JP2588798B2 - 芳香族コポリエステル - Google Patents
芳香族コポリエステルInfo
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- JP2588798B2 JP2588798B2 JP7025191A JP7025191A JP2588798B2 JP 2588798 B2 JP2588798 B2 JP 2588798B2 JP 7025191 A JP7025191 A JP 7025191A JP 7025191 A JP7025191 A JP 7025191A JP 2588798 B2 JP2588798 B2 JP 2588798B2
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- Japan
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- acid
- aromatic copolyester
- dicarboxylic acid
- present
- molar ratio
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- Polyesters Or Polycarbonates (AREA)
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、比較的低い温度で溶融
加工が可能な新規なサーモトロピック芳香族コポリエス
テルに関するものである。
加工が可能な新規なサーモトロピック芳香族コポリエス
テルに関するものである。
【従来の技術及びその問題点】近年、種々のエンジニア
リングプラスチックスが開発されているが、特に光学異
方性を有する液晶ポリマーが注目されている。従来から
液晶ポリマーとしては、P−ヒドロキシ安息香酸ホモポ
リマー、テレフタル酸とヒドロキノンとのポリマーが知
られているが、これらのポリマーは、融点がそれぞれ6
10℃、596℃と高いためポリマーの分解を伴わずに
溶融加工することが困難である(Advances i
n Polymer Science、60/61、6
1頁、1984年)。P−ヒドロキシ安息香酸、テレフ
タル酸およびヒドロキノンとの共重合体も提案されてい
るが(特公昭47−47870号)、500℃以上の高
い融点を有し、溶融加工性の問題点がある。
リングプラスチックスが開発されているが、特に光学異
方性を有する液晶ポリマーが注目されている。従来から
液晶ポリマーとしては、P−ヒドロキシ安息香酸ホモポ
リマー、テレフタル酸とヒドロキノンとのポリマーが知
られているが、これらのポリマーは、融点がそれぞれ6
10℃、596℃と高いためポリマーの分解を伴わずに
溶融加工することが困難である(Advances i
n Polymer Science、60/61、6
1頁、1984年)。P−ヒドロキシ安息香酸、テレフ
タル酸およびヒドロキノンとの共重合体も提案されてい
るが(特公昭47−47870号)、500℃以上の高
い融点を有し、溶融加工性の問題点がある。
【0002】これまで液晶ポリマーの融点を下げる方法
について各種の提案がなされている(Brit.Pol
ymer Journal,132(1980))。
2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジカルボン
酸をモノマーの一成分としたポリエステル(Makro
mol.Chem.,189巻、2029頁、1988
年、Makromol.Chem.Makromol
Symp.,26巻、47頁、1989年、特開昭64
−66231号)、2,2’−ビス(トリフルオロメチ
ル)−ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸をモノマー
の一成分としたポリエステル(Journal of
Polymer Sci.,Part C,Polym
er Letters、25巻、11頁、1987年、
Makromolecules、20巻、2374頁、
1987年)などが知られている。しかし、2,2’ジ
置換ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸類は、フェニ
ル環の共平面性が妨害され、従って、ポリマーの結晶性
が減少する。一般に結晶性の小さいポリマーは、満足す
べく機械的強度を有していない等の欠点が指摘されてい
る。
について各種の提案がなされている(Brit.Pol
ymer Journal,132(1980))。
2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジカルボン
酸をモノマーの一成分としたポリエステル(Makro
mol.Chem.,189巻、2029頁、1988
年、Makromol.Chem.Makromol
Symp.,26巻、47頁、1989年、特開昭64
−66231号)、2,2’−ビス(トリフルオロメチ
ル)−ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸をモノマー
の一成分としたポリエステル(Journal of
Polymer Sci.,Part C,Polym
er Letters、25巻、11頁、1987年、
Makromolecules、20巻、2374頁、
1987年)などが知られている。しかし、2,2’ジ
置換ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸類は、フェニ
ル環の共平面性が妨害され、従って、ポリマーの結晶性
が減少する。一般に結晶性の小さいポリマーは、満足す
べく機械的強度を有していない等の欠点が指摘されてい
る。
【0003】
【発明の目的】本発明は、液晶性を有し、かつ、比較的
低温、例えば400℃以下の温度で溶融加工が可能な芳
香族コポリエステルを提供する。
低温、例えば400℃以下の温度で溶融加工が可能な芳
香族コポリエステルを提供する。
【0004】
【問題点解決のための技術的手段】本発明は、下式の反
復単位A、B、C、D、EおよびFから構成され、
復単位A、B、C、D、EおよびFから構成され、
【0005】
【化2】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基ある
いはアリール基、またはハロゲン原子を示す。)A/
〔A+B+C+D+E〕のモル比が0〜85/100、
〔B+C〕/〔B+C+D+E〕のモル比が5/100
より大きく、1より小さく、E/〔D+E〕のモル比が
0より大きく、75/100より小さく、〔B+C+D
+E〕とFとが実質的に等モルである芳香族コポリエス
テルに関する。
いはアリール基、またはハロゲン原子を示す。)A/
〔A+B+C+D+E〕のモル比が0〜85/100、
〔B+C〕/〔B+C+D+E〕のモル比が5/100
より大きく、1より小さく、E/〔D+E〕のモル比が
0より大きく、75/100より小さく、〔B+C+D
+E〕とFとが実質的に等モルである芳香族コポリエス
テルに関する。
【0006】本発明においては、上記六種類の反復単位
からなる全芳香族コポリエステルに関するものであり、
これらのコポリエステルは、偏光顕微鏡観察において、
溶融状態で光学異方性(液晶性)を示す。本発明の全芳
香族ポリエステルは、比較的低い温度、例えば400℃
以下の温度で溶融状態を形成し、通常知られた各種の成
形加工法によって、バルク成形品、フィルム、繊維など
にすることができる。また、ペンタフルオロフェノー
ル、p−クロロフェノールなどの有機極性溶媒に溶解す
るので、溶解加工法によって成形品を得ることが可能で
ある。これらの成形品は、電気、電子、自動車材料など
に幅広く使用できる。顕著な特性として、溶融状態にお
いて液晶性を有するため、高度に分子配向した成形品に
することができ、従って、機械強度に優れた高分子材料
を製造することができる。
からなる全芳香族コポリエステルに関するものであり、
これらのコポリエステルは、偏光顕微鏡観察において、
溶融状態で光学異方性(液晶性)を示す。本発明の全芳
香族ポリエステルは、比較的低い温度、例えば400℃
以下の温度で溶融状態を形成し、通常知られた各種の成
形加工法によって、バルク成形品、フィルム、繊維など
にすることができる。また、ペンタフルオロフェノー
ル、p−クロロフェノールなどの有機極性溶媒に溶解す
るので、溶解加工法によって成形品を得ることが可能で
ある。これらの成形品は、電気、電子、自動車材料など
に幅広く使用できる。顕著な特性として、溶融状態にお
いて液晶性を有するため、高度に分子配向した成形品に
することができ、従って、機械強度に優れた高分子材料
を製造することができる。
【0007】本発明の芳香族コポリエステルを形成して
いる反復単位Aは、p−ヒドロキシ安息香酸、その酸エ
ステル、酸ハロゲン化物、p−アセトキシ安息香酸など
から誘導されたものである。本発明の芳香族コポリエス
テルを形成している反復単位Bは、3,3’−ジメチル
ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、そのジカルボン
酸エステル、ジカルボン酸ハロゲン化物などから誘導さ
れたものである。本発明の芳香族コポリエステルを形成
している反復単位Cは、3,4’−ジメチルビフェニル
−4,3’−ジカルボン酸、そのジカルボン酸エステ
ル、ジカルボン酸ハロゲン化物などから誘導されたもの
である。上記の3,3’−ジメチルビフェニル−4,
4’−ジカルボン酸および3,4’−ジメチルビフェニ
ル−4,3’−ジカルボン酸は、例えばオルトトルイル
酸アルキルの酸化カップリング反応によって合成するこ
とができる(特願昭63−267202号、および特願
平1−211334号)。
いる反復単位Aは、p−ヒドロキシ安息香酸、その酸エ
ステル、酸ハロゲン化物、p−アセトキシ安息香酸など
から誘導されたものである。本発明の芳香族コポリエス
テルを形成している反復単位Bは、3,3’−ジメチル
ビフェニル−4,4’−ジカルボン酸、そのジカルボン
酸エステル、ジカルボン酸ハロゲン化物などから誘導さ
れたものである。本発明の芳香族コポリエステルを形成
している反復単位Cは、3,4’−ジメチルビフェニル
−4,3’−ジカルボン酸、そのジカルボン酸エステ
ル、ジカルボン酸ハロゲン化物などから誘導されたもの
である。上記の3,3’−ジメチルビフェニル−4,
4’−ジカルボン酸および3,4’−ジメチルビフェニ
ル−4,3’−ジカルボン酸は、例えばオルトトルイル
酸アルキルの酸化カップリング反応によって合成するこ
とができる(特願昭63−267202号、および特願
平1−211334号)。
【0008】本発明の芳香族コポリエステルを形成して
いる反復単位Dは、テレフタル酸、その酸エステル、酸
ハロゲン化物などから誘導されたものである。本発明の
芳香族コポリエステルを形成している反復単位Eは、イ
ソフタル酸、その酸エステル、酸ハロゲン化物などから
誘導されたものである。本発明の芳香族コポリエステル
を形成している反復単位Fは、ハイドロキノン誘導体か
らから誘導されたものである。ハイドロキノン誘導体と
しては、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、エチ
ルハイドロキノン、プロピルハイドロキノン、プチルハ
イドロキノンなどの炭素数1〜8のアルキル基置換ハイ
ドロキノン、フェニルハイドロキノンなどのアリール基
置換ハイドロキノン、ハロゲン原子置換ハイドロキノン
およびこれらのジアセチル誘導体が具体例として挙げら
れる。本発明においては、反復単位Fとして、上記の複
数の種類のハイドロキノン誘導体から誘導された混合物
を使用することができる。
いる反復単位Dは、テレフタル酸、その酸エステル、酸
ハロゲン化物などから誘導されたものである。本発明の
芳香族コポリエステルを形成している反復単位Eは、イ
ソフタル酸、その酸エステル、酸ハロゲン化物などから
誘導されたものである。本発明の芳香族コポリエステル
を形成している反復単位Fは、ハイドロキノン誘導体か
らから誘導されたものである。ハイドロキノン誘導体と
しては、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、エチ
ルハイドロキノン、プロピルハイドロキノン、プチルハ
イドロキノンなどの炭素数1〜8のアルキル基置換ハイ
ドロキノン、フェニルハイドロキノンなどのアリール基
置換ハイドロキノン、ハロゲン原子置換ハイドロキノン
およびこれらのジアセチル誘導体が具体例として挙げら
れる。本発明においては、反復単位Fとして、上記の複
数の種類のハイドロキノン誘導体から誘導された混合物
を使用することができる。
【0009】本発明の芳香族コポリエステルにおいて
は、A/〔A+B+C+D+E〕のモル比は0〜85/
100であり、好ましくは0〜78/100、特に好ま
しくは0〜70/100である。このモル比が85/1
00を超えると芳香族コポリエステルの溶融温度が高く
なり、成形加工が困難である。〔B+C〕/〔B+C+
D+E〕のモル比は5/100より大きく、1より小さ
い。好ましくは8/100より大きく、1より小さい。
このモル比が5/100未満であると前記と同様に芳香
族コポリエステルの溶融温度が高くなり、成形加工が困
難である。また、E/〔D+E〕のモル比は0より大き
く、75/100より小さく、さらに、〔B+C+D+
E〕とFとが実質的に等モルで構成されている。ジカル
ボン酸誘導体から誘導された反復単位B、C、Dおよひ
Eは必須構成成分である。
は、A/〔A+B+C+D+E〕のモル比は0〜85/
100であり、好ましくは0〜78/100、特に好ま
しくは0〜70/100である。このモル比が85/1
00を超えると芳香族コポリエステルの溶融温度が高く
なり、成形加工が困難である。〔B+C〕/〔B+C+
D+E〕のモル比は5/100より大きく、1より小さ
い。好ましくは8/100より大きく、1より小さい。
このモル比が5/100未満であると前記と同様に芳香
族コポリエステルの溶融温度が高くなり、成形加工が困
難である。また、E/〔D+E〕のモル比は0より大き
く、75/100より小さく、さらに、〔B+C+D+
E〕とFとが実質的に等モルで構成されている。ジカル
ボン酸誘導体から誘導された反復単位B、C、Dおよひ
Eは必須構成成分である。
【0010】前記の反復単位A、B、C、D、Eおよび
F以外に、他のエステル結合を形成できる僅かな量の反
復単位によって反復単位A、B、C、D、EおよびFが
置換されていてもよい。他のエステル結合を形成できる
反復単位の具体例としては、ナフタリン−1,5’−ジ
カルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボ
ン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、
ジフェニルケトン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’
−ジフェニルプロパン−4,4’−ジカルボン酸などか
ら誘導されるようなジカルボキシ単位、レゾルシン、
2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,3,5−
トリメチルハイドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフ
タレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エーテルなどから誘導されるようなジ
オキシ単位、m−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ
−4’−カルボキシジフェニルエーテル、4−ヒドロキ
シ−4’−カルボキシビフェニル、1−ヒドロキシ−4
−ナフトエ酸などから誘導されるようなオキシカルボキ
シ単位を挙げることができる。これらの置換反復単位の
置換割合は、芳香族コポリエステルの溶融点を比較的に
低くするために、反復単位〔A+B+C+D+E+F〕
に対して10モル%以下であることが好ましい。
F以外に、他のエステル結合を形成できる僅かな量の反
復単位によって反復単位A、B、C、D、EおよびFが
置換されていてもよい。他のエステル結合を形成できる
反復単位の具体例としては、ナフタリン−1,5’−ジ
カルボン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボ
ン酸、ジフェニルスルホン−4,4’−ジカルボン酸、
ジフェニルケトン−4,4’−ジカルボン酸、2,2’
−ジフェニルプロパン−4,4’−ジカルボン酸などか
ら誘導されるようなジカルボキシ単位、レゾルシン、
2,5−ジ−t−ブチルハイドロキノン、2,3,5−
トリメチルハイドロキノン、1,5−ジヒドロキシナフ
タレン、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロ
パン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)ケトン、ビス
(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(4−ヒド
ロキシフェニル)エーテルなどから誘導されるようなジ
オキシ単位、m−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ
−4’−カルボキシジフェニルエーテル、4−ヒドロキ
シ−4’−カルボキシビフェニル、1−ヒドロキシ−4
−ナフトエ酸などから誘導されるようなオキシカルボキ
シ単位を挙げることができる。これらの置換反復単位の
置換割合は、芳香族コポリエステルの溶融点を比較的に
低くするために、反復単位〔A+B+C+D+E+F〕
に対して10モル%以下であることが好ましい。
【0011】本発明の芳香族コポリエステルの製法につ
いては特に制限はなく、公知のエステル重縮合反応によ
って製造することができる。製造法の具体例としては、
ジカルボン酸ジクロライドとジオールを第3級アミン
の存在下に重縮合する方法、ジカルボン酸のジフェニ
ルエステルとジオールから脱フェノール法で重縮合する
方法、ジカルボン酸とジオールのジアセチル誘導体か
ら脱酢酸法で重縮合する方法が挙げられる。特に好まし
い方法は脱酢酸法であり、この方法においては、反応温
度230〜350℃、反応時間1〜10時間で段階的に
昇温して酢酸を留去後、減圧(約0.5torr)にし
て反応を完結させる。
いては特に制限はなく、公知のエステル重縮合反応によ
って製造することができる。製造法の具体例としては、
ジカルボン酸ジクロライドとジオールを第3級アミン
の存在下に重縮合する方法、ジカルボン酸のジフェニ
ルエステルとジオールから脱フェノール法で重縮合する
方法、ジカルボン酸とジオールのジアセチル誘導体か
ら脱酢酸法で重縮合する方法が挙げられる。特に好まし
い方法は脱酢酸法であり、この方法においては、反応温
度230〜350℃、反応時間1〜10時間で段階的に
昇温して酢酸を留去後、減圧(約0.5torr)にし
て反応を完結させる。
【0012】重縮合反応は触媒の存在下または不存在下
に行うことができる。触媒の具体例としては、酢酸第1
スズ、三酸化アンチモン、マグネシウム、チタンテトラ
ブトキシド、酢酸ナトリウムなどを挙げることができ
る。上記各方法によって製造した芳香族コポリエステル
は、60℃にてペンタフルオロフェノール中、0.2g
/dlの濃度で、対数粘度(ηinh)0.5以上を有
する。前記の重縮合反応においては、得られる重合体の
物性に大きな影響を与えない範囲で反応系に酸化防止
剤、熱安定剤、例えばヒンダードフェノール、ホスファ
イト類を添加することができる。本発明の芳香族コポリ
エステルは、比較的低い温度で溶融し、このポリマーを
用いて機械的強度が優れた成形品を製造することができ
る。
に行うことができる。触媒の具体例としては、酢酸第1
スズ、三酸化アンチモン、マグネシウム、チタンテトラ
ブトキシド、酢酸ナトリウムなどを挙げることができ
る。上記各方法によって製造した芳香族コポリエステル
は、60℃にてペンタフルオロフェノール中、0.2g
/dlの濃度で、対数粘度(ηinh)0.5以上を有
する。前記の重縮合反応においては、得られる重合体の
物性に大きな影響を与えない範囲で反応系に酸化防止
剤、熱安定剤、例えばヒンダードフェノール、ホスファ
イト類を添加することができる。本発明の芳香族コポリ
エステルは、比較的低い温度で溶融し、このポリマーを
用いて機械的強度が優れた成形品を製造することができ
る。
【0013】
【実施例】以下に本発明の実施例を説明する。 (測定方法)本発明における実施例で示されている各物
性値は、以下の方法で測定した。 (1)光学異方性;偏光顕微鏡に試料をのせ、リンカム
社製TH600RMS型加熱装置を用いて、窒素気流下
に10℃/分で昇温して肉眼観察した。 (2)熱分解開始温度;セイコー電子工業社製SSC/
5200 TGA装置を用い、試料を窒素中、10℃/
分で昇温し、重量の経時変化を観測した。 (3)融点;セイコー電子工業社製SSC/5200
DSC装置を用い、試料を窒素中、20℃/分で昇温
し、吸熱ピークを観測した。 (4)対数粘度;60℃にてペンタフルオロフェノール
中、0.2g/dlの濃度で試料を溶解し、ウベローデ
型粘度計を用いて測定した。ηinhは、次式に従って
計算した。 ηinh=ln(t/to)/c ただし、toはペン
タフルオロフェノールの落下時間、tは試料溶液の落下
時間、cは試料の濃度。
性値は、以下の方法で測定した。 (1)光学異方性;偏光顕微鏡に試料をのせ、リンカム
社製TH600RMS型加熱装置を用いて、窒素気流下
に10℃/分で昇温して肉眼観察した。 (2)熱分解開始温度;セイコー電子工業社製SSC/
5200 TGA装置を用い、試料を窒素中、10℃/
分で昇温し、重量の経時変化を観測した。 (3)融点;セイコー電子工業社製SSC/5200
DSC装置を用い、試料を窒素中、20℃/分で昇温
し、吸熱ピークを観測した。 (4)対数粘度;60℃にてペンタフルオロフェノール
中、0.2g/dlの濃度で試料を溶解し、ウベローデ
型粘度計を用いて測定した。ηinhは、次式に従って
計算した。 ηinh=ln(t/to)/c ただし、toはペン
タフルオロフェノールの落下時間、tは試料溶液の落下
時間、cは試料の濃度。
【0014】実施例1〜5 ステンレス製容器(100ml)にガラス製のセパラブ
ル三つ口フラスコの上部を用い、攪拌機、窒素導入管、
クライゼンを取りつけた。この容器内に表1に示されて
いるような使用量で、3,3’−ジメチルビフェニル−
4,4’−ジカルボン酸(PA)、3,4’−ジメチル
ビフェニル−4,3’−ジカルボン酸(QA)、テレフ
タル酸((TPA)、イソフタル酸(IPA)、p−ア
セトキシ安息香酸(PBA)、ヒドロキノンジアセテー
ト(HQ)を仕込み、真空ポンプで脱気し、窒素置換を
3回繰り返した後、錫を溶かした金属浴中で240℃で
1時間加熱した。3時間で300℃に昇温し、酢酸を留
出させた。300℃で0.5時間保ってから、0.2t
orrの減圧下で1時間さらに加熱し、その後、窒素を
導入しながら室温に戻した。ポリマーを粉砕して容器か
ら取り出し、ジメチルホルムアミドおよびアセトンで洗
浄して、100℃で真空乾燥した。得られたポリマーの
収量、光学異方性を示す温度、融点、熱分解開始温度、
対数粘度および元素分析の結果は、表2に示されてい
る。表2における融点で−印は、吸熱ピークの変化が明
瞭でないことを示す。
ル三つ口フラスコの上部を用い、攪拌機、窒素導入管、
クライゼンを取りつけた。この容器内に表1に示されて
いるような使用量で、3,3’−ジメチルビフェニル−
4,4’−ジカルボン酸(PA)、3,4’−ジメチル
ビフェニル−4,3’−ジカルボン酸(QA)、テレフ
タル酸((TPA)、イソフタル酸(IPA)、p−ア
セトキシ安息香酸(PBA)、ヒドロキノンジアセテー
ト(HQ)を仕込み、真空ポンプで脱気し、窒素置換を
3回繰り返した後、錫を溶かした金属浴中で240℃で
1時間加熱した。3時間で300℃に昇温し、酢酸を留
出させた。300℃で0.5時間保ってから、0.2t
orrの減圧下で1時間さらに加熱し、その後、窒素を
導入しながら室温に戻した。ポリマーを粉砕して容器か
ら取り出し、ジメチルホルムアミドおよびアセトンで洗
浄して、100℃で真空乾燥した。得られたポリマーの
収量、光学異方性を示す温度、融点、熱分解開始温度、
対数粘度および元素分析の結果は、表2に示されてい
る。表2における融点で−印は、吸熱ピークの変化が明
瞭でないことを示す。
【表1】
【表2】
Claims (1)
- 【請求項1】下式の反復単位A、B、C、D、Eおよび
Fから構成され、 【化1】 (式中、Rは水素原子、炭素数1〜8のアルキル基ある
いはアリール基、またはハロゲン原子を示す。)A/
〔A+B+C+D+E〕のモル比が0〜85/100、
〔B+C〕/〔B+C+D+E〕のモル比が5/100
より大きく、1より小さく、E/〔D+E〕のモル比が
0より大きく、75/100より小さく、〔B+C+D
+E〕とFとが実質的に等モルである芳香族コポリエス
テル。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7025191A JP2588798B2 (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | 芳香族コポリエステル |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP7025191A JP2588798B2 (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | 芳香族コポリエステル |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04236222A JPH04236222A (ja) | 1992-08-25 |
JP2588798B2 true JP2588798B2 (ja) | 1997-03-12 |
Family
ID=13426158
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP7025191A Expired - Lifetime JP2588798B2 (ja) | 1991-01-16 | 1991-01-16 | 芳香族コポリエステル |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2588798B2 (ja) |
-
1991
- 1991-01-16 JP JP7025191A patent/JP2588798B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04236222A (ja) | 1992-08-25 |
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