JP3112207B2 - ポリマーラテックスの製造法 - Google Patents

ポリマーラテックスの製造法

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JP3112207B2
JP3112207B2 JP04249382A JP24938292A JP3112207B2 JP 3112207 B2 JP3112207 B2 JP 3112207B2 JP 04249382 A JP04249382 A JP 04249382A JP 24938292 A JP24938292 A JP 24938292A JP 3112207 B2 JP3112207 B2 JP 3112207B2
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C08ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
    • C08FMACROMOLECULAR COMPOUNDS OBTAINED BY REACTIONS ONLY INVOLVING CARBON-TO-CARBON UNSATURATED BONDS
    • C08F2/00Processes of polymerisation
    • C08F2/12Polymerisation in non-solvents
    • C08F2/16Aqueous medium
    • C08F2/22Emulsion polymerisation
    • C08F2/24Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents
    • C08F2/26Emulsion polymerisation with the aid of emulsifying agents anionic

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Polymerisation Methods In General (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ポリマーラテックスの
製造法に関し、更に詳しくは低粘度で、かつ化学的及び
機械的安定性に優れるポリマーラテックスの製造法に関
する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】従来、
アクリル酸エステル、スチレン等のビニル単量体を乳化
重合する場合には、通常アルキルサルフェート、アルキ
ルベンゼンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキル
エーテルサルフェート等のアニオン性乳化剤が使用され
ている。これらのアニオン性乳化剤を使用した場合に
は、重合安定性は比較的良好で、また比較的粒径の小さ
い高分子ラテックスが得られるという利点がある。
【0003】しかし、上記アニオン性乳化剤の存在下に
得られる高分子ラテックスは、化学的及び機械的安定性
が十分でなく、しかも、高粘度のため高濃度化できず輸
送が困難であるといった欠点を有する。
【0004】そこで、低粘度で、かつ化学的及び機械的
安定性に優れるポリマーラテックスの製造法の開発が望
まれていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、かかる実
情に鑑み鋭意検討した結果、ビニル単量体の乳化重合の
際に下記化合物(1)を存在させることにより低粘度
で、しかも化学的及び機械的安定性に優れるポリマーラ
テックスが簡便に得られることを見出し、本発明を完成
するに至った。
【0006】すなわち、本発明は、下記一般式(1)
【0007】
【化2】
【0008】(式中、Rは炭素数16〜22の脂肪族炭
化水素基を示し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカ
リ土類金属、アンモニウム及び低級アミンから選ばれる
カチオンを示し、nは0〜80の数を示し、xは0.0
5〜0.50の数を示す)で表わされる化合物の存在下
にビニル単量体を乳化重合することを特徴とするポリマ
ーラテックスの製造法を提供するものである。
【0009】本発明に使用される化合物(1)はいわゆ
る「乳化剤」であり、乳化重合においてはミセルを形成
することにより重合の場を提供するとともに生成したポ
リマーラテックスを安定化する機能を有する。
【0010】上記化合物(1)は親油基と親水基を持
ち、乳化剤としての性能はこの親油基と親水基の構造、
及び親油性と親水性の強さのバランスにより決定され
る。従って、一般式(1)中の炭化水素基の大きさやス
ルホン酸基の個数は重要な意味を有する。
【0011】一般式(1)中のRの炭素数は18が特に
好ましい。
【0012】一般式(1)中、xはスルホン酸基の脂肪
族炭化水素基への置換の程度を示し、得られる高分子ラ
テックスの安定性及び粘度に大きく影響を与えるもので
ある。xの値が大きいほど機械的安定性や化学的安定性
は向上し、粘度が低下する傾向にあるが、xの値が0.
5より大であると重合安定性が低下し、フィルムの透明
性や耐水性が悪化する傾向にある。従って、xの値は
0.05〜0.5の範囲が適当であり、特に0.1〜
0.3の範囲が望ましい。
【0013】MはLi、Na、K等のアルカリ金属、C
a、Mg等のアルカリ土類金属、更にはアンモニウムや
トリエタノールアミン等のカチオンの中から任意に選ぶ
ことができる。
【0014】化合物(1)は、例えば、少くとも1個の
二重結合とヒドロキシル基を有する脂肪族炭化水素(炭
素数16〜22)又はその酸化エチレン付加物にスルホ
ン化剤を反応せしめることにより容易に製造できる。ま
た、スルホン化度(x)は、SO3 等のスルホン化剤の
過剰率によって制御できる。
【0015】本発明においては、上記化合物(1)に加
え、本発明の効果を損なわない範囲内で、他の乳化剤、
たとえば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル等のノ
ニオン性乳化剤、アルキルベンゼンスルホン酸塩等のア
ニオン性乳化剤、ポリビニルアルコール等の高分子型乳
化剤等を併用することができる。
【0016】乳化剤の使用量は、特に限定されないが、
ビニル単量体100重量部に対し1.0〜10.0重量
部であることが好ましい。
【0017】本発明において使用されるビニル単量体と
しては、例えばアクリル酸エチル、メタクリル酸メチ
ル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エチルヘキシル
等のアクリル酸エステル又はメタクリル酸エステル類、
酢酸ビニル、酢酸プロピル等のビニルエステル類、スチ
レン、ビニルトルエン等のビニル芳香族類、エチレン、
プロピレン、ブタジエン等のオレフィン類又はジエン
類、アクリル酸、メタクリル酸等のα,β不飽和カルボ
ン酸類、アクリル酸アミド、メタクリル酸アミド等の不
飽和脂肪酸アミド類などが挙げられる。
【0018】本発明においては、重合開始剤を使用する
ことが好ましい。重合開始剤としては、例えば過硫酸カ
リウム、過硫酸アンモニウム、過酸化水素、t−ブチル
ハイドロパーオキサイド等の過酸化物、2,2′−アゾ
ビス−2アミジノプロパン塩酸塩等のアゾ化合物などが
挙げられる。過酸化物の使用においては、必要に応じて
メタ重亜硫酸ナトリウムやアスコルビン酸等の還元剤を
併用したレドックス開始剤とすることもできる。
【0019】本発明においては、メルカプタン等の重合
度調整剤、燐酸ナトリウム等のpH調整剤等を必要に応じ
て使用することができる。
【0020】本発明のポリマーラテックスの乳化重合
は、化合物(1)を存在させることを除き、通常のいず
れの乳化重合法をも採用して行うことができる。
【0021】なお、ビニル単量体の添加方法、重合開始
剤の添加方法等は、特に限定されず、乳化重合反応の進
行具合及び得られるポリマーラテックスの各種物性によ
り適宜設定すればよい。
【0022】
【発明の効果】本発明の製造法により、低粘度で、かつ
化学的安定性及び機械的安定性に優れるポリマーラテッ
クスを簡便に得ることができる。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0024】実施例1〜4及び比較例1〜3 表1に示すビニル単量体と表2に示す乳化剤とをそれぞ
れ使用して下記方法によりポリマーラテックスを製造し
た。
【0025】(製造法)攪拌機、温度計、還流冷却器、
窒素導入管を備えた反応器に脱イオン水1000部、乳
化剤24部、過硫酸カリウム2.4部を仕込み、脱酸素
しながら温度を65℃に昇温する。これに、ビニル単量
体800gを2時間かけて滴下し、その後75℃で2時
間熟成してポリマーラテックスを得た。
【0026】得られたそれぞれのポリマーラテックスに
ついて、下記に示す方法により性能評価を行った。結果
を併せて表1に示す。
【0027】化学的安定性:3倍に希釈したポリマーラ
テックス10gに2.5%−CaCl2 溶液を5ml添加
した。2時間放置後に希釈し、生成した凝集物を80メ
ッシュのステンレス製金網で濾過し、濾別した凝集物を
水洗洗浄後に乾燥秤量してポリマーに対する重量%で表
示した。
【0028】機械的安定性:高分子ラテックス50gを
マロン安定試験機にて10kg、1000rpm の条件で5
分間回転させ、生成した凝集物を80メッシュのステン
レス製金網で濾過し、濾過残渣を水洗洗浄後に乾燥秤量
してポリマーに対する重量%で表示した。
【0029】粘度の測定:B型粘度計を用いて高分子ラ
テックスの粘度を温度25℃で測定した。
【0030】
【表1】
【0031】
【表2】
【0032】表1に示す結果より明らかなように、本発
明の方法により得られるポリマーラテックスは低粘度
で、かつ化学的安定性及び機械的安定性がともに良好で
あることがわかる。

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、Rは炭素数16〜22の脂肪族炭化水素基を示
    し、Mは水素原子、アルカリ金属、アルカリ土類金属、
    アンモニウム及び低級アミンから選ばれるカチオンを示
    し、nは0〜80の数を示し、xは0.05〜0.50
    の数を示す)で表わされる化合物の存在下にビニル単量
    体を乳化重合することを特徴とするポリマーラテックス
    の製造法。
  2. 【請求項2】 一般式(1)中、Rの炭素数が18であ
    る請求項1記載のポリマーラテックスの製造法。
  3. 【請求項3】 一般式(1)で表わされる化合物をビニ
    ル単量体100重量部に対し1.0〜10.0重量部存
    在せしめる請求項1記載のポリマーラテックスの製造
    法。
  4. 【請求項4】 ビニル単量体がアクリル酸エチル、メタ
    クリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
    チルヘキシル、酢酸ビニル、酢酸プロピル、スチレン、
    ビニルトルエン、エチレン、プロピレン、ブダジエン、
    アクリル酸、メタクリル酸、アクリル酸アミド及びメタ
    クリル酸アミドから選ばれる一種又は二種以上である請
    求項1記載のポリマーラテックスの製造法。
  5. 【請求項5】 重合開始剤を存在せしめる請求項1記載
    のポリマーラテックスの製造法。
  6. 【請求項6】 重合開始剤が過硫酸カリウム、過硫酸ア
    ンモニウム、過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキ
    サイド及び2,2′−アゾビス−2アミジノプロパン塩
    酸塩から選ばれる一種又は二種以上である請求項5記載
    のポリマーラテックスの製造法。
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