JP3122585B2 - 給電用クリップ - Google Patents

給電用クリップ

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JP3122585B2
JP3122585B2 JP06297546A JP29754694A JP3122585B2 JP 3122585 B2 JP3122585 B2 JP 3122585B2 JP 06297546 A JP06297546 A JP 06297546A JP 29754694 A JP29754694 A JP 29754694A JP 3122585 B2 JP3122585 B2 JP 3122585B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、陽極酸化装置等におい
て、被処理物に電圧を印加するための接続治具である給
電用クリップに関する。
【0002】
【従来の技術】液晶表示装置、たとえば薄膜トランジス
タアクティブマトリクス液晶表示素子に用いられる薄膜
トランジスタパネルは、ガラス等から成る絶縁性基板等
の上にゲート配線とデータ配線とを互いに直交させて形
成するとともに、このゲート配線とデータ配線との交差
部にそれぞれ薄膜トランジスタを形成し、これら薄膜ト
ランジスタにそれぞれ対応させて画素電極を配列形成し
たものである。通常、薄膜トランジスタパネルの多く
は、下層導電膜としてゲート配線とゲート電極とを基板
上に一体的に形成し、その上面にゲート絶縁膜を形成
し、さらにその上面に上層導電膜としてデータ配線を形
成している。前記ゲート絶縁膜の形成には、一般に陽極
酸化技術が用いられており、下層導電膜であるゲート配
線およびゲート電極を陽極酸化して絶縁酸化膜を形成
し、これをゲート絶縁膜として、あるいはゲート絶縁膜
の1層として用いている。
【0003】前記陽極酸化は、たとえば特開平6−14
6076号公報や特開平6−146081号公報に開示
されているような陽極酸化装置を用いて行われる。図9
は先行技術として開示されている陽極酸化装置の簡略化
された構成を示す正面断面図であり、図10は図9に示
す陽極酸化装置の切断面線X−Xから見た断面図であ
る。陽極酸化装置は、上面が開放された電解液槽2と、
電解液槽2内に満たされた電解液9中に浸漬されている
陰極3と、基板1を電解液槽2に搬入搬出する基板搬送
機7と、直流電源4と、電解液槽2の一側壁の上端部に
設けられる給電器5と、基板1の上端部側方を挟持する
導電性クリップ6とを含んで構成される。前記直流電源
4と、給電器5と、導電性クリップ6と、基板1の表面
に形成されている下層導電膜12と、電解液9と陰極3
とは電気回路を形成する。基板1は、基板搬送機7の基
板ホルダ8によって上端部を保持され、1枚ずつ電解液
槽2の上部まで矢符10方向に搬入された後、矢符11
方向に下降され電解液9内に浸漬される。浸漬に際して
は、基板1の下層導電膜12は、陰極3と対向するよう
に配置される。浸漬後、導電性クリップ6で基板1の上
端部側方を挟持し、直流電源4から電圧を印加すれば、
基板1の下層導電膜12は陽極酸化され、酸化膜が形成
される。酸化膜形成後、基板1は矢符11および矢符1
0と反対方向に搬出される。
【0004】図11は図9に示す基板を下層導電膜形成
面側から見た拡大正面図であり、図12は図11に示す
基板の平面図である。図11および図12においては、
図解の便宜のため基板ホルダ8を省略して示す。基板1
には、下層導電膜12が形成されており、下層導電膜1
2は複数のゲート配線13と、ゲート配線13に一体に
形成されたゲート電極14と、ゲート配線に陽極酸化用
電圧を印加する給電路15とを含んで構成される。下層
導電膜12は、たとえばタンタルやアルミニウム系合金
等の金属膜である。また給電路15は、基板1の周縁部
に形成されており、薄膜トランジスタパネルの完成後ま
たは液晶表示素子の組立後に分離される。なお下層導電
膜12の中で、陽極酸化を行わない領域には、レジスト
マスク膜16が被覆される。導電性クリップ6は、基板
1の上端部側方に形成されている給電路15と基板1と
を挟持しており、導電性クリップ6の先端に設けられて
いる導電突起17が給電路15に物理的に接触し、電気
的に接続されている。
【0005】一方、複数の基板1を同時に陽極酸化する
場合には、たとえば特開平5−287586号公報に開
示されているような方法が行われる。図13は先行技術
として開示されている複数の基板を同時に陽極酸化する
方法を示す図であり、図13(1)はその平面図を示
し、図13(2)は図13(1)の切断面線XIII−
XIIIから見た断面図である。図9および図10と対
応する部分には、同一の参照符号を付す。複数の基板を
同時に陽極酸化する場合には、電解液槽2中で、基板1
と陰極3とを交互に配列し、基板1同士および陰極3同
士をそれぞれ電気的に接続し、電圧を印加する方法が行
われている。基板1の被陽極酸化面は、陰極3と対向す
るように配列される。基板1の上端部は電解液9の液面
上に突出しており、突出部は導電性クリップ6で挟持さ
れ、導電性クリップ6を介して陽極酸化を行うための電
圧が印加される。導電性クリップ6としては従来から洗
濯バサミ状のものが用いられている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら前記従来
技術においては、次のような問題がある。たとえば近
年、その生産量が飛躍的に増大しており、かつ将来的に
も大増産が見込まれる薄膜トランジスタアクティブマト
リクス方式のような液晶表示パネルの大量生産において
は、たとえば装置の生産性の向上を目的に1回の陽極酸
化において1つの電解液槽2内に複数、たとえば20枚
の基板を同時に入れて同時に陽極酸化する方法が採用さ
れている。
【0007】従来技術においては、このような場合、前
記特開平6−146081号公報に開示されているよう
な導電性クリップ6や洗濯バサミ状の導電性クリップを
1枚の基板1に1個づつ対応させて、基板1を1枚1枚
挟まなければならない。このようにクリップ接続作業は
繁雑であるので、接続所要時間が長くなり、かつ接続信
頼性の低下を招くおそれもある。このため従来技術にお
いては、液晶表示パネル等の生産品の生産性低下ひいて
はコストアップが避けられない。
【0008】本発明の目的は、陽極酸化装置等において
複数の基板に電圧を印加する接続治具であって、接続所
要時間が短く、かつ接続信頼性の高い導電性給電用クリ
ップを提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、電解液中に浸
漬される被処理物を吊り下げながら通電するための給電
用クリップにおいて、被処理物を挟持して通電可能な閉
じた状態、および被処理物を開放する開いた状態が切換
可能で、間隔をあけてほぼ水平に配置される複数の把持
手段と、把持手段を同時に開閉させる開閉手段とを含む
ことを特徴とする給電用クリップである。また本発明
は、電解液中で複数の基板上に酸化膜を形成する陽極酸
化装置の給電用クリップにおいて、一対の竪枠と一対の
横枠により形成される固定部材と、固定部材の枠内に設
けられ、竪枠の軸線方向に摺動変位可能な摺動部材と、
摺動部材の一方の表面上に、その軸線方向に間隔をあけ
て複数個設けられる摺動挟持片と、竪枠の一方の表面上
に、その軸線方向に間隔をあけて複数個設けられ、摺動
挟持片と交互に配置される固定挟持片と、摺動部材を摺
動変位させ、摺動挟持片を固定挟持片に対して近接離反
させる摺動手段とを含むことを特徴とする給電用クリッ
プである。また本発明は、前記摺動挟持片には、ばね性
を有する導電突起が設けられることを特徴とする。
【0010】
【作用】本発明に従えば、給電用クリップは電解液中に
浸漬される被処理物を挟持または開放する複数の把持手
段と、把持手段を同時に開閉させる開閉手段とを含むの
で、給電用クリップは複数の被処理物を同時に把持する
ことができる。このため被処理物のクリップ接続作業時
間が大幅に短縮される。
【0011】また本発明に従えば、陽極酸化装置の給電
用クリップは、相互に対向して配置される複数の固定挟
持片と摺動挟持片とを含み、摺動挟持片は固定挟持片に
対して近接離反することができる。これによって陽極酸
化装置の給電用クリップは、固定挟持片と摺動挟持片の
間に複数の基板を同時に挟持することができるので、陽
極酸化におけるクリップ接続作業時間が大幅に短縮さ
れ、能率が大幅に向上する。
【0012】また本発明に従えば、摺動挟持片には、ば
ね性を有する導電突起が設けられているので、ばね力に
よって複数の基板に陽極酸化のための電圧を確実に印加
することができ、導電性クリップの接続信頼性が大幅に
向上する。
【0013】
【実施例】図1は、本発明の一実施例である給電用クリ
ップの簡略化された構成を示す斜視図である。給電用ク
リップ18は、電解液中に浸漬される被処理物を吊下げ
ながら通電するために用いられる接続治具である。給電
用クリップ18は、電解液中に浸漬される被処理物を挟
持または開放する複数の把持手段19と、把持手段を同
時に開閉させる開閉手段20とを含んで構成される。
【0014】開閉手段20は、一対の堅枠21,22
と、一対の横枠23,24によって形成される固定部材
25と、固定部材25の枠内に設けられる摺動部材26
と、摺動部材26を摺動変位させる摺動手段であるねじ
31とを含む。
【0015】把持手段19は、摺動部材26の一方の表
面27上に、その軸線方向に間隔をあけて設けられる複
数の摺動挟持片28と、堅枠21,22の一方の表面2
9上に、その軸線方向に間隔をあけて複数個設けられ、
摺動挟持片と交互に対向して配置される固定挟持片30
とを含む。摺動部材26の一方の表面27と堅枠21,
22の一方の表面29とは、ほぼ同一の水平面内に存在
するので、把持手段19はほぼ水平に配置される。
【0016】摺動手段であるねじ31は、平小ねじであ
り、ねじ部32と頭部33とを含む。ねじ31は、摺動
部材26を摺動変位させ、複数の摺動挟持片28を複数
の固定挟持片30に対して同時に近接離反させることが
できる。このため把持手段19は、閉じた状態や開いた
状態を自在に切換えることができ、被処理物、たとえ
ば、薄膜トランジスタパネルなどに用いられる基板を挟
持して通電可能な状態にしたり、また基板を開放したり
することができる。
【0017】図2は、図1に示す固定部材と固定挟持片
の簡略化された構成を示す分解斜視図である。図2にお
いては、図解の便宜のために固定部材25の横枠23を
分解して示しており、図1と対応する部分には同一の参
照符号を付している。
【0018】固定部材25の堅枠21は、略直方体の部
材であり、固定部材25の枠内方側で堅枠22を臨む側
面には、嵌合溝35が堅枠21の軸線方向に平行に形成
されている。また固定部材25の堅枠22も、堅枠21
と全く同一の構成を有しており、対応する位置に嵌合溝
36が形成されている。堅枠21と堅枠22とは間隔を
あけて平行に配設されている。固定部材25の横枠23
は、矩形断面を有する板状部材であり、略中央部にねじ
挿通穴37が形成されている。ねじ挿通穴37の直径
は、ねじ31のねじ部32の外径より大きく、頭部33
の外径より小さく形成される。固定部材25の横枠24
は、矩形断面を有する板状部材である。横枠23と横枠
24は、間隔をあけて平行に配設されている。固定部材
25の堅枠21,堅枠22,横枠23,と横枠24は隣
接する部分と相互に固定されている。固定方法として
は、たとえばねじ止めや接着剤による接合が用いられ
る。
【0019】固定挟持片30は、矩形断面を有する板状
部材であり、その軸線が堅枠21,22の軸線と直交す
るように、堅枠21および堅枠22の一方の表面29上
にブリッジ状に架け渡されている。固定挟持片30は、
一方の側面38を当接面として、堅枠21,22の軸線
方向に間隔をおいて複数個、たとえば8個櫛の歯状に固
定されている。固定方法は前記方法と同一である。固定
挟持片30の間隔は、等間隔であることが好ましい。な
お固定部材25および固定挟持片30の材料としては、
たとえばポリプロピレンや商品名テフロンとして知られ
ている四弗化エチレン樹脂などが用いられる。
【0020】図3は、図1に示す摺動部材と摺動挟持片
の簡略化された構成を示す斜視図である。図1と対応す
る部分には同一の参照符を付す。摺動部材26は、略直
方体の部材であり、一方の側面40および他方の側面4
1には、嵌合突起42および嵌合突起43が摺動部材2
6の軸線方向に平行にそれぞれ形成されている。嵌合突
起42および嵌合突起43は、前記嵌合溝35および嵌
合溝36にそれぞれ嵌合される。摺動部材26の長さ
は、堅枠21,22の長さより短く、その幅は堅枠21
と22との間隔と同一に形成される。摺動部材26の一
方の端面44には、ねじ切りがされたねじ穴45が摺動
部材26の軸線方向に平行に形成されている。ねじ穴4
5の深さは、少なくとも前記固定挟持片30の間隔より
長く形成される。
【0021】摺動挟持片28は、矩形断面を有する板状
部材であり、その軸線が摺動部材26の軸線と直交する
ように、摺動部材26の一方の表面27上に設けられて
いる。摺動挟持片28は、一方の側面46を当接面とし
て、摺動部材26の軸線方向に間隔をおいて複数個、た
とえば8個櫛の歯状に固定されている。固定方法は前記
方法と同一である。摺動挟持片28の間隔は、等間隔で
あり、かつ前記固定挟持片30の間隔と同一であること
が好ましい。摺動挟持片28の軸線方向の長さは、摺動
部材26の幅より短く形成される。なお、摺動部材26
および摺動挟持片28の材料としては、絶縁性材料たと
えば商品名テフロンとして知られている四弗化エチレン
樹脂などが用いられる。
【0022】摺動挟持片28の一方の表面47には、導
電突起48が設けられている。導電突起48は、接続導
線49と電気的に接続されている。導電突起48は、被
処理物である基板の厚み変動に対応するために、ばね状
たとえば板ばね状に形成されることが好ましい。導電突
起48の材料としては、ばね性を有する導電性材料たと
えばステンレス鋼や、銅合金などが用いられる。なお導
電突起48の個数は、特に限定されない。
【0023】図4は、図1に示す給電用クリップの組立
方法を示す斜視図である。図1〜図3と対応する部分に
は同一の参照符号を付す。給電用クリップ18の組立
は、たとえば次のようにして行われる。
【0024】摺動挟持片28が、図3に示すように摺
動部材26に固定される。
【0025】摺動挟持片28を取付けた摺動部材26
が固定部材25の枠内に設置される。摺動部材26の設
置は、固定部材25の横枠23の取付け前に行われ、摺
動部材26に形成されている嵌合突起42,43が固定
部材25の堅枠21,22に形成されている嵌合溝3
5,36に嵌合される。
【0026】固定部材25の横枠23が、堅枠21,
22に固定される。
【0027】固定挟持片30が、図2に示すように固
定部材25に固定される。固定挟持片30は、摺動挟持
片28と交互に配置され、かつ摺動挟持片28の一方の
表面47に設けられている導電突起48と対向するよう
に設置される。
【0028】ねじ31がねじ挿通穴37を介してねじ
穴45にねじ込まれる。ねじ31のねじ先は、とがり先
に形成されているので、ねじ込みは容易に行われる。
【0029】図5は図1に示す給電用クリップの把持手
段が閉の状態を示す斜視図である。給電用クリップ18
の把持手段19を閉の状態にするには、ねじ31を矢符
51方向に手動で回転させればよい。これによってねじ
31のねじ部32は、摺動部材26に形成されたねじ穴
45中に深く侵入するので、摺動部材26は矢符52方
向に摺動し複数の把持手段19を形成する摺動挟持片2
8と固定挟持片30とが同時に近接する。
【0030】図6は、図1に示す給電用クリップの把持
手段が開の状態を示す斜視図である。給電用クリップ1
8の把持手段19を開の状態にするには、ねじ31の頭
部33を横枠23に当接させた状態でねじ31を矢符5
3方向に手動で回転させればよい。これによってねじ3
1のねじ部32は、摺動部材26に形成されているねじ
穴45から抜け出てくるので、摺動部材26は矢符54
方向に摺動し、複数の把持手段19を形成する摺動挟持
片28と固定挟持片30とが同時に離反する。
【0031】なお本実施例では、前述のようにねじ31
の回転を手動で行っているけれども、ねじ31の代わり
にボールねじをモータで回転駆動させたり、摺動部材2
6をエアシリンダで摺動させたりして自動化することも
できる。
【0032】図7は、図1に示す給電用クリップの把持
手段に被処理物である基板をセットした状態を示す斜視
図である。図7では、図解の便宜のために基板55は1
枚しか示していない。また図1〜図7において給電用ク
リップ18は、図解の便宜のために実際の使用時とは天
地を逆にして示している。基板55は、開状態に保持さ
れた複数、たとえば8個の把持手段19に1枚づつセッ
トされる。把持手段19は開状態で基板55をセットし
た後、図5に示すような閉状態に切換えられる。これに
よって本実施例の給電用クリップ18は、8枚の基板5
5を同時に挟持することができる。基板55は、薄膜ト
ランジスタパネルなどに用いられるガラス製の絶縁性基
板であり、その表面には、タンタル等から成る導電膜が
前述したようにゲート配線等として形成されている。基
板55の厚みは、たとえば1.0mmである。また基板
55の厚みは、すべて同一であることが好ましいけれど
も、前記導電突起48がばね性を有しているので、多少
の厚み変動は吸収することができる。
【0033】図8は、図1に示す給電用クリップを適用
した陽極酸化装置の簡略化された構成を示す正面断面図
である。図1〜図7と対応する部分には同一の参照符号
を付す。陽極酸化装置は、上面が開放された電解液槽6
1と、電解液槽61に満たされた電解液中に間隔をおい
て設置されている複数の陰極63と、複数の基板55の
上端部を同時に挟持する前記給電用クリップ18を含
む。電解液槽61の材料は、たとえばポリプロピレンで
あり、陰極の材料は、たとえばステンレス鋼板である。
給電用クリップ18は、図示を省略する直流電源と接続
導線49を介して電気的に接続されているので、基板5
5上に形成されている被陽極酸化面である導電膜に前記
導電突起48を介して通電することができる。直流電源
と、接続導線49と、給電用クリップ18と基板55上
に形成されている導電膜と電解液62と、陰極63と
は、電気回路を形成する。
【0034】本実施例の給電用クリップ18は、たとえ
ば次のように用いられる。基板55は電解液62中で陰
極63と交互に対向配置され、かつ基板55の上端部が
電解液62から上方に突出するようにセットされる。給
電用クリップ18の把持手段19は開状態に保持され、
その開口部には、電解液62から上方に突出した基板5
5の上端部が嵌め込まれる。その後ねじ31によって給
電用クリップ18の把持手段19は、閉状態に切換えら
れ、給電用クリップ18の接続が完了する。図8には、
把持手段19を閉状態に切換え、複数の基板55を同時
に挟持している状態を示している。このように給電用ク
リップ18を基板55に接続した後、前記電気回路に電
圧を印加すれば、基板55上に形成されている導電膜は
陽極酸化され、酸化膜が形成される。なお給電用クリッ
プ18の他の使用方法として、電解液槽61の外で図7
に示すような方法で基板55を給電用クリップ18にセ
ットして挟持した後、複数の基板55を同時に電解液6
2中に浸漬してもよい。
【0035】前述のように本実施例の給電用クリップ1
8を用いることによって、複数の基板55が一度にかつ
同時に挟持されるので、クリップ接続所要時間は大幅に
短縮され能率が大幅に向上する。また把持手段19が基
板55を挟持する際に、基板55に加わる力の方向が基
板55にほぼ垂直であるので、把持手段19が基板55
をこする問題はほとんど生じない。このため、それによ
る異物、たとえばダストやゴミの発生がほとんどなく、
歩留りの低下が防止される。
【0036】なお本実施例の給電用クリップ18は、前
記陽極酸化装置に適用できるばかりでなく、たとえば金
や銅等の金属をめっきする電気めっき装置など他の電解
処理にも適用することができる。
【0037】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、給電用ク
リップは把持手段と開閉手段とによって電解液中に浸漬
される複数の被処理物を同時に把持することができるの
で、クリップ接続作業時間が大幅に短縮される。このた
め電解処理の生産性が大幅に向上する。
【0038】また本発明によれば、陽極酸化装置の給電
用クリップは、固定挟持片と摺動挟持片の間に複数の基
板を同時に挟持することができるので、陽極酸化におけ
るクリップ接続作業時間が大幅に短縮され、能率が大幅
に向上する。このため液晶表示パネル等の生産品の生産
性が大幅に向上し、大幅なコストダウンを図ることがで
きる。
【0039】また本発明によれば、ばね性を有する導電
突起によって給電用クリップの接続信頼性が大幅に向上
し基板に電圧が確実に印加されるので、陽極酸化膜が基
板上に確実に形成され、液晶表示パネル等の生産品の品
質が大幅に向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である給電用クリップの簡略
化された構成を示す斜視図である。
【図2】図1に示す固定部材と固定挟持片の簡略化され
た構成を示す分解斜視図である。
【図3】図1に示す摺動部材と摺動挟持片の簡略化され
た構成を示す斜視図である。
【図4】図1に示す給電用クリップの組立方法を示す斜
視図である。
【図5】図1に示す給電用クリップの把持手段が閉の状
態を示す斜視図である。
【図6】図1に示す給電用クリップの把持手段が開の状
態を示す斜視図である。
【図7】図1に示す給電用クリップの把持手段に被処理
物である基板をセットした状態を示す斜視図である。
【図8】図1に示す給電用クリップを適用した陽極酸化
装置の簡略化された構成を示す正面断面図である。
【図9】先行技術として開示されている陽極酸化装置の
簡略化された構成を示す正面断面図である。
【図10】図9に示す陽極酸化装置の切断面線X−Xか
ら見た断面図である。
【図11】図9に示す基板を下層導電膜形成面側から見
た拡大正面図である。
【図12】図11に示す基板の平面図である。
【図13】先行技術として開示されている複数の基板を
同時に陽極酸化する方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1,55 基板 2,61 電解液槽 3,63 陰極 6 導電性クリップ 9,62 電解液 12 下層導電膜 13 ゲート配線 14 ゲート電極 17,48 導電突起 18 給電用クリップ 19 把持手段 20 開閉手段 25 固定部材 26 摺動部材 28 摺動挟持片 30 固定挟持片 31 ねじ 45 ねじ穴

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電解液中に浸漬される被処理物を吊り下
    げながら通電するための給電用クリップにおいて、 被処理物を挟持して通電可能な閉じた状態、および被処
    理物を開放する開いた状態が切換可能で、間隔をあけて
    ほぼ水平に配置される複数の把持手段と、 把持手段を同時に開閉させる開閉手段とを含むことを特
    徴とする給電用クリップ。
  2. 【請求項2】 電解液中で複数の基板上に酸化膜を形成
    する陽極酸化装置の給電用クリップにおいて、 一対の竪枠と一対の横枠により形成される固定部材と、 固定部材の枠内に設けられ、竪枠の軸線方向に摺動変位
    可能な摺動部材と、 摺動部材の一方の表面上に、その軸線方向に間隔をあけ
    て複数個設けられる摺動挟持片と、 竪枠の一方の表面上に、その軸線方向に間隔をあけて複
    数個設けられ、摺動挟持片と交互に配置される固定挟持
    片と、 摺動部材を摺動変位させ、摺動挟持片を固定挟持片に対
    して近接離反させる摺動手段とを含むことを特徴とする
    給電用クリップ。
  3. 【請求項3】 前記摺動挟持片には、ばね性を有する導
    電突起が設けられることを特徴とする請求項2記載の給
    電用クリップ。
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