JP3122279B2

JP3122279B2 - 加熱調理器

Info

Publication number: JP3122279B2
Application number: JP05073382A
Authority: JP
Inventors: 保彦河合
Original assignee: Toshiba Corp
Current assignee: Toshiba Corp
Priority date: 1993-03-31
Filing date: 1993-03-31
Publication date: 2001-01-09
Anticipated expiration: 2016-01-09
Also published as: JPH06281160A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、電子レンジ等の加熱調
理器本体を外箱内に収容してなる加熱調理器に関する。

【０００２】

【従来の技術】例えば、オーブン機能付き電子レンジ等
の加熱調理器においては、台上に載置した状態で使用さ
れるものの他に、システムキッチン等に組込まれて使用
されるものがある。このような使用状態では、電子レン
ジの上下，左右に他の厨房機器が接する都合上、前記電
子レンジの温度上昇を抑制する必要がある。このため、
外箱内に電子レンジ本体を収容することにより、前記外
箱と電子レンジ本体との間に空気流路を形成し、ファン
およびファンモータからなるファン装置により、前記空
気流路内に外気を流通させて前記電子レンジ本体および
外箱を冷却するようにしていた。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来では、ヒータ，マグネトロン等の熱源と電源とを接続
する電源線に前記ファンモータが接続され、前記熱源へ
の通断電を制御するメインスイッチにより、前記ファン
モータへの通断電を制御するようにしていた。従って、
加熱調理時には、前記熱源およびファンモータの両方へ
通電が行われ、調理終了時には、両者が同時に断電され
る。このため、調理終了後に、電子レンジ本体の残熱が
空気流路を介して外箱に伝導され、外箱の温度が上昇す
る傾向にあり、ひいては、隣接する他機器に悪影響を与
えてしまう虞れがあった。

【０００４】本発明は上記事情に鑑みてなされたもので
あり、その目的は、調理中は勿論のこと、調理終了後に
も外箱の温度上昇を抑制し得る加熱調理器を提供するこ
とである。

【０００５】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の本発明
は、外箱と、前記外箱内に設けられ調理物が収納される
調理室および電装部品が収納される機械室を有する加熱
調理器本体と、前記外箱と前記加熱調理器本体との間に
設けられた空気流路と、前記空気流路内から前記機械室
内および前記調理室内を通して前記空気流路内に空気を
戻す第１のファン装置と、前記空気流路内に空気を流通
させる第２のファン装置と、加熱調理の開始および終了
に応じて状態が換わるスイッチとを備え、前記外箱の温
度が所定値を下回るときには前記スイッチの状態に応じ
て前記第２のファン装置に駆動電源が印加され、前記外
箱の温度が所定値以上であるときには前記スイッチの状
態に拘らず前記第２のファン装置に駆動電源が印加され
るところに特徴を有する。

【０００６】

【０００７】

【作用】上記手段によれば、加熱調理の終了に応じてス
イッチの状態が換わっても、外箱の温度が所定値以上で
あった場合には第２のファン装置に駆動電源が印加され
る。このため、空気流路内に空気が流入し、外箱の温度
上昇が抑制されるので、隣接する他機器に悪影響を与え
てしまうことを防止できる。

【０００８】

【実施例】以下、本発明を電子レンジに適用した第１実
施例について、図１ないし図３を参照しながら説明す
る。まず、図３において、システムキッチンの吊り戸棚
１には、レール部材１ａ，１ａが設けられている。そし
て、矩形箱状をなす外箱２の上面にも、レール部材２
ａ，２ａが設けられており、各レール部材２ａを吊り戸
棚１のレール部材１ａに嵌合すると、図２に示すよう
に、吊り戸棚１に外箱２が吊り下げられるようになって
いる。

【０００９】外箱２内に設けられた載置板３上には、電
子レンジ本体４が載置されている。以下、この電子レン
ジ本体４について説明する。電子レンジ本体４の前面部
には、図３に示すように、ドア５が枢設され、このドア
５の右方部には、各種の調理メニューキーおよび調理開
始キー等を備えた操作パネル６が付設されている。ま
た、ドア５の奥方には、調理室（図示せず）が設けられ
ており、この調理室内には、熱源である上ヒータ７，下
ヒータ８，庫内灯９（いずれも図１参照）等が配設され
ている。

【００１０】操作パネル６の後方には、図２に示すよう
に、機械室４ａが設けられており、機械室４ａ内には、
プロペラファン１０ａおよびファンモータ１０ｂからな
る第１のファン装置１０が配設されている。この場合、
電子レンジ本体４と外箱２との間には、電子レンジ本体
４の下面側から背面側および上面側にかけて連続する空
気流路１１が形成されており、プロペラファン１０ａが
回転すると、空気流路１１内の空気が、白抜きの矢印で
示すように、電子レンジ本体４の背面側に設けられた吸
気孔４ｂから機械室４ａ内に吸引される。そして、その
空気は、機械室４ａ内に配設されたマグネトロン１２等
の電裝部品を冷却した後、電子レンジ本体４の天井側に
設けられた排気孔（図示せず）から空気流路１１内に吐
出される。

【００１１】しかも、ファン装置１０による吐出空気の
一部は、前記調理室内に流通するようになっている。こ
の場合、前記調理室内と空気流路１１内とはダクト（図
示せず）により連通されており、加熱調理に伴って生成
された調理室内の臭気は、ファン装置１０が運転されて
いるときには、ファン装置１０からの風に巻込まれるこ
とにより、調理室からダクトを通って空気流路１１内に
吐出される。従って、空気流路１１を利用して電装部品
の冷却風および調理室内の換気風を生成することができ
る。

【００１２】ところで、前記電裝部品には、図１に示す
ように、マイクロコンピュータを主体とした制御装置１
３，熱源である前記マグネトロン１２を含んだマイクロ
波発振回路１４等があり、このマイクロ波発振回路１４
は、スイッチとしてのメインリレー１５，ドアスイッチ
１６ａが介在された交流電源１７の一方の電源線１７ａ
と、リレー１８ａ，ドアスイッチ１６ｂ，マグネトロン
サーマルスイッチ１９，温度ヒューズ２０が介在された
交流電源１７の他方の電源線１７ｂとの間に直列接続さ
れている。

【００１３】また、電源線１７ａ，１７ｂには、マイク
ロ波発振回路１４に対して並列に、降圧用トランス２
１，調理皿回転駆動用のモータ２２，庫内灯９，モニタ
スイッチ１６ｃ，上ヒータ７とリレー１８ｂとの直列回
路，下ヒータ８とリレー１８ｃとの直列回路，ファン装
置１０のファンモータ１０ｂとリレー１８ｄとの直列回
路が接続されている。そして、制御装置１３は、降圧用
トランス２１の二次側に接続され、ドア５の開閉を検出
するための信号線１３ａ，１３ｂは、電源線１７ａ，１
７ｂに接続されている。

【００１４】この場合、ドア５が開放された状態では、
ドアスイッチ１６ａ，１６ｂが開放され、前記各電裝部
品への通電が不可能になる。これに対し、ドア５が閉め
られると、ドアスイッチ１６ａ，１６ｂが閉成され、前
記各電裝部品への通電が可能になる。尚、モニタスイッ
チ１６ｃは、ドアスイッチ１６ａ，１６ｂの開放，閉成
に反して閉成，開放されるようになっており、ドアスイ
ッチ１６ａ，１６ｂが溶着して開放しなくなったとして
も、ドア５が開放されると、モニタスイッチ１６ｃが閉
成されるので、メインリレー１５が閉成された瞬間、直
ちに温度ヒューズ１９が溶断される。従って、ドア５が
開放された状態でマイクロ波が発振されることは確実に
阻止できる。

【００１５】空気流路１１内には、図２に示すように、
横流ファン２３ａとファンモータ２３ｂとから構成され
る第２のファン装置２３が配設されている。この場合、
外箱２の前面下部に開口する空気流路１１の入口１１ａ
には、下化粧枠２４ａが設けられ、外箱２の前面上部に
開口する空気流路１１の出口１１ｂには、上化粧枠２４
ｂが設けられており、ファン装置２３が駆動すると、黒
塗りの矢印で示すように、外気が下化粧枠２４ａから空
気流路１１に流通して上化粧枠２４ｂから排気され、電
子レンジ本体１および外箱２が冷却される。これと共
に、機械室４ａ内冷却用のファン装置１０からの排気が
該流通空気に巻込まれ、上化粧枠２４ｂから排気され
る。

【００１６】また、外箱２の側面部には、図３に示すよ
うに、バイメタルスイッチ等からなるサーモスイッチ２
５が設けられている。このサーモスイッチ２５は、図１
に示すように、共通接片２５ａと常閉接片２５ｂと常開
接片２５ｃとを有する、いわゆる単極双投型のものであ
り、外箱２の温度が、隣接する厨房機器等に悪影響を与
える所定値より低い場合、共通接片２５ａは常閉接片２
５ｂに接続され、所定値以上になると、常開接片２５ｃ
に接続される。

【００１７】この場合、サーモスイッチ２５の常閉接片
２５ｂは、前記電源線１７ａのうち、メインリレー１５
よりヒータ７，８およびマイクロ波発振回路１４側に接
続され、常開接片２５ｃは、メインリレー１５より電源
１７側に接続されている。そして、前記ファンモータ２
３ｂの一方の端子は、サーモスイッチ２５の共通接片２
５ａに接続され、他方の端子は、電源線１７ｂに接続さ
れている。

【００１８】上記実施例によれば、ドア５が閉鎖された
状態で、まず、調理メニューキーを選択操作すると、制
御装置１３は、その操作内容に応じて、リレー１８ａ〜
１８ｄに選択的に駆動信号を出力する。例えば、調理メ
ニューキーにより、グリル調理が選択されると、リレー
１８ｂ，１８ｃがオンされる。次に、この状態で、調理
開始キーが操作されると、制御装置１３は、メインリレ
ー１５をオンさせる。すると、上，下ヒータ７，８が通
電され、前記操作内容に応じた加熱調理、即ちグリル調
理が開始される。

【００１９】この場合、サーモスイッチ２５の常閉接片
２５ｂが、メインリレー１５よりヒータ７，８およびマ
イクロ波発振回路１３側に接続されているので、電子レ
ンジ本体４の温度が比較的低く、外箱４の温度が所定値
より小さくなっている調理開始時においても、ファンモ
ータ２３ｂが通電され、空気流路１１内には、外気が流
通する。従って、加熱調理に伴って被調理物から発生し
た臭気は、ファン装置１０が運転されていなくとも、空
気流路１１内を流通する空気によって、調理室からダク
トを通して引出され、空気流路１１内に滞ってしまうこ
となく、上化粧枠２４ｂから排気されるようになる。

【００２０】この後、所定時間が経過して、制御装置１
３が、メインリレー１５，リレー１８ｂ，１８ｃをオフ
し、加熱調理を終了させると、ファンモータ２３ｂへの
通電も停止され、ファン装置２３が駆動停止する。する
と、電子レンジ本体４の残熱が空気流路１１を介して外
箱２に伝導され、外箱２の温度が急上昇する。

【００２１】そして、外箱２の温度が所定値以上になる
と、サーモスイッチ２５の共通接片２５ａが常開接片２
５ｃに接続される。この場合、常開接片２５ｃがメイン
リレー１５より電源１７側に接続されているので、ファ
ンモータ２３ｂには、電源１７から電流が供給され、フ
ァンモータ２３ｂが、メインリレー１５のオフ動作と無
関係に駆動される。すると、空気流路１１内に外気が流
入して外箱２が冷却され、その温度が所定値より小さく
なると、サーモスイッチ２５の共通接片２５ａが常閉接
片２５ｂに接続され、ファン装置２３が駆動停止する。
従って、調理中は勿論のこと、調理終了後にも外箱２の
温度上昇を抑制し得、その結果、隣接する厨房機器等に
悪影響を与えることを防止できる。

【００２２】尚、本発明は、上記第１実施例にのみ限定
されるものでなく、種々の変形が可能である。例えば、
図４は、本発明の第２実施例を示すものであり、本実施
例においても、上記第１実施例と同様な効果を得ること
ができる。

【００２３】即ち、本実施例は、単極双投型のサーモス
イッチ２５に代えて、単極単投型のサーモスイッチ２６
を用い、このサーモスイッチ２６の接片２６ａを、電源
線１７ａのうちのメインリレー１５より電源１７側の部
分に接続し、他方の接片２６ｂをファンモータ２３ｂに
接続したものである。この場合、外箱２の温度が所定値
以上になると、メインリレー１５の開閉動作に係わらず
サーモスイッチ２６が閉成し、ファンモータ２３ｂが通
電される。従って、外箱２が過熱された場合には、空気
流路１１内に外気が流入して外箱２が冷却され、また、
その温度が所定値より小さくなると、サーモスイッチ２
６がオフされ、ファン装置２３が駆動停止する。

【００２４】図５は、本発明の第３実施例を示すもので
あり、サーモスイッチ２５に代えて、リレー２７を用
い、このリレー２７の接片２７ａを、メインリレー１５
より電源１７側に接続し、他方の接片２７ｂをファンモ
ータ２３ｂに接続している。そして、外箱２に該外箱２
の温度を検出する温度センサ２８を設け、制御装置１３
が、温度センサ２８からの検出信号が所定値以上になっ
たことを検出すると、リレー２７をオンしてファンモー
タ２３ｂに通電するように構成されている。

【００２５】従って、メインリレー１５の開閉動作に係
わらず、外箱２の温度が所定値以上になると、リレー２
７が閉成して、ファンモータ２３ｂが通電され、また、
外箱２の温度が所定値より小さくなると、リレー２７が
オフされて、ファン装置２３が駆動停止する。従って、
調理中は勿論のこと、調理終了後にも外箱２の温度上昇
を抑制することができる。尚、上記第１ないし第３実施
例においては、本発明を電子レンジに適用したが、電子
レンジ以外の加熱調理器に適用しても良い。

【００２６】

【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の加熱調理器によれば、外箱の温度が所定値を下回ると
きにはスイッチの状態に応じて第２のファン装置に駆動
電源を印加し、外箱の温度が所定値以上であるときには
スイッチの状態に拘らず第２のファン装置に駆動電源を
印加した。このため、加熱調理の実行時は勿論のこと調
理終了時にも外箱の昇温が抑制され、ひいては、隣接す
る他機器に悪影響を与えてしまうことを防止できる。し
かも、空気流路内の空気を機械室内および調理室内を通
して空気流路内に戻す第１のファン装置を設けたので、
空気流路を利用して電装部品の冷却風および調理室内の
換気風を生成できる。

【００２７】

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１実施例を示す電気的構成の概略図

【図２】加熱調理器の縦断面図

【図３】加熱調理器の斜視図

【図４】本発明の第２実施例を示す図１相当図

【図５】本発明の第３実施例を示す図１相当図

【符号の説明】

２は外箱、４は電子レンジ本体（加熱調理器本体）、４
ａは機械室、７は上ヒータ（熱源）、８は下ヒータ（熱
源）、１０は第１のファン装置、１１は空気流路、１２
はマグネトロン（熱源）、１５はメインリレー（スイッ
チ）、２３は第２のファン装置を示す。

フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) F24C 7/02 501 F24C 7/02 350 F24C 7/02 541 F24C 15/34

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】外箱と、前記外箱内に設けられ、調理物が収納される調理室およ
び電装部品が収納される機械室を有する加熱調理器本体
と、前記外箱と前記加熱調理器本体との間に設けられた空気
流路と、前記空気流路内から前記機械室内および前記調理室内を
通して前記空気流路内に空気を戻す第１のファン装置
と、前記空気流路内に空気を流通させる第２のファン装置
と、加熱調理の開始および終了に応じて状態が換わるスイッ
チとを備え、前記第２のファン装置には、前記外箱の温度が所定値を
下回るときには前記スイッチの状態に応じて駆動電源が
印加され、前記外箱の温度が所定値以上であるときには
前記スイッチの状態に拘らず駆動電源が印加されること
を特徴とする加熱調理器。