JP3119551B2 - クリーンルームにおける垂直搬送装置 - Google Patents

クリーンルームにおける垂直搬送装置

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JP3119551B2
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宏明 藤本
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山口日本電気株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はクリーンルームにおける
垂直搬送装置に関し、特に半導体等を生産する工場のク
リーンルーム内の上下階間で製品の垂直搬送を行なう装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の垂直搬送装置は、図4の
縦断面図に示すように防火壁5に囲まれた垂直シャフト
7と、製品を載せるクリーンキャレッジ3と、クリーン
キャレッジ3を上階25aまたは下階25bに搬送する
リフター4と、上階と下階のそれぞれの防火壁5に設け
られクリーンルームとの間で製品の受け渡しを行なう受
け渡し開口部8a、8bと、開口部を通してクリーンキ
ャレッジ3との間で製品の受け渡しを行なう受け渡しコ
ンベヤ6a、6bにより構成されている。また、クリー
ンルームの上階25a、下階25bはそれぞれ天井部
9、床部10から構成されている。
【0003】また、クリーンルームと垂直シャフト7と
の受け渡し開口部8a、8bには、(1)防火安全上の
ため防火分離が必要であること、(2)クリーンルーム
の気流を乱さないために垂直シャフト7との分離が必要
であることの2点を満たすために、防火規格に合った左
右に可動する防火扉1a、1bが設けられている。
【0004】次に、従来装置の動作について説明する。
図4において、上階25a行きの製品が下階25bの下
側受け渡しコンベヤ6bに載ると、リフター4はクリー
ンキャレッジ3を下側受け渡し開口部8bに移動させ
る。クリーンキャレッジ3が到着すると下側防火扉1b
が開き、製品はクリーンキャレッジ3へ移載される。移
載が完了すると下側防火扉1bは閉じ、リフター4はク
リーンキャレッジ3を上階25aへ移動させる。クリー
ンキャレッジ3が到着すると上側防火扉1aは開き、製
品は上側受け渡しコンベヤ6aへ移載される。移載が完
了すると上側防火扉1aは閉じる。
【0005】図5は防火扉1a、1bの構造を示す正面
図である。取付けフレーム17の上下に平行にガイドレ
ール19を設け、このガイドレール19に沿って防火開
閉扉24がガイドローラー22を介して左右にスライド
し、一端にストッパー23を設ける。防火開閉扉24の
駆動はピニオンギヤ20の回転をラックギヤ21の往復
運動に変えることにより行なっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】この従来の垂直搬送装
置は、製品受け渡し開口部において開閉する扉の防火規
格を満足しているとはいうものの、気流の巻き込み等に
よるごみ発生を防止するためのクリーン対策は施されて
いない。さらに扉本体が重く、製品受け渡しの度に開閉
しなければならないことから摩耗等による発塵を抑える
ことが困難であった。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明のクリーンルーム
における垂直搬送装置は、垂直シャフトの製品受け渡し
開口部に、常時は開で非常時にのみ閉にする防火扉と、
製品受け渡し時に開閉する自動扉とを備えている。
【0008】
【実施例】次に本発明について図面を参照して説明す
る。図1は本発明の垂直搬送装置の一実施例を示す断面
図である。図1において、受け渡し開口部8a、8bの
クリーンルーム側に防火扉1a、1bを取り付け、また
垂直シャフト7側に自動扉2a、2bを取り付ける。防
火扉1a、1bは常時開にしておき火災発生などの非常
時にのみ閉じるようにし、一方、自動扉2a、2bは常
時閉で製品受け渡し時にのみ開閉する。
【0009】次に本実施例の動作について説明する。他
階行きの製品、例えば下階25bから上階25aへ搬送
される製品が受け渡しコンベヤ6bに載ると、リフター
4はクリーンキャレッジ3を下階まで移動させる。クリ
ーンキャレッジ3が到着すると自動扉2bは開き、製品
はクリーンキャレッジ3の中へ移載される。移載が完了
すると自動扉2bは閉じ、リフター4はクリーンキャレ
ッジ3を上階へ移動させる。クリーンキャレッジ3が上
階へ到着すると自動扉2aは開き、製品は受け渡しコン
ベヤ6aへ移載される。移載が完了すると自動扉2aは
閉じる。以上の実施例はクリーンルームが2階の場合に
ついて述べてきたが、多層階の場合も同様である。
【0010】図2は本発明の一実施例における受け渡し
開口部の斜視図である。防火扉1a(1b)と自動扉2
a(2b)はその間に垂直シャフトの防火壁(図示せ
ず)を介して二重構造となっている。また、図3は本発
明の一実施例における自動扉の正面図である。取付けフ
レーム17の上部にスライドパック11を、また下部に
LMガイド13をそれぞれ平行になるように設け、自動
開閉扉16はLMガイド13に案内されスペーサ12に
支持されて左右にスライドする。自動開閉扉16の駆動
は、モーター部18によりプーリー15を介してタイミ
ングベルト14を回転させ、タイミングベルト14に取
り付けられている扉を移動させる。
【0011】本実施例によれば、自動扉は防火扉のよう
に防火規格を満たす必要がないので、重量も軽くさらに
開閉機構も簡素化することができる。また、図6のグラ
フは従来の防火扉と本発明における自動扉との開閉動作
時の発塵量を比較したものである。図のように自動扉は
防火扉に比べてごみの発生がはるかに少ないことがわか
る。
【0012】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、クリーン
ルームにおける垂直搬送装置の製品受け渡し開口部に、
非常時にのみ閉じ常時は開いている防火扉と製品受け渡
し時に開閉する自動扉とを二重に設け併用するようにし
たので、扉の構造を防火を考慮しなくてもよい開閉動作
の容易な自動扉とすることができ、ごみの発生を抑える
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例を示す縦断面図である。
【図2】本発明の一実施例における受け渡し開口部を示
す斜視図である。
【図3】本発明の一実施例における自動扉を示す正面図
である。
【図4】従来のクリーンルームにおける垂直搬送装置の
縦断面図である。
【図5】防火扉の構造を示す正面図である。
【図6】防火扉と自動扉との発塵量を比較するグラフで
ある。
【符号の説明】
1a、1b 防火扉 2a、2b 自動扉 3 クリーンキャレッジ 4 リフター 5 防火壁 6a、6b 受け渡しコンベヤ 7 垂直シャフト 8a、8b 受け渡し開口部 9 天井部 10 床部 11 スライドパック 12 スペーサ 13 LMガイド 14 タイミングベルト 15 プーリー 16 自動開閉扉 17 取付けフレーム 18 モーター部 19 ガイドレール 20 ピニオンギヤ 21 ラックギヤ 22 ガイドローラー 23 ストッパー 24 防火開閉扉 25a、25b 階

Claims (1)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クリーンルーム内の上下階間を防火壁に
    より垂直に仕切る垂直シャフトと、この垂直シャフト内
    を上下に製品を搬送する搬送機構と、垂直シャフトの防
    火壁に設けたクリーンルームとの製品受け渡しの開口部
    と、この開口部を開閉する防火扉とを備えたクリーンル
    ームにおける垂直搬送装置において、前記開口部に設け
    た防火扉に自動扉を重ね合わせて二重扉構造とし、常時
    は防火扉を開とし製品の受け渡しは自動扉の開閉により
    行なうことを特徴とするクリーンルームにおける垂直搬
    送装置。
JP31862793A 1993-12-17 1993-12-17 クリーンルームにおける垂直搬送装置 Expired - Fee Related JP3119551B2 (ja)

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