JP3123881B2 - 電流比較装置 - Google Patents

電流比較装置

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JP3123881B2
JP3123881B2 JP11931194A JP11931194A JP3123881B2 JP 3123881 B2 JP3123881 B2 JP 3123881B2 JP 11931194 A JP11931194 A JP 11931194A JP 11931194 A JP11931194 A JP 11931194A JP 3123881 B2 JP3123881 B2 JP 3123881B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、 トランジスタのコレク
タにコレクタ電流と向きの異なる電流を供給してそのノ
ードにおける電流の大きさを比較する電流比較装置に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、 電流を比較する方法は、 特開昭6
1−25320号公報に開示された「比較装置」や、 特
開平2−193410号公報に開示された「比較装置」
に示されるように、 何等かの入力を代表する電流と基準
となる電流とを各々流れる向きを逆にして一つのノード
に流し込み、 そのノードの電位を調べるか、 またはそこ
から流入出する差の電流を調べることによって、 比較の
結果を得ていた。
【0003】また、この種の電流比較装置を含んだ電圧
比較回路は、特開平2−193410号公報の「比較装
置」に示されるように、 電圧を電流に変換する手段と、
基準となる電流を供給する手段と、 各々の電流が合流す
るノードに生じた各々の差の電流を受け取る手段とから
構成されている。図5は温度に依存しない約1.25V
の基準電圧を有しながら、0.9Vまで下げても動作す
る電流比較装置を含む電圧比較回路の回路図である。以
下、その構成について図5の回路図を参照しながら説明
する。
【0004】図5において、1は比較対象のV1の大き
さを有する入力電圧、2は電圧比較回路40の入力端
子、3は電圧比較回路40の出力端子、5は電圧比較回
路40から出力される電流の向きを調べる整流回路15
0の出力端子であり、 負荷抵抗159が接続されてい
る。9は電源電圧である。また電圧比較回路40は、抵
抗41、エミッタが接地されたトランジスタ42、カレ
ントミラーを成すトランジスタ44と45、43と4
8、電流源46、47から構成され、 抵抗41とトラン
ジスタ43のコレクタ電流でレベルシフト回路を構成し
ている。さらに整流回路150は、 カレントミラーを成
すトランジスタ151、152から構成されている。電
流源46、47は、 電源と接地間に一つのダイオード接
続と、 一つのコレクタ・エミッタ間電圧しか設けられて
なく、 電源電圧9が0.9Vまで低下しても、 出力電流
が変化しないような、例えば特開昭60−191508
号公報の「電流発生手段」に示されるような電流源であ
り、その出力電流値は、 絶対温度に比例し、その電流設
定抵抗に反比例するものである。
【0005】次に、 上記従来例の動作について図5とと
もに説明する。電流源47の絶対温度に比例し、 電流設
定抵抗に反比例する電流は、 トランジスタ48、43か
ら成るカレントミラーを介して、 抵抗41に流れ、 この
両端に絶対温度に比例した電圧を発生させる。そのた
め、 トランジスタ42のベース電位は、 入力端子2の電
圧V1から、 抵抗41の電圧降下を減じた大きさの電圧
Vbが加わる。トランジスタ42のコレクタ電流の大き
さは、 この電圧Vbによって決定される。一方、電流源
46の出力電流は、 トランジスタ45、44から成るカ
レントミラーを介して、 トランジスタ42のコレクタの
ノードに流れ込む。
【0006】いま、 入力端子2の電圧V1が小さいとす
ると、 トランジスタ42のベース電位Vbも小さく、 ト
ランジスタ42のコレクタ電流も小さい。そして、 この
値がトランジスタ44のコレクタ電流より小さければ、
トランジスタ42のコレクタのノードに流入する電流が
過剰になり、 出力端子3を通じて、 整流回路150のダ
イオード接続されたトランジスタ151のコレクタに流
れ込む。この電流は、トランジスタ151、152から
成るカレントミラーを介して、 負荷抵抗159に流れ、
出力端子5の電位を小さくする。
【0007】逆に入力端子2の電圧V1が大きいとする
と、 トランジスタ42のベース電位Vbも大きく、 トラ
ンジスタ42のコレクタ電流も大きくなる。そして、 こ
の値がトランジスタ44のコレクタ電流より大きけれ
ば、 トランジスタ42のコレクタのノードから流出する
電流が過剰になり、 出力端子3を通じて電流を引き込も
うとする。しかし、 整流回路150のトランジスタ15
1はダイオード接続されていて、 電流を流出させること
ができないため、 トランジスタ42は、 そのベース電位
Vbに応じたコレクタ電流を流せる能力を潜在的に持っ
たまま飽和して、トランジスタ42のコレクタのノード
における電流の代数和をゼロにする。そして、 トランジ
スタ151、152から成るカレントミラーには電流が
流れないので、 出力端子5の電位は電源電圧9になる。
【0008】この動作は丁度、 入力端子2が反転入力
で、 非反転入力に基準電圧が接続され、出力端子3を出
力とする増幅器の動作と等価である。そして、 入力端子
2の電圧V1が基準電圧と等しい時に、 出力端子3の電
流の出入りが無くなることを利用して、 等価的な基準電
圧値を知ることができる。
【0009】出力端子3の電流の出入りが無くなる状態
は、 トランジスタ44のコレクタ電流値と、 トランジス
タ42のコレクタ電流値が等しい時である。この時の入
力電圧V1の値V1′が等価的な基準電圧値となる。従
って、この等価的な基準電圧V1′は、トランジスタ4
2のコレクタ電流が、 電流源46で設定されたトランジ
スタ44のコレクタ電流と同じ値の時のベース・エミッ
タ間電圧と、 電流源47で設定されたトランジスタ43
のコレクタ電流値に抵抗41の値を乗じた電圧を加算し
た値になる。前者は、 温度に対して負の−2mV/de
gの傾きを持ち、後者は、 絶対温度に比例するため、 温
度に対して正の傾きを持っている。そのため、 抵抗41
の値を加減して、 前者の傾きと正反対の傾きを持たせる
ことにより、 等価的な基準電圧V1′の温度依存性をゼ
ロに近似させることができる。このような設定にしたと
きの抵抗41の電圧降下は、 約600mVになり、 等価
的な基準電圧V1′の値は、 約1.25Vになる。
【0010】なお、 図5の従来の電流比較装置を含む電
圧比較回路は、 入力端子2に加わった電圧をレベルシフ
トして、 トランジスタ42のベースに加え、 コレクタ電
流に変えているが、 これは、 カレントミラーを構成する
などして、 入力端子2に流入する電流がコレクタ電流に
なるようにしても、 電流比較装置が電流を比較する機能
に変わりはない。すなわち、 図5の従来の電流比較装置
を含む電圧比較回路のトランジスタ43を削除し、トラ
ンジスタ42のベース・エミッタ間電圧を共有するダイ
オード接続のトランジスタを設け、 トランジスタ42と
ともにカレントミラーにすることで、 入力端子2に流入
する電流に比例した電流が、 トランジスタ42のコレク
タに現れるように構成したものでも、同様の比較動作を
行なわせることができる。
【0011】このように、 上記従来の電流比較装置で
も、 電流を比較することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の電流比較装置を利用した電圧比較回路では、入力電
圧が過大になると、 トランジスタ42が大きく飽和し
て、 過大なベース電流が流れ、 トランジスタ42を劣化
させるという問題点があった。
【0013】また、 上記従来の電流比較装置に変動変化
が速い入力が印加された場合、大きな入力で飽和したト
ランジスタ42は、入力が小さくなっても直ぐに飽和状
態から脱出できず、応答が遅れ、高速動作ができないと
いう問題点があった。
【0014】さらに、上記従来の電流比較装置は、トラ
ンジスタ42のベース・エミッタ間電圧を共有するトラ
ンジスタを設けてそのコレクタ電流を他の目的で利用し
ようとした場合、 入力が大きくなってトランジスタ42
が飽和すると、 ベース・エミッタ間電圧を共有するトラ
ンジスタのコレクタ電流が小さくなるという問題点があ
った。
【0015】また、 上記従来の電流比較装置から整流回
路150のダイオード接続されたトランジスタ151に
電流が流れ始めるに際し、 当初の電流がトランジスタ1
51、152のベースの充電に充てられ、 トランジスタ
152のコレクタ電流の立上りが遅れるという問題点が
あった。
【0016】そこで本発明の主たる目的は、 入力電圧が
過大になっても、 トランジスタが飽和することのない電
流比較装置を提供することにある。
【0017】本発明の他の目的は、 コレクタ電流の立上
りの速い整流回路出力を得ることのできる電流比較装置
を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記目的を達
成するために、 入力電圧を第1の抵抗を介してベース端
子に入力する第1のトランジスタと、前記第1のトラン
ジスタのコレクタ端子に接続された電流供給手段と、前
記第1のトランジスタのベース端子に接続された第1の
電流源とを備え、前記第1のトランジスタのコレクタ端
子を出力端子とする電流比較装置において、前記第1の
トランジスタのコレクタ端子にエミッタ端子を接続した
第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタのベー
ス端子に接続され、前記第2のトランジスタのベース電
位を決定する電圧発生手段とを備え、前記第1のトラン
ジスタのコレクタ電流が前記電流供給手段の電流値であ
る時の前記トランジスタのベース・エミッタ間電圧と前
記第1の抵抗の端子間電圧とを加算した値を基準電圧と
し、前記入力電圧が前記基準電圧より大きい場合、前記
第2のトランジスタから 前記第1のトランジスタのコ
レクタ端子に電流を供給することを特徴とするものであ
る。
【0019】また本発明は、上記目的を達成するため
に、 入力電流をベース端子に入力する第1のトランジス
タと、前記第1のトランジスタのコレクタ端子に接続さ
れた電流供給手段と、前記第1のトランジスタのコレク
タ端子にエミッタ端子を接続した第2のトランジスタ
と、前記第2のトランジスタのベース端子に接続され、
前記第2のトランジスタのベース電位を決定する電圧発
生手段とを備え、前記電流供給手段からの電流を基準電
流とし、前記入力電流が前記基準電流より大きい場合、
前記第2のトランジスタから前記第1のトランジスタの
コレクタ端子に電流を供給することを特徴とするもので
ある。
【0020】
【作用】したがって、 本発明によれば、 入力を代表する
第1のトランジスタのコレクタ電流と電流供給手段から
の電流との差が、 電圧源にベースが接続された第2トラ
ンジスタのエミッタ電流に流れ、 第1のトランジスタの
コレクタ電位または電流供給手段の出力端の電位は、 第
2のトランジスタのエミッタ電位に保持されるため、 第
1のトランジスタまたは電流供給手段を飽和させること
がない。このため、第1のトランジスタのベースに過大
な電流が流れることがないので、トランジスタの劣化を
防止することができ、入力変動の速い信号が入力されて
も、比較動作を速く行なうことができ、コレクタ電流の
変化の少ない、かつ遅延の少ない出力が得られる。
【0021】
【実施例】以下、図面を参照しながら本発明の実施例に
ついて詳細に説明する。
【0022】(第1実施例)図1は本発明の第1実施例
の電流比較装置を含む電圧比較回路の構成を示すもので
あり、従来例を示した図5の構成にトランジスタ42を
飽和させないような電圧源とベース接地トランジスタか
ら成る整流手段170とを設け、 そのエミッタフォロア
のコレクタを出力端としたものである。図5と同様な要
素には同様な符号を付してある。
【0023】図1において、1は入力電圧、2は電圧比
較回路40の入力端子、3は電圧比較回路40の出力端
子である。5は整流回路150の出力端子であり、負荷
抵抗159が接続されている。7は整流回路170の出
力端子であり、負荷抵抗179が接続されている。9は
電源電圧である。また、42は第1のトランジスタ、1
71は第2のトランジスタである。電圧比較回路40
は、電流源46、トランジスタ44、45から成る電流
供給回路49と、抵抗41、トランジスタ42、43、
48、電流源47とから構成され、整流回路150は、
トランジスタ151、152から構成されている。さら
に整流回路170は、電流源181、カレントミラーを
成すトランジスタ182、183、ダイオード接続のト
ランジスタ184、それに直列の抵抗185から成る電
圧発生回路180と、 トランジスタ171とから構成さ
れている。また電流源46、47、181は、電源と接
地間に一つのダイオード接続と、一つのコレクタ・エミ
ッタ間電圧しか設けられてなく、電源電圧9が0.9V
まで低下しても出力電流が変化しないような、例えば特
開昭60−191508号公報の「電流発生手段」に示
されるような電流源であり、 その出力電流値は、 絶対温
度に比例し、 その電流設定抵抗に反比例するものであ
る。
【0024】次に、本発明の第1実施例の動作につい
て、 図1とともに説明する。この第1実施例の構成は、
図5に示す上記従来例の構成に整流手段170が追加さ
れただけであるため、 電流比較装置を含む電圧比較回路
40および整流回路150の動作は、 トランジスタ42
のコレクタ電流が、電流供給回路49の電流より大きい
時の動作以外は、上記従来例の動作と全く同じである。
【0025】本実施例における電圧比較回路40の動作
も、入力端子2が反転入力で、非反転入力に基準電圧が
接続され、 出力端子3を出力とする増幅器の動作と等価
である。そしてその基準電圧V1′は、トランジスタ4
2のベース・エミッタ間電圧と、抵抗41の電圧降下T
Oを加算した値になる。
【0026】電圧発生回路180は、電流源181の電
流が、トランジスタ182、183から成るカレントミ
ラーを通じてダイオード接続されたトランジスタ184
と抵抗185の直列回路に流れ、トランジスタ184の
ベース電位がトランジスタ171のベースに与えられて
いる。抵抗185の電圧降下は、 約200mVになるよ
うに、 その抵抗値とトランジスタ183のコレクタ電流
値とを設定してある。
【0027】いま、入力端子2の電圧V1が基準電圧V
1′より大きい時、トランジスタ42のコレクタ電流
は、トランジスタ44のコレクタ電流より大きいので、
トランジスタ42のコレクタのノードから流出する電流
が過剰になり、出力端子3を通じて電流を引き込もうと
する。このため、整流回路170のトランジスタ171
のエミッタ電位を引き下げる結果となる。一方、トラン
ジスタ171のベースには、抵抗185の電圧降下と、
ダイオードの順方向電圧とを加えた電圧が加わっている
ため、ベース・エミッタ間電圧が順方向にバイアスさ
れ、トランジスタ171のエミッタ電流が、出力端子3
を通じてトランジスタ42のコレクタに流れる。その結
果、トランジスタ42のコレクタ電流は、そのベース・
エミッタ間電圧に対応した大きさになり、そのコレクタ
電位は、抵抗185の電圧降下分に相当し、この場合は
約200mVになる。そして、トランジスタ171のコ
レクタにも、そのエミッタ電流とほぼ同じ大きさの電流
が流れ、これが負荷抵抗179に流れ、出力端子7の電
位を小さくする。
【0028】このように、トランジスタの非飽和領域の
最低コレクタ・エミッタ間電圧に相当する電圧に、ダイ
オードの順方向電圧値を加えた電圧を得る電圧発生回路
180に、トランジスタ171のベースを接続し、トラ
ンジスタ171のエミッタを、トランジスタ42のコレ
クタのノードに接続することにより、トランジスタ42
の飽和を避けることができる。その結果、入力端子2の
電圧が速く変動するような信号であっても、トランジス
タ42のコレクタ電流はそれに追従し、比較動作を速く
行なうことができる。また、トランジスタ42のベース
・エミッタ間電圧に対応したコレクタ電流と同じ大きさ
の電流を他の目的に利用すべく、ベース・エミッタ間電
圧を共有する新たなトランジスタを設けた場合でも、新
たなトランジスタのコレクタ電流は、トランジスタ42
の比較動作の影響を受けない。さらに、電圧比較回路4
0の入力端子2の電圧V1が基準電圧V1′より大きい
時の出力が、 エミッタ接地よりトラジション周波数が高
いベース接地トランジスタ171を介して得られるた
め、整流手段170の出力端子7に少ない遅延で得られ
る。
【0029】(第2実施例)図2は本発明の第2実施例
の電流比較装置を用いた電流比較回路の構成を示すもの
であり、上記第1実施例の入力部の電圧から電流に変換
する構成を、電流から電流を伝える構成に変更し、また
上記第1実施例のカレントミラーで構成した電流供給回
路を、抵抗で構成した電流供給回路に変更し、さらに上
記第1実施例のトランジスタ42のベース・エミッタ間
電圧を共有する新たなトランジスタを設けた構成になっ
ている。説明の便宜上、まとめて変更しているが、それ
ぞれの変更にともなう動作や効果は、各々独立させても
変わらず、他の実施例にも適用できるものである。これ
らの変更以外は、 上記第1実施例の構成と同じであり、
同じ要素には同じ符号を付してある。
【0030】図2において、201は入力電流、2は電
流比較回路240の入力端子、3は電流比較回路240
の出力端子である。5は整流回路150の出力端子で、
負荷抵抗159が接続され、7は整流回路170の出力
端子で、負荷抵抗179が接続され、9は電源電圧であ
る。また電流比較回路240は、抵抗24から成る電
流供給回路249と、トランジスタ42、242、42
Bから成るカレントミラーとから構成され、整流回路1
50は、トランジスタ151、152から構成されてい
る。さらに整流回路170は、電流源181、カレント
ミラーを成すトランジスタ182、183、ダイオード
接続のトランジスタ184、それに直列の抵抗185か
ら成る電圧発生回路180と、トランジスタ171とか
ら構成されている。またトランジスタ42Bのコレクタ
には、負荷244Bが接続されている。
【0031】次に、本発明の第2実施例の動作につい
て、図2とともに説明する。本実施例の構成は、上記第
1実施例の構成の入力部で行なっていた電圧から電流に
変換する工程を省いて、入力端子2から流入する電流
を、直接カレントミラーでトランジスタ42のコレクタ
電流に変換している。また、抵抗24で構成した電流
供給回路249の電流は、トランジスタ42のコレクタ
電流が十分小さい時には、電源電圧9の電圧とダイオー
ド接続トランジスタ151のベース・エミッタ順方向電
圧との差を抵抗24の抵抗値で除した大きさになる
が、トランジスタ42のコレクタ電流がこの電流より大
きくなると、抵抗24に流れる電流は、トランジスタ
42のコレクタ電流と同じ大きさになるなど、変化する
電流である。
【0032】このような相違があっても、トランジスタ
42のコレクタ電流が小さければ、出力端子3から電流
が流出して、ダイオード接続トランジスタ151に電流
が流れ、出力端子5の電位を小さくし、逆にトランジス
タ42のコレクタ電流が大きければ、出力端子3からト
ランジスタ171のエミッタ電流が流入して、 出力端子
7の電位を小さくし、トランジスタ42のコレクタ電位
は、上記第1実施例の動作と同様に、抵抗185の電圧
降下分に相当し、この場合は約200mVになる。
【0033】このように、上記第2実施例においても、
トランジスタ42の飽和を避けることができるため、入
力端子2の電流が速く変動するような信号であっても、
トランジスタ42のコレクタ電流はそれに追従し、比較
動作を速く行なうことができる。また、トランジスタ4
2のベース・エミッタ間電圧に対応したコレクタ電流と
同じ大きさの電流を負荷244Bに流すべく、ベース・
エミッタ間電圧を共有する新たなトランジスタ42Bを
設けた場合でも、新たなトランジスタ42Bのコレクタ
電流は、トランジスタ42の比較動作の影響を受けな
い。さらに、入力端子2の電流が大きい時の出力が、ベ
ース接地トランジスタ171を介して得られるため、整
流手段170の出力端子7に少ない遅延で得られる。
【0034】(第3実施例)図3は本発明の第3実施例
の電流比較装置を含む電圧比較回路の構成を示すもので
あり、上記第1実施例の電圧発生回路180を、より低
い電源電圧で動作できる構成の電圧発生回路380に変
更し、また上記第1実施例の負荷抵抗179が接続され
ていた出力端子7を、トランジスタ42のベースに接続
するように構成したものである。説明の便宜上、まとめ
て変更しているが、それぞれの変更にともなう動作や効
果は、各々独立させても変わらず、他の実施例にも適用
可能である。これらの変更以外は、上記第1実施例の構
成と同じであり、同じ要素は同じ符号に付してある。
【0035】図3において、1は入力電圧、2は電圧比
較回路40の入力端子、3は電圧比較回路40の出力端
子である。5は整流回路150の出力端子であり、負荷
抵抗159が接続されている。7は整流回路370の出
力端子であり、トランジスタ42のベース接続されてい
る。9は電源電圧である。また電圧比較回路40は、電
流源46、トランジスタ44、45から成る電流供給回
路49と、抵抗41、トランジスタ42、43、48、
電流源47とから構成され、整流回路150は、トラン
ジスタ151、152から構成されている。さらに整流
回路370は、電流源181、カレントミラーを成すト
ランジスタ182、183、抵抗185、トランジスタ
386、電流源389、カレントミラーを成すトランジ
スタ387、388から成る電圧発生回路380と、ト
ランジスタ171とから構成されている。また電流源4
6、47、181、389は、電源と接地間に一つのダ
イオード接続と、一つのコレクタ・エミッタ間電圧しか
設けられてなく、電源電圧9が0.9Vまで低下しても
出力電流が変化しないような、特開昭60-191508 号公報
の「電流発生手段」に示されるような電流源であり、そ
の出力電流値は、 絶対温度に比例し、 その電流設定抵抗
に反比例するものである。
【0036】次に、 本発明の第3実施例の動作につい
て、図3とともに説明する。この第3実施例の構成は、
上記第1実施例の電圧発生回路180が電圧発生回路3
80に変更されているが、トランジスタ171のベース
電位は同じ値になるように構成されている。従って、入
力端子2の電圧V1が基準電圧V1′より小さいと、出
力端子3から電流が流出してダイオード接続トランジス
タ151に電流が流れ、出力端子5の電位を小さくし、
逆に、トランジスタ42のコレクタ電流が大きければ、
出力端子3からトランジスタ171のエミッタ電流が流
入して、この電流とほぼ同じトランジスタ171のコレ
クタ電流が出力端子7に流れようとする。本実施例は、
負荷抵抗179がなく、効果が同じで構成が異なる電圧
発生回路380を用いたこと以外は、上記第1実施例の
動作とほぼ同じである。
【0037】トランジスタ42のコレクタ電流が大きく
なった時の出力端子7に流入するトランジスタ171の
コレクタに流れる電流は、トランジスタ42のベースの
ノードからやってくるが、この電流が増加すればノード
の電位は減少する。その結果、トランジスタ42のコレ
クタ電流は減少し、ノードの電位の減少は少なくなり、
それらが調和する大きさで安定する。このように、出力
端子7からの電流を、トランジスタ42のベースのノー
ドから得るようにすることで、負帰還ループが構成でき
る。従って、入力端子2の電圧V1に過大な電圧が印加
され、トランジスタ42のベース電流が増大しそうにな
っても、整流回路370の出力端子7に横取りされるた
め、トランジスタ42のベース電流は低く抑えることが
できる。
【0038】ところで、 上記第1実施例の電流比較装置
を含む電圧比較回路を、乾電池で動作する機器に利用す
る場合、乾電池のエネルギーを有効に利用するために
0.9Vまでの動作が要求される。このような低い電源
電圧で用いる場合、電圧発生回路180の抵抗185、
トランジスタ184のベース〜エミッタ、トランジスタ
183のコレクタ〜エミッタの経路がネックになる。す
なわち、この経路の必要電圧降下が他の経路に比べて最
も高い。その経路の最低動作電圧は、抵抗185の電圧
降下+トランジスタ184のベース・エミッタ順方向電
圧+トランジスタ183の最小エミッタ・コレクタ間電
圧となり、概ねの値は、200mV+700mV+20
0mV=1.1Vになる。この電圧を下回ると、トラン
ジスタ183のコレクタ・エミッタ間電圧が小さくなっ
て飽和する。トランジスタ183が飽和すると、電流源
181に比例した電流がトランジスタ183のコレクタ
に流れなくなり、抵抗185の電圧降下も小さくなり、
トランジスタ171に必要なベース電位を維持できなく
なる。
【0039】一方、上記第3実施例の電流比較装置を含
む電圧比較回路では、電圧発生回路380の抵抗18
5、トランジスタ386のベース〜エミッタ、トランジ
スタ387のコレクタ〜エミッタの経路がネックにな
る。この経路の最低動作電圧は、抵抗185の電圧降下
+トランジスタ386のベース・エミッタ順方向電圧+
トランジスタ387の最小エミッタ・コレクタ間電圧と
なり、概ねの値は、200mV+700mV+200m
V=1.1Vになる。この値は、上記第1実施例と同じ
である。しかし、この電圧を下回った場合、トランジス
タ387のコレクタ・エミッタ間電圧が小さくなって飽
和するが、トランジスタ183は、回路構成上飽和しな
いので、電流源181に比例した電流を抵抗185に与
え、必要な電圧降下を維持する。トランジスタ387の
飽和は、トランジスタ386のエミッタ電流を減らす
が、電流変化に対するベース・エミッタ順方向電圧の変
化が対数であるため、上記第1実施例ほどの変動にはな
らない。このため、飽和したトランジスタ387のコレ
クタ・エミッタ間電圧が数十mVになるまで、トランジ
スタ171に必要なベース電位を供給し続けることがで
きる。従って、本発明の第3実施例の電流比較装置を含
む電圧比較回路は、約0.9Vまで利用することができ
る。
【0040】このように、上記第3実施例においても、
トランジスタ42の飽和を避けることができるため、入
力端子2の電圧が速く変動するような信号であっても、
トランジスタ42のコレクタ電流はそれに追従し、比較
動作を速く行なうことができる。また、トランジスタ4
2のベース・エミッタ間電圧に対応したコレクタ電流と
同じ大きさの電流を他の目的に利用すべく、ベース・エ
ミッタ間電圧を共有する新たなトランジスタを設けた場
合でも、新たなトランジスタのコレクタ電流は、トラン
ジスタ42の比較動作の影響を受けない。さらに、入力
端子2の電圧V1に過大な電圧が印加されても、遅滞な
くトランジスタ42のベース電流を低く抑えることがで
きる。さらにまた、電源電圧が約0.9Vまで低下して
も利用することができる。
【0041】(第4実施例)図4は本発明の第4実施例
の電流比較装置を含む電圧比較回路の構成を示すもので
あり、上記第3実施例の電圧発生回路380を簡略にし
た構成の電圧発生回路480に変更し、また上記第3実
施例の整流回路150を、整流回路470と逆極性の整
流回路450に変更して構成したものである。説明の便
宜上、まとめて変更しているが、それぞれの変更にとも
なう動作や効果は、各々独立させても変わらず、他の実
施例にも適用可能である。これらの変更以外は、上記第
1実施例の構成と同じであり、同じ要素には同じ符号を
付してある。
【0042】図4において、1は入力電圧、2は電圧比
較回路40の入力端子、3は電圧比較回路40の出力端
子である。5は整流回路450の出力端子であり、負荷
抵抗459が接続されている。7は整流回路470の出
力端子であり、負荷抵抗179が接続されている。9は
電源電圧である。また、電圧比較回路40は、電流源4
6、トランジスタ44、45から成る電流供給回路49
と、抵抗41、トランジスタ42、43、48、電流源
47とから構成され、整流回路450は、電流源46
1、カレントミラーを成すトランジスタ462、46
3、抵抗465、トランジスタ466、抵抗467から
成る電圧発生回路460と、トランジスタ451とから
構成されている。さらに整流回路470は、電流源18
1、カレントミラーを成すトランジスタ182、18
3、抵抗185、トランジスタ386、抵抗487から
成る電圧発生回路480と、トランジスタ171とから
構成されている。
【0043】本実施例の電圧発生回路480は、上記第
3実施例の電圧発生回路380のトランジスタ386の
エミッタに電流を供給する電流源389、トランジスタ
388、387のカレントミラーの部分を、単に抵抗4
87に置き換えたものである。
【0044】次に、 本発明の第4実施例の動作につい
て、図4とともに説明する。この第4実施例の構成で
は、上記第3実施例の電圧発生回路380が電圧発生回
路480に変わっているが、トランジスタ171のベー
ス電位は同じ値になるように構成されている。また、電
圧発生回路460が発生する電源電圧に対する電圧発生
回路460のトランジスタ466のベース電位は、電圧
発生回路480が発生する接地電位に対するトランジス
タ171のベース電位と比べ、絶対値が同じで極性が逆
の値である。すなわち、電圧発生回路460のトランジ
スタ466のベース電位は、電源電圧から抵抗465の
電圧降下の200mVおよびトランジスタ466のベー
ス・エミッタ順方向電圧の700mVを減じた大きさに
なる。
【0045】上記した第3実施例では、入力端子2の電
圧V1が基準電圧V1′より小さいと、出力端子3から
電流が流出して、ダイオード接続トランジスタ151に
電流が流れ、出力端子5の電位を小さくしていたが、こ
の第4実施例では、トランジスタ451のエミッタに電
流が流れ、出力端子5の電位を大きくする。反対に、ト
ランジスタ42のコレクタ電流が大きい時の動作は同じ
であり、出力端子3からトランジスタ171のエミッタ
電流が流入して、この電流とほぼ同じトランジスタ17
1のコレクタ電流が出力端子7に流れ、これが負荷抵抗
179に流れ、出力端子7の電位を小さくする。
【0046】そして、入力端子2の電圧V1が基準電圧
V1′より小さい場合、トランジスタ451のエミッタ
電位は、電源電圧より約200mV低い値になり、トラ
ンジスタ44を飽和させない。反対に、トランジスタ4
2のコレクタ電流が大きい場合、トランジスタ171の
エミッタ電位は、接地電位より約200mV高い値にな
り、トランジスタ42を飽和させない。この構成の異な
る整流回路450を用いたことによる出力端子5に流れ
る電流の方向の同意以外は、上記第3実施例の動作とほ
ぼ同じである。
【0047】本実施例の電圧発生回路480において
も、電源電圧が低下してもトランジスタ183は飽和し
ないので、電流源181に比例した電流を抵抗185に
与え、必要な電圧降下を維持する。トランジスタ386
のエミッタ電流は、抵抗487の電位差が小さくなるた
め減少するが、電流変化に対するベース・エミッタ順方
向電圧の変化が対数であるため、上記第1実施例ほどの
変動にはならない。そのため、 抵抗487の電位差が数
十mVになるまで、トランジスタ171に必要なベース
電位を供給し続けることができる。また電圧発生回路4
60についても同様のことが言える。従って、本発明の
第4実施例の電流比較装置を含む電圧比較回路は、約
0.9Vまで利用することができる。
【0048】このように、本実施例においても、 トラン
ジスタ42の飽和を避けることができるため、入力端子
2の電圧が速く変動するような信号であっても、トラン
ジスタ42のコレクタ電流はそれに追従し、 比較動作を
速く行なうことができる。また、トランジスタ42のベ
ース・エミッタ間電圧に対応したコレクタ電流と同じ大
きさの電流を他の目的に利用すべく、ベース・エミッタ
間電圧を共有する新たなトランジスタを設けた場合で
も、新たなトランジスタのコレクタ電流は、トランジス
タ42の比較動作の影響を受けない。さらに、比較回路
の入力端子2の電圧V1が基準電圧V1′より大きい時
の出力が、ベース接地トランジスタ171を介して得ら
れるため、整流手段470の出力端子7に少ない遅延で
得られ、逆に基準電圧V1′より小さい時の出力が、ベ
ース接地トランジスタ451を介して得られるため、整
流手段450の出力端子5に少ない遅延で得られる。ま
た、電源電圧が約0.9Vまで低下しても利用すること
ができる。
【0049】(各実施例の捕捉)なお、上記第1、第
3、第4実施例の構成のトランジスタ42には、 そのベ
ース・エミッタ間電圧を共有するトランジスタが設けら
れていないが、他の目的に用いる電流を得る手段とし
て、複数のトランジスタを設けてもよい。すなわち、ト
ランジスタ42のコレクタ電流は、整流回路170、整
流回路370、整流回路470などを通じて流れ、その
コレクタ・エミッタ間電圧には、非飽和領域の最低コレ
クタ・エミッタ間電圧が加わるため、トランジスタ42
は飽和しない。その結果、ベース・エミッタ間電圧は、
電流比較装置の出力の状態の影響を受けず、トランジス
タ42のコレクタ電流に比例した電流を、他の目的で設
けた複数のトランジスタのコレクタからも得ることがで
きる。
【0050】同様に、電流供給回路のトランジスタ45
のベース・エミッタ間電圧を共有するトランジスタは、
トランジスタ44だけであるが、これは他の目的に用い
る電流を得る手段として、複数のトランジスタを設けて
もよい。すなわち、トランジスタ44のコレクタ電流
は、整流回路150、整流回路450などを通じて流
れ、そのコレクタ・エミッタ間電圧には、 非飽和領域の
最低コレクタ・エミッタ間電圧が加わるため、トランジ
スタ44は飽和しない。その結果、ベース・エミッタ間
電圧は、電流比較装置の出力の状態の影響を受けず、電
流源46で設定した電流が、他の目的で設けた複数のト
ランジスタのコレクタからも得ることができる。
【0051】また、上記第1、第3、第4実施例の構成
の電流源46、47、181、461は、電源と接地間
に一つのダイオード接続と、一つのコレクタ・ エミッタ
間電圧しか設けられてなく、電源電圧9が0.9Vまで
低下しても出力電流が変化しないような、例えば特開昭
60−191508号公報の「電流発生手段」に示され
るような構成で、絶対温度に比例し、設定抵抗に反比例
する電流出力を得るものであるが、電流源47以外は、
絶対温度に比例し、設定抵抗に反比例する電流出力を得
るものでなくとも良い。絶対温度に比例し、設定抵抗に
反比例する電流は、抵抗41の電圧降下を、絶対温度に
比例した電圧にするために必要で、その役目は電流源4
7が果たしている。この場合、設定抵抗と抵抗41の温
度係数は互いに等しい。従って、他の電流源46、18
1、389、461は、 電源電圧9が0.9Vまで低下
しても、出力電流が変化しない必要はあっても、絶対温
度に比例し、設定抵抗に反比例する電流でなくとも良
い。
【0052】また、 上記第1、第2、第3、第4実施例
の構成において、 各々のトランジスタは飽和しないの
で、モノリシックICで構成する場合に有利である。す
なわち、ICマスク設計において、飽和するトランジス
タに対して行なわれるチップ面積を広げる特別な配慮が
不要になる。
【0053】(各実施例の効果)上記第1〜4実施例の
構成の電流比較装置で得られる効果をまとめると、 以下
のようになる。
【0054】(1)入力を代表するトランジスタ42の
コレクタ電流値が電流供給手段の設定値を越えた時の差
の電流が、 ベースが電圧源に接続されたトランジスタの
エミッタから得られ、 また、 そのエミッタ電位が、 トラ
ンジスタの非飽和領域の最低コレクタ・ エミッタ間電圧
に相当する電圧に設定されているため、 トランジスタ4
2の飽和を避けることができる。
【0055】(2)トランジスタ42が飽和しないた
め、 入力が速く変動ような信号であっても、 トランジス
タ42のコレクタ電流はそれに追従し、 比較動作を速く
行なうことができる。
【0056】(3)トランジスタ42が飽和しないた
め、 トランジスタ42のベース・ エミッタ間電圧に対応
したコレクタ電流と同じ大きさの電流を他の目的に利用
すべく、 ベース・ エミッタ間電圧を共有する新たなトラ
ンジスタを設けた場合でも、 新たなトランジスタのコレ
クタ電流は、 トランジスタ42の比較動作の影響を受け
ない。
【0057】(4)比較回路の入力が大きい時の整流回
路の出力が、 エミッタ接地よりトラジション周波数が高
いベース接地トランジスタ171を介して得られるた
め、 遅延が少ない。
【0058】(5)入力端子2に過大な電圧が印加され
ても、 遅滞なく、 トランジスタ42のベース電流を低く
抑えることができる。
【0059】(6)電源電圧を約0.9Vまで低下させ
ても利用することができる。 (7)比較回路の入力が小さい時の整流回路の出力が、
エミッタ接地よりトラジション周波数が高いベース接地
トランジスタ451を介して得られるため、 遅延が少な
い。
【0060】そして、本発明の第1実施例の電流比較装
置によれば、 上記の(1)(2)(3)(4)のような
効果が得られる。
【0061】また、 本発明の第2実施例の電流比較装置
によれば、上記の(1)(2)(3)(4)のような効
果が得られる。
【0062】また、 本発明の第3実施例の電流比較装置
によれば、上記の(1)(2)(3)(5)(6)のよ
うな効果が得られる。
【0063】また、本発明の第4実施例の電流比較装置
によれば、上記の(1)(2)(3)(4)(6)
(7)のような効果が得られる。
【0064】
【発明の効果】本発明は、上記実施例から明らかなよう
に、入力を代表する第1のトランジスタのコレクタ電流
と、 電流供給手段からの電流との差が、 電圧源にベース
が接続された第2トランジスタのエミッタ電流に流れ、
第1のトランジスタのコレクタ電位または電流供給手段
の出力端の電位は、 第2のトランジスタのエミッタ電位
に保持されるため、 第1のトランジスタまたは電流供給
手段を飽和させることがない。このため、第1のトラン
ジスタのベースに過大な電流が流れることがないので、
トランジスタの劣化を防止することができ、入力変動の
速い信号が入力されても、比較動作を速く行なうことが
でき、コレクタ電流の変化の少ない、かつ遅延の少ない
出力が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1 実施例の回路図
【図2】本発明の第2 実施例の回路図
【図3】本発明の第3 実施例の回路図
【図4】本発明の第4実施例の回路図
【図5】従来の回路図
【符号の説明】
1 入力電圧 2 比較回路の入力端子 3 比較回路の出力端子 5、7 整流回路の出力端子 9 電源電圧 40 電圧比較回路 201 入力電流 240 電流比較回路 41、185、24、465、467、487 抵抗 42、42B、43、44、45、48、151、15
2、182、183、 184、171、242、386、387、388、4
62、463、466、 451 トランジスタ 49、249 電流供給回路 46、47、181、389、461 電流源 150、170、370、450、470 整流回路 180、380、460、480 電圧発生回路 159、179、459 負荷抵抗 244B 負荷

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力電圧を第1の抵抗を介してベース端
    子に入力する第1のトランジスタと、前記第1のトラン
    ジスタのコレクタ端子に接続された電流供給手段と、前
    記第1のトランジスタのベース端子に接続された第1の
    電流源とを備え、前記第1のトランジスタのコレクタ端
    子を出力端子とする電流比較装置において、前記第1の
    トランジスタのコレクタ端子にエミッタ端子を接続した
    第2のトランジスタと、前記第2のトランジスタのベー
    ス端子に接続され、前記第2のトランジスタのベース電
    位を決定する電圧発生手段とを備え、前記第1のトラン
    ジスタのコレクタ電流が前記電流供給手段の電流値であ
    る時の前記トランジスタのベース・エミッタ間電圧と前
    記第1の抵抗の端子間電圧とを加算した値を基準電圧と
    し、前記入力電圧が前記基準電圧より大きい場合、前記
    第2のトランジスタから 前記第1のトランジスタのコ
    レクタ端子に電流を供給することを特徴とする電流比較
    装置。
  2. 【請求項2】 前記電圧発生回路が、前記第2のトラン
    ジスタのベース端子にエミッタ端子を接続した第3のト
    ランジスタと、前記第3のトランジスタのベース端子に
    接続された第2の抵抗と、前記第2の抵抗に電流を供給
    する第2の電流源と、前記第3のトランジスタのエミッ
    タ端子に電流を供給する第3の電流源とを備えたことを
    特徴とする請求項1記載の電流比較装置。
  3. 【請求項3】 前記電圧発生回路が、前記第2のトラン
    ジスタのベース端子にエミッタ端子を接続した第3のト
    ランジスタと、前記第3のトランジスタのベース端子に
    接続された第2の抵抗と、前記第2の抵抗に電流を供給
    する第2の電流源と、前記第3のトランジスタのエミッ
    タ端子に接続される第3の抵抗とを備えたことを特徴と
    する請求項1記載の電流比較装置。
  4. 【請求項4】 入力電流をベース端子に入力する第1の
    トランジスタと、前記第1のトランジスタのコレクタ端
    子に接続された電流供給手段と、前記第1のトランジス
    タのコレクタ端子にエミッタ端子を接続した第2のトラ
    ンジスタと、前記第2のトランジスタのベース端子に接
    続され、前記第2のトランジスタのベース電位を決定す
    る電圧発生手段とを備え、前記電流供給手段からの電流
    を基準電流とし、前記入力電流が前記基準電流より大き
    い場合、前記第2のトランジスタ から前記第1のトラン
    ジスタのコレクタ端子に電流を供給することを特徴とす
    電流比較装置。
  5. 【請求項5】 前記電圧発生回路が、前記第2のトラン
    ジスタのベース端子にエミッタ端子を接続した第3のト
    ランジスタと、前記第3のトランジスタのベース端子に
    接続された第2の抵抗と、前記第2の抵抗に電流を供給
    する第2の電流源と、前記第3のトランジスタのエミッ
    タ端子に電流を供給する第3の電流源とを備えたことを
    特徴とする請求項4記載の電流比較装置。
  6. 【請求項6】 前記電圧発生回路が、前記第2のトラン
    ジスタのベース端子にエミッタ端子を接続した第3のト
    ランジスタと、前記第3のトランジスタのベース端子に
    接続された第2の抵抗と、前記第2の抵抗に電流を供給
    する第2の電流源と、前記第3のトランジスタのエミッ
    タ端子に接続される第3の抵抗とを備えたことを特徴と
    する請求項4記載の電流比較装置。
  7. 【請求項7】 前記第2のトランジスタのコレクタ端子
    を出力端子とすることを特徴とする請求項1ないし6の
    いずれかに記載の電流比較装置。
  8. 【請求項8】 前記第2のトランジスタのコレクタ端子
    を前記第1トランジスタのベース端子に接続したこと
    を特徴とする請求項1ないし7のいずれかに記載の電流
    比較装置。
  9. 【請求項9】 前記電流供給手段が、前記第1のトラン
    ジスタのコレクタ端子に接続された電流源を備えたこと
    を特徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電流
    比較装置。
  10. 【請求項10】 前記電流供給手段が、前記第1のトラ
    ンジスタのコレクタ端子に接続された第4の抵抗と、前
    記第4の抵抗に電圧を与える電圧源とを備えたことを特
    徴とする請求項1ないし8のいずれかに記載の電流比較
    装置。
  11. 【請求項11】 前記第1の電流源の出力電流が、 絶対
    温度に比例し、 かつ電流設定抵抗に反比例した大きさに
    制御されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれ
    かに記載の電流比較装置。
  12. 【請求項12】 前記第1の電流源の出力電流が、 絶対
    温度に比例し、 かつ電流設定抵抗に反比例した大きさに
    制御され、前記第1の抵抗の温度係数と前記電流設定抵
    抗の温度係数とを等しくするようにしたことを特徴とす
    る請求項1ない し3のいずれかに記載の電流比較装置。
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JPH0712025U (ja) * 1993-07-28 1995-02-28 株式会社グルメット二十一 釜めしセット

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