JPH03198674A - 超音波モータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、超音波モータ、特に、ステータの圧電セラミ
ックリングの屈曲振動によってローダが回転する超音波
モータに関する。

〔従来の技術〕

超音波モータは、一般に、屈曲振動する圧電セラミック
リングが接着されたステータと、そのステータに重ね合
わされて回転するロータとを備えている。圧電セラミッ
クリングの圧電素子には、位相が９０°ずれた２つの交
流信号が印加され、これによってステータの表面に現れ
る弾性表面進行波によりロータが回転する。

上述のような超音波モータに使用されるステータは、表
面進行波をロータに有効に伝えるため、放１・１状に配
置された多数の溝を含む複雑で高精度の形状を有して・
いる。このため、従来の超音波モータのステータは、切
削加工によって作成されている。

〔発明が解決しようとする課題〕

前記従来の切削加工によるステータには、切削時の強い
応力によって、加工歪みが残る。特に、ステータの内周
側の薄肉部分が切削によって加」−されると、その部分
の加工歪みにより、ステータ全体が反ってしまう傾向が
ある。また、超音波モータのステータとし゛ζ要求され
る形状に切削加工を行うと、製造コストが高くつくとい
う問題が生じる。

本発明の目的は、加工歪みがなく、低コストで製造する
ことができ、しかも負荷特性が向上する超音波モータを
提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明に係る超音波モータは、ステータに装着多孔質焼
結体で構成されている。

〔作用〕

本発明のステータは、微小な空孔が均一に分散された多
孔質結焼体から構成されている。この多孔質結焼体のス
テータを用いることにより、共振周波数を低減でき、モ
ータの負荷特性が向上する。

多孔質結焼体のステータは、たとえばメタルインジェク
ションにより形成される。この場合には、複雑な切削加
工が不要となり、加工歪みによる不具合は発生しない。

また、製造コストの低減がはかれる。

尚、多孔質結焼体は、空孔率が５％未満とすることが好
ましい。空孔率が５％以上となると、ステータの強度が
低下してしまい、焼結後に部分的なソリが生じ易い。

〔実施例〕 以下、本発明を図面に基づいて説明する。

第１図は本発明の超音波モータの部分断面図であり、第
２図は分解斜視図である。

本発明の超音波モータは、微小な空孔が均一に分布した
多孔質焼結体から成る圧電セラミックリング１９を含む
ステータ１と、該ステータｌから伝播される進行数によ
って回転するロータ１５とから主として構成されている
。

ステータｌは、第３図に示すように多孔質焼結体から成
り、その中央に孔２を有する概ね円盤状の部材である。

ステータ１の外周部には、円環状の肉厚部３が形成され
ている。肉厚部３と、孔２の周縁に形成されたボス部４
とは、円盤状の薄肉部５を介して一体に形成されている
。肉厚部３の上面には、放射状に配置された多数の溝６
が形成されている。

ステータ１は、微小な空孔が均一・に分散された多孔質
焼結体であり、メタルインジェクションによって次のよ
うにして形成されたものである。まず、４２アｌコイと
同一比率になるように、鉄とニッケルとの微粒子粉末を
混練する。このとき、熱可塑性バインダーを混入させる
。なお、使用する微粒子粉末としては、圧電セラミック
と線膨張係数が同等となる材料であれば、他の材料を使
用することも可能である。次に、得られた混練物を、成
形機によって第３図に示すような肉厚部３及び薄肉部５
等を備えた形状に成形する。得られた成形物に対し、加
熱により脱バインダー処理を行う。

次に、焼成し、高密度で高精度な焼結体よりなる成形品
を得る。得られた成形品に対して、サイジング及び後処
理を施し、製品を得る。

上述のメタルインジェクションによって得られた多孔質
焼結体のステータｌは、線膨張係数が圧電セラミックと
ほぼ同等となる。また、このメタルインジェクションに
よれば、薄肉部５の肉厚を相当薄くすることができ、た
とえば０．　４ｍｏ＋程度に設定しても何ら問題はない
。

上述のメタルインジェクションによれば、低コストでス
テータ１を製造することができ、量産性が高い。また、
メタルインジェクションによれば、成形精度が高いので
、２次加工が簡素化できる。

ば、充分な強度が確保でき、焼結後の反りの発生が防止
できる。

上述のスう〜＝夕１は、たとえば、第１図及び第２図に
示す超音波モータに組み込まれる。第２図におい°（、
超音波モータのシャフト９には、−にから順に、押しつ
けバネ１０と、防振ゴム板１１と、アルミニウム製のロ
ータ１２と、４Ｌ述のステータｌとが嵌め込まれている
。これらの部材は、押しつけバネ１０によって押しつけ
られることにより、第１図に示すように互いに弾性的に
圧接した状態で重ね合ねされている。なお、押しつけバ
ネＩＯには、中央の円環状基部から放射状に多数の足が
一体に形成されており、その足が防振ゴｌ、板１１の−
Ｆ面に圧接している。

ロータ１２は、中央にシャフト９が挿通される孔１４を
有しており、外周部に円環状の肉厚部１５を有している
。防振ゴム板１１は、肉厚部１５よりも内周側において
ロータ１２の中央に形成された四部に嵌め込まれた状態
にある。肉厚部１５の下端面は平坦であり、その下端面
に円環状の摺動弾性体１６がエポキシ樹脂等の接着剤を
用いて貼り付けられ′Ｃいる。摺動弾性体Ｉ６としては
、たとえば芳香族ポリエステル系の耐磨耗性エンジニア
リングプラスチックが用いられる。

ステータ１は、その肉厚部３の」二端面が摺動弾性体１
６の平坦な下端面に圧接している。第１図に示すように
、肉厚部３の下端面には、円環状の圧電トラミンクリン
グ１９がエポキシ樹脂等の接着剤を用いて固着されてい
る。圧電セラミックリングＩ９は、主として圧電板（た
とえばチタン酸ジルコン酸鉛系圧電板）２０から構成さ
れている。

圧電板２０の上下両端面には、進行波を形成するよう圧
電板２０に電圧を印加するための電極２１が配置されて
いる。

なお、ここで、ステータ１の肉厚部３の厚みとロータ１
２の肉厚部１５の厚みとは、約０．８５：１．ＤＯの比
率であることが好ましい。たとえば、ステータ１の肉厚
部３が１．４閣の場合には、＋１−夕１２の肉厚部１５
の厚みが１．　６〜１゜８ＩＩ１ｍ程度に設定されるの
が好ましい。

次に、ステータ１が組み込まれた上述の超音波モータの
動作を説明する。

超音波モータを駆動する際には、圧電セラミックリング
１９に対して所定交番電圧を印加する。

これにより、圧電セラミックリング１９の分極パターン
及び電極２１のパターンに応じて、圧電セラミックリン
グ１９には進行波が発生する。これに基づいて、ステー
タ１の肉厚部３にも進行波が伝わり、ロータ１２が回転
駆動される。

この微小な空孔が均一・に分散した多孔質結焼体のステ
ータ１を用いた場合りこは、従来の切削加工によって得
られたステータを用いた場合に比べて、負荷特性が優れ
ている。この負荷特性の相違を実験データに基づいて説
明する。

第４図は、トルクＴと回転数Ｎとの関係を示すグラフで
ある。第４図において、実線（Ａ）は多孔質焼結体から
なるステータ１を用いた場合の特性、−点鎖線（Ｂ）は
切削加工により製造された従来のステータ（４２７０イ
製）を用いた場合の特性である。第４図から明らかなよ
うに、無負荷状態では両者の差異は少ないものの、負荷
をかけると、多孔質焼結体からなるステータ１を採用し
た超音波モータの方が高トルク特性を示すことがわかる
。

また、メタルインジェクションによって形成された多孔
質焼結体のステータ１では、従来の切削加］二によるス
テータに比べて、共振周波数は小さくなる。このため、
ステータ１を採用した超音波モータでは、ロータの回転
がより早くなって、モータ特性が向」二する。

一般に、超音波モータのステータの共振周波数が低いほ
ど、ステータの機械的な振幅が大きくなる。この機械的
振幅が大きくなれば、ステータ表面の進行波（楕円運動
）が大きくなり、ロータの回転が速くなる。したがって
、超音波モータのステータの共振周波数は通常低いほど
好ましい。ところで、ステータの共振周波数は、（ステ
ータ弾性率Ｅ／ステータ密度ρ）＋７２に比例する。こ
の（Ｅ／ρ）値は、多孔質焼結体のステータ１の方が、
切削加工により得た従来のステータよりも小さい。した
がって、ステータ１の方が従来のステータよりも共振周
波数が低くなる。故に、多孔質焼結体のステー、りｌに
よれば、ステータの形状を変化さ・Ｕずに共振周波数を
低減でき、モータ特性を向上させることができる。

〔発明の効果〕

本発明に係る超音波モータのステータが、微小な空孔が
均一・に分散した多孔質焼結体で形成されているので、
加工歪みによる不具合が発生せず、低コストで生産する
ことができ、モータの負荷特性が向上する。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明の−・実ｈ＆！例の縦断面部分図、第２
図はその分解斜視図、第３図はそのステータの−・部切
り欠き斜視図、第４図はトルクと回転数との関係を示す
グラフである。 ０ ■・・・ステータ、 １９・・・圧電セラミックリング。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）ステータに装着された圧電セラミックリングから
   発生する進行波が、該ステータ上に配置されたロータを
   回転させるようにした超音波モータにおいて、 前記ステータが多孔質結焼体で構成されていることを特
   徴とする超音波モータ。