JP3117898B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents
誘導加熱調理器Info
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Description
り、特に誘導加熱調理器により煮込み調理を行う際、煮
込み量を判定し、調理容器から吹きこぼすことなく沸騰
させ、煮込み量に見合った最適出力で加熱することによ
り、煮崩れや焦げつき、調理容器からの熱水の飛び散り
の抑制を図った煮込み加熱制御手段に関するものであ
る。
している。図6に示すように、この従来例の誘導加熱調
理器は、高周波磁界を発生させる加熱コイル1を備え、
この加熱コイル1にその高周波磁界を制御するインバー
タ制御手段2が接続されている。また、加熱コイル1に
より加熱される調理容器3の温度は温度検知素子4によ
り検出される。さらに、インバータ制御手段2及び温度
検知素子4は加熱出力制御手段5に接続されている。
上記従来構成の誘導加熱調理器における煮込み加熱制御
時の動作を説明すると、煮込み材料が収容された調理容
器の加熱を開始するときは、必ず誘導加熱調理器及び調
理容器が冷めた状態から開始し、調理容器3内の煮込み
材料が沸騰するまでの立ち上げ工程において、まず、ス
テップST1で温度検知素子4が検出する調理容器3の
単位時間当たりの温度上昇量を検出し、ステップST2
で前記温度上昇量から大まかな煮込み量を判定する煮込
み判定処理を行う。
が検出する調理容器3の温度勾配を検出し、ステップS
T4で調理容器3の温度勾配が規定量以下であれば沸騰
状態と判定する沸騰検知処理を行う。そして、ステップ
ST2において判定された煮込み量に対応した出力で加
熱を行うステップST5の煮込み調理工程に進み、ステ
ップST6で、設定された煮込み時間が経過すれば加熱
を終了する煮込み加熱制御を行う。
上記構成と共通する技術内容が開示されている。
の誘導加熱調理器を使用するにあたっては、出来得る限
りの正確な煮込み量判定を行う目的のために、以下に述
べるような理由によって、加熱を開始する前に誘導加熱
調理器及び調理容器3の温度を常温まで下げることを勧
める指導がなされていた。
カレーやシチュー料理のように炒める、焼くといった材
料の下ごしらえが必要な調理において、その下ごしらえ
を、後に続く調理と同じ誘導加熱調理器を使用して行う
場合は、下ごしらえが済んで次の調理に移る際に、該誘
導加熱調理器の温度が常温に下がるまで長時間の待機を
余儀なくされ、仕上がりを大幅に遅らせるという不都合
があった。また、煮込み調理と同一の調理容器3で下ご
しらえをすると、調理容器3の温度も上昇してしまうこ
とになるため、別の調理容器で下ごしらえした材料を煮
込み用の調理容器3に移す手間を要した。
程ST2においては、同程度の煮込み量であっても、具
の存在状態、例えば温度検知素子4の真上に大きな具が
存在する等で、温度検知素子4の検出する調理容器3の
温度上昇のバラツキが大きくなり、正確な量判定が困難
であった。
のように温度検知素子4の検知動作に干渉するような具
の存在状態の場合、温度検知素子4の真上の大きな具の
部分の温度上昇が鈍くなりやすい。このような場合、温
度検知素子4が検出する調理容器3の温度勾配が規定量
以下となり、未沸騰であるのに沸騰していると判定して
しまう傾向があった。また、反対に沸騰検知処理工程S
T4で沸騰の判定に遅れが生じた場合、蒸気孔のない調
理容器3を使用したときは、激しい熱水の飛び散り及び
吹きこぼれが生じるという危険性があった。
込み量判定処理工程ST2において決定した加熱出力で
加熱を行うが、その煮込み量判定が誤判定であった場合
には煮込み量に不適正な加熱出力で煮込み加熱を行うこ
とになり、出来上がりが悪くなったり、熱水の飛び散り
が生じてしまうという問題点があった。
を用いる料理等においては、ルーを投入した場合に調理
容器3内の温度が低下するが、煮込み工程ST5の加熱
出力は微弱であり、温度低下前の温度に復帰するまでに
時間がかかるため、正規の煮込み時間が減少し、出来上
がりに影響を及ぼすという不都合があった。そこで、こ
のような不都合な状態をなくすためには、その調理結果
を見越して予め煮込み時間を長く設定する必要がある
が、これでは調理に長時間を要することになる。
御において、同一誘導加熱調理器及び同一調理容器で下
ごしらえができ、正確な煮込み量の判定により、具の存
在状態に拘わらず安定した出来上がりが得られ、さらに
比較的短時間で煮込み調理が可能な誘導加熱調理器を提
供することを目的とするものである。
発生させる加熱コイルと、この加熱コイルの高周波磁界
を制御するインバータ制御手段と、前記加熱コイルによ
り加熱される調理容器の温度を検出する温度検知素子
と、室温を検出する室温検知素子と、前記温度検知素子
の検出温度及び室温検知素子の検出室温とに基づき前記
インバータ制御手段の加熱出力を制御する加熱出力制御
手段とを具備する誘導加熱調理器を対象としており、上
記目的を達成するために本発明では、前記加熱出力制御
手段を次のように構成している。
温度検知素子が検出した調理容器の温度を一定期間、第
1設定制御温度に保つ第1予熱処理工程と、前記温度検
知素子が検出した調理容器の温度を一定期間、前記第1
設定制御温度より高い第2設定制御温度に保つ第2予熱
処理工程と、この第2予熱処理工程で加熱電力を積算
し、該加熱積算電力から前記調理容器内の煮込み材料が
沸騰するまでの立ち上げ工程において要する積算電力
量、及び該立ち上げ工程の加熱出力を決定する第3処理
工程と、前記加熱積算電力から前記調理容器内煮込み量
を判定し、該煮込み量に応じた煮込み工程の加熱出力、
及び煮込み工程中の追い加熱の加熱出力を決定する第4
処理工程とを実行するように構成している。
検出した調理容器の温度が、第1予熱処理工程の第1設
定制御温度より低くなるまで、前記第1予熱処理工程を
実行せず、待機状態をとることにより、前記第1設定制
御温度より低くなった時点で第1予熱処理工程を実行す
る処理を設けることができる。
て、温度検知素子の検出する調理容器の温度勾配が規定
量以下になった場合、あるいは前記第3処理工程におい
て決定した沸騰までに要する積算電力量を加え終わった
後に、微弱出力で一定期間加熱を行って、その間の温度
降下量が規定量以下であれば沸騰と判定し、規定量以上
であれば未沸騰であると判定する第5処理工程を設け、
その判定後、立ち上げ工程に戻り、沸騰と判定されるま
でこの処理を繰り返すように構成することができる。
器内部温度を安定させた後の第2予熱処理工程におい
て、調理容器内の煮込み量の判定を行うため、誘導加熱
調理器及び調理容器の初期温度や、煮込み材料、つまり
具の存在状態の影響を受けにくく、調理容器内煮込み量
に応じた煮込み工程の加熱出力、及び煮込み工程中の追
い加熱の加熱出力の安定した判定が可能になる。
の第1設定制御温度より低くなるまで待機状態をとる構
成では、調理容器の温度が規定温度まで低下するまでの
間、待機状態をとり、規定温度以下になれば第1予熱処
理工程を開始するため、使用者が誘導加熱調理器の温度
が下がるまで使用を遅らせるという従来技術の不都合を
解消でき、また、同一誘導加熱調理器及び同一調理容器
での下ごしらえも可能になる。
て、温度検知素子が検出する調理容器の温度勾配と第3
処理工程において決定した沸騰までの所要積算電力を加
え終わった後に、微弱出力で加熱したときの温度降下量
から沸騰か、未沸騰かを判断する沸騰判定処理を設けた
ものでは、調理容器内煮込み材料の存在状態等で影響を
受ける温度勾配だけで沸騰検知を行うことで、熱水の飛
び散りや吹きこぼれが発生したり、逆に未沸騰であるの
に沸騰と判断してしまう従来技術の問題点が解消され、
沸騰に関わる誤判定の確率が低くなり、確実に安定して
沸騰させることができる。
説明する。図1は本実施例の誘導加熱調理器を示してい
る。この図に示すように、本実施例の誘導加熱調理器
は、高周波磁界を発生させる加熱コイル1を備え、この
加熱コイル1にその高周波磁界を制御して調理容器3を
加熱するインバータ制御手段2が接続されている。ま
た、加熱コイル1及びインバータ制御手段2により加熱
される調理容器3の温度は温度検知素子4により検出さ
れる。
この加熱出力制御手段5には前記インバータ制御手段
2、温度検知素子4、電源電圧と前記インバータ制御手
段2の入力電流から電力を求める電力検知手段6、及び
室温を検知する室温検知素子7がそれぞれ接続されてい
る。
み加熱時における制御動作、図4は調理容器3の底温度
と内部温度との関係を、図5は沸騰検知に関する調理容
器3の底温度の一例をそれぞれ示している。次に、図4
及び図5のグラフを参照しながら、図2及びそれに続く
図3のフローチャートに基づいて、上記構成の誘導加熱
調理器における煮込み加熱制御時の動作を説明する。
にステップS1で調理容器3の初期温度を温度検知素子
4によって測定し、この温度が第1予熱処理工程SA1
の予熱温度よりも低い規定温度TA1を超えていれば待
機状態をとり、規定温度TA1まで下がるのを待つ。調
理容器3の温度検出値が規定温度TA1まで下がれば、
第1予熱処理工程SA1に移行する。また、初期温度が
規定温度TA1以下の場合は、即座に第1予熱処理工程
SA1を実行する。このように調理容器3の温度が規定
温度まで低下するまで待機状態をとることで、温度が下
がるまで使用を遅らせるという不都合が生じない。
4で検出した調理容器3の温度と予熱温度TH1によ
り、加熱出力制御手段5からインバータ制御手段2を加
熱または停止させる信号を出力させて、調理容器3の温
度を予熱温度TH1に保つ制御、すなわち温度制御処理
を規定時間T1になるまで行い(ステップS3、S4)、
T1を超えれば、第2予熱処理工程SA2に移行する。
工程SA1と同様に行う。すなわち、第1予熱処理工程
SA1の制御温度TH1より高い予熱温度TH2に保つ
温度制御処理(ステップS5)と、電力検知手段6が予熱
温度TH2に保つために要した電力を積算する積算電力
処理(ステップS6)とを、規定時間T2になるまで行う
(ステップS7)。このように第1予熱処理工程SA1に
おいて調理容器3の内部温度を安定させた後、第2予熱
処理工程SA2において、該調理容器内の煮込み量の判
定を行うようにしているため、調理容器3の初期温度
や、具の存在状態の影響を受けにくくなるという利点が
ある。
工程SA2中におけるステップS6の積算電力処理によ
って得られた積算電力量SP1に規定倍率X1を掛ける
ことで、沸騰までの所要積算電力量SP2を設定する
(ステップS8)。また、立ち上げ工程の出力及び追い加
熱の出力は、予め設定されている数段階の出力から積算
電力量SP1に最適の出力を選択し、その出力を各々の
加熱出力として設定する(ステップS9,S10,S1
1)。
12)においては、積算電力処理(ステップS6)で得
られた積算電力量SP1に規定倍率X2を掛けた積算電
力量SP3までは、無条件にステップS9において設定
された出力で加熱を行う(ステップS13,S14)。こ
れは図5に示すように、対流などで一時的に温度勾配が
小さくなる場合に、次のステップである沸騰判定が行わ
れてしまうことを防止するためである。
子4の検出する調理容器3の温度勾配を測定し(ステッ
プS15)、該温度勾配が規定量未満となった場合、ま
たはステップS8によって得られた積算電力量SP2を
超えた場合は第5処理工程である沸騰判定に移行する
(ステップS16,S17)。
た室温により補正をかけた微弱出力(但し、室温が低け
れば出力を強くする)で一定期間加熱したときの調理容
器3の温度降下量Δt1を検出し(ステップS18)、Δt
1が規定量未満であれば「沸騰」と判定し、規定量以上
であれば「未沸騰」であると判定し(ステップS19,
S20)、再び立ち上げ工程に戻り、「沸騰」と判定さ
れるまで、この処理を繰り返す。
力を落としても、調理容器3の温度降下は殆どないが、
未沸騰であると出力を落とすと温度が急降下するという
現象を利用したものである。
て、温度検知素子が検出する調理容器の温度勾配と第3
処理工程において決定した沸騰までの所要積算電力だけ
でなく、微弱出力で加熱したときの温度降下量から沸騰
か、未沸騰かを判断する沸騰判定処理を設けることによ
り、調理容器内煮込み材料の存在状態等で影響を受ける
温度勾配だけで沸騰検知を行うよりも、沸騰に関わる誤
判定の確率が低くなり、確実に安定して沸騰させること
ができる。
実際に立ち上げ工程で要した電力を積算する積算電力処
理(ステップS21)によって得られた積算電力量SP4
を用いて、第4処理工程のステップS10,S11にお
いて設定した煮込み工程の出力及び追い加熱の出力を補
正する(ステップS22)。例えば積算電力量SP2を加
え終わり、沸騰判定で「沸騰」と判定された場合は第2
予熱処理工程SA2における煮込み量の判定が正しいと
言うことになり、補正は必要ない。
の影響により沸騰判定のための微弱出力を補正すること
により、いかなる室温でも安定した判定が可能になる。
また、第5処理工程において、沸騰と判定されるまでに
実際に立ち上げ工程で要した積算電力量を用いて、第4
処理工程で決定した煮込み工程の加熱出力、及び煮込み
工程中の追い加熱の加熱出力を補正するようにしたこと
により、万が一第4処理工程における判定が誤っていて
も、煮込み工程に入るまでに、適正な出力に修正するこ
とができる。
よって沸騰と判定された場合は、第2予熱処理工程SA
2において判定された量より実際は少ないと言うことに
なるので、煮込み出力及び追い加熱出力を小さい方向に
補正する必要がある。逆に、立ち上げ工程において、積
算電力量SP2以上の電力量を要した場合は煮込み出力
及び追い加熱出力を大きい方向に補正する必要がある。
3)。煮込み工程に入ると、直ぐにステップS11で設
定された出力で短時間、数回追い加熱を行い、万が一沸
騰に至っていない場合でも沸騰に至るように追い加熱を
行う(ステップS24)。
げ工程における煮込み量判定で得られた出力で一定時間
煮込み加熱するだけでは、未沸騰であるのに沸騰と判定
されてしまった場合、低い温度のまま煮込みの微弱出力
に切り替わるため、沸騰点に達するのに長時間を要し、
出来上がりが悪くなるが、本実施例のように微弱出力で
一定時間加熱する煮込み開始後、沸騰に至っていない場
合でも確実に沸騰に至らせるために、吹きこぼれない程
度の強出力で短時間数回追い加熱することで、沸騰判定
で未沸騰であるのに沸騰と判定した場合でも迅速に沸騰
点に近づけることができる。
ールがかかり、この水が飛び散りの原因となるため、上
記のように煮込み工程中、調理容器3からの熱水の飛び
散りを抑制するために、定期的に短時間加熱を停止し、
水を調理容器の中に収めることで、熱水の飛び散りを抑
制することができる。
れた出力で一定時間加熱を行う。この煮込み加熱中は常
に温度検知素子4が検出する調理容器3の温度を記憶し
ている(ステップS25)。カレーやシチュー料理等にお
けるルー投入等で温度検知素子4が検出する調理容器3
の温度が記憶している規定時間TK前の温度より降下し
たことを検知した場合(ステップS26)、ステップS2
7で温度降下量Δt2が規定量以下であれば、ステップ
S28で上記追い加熱を行う。
上であれば、ステップS29で、まず温度降下前の温度
の少し手前(規定温度TB)まで強出力で加熱し、その後
上記追い加熱を行って調理容器3の温度を迅速に復帰さ
せる(ステップS30,ステップS28)。
における煮込み量判定で得られた出力で一定時間煮込み
加熱するだけでは、ルー投入等で調理容器の内部温度が
低下した場合に温度復帰に長時間を要する。これに対し
本実施例では、煮込み工程中、温度検知素子4が調理容
器3の温度降下を検知した場合、迅速に温度復帰させる
ために、温度降下量が小であれば、追い加熱のみを行
い、大であれば強出力加熱の後追い加熱を行うので、迅
速に温度降下前の温度に戻すことができる。
間は煮込み工程の時間としては積算しない計時処理(ス
テップS31)を行う。そして、煮込み工程としての設
定時間T3が経過すると処理を終了する。このように煮
込み時間を安定確保するために、降下した温度を復帰さ
せるのに要した時間を煮込み時間として積算しないよう
にすることにより、正規の煮込み時間を安定確保するこ
とができる。
プロセスにおける調理容器3の底温度及び内部温度の遷
移について説明する。温度検知素子4が検出する調理容
器3の温度が第1予熱処理工程SA1の制御温度である
TH1より低いTA1まで下がるまで待機状態をとり、
TA1以下になれば第1予熱処理工程SA1に移行す
る。第1予熱処理工程SA1では、第1設定制御温度T
H1を保つよう温度制御を行い、規定時間T1を超える
と第2予熱処理工程SA2に移行する。第2予熱処理工
程SA2では、第1予熱処理工程SA1の制御温度TH
1より高い温度である第2設定TH2を保つように温度
制御を行い、規定時間T2を超えると立ち上げ工程に移
行する。
第2設定制御温度TH2を保つのに要した積算電力量S
P1によって設定された出力で立ち上げ、同じく積算電
力量SP1によって設定された沸騰所要積算電力量SP
2を加え終わった後、または温度勾配が規定量以下にな
ったとき、次の沸騰判定に移行する。但し、積算電力量
SP1に規定倍率をかけた電力量SP3を超えるまでは
強制的に次の沸騰判定に移行させない。
流等が起こったときに図5に示すように、温度勾配が小
となり、aの時点で沸騰判定移行の条件を満たしてしま
うからである。このような状態を全て拾い上げると何度
も沸騰判定する必要があり、時間のロスが大きい。した
がって、立ち上げ初期は次の沸騰判定に強制的に移行し
ないようにしている。
温度降下量Δt1から、沸騰か未沸騰かを判定する。未
沸騰であれば、再度立ち上げ工程の出力で上記沸騰判定
移行条件を満たすまで加熱を行い、沸騰と判定されるま
で、この処理を繰り返す。
A2と立ち上げ工程の積算電力量から設定された最適出
力で煮込み加熱及び加熱を行う。追い加熱は、煮込み工
程に入った時点で沸騰点に達していない場合に、少しで
も沸騰点に近づけるために行うものである。煮込み出力
は調理容器内部温度を沸騰点に保つことができる出力で
ある。
降下した場合、その降下量が小であれば、上記追い加熱
を行い、大であれば最初降下前の温度の少し手前まで強
出力で加熱し、迅速に温度を復帰させた後、追い加熱を
行う。少し手前で強出力加熱を止めるのは温度の検知バ
ラツキによる吹きこぼれや熱水の飛び散りを防止するた
めである。この強出力加熱を行った時間は煮込み時間と
しては積算しない。そして、煮込み時間T3経過すれば
処理終了となる。
は、第1予熱処理工程において調理容器の内部温度を安
定させた後、第2予熱処理工程において、該調理容器内
の煮込み量の判定を行うようにしているので、誘導加熱
調理器及び調理容器の初期温度や、煮込み材料、つまり
具の存在状態の影響を受けにくく、調理容器内の煮込み
量に適正に対応した煮込み工程の加熱出力、及び煮込み
工程中の追い加熱の加熱出力の安定した判定が可能とな
る。したがって、料理の良好な仕上がりを得ることがで
きる。
て、調理容器の温度が規定温度まで低下するまで、待機
状態をとり、規定温度以下になれば第1予熱処理工程を
開始するように構成しているので、使用者が誘導加熱調
理器の温度が下がるまで使用を遅らせるという従来技術
の不都合を解消することができる。また、同一誘導加熱
調理器及び同一調理容器による下ごしらえも手間なく行
うことができる。
項1,2の構成に加えて、沸騰までの立ち上げ工程にお
いて、温度検知素子が検出する調理容器の温度勾配と第
3処理工程において決定した沸騰までの所要積算電力だ
けでなく、微弱出力で加熱したときの温度降下量から沸
騰か、未沸騰かを判断する沸騰判定処理を設けているの
で、調理容器内煮込み材料の存在状態等で影響を受ける
温度勾配だけで沸騰検知を行うことで、熱水の飛び散り
や吹きこぼれが発生したり、逆に未沸騰であるのに沸騰
と判断してしまう従来技術の問題点が解消され、沸騰に
関わる誤判定の確率が低くなり、確実に安定して沸騰さ
せることができる。したがって、煮込み中においても、
調理容器からの熱水の飛び散り等が発生する危険をなく
すことができる。
ブロック図。
線図。
を示す線図。
図。
Claims (3)
- 【請求項1】 高周波磁界を発生させる加熱コイルと、
この加熱コイルの高周波磁界を制御するインバータ制御
手段と、前記加熱コイルにより加熱される調理容器の温
度を検出する温度検知素子と、室温を検出する室温検知
素子と、前記温度検知素子の検出温度及び室温検知素子
の検出室温とに基づき前記インバータ制御手段の加熱出
力を制御する加熱出力制御手段とを具備する誘導加熱調
理器において、前記加熱出力制御手段は、前記温度検知
素子が検出した調理容器の温度を一定期間第1設定制御
温度に保つ第1予熱処理工程と、前記温度検知素子が検
出した調理容器の温度を一定期間、前記第1設定制御温
度より高い第2設定制御温度に保つ第2予熱処理工程
と、この第2予熱処理工程で加熱電力を積算し該加熱積
算電力から前記調理容器内の煮込み材料が沸騰するまで
の立ち上げ工程において要する積算電力量、及び該立ち
上げ工程の加熱出力を決定する第3処理工程と、前記加
熱積算電力から前記調理容器内煮込み量を判定し、該煮
込み量に応じた煮込み工程の加熱出力、及び煮込み工程
中の追い加熱の加熱出力を決定する第4処理工程とを実
行するように構成されていることを特徴とする誘導加熱
調理器。 - 【請求項2】 高周波磁界を発生させる加熱コイルと、
この加熱コイルの高周波磁界を制御するインバータ制御
手段と、前記加熱コイルにより加熱される調理容器の温
度を検出する温度検知素子と、室温を検出する室温検知
素子と、前記温度検知素子の検出温度及び室温検知素子
の検出室温とに基づき前記インバータ制御手段の加熱出
力を制御する加熱出力制御手段とを具備する誘導加熱調
理器において、前記加熱出力制御手段は、前記温度検知
素子が検出した調理容器の温度を一定期間第1設定制御
温度に保つ第1予熱処理工程と、前記温度検知素子が検
出した調理容器の温度を一定期間、前記第1設定制御温
度より高い第2設定制御温度に保つ第2予熱処理工程
と、この第2予熱処理工程で加熱電力を積算し該加熱積
算電力から前記調理容器内の煮込み材料が沸騰するまで
の立ち上げ工程において要する積算電力量、及び該立ち
上げ工程の加熱出力を決定する第3処理工程と、前記加
熱積算電力から前記調理容器内煮込み量を判定し、該煮
込み量に応じた煮込み工程の加熱出力、及び煮込み工程
中の追い加熱の加熱出力を決定する第4処理工程とを実
行し、且つ、前記温度検知素子の検出した調理容器の温
度が前記第1設定制御温度より低くなるまで前記第1予
熱処理工程を実行せず、待機状態をとるように構成され
ていることを特徴とする誘導加熱調理器。 - 【請求項3】 高周波磁界を発生させる加熱コイルと、
この加熱コイルの高周波磁界を制御するインバータ制御
手段と、前記加熱コイルにより加熱される調理容器の温
度を検出する温度検知素子と、室温を検出する室温検知
素子と、前記温度検知素子の検出温度及び室温検知素子
の検出室温とに基づき前記インバータ制御手段の加熱出
力を制御する加熱出力制御手段とを具備する誘導加熱調
理器において、前記加熱出力制御手段は、前記温度検知
素子が検出した調理容器の温度を一定期間第1設定制御
温度に保つ第1予熱処理工程と、前記温度検知素子が検
出した調理容器の温度を一定期間、前記第1設定制御温
度より高い第2設定制御温度に保つ第2予熱処理工程
と、この第2予熱処理工程で加熱電力を積算し該加熱積
算電力から前記調理容器内の煮込み材料が沸騰するまで
の立ち上げ工程において要する積算電力量、及び該立ち
上げ工程の加熱出力を決定する第3処理工程と、前記加
熱積算電力から前記調理容器内煮込み量を判定し、該煮
込み量に応じた煮込み工程の加熱出力、及び煮込み工程
中の追い加熱の加熱出力を決定する第4処理工程と、前
記立ち上げ工程において前記温度検知素子の検出する調
理容器の温度勾配が規定量以下になった場合、または前
記第3処理工程において決定した沸騰までに要する積算
電力量を加えた後、微弱出力で一定期間加熱し、その間
の温度降下量によって沸騰か未沸騰かを判定する第5処
理工程とを実行し、且つ、前記温度検知素子の検出した
調理容器の温度が前記第1設定制御温度より低くなるま
で前記第1予熱処理工程を実行せず、待機状態をとるよ
うに構成されていることを特徴とする誘導加熱調理器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13043995A JP3117898B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 誘導加熱調理器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13043995A JP3117898B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 誘導加熱調理器 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08330064A JPH08330064A (ja) | 1996-12-13 |
JP3117898B2 true JP3117898B2 (ja) | 2000-12-18 |
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ID=15034275
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13043995A Expired - Fee Related JP3117898B2 (ja) | 1995-05-29 | 1995-05-29 | 誘導加熱調理器 |
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---|---|
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Cited By (3)
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