JP3117817B2 - 超音波モータのステータ及びその製造方法 - Google Patents

超音波モータのステータ及びその製造方法

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JP3117817B2 JP04304190A JP30419092A JP3117817B2 JP 3117817 B2 JP3117817 B2 JP 3117817B2 JP 04304190 A JP04304190 A JP 04304190A JP 30419092 A JP30419092 A JP 30419092A JP 3117817 B2 JP3117817 B2 JP 3117817B2
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    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/10Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors
    • H02N2/16Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing rotary motion, e.g. rotary motors using travelling waves, i.e. Rayleigh surface waves
    • H02N2/163Motors with ring stator
    • HELECTRICITY
    • H02GENERATION; CONVERSION OR DISTRIBUTION OF ELECTRIC POWER
    • H02NELECTRIC MACHINES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H02N2/00Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction
    • H02N2/0005Electric machines in general using piezoelectric effect, electrostriction or magnetostriction producing non-specific motion; Details common to machines covered by H02N2/02 - H02N2/16
    • H02N2/005Mechanical details, e.g. housings
    • H02N2/0065Friction interface

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は超音波モータに係り、詳
しくはロータのトルク、出力及び効率を向上させる超音
波モータのステータ及びその製造方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】従来の超音波モータは、金属製のステー
タの下面に設けられた圧電素子に交流電圧を印加する
と、ステータに振動が発生し、該ステータの上面に載置
されたロータが回転するようになっている。このステー
タを図25に示す。円板形状に形成されたステータ50
の外周縁上面には放射状に複数のスリット51が形成さ
れ、このスリット51によって複数の突起体52が形成
されている。
【0003】このスリット51をステータ50に形成し
て突起体52を形成することにより、ステータ50が図
示しない圧電素子にて振動したとき、突起体52は縦方
向の振動だけでなく、横方向への振動も行うことができ
る。従って、突起体52の上面に載置される図示しない
ロータは該突起体52の縦方向への振動と、横方向への
振動により効率よく回転する。
【0004】ところで、ステータ50にスリット51を
形成して突起体52を形成し、この突起体52の振動に
よりロータを効率よく回転させるが、スリット51の寸
法をあまり広く取り過ぎると、突起体52の上面とロー
タとの接触面積が小さくなり、ロータを効率よく回転さ
せることができなくなってしまう。従って、スリットの
寸法をできるだけ小さくし、突起体52とロータとの接
触面積を大きくすることが望ましい。
【0005】しかし、ステータ50を機械加工により製
作し、切削加工によってスリット51を形成する場合、
製作工数が多くなって製作時間が多くなるとともに、コ
ストが高くなってしまうという問題がある。又、ロータ
が摺接するステータ50の突起体52上面の平面度を出
すために大幅な研磨(ラップ)加工を行う必要があり、
大変手間がかかるという問題がある。
【0006】そこで、ステータ50の製作時間の短縮、
ラップ加工の簡易化を図る目的としてステータ50を焼
結合金にて形成したり鍛造によって形成することが考え
られている。
【0007】又、この他に特開平3−198674号公
報に示す超音波モータのステータが提案されている。こ
のステータの外周縁上面にはステータの径方向に複数の
スリットが形成されて櫛歯状の振動部が形成されてい
る。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、焼結形成や鍛
造形成によってスリット51を形成して突起体52を形
成する場合、前記スリット51の寸法を小さくするには
限界がある。従って、突起体52とロータとの接触面積
を多くすることができなくなるため、ロータを効率よく
回転させることができなくなるという問題がある。
【0009】更に、焼結形成にてステータ50を形成し
た場合、ステータ50の密度が低いため、圧電素子の振
動が減衰しやすくロータを効率よく回転させることがで
きないという問題がある。
【0010】又、特開平3−198674号公報に示す
櫛歯状の振動部はステータの径方向と直交する方向から
見たときの形状が台形状となっている。そのため、粉体
を加圧形成してこの振動部を形成するとき、斜状部付近
の粉体に加わる加圧が逃げてしまう。従って、振動部全
体を均一に加圧形成することができず、振動部の密度を
均一にすることができないという問題がある。
【0011】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、その目的は焼結形成された少なくと
もステータの振動部の密度を向上させてロータの回転効
率を向上させるとともに、トルク及び出力を向上させ、
しかもステータの製作の簡素化及び低コスト化を図るこ
とができる超音波モータのステータ及びその製造方法を
提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は上記問題点を解
決するため、請求項1では、圧電素子に交流電圧を印加
して円環状のステータを振動させ、この振動により前記
ステータの上面に対して接触する円環状のロータを回転
させる超音波モータのステータにおいて、前記ステータ
は、焼結合金にて形成されるとともに、上面にはその径
方向に略等間隔にスリットを形成して櫛歯状の振動部を
形成し、かつ下面には前記圧電素子が取着される支持台
と、前記ステータを載置するための基台と、前記支持台
と前記基台とを連結し、前記支持台から前記基台に向か
う振動を減衰する肉薄部とを備え、前記振動部は、前
肉薄部よりも高密度に加工されることをその要旨とす
る。
【0013】請求項2では、前記櫛歯状の振動部は、ス
テータの径方向と直交する方向から見たとき方形形状で
あることをその要旨とする。
【0014】請求項3では、前記高密度の加工は、加圧
加工であることをその要旨とする。請求項4では、前記
櫛歯状の振動部は、空孔率10%未満に加工されたこと
をその要旨とする。
【0015】請求項5では、前記焼結後のステータにお
ける櫛歯状の振動部は、基部よりも先端部の方が幅広と
なるように形成されたことをその要旨とする。請求項6
では、圧電素子に交流電圧を印加して円環状のステータ
を振動させ、この振動により前記ステータの上面に対し
て接触する円環状のロータを回転させる超音波モータの
ステータの製造方法において、上面にはその径方向に略
等間隔にスリットを形成して櫛歯状の振動部を形成し、
かつ下面には前記圧電素子が取着される支持台と、前記
ステータを載置するための基台と、前記支持台と前記基
台とを連結し、前記支持台から前記基台に向かう振動を
減衰する肉薄部とを備えた圧力成形ステータを得るため
に金属の粉体を加圧する圧力成形工程と、前記圧力成形
ステータを焼成し焼結体を得る焼結加工工程と、前記焼
結加工工程で得られた焼結体の櫛歯状の振動部上面に対
してのみ加圧し、単位体積あたりの密度を増加させる
圧加工工程とを備えたことをその要旨とする。
【0016】請求項7では、前記加圧加工工程における
圧力は、10kg/mm2 以上であることをその要旨と
する。請求項8では、前記焼結加工工程の後、焼結体に
対する寸法精度向上のサイジング加工工程を行い、その
後前記加圧加工工程を行うことをその要旨とする。
【0017】
【作用】請求項1において、櫛歯状の振動部を肉薄部よ
り高密度に加工することにより、圧電素子の振動が振
部において減衰しにくくなり、圧電素子の振動がロータ
に効率よく伝達される。
【0018】請求項2において、振動部をステータの径
方向と直交する方向から見て略方形状に形成したことに
より、ステータを形成する際、櫛歯状の振動部の全体に
均等な成形加圧を与えることができる。従って、櫛歯状
の振動部の密度が均一化される。
【0019】請求項3において、加圧加工により櫛歯状
の振動部が高密度に加工される。請求項4において、櫛
歯状の振動部を空孔率10%未満で加工することによ
り、圧電素子の振動が振動部において減衰しにくくな
り、圧電素子の振動がロータに効率よく伝達される。
【0020】請求項5において、振動部の基部よりも先
端部の方幅広に形成したため、ロータと振動部の上面
との接触面積を大きくすることができる。従って、圧電
素子の振動がロータに効率よく伝達される。
【0021】請求項6において、圧力成形工程では、金
属の粉体を加圧してステータが成形される。焼結加工工
程では、このステータが焼成され焼固められる。加圧加
工工程では、焼結加工により焼固められたステータにお
ける櫛歯状の振動部上面が加圧され、振動部が高密度に
加工される。
【0022】請求項7において、加圧加工時の加圧を1
0kg/mm2 以上とすれば振動部が高密度となる。
又、加圧加工時の加圧を10kg/mm2 以上とすれ
ば、密度の値が飽和状態に近い状態となる。従って、圧
電素子の振動が振動部において減衰しにくくなり、圧電
素子の振動がロータに効率よく伝達される。
【0023】請求項8において、焼結加工工程の後、サ
イジング加工を行うことにより、焼結させたステータの
寸法精度が向上する。その後、そのステータに対して加
圧加工が行われる。
【0024】
【実施例】以下、本発明を超音波モータに具体化した一
実施例を図1〜図16に基づいて説明する。
【0025】図1に示すように、超音波モータを構成す
る本体ケース1は基台2と上部カバー3とから構成さ
れ、前記基台2と上部カバー3とから収納空間部4が形
成されている。前記基台2の中央上面には載置部5が突
出形成されるとともに、該基台2の中央下面には収納凹
部6が凹設されている。そして、前記基台2の中央には
挿通孔7が形成され、該挿通孔7を介して回転軸8の先
端が前記収納空間部4に挿入されている。又、前記回転
軸8は収納凹部6に配設される軸受9によって回転可能
に支持されている。
【0026】前記載置部5上面における挿通孔7の外周
縁には係止片5aが一体形成されている。又、載置部5
には焼結金属製の円環状のステータ10が載置され、該
ステータ10に形成された貫通孔11に前記係止片5a
が上方に向かって挿通され、係止片5aの上端が貫通孔
11の外周縁と係合されている。これにより、ステータ
10は基台2の載置部5に対して係止固定されている。
又、前記ステータ10の貫通孔11には前記回転軸8が
挿通された状態となっている。
【0027】前記ステータ10は載置部5に載置される
基台12と、この基台12の外周に一体形成される肉薄
部13と、この肉薄部13の外周に一体形成される支持
台14とから構成されている。そして、ステータ10に
おける支持台14の上面には、該ステータ10の貫通孔
11を中心に径方向に対して等間隔となる複数のスリッ
ト15が形成されている。前記支持台14の上面に対し
てスリット15を複数形成することにより、ステータ1
0における支持台14の上面には櫛歯状の振動部16が
形成されている。又、前記振動部16はステータ10の
径方向と直交する方向から見たとき、方形状となるよう
に形成されている。
【0028】図2,図3に示すように、前記ステータ1
0における支持台14の上面外周部に形成された放射状
の複数のスリット15の幅は約1mmとなっている。
又、前記振動部16の上部には上方へ向かう程拡開する
ように形成された突出部16aが形成され、この突出部
16aによって振動部16の上部におけるスリット15
の寸法を小さくするようにしている。
【0029】尚、本実施例においては、突出部16aに
よるスリット15の寸法を0.5mm程度としている。
前記スリット15によって形成された振動部16は圧電
素子10aの振動による進行波により上下及び水平方向
に振動する。つまり、スリット15の形成によりステー
タ10の振動部16に上下方向の振動ばかりでなく、水
平方向の振動も発生させることができる。この振動部1
6の上下及び水平方向への振動によりロータ17は進行
波の進行方向とは逆の方向に回転する。又、振動部16
の上部に形成された突出部16aによってスリット15
の寸法を小さくしているため、ステータ10の振動部1
6とロータ17との接触面積を多くすることができるよ
うになっている。
【0030】図1に示すように、前記ステータ10の裏
面外周縁には圧電素子10aが付着されている。そし
て、前記圧電素子10aには90degの位相差を持っ
た電圧がそれぞれ印加され、電気エネルギーを振動エネ
ルギーに変換するようになっている。これにより、ステ
ータ10の振動部16には一方向に進む進行波が発生す
るようになっている。
【0031】前記ステータ10における振動部16の上
面にはアルミニウムにより構成された金属製のロータ1
7が載置されている。そして、前記ロータ17の下面周
縁にはライニング材(耐摩耗性のテフロン系樹脂)18
が付着されている。又、前記ロータ17の中央には挿入
孔19が透設されている。そして、この挿入孔19には
前記回転軸8が挿入され、該回転軸8の先端部がロータ
17の上部に突出した状態となっている。又、前記ロー
タ17は回転軸8を介して接地された状態になってい
る。
【0032】又、前記ロータ17の上面には弾性部材2
0が載置され、この弾性部材20は前記回転軸8の先端
部に設けられた雄ねじ8aに螺合するナット21を締め
付けることによって前記ロータ17を下方へ押圧してい
る。従って、前記ロータ17はライニング材18を介し
てステータ10の上面に対して圧接された状態で載置さ
れている。そして、圧電素子10aの振動によってステ
ータ10の振動部16に発生した一方向の進行波によ
り、ロータ17及び回転軸8は一方向の進行波とは逆の
方向に回転するようになっている。
【0033】次に、前記ステータ10の製造行程につい
て説明する。まず、形成加工について説明する。図5に
示すように、円柱状の下形成金型25の上部外周縁には
円環状の案内金型26が嵌め込まれている。前記下形成
金型25の中央上面には挿通孔11を形成する円筒形状
の孔形成突部27が形成されている。そして、下形成金
型25の上部外周面には孔形成突部27を中心に放射状
に延びる凹凸部28が複数形成されている。
【0034】そして、前記凹凸部28は孔形成突部27
の径方向と直交する方向からの形状を方形状となるよう
に形成されている。この凹凸部28によってステータ1
0の支持台14に対してスリット15が形成されるとと
もに、振動部16が形成されるようになっている。
【0035】前記下形成金型25の上面において、前記
凹凸部28の内周面側には円環状の形成突部29が形成
されている。この形成突部29によって前記ステータ1
0に対して肉薄部13を形成する形成凹部29aが形成
されるようになっている。
【0036】前記下形成金型25の上部には円柱状の上
形成金型30が対向するように配設されている。この上
形成金型30は前記案内金型26に沿って上下にスライ
ド可能となっている。前記上形成金型30の中央には透
孔31が形成され、前記下形成金型25の孔形成突部2
7が挿入されるようになっている。前記上形成金型30
の下面において、前記下形成金型25の形成突部29に
対向するように円環状の逃げ凹部32が形成されてい
る。
【0037】従って、前記逃げ凹部32を上形成金型3
0に形成したことにより、ステータ10における基台1
2、肉薄部13を形成する部分、支持台14の厚さを略
均等にすることができるようになっている。
【0038】そして、焼結合金となる粉体(本実施例に
おいては、りん青銅)33を予め定められた質量だけ下
形成金型25に充填する。このとき、下成形金型25の
凹凸部28に粉体33を充填することができるため、凹
凸部28によりステータ10に対してスリット15及び
振動部16が確実に形成される。
【0039】この他に、例えば下形成金型25と上形成
金型30との配置を逆にし、上形成金型30に粉体33
を予め定められた質量だけ充填することも考えられる。
そして、前記下形成金型25をスライドさせてステータ
10を形成する。このとき、下形成金型25の凹凸部2
8によりスリット15及び振動部16が形成される。し
かし、凹凸部28に粉体33が充分入り込むことができ
ない場合があり、不良品を製造する可能性がある。従っ
て、この実施例においてはこのような不良品の製造の防
止を行うことができる。
【0040】そして、上形成金型30によって所定の形
成圧力で粉体33を加圧し、ステータ10を形成する。
このとき、ステータ10における基台12、肉薄部13
を形成する部分、支持台14の厚さが略均等となってい
るため、形成圧力を均等に与えることができる。この結
果、ステータ10を構成する粉体33の単位体積当たり
の密度が均一となるようになっている。
【0041】更に、凹凸部28が方形状となっているた
め、ステータ10に形成される方形状の振動部16全体
に均等な加圧力が与えられる。従って、振動部16にお
ける粉体33の単位体積当たりの密度が均一にできるよ
うになっている。
【0042】次に、焼結加工について説明する。形成加
工により所定の形成圧力で加圧されたステータ10は図
示しない加熱装置内で所定の行程に基づいて高温加熱さ
れて焼結加工される。
【0043】このとき、りん青銅によってステータ10
を形成して加熱加工した場合、約2%の収縮がある。そ
のため、ステータ10の挿通孔11の内径寸法が変化す
るため、この内径寸法の精度を向上させるための加工、
つまりサイジング加工が行われる。
【0044】次に、このサイジング加工について説明す
る。図6に示すように、円柱状となる加工下金型35の
中央には貫通孔36が形成され、この貫通孔36内には
矯正ロッド37がスライド可能に配設されている。この
矯正ロッド37の直径はステータ10の挿通孔の内径と
同じ寸法となっている。又、前記加工下金型35の上面
には焼結加工後のステータ10が載置されるようになっ
ている。このとき、ステータ10の振動部16が上面と
なるように配置するため、加工下金型35には受け凹部
35bが形成されている。従って、ステータ10の逃げ
突部33aが収納されるようになっている。
【0045】前記加工下金型35の上部外周には加工ガ
イド金型38が嵌め込まれている。そして、前記加工下
金型35の上部には加工上金型39が対向するように配
設されている。この加工上金型39は加工ガイド金型3
8に沿って上下にスライドするようになっている。前記
加工上金型39の中央には挿入孔40が形成され、前記
矯正ロッド37が挿入可能となっている。
【0046】又、加工上金型39の下面には円環状の挿
入突部41が形成され、前記ステータ10に形成された
形成凹部29aに嵌まり込むようになっている。更に、
前記加工上金型39の下面外周にはステータ10におけ
る振動部16の上面を加圧する加圧凹部42が形成され
ている。
【0047】従って、図6に示すように、焼結形成され
たステータ10を振動部16が上面となるように加工下
金型35の上面に載置する。この状態で、加工上金型3
9をスライドさせる。そして、加工上金型39、加工下
金型35及び加工ガイド金型38によってステータ10
を挟持する。その後、図7に示すように、矯正ロッド3
7を上方へスライドさせると、剪断によってステータ1
0の貫通孔11が矯正ロッド37の直径と同じになる。
従って、貫通孔11の内径寸法が予め設定された値とな
る。
【0048】そして、サイジング加工後のステータ10
を図8に示す。この時点で、ステータ10には逃げ凹部
32によって逃げ突部33aが形成された状態となって
いる。そのため、点線にて示す部分に沿って逃げ突部3
3aを切削加工して切削凹部33bを形成することによ
りステータ10に対して肉薄部13が形成される。従っ
て、肉薄部13における焼結合金の単位体積当たりの密
度を基台12及び支持台14における焼結合金の単位体
積当たりの密度と略同じにすることができるようになっ
ている。尚、この時点でステータ10の径方向とは直交
する方向から見たときの振動部16は方形状となってお
り、図9に示すように、スリット15の幅は1mmとな
っている。
【0049】次に、サイジング加工後のステータ10に
おける焼結合金の単位体積当たりの密度を増加させる行
程について説明する。本実施例においては、加圧加工を
行って振動部16の密度を増加させている。尚、前述し
たサイジング加工を行う際の各金型35,38,39と
略同一構成のため、構成の異なる部分についてのみ詳述
し、その他の構成については同一番号を付してその説明
を省略する。
【0050】その加圧加工について説明する。図10に
示すように、加圧下金型35aの上面中央には円柱状の
挿入突部45が形成されている。この挿入突部45はサ
イジング加工後のステータ10の挿通孔11に挿通され
るようになっている。又、加圧下金型35aの上面には
円環状の支持突部46が形成され、前記ステータ10の
切削凹部33bに挿入されるようになっている。そし
て、加圧下金型35aの上部外周には加圧ガイド金型3
8aが嵌め込まれている。
【0051】又、加圧上金型39aの下面及び挿入突条
41がステータ10の基台12及び形成凹部29aに当
接する前に、加圧凹部42が振動部16と当接するよう
になっている。従って、図11に示すように、加圧凹部
42によってステータ10の振動部16及び支持台14
のみが加圧されるようになっている。
【0052】図10に示すように、前記加圧下金型35
aにサイジング加工後のステータ10を振動部16が上
面となるように載置する。この状態において、前記加圧
上金型39aを下方にスライドさせると、加圧凹部42
によってステータ10の振動部16及び支持台14のみ
が加圧される。すると、図22に誇張して示すステータ
10の振動部16上面に形成された空孔16bと同じ振
動部16及び支持台14の焼結合金の空孔が押しつぶさ
れる。そのため、振動部16及び支持台14の空孔率は
本実施例において5〜15%となる。従って、振動部1
6及び支持台14の焼結合金が圧縮された状態となる。
この結果、振動部16及び支持台14における焼結合金
の単位体積当たりの密度が上昇する。
【0053】又、焼結形成時のステータ10における振
動部16上面の平面度が悪い(約100μm)。しか
し、加圧凹部42によって振動部16及び支持台14を
加圧することにより、振動部16における上面の平面度
を向上させることができる。
【0054】更に、図2に示すように、加圧凹部42に
よって振動部16の上面を加圧し、該振動部16はその
上面に向かうほど拡開する突出部16aが形成されてい
る。そのため、振動部16上部の突出部16a間のスリ
ット15の幅は本実施例において0.5mmとなってい
る。
【0055】次に、上記のように構成された超音波モー
タの動作に付いて簡単に説明する。図示しない駆動回路
から圧電素子10aに90degの位相差を持った駆動
電圧を印加すると、該圧電素子10aが振動してステー
タ10に一方向の進行波が発生する。この進行波によっ
てステータ10の上面外周に形成された振動部16が上
下及び水平方向に振動する。この振動により、ロータ1
7はステータ10の一方向の進行波とは逆の方向に回転
する。
【0056】従って、スリット15により突起部16を
形成することから、振動部16には上下方向の振動ばか
りでなく、水平方向の振動も発生させることができる。
この結果、ロータ17を効率よく回転させることができ
るため、トルク及び出力を増加させることができる。
【0057】又、ステータ10にスリット15を形成し
て複数の振動部16を設け、この振動部16には加圧に
よりスリット15の寸法を小さくする突出部16aを形
成しているため、ロータ17と振動部16の接触面積を
多くすることができる。この結果、振動部16の上下及
び水平方向への振動をロータ17に効率よく伝達するこ
とができるため、ロータ17を効率よく回転させること
ができる。従って、モータのトルク及び出力を増加させ
ることができる。
【0058】更に、前記振動部16の上部における突出
部16aは加圧下金型35,加圧ガイド金型38,加圧
上金型39によって加圧されて形成されるが、このとき
振動部16の上面の平面度を向上させることができる。
この結果、振動部16の上面とロータ17の下面との接
触率を向上させることができるので、各振動部16の振
動をロータ17に伝達させることができ、ロータ17を
効率よく回転させることができる。
【0059】次に、上記のように構成されたステータ1
0の諸特性について説明する。図12は、ステータ10
の振動部16に加えた面圧に対する振動部16の平面度
を示したものである。そして、焼結形成後のステータ1
0の平面度は約120μmである。又、面圧を10kg
/mm2 とすると、平面度は約25μmに向上する。更
に、面圧を130kg/mm2 とすると、平面度は約5
μmに向上する。この結果、面圧を増加させれば平面度
も向上することが分かる。更に、面圧を10kg/mm
2 以上とすれば平面度の向上率が小さくなり、飽和状態
に近くなる。従って、面圧を10kg/mm2 とするこ
とが望ましい。
【0060】図13は、ステータ10の振動部16に加
えた面圧に対する振動部16の密度を示したものであ
る。そして、焼結形成後のステータ10における振動部
16の密度は約8.0g/cm3 である。又、面圧を1
0kg/mm2 とすると、密度は約8.1g/cm3
なる。更に、面圧を130kg/mm2 とすると、密度
は約8.2g/cm3 となる。この結果、面圧を増加さ
せれば密度も向上することが分かる。更に、面圧を10
kg/mm2 以上とすれば密度の増加率が小さくなり、
飽和状態となる。従って、面圧を10kg/mm2 とす
ることが望ましい。
【0061】又、りん青銅の固まりの密度は8.93g
/cm3 となる。そして、焼結形成後のステータ10に
おける振動部の密度は8.0g/cm3 となり、密度割
合は8.0g/cm3 ÷8.93g/cm3 ×100=
89.6%となる。このときの空孔率は10.4%であ
る。
【0062】ここで、面圧を10kg/mm2 としたと
きの振動部16の密度は、8.1g/cm3 となる。従
って、密度割合は8.1g/cm3 ÷8.93g/cm
3 ×100=90.7%となる。このときの空孔率は
9.3%である。更に、面圧を130kg/mm2 とし
たときの振動部16の密度は、8.2g/cm3 とな
る。従って、密度割合は8.2g/cm3 ÷8.93g
/cm3 ×100=91.8%となる。このときの空孔
率は8.2%である。
【0063】この結果、振動部16を加圧加工すること
により、90%以上の高密度に加工していることが分か
る。即ち、振動部16は、空孔率10%未満で加圧加工
されていることになる。又、上記の手順にて製造したス
テータ10の諸条件を異ならせた場合の超音波モータの
諸特性に付いて説明する。
【0064】図14はトルクTと回転数Nとの関係と示
す特性図である。実線(A)は振動部16の密度が7.
8g/cm3 で、振動部16の平面度が1.5μmとな
るステータ10を超音波モータに使用したときの特性を
示す。一点鎖線(B)は振動部16の密度が7.4g/
cm3 で、振動部16の平面度が1.5μmとなるステ
ータ10を超音波モータに使用したときの特性を示す。
二点鎖線(C)は振動部16の密度が7.0g/cm3
で、振動部16の平面度が1.5μmとなるステータ1
0を超音波モータに使用したときの特性を示す。
【0065】この特性から分かるように、振動部16の
密度が高ければ高い程、高トルク特性を示すことが分か
る。図15はトルクTと回転数Nとの関係を示す特性図
である。実線(G)は振動部16の平面度が2.5μm
で、振動部16の密度が8.2g/cm3 となるステー
タ10を超音波モータに使用したときの特性を示す。一
点鎖線(H)は振動部16の平面度が4.5μmで、振
動部16の密度が8.2g/cm3 となるステータ10
を超音波モータに使用したときの特性を示す。二点鎖線
(I)は振動部16の平面度が10μmで、振動部16
の密度が8.2g/cm3 となるステータ10を超音波
モータに使用したときの特性を示す。
【0066】この特性から分かるように、振動部16の
平面度が高精度である程、高トルク特性を示すことが分
かる。図16は加圧加工を行ったステータ10、焼結成
形後のステータ10、従来の単体の金属を切削加工して
成形したステータ50のトルクTと回転数Nとの関係を
示す特性図である。
【0067】実線(J)は振動部16の密度が8.2g
/cm3 で、平面度が2.5μmとなる加圧加工を行っ
たステータ10を超音波モータに使用したときの特性を
示す。一点鎖線(K)は振動部16の密度が8.0g/
cm3 で、平面度が4.0μmとなる焼結形成後のステ
ータ10を超音波モータに使用したときの特性を示す。
二点鎖線(L)は振動部16の密度が8.93g/cm
3 で、平面度が1.0μmとなる切削加工により製造さ
れた従来のステータ50を超音波モータに使用したとき
の特性を示す。
【0068】この特性から分かるように、加圧加工を行
ったステータ10の方が加圧加工を行わなかったステー
タ10より高トルク特性を得ることが分かる。又、加圧
加工を行ったステータ10と従来の切削加工によるステ
ータ50との特性は略同等となるが、加圧加工を行った
ステータ10の平面度を切削加工によるステータ50と
同じにすれば加圧加工を行ったステータ10の方が高ト
ルク特性となる。
【0069】従って、ステータ10の径方向と直交する
方向からの振動部16の形状を方形状としたため、粉体
33を加圧してステータ10を形成するとき、振動部1
6に均等な加圧をかけることができる。この結果、振動
部16の密度を均一にすることができる。そのため、密
度の不均一による圧電素子10aの振動が部分的に減衰
することがなくなる。この結果、ロータ17に対して圧
電素子10aからの安定した振動を与えることができ
る。
【0070】又、ステータ10の少なくとも振動部16
を加圧加工することにより、振動部16及び支持台14
における焼結合金の空孔が押しつぶされて空孔率が向上
する。更に、振動部16の密度が向上する。この結果、
圧電素子10aによる振動が減衰することなくロータ1
7に伝達され、ロータ17を効率よく回転させることが
できる。
【0071】又、加圧加工によって振動部16の平面度
も向上するため、ロータ17の下面と振動部16の上面
との接触率が上昇する。この結果、圧電素子10aから
の振動をロータ17に効率よく伝達することができ、ト
ルク及び回転効率を向上させることができる。更に、振
動部16の平面度が向上することにより、振動部16の
平面度を高精度にするための研磨加工(ラップ加工)を
行う時間を簡単にし、短時間で行うことができる。
【0072】そして、ステータ10を粉体33によって
加圧形成するとき、逃げ突部33aを形成してステータ
10の厚さを全体的に均等にした。そのため、切削凹部
33bを形成して肉薄部13を形成したとき、肉薄部1
3の密度も支持台14や振動部16の密度と同じにする
ことができる。
【0073】又、肉薄部13を形成したことにより、圧
電素子10aの振動が基台12に伝達されにくくなる。
この結果、圧電素子10aの振動によって超音波モータ
の本体ケース1が振動して異音を出すようなことを防止
することができる。
【0074】尚、図11の加圧凹部42の深さを調整
し、加圧上金型39の下面全体がステータ10の上面に
当接するようにしてもよい。この構成を採用すれば、ス
テータ10全体を加圧して全体の密度を向上させること
が可能となる。
【0075】本実施例においては、加圧加工を行った
後、ステータ10の振動部16のラップ加工を行った
が、必要に応じてラップ加工を施さなくてもステータ1
0は使用することができる。
【0076】本実施例においては、ステータ10をサイ
ジング加工し、その後ステータ10の振動部16のみを
加圧したが、全体を加圧するようにしてもよい。更に、
図17に示すように、ステータ10をサイジング加工し
たとき、ステータ10を加圧するようにしてもよい。こ
のとき、加工上金型39は振動部16以外のステータ1
0と接しないように形成されている。これはステータ1
0の振動部16に過大な加圧をかけて面圧を130kg
/mm2 とするためである。このとき、加工上金型39
に加えられる力は本実施例において80tonとなる。
そして、振動部16が加圧されると、図18に示すよう
に、振動部16以外のステータ10も加圧される。
【0077】従って、切削加工前となるステータ10は
厚さが略均等であるため、基台12、肉薄部13の単位
体積当たりの密度を均一にすることができる。又、振動
部16が加圧された後、ステータ10全体が加圧され
る。このとき、挿通孔11には矯正ロッド37が挿通さ
れている。従って、矯正ロッド37によって挿通孔11
付近のステータ10が内側に膨張することを防止するこ
とができる。この結果、ステータ10を確実に加圧する
ことができ、密度の高いステータ10を製造することが
できる。
【0078】本実施例においては、振動部16の突出部
16aを形成し、振動部16の上部におけるスリット1
5の寸法を0.5mmとしたが、この寸法に限定される
必要はない。つまり、スリット15の寸法はできる限り
小さくした方が振動部16とロータ17との接触面積の
増加につながって望ましい。従って、突出部16aが互
いに干渉しない程度に振動部16に形成すればよい。
又、突出部16aを形成した部分のスリット15の寸法
は1mm以下とするのが望ましい。つまり、スリット1
5の寸法が1mm以上となると、振動部16の振動がロ
ータ17に伝達しにくくなり、ロータ17の回転効率が
悪くなるからである。
【0079】更に、本実施例においては、予め形成され
るスリット15の幅を1mmとしたが、その後加圧加工
により突出部16aを形成してスリット15の幅を1m
m以下とするため、1mm以上の幅となるスリット15
をステータ10に予め形成することができる。この結
果、ステータ10を焼結形成又は鍛造形成により容易に
形成することができる。
【0080】又、本実施例においては、振動部16の上
部を加圧して突出部16aを形成したが、図19に示す
ように、振動部16の上部に横方向に突出する突出部1
6aを形成し、振動部16の全体を断面T字状となるよ
うに形成してもよい。
【0081】更に、図20に示すように、振動部16を
加圧して基部から円弧状に幅広となるように形成しても
よい。このとき、振動部16の基部よりも該振動部16
の上面を幅広に形成する。この結果、振動部16の上面
とロータ17との接触面積を多くすることができ、ロー
タ17を効率よく回転させることができる。
【0082】本実施例においては、振動部16の上面を
水平状態に形成したが、図21に示すように、振動部1
6の上面を内径方向に角度10分程度下がる傾斜面とす
るように形成することも可能である。振動部16の上面
には弾性部材20によって押圧されるロータ17が載置
される。このため、ロータ17の外周部下面がその押圧
力によって反り、振動部16もその押圧力によって下方
に反ってしまい、ロータ17と振動部16の上面とが不
完全な接触状態となることを防止することができる。
尚、振動部16の上面の傾斜角度は弾性部材20の押圧
の力加減によって変化するため、必要に応じて変更する
ことも可能である。
【0083】又、この傾斜面は上成形金型30によって
形成することも可能である。更に、ラップ加工を行うと
き、傾斜面とするように形成することも可能である。こ
の結果、従来ロータ17の下面に設けていた傾斜面が不
要となってロータ17の加工が容易となる。
【0084】又、図22に示すように、目潰し材47を
ロータ10の径方向又は周方向(本実施例においては径
方向)に移動させて振動体16の上面を滑らすようにす
ることにより、誇張して示す振動部16の空孔16bの
目潰し加工を行うこともできる。その後、更に振動部1
6上面の研磨加工(ラップ加工)することにより、平面
度を向上させることができる。
【0085】尚、目潰し加工はステータ10の焼結成形
後であれば、いつ行ってもよい。又、ステータ10は多
孔質の焼結合金のため、圧電素子10aを接着する支持
台14の下面を特別に面粗らし加工を行わなくても、圧
電素子10aを接着剤によって強固に固定することがで
きる。
【0086】又、本実施例において、ステータ10の振
動部16を加圧して単位体積当たりの密度を向上させる
ようにしたが、振動部16上面の空孔16bに対して図
23に示すように、例えば吸振性の低い銅48を溶浸さ
せて密度を向上させるようにすることも可能である。こ
の銅48の他に亜鉛、アルミニウム、銀等の金属又は高
分子化合物を溶浸又は含浸させることも可能である。
【0087】この他に、サイジング加工を終えたステー
タ10は切削加工を施して逃げ突部33aを削り落とし
て肉薄部13を形成する。続いて、図24に示すように
櫛歯状の振動部16の上面を打圧金型43によって叩き
加工することにより、互いに隣合う櫛歯状の振動部16
の上面の平面度を所定規格値内に入れるようにしてもよ
い。この結果、叩き加工により櫛歯状の振動部16が打
圧されて高密度となるとともに、支持台14の下方部に
焼結多孔質体の通常密度部分が形成される。
【0088】尚、円環形の超音波モータ以外の三相入力
の進行波型或いは同相駆動型超音波モータのステータ
も、上記のように焼結合金により製造した後、サイジン
グ加工、加圧加工、目潰し加工及びラッピング加工を適
宜施して製作することも可能である。
【0089】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、焼
結形成されたステータの振動部の密度を向上させてロー
タの回転効率を向上させるとともに、トルク及び出力を
向上させ、しかもステータの製作の簡素化及び低コスト
化を図ることができる優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る超音波モータの断面図である。
【図2】ステータにおける振動部の形状を示す部分側面
図である。
【図3】ステータの形状を示す部分斜視図である。
【図4】ステータの形状を示す部分平面図である。
【図5】粉体を加圧加工を行うことを示す説明図であ
る。
【図6】サイジング加工を行うことを示す説明図であ
る。
【図7】サイジング加工を行うことを示す説明図であ
る。
【図8】切削加工前のステータを示す断面図である。
【図9】加圧加工前の振動部の形状を示す部分側面図で
ある。
【図10】振動部の加圧加工を行うことを説明する説明
図である。
【図11】振動部の加圧加工を行うことを説明する説明
図である。
【図12】面圧に対するステータの振動部の平面度を示
す特性図である。
【図13】面圧に対するステータの振動部の密度を示す
特性図である。
【図14】超音波モータにおけるトルク−回転数の特性
図である。
【図15】超音波モータにおけるトルク−回転数の特性
図である。
【図16】超音波モータにおけるトルク−回転数の特性
図である。
【図17】サイジング加工を行った後、加圧加工を行う
ことを説明する説明図である。
【図18】サイジング加工を行った後、加圧加工を行う
ことを説明する説明図である。
【図19】振動部の形状の別例を示す部分側面図であ
る。
【図20】振動部の形状の別例を示す部分側面図であ
る。
【図21】ステータの別例を示す断面図である。
【図22】目潰し加工を説明する説明図である。
【図23】振動部の空孔に対して銅を含浸したことを示
す説明図である。
【図24】ステータの振動部を叩き加工することを示す
説明図である。
【図25】従来のステータを示す斜視図である。
【符号の説明】
10…ステータ、10a…圧電素子、17…ロータ、1
5…スリット、16…振動部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 鈴木 孝夫 愛知県刈谷市昭和町1丁目1番地 日本 電装 株式会社 内 (56)参考文献 特開 平3−198674(JP,A) 特開 平2−197272(JP,A) 特開 平4−109878(JP,A) 特開 平4−109879(JP,A) 実開 昭63−143096(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02N 2/00 - 2/18

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 圧電素子に交流電圧を印加して円環状の
    ステータを振動させ、この振動により前記ステータの上
    面に対して接触する円環状のロータを回転させる超音波
    モータのステータにおいて、 前記ステータは、焼結合金にて形成されるとともに、上
    面にはその径方向に略等間隔にスリットを形成して櫛歯
    状の振動部を形成し、かつ下面には前記圧電素子が取着
    される支持台と、前記ステータを載置するための基台
    と、前記支持台と前記基台とを連結し、前記支持台から
    前記基台に向かう振動を減衰する肉薄部とを備え、前
    振動部は、前肉薄部よりも高密度に加工されることを
    特徴とする超音波モータのステータ。
  2. 【請求項2】 前記櫛歯状の振動部は、ステータの径方
    向と直交する方向から見たとき方形形状であることを特
    徴とする請求項1に記載の超音波モータのステータ。
  3. 【請求項3】 前記高密度の加工は、加圧加工であるこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の超音波モ
    ータのステータ。
  4. 【請求項4】 前記櫛歯状の振動部は、空孔率10%未
    に加工されたことを特徴とする請求項1〜請求項3の
    うちいずれか一項に記載の超音波モータのステータ。
  5. 【請求項5】 前記焼結後のステータにおける櫛歯状の
    振動部は、基部よりも先端部の方が幅広となるように形
    成されたことを特徴とする請求項1〜請求項4のうちい
    ずれか一項に記載の超音波モータのステータ。
  6. 【請求項6】 圧電素子に交流電圧を印加して円環状の
    ステータを振動させ、この振動により前記ステータの上
    面に対して接触する円環状のロータを回転させる超音波
    モータのステータの製造方法において、 上面にはその径方向に略等間隔にスリットを形成して櫛
    歯状の振動部を形成し、かつ下面には前記圧電素子が取
    着される支持台と、前記ステータを載置するための基台
    と、前記支持台と前記基台とを連結し、前記支持台から
    前記基台に向かう振動を減衰する肉薄部とを備えた圧力
    成形ステータを得るために金属の粉体を加圧する圧力成
    形工程と、 前記圧力成形ステータを焼成し焼結体を得る焼結加工工
    程と、 前記焼結加工工程で得られた焼結体の櫛歯状の振動部上
    面に対してのみ加圧し、単位体積あたりの密度を増加さ
    せる加圧加工工程とを備えたことを特徴とする超音波モ
    ータのステータの製造方法。
  7. 【請求項7】 前記加圧加工工程における圧力は、10
    kg/mm2 以上であることを特徴とする請求項6に記
    載の超音波モータのステータの製造方法。
  8. 【請求項8】 前記焼結加工工程の後、焼結体に対する
    寸法精度向上のサイジング加工工程を行い、その後前記
    加圧加工工程を行うことを特徴とする請求項6又は請求
    項7に記載の超音波モータのステータの製造方法。
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