JP2597889B2 - アルミナ・シリカ系焼結体の製造方法 - Google Patents
アルミナ・シリカ系焼結体の製造方法Info
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- JP2597889B2 JP2597889B2 JP63148973A JP14897388A JP2597889B2 JP 2597889 B2 JP2597889 B2 JP 2597889B2 JP 63148973 A JP63148973 A JP 63148973A JP 14897388 A JP14897388 A JP 14897388A JP 2597889 B2 JP2597889 B2 JP 2597889B2
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- sintered body
- alumina
- mullite
- based sintered
- powder
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Description
【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はアルミナ粉末およびムライト粉末を原料と
し、それらを特定配合することによって、著しく強度が
改善されたアルミナ・シリカ系焼結体を製造する方法に
関する。
し、それらを特定配合することによって、著しく強度が
改善されたアルミナ・シリカ系焼結体を製造する方法に
関する。
[従来の技術] 従来からアルミナおよびムライトを主とするアルミナ
・シリカ系焼結体は知られており、各種炉材、焼成用容
器類、敷板等に利用されている。その焼結体の組成は、
通常アルミナが約72wt%以上、残りがムライトである。
その焼結体は反応焼結法で製造されている。すなわち、
原料としてアルミナおよびシリカを用い、上記焼結体の
組成になるように、それら原料を配合(たとえば、アル
ミナ、92wt%、シリカ8wt%)し、湿式混合し、乾燥
し、成形し、焼結する、つまり焼結過程でシリカをムラ
イト化させて、アルミナ・シリカ系焼結体をつくる方法
であった。
・シリカ系焼結体は知られており、各種炉材、焼成用容
器類、敷板等に利用されている。その焼結体の組成は、
通常アルミナが約72wt%以上、残りがムライトである。
その焼結体は反応焼結法で製造されている。すなわち、
原料としてアルミナおよびシリカを用い、上記焼結体の
組成になるように、それら原料を配合(たとえば、アル
ミナ、92wt%、シリカ8wt%)し、湿式混合し、乾燥
し、成形し、焼結する、つまり焼結過程でシリカをムラ
イト化させて、アルミナ・シリカ系焼結体をつくる方法
であった。
[発明が解決しようとする問題点] 従来法で製造された焼結体の曲げ強度は、15〜25kgf/
mm2であり、前述した用途には一応十分な強度を有して
いた。しかしながら、該焼結体を、長尺の保護管、チュ
ーブ等に用いようとすると、前記曲げ強度の焼結体では
使用できず、たとえ緻密質アルミナ焼結体(曲げ強度、
約40〜42kgf/mm2)を転用した場合でも、しばしば折損
する場合が生じる欠点を有していた。
mm2であり、前述した用途には一応十分な強度を有して
いた。しかしながら、該焼結体を、長尺の保護管、チュ
ーブ等に用いようとすると、前記曲げ強度の焼結体では
使用できず、たとえ緻密質アルミナ焼結体(曲げ強度、
約40〜42kgf/mm2)を転用した場合でも、しばしば折損
する場合が生じる欠点を有していた。
[問題点を解決するための手段] そこで、本発明者らはアルミナとムライトとの複合焼
結体の強度改善について研究した結果、アルミナに予め
製造したムライトを特定配合して製造すると、アルミナ
のみの焼結体より低い曲げ強度のムライト(その焼結体
の曲げ強度は約35kgf/mm2)を配合したにもかかわら
ず、得られる焼結体の曲げ強度が著しく向上することを
知見して、本発明を完成させた。
結体の強度改善について研究した結果、アルミナに予め
製造したムライトを特定配合して製造すると、アルミナ
のみの焼結体より低い曲げ強度のムライト(その焼結体
の曲げ強度は約35kgf/mm2)を配合したにもかかわら
ず、得られる焼結体の曲げ強度が著しく向上することを
知見して、本発明を完成させた。
すなわち、本発明の要旨は、アルミナ粉末78〜97wt
%、およびムライト粉末22〜3wt%を混合し、成形し、
焼結するアルミナ・シリカ系焼結体の製造方法を提供す
るにある。
%、およびムライト粉末22〜3wt%を混合し、成形し、
焼結するアルミナ・シリカ系焼結体の製造方法を提供す
るにある。
以下、本発明を詳細に説明する。
まず、本発明で用いられる原料について説明する。ア
ルミナ粉末は無水物であり、たとえばコランダム(α−
Al2O3)、γ−Al2O3などが示される。好ましい細かさは
1μm以下である。
ルミナ粉末は無水物であり、たとえばコランダム(α−
Al2O3)、γ−Al2O3などが示される。好ましい細かさは
1μm以下である。
ムライト粉末は理論組成のムライト(3Al2O3・2SiO、
Al2O371.8wt%、SiO228.2wt%)および少量のAl2O3およ
び/またはSiO2を固溶したムライトが用いられる。好ま
しいのは前者である。ムライト粉末の細かさは1μm以
下であればよいが、アルミナ粒子間に介在させるように
するために、使用するアルミナ粉末の粒径より細かいも
のを用いるのが望ましい。
Al2O371.8wt%、SiO228.2wt%)および少量のAl2O3およ
び/またはSiO2を固溶したムライトが用いられる。好ま
しいのは前者である。ムライト粉末の細かさは1μm以
下であればよいが、アルミナ粒子間に介在させるように
するために、使用するアルミナ粉末の粒径より細かいも
のを用いるのが望ましい。
原料配合割合はアルミナ粉末が78wt%未満(相対的
に、ムライト粉末が22wt%以上)、または97wt%を超え
ると、いずれの場合も得られる焼結体の曲げ強度が低下
するので、好ましくない。好ましい配合割合は4−15wt
%である。
に、ムライト粉末が22wt%以上)、または97wt%を超え
ると、いずれの場合も得られる焼結体の曲げ強度が低下
するので、好ましくない。好ましい配合割合は4−15wt
%である。
前述した原料および配合割合に従った配合物の混合方
法、混合物の成形方法および成形体の焼結方法は慣用の
方法に従う。具体的に説明すると、混合方法には乾式
法、湿式法があり、好ましいのは湿式法による混合であ
る。その場合、混合後、得られた泥漿物を乾燥して成形
しなければならない。成形方法には、たとえば、静水圧
成形法、金型成形、鋳込成形法などがある。焼結は空気
中、1600〜1750℃で行なうのが望ましい。
法、混合物の成形方法および成形体の焼結方法は慣用の
方法に従う。具体的に説明すると、混合方法には乾式
法、湿式法があり、好ましいのは湿式法による混合であ
る。その場合、混合後、得られた泥漿物を乾燥して成形
しなければならない。成形方法には、たとえば、静水圧
成形法、金型成形、鋳込成形法などがある。焼結は空気
中、1600〜1750℃で行なうのが望ましい。
[作用] 本発明は特定配合されたアルミナ粉末とムライト粉末
の混合物の成形体を焼結する方法である。このように、
単純な手段によって大幅に曲げ強度が改善されるのは、
アルミナ粒子間にムライト粒子を介在させ、それによっ
て焼結中におけるアルミナの粒成長を抑制し、欠陥(曲
げ強度の低下)の一原因である各粒子の劈開を小さくし
たことにより、破壊起点が小さくなり、曲げ強度が向上
するものと思われる。
の混合物の成形体を焼結する方法である。このように、
単純な手段によって大幅に曲げ強度が改善されるのは、
アルミナ粒子間にムライト粒子を介在させ、それによっ
て焼結中におけるアルミナの粒成長を抑制し、欠陥(曲
げ強度の低下)の一原因である各粒子の劈開を小さくし
たことにより、破壊起点が小さくなり、曲げ強度が向上
するものと思われる。
[実施例] 市販のアルミナ粉末およびムライト粉末を第1表に示
す割合に配合し、メチルアルコールを加えて湿式混合し
た。得た泥漿物をロータリーエバポレーターで乾燥し、
金型成形し、引き続き静水圧成形(2tonf/cm2)して、
それぞれの成形体をつくった。各成形体を電気炉に挿入
し、空気中、1650℃で、4時間焼結し、放冷して焼結体
を得た。得られた各焼結体を3×4×40mmの大きさに切
断し、3点曲げ強度測定器で常温曲げ強度を測定し、結
果を第1表に併記した。
す割合に配合し、メチルアルコールを加えて湿式混合し
た。得た泥漿物をロータリーエバポレーターで乾燥し、
金型成形し、引き続き静水圧成形(2tonf/cm2)して、
それぞれの成形体をつくった。各成形体を電気炉に挿入
し、空気中、1650℃で、4時間焼結し、放冷して焼結体
を得た。得られた各焼結体を3×4×40mmの大きさに切
断し、3点曲げ強度測定器で常温曲げ強度を測定し、結
果を第1表に併記した。
注 1)昭和電工社製「AL−160SG−6」 平均粒径0.5μm(純度99.9wt%) 2)日本セメント社製「AM−72S」 平均粒径0.2μm (Al2O3、72.0wt%、SiO228.0wt%) [発明の効果] 本発明はアルミナ粉末とムライト粉末を原料とし、そ
れらを特定配合してつくる簡単な手段によるアルミナ・
シリカ系焼結体の製造方法であり、本法によって得た焼
結体は、従来の焼結体に比し、曲げ強度が大幅に改善で
き、従来法では折損した長尺物の用途にも利用できる道
を開いた点、実用的価値の大きい発明である。
れらを特定配合してつくる簡単な手段によるアルミナ・
シリカ系焼結体の製造方法であり、本法によって得た焼
結体は、従来の焼結体に比し、曲げ強度が大幅に改善で
き、従来法では折損した長尺物の用途にも利用できる道
を開いた点、実用的価値の大きい発明である。
Claims (1)
- 【請求項1】アルミナ粉末78〜97wt%およびムライト粉
末22〜3wt%を混合し、成形し、焼結することを特徴と
するアルミナ・シリカ系焼結体の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63148973A JP2597889B2 (ja) | 1988-06-16 | 1988-06-16 | アルミナ・シリカ系焼結体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP63148973A JP2597889B2 (ja) | 1988-06-16 | 1988-06-16 | アルミナ・シリカ系焼結体の製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH01317162A JPH01317162A (ja) | 1989-12-21 |
JP2597889B2 true JP2597889B2 (ja) | 1997-04-09 |
Family
ID=15464818
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP63148973A Expired - Lifetime JP2597889B2 (ja) | 1988-06-16 | 1988-06-16 | アルミナ・シリカ系焼結体の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2597889B2 (ja) |
-
1988
- 1988-06-16 JP JP63148973A patent/JP2597889B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH01317162A (ja) | 1989-12-21 |
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