JP3124988B2 - 可塑化セルロースアセテート、その製造方法、フィラメント製造のためのその利用 - Google Patents

可塑化セルロースアセテート、その製造方法、フィラメント製造のためのその利用

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JP3124988B2 JP06177065A JP17706594A JP3124988B2 JP 3124988 B2 JP3124988 B2 JP 3124988B2 JP 06177065 A JP06177065 A JP 06177065A JP 17706594 A JP17706594 A JP 17706594A JP 3124988 B2 JP3124988 B2 JP 3124988B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、環状エステル、特にε
−カプロラクトンの形態を示すグラフト化オリゴマーを
有し、改質セルロースアセテートAを所定量を有する可
塑化セルロースアセテート、その製造方法およびフィラ
メント製造のためのその利用に関する。
【0002】
【従来の技術】米国特許第3,922,239 号は、ポリマー状
環状エステル、例えばε−カプロラクトンのオリゴマー
と混合されたセルロースエステルまたはセルロースエー
テルの混合物を開示している。この物質は熱可塑性であ
ると延べられているが、この混合物の成分は満足できる
混和性を有していないことが判った。したがって、熱可
塑処理の間に均一な溶融体が得られず、処理中にある程
度混合状態が失われることが観察されている。
【0003】英国特許出願公開第2,152,944 号は、可塑
性セルロースアセテートを開示している。この可塑性セ
ルロースアセテートは、触媒の存在下で、環状エステ
ル、特にε−カプロラクトンにより、フリーな水酸基を
有するセルロースアセテートを変性させることによって
得られる。環状エステルに対するセルロースアセテート
の重量比は、1/99〜95/5と述べられており、重
合温度は120〜230℃との間であると述べられてい
る。反応は保護ガスとして機能する乾燥した窒素内で実
行することが好ましい。反応混合物は、分子内に活性水
素を含まずかつセルロースアセテートおよび環状エステ
ルと十分な相容性を示す有機溶剤、例えばキシレンを含
むことができる。使用できる触媒としては、特に有機
酸、無機酸、アルカリ金属、例えばナトリウムおよびリ
ン、第三級アミン、アルキルアルミニウムおよびその誘
導体、例えばトリエチルアルミニウム、アルコシチタン
化合物、例えばテトラブチルチタネート、有機金属化合
物、例えばオクタン酸第一錫、ジブチルラウリン酸錫、
およびハロゲン化金属、例えば塩化錫がある。水酸基を
含むセルロースアセテートにより変性すべき環状エステ
ルの量は、セルロースアセテートの無水グルコース単位
に対し0.5 〜4.0 モル単位の間にあることが好ましい。
可塑化セルロースアセテートの溶融温度は、「内部」の
可塑化によって低下される。分別分解温度は同時に上昇
する。これにより、可塑化セルロースアセテートを溶融
状態で有利にフィラメント状に紡糸できる。これらは特
に紡績の分野および紙巻きタバコ用フィルタ等の製造に
使用される。
【0004】英国特許出願公開第2,142,944 号に記載さ
れている方法および可塑化セルロースアセテートは、改
良が必要である。(以下述べるように)成分Bを用いな
いで成分Aに対応するカプロラクトングラフト化セルロ
ースアセテートをもちいる場合、溶融体の処理を可能に
するには、多量のカプロラクトンを必要とする。このよ
うな方法は比較的高価となる。更に乾式紡糸方法と比較
して、溶融体からの紡糸の利点を活用するには、可塑化
セルロースアセテートの融点を更に下げることが好まし
い。乾式紡糸方法は、使用溶剤を回収しなければなれ
ず、これは経済的にもエコロジーの面からも好ましくな
いといる欠点がある。
【0005】上記引用文献に開示されているような従来
技術は、上記英国特許出願公開第2,152,944 号を越える
ものではなく、WO92/20738は親水性減成(de
gradation)活性剤を含む減成可能なセルロースエステ
ルについて述べている。周辺湿度が高いと、この活性剤
はセルロースエステル内に拡散し、セルロースエステル
じを減成可能にする。この減成活性剤はとりわけラクト
ンとすることができる。この減成活性剤はセルロースエ
ステルに対する可塑剤とみなすことできる。従来の可塑
剤も付加的に用いることができる。米国特許第4,529,78
8 号は、セルロース誘導体の存在下で環状エステルが触
媒開環重合を受けるグラフト重合体を製造するための方
法に関するものである。このグラフト重合体は、透明度
が多角、フィルム成形性が良好で、溶解度が高い。ダー
ウェント社アブストラクトJ61171719の86−
242456/37は、他の重合体との混和性(misci
bility)が改善され、有機ジイソシアネートがポリエー
テルポリオールに変性され、ソルビトールの存在化のラ
クトンの開環重合によって得られるポリウレタンに関す
るものである。この重合体は、とりわけ熱および溶剤に
対する耐久性および他の重合体との混和性が改善されて
いる。ダーウェント社アブストラクトJ6023831
7の86/106500は、木材、金属、プラスチック
材料等を塗装するためのアルキッド樹脂について述べて
おり、これら樹脂はヒドロキシセルロース誘導体の存在
下で環状エステルの環を分割することによって得られる
グラフト重合体を含む。このアルキッド樹脂は、特に改
善された高度および耐候性を示し、例えば金属および木
材用の塗料の成分の一部となる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、融点を更に
下げるように、前述の可塑化セルロースアセテートと改
質すると共に、使用の経済性を改善するように、可塑化
セルロースアセテートを製造すための特に適した方法を
提案するとい課題に基づくものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題は、環状エステ
ルのオリゴマーをグラフトとして有する変性セルロース
アセテートAを所定量含み、 少なくとも一つのフリーの
水酸基を有し且つ少なくとも120℃の沸点および18
0℃を超えない融点を有するアルコールおよび/または
アルコール誘導体と環状エステルとの反応生成物であ
り、かつ末端カルボキシル基が前記アルコールおよび/
またはアルコール誘導体によってエステル化されたオリ
ゴマーBからなる外部可塑化剤を付加的に含む、前記変
セルロースアセテートAと前記外部可塑化剤との混合
物である可塑化セルロースアセテートであって、前記成
分Aと成分Bとは次記式(I)で示される重量比を示
す、 0.3≦A/(A+B)≦0.95 ……(I) ことを特徴とする可塑化セルロースアセテートによって
達成される。
【0008】重量比A/(A+B)は少なくとも0.5
〜0.9、特に0.7〜0.9であることが好ましい。
この値が上記式(I)に記載された0.3の下限値より
も低くなると、すなわちオリゴマーBの成分が増える
と、可塑化レンジが低下し、室温での製品が軟質とな
る。従ってこの製品の実用的な使用は可能でなくなる。
逆に0.95の上限値を越えると、熱可塑処理が不能ま
たは困難となり、本発明の実施が不可能となる。約0.
5の値では、十分な安定性を示すだけでなく、低い処理
温度となる。約0.8を有利な限界値とすると処理温度
がより高くなる。この値では、製品の機械的強度は良好
となり、経済的に製品を製造できるという利点が得られ
る。
【0009】少なくとも一つのフリーな水酸基を有する
アルコールまたはアルコール誘導体を選択することに関
し、本発明は沸点を少なくとも約120℃、特に少なく
とも約140℃とし、更に融点を約180℃以下、特に
約160℃以下としなければならないという制約を受け
る。アルコールは一価アルコールまたは多価アルコー
ル、特に二価または三価アルコールにすることができ
る。このアルコールは第一アルコール、第二アルコール
または第三アルコールにすることができる。このアルコ
ールは飽和アルコールまたは意図する効果に影響しない
範囲で特に二重結合を有する不飽和アルコールでもよ
い。例えばアリルアルコールが適当である。このアルコ
ールは脂肪族アルコール、芳香族アルコール、脂環式ア
ルコール、または複素環式アルコールでもよい。そのう
ちでも、一価アルコール、例えばペンタノール、ヘキサ
ノール、オクタノールのみならず、ドデシルまたはラウ
リルアルコールが特に適する。いずれの場合でもn形立
体配置であって、可能な異性体、例えばn−ヘキサデシ
ルまたはセチル、セリルまたはミリシルアルコールのよ
うな「ワックスアルコール」が好ましい。2〜6個の水
酸基を有するアルコールが好ましい。この背景の下で
は、二価アルコール特に1、2−ジオール(グリコー
ル)、例えばエチレングリコールおよびプロピレングリ
コールまたは他のオリゴエチレングリコール、特にジエ
チレングリコール、トリエチレングリコールおよびテト
ラエチレングリコールおび三価アルコール、特に1、
2、3−プロパントリオール(グリセリン)、1、2、
4−ブタントリオールおよび1、2、6−ヘキサントリ
オールがある。六価アルコールのうちでは、エリトリト
ールが好ましく、五価アルコールのうちではアラビトー
ル、アドニトールおよびキシリトールが好ましく、六価
アルコールのうちではソルビトール、マンニトールおよ
びダルシトールが好ましい。芳香族アルコールのうちで
は特にベンジルアルコール、ジフェニールメタノールお
よびトリフェニールメタノールが好ましく、脂環式アル
コール、特に一価アルコールのうちではシクロブタノー
ル、シクロペンタノール、シクロヘキサノールおよびシ
クロヘクタノール、更に二価脂環式アルコール、特にシ
クロヘキサンジオールが好ましい。
【0010】上記アルコールの誘導体、例えばアルコキ
シレート化された形態、特にメトキシレート化およびエ
トキシレート化された形態の誘導体も適する。例えば上
記二価アルコールおよび三価アルコールのうちの水酸基
はアルコシ基、特にメトキシまたはエトキシ基と置換で
きる。該アルコシ基は1〜4個の炭素原子を有すること
が好ましい。従ってエーテル結合の形成が生じる。更に
一つまたは数個の水酸基を適当なカルボン酸でエステル
化することにより、エステル結合を形成することもで
き、特にこのためのカルボン酸として酢酸が使用でき
る。各々の場合、エステル化と同様にエーテル化におい
ても化学反応に対しアルコールのうちの一つの水酸基を
利用できるようにしなければならない。これについて
は、環状エステルを参照して、以下詳細に説明する。ア
ルコール誘導体も最小沸点または最大融点に関する上記
限界条件を受ける。
【0011】特殊な効果を得るには、上記アルコールま
たはアルコール誘導体の混合物、特に5〜95質量%、
特に65〜85質量%のソルビトールを含むグリセリン
とソルビトールとを有する混合物の形態としての混合物
を使用できる。
【0012】環状エステルの選択に当たっては、本発明
ではレンジが広くなっている。これら環状エステルは簡
単な環状エステル、更にヒドロキシカルボン酸の環状
エステルでよい。簡単な環状エステルとしては、「ラク
トン」があり、環状エステルとしては「ラクタイド」
がある。特に適当な環状エステルは、環内に3〜6個の
炭素原子および1つまたは2つの酸素原子を含み、下記
の式(I)〜(VII)で示すことができる。
【0013】
【化2】
【0014】式(I)〜(VII)において、R1〜R
5はそれぞれの場合において別々に、水素、1〜10個
の炭素原子、特に1〜4個の炭素原子を備える低級アル
キル基、例えばメチル基、エチル基、n−プロピル基、
i−プロピル基およびi−ブチル基のみならず、それら
の異性体、3〜6個の炭素原子を有するシクロアルキリ
基、例えば特にシクロプロピル基、シクロブチル基、シ
クロペンチル基およびシクロヘキシル基、7〜18個の
炭素原子を有するアラルキル基、特にベンジル基、およ
びフェネチル基、7〜18個の炭素原子を有するアルキ
ルアリール基、特にトリル基、および2〜5個の炭素原
子を有する複素環基、特に複素環が少なくとも一つの酸
素、硫黄またはN原子から成り、例えば特にオキシラ
ン、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびピランの
基、フェニールまたナフチル基の形態のアリール基、お
よびこのアリール基はC1〜C4のアルキル基で置換し
たアリール基を示す。
【0015】アルコールまたはアルコール誘導体と特定
のエステルとの重量比は、大きく変わり得る。重量比は
約90:10から10:90の間、特に約70:30か
ら40:60の間にあることが好ましく、これはグリセ
リンおよび/またはソルビトールとε−カプロラクトン
との組み合わせに、特に適用される。
【0016】本発明に係わる可塑化セルロースアセテー
トでは、更に非変性セルロースアセテートが存在でき
る。この非変性セルロースアセテートの部分は、上記2
つの成分AおよびBに対して約10質量%にあることが
好ましい。過剰のアルコール、特にグリセリンを用い、
これをε−カプロラクトンに結合しない場合、これは本
発明で意図する効果には有害ではない。アルコール分が
ε−カプロラクトンと結合する場合、可塑化セルロース
アセテートは未結合の残りのアルコールにも伝えられ
る。本発明の範囲内では、材料内に種々の添加物、例え
ば顔料、すなわち二酸化チタンを加えて特殊効果を得る
ことができる。
【0017】本発明に従い、使用すべきセルロースアセ
テート開始材料を選択するにあたり、本発明は大きな制
約を受けない。一般的に置換度(DS)は約1.2〜
2.95の間、特に約1.9と2.9との間、特に好ま
しくは1.9と2.7との間にできる。重合度(DP)
はここでは一般に約150と300、特に約170と2
60との間である。
【0018】本発明に係わる可塑化セルロースアセテー
トは下記の方法(A)および(B)に従って製造でき
る。
【0019】本発明に係わる方法(A)は、オリゴマー
Bが環状エステル、特にε−カプロラクトンの形態のも
のと、単官能および/または多官能アルコールおよび/
またはアルコール誘導体、あるいはその混合物との生成
物であり、少なくとも一つのフリーの水酸基を有する前
記アルコールおよび前記アルコール誘導体と水酸基を有
するセルロース誘導体とを溶融状態で触媒の存在下で反
応させることを特徴とする。水酸基を含むセルロースア
セテートは、ε−カプロラクトンとグリセリンおよび/
またはソルビトールとの反応によって得られるオリゴマ
ーBにより変性することが好ましい。
【0020】水酸基を含むセルロースアセテートとオリ
ゴマーBとの重量比は約70:30から30:70であ
ることが好ましく、更に方法(A)における溶融状態で
変性は約2分から6時間の間で実施することが好まし
い。溶融体は190から220度Cの温度にセットする
ことが好ましい。カプロラクトンに対するグリセリンお
よび/またはソルビトールの重量比は約90:10から
10:90、特に70:30から40:60にすること
が好ましい。
【0021】本発明に係わる方法(B)は、水酸基を含
むセルロースアセテートを溶融状態で触媒の存在下で環
状エステル、特にε−カプロラクトンおよび少なくとも
一つのフリーな水酸基を含む単官能アルコールおよび/
または多官能アルコールおよび/またはアルコール誘導
体により、同一容器内変性させることを特徴とする。
水酸基を含むセルロースアセテートはグリセリンおよび
/またはソルビトールおよびε−カプロラクトンにより
変性させることが好ましい。溶融体の温度は約160〜
210度Cであることが好ましく、好ましいグリセリン
および/またはソルビトールおよびε−カプロラクトン
を含む開始混合物に対する水酸基を含むセルロースアセ
テートの重量比は、約90:10から30:70の間に
あることが好ましい。更にε−カプロラクトンに対する
グリセリンおよび/またはソルビトールの重量比は約9
0:10から10:90、特に70:30から40:6
0であることが好ましい。上記方法(A)および(B)
のいずれに対しても、示されているように、かなり共通
する特徴が得られる。これら特徴は、例えばすでに述べ
たようなアルコールまたはアルコール誘導体を用いる場
合にも当てはまる。
【0022】本発明に係わる方法を、方法(A)および
(B)に従って実行するための触媒の選択に際し、本発
明は、該当するような制約を受けない。特に英国特許出
願公開第2,152,944 号に係わる従来技術の欄で最初に述
べたような触媒の使用が可能である。触媒としては、ジ
ブチルラウリン酸錫、ジブチル酸化錫、アセチルアセト
ン亜鉛、酢酸亜鉛(二水塩)、酢酸チタン(IV)、お
よびプロピオン酸チタン(IV)のような有機金属化合
物が好ましい。方法(A)および(B)では、変性媒体
における触媒の濃度は約0.1〜1質量%にすることが
好ましい。
【0023】ε−カプロラクトンとグリセリンとが可塑
化成分を構成するのが特に好ましい実施例であることを
強調しながら、以下、本発明に係わる2つのプロセスに
ついて説明する。これらの説明は、これまで述べた他の
環状エステルおよびその他のアルコールまたはアルコー
ル誘導体についても当てはまることは明らかであろう。
【0024】方法(B)の利点は、特に可塑剤の機能を
持たせることができるアルコールまたはアルコール誘導
体および環状エステルを含む混合物により、セルロース
アセテートを予め膨潤することにある。これは特にグリ
セリンおよびε−カプロラクトンを用いている場合にも
当てはまる。方法(A)と比較して、ε−カプロラクト
ンおよびグリセリンを含む混合物に対するε−カプロラ
クトン成分は、例えば約25質量%に低減できる。方法
(B)ではε−カプロラクトンはセルロースアセテート
およびグリセリンの水酸基に競合する。
【0025】ε−カプロラクトンが、方法(B)により
水酸基を含むセルロースアセテートの存在下で、グリセ
リンによりオリゴマー化されると、相容性の問題は解消
され、混合物の生成のための反応時間および同時にε−
カプロラクトンのための条件が著しく低減できる。例え
ばセルロース−2,5−アセテートは、0.5%のジブ
チルラウリン酸錫、100ppmのイルガノックス(I
rganox)1010(機能:酸化防止剤)および5
00ppmのイルガフォス(Irgafos)168
(機能:補助処理剤)の存在下で、200度Cにおいて
2時間の間で25質量%のε−カプロラクトンおよび2
5質量%のグリセリンにより変性された。ε−カプロラ
クトンまたはグリセリンの残留成分は、1.5質量%で
あった。ゲル浸透クロマトグラフィ(GPC)による分
析によると、グラフト化セルロース−2,5−アセテー
トとは別に、オリゴカプロラクトンBも形成されたこと
が判った。
【0026】方法(A)による本発明に係わる方法の好
ましい実施例では、まず後に実施例3で述べるような態
様でε−カプロラクトンおよびグリセリンを変性させ
トリヒドロキシ末端オリゴカプロラクトンを形成した。
このオリゴカプロラクトンBは水酸基を含むセルロース
アセテートにより溶融状態で変性される。主に次のプロ
セスが生じる。すなわち、フリーな水酸基による反応ま
たはアセチル基における再エステル化反応によりセルロ
ースアセテート鎖にオリゴカプロラクトン成分が結合す
る。更にオリゴカプロラクトンBの生成後も残っている
カプロラクトンは、その場でセルロースアセテートまた
は残留グリセリンに溶融状態でグラフト化できる。従っ
てオリゴカプロラクトンBの高価な再処理および精製は
不要である。
【0027】方法(A)では,グリセリンおよびε−カ
プロラクトンの形態をした好ましい開始材料の重量比
は、これと共に得られる可塑化セルロースアセテートに
対して重要である。本発明により目的とされる可塑化セ
ルロースアセテートの性質に対する異なる長さのオリゴ
カプロラクトン鎖の影響を検査するため、ε−カプロラ
クトンに対するグリセリンの重量比を1:1と1:9の
間で変えた。この重量比はグリセリン/ε−カプロラク
トンの1:2.4または1:7.3のモル比に対応して
いる。オリゴBの平均モル質量(平均重量)は、510
0または8000(ポリスチレンに対してキャリブレー
トされたGPC)である。オリゴカプロラクトンとセル
ロースアセテートをアロイ化するため、セルロースアセ
テートと溶融状態で比較的長い反応時間で、ε−カプロ
ラクトン分を多く(90質量%)しても、完全な混合は
達成できないことが判った。グリセリンとε−カプロラ
クトンの混合物におけるε−カプロラクトンの成分%を
オリゴカプロラクトンBの生成により、約75〜90質
量%の間で変えた。より高い分子量のトリヒドロキシ末
端オリゴカプロラクトンは、セルロース2.5アセテー
トとは混和できなかった。約66質量%のε−カプロラ
クトンを有するカプロラクトンに基づくオリゴカプロラ
クトンBはセルロースアセテート用の特に好ましい可塑
剤である。ε−カプロラクトンによる現場でのグラフト
化と対照的にこの方法の溶融粘性および反応時間は、著
しく大きくなる。
【0028】方法(A)の実行にあたっては反応温度が
重要である。例えば上記オリゴカプロラクトンBに対
し、温度が190度Cよりも低いと、溶融は生じない。
6時間後でも反応温度が180度Cであると、成分の完
全な混合は達成できないので溶融物も得られない。溶融
反応は約200度C以上、特に約210度C〜220度
Cで行うことが好ましい。
【0029】反応終了時に真空にすることにより、いず
れの方法でも、モノマー状カプロラクトンおよびグリセ
リンの残留成分を無視できる値(0.1質量%のカプロ
ラクトン、0.2質量%のグリセリン)に低減できる。
【0030】更に調査をしたところ、いずれの方法にお
いてもセルロースアセテート成分を増加すると、処理中
の粘性が増加することが判った。軟化点および融点は、
オリゴカプロラクトンBの成分を増加するにつれ低下す
るが、分解点は上昇する。分子量(MW)はセルロース
アセテート成分の減少と共に減少する。トリヒドロキシ
末端オリゴカプロラクトン成分が増加するにつれ、サン
プルの軟質度が増える。引張り応力、張力、モジュラス
Eおよび破断伸びは低下する。セルロースアセテート成
分を増加すると、特性は純粋なセルロースアセテートの
方向に変化するが、カプロラクトン成分の影響を明らか
に認めることができる。
【0031】触媒の濃度は方法(A)によって得られる
可塑化セルロースアセテートに影響する。例えば触媒濃
度を増やすと、混練機で最大粘性により速く達する。例
えば0.1質量%のDBTBL(ジブチルラウリル酸
錫)の濃度の場合、115分後に達し、0.5質量%で
は95分後に達し、1質量%では85分後に達する。触
媒の濃度を増加すると、反応レートが顕著に増加するこ
とが判った。
【0032】ε−カプロラクトンおよびグリセリンを用
いたその場でのグラフト化(方法B)と比較すると、有
利な溶融温度で所望のアロイ化に影響するような溶融体
が生じるまで、より長い時間(1時間)がかかる。
【0033】本発明から得られる利点は、特に従来の製
品に対して溶融点が低く、この生成物の製造を経済的に
行うことができる可塑化セルロースアセテートが得られ
ることである。この可塑化セルロースアセテートは、溶
融物からの紡糸によるフィラメントの製造に特に適す
る。
【0034】以下、種々の実施例および比較例および種
々の試験物質の物理的特性の試験レポートを参照して、
本発明についてより詳細に説明する。
【0035】
【実施例】<比較例>(水酸基を有するセルロースアセ
テートをε−カプロラクトンと、同一容器内でグラフト
化する。) 表1に示す条件において、酸化防止剤イルガノックス1
010(商品名)(1000ppm)(ペンタエリスリ
トルの(化学名:2,6ジターシャルブチル−1−ヒド
ロキシフェニル)プロピオン酸エステル(プロピオネー
ト)(プロピオン酸エステル)、チバガイギー社製)
と、補助処理剤イルガフォス168(商品名)(500
ppm)(化学名:フェノール−2−4−ビス(ジメチ
ルエチル)−フォスファイト(3:1)、チバガイギー
社製)と、残留水酸基を有するセルロースアセテート
(DS:2.5、DP:220)との混合物が、イカビ
スク(IKAVISC)測定ニーダーで、真空下(40
ミリバール)で100℃まで加熱された。真空の中で1
00℃で加熱された。
【0036】この混合物は、N2 雰囲気中で、反応温度
まで加熱された。慎重にε−カプロラクトンと触媒(ジ
ブチル ジラウリン酸錫〔SIC:錫〕/DBTDL)
を加えると反応が始まり、ある時間内に前記混合物が、
2 気圧をわずかに高めて混練された。粘度は自動的に
調節された。サーモスタットのスイッチを切った後も、
混合物を160℃にまで冷却するため混練が続けられ
た。続いて、転化されないモノマーを除去するため、温
度110℃に下げられるために真空(40ミリバール)
とされた。粗製物は熱いうちに除去された。ハンマーミ
ルで粉砕された固い物質が得られた。個々のプロセスに
おける条件を下記の表1〜表3に略記する。
【0037】
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】<実施例1>(グリセリンで改質したセル
ロース−2,5−アセテートのアロイ) 測定ニーダー中に、下記の表4における末端に3つの水
酸基を有するオリゴマーB(実施例3で得られた表9に
示す試料12)の所定量が投入された。この物質は、N
2 雰囲気中において反応開始温度まで加熱された。セル
ロース−2,5−アセテート、イルガノックス101
0、イルガフォス168およびDBTDLを加えた後、
測定カーブは自動的に記録された。
【0041】反応が開始された後、温度が110℃まで
下がるまで、真空(40ミリバール)が維持された。粗
製物は熱いうちに除去された。ハンマーミルで粉砕され
た固い物質が得られた。個々の条件を下記の表4〜表6
に略記する。
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】<実施例2>(カプロラクトンおよびグリ
セリンを用いたセルロース−2,5−アセテートのアロ
イ) 測定ニーダー内において、表7に示す、酸化防止剤イル
ガノックス1010(1000ppm)、補助処理剤イ
ルガフォス168(500ppm)、セルロース−2,
5−アセテートの所定量が混合され、100℃まで真空
下(40ミリバール)に維持された。N2 雰囲気中で、
反応温度までの加熱が行われた。慎重にε−カプロラク
トン、グリセリンおよび触媒を加えた後、反応が始ま
り、ある時間内に前記混合物が、N2 気圧をわずかに高
めて混練された。粘度は自動的に調節された。サーモス
タットのスイッチを切った後も、混合物を160℃にま
で冷却するため混練が続けられた。続いて、転化されな
いモノマーを除去するため、温度110℃に下げられる
ために真空(40ミリバール)とされた。粗製物は熱い
うちに除去された。ハンマーミルで粉砕された固い物質
が得られた。個々の反応の条件を下記の表7,8に略記
する。
【0046】
【表7】
【0047】
【表8】
【0048】<実施例3>(実施例1に従って用いられ
るグリセリンベースのオリゴマーBの製造) 表9に示す所定の比で、グリセリンと、ε−カプロラク
トンおよび0.5質量%のDBTDLとが、スターラー
により、5時間220℃まで加熱された。冷却期間中、
過剰のε−カプロラクトンは真空下(1hr)に置くこと
により除去された。保温中、ワックス様コンシステンシ
ーをもった白黄色様の物質を得るために数時間固化する
ための貯蔵容器内に詰められた。
【0049】
【表9】
【0050】
【発明の効果】以上のとおり、本発明によれば、融点を
より低くした可塑化セルロースアセテートを得ることが
できる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭60−155710(JP,A) 特開 昭61−171719(JP,A) 特開 昭60−238317(JP,A) 国際公開92/20738(WO,A1) 英国特許出願公開2152944(GB,A) 米国特許4529788(US,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C08L 1/00 - 1/32 C08L 67/04 C08K 5/10 - 5/12 D01F 2/00 - 2/30

Claims (33)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】環状エステルのオリゴマーをグラフトとし
    て有する変性セルロースアセテートAを所定量含み、 少なくとも一つのフリーの水酸基を有し且つ少なくとも
    120℃の沸点および180℃を超えない融点を有する
    アルコールおよび/またはアルコール誘導体と環状エス
    テルとの反応生成物であり、かつ末端カルボキシル基が
    前記アルコールおよび/またはアルコール誘導体によっ
    てエステル化された オリゴマーBからなる外部可塑化剤
    を付加的に含む、 前記変性セルロースアセテートAと前記外部可塑化剤と
    の混合物である可塑化セルロースアセテートであって、 前記成分Aと成分Bとは次記式(I)で示される重量比
    を示す、 0.3≦A/(A+B)≦0.95 ……(I) ことを特徴とする可塑化セルロースアセテート。
  2. 【請求項2】前記アルコールまたはアルコール誘導体の
    沸点が少なくとも140℃であり、かつアルコールまた
    はアルコール誘導体の融点が160℃を超えない請求項
    1記載の可塑化セルロースアセテート。
  3. 【請求項3】前記アルコールが多官能アルコールである
    請求項1記載の可塑化セルロースアセテート。
  4. 【請求項4】前記多官能アルコールがグリセリンもくし
    はソルビトールまたはそれらの混合物である請求項3記
    載の可塑化セルロースアセテート。
  5. 【請求項5】前記重量比A/(A+B)が、0.5〜
    0.9である請求項1,2または3記載の可塑化セルロ
    ースアセテート。
  6. 【請求項6】前記アルコールまたはアルコール誘導体と
    環状エステルとの重量比が90:10〜10:90であ
    る請求項1,2または3記載の可塑化セルロースアセテ
    ート。
  7. 【請求項7】前記変性セルロースアセテートAのグラフ
    トをなすオリゴマーとなる環状エステル、および/また
    は前記オリゴマーBとなる環状エステルが、モノエステ
    ルまたは環状エステルであり、3〜6の炭素原子の環
    において1もしくは2の酸素原子を有する請求項1,2
    または3記載の可塑化セルロースアセテート。
  8. 【請求項8】前記変性セルロースアセテートAのグラフ
    トをなすオリゴマーとなる環状エステル、および/また
    は前記オリゴマーBとなる環状エステルが次記(I)〜
    (VII) 式で表される請求項7記載の可塑化セルロースア
    セテート。 【化1】 ここに、R1 〜R5 は、それぞれの場合お互いに独立し
    ており、1〜10の炭素原子を有する低級アルキル基;
    3〜6の炭素原子を有するシクロアルキル基;7〜18
    の炭素原子を有するアルキル基;7〜18の炭素原子を
    有するアルキルアリール基;2〜5の炭素原子を有する
    複素環基;フェニルまたはナフチル基の形態でおよびア
    リール残分がC1 〜C4 のアルキル基により置換するこ
    とができるアリール基である。
  9. 【請求項9】前記変性セルロースアセテートAのグラフ
    トをなすオリゴマーとなる環状エステル、および/また
    は前記オリゴマーBとなる環状エステルがβ,δ,εお
    よび高級ラクトンでの形態のモノエステルである請求項
    8記載の可塑化セルロースアセテート。
  10. 【請求項10】前記変性セルロースアセテートAのグラ
    フトをなすオリゴマーとなる環状エステル、および/ま
    たは前記オリゴマーBとなる環状エステルがε−カプロ
    ラクトンである請求項9記載の可塑化セルロースアセテ
    ート。
  11. 【請求項11】環状エステルと、少なくとも一つのフリ
    ーの水酸基を有する単官能および/または多官能アルコ
    ールおよび/またはアルコール誘導体との反応生成物で
    あるオリゴマーBと、 水酸基を有するセルロースアセテートとを、 溶融状態で触媒の存在下で反応させることを特徴とす
    る、請求項1〜10のいずれか1項に記載の可塑化セル
    ロースアセテートの製造方法。
  12. 【請求項12】前記触媒として、ジブチル ラウリン酸
    錫 、ジブチル 酸化錫、アセチル アセトン亜鉛、酢
    酸亜鉛(二水塩)、酪酸チタン(IV)およびプロピオン酸
    チタン(IV)の少なくとも一つ、が用いられる請求項11
    記載の方法。
  13. 【請求項13】水酸基を有するセルロースアセテート
    を、ε−カプロラクトンとグリセリンもくしはソルビト
    ールまたはそれらの混合物との反応により得られたオリ
    ゴマーBと、反応させる請求項11または12記載の方
    法。
  14. 【請求項14】溶融が190〜220℃で行われる請求
    項11〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 【請求項15】触媒が、0.1〜1質量%の濃度で用い
    られる請求項11〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 【請求項16】水酸基を有するセルロースアセテートと
    オリゴマーBとの重量比が70:30〜30:70と設
    定される請求項11〜15のいずれか1項に記載の方
    法。
  17. 【請求項17】グリセリンもくしはソルビトールまたは
    それらの混合物とε−カプロラクトンとの重量比が、9
    0:10〜10:90と設定される請求項13〜16
    いずれか1項に記載の方法。
  18. 【請求項18】反応が、溶融状態において2分〜6時間
    の間行われる請求項11〜17のいずれか1項に記載の
    方法。
  19. 【請求項19】溶融状態で触媒の存在下で、水酸基を有
    するセルロースアセテートを; 環状エステルと、 単官能アルコール,多官能アルコール,または少なくと
    も一つのフリー水酸基を有するアルコール誘導体、ある
    いはそれらの混合物と、同一容器内で 反応させる請求項1〜10のいずれか1項
    記載の可塑化セルロースアセテートの製造方法。
  20. 【請求項20】触媒として、ジブチル ラウリン酸錫
    、ジブチル 酸化錫、アセチル アセトン亜鉛、酢酸
    亜鉛(二水塩)、酪酸チタン(IV)およびプロピオン酸チ
    タン(IV)の少なくとも一つ、が用いられる請求項19記
    載の方法。
  21. 【請求項21】2〜6の水酸基を有する多官能アルコー
    ルが用いられる請求項19または20記載の方法。
  22. 【請求項22】水酸基を有するセルロースアセテート
    を、グリセリンもしくはソルビトールまたはその混合
    物、ならびにε−カプロラクトンと反応させる請求項1
    9〜21のいずれか1項に記載の方法。
  23. 【請求項23】反応が溶融状態で、その溶融温度が16
    0〜210℃である下で行う請求項19〜22のいずれ
    か1項に記載の方法。
  24. 【請求項24】触媒が、0.1〜1質量%の濃度で用い
    られる請求項19〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 【請求項25】水酸基を有するセルロースアセテート
    と;グリセリンもくしはソルビトールまたはそれらの混
    合物とε−カプロラクトンとの当初混合物と;の重量比
    が、90:10〜30:70とする請求項22〜24
    いずれか1項に記載の方法。
  26. 【請求項26】グリセリンもくしはソルビトールまたは
    それらの混合物とε−カプロラクトンとの重量比が、9
    0:10〜10:90である請求項22〜25のいずれ
    か1項に記載の方法。
  27. 【請求項27】請求項1〜10のいずれか1項に記載の
    可塑化セルロースアセテートの溶融物からフィラメント
    を紡糸することを特徴とする、可塑化セルロースアセテ
    ートからフィラメントを製造する方法。
  28. 【請求項28】前記環状エステルがε−カプロラクトン
    である、請求項1に記載の可塑化セルロースアセテー
    ト。
  29. 【請求項29】前記環状エステルがε−カプロラクトン
    である、請求項11、19および27のいずれか1項に
    記載の方法。
  30. 【請求項30】前記重量比A/(A+B)が、0.7〜
    0.9である請求項1,2または3記載の可塑化セルロ
    ースアセテート。
  31. 【請求項31】前記アルコールまたはアルコール誘導体
    と環状エステルとの重量比が70:30〜40:60で
    ある請求項1,2または3記載の可塑化セルロースアセ
    テート。
  32. 【請求項32】グリセリンもくしはソルビトールまたは
    それらの混合物とε−カプロラクトンとの重量比が、7
    0:30〜40:60と設定される請求項13〜16の
    いずれか1項に記載の方法。
  33. 【請求項33】グリセリンもくしはソルビトールまたは
    それらの混合物とε−カプロラクトンとの重量比が、7
    0:30〜40:60である請求項22〜25のいずれ
    か1項に記載の方法。
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