
た。撹拌を開始し、メタルバスを250℃として2時
間、その後275℃で2時間,300℃で2時間,32
5℃で1時間反応させると酢酸が理論量(22.9ml)
の9割程度(20.0ml)留出した。さらに、325℃
で1mmHg以下の減圧とし、30分間減圧状態として、酢
酸を理論量留出させた。重合終了後、セパラブルフラス
コから熱いうちに内容物を取り出した。このポリマー
は、ホットステージ付き偏光顕微鏡により溶融異方性が
確認された。この液晶性ポリエステルは、極限粘度
〔η〕は0.377,流動開始温度は270℃、TGA
は391.3℃であった。得られた液晶ポリマーの、赤
外分光スペクトルを図1に示す。
【0026】(参考例 5)シクロヘキサンジメタノー
ルのエステルモノマーを、参考例3により製造したエチ
レングリコールのエステルモノマー77.272g(0.
2mol)に変えた以外は実施例1と同様にして、液晶性
ポリマーを得た。このポリマーは、ホットステージ付き
偏光顕微鏡により溶融異方性が確認された。この液晶性
ポリエステルは、極限粘度〔η〕は0.363、流動開
始温度は170℃で、TGAは413.4℃であった。
【0027】(参考例 6)シクロヘキサンジメタノー
ルのエステルモノマーを、参考例4により製造したブタ
ンジオールのエステルモノマー82.883g(0.2mo
l)に変えた以外は実施例1と同様にして、液晶性ポリ
マーを得た。このポリマーは、ホットステージ付き偏光
顕微鏡により溶融異方性が確認された。この液晶性ポリ
エステルは、極限粘度〔η〕は0.225(p−Ch
P)、流動開始温度は260℃で、TGAは378.0
℃であった。
【0028】(参考例 7)参考例6と同一組成の液晶
性ポリエステルを製造するため、ポリブチレンテレフタ
レート73.41g(0.333mol)とp−ABA12
0.11g(0.667mol)を撹拌機、温度計、留出
管、アルゴン導入管を装備した300mlのセパラブルフ
ラスコに装入した。アルゴンで3回置換後、メタルバス
を200℃とし、30分間加温して内容物を溶融させ
た。続いて、撹拌を開始し、メタルバスを250℃とし
て2時間、その後275℃で1時間程経過した頃、白色
固体が析出してきた。この白色固体の極限粘度を測定し
ようとしたが、フェノール/1,1,2,2−テトラクロロエ
タン=1/1(重量比)の混合溶媒、p−クロロフェノ
ール、ペンタフルオロフェノールには溶解せず、極限粘
度の測定ができなかった。
【0029】(参考例 8)実施例1と同様の反応装置
に、ポリエチレンテレフタレート63.99g(0.33
3mol)とp−アセトキシ安息香酸120.11g(0.
667mol)とを仕込んだ。アルゴンで3回置換後、メ
タルバスを200℃とし、30分加温して内容物を溶融
させた。続いて、撹拌を開始し、メタルバスを250℃
で2時間、その後275℃で1時間経過したころ、白色
固体が析出してきた。この白色固体の極限粘度を測定し
ようとしたが、フェノール/1,1,2,2-テトラクロロエタ
ン=1/1(重量比)の混合溶媒、p−クロロフェノー
ル、ペンタフルオロフェノールには溶解せず、固有粘度
の測定ができなかった。また、流動開始温度において、
不溶物質が見られ、均一な液晶相が得られなかった。
【0030】
【発明の効果】本発明の製造方法によれば、均一性が高
く流動性に優れ、かつ、耐熱性に優れた液晶性ポリエス
テルを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例1で得られた液晶ポリマーの、
赤外分光スペクトルを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平5−1138(JP,A) 特開 平3−59024(JP,A) 特開 平4−218526(JP,A) 特表 平5−507514(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08G 63/00 - 63/91 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】下記の一般式〔I〕で示されるエステルモ
    ノマーおよび一般式〔II〕で示される芳香族ジカルボン
    酸化合物を、実質的に当量で重縮合させることを特徴と
    する、サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方
    法: 【化1】 〔式中、R1は炭素数6〜15の脂環式炭化水素基であ
    り、Ar1およびAr2はそれぞれ独立に炭素数6〜15
    芳香族炭化水素基であり、X1は水素原子またはR2−C
    O−(ただし、R2は炭素数1〜6の炭化水素基であ
    る)で示される基であり、X2およびX3はそれぞれ独立
    に、水素原子または炭素数1〜10の炭化水素基であ
    る〕。
  2. 【請求項2】一般式〔I〕で示されるエステルモノマー
    が、R1がシクロヘキサンジメチル基であるものであ
    る、請求項1に記載のサーモトロピック液晶性ポリエス
    テルの製造方法。
JP10178896A 1998-06-25 1998-06-25 サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法 Expired - Fee Related JP3128539B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10178896A JP3128539B2 (ja) 1998-06-25 1998-06-25 サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10178896A JP3128539B2 (ja) 1998-06-25 1998-06-25 サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP15320591A Division JPH051138A (ja) 1991-06-25 1991-06-25 サーモトロピツク液晶性ポリエステルの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1129626A JPH1129626A (ja) 1999-02-02
JP3128539B2 true JP3128539B2 (ja) 2001-01-29

Family

ID=16056593

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10178896A Expired - Fee Related JP3128539B2 (ja) 1998-06-25 1998-06-25 サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3128539B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4870265B2 (ja) * 2001-01-19 2012-02-08 帝人化成株式会社 ポリカーボネート樹脂

Also Published As

Publication number Publication date
JPH1129626A (ja) 1999-02-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP0172849B1 (en) Melt processable optically anisotropic polymers
US5298593A (en) Method of producing thermotropic liquid crystalline polyester
JP3092233B2 (ja) 液晶性ポリエステルアミド
US6222000B1 (en) Process for producing amorphous anisotropic melt-forming polymers having a high degree of stretchability
JP3128539B2 (ja) サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法
JPH0645677B2 (ja) 熱互変性芳香族コポリエステル及びその製造法
JPH05140282A (ja) サーモトロピツク液晶性ポリエステルの製造方法
JPH051137A (ja) サーモトロピツク液晶性ポリエステルの製造方法
JPH051138A (ja) サーモトロピツク液晶性ポリエステルの製造方法
US5389286A (en) Liquid crystal copolymer containing alkoxy-substituted para-phenylene terephthalate groups
JPH06234835A (ja) 液晶性ポリエステルの製造方法
JP3136703B2 (ja) サーモトロピック液晶性ポリエステルの製造方法
JP2588800B2 (ja) 芳香族コポリエステル
JP2588798B2 (ja) 芳香族コポリエステル
JP3132853B2 (ja) 芳香族ポリエステルアミド及びその製造方法
JP2565793B2 (ja) 芳香族コポリエステル
JP3077854B2 (ja) 芳香族コポリエステル
JP3077833B2 (ja) 芳香族コポリエステル
JP3267029B2 (ja) 芳香族コポリエステル
JPH05140280A (ja) サーモトロピツク液晶性ポリエステルの製造方法
JP3092226B2 (ja) 液晶性ポリエステルアミドおよびその製造方法
JP2565792B2 (ja) 芳香族コポリエステル
WO1994009194A1 (en) Liquid crystal copolymer containing alkoxy-substituted para-phenylene terephthalate groups
JP2820574B2 (ja) 新規ポリエステル
JP3077852B2 (ja) 芳香族コポリエステル

Legal Events

Date Code Title Description
LAPS Cancellation because of no payment of annual fees