JP3111741B2 - 高強度陶磁器及びその製造方法 - Google Patents

高強度陶磁器及びその製造方法

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JP3111741B2 JP05094237A JP9423793A JP3111741B2 JP 3111741 B2 JP3111741 B2 JP 3111741B2 JP 05094237 A JP05094237 A JP 05094237A JP 9423793 A JP9423793 A JP 9423793A JP 3111741 B2 JP3111741 B2 JP 3111741B2
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秀輝 石田
紀幸 杉山
隆介 原田
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株式会社イナックス
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は高強度陶磁器及びその製
造方法に係り、著しく強度が高く、製品の薄型軽量化及
び大型化が可能な高強度陶磁器及びその製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】タイルや衛生陶器に用いられている軟質
陶磁器は、石英質原料、長石質原料及び粘土質原料を基
本配合として得られるものである。この軟質陶磁器は原
料コストが安く、成形性にも富むことから古くから用い
られているが、機械的強度が抗折強度で700kgf/
cm2 以下(実際には400kg/cm2 程度)と低い
という欠点がある。このため、製品の強度はその肉厚を
ある程度厚くすることで保っていることから、大型製品
では重量が非常に重くなるという不具合がある。
【0003】そこで、軟質陶磁器の強度を高めるため
に、アルミナを配合する方法が、碍子用磁器などで行な
われている。具体的には、軟質陶磁器原料中にアルミナ
を20〜60重量%程度配合している。このようにアル
ミナを配合することにより、機械的強度は抗折強度で1
200kgf/cm2 以上(実際には2000kgf/
cm2 程度)と向上する。この強度は、アルミナ含有量
が多いものほど高くなる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、アルミナ
の配合による強度向上技術において、アルミナ配合量が
多い程強度は向上する反面、次のような問題が生じる。
【0005】 アルミナ配合量が多い程、焼結温度が
高くなり、軟質陶磁器と同程度の温度領域(1200〜
1350℃)で焼成したのでは、焼結不十分となり、高
強度品が得られない。
【0006】 アルミナ配合量が多い程成形性が悪く
なるため、大型品を得ることが困難となる上に、アルミ
ナの比重が他の原料に比べて大きいため、薄型軽量化の
効果が少ない。
【0007】本発明は上記従来の問題点を解決し、少な
いアルミナ配合量にて高強度陶磁器を得、製品の薄肉軽
量化及び大型化を可能とする高強度陶磁器及びその製造
方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明の高強度陶磁器
は、窯業原料を焼結してなる陶磁器において、該窯業原
料が アルミナ 5〜20重量%、 石 英 0〜25重量%、 長 石 25〜35重量% 及び 粘 土 35〜45重量%、 (ただし、アルミナと石英の合量が30重量%以下) である陶磁器であって、その比重が2.1〜2.3で抗
折強度が900〜1300kgf/cm 2 であることを
特徴とする。
【0009】本発明の高強度陶磁器の製造方法は、 アルミナ 5〜20重量%、 石 英 0〜25重量%、 長 石 25〜35重量% 及び 粘 土 35〜45重量%、 (ただし、アルミナと石英の合量が30重量%以下) を混合した後成形し、1300℃以下で焼成することに
より、比重が2.1〜2.3で抗折強度が900〜13
00kgf/cm 2 の陶磁器を製造することを特徴とす
る。
【0010】以下に本発明を詳細に説明する。
【0011】本発明に係る窯業原料の配合において、ア
ルミナが20重量%を超えると、焼結温度が高くなり
焼結が困難となる、成形性が悪くなる、製品重量が
重くなるなどの不具合を生じ、5重量%未満では十分な
強度向上効果が得られない。従って、アルミナの割合は
5〜20重量%、好ましくは10〜15重量%とする。
【0012】石英は強度向上効果を得るためのものであ
るが、その割合が25重量%を超えると焼結し難くなる
ため0〜25重量%、好ましくは0〜20重量%とす
る。
【0013】長石は焼成時に溶融して原料を固める作用
を奏するものであるが、その割合が35重量%を超える
と焼結体がガラス質となり強度不足をひき起こす。長石
は25重量%未満では焼結不足となるため、長石の割合
は25〜35重量%とする。なお、用いる長石の種類に
特に制限はない。
【0014】粘土は成形性を確保するために用いるもの
であるが、その割合が45重量%を超えると焼成収縮が
大きくなり、寸法精度が悪くなり、35重量%未満では
成形性が悪いことから、その割合は35〜45重量%と
する。なお、用いる粘土としては粘土質のものであれば
何れでも良い。
【0015】本発明において、窯業原料中のアルミナと
石英とは主に骨材として作用して強度向上効果を発揮す
るが、その合計割合が30重量%を超えると、焼結し難
くなり、気孔の増加により高強度品が得られなくなる。
このため、アルミナと石英との合計割合は30重量%以
下、好ましくは15〜30重量%とする。
【0016】本発明の高強度陶磁器の製造方法において
は、上記窯業原料を常法に従って混合した後成形し、得
られた成形体を1300℃以下の温度で焼成する。
【0017】この焼成温度が1300℃を超えると、発
泡による強度低下が起こるなど不具合が生じることか
ら、焼成温度は1300℃以下、特に1250℃以下と
する。
【0018】このようにして得られる本発明の陶磁器
、比重2.1〜2.3、また、機械的強度は抗折強度
で900〜1300kgf/cm2 と、低比重かつ高強
度陶磁器である。
【0019】
【作用】本発明に係る窯業原料配合によれば、比較的
(通常のアルミナ質磁器に比べ)少ないアルミナ配合量
で高強度陶磁器を得ることができるため、 アルミナ配合量が少ないため成形性が良好である。
従って、大型製品も容易に製造することができる。 高比重のアルミナ配合量が少ないため、原料比重が
従来の軟質陶磁器と同程度となり、製品の軽量化に効果
がある。 比較的低い焼成温度で焼結することができるため、
焼成コストの低廉化が図れる。 強度が高いため、製品の薄肉化が可能とされる。 といった効果が奏され、薄型軽量製品ないし大型製品を
安価に、容易かつ効率的に提供することが可能とされ
る。
【0020】
【実施例】以下に実施例及び比較例を挙げて、本発明を
より具体的に説明する。
【0021】実施例1〜4,比較例1〜3 下記平均粒径の原料を表1に示す配合でボールミルにて
湿式混合し(バインダーなし)、乾燥、造粒して得た粉
体を、乾式で加圧成形し、1200℃で1時間焼成し
た。
【0022】 アルミナ(α−アルミナ):平均粒径0.6μm 石 英 :平均粒径6μm 長 石(正長石) :平均粒径10μm 粘 土(蛙目粘土) :平均粒径1μm 得られた陶磁器の抗折強度と見掛比重を測定し、結果を
表1に示した。
【0023】
【表1】
【0024】表1より次のことが明らかである。
【0025】アルミナを配合していない比較例1では、
比重は小さいが強度が低い。また、アルミナ配合量の多
い比較例2では、比重が大きい上に、焼結が不十分であ
ることから強度が低い。更に、アルミナ配合量が比較例
2よりも若干少ないものの、本発明範囲よりは多い比較
例3では、強度はある程度高いが、比重が大きく、薄型
軽量化の効果が少ない。
【0026】これに対し、本発明による実施例1〜4で
は、強度が高く、しかも比重が小さく、軽量かつ高強度
陶磁器が得られる。
【0027】
【発明の効果】以上詳述した通り、本発明の高強度陶磁
器及びその製造方法によれば、少ないアルミナ配合量に
て、比重が小さく、高強度な陶磁器を良好な成形性及び
比較的低い焼成温度により容易かつ効率的に製造するこ
とが可能とされる。
【0028】従って、本発明によれば、製品の薄型軽量
化、大型化、低コスト化が図れ、工業的に極めて有利で
ある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 アブドイル アジイズ 愛知県常滑市鯉江本町5丁目1番地 株 式会社イナックス内 (56)参考文献 特開 昭50−6608(JP,A) 特開 平4−265263(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 窯業原料を焼結してなる陶磁器におい
    て、該窯業原料が アルミナ 5〜20重量%、 石 英 0〜25重量%、 長 石 25〜35重量% 及び 粘 土 35〜45重量%、 (ただし、アルミナと石英の合量が30重量%以下) である陶磁器であって、その比重が2.1〜2.3で抗
    折強度が900〜1300kgf/cm 2 であることを
    特徴とする高強度陶磁器。
  2. 【請求項2】 アルミナ 5〜20重量%、 石 英 0〜25重量%、 長 石 25〜35重量% 及び 粘 土 35〜45重量%、 (ただし、アルミナと石英の合量が30重量%以下) を混合した後成形し、1300℃以下で焼成することに
    より、比重が2.1〜2.3で抗折強度が900〜13
    00kgf/cm 2 の陶磁器を製造することを特徴とす
    る高強度陶磁器の製造方法。
JP05094237A 1993-04-21 1993-04-21 高強度陶磁器及びその製造方法 Expired - Lifetime JP3111741B2 (ja)

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