JPH10125457A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器

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JPH10125457A
JPH10125457A JP27915496A JP27915496A JPH10125457A JP H10125457 A JPH10125457 A JP H10125457A JP 27915496 A JP27915496 A JP 27915496A JP 27915496 A JP27915496 A JP 27915496A JP H10125457 A JPH10125457 A JP H10125457A
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heating
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heating power
control
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裕展 田中
Masaru Kawabe
勝 川邉
Shuji Sato
周史 佐藤
Yoshihiro Yamashita
佳洋 山下
Hiroshi Tominaga
博 富永
Shinobu Machida
忍 町田
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Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 温度の時間的変化が非常に小さく温度の安定
性の高い調理器を実現すること。 【解決手段】 温度素子2で検知した温度の、変化、変
化時間、微分率を算出する温度変化検出手段14で算出
された温度データと、入力手段9によって選択された加
熱制御方法と、設定温度に基づき、火力調節手段13が
負荷鍋1を設定温度に保つための最適な火力を決定す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は一般家庭において使
用される誘導加熱調理器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14は従来の誘導加熱調理器に関する
構成を示したものである。図14において、1は負荷
鍋、2は温度素子、3は商用電源、4は商用電源3を整
流する整流回路、5は加熱コイル。6はIGBT等で構
成されたスイッチング素子、7はインバータ回路、8は
整流回路4と加熱コイル5とスイッチング素子6とイン
バータ回路7で構成された誘導加熱部、9はキー等で構
成された入力手段、10は入力手段9によって決定され
た状態等を表示する表示手段、11は誘導加熱部制御手
段、12は温度素子2によって測定した温度と設定温度
を比べて誘導加熱部制御手段11を制御する温度調節手
段である。
【0003】以上のように構成された従来の誘導加熱調
理器は、入力手段9によって選択された加熱方法、制御
温度と温度素子2で検知した温度に基づき、温度調節手
段12が誘導加熱部8を制御する誘導加熱部制御手段1
1に制御信号を送る。誘導加熱部制御手段11が温度調
節手段12からの制御信号に応じて、誘導加熱部8内の
スイッチング素子6をオンオフ制御し、そのオンオフ制
御とインバータ回路7により加熱コイル5に電流を流
し、インバータ回路7はコイル5に流れる電流値やスイ
ッチング素子6の両端電圧を検知し、それらの情報を誘
導加熱部制御手段11に伝送しながら、負荷鍋1を誘導
加熱していた。
【0004】また、温調制御においては、温度素子2で
検知した温度が入力手段10で選択された制御温度より
も高ければ火力を零、低ければ最大火力で加熱を行なう
か、あるいは温度素子2で検知した温度及び温度変化を
検知して予め設定されている3種類程度の火力「弱」・
「中」・「強」の中から最適と思われる火力で加熱動作
を行なっていた。
【0005】また、入力手段9によって加熱動作に移行
後、温度素子2で検知した温度が入力手段9によって選
択された制御温度を越えるか下回るかのどちらかで温度
到達したとみなし温度到達報知を行なっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記のよ
うな構成では、火力が最大火力又は零、あるいは予め設
定されている「弱」・「中」・「強」の3種類程度しか
ないので火力の差が大きく、調理時における温度変化の
リプルが大きくなることがあり温調性能が良くない。
【0007】また、選択されるどの設定温度に対しても
決定される火力の種類は同じなので、設定温度が低いと
きに強すぎる火力になったり、設定温度が高い時に弱す
ぎる火力になることがあり、加熱性能が悪く調理物の出
来上がりも良くない。
【0008】更に、油の加熱を行なう場合、加熱動作移
行直後油温が低いときは油温を設定温度で早く安定させ
る為に最大火力で加熱を行なうが、高温の設定で少量の
油を最大火力のまま設定温度まで加熱を続けると、その
後火力を下げても大きなオーバーシュートにより油温は
上昇傾向を続け、設定温度で安定するまで時間がかか
り、更に油温も高いので調理物が焦げてしまうこともあ
る。
【0009】また、油温が設定温度に達したということ
で強い火力で加熱している状態から急に温調用の弱い火
力に下げた場合、強い火力と温調用火力の差が大きいの
で温度素子で検知する温度も急激に下降し、負荷が投入
されたと誤判断され、火力を温調用に下げたのにも関わ
らず又すぐに強い火力で加熱が行なわれてしまうことが
ある。そのため、強い火力から温調用火力に下げる際、
徐々に火力を下げる制御を行なっても負荷への加熱は続
けられているので、少量の油や負荷の量が少ない場合、
温度素子で検知する温度が上昇を示し続ける場合もあ
る。
【0010】また、温調を行なっているとき多量の油も
しくは負荷の量が多い場合、温調用の火力では火力不足
になり温度素子で検知する温度が下降を示したり、逆に
少量の油もしくは負荷の量が少ない場合、火力が強すぎ
て温度素子で検知する温度が上昇を示すこともある。そ
のため、温調中温度素子で検知する温度が下降を示す時
は、温調用火力を少し上昇させ、上昇を示す時は温調用
火力を少し下げる火力補正を行なうとする。しかし火力
を変えても直ぐには温度の変化は起こらないのでそのま
ま処理を続けるとと温度変化を示すまでは火力補正処理
を続け最終的には火力が強くなりすぎたり弱くなりすぎ
たりすることがある。
【0011】また、負荷鍋に負荷が投入されその負荷投
入を検知した後、負荷鍋の温度を設定温度に早く復帰さ
せるために強い火力で加熱を行なうが、その火力はどの
設定温度に対しても同じ火力である。その強い火力によ
る温度のオーバーシュートは大きく急に弱い火力に戻す
と温度素子で検知する温度が急激に下降し再度負荷が投
入されたと誤判断され、再度強い火力で加熱を行なうと
いったことがあり調理性能が良くない。
【0012】また、制御温度よりも高い基準温度以上で
負荷投入検知を行ない強い火力で加熱すると負荷の温度
も更に上昇するので、負荷が油であったりすると油温が
高温になりそれにより調理物が焦げてしまうなどといっ
たことがおきるので調理性能が良くない。
【0013】また、調理物の保温制御などでは制御温度
の値が低いので、負荷投入検知をして強い火力で加熱を
行なうと、保温中の調理物の温度が上昇してしまい保温
性能が悪くなる。
【0014】また、温度素子で検知した温度が負荷投入
検知と判断されないようなゆっくりとした下降や火力補
正処理が行なわれないようなゆっくりとした下降を続け
た場合、負荷温度もゆっくりと下降し、そのままでは設
定温度に対して低くなりすぎてしまい調理性能が悪くな
る。
【0015】また、温調用火力にて加熱を行なっている
とき、調理器から負荷鍋への熱供給量と負荷鍋からの放
熱量が釣り合うと負荷温度及び温度素子で検知した温度
は時間的変化がなくなるので、選択した設定温度を越え
たり下回ったりすることによる温度到達報知手段の使用
ができなくなることがある。
【0016】さらに、負荷温度は負荷鍋とプレート等を
介して温度素子で検知するので、検知した温度は実際の
負荷温度とは差があり、更に負荷温度と温度素子で検知
した温度では変化の仕方が必ずしも一致しないので、精
度の高い温調制御を行なえないことがある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明は、温度素子で検知された温度が制御温度より
も高いときは弱い火力で加熱を行ない、制御温度よりも
低いときには強い火力で加熱制御を行なうようにするも
のである。
【0018】この制御により温度の時間的変化が非常に
小さくなり、温度の安定性が高くなるので温調性能及び
調理性能の向上を図ることができる。
【0019】
【発明の実施の形態】請求項1記載の発明は、温度素子
で検知された温度が選択された制御温度よりも高い時は
弱い火力、制御温度よりも低い時には強い火力を選択す
る火力切替手段を有するものであり、温度の時間的変化
が小さくなり温度の安定性が高く温調性能及び調理性能
を良くすることができるという作用を有する。
【0020】請求項2記載の発明は、前記火力調節手段
の構成として、複数設けられた制御温度のそれぞれに対
応した火力弱と火力強が選択される火力選択手段を有す
るものであり、制御温度が変わっても温度の安定性を保
つことができ、温調性能及び調理性能を良くすることが
できるという作用を有する。
【0021】請求項3記載の発明は、前記火力調節手段
の構成として、温度素子で検知した温度が制御温度より
も所定の値低い温度を越えたとき、火力を所定値に下げ
る火力低下手段を有するものであり、負荷の温度過昇を
防ぎ調理物を焦がすことがなく調理性能を良くすること
ができる作用を有する。
【0022】請求項4記載の発明は、前記火力調節手段
の構成として、温度素子で検知した温度が選択された制
御温度よりも所定の値低い温度を越えたとき、火力を一
定時間毎に一定値ずつ前記火力弱または火力強まで下げ
る火力緩和手段を有したものであり、急激な温度下降を
検知することによって起こる負荷投入検知の誤動作を防
ぎ、調理性能を良くすることができる作用を有する。
【0023】請求項5記載の発明は、前記火力緩和手段
の構成として、火力を一定時間毎に一定値ずつ前記火力
弱まで下げている途中、温度素子で検知した温度が選択
された制御温度よりも所定の値高い温度を越えたとき、
強制的に火力を火力弱に変える火力緩和強制終了手段を
有したものであり、負荷投入誤検知防止だけでなく、火
力を徐々に下げても、温度上昇及び温度過昇が起こる少
量の負荷及び軽い負荷に対応でき、調理性能を良くする
ことができる作用を有する。
【0024】請求項6記載の発明は、前記火力調節手段
の構成として、温度素子で検知した温度が選択された制
御温度よりも所定の値高い温度を越えたとき、強制的に
火力を零にし加熱動作を停止させる強制停止手段を有し
たものであり、温度の過熱を防止して安全性能を良くす
ることができる作用を有する。
【0025】請求項7記載の発明は、前記火力調節手段
の構成として、温度素子で検知した温度が選択された制
御温度よりも高くかつ温度上昇を続けている状態のと
き、火力弱及び火力強の値をそれぞれ一定値下げ、検知
温度が制御温度よりも低くかつ温度下降を続けている状
態のとき、火力弱及び火力強の値をそれぞれ一定値上げ
る火力補正手段を有したものであり、温調用の火力を負
荷の量に応じて自動的に補正して調理性能を良くするこ
とができる作用を有する。
【0026】請求項8記載の発明は、前記火力調節手段
の構成として、火力弱及び火力強の値をそれぞれ一定値
アップ又はダウンさせた後は所定時間火力補正動作を禁
止する火力補正禁止手段を有したものであり、温調用の
火力を補正し過ぎず最適な火力補正をして火力補正性能
及び調理性能をよくすることができる作用を有する。
【0027】請求項9記載の発明は、前記火力調節手段
の構成として、温度変化検出手段により負荷鍋内に負荷
が投入されたことを検知した後、負荷鍋の温度を設定温
度に戻すために行なう加熱の火力を、制御温度に応じた
値に設定する負荷投入復帰火力選択手段を有するもので
あり、温度のオーバーシュート及び負荷投入検知の誤動
作を防止し温調性能をよくすることができる作用を有す
る。
【0028】請求項10記載の発明は、前記火力調節手
段の構成として、温度変化検出手段により負荷鍋内に負
荷が投入されたことを検知した後加熱を行ない、負荷鍋
の温度が設定温度に達した後、火力を一定時間毎に一定
値ずつ温調用火力まで下げる負荷投入復帰火力緩和手段
を有したものであり、負荷投入補正終了後ゆっくりと火
力を下げるので、温度が急激に下降せず、負荷投入補正
の誤判断を防止することができ、かつ、その誤判断によ
って負荷投入補正が連続して起こることも防げ、温調性
能を良くすることができる作用を有する。
【0029】請求項11記載の発明は、前記火力調節手
段の構成として、温度素子で検知した温度が選択された
制御温度よりも高い基準温度を越えている場合は、負荷
投入検知を禁止する第1の負荷投入検知禁止手段を有す
したものであり、負荷温度が設定温度よりある程度高い
温度で安定しているときに負荷投入検知をし、強い火力
で加熱することにより、負荷温度を不安定にしてしまう
のを防ぎ、温調性能を良くすることができる作用を有す
る。
【0030】請求項12記載の発明は、前記火力調節手
段の構成として、選択された制御温度が基準値より低い
場合の加熱動作においては、負荷投入検知を禁止する第
2の負荷投入禁止手段を有したものであり、保温制御を
行なう場合などに強い火力で加熱をさせないようにし、
負荷の保温性能を良くすることができる作用を有する。
【0031】請求項13記載の発明は、前記火力調節手
段の構成として、温度素子で検知した温度が選択された
制御温度よりも低い基準温度を下回ると、負荷鍋の温度
を設定温度で安定させるために設定温度に応じた火力で
加熱を行なう強制負荷投入検知手段を有したものであ
り、ゆっくりと負荷の温度が下降し制御温度に対して低
すぎる場合、負荷の温度を素早く制御温度にすることが
できる作用を有する。
【0032】請求項14記載の発明は、前記温度変化検
出手段の構成において、加熱動作に移行してから温度素
子で検知した温度が選択された制御温度を中心値とした
所定範囲内に所定時間安定したとき、温度到達したこと
を知らせる温度到達報知手段を有したものであり、制御
温度に応じた温調用火力で温調していた場合に、調理器
から負荷鍋への熱供給量と、負荷からの放熱量が釣り合
い温度が安定して、温度素子による検知温度が制御温度
を越える、又は下回ることがない場合にも温度の到達報
知ができ、商品性能を良くすることができる作用を有す
る。
【0033】請求項15記載の発明は、温度素子で検知
する温度と温度変化検出手段から算出される温度微分率
とを入力値としたニューラルネットワークにより、負荷
鍋内の溶液の温度を推定し、算出された推定温度により
温調制御を行なうニューラルネットワーク手段を有した
ものであり、このニューラルネットワークを用いること
で、実際の負荷温度を推定することができ、その推定温
度で更に高精度な温調制御をすることができる作用を有
する。
【0034】請求項16記載の発明は、前記ニューラル
ネットワーク手段の構成において、温度微分率ΔT/Δ
t算出の為の時間Δtを任意の値にすることができる微
分時間設定手段を有したものであり、メモリ等に余裕が
ある場合には変化時間Δtを短くとることで、より細か
い温度変化を検知でき、それに伴い推定温度算出の精度
も向上し温度検知性能を良くすることができる作用を有
する。
【0035】請求項17記載の発明は、前記ニューラル
ネットワーク手段の構成において、負荷鍋内の溶液の推
定温度を算出するために必要な温度を、所定時間以上読
み込まないと温調動作に移行させない温調禁止手段を有
したものであり、モードが揚げ物や焼き物等ニューラル
ネットワークも用いるモードに切り替えられたとき、あ
るいは設定温度等を切り替えられたときには、その時点
から負荷の推定温度算出に必要な温度データを必要な量
を読み込み直し、ニューラルネットを用いた推定温度で
温調制御を行うので、モードや設定温度を切り替えた場
合にも精度の良い調理性能を確保することができる。
【0036】
【実施例】以下本発明の実施例について図面を参照しな
がら説明する。
【0037】(実施例1)図1は本発明の一実施例の全
体構成図であり、この構成図において従来と同一の構成
要素については同じ番号を付し説明を省略する。13は
調理に最適な火力を決定する火力調節手段、14は温度
素子2で検知した温度の、変化、変化時間、微分率を算
出する温度変化検出手段である。入力手段9によって選
択された加熱制御方法と設定温度と温度素子2で検知し
た温度と温度変化検出手段14で算出された温度データ
に基づき、火力調節手段13が負荷鍋1を設定温度に保
つための最適な火力を決定し、その火力になるべき制御
を行なるよう誘導加熱部制御手段11に信号を伝送す
る。誘導加熱部制御手段11はインバータ回路7から伝
送されるスイッチング素子6の両端電圧、加熱コイル5
に流れる電流等に応じてスイッチング素子6にオンオフ
信号を伝送する。スイッチング素子6のオンオフ制御と
インバータ回路7により加熱コイル5に電流を流し、プ
レート上に載置された負荷鍋1を火力調節手段13で決
定した火力で誘導加熱する。
【0038】次に図1における火力調節手段13の火力
決定方法について、火力調節手段13の詳細図である図
2を用いて説明する。図2において、13aは火力低下
手段、13bは火力緩和手段、13cは火力緩和強制終
了手段、13dは強制停止手段、13eは火力選択手
段、13fは火力切替手段、13gは火力補正禁止手
段、13hは火力補正手段である。
【0039】図3は火力切替手段13fの動作を表した
ものであり、火力切替手段13fは温度素子2が検知し
た温度Tが制御温度θcに達して温調状態になったと
き、制御温度θcよりも高いときには火力弱=100
W、反対にTがθcよりも低いときには火力強=200
Wの火力設定を、誘導加熱部制御手段11に出力し、加
熱を行うことで、制御温度θcに対する温度変化のリプ
ルが小さくなり、より正確な温調を行う。また、火力選
択手段13eは、さらに温調性能を上げるため設定温度
θcごとに実験等で求めた最適な火力弱、火力強のパワ
ーを選択するもので、この誘導加熱器の設定温度の種類
及び各設定温度における温調用火力と制御温度を表1で
示す。また、制御温度に対する、各基準温度の関係を表
2で示す。表1において設定温度と制御温度に値に差が
生じるのは温度素子2の上にプレート等を介して負荷鍋
1を設置するためである。
【0040】
【表1】
【0041】
【表2】
【0042】油の入った負荷鍋1を設置し、入力手段9
により設定温度180℃を選択すると、火力選択手段1
3eは設定温度180℃に対応する温調用火力である火
力弱の400W、火力強の500W、制御温度θc=1
70℃を選択する。火力調節手段13は温度素子2で検
知した温度Tが制御温度θcより所定値以上低いなら火
力を最大にして加熱を行ない、反対に高いなら温調動作
に移る。
【0043】ここで、加熱から温調までの火力調節の一
連の動作を表した図4を用いながら説明続ける。
【0044】最大火力で加熱を行なう場合、火力低下手
段13aは、温度素子2で検知した温度Tが第6基準温
度θ6を越えているか判断する。もし越えていなければ
そのまま誘導加熱部制御手段11に最大火力1400W
で加熱を行なう信号を伝送し、反対にT>θ6になった
場合には、最大火力の1400Wから1000Wに下げ
た信号を誘導加熱部制御手段11送り火力を下げ、オー
バーシュートを防ぎ、油温が高くなり調理物が焦げてし
まうのを防ぐ。
【0045】火力が1000Wに下がってから、火力緩
和手段13bは温度素子2で検知した温度Tが第2基準
温度θ2を越えているかどうかを判断し、もし越えてい
なければ、そのまま誘導加熱部制御手段11に1000
Wで加熱を行なう信号を伝送する。反対に第2基準温度
θ2を越えたならば1000Wから火力を15秒毎に2
00Wずつ火力弱の400Wまで徐々に下げていく。こ
れにより温度Tが制御温度θcに達して温調用の低い火
力に変わっても、加熱時との火力差が小さいため、急に
火力が落ちて、温度Tが急激に下降して負荷が投入され
たとの誤判断をして再加熱を行うことを防ぐことができ
る。
【0046】また、火力緩和手段13bによって、火力
が徐々に下げられている間、火力緩和強制終了手段13
cは温度素子2で検知した温度Tが第4基準温度θ4に
達しているかを判断し、達していなければ上記火力緩和
手段13bの動作を続ける。反対にθ4に達したなら、
油の量が少ない場合などは火力を下げているにも関わら
ず温度が上昇することがあり、そのままでは油温が上が
りすぎてしまうので直ぐに火力を火力弱の400Wに下
げ、その後温調動作に入る。また、加熱及び温調中に温
度素子2で検出した温度Tが第5基準温度θ5を越えた
とき、強制停止手段13dは異常に負荷鍋の温度が上が
りすぎていると判断し、過熱を防止して安全性を確保す
るため、誘導加熱部制御手段11に火力をゼロにする信
号を出力して加熱動作を停止する。
【0047】また、加熱が終了して温調に移行すると火
力補正手段13hは、温度素子2が検出した温度Tが下
降しθ2>T≧θ1の範囲、つまり表2における領域2
に入っているかを判断する。入っていたなら、負荷鍋2
内の負荷によっては、実験で求めた火力弱及び火力強の
パワーでも制御温度θcを保てなくなるため、選択され
た火力弱及び火力強のパワーを100W増やし火力弱を
400Wから500Wに、火力強を500Wから600
Wに増加させる。また、反対に、温度Tが上昇しθ5>
T≧θ3の範囲に入っていると、負荷鍋2内の負荷によ
っては、実験で求めた火力弱及び火力強のパワーでも制
御温度θc越えてしまうものがあるため、選択された火
力弱及び火力強のパワーを100W減らし火力弱を40
0Wから300Wに、火力強を500Wから400Wに
減少させる。
【0048】以上のように火力補正手段13hは、負荷
に応じて火力を調節し、安定した温調状態を保つ。ま
た、火力補正禁止手段13gは、火力補正手段13hが
火力弱及び火力強のパワーを100W増加または減少さ
せた時点から、2分間火力の増減を禁止し、火力を増減
して直ぐに温度の変化が起こらない場合、火力の増減を
連続で繰り返してしまい、最終的に火力が強くなりすぎ
たりあるいは弱すぎる状態になるのを防ぐ。
【0049】(実施例2)本実施例において、実施例1
と同一の構成要素については同じ番号を付し説明を省略
する。図5は本発明の一実施例である火力調節手段13
の詳細図である。図5において火力調節手段13内には
負荷投入復帰火力選択手段13iと負荷投入復帰火力緩
和手段13jと第1負荷投入検知禁止手段13mと第2
負荷投入検知禁止手段13nと強制負荷投入検知手段1
3pを設置する。油の入った負荷鍋1を設置し、入力手
段9により設定温度180℃にすると、火力選択手段1
3eは設定温度180℃に対応する温調用火力である火
力弱の400W、火力強の500W、制御温度θc=1
70℃を選択し、制御温度到達後、加熱終了し温調状態
になると、温度変化検出手段14は、負荷鍋1の温度が
下がってないか判断する。
【0050】ここで負荷投入検知の動きを表した図6に
示すように、所定の値以上の傾きで下降が2回続くと負
荷が投入されて温度が下がったと判断し、負荷投入復帰
火力選択手段13iに負荷が投入されたと信号を出力す
る。負荷投入復帰火力選択手段13iは負荷が投入され
たとの信号を受け取ると、負荷投入補正用の火力を表し
た表3に示してあるように、設定された設定温度180
℃に対応した1400Wの火力を選択し、1400Wの
火力信号を誘導加熱部制御手段11に出力する。誘導加
熱部制御手段11は受け取った1400W制御の信号に
応じて、誘導加熱部8を制御し、1400Wで負荷鍋1
の加熱を行い、温度素子2が検知した負荷鍋1の温度T
が制御温度に到達するまで加熱を行う。このように負荷
投入復帰火力選択手段13iは、負荷が投入されると、
設定温度が低い時には強い火力、反対に設定温度が高い
ときには弱い火力を選択することで、温度が低いときに
は設定温度に達するまでの時間が短くなり、設定温度が
高いときは低い火力のため、急激な温度上昇を防ぎ油発
火等の危険な状態になるのを防ぐ。
【0051】
【表3】
【0052】また、負荷投入復帰火力緩和手段13j
は、負荷投入復帰火力選択手段13iが、負荷復帰の為
の火力を選択して加熱を続けた後、負荷検知における火
力を表した図7で示すように、温度素子2で検知した温
度Tが、実験等で求められた負荷検知解除温度に達する
と1400Wの火力から、15秒毎200Wづつ火力弱
の400Wまで徐々に下げていく。これにより温度Tが
制御温度θcに達して温調用の低い火力に変わっても、
加熱時との火力差が小さいため、温度Tが急激に下降し
て負荷が再投入されたとの誤判断をして再加熱を行うこ
とを防ぐことができる。
【0053】また、第1負荷投入検知禁止手段13m
は、負荷投入検知禁止手段13mの動きを表した図8で
示すように、温度Tが第5基準温度θ5を越えていると
きに負荷を投入されると、温度変化検出手段14が温度
低下を検知して、負荷投入復帰火力選択手段13iに負
荷が投入されたと信号を出力するのを停止させ、負荷投
入による再加熱を行わないようにする。これにより、温
度Tが設定温度θcより度高い温度で安定しているとき
に負荷投入検知をして、強い火力で加熱することを防
ぎ、負荷鍋1が高温になり温調性能を落とすのを防止す
る。また、第2負荷投入検知手段13nは、入力手段9
によって選択されたメニューが加熱、揚げ物、鍋、焼き
物モードの何れかに設定されているかを判断する。
【0054】ここでメニューが加熱、鍋モードならば設
定されたパワーを加熱出力しているだけなので、負荷検
知によって火力を調節する必要がないため、温度変化検
出手段14が温度低下を検知して、負荷投入復帰火力選
択手段13iに負荷が投入されたと信号を出力するのを
停止させる。また、焼き物モードが選択されている場合
にも、設定温度が低い100℃設定と低くなっているか
を判断し、100℃設定ならば、負荷投入を検知して負
荷投入補正用の火力を出力すると、低い設定温度の10
0℃を短時間で超えてしまい、安定した温調状態に移行
するまで長時間かかってしまう。そこで第2負荷投入検
知禁止手段13nは負荷投入復帰火力選択手段13iに
負荷が投入されたと信号を出力するのを停止させ、温調
状態が悪化するのを防ぐ。
【0055】また、温度素子2が検知した温度Tがゆっ
くりと下降するような負荷の投入をされ、温度変化検出
手段14が検知できない負荷投入となった時、強制負荷
投入検知手段13pは、温度素子2が検知した温度Tが
第1基準温度θ1を下回っているかを判断する。もし、
θ1>Tならば負荷温度が下がりすぎたと判断し、負荷
投入復帰火力選択手段13iに負荷が投入された信号を
出力する。負荷投入復帰火力選択手段13iは負荷が投
入されたとの信号を受け取ると、負荷投入補正用の火力
を表した表3に示してあるように、設定された設定温度
180℃に対応した1400Wの火力を選択し、140
0Wの火力信号を誘導加熱部制御手段11に出力する。
誘導加熱部制御手段11は受け取った1400W制御の
信号に応じて、誘導加熱部8を制御し、1400Wで負
荷鍋1の加熱を行い、制御温度に到達するまで加熱を行
う。
【0056】以上の動作により、強制負荷投入検知手段
13pは、ゆっくり温度Tが下降し負荷検知ができなく
ても、負荷の温度を素早く制御温度に戻すことができ
る。また、本発明の実施例であるところの全体構成図で
ある図9で表されるように、温度変化検出手段14に温
度到達報知手段15を接続し、温度変化検出手段14
は、温度と到達報知の関係を表した図10の(a)で示
すように、加熱で温度上昇中に温度素子2が測定した温
度Tがθ2以上になった時点から、3分30秒継続する
と、入力手段9によって選択された制御温度θcに達し
たと判断し、ブザーで構成された温度到達報知手段15
にオン信号を出力する。また、図10の(b)で示すよ
うに、温調制御時に入力手段9によって制御温度θcが
下げられると、温度変化検出手段14は、温度Tが制御
温度±5℃の範囲に56秒間入っていることを検知する
と、温度到達報知手段15にオン信号を出力する。
【0057】温度到達報知手段15は、温度変化検出手
段14からオン信号を受け取るとブザーを吹鳴し、設定
温度に到達したことを使用者に知らせる。以上のように
温度到達報知手段15を設けることにより、負荷鍋1か
らの放熱量と誘導加熱部8による熱供給量が釣り合い、
温度Tが制御温度を超えるか、あるいは下回らない場合
でも、制御温度に近い値で温度Tが安定すると制御温度
に達したと判断して到達報知を行うので商品性能商品性
能が良い。
【0058】(実施例3)図11は、本発明の一実施例
の全体構成図であり、この構成図において実施例2と同
一の構成要素については同じ番号を付し説明を省略す
る。ニューラルネットワーク手段16は温度変化検出手
段14、火力調節手段13と接続する。また、ニューラ
ルネットワーク手段16内には微分時間設定手段16a
と、温調禁止手段16bを設ける。
【0059】以上のように構成された誘導加熱調理器に
ついてその動作を説明する。油の入った負荷鍋1を設置
し、入力手段9により設定温度180℃にすると、火力
選択手段13eは設定温度180℃に対応する温調用火
力である火力弱の400W、火力強の500W、制御温
度θc=170℃を選択し、制御温度到達後、加熱終了
し温調状態になると、温度変化検出手段14は、負荷鍋
1の温度が下がってないか判断する。
【0060】また、図6に示すように、所定の値以上の
傾きで下降が2回続くと負荷が投入されて温度が下がっ
たと判断し、負荷投入復帰火力選択手段13iに負荷が
投入されたと信号を出力する。負荷投入復帰火力選択手
段13iは負荷が投入されたとの信号を受け取ると、負
荷投入補正用の火力を表した表3に示してあるように、
設定された設定温度180℃に対応した1400Wの火
力を選択し、1400Wの火力信号を誘導加熱部制御手
段11に出力する。
【0061】ここで温度変化検出手段14は、温度の検
知及び記憶のタイミングを表す図12に示すように温度
素子2から送られる負荷鍋1の検知温度Tを2秒ごとに
T1、T2、T3、T4、……、Tnと記憶していき、
温度の記憶開始から40秒経過すると、現在の検知温度
Tnと40秒前の検知温度との差Tn−T(n−20)
を求め、これを温度微分値ΔT/Δtとして現在の検知
温度T20とともにニューラルネットワーク手段16に
出力し始める。ニューラルネットワーク手段16は、温
度変化検出手段14から出力された現在の温度素子2の
温度T20と、温度微分値ΔT/Δtの2つを入力値と
したニューラルネットワークにより負荷鍋1内の負荷温
度Tfを推定算出し、この算出した温度Tfを誘導加熱
部制御手段11に出力する。
【0062】誘導加熱部制御手段11は負荷投入復帰火
力調節手段13iから出力された設定温度180℃と、
ニューラルネットワーク手段16によって求められた負
荷温度Tfとの比較を行い、負荷温度Tfが設定温度1
80℃に達していなければ、同じく負荷投入復帰火力調
節手段13iから出力された1400Wの火力信号に応
じて、誘導加熱部8を制御し、1400Wで負荷鍋1の
加熱を行い、ニューラルネット手段16が求めた負荷温
度Tfが、制御温度に到達するまで加熱を行う。このよ
うにニューラルネットワーク手段16は、温度素子2で
検知する負荷鍋1の温度Tと温度変化検出手段14から
出力される温度微分値を入力して、ニューラルネットワ
ークを用いて負荷鍋1内の負荷温度を推定し、温調制御
を行うので、負荷鍋2からプレート等を介した温度を負
荷温度として、実際の負荷温度に対して差を生じたまま
温調制御を行うよりも、精度の高い温調制御を行える。
【0063】また、微分時間設定手段13aは、ニュー
ラルネットワーク手段の詳細図である図13に示すよう
に、抵抗等を介して外部入力と接続しており、この入力
に応じて温度微分値ΔT/ΔtのΔtを変更する。外部
入力が図13のように1つのH信号が入力されると、Δ
t=1秒の設定として微分時間設定手段13aは温度変
化検出手段14に、サンプリング1秒の信号を送る。温
度変化検出手段14は微分時間設定手段13aからのサ
ンプリング1秒の信号を受け取ると、温度素子2から送
られる負荷鍋1の検知温度Tを1秒ごとにT1、T2、
T3、T4、……、Tnと記憶していき、現在の検知温
度と40秒前の検知温度との差Tn−T(n−40)を
求め、これを温度微分値ΔT/Δtとして現在の検知温
度Tnとともにニューラルネットワーク手段16に出力
する。ニューラルネットワーク手段16は、温度変化検
出手段14から出力された現在の温度素子2の温度Tn
と、温度微分値ΔT/Δtの2つを入力値としたニュー
ラルネットワークにより負荷鍋1内の負荷温度Tfを推
定算出し、この算出した温度Tfを誘導加熱部制御手段
11に出力する。
【0064】誘導加熱部制御手段11は負荷投入復帰火
力調節手段13iから出力された設定温度180℃と、
ニューラルネットワーク手段16によって求められた負
荷温度Tfとの比較を行い、負荷温度Tfが設定温度1
80℃に達していなければ、同じく負荷投入復帰火力調
節手段13iから出力された1400Wの火力信号に応
じて、誘導加熱部8を制御し、1400Wで負荷鍋1の
加熱を行い、ニューラルネットワーク手段16が求めた
負荷温度Tfが、制御温度に到達するまで加熱を行う。
【0065】以上のように微分時間決定手段13aは、
マイコンの容量等に余裕があり、温度変化のデータ数を
増やすことができる場合には、温度素子2による温度変
化のサンプリング時間を短くすることでより細かい温度
変化を検知できるので、ニューラルネットを用いた負荷
鍋2内の負荷の推定温度算出の精度も向上し、より良い
温調性能を確保することができる。また、温調禁止手段
16bは、入力手段9により調理モードがニューラルネ
ットワーク手段16を使用する揚げ物及び焼き物モード
あるいは設定温度の変更が行われると、温度変化検出手
段14にリセット信号を出力する。
【0066】温度変化検出手段14は温調禁止手段16
bからリセット信号を受け取ると、T1、T2、T3、
T4、……、Tnと記憶していた温度素子2から送られ
る負荷鍋1の検知温度Tと、計算していた温度微分値Δ
T/Δtを全てクリアする。そして新たに温度Tを記憶
し、温度微分値ΔT/Δtが温度変化検出手段14から
ニューラルネットワーク手段16に送られてくるまで
は、温調に移行する制御温度に達していても、ニューラ
ルネットを使用した温調動作には移行させない。以上の
ように温調禁止手段16bは、入力手段9によってモー
ドがニューラルネットワークを使用する揚げ物や焼き
物、あるいは設定温度が切り替えられると、新たに負荷
鍋1内の負荷の推定温度算出に必要な温度データを算出
し直し、推定温度が算出されるまではニューラルネット
による温調動作には移行させないため、モードや設定温
度を切り替えられても、精度の良い温調性能を確保する
ことができる。
【0067】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、温度素子で検知された温度が選択された制御温度
よりも高い時は弱い火力、制御温度よりも低い時には強
い火力を選択する火力切替手段を有することにより、温
度の時間的変化が小さくなり温度の安定性が高く温調性
能及び調理性能を良くすることができる。
【0068】また、請求項2記載の発明によれば、複数
設けられた制御温度のそれぞれに対応した火力弱と火力
強が選択される火力選択手段を有することで、制御温度
が変わっても温度の安定性を保つことができ温調性能及
び調理性能を良くすることができる。
【0069】また、請求項3記載の発明によれば、温度
素子で検知した温度が制御温度よりも所定の値低い温度
を越えたとき、火力を所定値に下げる火力低下手段を有
することで、負荷の温度過昇を防ぎ、調理物を焦がすこ
とがなく調理性能を良くすることができる。
【0070】また、請求項4記載の発明によれば、温度
素子で検知した温度が選択された制御温度よりも所定の
値低い温度を越えたとき火力を一定時間毎に一定値ずつ
前記火力弱または火力強まで下げる火力緩和手段を有す
ることで、急激な温度下降を検知することによって起こ
る負荷投入検知の誤動作を防ぎ調理性能を良くすること
ができる。
【0071】また、請求項5記載の発明によれば、火力
を一定時間毎に一定値ずつ火力弱まで下げている途中、
温度素子で検知した温度が選択された制御温度よりも所
定の値高い温度を越えたとき強制的に火力を火力弱に変
える火力緩和強制終了手段を有することにより、負荷投
入誤検知防止だけでなく、火力を徐々に下げても温度上
昇及び温度過昇が起こる少量の負荷及び軽い負荷に対応
でき調理性能を良くすることができる。
【0072】また、請求項6記載の発明によれば、温度
素子で検知した温度が選択された制御温度よりも所定の
値高い温度を越えたとき、強制的に火力を零にし加熱動
作を停止させる強制停止手段を有することで、温度の過
熱を防止して安全性能を良くすることができる。
【0073】また、請求項7記載の発明によれば、温度
素子で検知した温度が選択された制御温度よりも高くか
つ温度上昇を続けている状態のとき、火力弱及び火力強
の値をそれぞれ一定値下げ、検知温度が制御温度よりも
低くかつ温度下降を続けている状態のとき、火力弱及び
火力強の値をそれぞれ一定値上げる火力補正手段を有す
ることで、温調用の火力を負荷の量に応じて自動的に補
正することができ、調理性能を良くすることができる。
【0074】また、請求項8記載の発明によれば、火力
弱及び火力強の値をそれぞれ一定値アップ又はダウンさ
せた後、所定時間火力補正動作を禁止する火力補正禁止
手段を有することで、温調用の火力を補正し過ぎず、最
適な火力補正を行い調理性能をよくすることができる。
【0075】また、請求項9記載の発明によれば、温度
変化検出手段により負荷鍋内に負荷が投入されたことを
検知した後、負荷鍋の温度を設定温度に戻すために行な
う加熱の火力を、制御温度に応じた値に設定する負荷投
入復帰火力選択手段を有することで、温度のオーバーシ
ュート及び負荷投入検知の誤動作を防止し、温調性能を
よくすることができる。
【0076】また、請求項10記載の発明によれば、温
度変化検出手段により負荷鍋内に負荷が投入されたこと
を検知した後加熱を行ない、負荷鍋の温度が設定温度に
達した後、火力を一定時間毎に一定値ずつ温調用火力ま
で下げる負荷投入復帰火力緩和手段を有することによ
り、負荷投入補正終了後ゆっくりと火力を下げるので温
度が急激に下降せず負荷投入補正の誤判断防止ができ、
かつその誤判断による負荷投入補正が連続して起こるこ
とも防げ、温調性能を良くすることができる。
【0077】また、請求項11記載の発明によれば、温
度素子で検知した温度が選択された制御温度よりも高い
基準温度を越えている場合は、負荷投入検知を禁止する
第1の負荷投入検知禁止手段を有すしたものであり、負
荷温度が設定温度よりある程度高い温度で安定している
ときに、負荷投入検知をし強い火力で加熱することによ
り、負荷温度を不安定にしてしまうのを防ぎ温調性能を
良くすることができる。
【0078】また、請求項12記載の発明によれば、選
択された制御温度が基準値より低い場合の加熱動作にお
いて、負荷投入検知を禁止する第2の負荷投入禁止手段
を有することにより、保温制御を行なう場合などに強い
火力で加熱をさせないようにし、負荷の保温性能を良く
することができる。
【0079】また、請求項13記載の発明によれば、温
度素子で検知した温度が選択された制御温度よりも低い
基準温度を下回ると、負荷鍋の温度を設定温度で安定さ
せるために設定温度に応じた火力で加熱を行なう強制負
荷投入検知手段を有することにより、ゆっくりと負荷の
温度が下降し、制御温度に対して低すぎる場合、負荷の
温度を素早く制御温度にすることができる。
【0080】また、請求項14記載の発明によれば、加
熱動作に移行してから温度素子で検知した温度が、選択
された制御温度を中心値とした所定範囲内に所定時間安
定したとき、温度到達したことを知らせる温度到達報知
手段を有することにより、制御温度に応じた温調用火力
で温調していると、調理器から負荷鍋への熱供給量と負
荷からの放熱量が釣り合い温度が安定して、温度素子に
よる検知温度が制御温度を越える又は下回ることがない
場合にも温度の到達報知ができ商品性能を良くすること
ができる。
【0081】また、請求項15記載の発明によれば、温
度素子で検知する温度と、温度変化検出手段から算出さ
れる温度微分率とを入力値としたニューラルネットワー
クにより、負荷鍋内の溶液の温度を推定し、算出された
推定温度により温調制御を行なうニューラルネットワー
ク手段を有することで、ニューラルネットワークを用い
て実際の負荷温度を推定することができ、その推定温度
で更に高精度な温調制御をすることができる。
【0082】また、請求項16記載の発明によれば、前
記ニューラルネットワーク手段の構成において、温度微
分率ΔT/Δt算出の為の時間Δtを任意の値にするこ
とができる微分時間設定手段を有することにより、メモ
リ等に余裕がある場合には変化時間Δtを短くとること
で、より細かい温度変化を検知でき、それに伴い推定温
度算出の精度も向上し温度検知性能を良くすることがで
きる。
【0083】さらに、請求項17記載の発明によれば、
前記ニューラルネットワーク手段の構成において、負荷
鍋内の溶液の推定温度を算出するために必要な温度を、
所定時間以上読み込まないと温調動作に移行させない温
調禁止手段を有することにより、モードが揚げ物や焼き
物等切り替えられたとき、あるいは設定温度等を切り替
えられたときには、その時点から負荷の推定温度算出に
必要な温度データを必要な量を読み込み直し、ニューラ
ルネットを用いた推定温度で温調制御を行うので、モー
ドや設定温度を切り替えた場合にも精度の良い調理性能
を確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の誘導加熱調理器の全体
構成図
【図2】同、誘導加熱調理器の火力調節手段の詳細図
【図3】同、誘導加熱調理器の火力切替手段の動作特性
【図4】同、誘導加熱調理器の火力調節の動作特性図
【図5】本発明の第2の実施例の誘導加熱調理器の火力
調節手段の詳細図
【図6】同、誘導加熱調理器の負荷投入検知の動作特性
【図7】同、誘導加熱調理器の負荷検知における火力状
態の動作特性図
【図8】同、誘導加熱調理器の負荷投入検知禁止手段の
動作特性図
【図9】同、誘導加熱調理器の全体構成図
【図10】同、誘導加熱調理器の温度と到達報知の関係
を表した図
【図11】本発明の第3の実施例の誘導加熱調理器の全
体構成図
【図12】同、誘導加熱調理器の温度の検知及び記憶の
タイミングを表す図
【図13】同、誘導加熱調理器のニューラルネットワー
ク手段の詳細図
【図14】従来例の誘導加熱調理器の全体構成図
【符号の説明】
1 負荷鍋 2 温度素子 3 商用電源 4 整流回路 5 加熱コイル 6 スイッチング素子 7 インバータ回路 8 誘導加熱部 9 入力手段 10 表示手段 11 誘導加熱部制御手段 12 温度調節手段 13 火力調節手段 13a 火力低下手段 13b 火力緩和手段 13c 火力緩和強制終了手段 13d 強制停止手段 13e 火力選択手段 13f 火力切替手段 13g 火力補正禁止手段 13h 火力補正手段 13i 負荷投入復帰火力選択手段 13j 負荷投入復帰火力緩和手段 13m 第1負荷投入検知禁止手段 13n 第2負荷投入検知禁止手段 13p 強制負荷投入検知手段 14 温度変化検出手段 15 温度到達報知手段 16 ニューラルネットワーク手段 16a 微分時間設定手段 16b 温調禁止手段手段
フロントページの続き (72)発明者 山下 佳洋 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 富永 博 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 町田 忍 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加熱コイル及びスイッチング手段を有す
    る誘導加熱部と、前記加熱コイルの上にプレート等を介
    して載置される負荷鍋と、前記負荷鍋の温度を検知する
    温度素子と、前記負荷鍋の制御温度等の選択を行なう入
    力手段と、前記入力手段により決定された状態等を表示
    する表示手段と、前記温度素子による検知温度と前記入
    力手段で選択された制御温度に応じて前記負荷鍋への火
    力を調節する火力調節手段と、前記火力調節手段の出力
    に応じて前記誘導加熱部への出力を制御する誘導加熱部
    制御手段と、前記誘導加熱部制御手段からの制御信号に
    応じて前記誘導加熱部内のスイッチング手段を駆動する
    駆動手段と、前記温度素子で検知した温度の変化及び変
    化時間及び微分率を検知する温度変化検出手段を備え、
    前記火力調節手段は、前記温度素子で検知された温度
    が、前記入力手段により選択された制御温度よりも高い
    時は弱い火力(以下、「火力弱」と称す)で加熱を行な
    い、制御温度よりも低い時には前記火力弱より強い火力
    (以下、「火力強」と称す)で加熱を行なうための火力
    切替手段を有してなる誘導加熱調理器。
  2. 【請求項2】 火力調節手段は、複数設けられた制御温
    度のそれぞれに対応した火力弱と、火力強が選択される
    火力選択手段を有してなる請求項1記載の誘導加熱調理
    器。
  3. 【請求項3】 火力調節手段は、温度素子で検知した温
    度が入力手段により選択された制御温度よりも所定の値
    低い温度を越えたとき、火力を所定値に下げる火力低下
    手段を有してなる請求項1または2記載の誘導加熱調理
    器。
  4. 【請求項4】 火力調節手段は、温度素子で検知した温
    度が入力手段により選択された制御温度よりも所定の値
    低い温度を越えたとき、火力を一定時間毎に一定値ずつ
    火力弱、または火力強まで下げる火力緩和手段を有して
    なる請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  5. 【請求項5】 火力緩和手段は、火力を一定時間毎に一
    定値ずつ火力弱まで下げている途中、温度素子で検知し
    た温度が入力手段で選択された制御温度よりも所定の値
    高い温度を越えたとき、強制的に火力を火力弱に変える
    火力緩和強制終了手段を有してなる請求項4記載の誘導
    加熱調理器。
  6. 【請求項6】 火力調節手段は、温度素子で検知した温
    度が入力手段で選択された制御温度よりも所定の値高い
    温度を越えたとき、強制的に火力を零にし加熱動作を停
    止させる強制停止手段を有してなる請求項1〜5のいず
    れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  7. 【請求項7】 火力調節手段は、温度素子で検知した温
    度が入力手段で選択された制御温度よりも高く、かつ温
    度上昇を続けている状態のとき、火力弱及び火力強の値
    をそれぞれ一定値下げ、検知温度が前記制御温度よりも
    低く、かつ温度下降を続けている状態のとき、火力弱及
    び火力強の値をそれぞれ一定値上げる火力補正手段を有
    してなる請求項1〜6のいずれか1項に記載の誘導加熱
    調理器。
  8. 【請求項8】 火力調節手段は、火力弱及び火力強の値
    をそれぞれ一定値アップ、又はダウンさせた後、所定時
    間火力補正動作を禁止する火力補正禁止手段を有してな
    る請求項1〜7のいずれか1項に記載の誘導加熱調理
    器。
  9. 【請求項9】 火力調節手段は、温度変化検出手段によ
    り負荷鍋内に負荷が投入されたことを検知した後、負荷
    鍋の温度を設定温度に戻すために行なう加熱の火力を、
    制御温度に応じた値に設定する負荷投入復帰火力選択手
    段を有してなる請求項1〜8のいずれか1項に記載の誘
    導加熱調理器。
  10. 【請求項10】 火力調節手段は、温度変化検出手段に
    より負荷鍋内に負荷が投入されたことを検知した後加熱
    を行ない、前記負荷鍋の温度が設定温度に達した後、火
    力を一定時間毎に一定値ずつ温調用火力まで下げる負荷
    投入復帰火力緩和手段を有してなる請求項1〜9のいず
    れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  11. 【請求項11】 火力調節手段は、温度素子で検知した
    温度が入力手段で選択された制御温度よりも高い基準温
    度を越えている場合、負荷投入検知を禁止する第1の負
    荷投入検知禁止手段を有してなる請求項1〜10のいず
    れか1項に記載の誘導加熱調理器。
  12. 【請求項12】 火力調節手段は、入力手段で選択され
    た制御温度が基準値より低い場合の加熱動作において、
    負荷投入検知を禁止する第2の負荷投入禁止手段を有し
    てなる請求項1〜11のいずれか1項に記載の誘導加熱
    調理器。
  13. 【請求項13】 火力調節手段は、温度素子で検知した
    温度が入力手段で選択された制御温度よりも低い基準温
    度を下回ると、負荷鍋の温度を設定温度で安定させるた
    め、設定温度に応じた火力で加熱を行なう強制負荷投入
    検知手段を有してなる請求項1〜12のいずれか1項に
    記載の誘導加熱調理器。
  14. 【請求項14】 温度変化検出手段は、入力手段により
    加熱動作に移行した場合、温度素子で検知した温度が、
    前記入力手段によって選択された制御温度を中心値とし
    て、所定範囲内に所定時間安定したとき、温度到達した
    ことを知らせる温度到達報知手段を有してなる請求項1
    〜13のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  15. 【請求項15】 温度素子で検知する温度と、温度変化
    検出手段から算出される温度微分率とを入力値としたニ
    ューラルネットワークにより、負荷鍋内の温度を推定
    し、算出された負荷の推定温度に基づいて温調制御を行
    なうニューラルネットワーク手段を有してなる請求項1
    〜14のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  16. 【請求項16】 ニューラルネットワーク手段は、温度
    微分率ΔT/Δt算出の為の時間Δtを任意の値にする
    ことができる微分時間設定手段を有してなる請求項15
    記載の誘導加熱調理器。
  17. 【請求項17】 ニューラルネットワーク手段は、負荷
    鍋内の溶液の推定温度を算出するために必要な温度素子
    で検知する温度を、所定時間以上読み込まないと温調動
    作に移行させない温調禁止手段を有してなる請求項15
    記載の誘導加熱調理器。
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