JP3121445B2 - 積層体およびその製造方法 - Google Patents
積層体およびその製造方法Info
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Description
を形成しうる高分子(以下、液晶高分子と称する場合が
ある)よりなるフィルム層と該フィルム層に接合した金
属箔層とを有する耐屈曲性に優れた積層体およびその製
造方法に関する。本発明により提供される積層体は、外
力の負荷がない条件下のみならず屈曲等の歪を負荷した
条件下においてさえも、液晶高分子からなるフィルム層
と金属箔層との間での剥離が生じ難いことから、包装材
料、断熱材料、フレキシブルプリント配線板(以下、F
PCと称する場合がある)を製造するための材料などと
して有用である。
の均一性要求に加えて資源の有効利用と回収量の削減か
ら軽量化が求められ、より薄いフィルムとアルミニウム
箔などの金属箔を均一に積層した材料の要望が増大して
いる。また、電子・電気工業分野においては機器の小型
化・軽量化の要求からFPCの需要が増大しつつある。
このFPCの一般的な構成は、基材フィルムの少なくと
も一方の面に銅箔などの金属箔を積層したのち電気回路
を形成し、この回路の上にカバーフィルムを積層すると
いうものである。従来、金属と組合わせる樹脂としては
ポリイミド系樹脂やエポキシ系樹脂が耐熱性の点から多
用されている。
れた耐熱性を有し、かつ電気絶縁性等の電気的特性に優
れる点から、光学的異方性の溶融相を形成しうる高分子
よりなるフィルムが注目されている。そして、当該液晶
高分子よりなるフィルムと金属板とを接着剤を使用する
ことなく直接接着させてプリント配線用基板などに加工
すべく有用な積層体を製造する試みがある。例えば特開
昭61−130041号公報には、ヒドロキシ安息香酸
単位70モル%および6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸
単位30モル%からなる液晶高分子よりなるシートと金
属板とを重ね合せて、50トンプレス機を用いて300
℃でプレスすることにより積層板を得たことが記載され
ている。特開平2−252738号公報によれば、液晶
高分子よりなるフィルムを、少なくともその表層部が溶
融した状態で金属板と熱圧着することが好ましいとされ
ており、該公報には、液晶高分子よりなるフィルムと金
属板とを重ね合せて該液晶高分子が溶融する温度で加熱
圧着することによって積層板を製造した例が記載されて
いる。さらに、米国特許第4,966,807号明細書
には液晶高分子としてザイダーSRT300やベクトラ
B900を使用して製造したシートを2枚以上重ね合せ
て100〜250psiの圧力で例えば1〜2分間熱プ
レスして接着させたのち、さらに金属箔と、同様の温度
および圧力で例えば2分間熱プレスして積層させた例が
記載されている。また、特開平4−53739号公報に
は、液晶高分子よりなるフィルムと金属箔とを、該液晶
高分子の液晶相への転移温度未満の温度で加熱下に圧着
することにより積層体を製造する方法が記載されてい
る。
れば、液晶高分子よりなるフィルムと金属箔とを加熱下
に圧着して得られる積層体は、たとえ通常の剥離強さ試
験において高い剥離強さを示すものであっても、屈曲等
の歪を負荷した条件下で剥離が生じ易く、用途上制限さ
れる場合があることが判明した。しかして、本発明の目
的は、液晶高分子よりなるフィルム層とそれに接合した
金属箔層との間での剥離が、外力の負荷がない条件下の
みならず、屈曲等の歪を負荷した条件下においてさえも
生じ難い積層体およびその製造方法を提供することにあ
る。
よりなるフィルム層とそれに接合した金属箔層とを有す
る積層体についてさらに検討を行った結果、金属箔層が
液晶高分子よりなるフィルム層との接合面において特定
の凹凸を有する限られた場合に上記目的が達成されるこ
とを見いだし、本発明を完成するに至った。
の溶融相を形成しうる高分子よりなるフィルム層と該フ
ィルム層に接合した金属箔層とを有する積層体におい
て、上記金属箔層における上記フィルム層と接合してい
る面が凹凸を有し、該凹凸が表面粗さ6μm以上の一次
凹凸と該一次凹凸に沿って形成された表面粗さ0.4〜
1.4μmの二次凹凸から構成されていることを特徴と
する耐屈曲性に優れた積層体である。また本発明は、第
二に、光学的異方性の溶融相を形成しうる高分子よりな
るフィルムと金属箔とを接合させることからなる積層体
の製造方法において、上記金属箔として、少なくとも上
記フィルムと接合させる面に凹凸を有し、該凹凸が表面
粗さ6μm以上の一次凹凸と該一次凹凸に沿って形成さ
れた表面粗さ0.4〜1.4μmの二次凹凸から構成さ
れている金属箔を使用することを特徴とする耐屈曲性に
優れた積層体の製造方法である。
高分子は光学的に異方性の溶融相を形成しうる任意の液
晶高分子、謂ゆるサーモトロピック液晶高分子である。
光学的に異方性の溶融相を形成しうる高分子とは当業者
にはよく知られているように加熱装置を備えた偏光顕微
鏡直交ニコル下で溶融状態の試料を観察した時に偏光を
透過する性質を有する高分子である。
する(1)から(4)に分類される化合物およびその誘
導体から導びかれる公知のサーモトロピック液晶ポリエ
ステルおよびポリエステルアミドを挙げることができ
る。但し、高分子液晶を形成するためには、各々の原料
化合物の組み合せおよび組成には適当な範囲があること
は言うまでもない。
合物(代表例は表1参照)
(代表例は表2参照)
例は表3参照)
アミンまたは芳香族アミノカルボン酸(代表例は表4参
照)
子の代表例として表5に示す構造単位を有する共重合体
(a)〜(e)を挙げることができる。
常、実質的にp−ヒドロキシ安息香酸単位10〜90モ
ル%および2−ヒドロキシ−6−ナフトエ酸単位90〜
10モル%からなるサーモトロピック液晶ポリエステル
が使用される。
性およびフィルムの加工性の点で200〜400℃、特
に250〜350℃の範囲内に光学的に異方性の溶融相
への転移温度を有するものが好ましい。また、フィルム
層としての機能を損わない範囲で、滑剤、酸化防止剤、
充填剤などが配合されていてもよい。
るフィルム層および該フィルム層を与える液晶高分子よ
りなるフィルムの熱膨張係数は1.0×10-5(1/
℃)以下であることが好ましい。これは金属箔と該フィ
ルムを熱圧着させた場合には、金属箔とフィルムの熱膨
張係数が大幅に異なると常温に戻した際に得られた積層
体がカールするおそれがあるからである。また、得られ
た積層体をFPCとして用いる場合、かかるFPCに部
品を実装するためにハンダ浴に浸漬するようなときも同
様の問題が生ずるおそれがある。
ム層の厚みとしては、500μm以下が好ましく、10
〜500μmがより好ましく、10〜250μmがいっ
そう好ましい。また、厚みムラの程度は±10%以内が
好ましく、±5%以内がより好ましく、±2%以内がい
っそう好ましい。
特に限定されることなく、積層体の用途等に応じて任意
に選択される。一般には電気的接続に使用されるような
金属などから選択され、好ましくは金、銀、銅、ニッケ
ル、アルミニウムなど、さらに好ましくは銅である。金
属箔層の厚さとしては特に限定されるものではないが1
0〜1000μmの範囲内が好ましく、15〜150μ
mの範囲内がより好ましい。
重要である。本発明の積層体の一例の断面模式図を図1
に示す。本発明における金属箔層2におけるフィルム層
1との接合面は比較的大きな凹凸(一次凹凸)と、その
凹凸に沿って形成されたより微細な凹凸(二次凹凸)と
から構成された粗面であり且つこれらの2種の凹凸がそ
れぞれ規制された寸法を有する。すなわち、JIS B
0601に準じて断面曲線に基づいて求められた該一
次凹凸の表面粗さ(以下、R1と称する場合がある)が
6μm以上であり、該二次凹凸の表面粗さ(以下、R2
と称する場合がある)が0.4〜1.4μmの範囲内で
ある。なお、本発明におけるR1は、JIS B 06
01に規定された断面曲線に基づく最大高さRmaxと
実質上同じである。
れていない場合でさえ、液晶高分子よりなるフィルム層
と金属箔層との間での剥離が生じ易い。R1の上限値は
特に制限されるものではないが、R1が大きすぎると金
属箔層の割れが生じ易くなるので、R1は12μmを越
えないことが望ましい。またR2が0.4μm未満であ
るか、または1.4μmを越える場合には、たとえ屈曲
等の歪を加える前にはフィルム層と金属箔層とが強固に
接合している場合であっても、歪を加えることにより剥
離が生じ易い。
〜20μmの範囲内であり、且つ二次凹凸における山頂
の平均間隔が2〜7μmの範囲内であることが、屈曲等
の歪を加えたのちにおいても強固な接合状態を保持させ
るうえで好ましい。
における高い剥離強さが発揮される点において、金属箔
層として、少なくとも液晶高分子からなるフィルム層と
接合する面に、亜鉛、ニッケル、クロム、コバルト、モ
リブデンからなる群から選ばれる少なくとも一種の金属
と銅との合金からなるメッキ層を形成させた銅を基材と
する複合銅箔層が好ましい。
ィルムと金属箔との二層構造に限られることなく、例え
ば金属箔/フィルム/金属箔、フィルム/金属箔/フィ
ルムあるいはフィルム/フィルム/金属箔のような3層
構造や金属箔/フィルム/金属箔/フィルム/金属箔の
ような5層構造のように少なくとも1層以上の液晶高分
子よりなるフィルムと少なくとも1層以上の金属箔を含
む多層構造をも含むものである。なお、本発明の積層体
は、液晶高分子よりなるフィルム層と金属箔層とが接着
剤層を介して接合している態様をも包含する。
るフィルム層を与える所望の液晶高分子よりなるフィル
ムと、前記金属箔層を与える所望の金属箔とを接合させ
ることにより得られる。該液晶高分子よりなるフィルム
についても、液晶高分子よりなるフィルム層に関して前
記したとおりの液晶高分子の例示および光学的に異方性
の溶融相への転移温度、熱膨張係数、厚み等が同様に適
用される。また該金属箔についても、金属箔層に関して
前記したとおりの材質、表面凹凸、構成、厚み等が同様
に適用される。なお上記接合に際しては、使用する金属
箔における液晶高分子よりなるフィルムと接合させるべ
き面に、R1が6μm以上となり、R2が0.4〜1.
4μmの範囲内となるような凹凸が形成されていること
が重要であることは言うまでもない。
ルムはTダイ法、インフレーション法など公知の製膜方
法によって成形される。本発明において用いられる液晶
高分子は、いったん溶融して冷却すると通常の二軸延伸
が困難となるため、例えばインフレーション法により、
成形ダイ出口から吐出して冷却するまでの間に機械軸方
向(以下、MD方向と称す)および機械軸に直角な方向
(以下、TD方向と称す)の両方向に同時に延伸するこ
とが、得られるフィルムのMD方向およびTD方向の両
方向の機械的物性を高めるうえで好ましい。なお、フィ
ルムは熱処理に付されたものであってもよい。
解法などの公知の方法で製造することができるが、表面
に凹凸が付与される点から電気分解法を採用することが
好ましい。本発明で使用する上記特定の凹凸を有する金
属箔は、電流密度、電解液純度、電着時間などの電気分
解条件および機械的処理、電気化学的処理(例えば、酸
性液中における酸化剤を用いたエッチング処理)などの
粗面化処理の処理条件を適宜選択することにより取得さ
れる。
なるフィルムと金属箔との接合方法としては、両者を重
ね合わせて加熱圧着する方法が挙げられる。積層体の接
合状態の均一性という観点からは、ロール間を加熱およ
び加圧下に通過させることによって圧着させる方法が好
ましく、圧着温度は該液晶高分子の融点未満であること
が好ましい。融点を越える温度においては、該液晶高分
子よりなるフィルムの形態が保持できなくなるので好ま
しくない。圧着温度の下限としては液晶高分子よりなる
フィルムの融点より80℃低い温度が好ましい。これよ
りさらに低い場合においては、フィルムと金属箔とが全
く接着しないか、またはたとえ接着しても得られる積層
体は層間剥離し易いものとなり好ましくない。圧着温度
は、加圧するロールにおける液晶高分子よりなるフィル
ムの表面温度である。
に供するフィルムを10℃/分の昇温速度で加熱した時
での示差走査熱量測定法(DSC)における融解ピーク
温度である。
とも1個が加熱ロールであることが好ましい。加圧用ロ
ールとして2個のロールを使用する場合、ロールの配置
としては、2個のロールの中心を垂直あるいは垂直から
傾けた状態のいずれの配置でも採用できる。垂直から傾
いた状態で配置する場合には、フィルムと金属箔が最初
に加熱ロールに接触することが接着時に折れシワ発生を
防止することができる点で好ましい。このように、本発
明の方法においては、金属箔を液晶高分子よりなるフィ
ルムと重ね合せる前に、予備的に加熱してもよい。その
加熱温度、加熱時間については限定されるものではない
が、一般に金属箔は加熱により伸びる性質を有するので
積層体の形態を良好な状態にするために、伸び率を制御
することが好ましい。
な状態で維持するためには、ロール間を加熱および加圧
下に通過させる際におけるロールの回転速度を、その外
周の線速度に換算して、30m/分以下とすることが好
ましく、20m/分以下とすることがより好ましい。該
回転速度の下限は特に限定されるものではないが、回転
速度が低すぎると生産効率の低下を招くので、工業的に
は0.5m/分より低くしないことが望ましい。なお液
晶高分子よりなるフィルムと金属箔との接合に際して、
所望により接着剤を使用してもよい。
有する積層体では、一般に、フィルム層が高度な分子配
向に由来して剛直であるため、負荷された歪が金属箔と
の界面に集中する傾向がある。しかしながら本発明の積
層体では、該フィルム層が金属箔層と大小2種の凹凸か
らなる複雑に入り組んだ形状の界面で接合しているた
め、接着面積が大きく、また接合面に垂直な応力が分散
され、その結果として、屈曲等の歪を負荷したのちにお
いても剥離が生じ難くなっているものと推定される。
するが、本発明はこれらの実施例によって何ら限定され
るものではない。
る測定結果および積層体の評価は以下の方法により行な
った。
間隔) JIS B 0601に準じて測定した。すなわち、ラ
ンクテーラーボブソン社製の触針式表面粗さ測定器を用
いて、針の先端曲率半径が2μm、荷重が20mgの条
件下でチャートに金属箔の断面曲線を描かせた。Rma
xおよび断面曲線での山頂の平均間隔を、金属箔表面の
任意の一方向に5点、それと直角な方向に5点の計10
点について、断面曲線より基準長さL2.5mmの条件
で測定し、これらの平均値をそれぞれ一次凹凸における
表面粗さR1及び山頂の平均間隔として記録した。また
上記10点における断面曲線について、図2に模式的に
示すように金属箔の断面曲線3における二次凹凸の最も
高い位置を結ぶことによって近似的に第1曲線4を作成
し、それぞれの二次凹凸の最も低い位置を結ぶことによ
って近似的に第2曲線5を作成した。基準長さL’0.
25mmの抜き取り部分における第1曲線と第2曲線と
の間隔の最大値および二次凹凸の山頂の平均間隔を測定
し、これらの値の10点における平均値をそれぞれ二次
凹凸の表面粗さR2および二次凹凸の山頂の平均間隔と
して記録した。
属箔を採取し、島津製作所製ESCA−750を使用し
て、1×10-5Paの真空下において、8kV−30m
A(Anode−Mg)条件でX線を照射して発生する
光電子を分光せしめ、表面近辺の金属種を特定した。
1.5cm幅の試験片について、20℃、65%相対湿
度の条件下に24時間保持したのち、同条件で180°
剥離法により層間剥離強さを測定した。層間剥離強さ
は、積層体から任意に採取した試験片5個以上を測定し
平均値を記録した。
箔面側に図3に示すJPCA規格の耐屈曲性試験片と同
じパターンを、常法により形成させた。すなわち、積層
体の銅箔面側にスピンコート法によりフォトレジストの
溶液を厚さが均一になるように塗布した。溶媒を除去し
たのち、形成されたフォトレジスト膜の上にJPCA規
格「片面フレキシブルプリント配線板」の耐屈曲性試験
片と同じパターンを有する露光用原版を密着させてその
背面から紫外線を照射することにより、銅箔表面上のフ
ォトレジスト膜にパターンを焼き付けた。次に、非露光
部分のフォトレジスト膜を溶解除去し、400g/lの
塩化第2鉄水溶液に40℃で20分間浸漬することによ
り、パターン部以外の銅箔のみを溶解した。上記の方法
により作製された試験片を使用して、図4に示す方法に
より強制屈曲試験を行った。すなわち、25mm×18
0mmの試験片6の一端から5mmまでの部分を、固定
された保持具7に狭持し(このフィルムの一端を固定端
と称する)、屈曲部の曲げ径が10mmとなるようにフ
ィルムを屈曲させた状態で試験片の他端から5mmまで
の部分を可動な保持具8に狭持した(このフィルムの一
端を移動端と称する)。移動端を、曲げ径10mmに維
持した状態で、フィルム中央部とその周辺が屈曲される
ようにストローク長50mmで、固定端に対して平行に
往復移動させた。移動端を1000回往復させたのち、
パターン部を形成している金属箔部の浮上がりの程度を
肉眼で観察し、表6のように判定した。
キシ安息香酸70重量部および6−アセトキシ−2−ナ
フトエ酸30重量部を仕込み、系内を窒素ガスで充分置
換したのち窒素ガスを流しながら反応槽を250℃に加
温した。250℃で3時間、次に280℃で1時間15
分撹拌した。更に重合温度を320℃に上昇させ、その
温度で25分間保持した。その後、徐々に減圧し0.1
〜0.2mmHg、320℃の条件で25分間維持した
後系内を常圧にもどし、ポリマーを得た。得られたポリ
マーは光学的に異方性の溶融相を形成し、またその溶融
粘度は、測定温度300℃、剪断速度100秒-1の条件
で2,700ポイズであった。
て280〜300℃の加熱条件下、ドロー比3.0、ブ
ロー比3.2の成形条件でインフレーション法により、
厚み60μm±3μmのフィルムに成形した。得られた
フィルムは外観良好であり、10℃/分の昇温速度で加
熱したときにおける示差走査熱量測定法での融解ピーク
温度は275℃であった。
測定を実施し、表面近辺の含有金属種は銅、コバルト、
モリブデンであり、表面粗さR1は9.2、表面粗さR
2は0.9であることが判明した。この銅箔と参考例で
得られたフィルムとを重ね合せ、フィルム側には硬度9
0度のゴム製ロールが接し、銅箔側にはクロムメッキさ
れた鉄製ロールが接するように、両ロールからなる加圧
ロール間に供給して所定条件で加熱圧着した。なお、こ
の間、加圧ロールのうちクロムメッキされた鉄製ロール
を熱媒循環型加熱装置により表面温度250℃に加熱し
た。得られた積層体の外観は良好であり、層間剥離強さ
は1.15kg/cmであった。また得られた積層体か
ら作成したパターンを使用して強制屈曲試験を行ったと
ころ、パターン部の浮上りは全く認められず、評価は
「優良」であった。なお、剥離した銅箔について測定さ
れたR1は9.1μm、R2は0.9μmであった。こ
のことから、積層体における銅箔層の表面粗さは使用し
た銅箔の表面粗さが実質上保持されていることが判明し
た。
して積層体を得た。更に実施例1と同様にパターンを形
成したのち強制屈曲試験を実施した。得られた結果を表
7に示す。
なとおり、液晶高分子よりなるフィルム層と金属箔層と
を有し、かつ屈曲等の歪の負荷がない場合のみならず、
歪を負荷した場合においてさえも剥離を生じにくい、す
なわち耐屈曲性に優れた積層体が提供される。本発明の
積層体は、上記の特長を有することから、包装材料、断
熱材料、FPCの製造材料などとして有用である。
す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】 光学的異方性の溶融相を形成しうる高分
子よりなるフィルム層と該フィルム層に接合した金属箔
層とを有する積層体において、上記金属箔層における上
記フィルム層と接合している面が凹凸を有し、該凹凸が
表面粗さ6μm以上の一次凹凸と該一次凹凸に沿って形
成された表面粗さ0.4〜1.4μmの二次凹凸から構
成されていることを特徴とする耐屈曲性に優れた積層
体。 - 【請求項2】 光学的異方性の溶融相を形成しうる高分
子よりなるフィルムと金属箔とを接合させることからな
る積層体の製造方法において、上記金属箔として、少な
くとも上記フィルムと接合させる面に凹凸を有し、該凹
凸が表面粗さ6μm以上の一次凹凸と該一次凹凸に沿っ
て形成された表面粗さ0.4〜1.4μmの二次凹凸か
ら構成されている金属箔を使用することを特徴とする耐
屈曲性に優れた積層体の製造方法。
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JP17940392A JP3121445B2 (ja) | 1992-06-12 | 1992-06-12 | 積層体およびその製造方法 |
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