JP3677488B2 - 電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガー - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーに係るものであり、陰極バーからワークへの通電効率を高めると共に、ワークをクランプする接点部の接触不良を防止して確実な通電を行えるようにし、特に略平板状のワークの厚さの変化に対しても安定して通電及び支持できるようにしたワークハンガーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気メッキ装置において用いられるワークハンガーは、メッキ液中に入れられてメッキ処理されるワークを支持し、電流を陰極バーから前記ワークへ通電するものである。プリント基板などの略平板状のワークに使用されるワークハンガーとして、本出願人は従来から、前記陰極バーに横移動自在に吊り下げ支持される支持機能と該陰極バーに導電的に接続される接触機能とを併せ持つ支持部材と、この支持部材の下部に該支持部材と一体的に構成されるか又は前記支持部材の下部に導電的に接続されるように面接触状態に固着され、前記ワークの横長辺の方向に沿って延ばされた横長基板と、この横長基板にそれぞれ取付けられ、前記ワークの上部を挟持し、該ワークを懸垂状態に吊り下げ支持する複数の挟持用クリップとから構成したものを用いている。
【0003】
そして、前記挟持用クリップとして、本出願人は従来から、上部を前記横長基板に導電的に接続されるように面接触状態に固着され下部に固定側接点を設けた固定側挟持杆と、この固定側挟持杆の中間部に軸ピンを介してその中間部を枢着された可動側挟持杆とを備え、この可動側挟持杆の下部に前記固定側接点と対向する可動側接点を設け、前記固定側挟持杆の上部側と前記可動側挟持杆の上部側の間にコイルバネなどの弾性部材を介装し、この弾性部材の弾力によって前記軸ピンを支点として前記可動側接点を前記固定側接点に対して閉じる方向に付勢してあり、前記固定側接点に対して閉じられた前記可動側接点との間で前記ワークの上部を懸垂状態に挟持できるように構成したものを用いている。
【0004】
本出願人がすでに用いている前述したクリップ式のワークハンガーは、図9にその接点部を示すように、略平板状のワークWと共にメッキ液A中に入れられる挟持用クリップの下部側すなわち前記固定側挟持杆5及び前記可動側挟持杆6の各下部側を各接点(固定側接点7と可動側接点8)を除いて塩化ビニル樹脂から成る非導電性層30にて被覆し、各接点7,8を前記非導電性層30からわずかに突出させるか、又は前記非導電性層30の表面とほぼ同じ高さに形成している。また、図9に示したクリップ式のワークハンガーは、各接点7,8を前記固定側挟持杆5及び前記可動側挟持杆6に対して両接点とも固定的に設けた、いわゆる両接点固定型に構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べた、いわゆる両接点固定型のクリップ式のワークハンガーは、クランプされるワークの厚さが一定の場合に面接触されるように設定してあるため、平板状のワークの厚さが変化した場合、この厚さの変化によって挟持位置が変位される前記可動側挟持杆6の可動側接点8が前記ワークWのワーク面と面接触されずに線接触あるいは点接触となってしまう。したがって、ワークが設定以外の厚さに変化した場合、ワークを確実に挟持できず安定した支持ができず、しかも、陰極バーから挟持用クリップを経てワークへ電流を通電する場合、ワーク面に対して面接触状態にある固定側接点を介してワークへ主に通電され、ワーク面に対して線接触あるいは点接触状態にある可動側接点からはワークへ余り通電されず、全体として挟持用クリップからワークへの通電効率が劣るものであった。このような実情に鑑み、本発明の第一の課題は略平板状のワークを設定以外の厚さのワークに交換した場合でも可動側接点がワーク面に対して確実に面接触されるようにして、固定側接点との間でワークを確実に挟持できるようにすると共に可動側接点側からもワークへ効率良く通電されるようにし、全体として前記挟持用クリップからワークへの導電効率を上げることができるようにしたクリップ式のワークハンガーを提供することである。
【0006】
また、従来の技術で述べたクリップ式のワークハンガーは、ワークと共にメッキ液中に入れられる挟持用クリップの下部側すなわち前記固定側挟持杆5及び前記可動側挟持杆6の各下部側を各接点(固定側接点7と可動側接点8)を除いて塩化ビニル樹脂から成る非導電性層30にて被覆し、各接点7,8を前記非導電性層30からわずかに突出させるか、又は前記非導電性層30の表面とほぼ同じ高さに形成している。このため、図9に示したように、前記非導電性層30からわずかに突出された各接点7,8によって前記ワークW面と前記非導電性層30との間に各接点7,8の周壁を露出させた隙間が生じ、この隙間から絶縁されていない各接点の周壁はもとよりワーク面に接触された各接点7,8にもメッキ液が浸入し、各接点及び各接点の周壁に貝殻形状のメッキ塊Pが生成され付着される弊害があった。このため、各接点及び各接点の周壁に付着された貝殻形状のメッキ塊Pによってワークとの接触不良が生じ通電不良を生じる弊害があった。しかも、貝殻形状のメッキ塊Pを各接点及び各接点の周壁から取り除く作業を行う必要があるが、貝殻形状のメッキ塊Pは各接点及び各接点の周壁にしっかり付着されているため取り除き作業は極めて困難であった。また、長期の使用により劣化した被覆体(前記非導電性層30)は約6ヶ月のサイクルで交換されているが、弾力性に乏しい塩化ビニル樹脂から成る被覆体では取り替え作業が困難であった。このような実情に鑑み、本発明の第二の課題はメッキ液中に入れられる挟持用クリップの下部側をワークと接触される各接点を除いて確実に絶縁できるようにし、従来のワークハンガーのように各接点及び各接点の周壁に貝殻形状のメッキ塊が生成され付着される弊害を解消し、ワークをクランプする各接点の接触不良を防止して確実な通電を行えるようにし、更に消耗品である絶縁被覆体を簡単に取り替えることが出来るようにしたクリップ式のワークハンガーを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーは、メッキ液(A)中に入れられてメッキ処理される略平板状のワーク(W)を懸垂状態に支持し、電流を陰極バー(B)から前記ワークへ通電する電気メッキ装置におけるワークハンガー(1)であり、このワークハンガーは、前記陰極バーに横移動自在に吊り下げ支持される支持機能と該陰極バーに導電的に接続される接触機能とを併せ持つ支持部材(2)と、この支持部材の下部に該支持部材と一体的に構成されるか又は前記支持部材の下部に導電的に接続されるように面接触状態に固着され、前記ワークの横長辺の方向に沿って延ばされた横長基板(3)と、この横長基板にそれぞれ取付けられ、前記ワークの上部を挟持し、該ワークを懸垂状態に吊り下げ支持する複数の挟持用クリップ(4)とから構成され、電流を前記陰極バーから前記支持部材、前記横長基板、前記挟持用クリップを経て、各挟持用クリップから前記ワークへ通電されるように前記ワークハンガーの前記各構成部分である前記支持部材、前記横長基板及び前記挟持用クリップを導電性材料で形成してあり、前記挟持用クリップ(4)は、上部を前記横長基板に導電的に接続されるように面接触状態に固着され下部に固定側接点(7)を設けた固定側挟持杆(5)と、この固定側挟持杆の中間部に軸ピン(10)を介してその中間部を枢着された可動側挟持杆(6)とを備え、この可動側挟持杆の下部に前記固定側接点と対向する可動側接点(8)を設け、前記固定側挟持杆の上部側と前記可動側挟持杆の上部側の間にコイルバネなどの弾性部材(11)を介装し、この弾性部材の弾力によって前記軸ピンを支点として前記可動側接点を前記固定側接点に対して閉じる方向に付勢してあり、前記固定側接点に対して閉じられた前記可動側接点との間で前記ワークの上部を挟持できるように構成したものであり、特に、前記した第一の課題を解決するため、前記固定側接点を前記固定側挟持杆の下部から対向方向へ向けて突出された突部(12)の対向面にて形成し、前記可動側接点を前記可動側挟持杆の下部に取付けられた可動体(13)の対向面にて形成し、前記可動体の対向面すなわち可動側接点を前記可動側挟持杆から対向方向へ向けて突出するように配設し、前記可動体は該可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記固定側接点に対して互いの接触面が正対して向き合う角度に変位可能となるように前記可動側挟持杆の下部に支持軸(14)を介して該可動体の対向面すなわち可動側接点が上下方向に回動されるように軸支され、前記可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記ワークの厚さの変化に対応させて前記ワークのワーク面と面接触される回動角度でワークを挟持できるように構成し、前記ワークと共にメッキ液中に入れられる前記固定側挟持杆と前記可動側挟持杆の各下部側をそれぞれ着脱自在に被嵌する絶縁キャップ(20)を設け、これらの絶縁キャップは、弾力性を有する非導電性物質で形成され、前記固定側接点と可動側接点の被嵌部位にこれらの接点のみ露出させる開口部(21)を形成したことを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーは、前記した第二の課題を解決するため、前記絶縁キャップ(20)は弾力性を有する非導電性物質であるゴム材で形成され、このゴム製の絶縁キャップに前記開口部(21)を囲む突縁部(22)を一体に形成し、前記突縁部は、前記突部(12)の周壁又は前記可動体の突出部分の周壁を密接的に被うように形成され、且つ各接点の突出位置よりわずかに突出させて形成したことを特徴とする。更に、前記絶縁キャップ(20)は弾力性を有する非導電性物質であるシリコンゴムで形成されたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一部縦断側面図、図2は本発明の正面図、図3は薄板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図、図4は厚板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図、図5は本発明の挟持用クリップ部を固定側と可動側に分離し、それぞれ挟持方向から看た拡大分解正面図、図6は可動側挟持杆の下部側を拡大して示す側面図、図7は可動側挟持杆の下部側を挟持方向から看た拡大正面図、図8は可動側挟持杆の下部側に絶縁キャップを装着する状態を説明的に示した側面図である。
【0010】
図中、符号1は電気メッキ装置において用いられるワークハンガーであり、このワークハンガー1は、メッキ液A中に入れられてメッキ処理されるプリント基板などの略平板状のワークWを懸垂状態に支持し、電流を陰極バーBから前記ワークWへ通電するものである。このワークハンガー1は、前記陰極バーBに横移動自在に吊り下げ支持される支持機能と該陰極バーBに導電的に接続される接触機能とを併せ持つ支持部材2と、この支持部材2の下部に導電的に接続されるように固定ボルトC1によって面接触状態に固着され、前記ワークWの横長辺の方向に沿って延ばされた長方形状の横長基板3と、この横長基板3に該横長基板3の横長方向に適宜間隔を配してそれぞれ取付けられ、前記ワークWの上部を挟持し、該ワークWを懸垂状態に吊り下げ支持する複数(図では4個)の挟持用クリップ4とから構成されている。電流を前記陰極バーBから前記支持部材2、前記横長基板3、前記挟持用クリップ4を経て、各挟持用クリップ4から前記ワークWへ通電されるように前記ワークハンガー1の前記各構成部分(前記支持部材2、前記横長基板3及び前記挟持用クリップ4)を導電性材料で形成してある。具体的には電導度や引張り強さを考慮して、前記支持部材2と前記挟持用クリップ4はステンレス鋼、前記横長基板3は銅又は黄銅で形成している。
【0011】
前記挟持用クリップ4は、上部を前記横長基板3に導電的に接続されるように面接触状態に固定ボルトC2によって固着され、下部に固定側接点7を設けた固定側挟持杆5と、この固定側挟持杆5の中間部に固着されたブラケット9に軸ピン10を介してその中間部を枢着された可動側挟持杆6とを備え、この可動側挟持杆6の下部に前記固定側接点7と対向する可動側接点8を設けている。更に、前記固定側挟持杆5の上部側と前記可動側挟持杆6の上部側の間にコイルバネから成る弾性部材11を介装し、この弾性部材(コイルバネ)11の弾力によって前記軸ピン10を支点として前記可動側接点8を前記固定側接点7に対して閉じる方向に付勢してあり、前記固定側接点7に対して閉じられた前記可動側接点8との間で前記ワークWの上部を懸垂状態に挟持できるように構成してある。前記弾性部材(コイルバネ)11の弾力に抵抗して前記可動側挟持杆6の上部側を前記固定側挟持杆5の上部側に向けて押圧すれば、前記可動側接点8は前記固定側接点7から離れる方向に移動され、各接点は開放される。なお、前記挟持用クリップ4に対する前記ワークWの装着又は脱着に際して、各挟持用クリップ4の可動側挟持杆6の上部側を前記弾性部材(コイルバネ)11の弾力に抵抗して同時に押圧して行うが、この押圧は図示しない機械的な強制力を用いて行われる。
【0012】
前記固定側接点7は、前記固定側挟持杆5の下部から対向方向へ向けて突出された突部12の対向面(頂部面)にて形成される。この対向面(頂部面)すなわち前記固定側接点7は、図5(a)に示すように接触面を矩形状とした矩形状接点に形成してある。前記突部12(前記固定側接点7)の形成手段として図示した実施形態では、前記固定側挟持杆5と成るステンレス鋼製の板体の対向面側の下方部を前記突部12の形態を残して切削し、前記固定側挟持杆5と前記突部12(前記固定側接点7)とを一体的に形成してある。このように前記突部12(前記固定側接点7)を前記固定側挟持杆5から一体形成してあるため、前記可動側挟持杆6に比して構造的にワークへの通電効率が本来的に高い前記固定側挟持杆5側からの通電効率を更に高めることが出来る。尚、図面に示した前記突部12の突出幅は約3mmに形成してある。
【0013】
前記可動側接点8は、前記可動側挟持杆6の下部に取付けられた可動体13の対向面にて形成され、この可動体13の対向面すなわち可動側接点8は前記可動側挟持杆6から対向方向へ向けて突出するように配設される。この配設状態において、前記可動体13は、該可動体13の対向面すなわち可動側接点8を前記固定側接点7に対して互いの接触面が正対して向き合う角度に変位可能となるように前記可動側挟持杆6の下部に支持軸14を介して該可動体13の対向面すなわち可動側接点8が上下方向に回動(図6に矢印で示す)されるように軸支され、前記可動体13の対向面すなわち可動側接点8を前記ワークWの厚さの変化に対応させて前記ワークWのワーク面と面接触される回動角度でワークWを挟持できるように構成されている。
【0014】
前記可動体13すなわち可動側接点8について図示の実施形態に基づいて更に具体的に説明する。前記可動体13は直方形態に形成され、この可動体13の一面を前記可動側接点8として機能させている。この可動側接点8は図5(b)及び図7で示すように接触面を矩形状とした矩形状接点に形成されている。前記可動側挟持杆6の下端部に対向方向に向けられた断面逆凹部状の溝部15を形成している。この溝部15内に前記可動体13を該可動体13の前記可動側接点8が前記溝部15内から対向方向へ向けて突出されるように配設し、この配設状態において、前記溝部15内に該溝部15と直交する方向に架設されて固着された前記支持軸14を前記可動体13に形成した貫通孔16内に軸通させることによって該可動体13の前記可動側接点8が前記支持軸14を中心にして上下方向に回動(図6に矢印で示す)されるように構成されている。前記貫通孔16の内面は前記支持軸14の周りを回転方向に摺動されるように構成され、また前記可動体13は該可動体13の両側壁が前記溝部15の対向側壁に沿って摺動されながら回動されるように構成されている。このように前記可動体13を摺動的に回動させることによって、前記可動体13への導電効率の低下を防止している。前記溝部15内の頂部面と前記可動体の頂部面との間に前記可動体の回動を許容し且つその回動範囲を前記可動側接点8が前記固定側接点7の方向に向けられた上下範囲に規制する隙間17を形成してある。尚、図面に示した前記可動体13の突出幅は約3mmに形成してある。
【0015】
前記ワークWと共にメッキ液A中に入れられる前記固定側挟持杆5と前記可動側挟持杆6の各下部側をそれぞれ着脱自在に被嵌する絶縁キャップ20を設け、これらの絶縁キャップ20は、弾力性を有する非導電性物質で形成され、前記固定側接点7と可動側接点8の被嵌部位にこれらの接点のみ露出させる開口部21を形成してある。前記絶縁キャップ20は弾力性を有する非導電性物質であるゴム材(シリコンゴム)で形成され、このシリコンゴム製の絶縁キャップ20に前記開口部21を囲む突縁部22を一体的に形成してある。前記突縁部22は、前記突部12の周壁又は前記可動体13の突出部分の周壁を密接的に被うように形成され、且つ各接点7,8の突出位置よりわずかに突出させて形成してある。前記突縁部22は、各接点7,8の突出位置よりわずかに突出させて形成してあるが、各接点7,8を開けた状態では各接点7,8より突出された状態にあり、各接点7,8を閉じた状態では前記ワークWを挟んで各接点7,8が圧接されるように変形される。このようにして、前記ワークWと共にメッキ液A中に入れられる前記固定側挟持杆5と前記可動側挟持杆6の各下部側は、各接点7,8を除いて前記絶縁キャップ20によってメッキ液Aから確実に隔絶され確実に絶縁される。また、シリコンゴム製の前記キャップ20は、特に優れた弾力性を有しているため、図8に示したように、その装脱着に際しては、各接点7,8の突出形態に対応して容易に変形されることから、挟持用クリップへの装着あるいは挟持用クリップからの脱着が容易であり、絶縁被覆体(絶縁キャップ)の取り替え作業を簡単に行うことが出来る。
【0016】
図1,2において、符号25は導電線であり、この導電線25を介して前記挟持用クリップ4の各可動側挟持杆6の上部側と前記横長基板3とをそれぞれ導電的に接続している。前記導電線25は例えば銅線を塩化ビニル樹脂で被覆したもので、この導電線25の接続端部は固定ボルトを介して前記横長基板3や前記可動側挟持杆6の上部側に固着されている。前記挟持用クリップ4の各可動側挟持杆6の上部側と前記横長基板3とを前記導電線25を介してそれぞれ導電的に接続したことによって、陰極バーBから前記挟持用クリップ4を経てワークWへ電流を通電する場合、陰極バーBから導電性部材(前記支持部材2や前記横長基板3)の面接触部を経由して通電された電流は、前記導電性部材に面接触状態に固着された前記挟持用クリップ4の一方の挟持杆(前記固定側挟持杆5)を介してワークWへ通電されると共に、前記挟持用クリップ4の他方の挟持杆(前記可動側挟持杆6)からもワークWへ効率良く通電され、全体として前記挟持用クリップ4からワークWへの導電効率を上げることができ、陰極バーBからワークWへの導電効率を高めることができる。
【0017】
【発明の効果】
請求項1、2に記載した本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーによれば、前記固定側接点を前記固定側挟持杆の下部から対向方向へ向けて突出された突部(12)の対向面にて形成し、前記可動側接点を前記可動側挟持杆の下部に取付けられた可動体(13)の対向面にて形成し、前記可動体の対向面すなわち可動側接点を前記可動側挟持杆から対向方向へ向けて突出するように配設し、前記可動体は該可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記固定側接点に対して互いの接触面が正対して向き合う角度に変位可能となるように前記可動側挟持杆の下部に支持軸(14)を介して該可動体の対向面すなわち可動側接点が上下方向に回動されるように軸支され、前記可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記ワークの厚さの変化に対応させて前記ワークのワーク面と面接触される回動角度でワークを挟持できるように構成したことによって、略平板状のワークを設定以外の厚さのワークに交換した場合でも可動側接点がワーク面に対して確実に面接触され、固定側接点との間でワークを確実に挟持できると共に可動側接点側からもワークへ効率良く通電され、全体として前記挟持用クリップからワークへの導電効率を上げることができ、陰極バーからワークへの導電効率を高めることができる。
【0018】
また、請求項4、5に記載した本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーによれば、ワークと共にメッキ液中に入れられる挟持用クリップの下部側において、各接点(前記固定側接点,前記可動側接点)はワーク面に対して確実に面接触されており、各接点を除く前記固定側挟持杆と前記可動側挟持杆の各下部側は弾力性を有する非導電性物質であるゴム材(好ましくは優れた弾力性を有するシリコンゴム)で形成された絶縁キャップ(20)で被嵌されることによって、各接点む含む挟持用クリップの下部側をメッキ液から確実に隔絶でき確実に絶縁できる。したがって、本考案によれば、従来のワークハンガーのように接点を含む接点周りに貝殻形状のメッキ塊が生成され付着される弊害を解消でき、ワークをクランプする接点の接触不良を防止して確実な通電を可能にするものである。更に、シリコンゴムで形成された前記絶縁キャップによれば、特に優れた弾力性を有しているため、その装脱着に際しては、各接点の突出形態に対応して容易に変形されることから、挟持用クリップへの装着あるいは挟持用クリップからの脱着が容易であり、絶縁被覆体(絶縁キャップ)の取り替え作業を簡単に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一部縦断側面図である。
【図2】本発明の正面図である。
【図3】薄板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図である。
【図4】厚板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図である。
【図5】本発明の挟持用クリップ部を固定側と可動側に分離し、それぞれ挟持方向から看た拡大分解正面図である。
【図6】本発明の可動側挟持杆の下部側を拡大して示す側面図である。
【図7】本発明の可動側挟持杆の下部側を挟持方向から看た拡大正面図である。
【図8】本発明の可動側挟持杆の下部側に絶縁キャップを装着する状態を説明的に示した側面図である。
【図9】従来のワークハンガーの接点部を示す拡大縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ワークハンガー
W ワーク
A メッキ液
B 陰極バー
2 支持部材
3 横長基板
4 挟持用クリップ
5 固定側挟持杆
6 可動側挟持杆
7 固定側接点
8 可動側接点
10 軸ピン
11 弾性部材(コイルバネ)
12 突部
13 可動体
14 支持軸
15 溝部
16 貫通孔
17 隙間
20 絶縁キャップ
21 開口部
22 突縁部
25 導電線
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーに係るものであり、陰極バーからワークへの通電効率を高めると共に、ワークをクランプする接点部の接触不良を防止して確実な通電を行えるようにし、特に略平板状のワークの厚さの変化に対しても安定して通電及び支持できるようにしたワークハンガーに関する。
【0002】
【従来の技術】
電気メッキ装置において用いられるワークハンガーは、メッキ液中に入れられてメッキ処理されるワークを支持し、電流を陰極バーから前記ワークへ通電するものである。プリント基板などの略平板状のワークに使用されるワークハンガーとして、本出願人は従来から、前記陰極バーに横移動自在に吊り下げ支持される支持機能と該陰極バーに導電的に接続される接触機能とを併せ持つ支持部材と、この支持部材の下部に該支持部材と一体的に構成されるか又は前記支持部材の下部に導電的に接続されるように面接触状態に固着され、前記ワークの横長辺の方向に沿って延ばされた横長基板と、この横長基板にそれぞれ取付けられ、前記ワークの上部を挟持し、該ワークを懸垂状態に吊り下げ支持する複数の挟持用クリップとから構成したものを用いている。
【0003】
そして、前記挟持用クリップとして、本出願人は従来から、上部を前記横長基板に導電的に接続されるように面接触状態に固着され下部に固定側接点を設けた固定側挟持杆と、この固定側挟持杆の中間部に軸ピンを介してその中間部を枢着された可動側挟持杆とを備え、この可動側挟持杆の下部に前記固定側接点と対向する可動側接点を設け、前記固定側挟持杆の上部側と前記可動側挟持杆の上部側の間にコイルバネなどの弾性部材を介装し、この弾性部材の弾力によって前記軸ピンを支点として前記可動側接点を前記固定側接点に対して閉じる方向に付勢してあり、前記固定側接点に対して閉じられた前記可動側接点との間で前記ワークの上部を懸垂状態に挟持できるように構成したものを用いている。
【0004】
本出願人がすでに用いている前述したクリップ式のワークハンガーは、図9にその接点部を示すように、略平板状のワークWと共にメッキ液A中に入れられる挟持用クリップの下部側すなわち前記固定側挟持杆5及び前記可動側挟持杆6の各下部側を各接点(固定側接点7と可動側接点8)を除いて塩化ビニル樹脂から成る非導電性層30にて被覆し、各接点7,8を前記非導電性層30からわずかに突出させるか、又は前記非導電性層30の表面とほぼ同じ高さに形成している。また、図9に示したクリップ式のワークハンガーは、各接点7,8を前記固定側挟持杆5及び前記可動側挟持杆6に対して両接点とも固定的に設けた、いわゆる両接点固定型に構成されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の技術で述べた、いわゆる両接点固定型のクリップ式のワークハンガーは、クランプされるワークの厚さが一定の場合に面接触されるように設定してあるため、平板状のワークの厚さが変化した場合、この厚さの変化によって挟持位置が変位される前記可動側挟持杆6の可動側接点8が前記ワークWのワーク面と面接触されずに線接触あるいは点接触となってしまう。したがって、ワークが設定以外の厚さに変化した場合、ワークを確実に挟持できず安定した支持ができず、しかも、陰極バーから挟持用クリップを経てワークへ電流を通電する場合、ワーク面に対して面接触状態にある固定側接点を介してワークへ主に通電され、ワーク面に対して線接触あるいは点接触状態にある可動側接点からはワークへ余り通電されず、全体として挟持用クリップからワークへの通電効率が劣るものであった。このような実情に鑑み、本発明の第一の課題は略平板状のワークを設定以外の厚さのワークに交換した場合でも可動側接点がワーク面に対して確実に面接触されるようにして、固定側接点との間でワークを確実に挟持できるようにすると共に可動側接点側からもワークへ効率良く通電されるようにし、全体として前記挟持用クリップからワークへの導電効率を上げることができるようにしたクリップ式のワークハンガーを提供することである。
【0006】
また、従来の技術で述べたクリップ式のワークハンガーは、ワークと共にメッキ液中に入れられる挟持用クリップの下部側すなわち前記固定側挟持杆5及び前記可動側挟持杆6の各下部側を各接点(固定側接点7と可動側接点8)を除いて塩化ビニル樹脂から成る非導電性層30にて被覆し、各接点7,8を前記非導電性層30からわずかに突出させるか、又は前記非導電性層30の表面とほぼ同じ高さに形成している。このため、図9に示したように、前記非導電性層30からわずかに突出された各接点7,8によって前記ワークW面と前記非導電性層30との間に各接点7,8の周壁を露出させた隙間が生じ、この隙間から絶縁されていない各接点の周壁はもとよりワーク面に接触された各接点7,8にもメッキ液が浸入し、各接点及び各接点の周壁に貝殻形状のメッキ塊Pが生成され付着される弊害があった。このため、各接点及び各接点の周壁に付着された貝殻形状のメッキ塊Pによってワークとの接触不良が生じ通電不良を生じる弊害があった。しかも、貝殻形状のメッキ塊Pを各接点及び各接点の周壁から取り除く作業を行う必要があるが、貝殻形状のメッキ塊Pは各接点及び各接点の周壁にしっかり付着されているため取り除き作業は極めて困難であった。また、長期の使用により劣化した被覆体(前記非導電性層30)は約6ヶ月のサイクルで交換されているが、弾力性に乏しい塩化ビニル樹脂から成る被覆体では取り替え作業が困難であった。このような実情に鑑み、本発明の第二の課題はメッキ液中に入れられる挟持用クリップの下部側をワークと接触される各接点を除いて確実に絶縁できるようにし、従来のワークハンガーのように各接点及び各接点の周壁に貝殻形状のメッキ塊が生成され付着される弊害を解消し、ワークをクランプする各接点の接触不良を防止して確実な通電を行えるようにし、更に消耗品である絶縁被覆体を簡単に取り替えることが出来るようにしたクリップ式のワークハンガーを提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーは、メッキ液(A)中に入れられてメッキ処理される略平板状のワーク(W)を懸垂状態に支持し、電流を陰極バー(B)から前記ワークへ通電する電気メッキ装置におけるワークハンガー(1)であり、このワークハンガーは、前記陰極バーに横移動自在に吊り下げ支持される支持機能と該陰極バーに導電的に接続される接触機能とを併せ持つ支持部材(2)と、この支持部材の下部に該支持部材と一体的に構成されるか又は前記支持部材の下部に導電的に接続されるように面接触状態に固着され、前記ワークの横長辺の方向に沿って延ばされた横長基板(3)と、この横長基板にそれぞれ取付けられ、前記ワークの上部を挟持し、該ワークを懸垂状態に吊り下げ支持する複数の挟持用クリップ(4)とから構成され、電流を前記陰極バーから前記支持部材、前記横長基板、前記挟持用クリップを経て、各挟持用クリップから前記ワークへ通電されるように前記ワークハンガーの前記各構成部分である前記支持部材、前記横長基板及び前記挟持用クリップを導電性材料で形成してあり、前記挟持用クリップ(4)は、上部を前記横長基板に導電的に接続されるように面接触状態に固着され下部に固定側接点(7)を設けた固定側挟持杆(5)と、この固定側挟持杆の中間部に軸ピン(10)を介してその中間部を枢着された可動側挟持杆(6)とを備え、この可動側挟持杆の下部に前記固定側接点と対向する可動側接点(8)を設け、前記固定側挟持杆の上部側と前記可動側挟持杆の上部側の間にコイルバネなどの弾性部材(11)を介装し、この弾性部材の弾力によって前記軸ピンを支点として前記可動側接点を前記固定側接点に対して閉じる方向に付勢してあり、前記固定側接点に対して閉じられた前記可動側接点との間で前記ワークの上部を挟持できるように構成したものであり、特に、前記した第一の課題を解決するため、前記固定側接点を前記固定側挟持杆の下部から対向方向へ向けて突出された突部(12)の対向面にて形成し、前記可動側接点を前記可動側挟持杆の下部に取付けられた可動体(13)の対向面にて形成し、前記可動体の対向面すなわち可動側接点を前記可動側挟持杆から対向方向へ向けて突出するように配設し、前記可動体は該可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記固定側接点に対して互いの接触面が正対して向き合う角度に変位可能となるように前記可動側挟持杆の下部に支持軸(14)を介して該可動体の対向面すなわち可動側接点が上下方向に回動されるように軸支され、前記可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記ワークの厚さの変化に対応させて前記ワークのワーク面と面接触される回動角度でワークを挟持できるように構成し、前記ワークと共にメッキ液中に入れられる前記固定側挟持杆と前記可動側挟持杆の各下部側をそれぞれ着脱自在に被嵌する絶縁キャップ(20)を設け、これらの絶縁キャップは、弾力性を有する非導電性物質で形成され、前記固定側接点と可動側接点の被嵌部位にこれらの接点のみ露出させる開口部(21)を形成したことを特徴としている。
【0008】
また、本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーは、前記した第二の課題を解決するため、前記絶縁キャップ(20)は弾力性を有する非導電性物質であるゴム材で形成され、このゴム製の絶縁キャップに前記開口部(21)を囲む突縁部(22)を一体に形成し、前記突縁部は、前記突部(12)の周壁又は前記可動体の突出部分の周壁を密接的に被うように形成され、且つ各接点の突出位置よりわずかに突出させて形成したことを特徴とする。更に、前記絶縁キャップ(20)は弾力性を有する非導電性物質であるシリコンゴムで形成されたことを特徴とするものである。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本発明の一部縦断側面図、図2は本発明の正面図、図3は薄板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図、図4は厚板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図、図5は本発明の挟持用クリップ部を固定側と可動側に分離し、それぞれ挟持方向から看た拡大分解正面図、図6は可動側挟持杆の下部側を拡大して示す側面図、図7は可動側挟持杆の下部側を挟持方向から看た拡大正面図、図8は可動側挟持杆の下部側に絶縁キャップを装着する状態を説明的に示した側面図である。
【0010】
図中、符号1は電気メッキ装置において用いられるワークハンガーであり、このワークハンガー1は、メッキ液A中に入れられてメッキ処理されるプリント基板などの略平板状のワークWを懸垂状態に支持し、電流を陰極バーBから前記ワークWへ通電するものである。このワークハンガー1は、前記陰極バーBに横移動自在に吊り下げ支持される支持機能と該陰極バーBに導電的に接続される接触機能とを併せ持つ支持部材2と、この支持部材2の下部に導電的に接続されるように固定ボルトC1によって面接触状態に固着され、前記ワークWの横長辺の方向に沿って延ばされた長方形状の横長基板3と、この横長基板3に該横長基板3の横長方向に適宜間隔を配してそれぞれ取付けられ、前記ワークWの上部を挟持し、該ワークWを懸垂状態に吊り下げ支持する複数(図では4個)の挟持用クリップ4とから構成されている。電流を前記陰極バーBから前記支持部材2、前記横長基板3、前記挟持用クリップ4を経て、各挟持用クリップ4から前記ワークWへ通電されるように前記ワークハンガー1の前記各構成部分(前記支持部材2、前記横長基板3及び前記挟持用クリップ4)を導電性材料で形成してある。具体的には電導度や引張り強さを考慮して、前記支持部材2と前記挟持用クリップ4はステンレス鋼、前記横長基板3は銅又は黄銅で形成している。
【0011】
前記挟持用クリップ4は、上部を前記横長基板3に導電的に接続されるように面接触状態に固定ボルトC2によって固着され、下部に固定側接点7を設けた固定側挟持杆5と、この固定側挟持杆5の中間部に固着されたブラケット9に軸ピン10を介してその中間部を枢着された可動側挟持杆6とを備え、この可動側挟持杆6の下部に前記固定側接点7と対向する可動側接点8を設けている。更に、前記固定側挟持杆5の上部側と前記可動側挟持杆6の上部側の間にコイルバネから成る弾性部材11を介装し、この弾性部材(コイルバネ)11の弾力によって前記軸ピン10を支点として前記可動側接点8を前記固定側接点7に対して閉じる方向に付勢してあり、前記固定側接点7に対して閉じられた前記可動側接点8との間で前記ワークWの上部を懸垂状態に挟持できるように構成してある。前記弾性部材(コイルバネ)11の弾力に抵抗して前記可動側挟持杆6の上部側を前記固定側挟持杆5の上部側に向けて押圧すれば、前記可動側接点8は前記固定側接点7から離れる方向に移動され、各接点は開放される。なお、前記挟持用クリップ4に対する前記ワークWの装着又は脱着に際して、各挟持用クリップ4の可動側挟持杆6の上部側を前記弾性部材(コイルバネ)11の弾力に抵抗して同時に押圧して行うが、この押圧は図示しない機械的な強制力を用いて行われる。
【0012】
前記固定側接点7は、前記固定側挟持杆5の下部から対向方向へ向けて突出された突部12の対向面(頂部面)にて形成される。この対向面(頂部面)すなわち前記固定側接点7は、図5(a)に示すように接触面を矩形状とした矩形状接点に形成してある。前記突部12(前記固定側接点7)の形成手段として図示した実施形態では、前記固定側挟持杆5と成るステンレス鋼製の板体の対向面側の下方部を前記突部12の形態を残して切削し、前記固定側挟持杆5と前記突部12(前記固定側接点7)とを一体的に形成してある。このように前記突部12(前記固定側接点7)を前記固定側挟持杆5から一体形成してあるため、前記可動側挟持杆6に比して構造的にワークへの通電効率が本来的に高い前記固定側挟持杆5側からの通電効率を更に高めることが出来る。尚、図面に示した前記突部12の突出幅は約3mmに形成してある。
【0013】
前記可動側接点8は、前記可動側挟持杆6の下部に取付けられた可動体13の対向面にて形成され、この可動体13の対向面すなわち可動側接点8は前記可動側挟持杆6から対向方向へ向けて突出するように配設される。この配設状態において、前記可動体13は、該可動体13の対向面すなわち可動側接点8を前記固定側接点7に対して互いの接触面が正対して向き合う角度に変位可能となるように前記可動側挟持杆6の下部に支持軸14を介して該可動体13の対向面すなわち可動側接点8が上下方向に回動(図6に矢印で示す)されるように軸支され、前記可動体13の対向面すなわち可動側接点8を前記ワークWの厚さの変化に対応させて前記ワークWのワーク面と面接触される回動角度でワークWを挟持できるように構成されている。
【0014】
前記可動体13すなわち可動側接点8について図示の実施形態に基づいて更に具体的に説明する。前記可動体13は直方形態に形成され、この可動体13の一面を前記可動側接点8として機能させている。この可動側接点8は図5(b)及び図7で示すように接触面を矩形状とした矩形状接点に形成されている。前記可動側挟持杆6の下端部に対向方向に向けられた断面逆凹部状の溝部15を形成している。この溝部15内に前記可動体13を該可動体13の前記可動側接点8が前記溝部15内から対向方向へ向けて突出されるように配設し、この配設状態において、前記溝部15内に該溝部15と直交する方向に架設されて固着された前記支持軸14を前記可動体13に形成した貫通孔16内に軸通させることによって該可動体13の前記可動側接点8が前記支持軸14を中心にして上下方向に回動(図6に矢印で示す)されるように構成されている。前記貫通孔16の内面は前記支持軸14の周りを回転方向に摺動されるように構成され、また前記可動体13は該可動体13の両側壁が前記溝部15の対向側壁に沿って摺動されながら回動されるように構成されている。このように前記可動体13を摺動的に回動させることによって、前記可動体13への導電効率の低下を防止している。前記溝部15内の頂部面と前記可動体の頂部面との間に前記可動体の回動を許容し且つその回動範囲を前記可動側接点8が前記固定側接点7の方向に向けられた上下範囲に規制する隙間17を形成してある。尚、図面に示した前記可動体13の突出幅は約3mmに形成してある。
【0015】
前記ワークWと共にメッキ液A中に入れられる前記固定側挟持杆5と前記可動側挟持杆6の各下部側をそれぞれ着脱自在に被嵌する絶縁キャップ20を設け、これらの絶縁キャップ20は、弾力性を有する非導電性物質で形成され、前記固定側接点7と可動側接点8の被嵌部位にこれらの接点のみ露出させる開口部21を形成してある。前記絶縁キャップ20は弾力性を有する非導電性物質であるゴム材(シリコンゴム)で形成され、このシリコンゴム製の絶縁キャップ20に前記開口部21を囲む突縁部22を一体的に形成してある。前記突縁部22は、前記突部12の周壁又は前記可動体13の突出部分の周壁を密接的に被うように形成され、且つ各接点7,8の突出位置よりわずかに突出させて形成してある。前記突縁部22は、各接点7,8の突出位置よりわずかに突出させて形成してあるが、各接点7,8を開けた状態では各接点7,8より突出された状態にあり、各接点7,8を閉じた状態では前記ワークWを挟んで各接点7,8が圧接されるように変形される。このようにして、前記ワークWと共にメッキ液A中に入れられる前記固定側挟持杆5と前記可動側挟持杆6の各下部側は、各接点7,8を除いて前記絶縁キャップ20によってメッキ液Aから確実に隔絶され確実に絶縁される。また、シリコンゴム製の前記キャップ20は、特に優れた弾力性を有しているため、図8に示したように、その装脱着に際しては、各接点7,8の突出形態に対応して容易に変形されることから、挟持用クリップへの装着あるいは挟持用クリップからの脱着が容易であり、絶縁被覆体(絶縁キャップ)の取り替え作業を簡単に行うことが出来る。
【0016】
図1,2において、符号25は導電線であり、この導電線25を介して前記挟持用クリップ4の各可動側挟持杆6の上部側と前記横長基板3とをそれぞれ導電的に接続している。前記導電線25は例えば銅線を塩化ビニル樹脂で被覆したもので、この導電線25の接続端部は固定ボルトを介して前記横長基板3や前記可動側挟持杆6の上部側に固着されている。前記挟持用クリップ4の各可動側挟持杆6の上部側と前記横長基板3とを前記導電線25を介してそれぞれ導電的に接続したことによって、陰極バーBから前記挟持用クリップ4を経てワークWへ電流を通電する場合、陰極バーBから導電性部材(前記支持部材2や前記横長基板3)の面接触部を経由して通電された電流は、前記導電性部材に面接触状態に固着された前記挟持用クリップ4の一方の挟持杆(前記固定側挟持杆5)を介してワークWへ通電されると共に、前記挟持用クリップ4の他方の挟持杆(前記可動側挟持杆6)からもワークWへ効率良く通電され、全体として前記挟持用クリップ4からワークWへの導電効率を上げることができ、陰極バーBからワークWへの導電効率を高めることができる。
【0017】
【発明の効果】
請求項1、2に記載した本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーによれば、前記固定側接点を前記固定側挟持杆の下部から対向方向へ向けて突出された突部(12)の対向面にて形成し、前記可動側接点を前記可動側挟持杆の下部に取付けられた可動体(13)の対向面にて形成し、前記可動体の対向面すなわち可動側接点を前記可動側挟持杆から対向方向へ向けて突出するように配設し、前記可動体は該可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記固定側接点に対して互いの接触面が正対して向き合う角度に変位可能となるように前記可動側挟持杆の下部に支持軸(14)を介して該可動体の対向面すなわち可動側接点が上下方向に回動されるように軸支され、前記可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記ワークの厚さの変化に対応させて前記ワークのワーク面と面接触される回動角度でワークを挟持できるように構成したことによって、略平板状のワークを設定以外の厚さのワークに交換した場合でも可動側接点がワーク面に対して確実に面接触され、固定側接点との間でワークを確実に挟持できると共に可動側接点側からもワークへ効率良く通電され、全体として前記挟持用クリップからワークへの導電効率を上げることができ、陰極バーからワークへの導電効率を高めることができる。
【0018】
また、請求項4、5に記載した本発明に係る電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガーによれば、ワークと共にメッキ液中に入れられる挟持用クリップの下部側において、各接点(前記固定側接点,前記可動側接点)はワーク面に対して確実に面接触されており、各接点を除く前記固定側挟持杆と前記可動側挟持杆の各下部側は弾力性を有する非導電性物質であるゴム材(好ましくは優れた弾力性を有するシリコンゴム)で形成された絶縁キャップ(20)で被嵌されることによって、各接点む含む挟持用クリップの下部側をメッキ液から確実に隔絶でき確実に絶縁できる。したがって、本考案によれば、従来のワークハンガーのように接点を含む接点周りに貝殻形状のメッキ塊が生成され付着される弊害を解消でき、ワークをクランプする接点の接触不良を防止して確実な通電を可能にするものである。更に、シリコンゴムで形成された前記絶縁キャップによれば、特に優れた弾力性を有しているため、その装脱着に際しては、各接点の突出形態に対応して容易に変形されることから、挟持用クリップへの装着あるいは挟持用クリップからの脱着が容易であり、絶縁被覆体(絶縁キャップ)の取り替え作業を簡単に行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一部縦断側面図である。
【図2】本発明の正面図である。
【図3】薄板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図である。
【図4】厚板状ワークの挟持状態を示した本発明の挟持用クリップ部の拡大側面図である。
【図5】本発明の挟持用クリップ部を固定側と可動側に分離し、それぞれ挟持方向から看た拡大分解正面図である。
【図6】本発明の可動側挟持杆の下部側を拡大して示す側面図である。
【図7】本発明の可動側挟持杆の下部側を挟持方向から看た拡大正面図である。
【図8】本発明の可動側挟持杆の下部側に絶縁キャップを装着する状態を説明的に示した側面図である。
【図9】従来のワークハンガーの接点部を示す拡大縦断側面図である。
【符号の説明】
1 ワークハンガー
W ワーク
A メッキ液
B 陰極バー
2 支持部材
3 横長基板
4 挟持用クリップ
5 固定側挟持杆
6 可動側挟持杆
7 固定側接点
8 可動側接点
10 軸ピン
11 弾性部材(コイルバネ)
12 突部
13 可動体
14 支持軸
15 溝部
16 貫通孔
17 隙間
20 絶縁キャップ
21 開口部
22 突縁部
25 導電線
Claims (6)
- メッキ液(A)中に入れられてメッキ処理される略平板状のワーク(W)を懸垂状態に支持し、電流を陰極バー(B)から前記ワークへ通電する電気メッキ装置におけるワークハンガー(1)であり、このワークハンガーは、前記陰極バーに横移動自在に吊り下げ支持される支持機能と該陰極バーに導電的に接続される接触機能とを併せ持つ支持部材(2)と、この支持部材の下部に該支持部材と一体的に構成されるか又は前記支持部材の下部に導電的に接続されるように面接触状態に固着され、前記ワークの横長辺の方向に沿って延ばされた横長基板(3)と、この横長基板にそれぞれ取付けられ、前記ワークの上部を挟持し、該ワークを懸垂状態に吊り下げ支持する複数の挟持用クリップ(4)とから構成され、電流を前記陰極バーから前記支持部材、前記横長基板、前記挟持用クリップを経て、各挟持用クリップから前記ワークへ通電されるように前記ワークハンガーの前記各構成部分である前記支持部材、前記横長基板及び前記挟持用クリップを導電性材料で形成してあり、前記挟持用クリップ(4)は、上部を前記横長基板に導電的に接続されるように面接触状態に固着され下部に固定側接点(7)を設けた固定側挟持杆(5)と、この固定側挟持杆の中間部に軸ピン(10)を介してその中間部を枢着された可動側挟持杆(6)とを備え、この可動側挟持杆の下部に前記固定側接点と対向する可動側接点(8)を設け、前記固定側挟持杆の上部側と前記可動側挟持杆の上部側の間にコイルバネなどの弾性部材(11)を介装し、この弾性部材の弾力によって前記軸ピンを支点として前記可動側接点を前記固定側接点に対して閉じる方向に付勢してあり、前記固定側接点に対して閉じられた前記可動側接点との間で前記ワークの上部を挟持できるように構成してあり、前記固定側接点を前記固定側挟持杆の下部から対向方向へ向けて突出された突部(12)の対向面にて形成し、前記可動側接点を前記可動側挟持杆の下部に取付けられた可動体(13)の対向面にて形成し、前記可動体の対向面すなわち可動側接点を前記可動側挟持杆から対向方向へ向けて突出するように配設し、前記可動体は該可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記固定側接点に対して互いの接触面が正対して向き合う角度に変位可能となるように前記可動側挟持杆の下部に支持軸(14)を介して該可動体の対向面すなわち可動側接点が上下方向に回動されるように軸支され、前記可動体の対向面すなわち前記可動側接点を前記ワークの厚さの変化に対応させて前記ワークのワーク面と面接触される回動角度でワークを挟持できるように構成し、前記ワークと共にメッキ液中に入れられる前記固定側挟持杆と前記可動側挟持杆の各下部側をそれぞれ着脱自在に被嵌する絶縁キャップ(20)を設け、これらの絶縁キャップは、弾力性を有する非導電性物質で形成され、前記固定側接点と可動側接点の被嵌部位にこれらの接点のみ露出させる開口部(21)を形成したことを特徴とする電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガー。
- 請求項1のワークハンガーにおいて、前記可動体(13)を直方形態に形成し、この可動体の一面を前記可動側接点(8)として機能させ、前記可動側挟持杆(6)の下端部に対向方向に向けられた断面逆凹部状の溝部(15)を形成し、この溝部内に前記可動体を該可動体の前記可動側接点が前記溝部内から対向方向へ向けて突出されるように配設し、この配設状態において前記溝部内に該溝部と直交する方向に架設されて固着された前記支持軸(14)を前記可動体に形成した貫通孔(16)内に軸通させることによって該可動体の前記可動側接点が前記支持軸を中心にして上下方向に回動されるように構成し、前記可動体は該可動体の両側壁が前記溝部の対向側壁に沿って摺動されながら回動されるように構成され、前記溝部内の頂部面と前記可動体の頂部面との間に前記可動体の回動を許容し且つ回動範囲を規制する隙間(17)を形成したことを特徴とする電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガー。
- 請求項1のワークハンガーにおいて、前記固定側接点(7)は、前記固定側挟持杆(5)と成る板状部材の対向面側の下方部を前記突部(12)の形態を残して切削し、その突部の頂部面を固定側接点(7)として形成したことを特徴とする電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガー。
- 請求項1のワークハンガーにおいて、前記絶縁キャップ(20)は弾力性を有する非導電性物質であるゴム材で形成され、このゴム製の絶縁キャップに前記開口部(21)を囲む突縁部(22)を一体に形成し、前記突縁部は、前記突部(12)の周壁又は前記可動体の突出部分の周壁を密接的に被うように形成され、且つ各接点の突出位置よりわずかに突出させて形成したことを特徴とする電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガー。
- 請求項4のワークハンガーにおいて、前記絶縁キャップ(20)は弾力性を有する非導電性物質であるシリコンゴムで形成されたことを特徴とする電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガー。
- 請求項1、2又は3のワークハンガーにおいて、前記固定側接点(7)及び前記可動側接点(8)を矩形状接点に形成したことを特徴とする電気メッキ装置におけるクリップ式のワークハンガー。
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