JP3109388B2 - 面内異方性の小さい高加工性冷延鋼板の製造方法 - Google Patents
面内異方性の小さい高加工性冷延鋼板の製造方法Info
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Description
れ、かつ面内異方性が小さい冷延鋼板およびその製造方
法に関し、さらに詳細には、適宜表面処理やプレス加工
を施した後、例えば自動車、家電製品、鋼構造物などに
使用される高造形性と強度を同時に付与できる鋼板であ
り、溶融亜鉛メッキ鋼板、合金化溶融亜鉛メッキ鋼板、
電気メッキ鋼板、有機被覆コーティング処理した鋼板等
の素材にも適用できる。
に、炭素量の低減あるいは炭窒化物形成元素の添加によ
る固溶C、Nの低減等の対策が実施されてきた。
TiまたはNbを添加して固溶Cと固溶Nを固定し、高r値
化を図ることのできる冷延鋼板が開示されている。しか
し、この技術では、微細なTiCあるいはNbCが熱間圧延
後の冷却・巻取処理中に析出するため、冷延後の焼鈍時
における 111 再結晶集合組織の発達が阻害されるとと
もに、TiCあるいはNbCの微細析出により硬化するた
め、得られる冷延鋼板の深絞り性や延性といった加工性
は最良のものとは言い難い。
およびCrを添加して強度を上げた高張力冷延鋼板につい
ても多くの提案がある。
炭素Ti添加鋼に多量のPを添加した冷延鋼板が開示され
ている。しかし、この場合も冷却・巻取処理中に微細な
TiCが析出するため、冷延・焼鈍後に得られるr値は
1.6〜 1.9が限界になっている。しかもr値の面内異方
性については何等検討されていない。従来の冷延鋼板で
は、r値の面内異方性は 0.4以上と大きいため、例えば
鋼板をプレス成形する際、特定方向のr値が低いため十
分な深絞り成形を行うことができず、特定方向で割れが
発生してしまうという問題があった。
を得るために熱間圧延段階での製造条件に関する検討が
盛んに行われるようになってきた。
は、高加工性冷延鋼板の実現につながる”フェライト
(以下αと略す)粒径の小さな熱延鋼板”を製造するた
めの試みとして、鋼をオーステナイト(以下γと略す)
域で仕上圧延した後急冷してγ→α変態後のα粒を細粒
化することで再結晶焼鈍後のαにおいて 111 集合組織
を発達させ、面内異方性が小さくて加工性の高い冷延鋼
板を得る試験結果が報告されている。
を有した熱延鋼板を得ることができるが、それでもα粒
の細粒化には限界があり、α粒径が20μmを下回るほど
に微細化された均一組織を得ることは困難であった。そ
のため、これを素材とした冷延鋼板に対し、全体の面内
異方性(0゜、45゜、90゜の各方向のr値であるr0、
r45、r90のうちの最大値の rmax と最小値の rmin と
の差)を小さくして、十分に高くて均一なr値を安定し
て付与するまでには至っていない。
には、深絞り性に優れた熱延鋼板の製造方法が開示され
ている。この方法の特徴は、粗圧延を行ってから急冷
し、仕上圧延の終段においてα域での大圧下を行ってα
粒を微細化し、かつこれに歪を与え、再結晶焼鈍で 11
1 集合組織を発達させるという点にある。しかし、この
方法では仕上圧延の終段(実際上は最終のスタンド)
で、低温のα域での大圧下圧延を行わなければならず、
このような低温での大圧下圧延を、素材の大きな変形抵
抗に抗して行うには強大なパワーを持つ圧延機が必要に
なり、実用化は難しい。 これに対処する方法として、
特開昭62−253733号公報に示されているような潤滑圧延
があるが、これも潤滑剤の使用による圧延噛み込み角の
減少や作業環境の悪化といった問題があり、実機への適
用は困難である。また、α域での圧延を無潤滑で行う
と、表層部にr値を劣化させる集合組織が生成しやすい
という難点もある。
するのに必要な 111 集合組織を発達させるべく、熱間
圧延の後に変態によって生じるα粒径を小さくしようと
する従来技術には、その効果に限界があり、あるいは実
用化上の問題が多い。
略化によるエネルギーの節減を目的として厚さ 100mm以
下の薄鋳片を用いた製造プロセスが実用化されつつある
が、極低炭素鋼の薄鋳片を用いて、自動車用や家電製品
用などの加工性に優れた冷延鋼板を製造することは極め
て困難であった。
プロセスでは 100 集合組織が発達した粗大な鋳造組織
を破砕するのに十分な圧下率の熱間圧延を実施できるた
め、熱延板組織の方向がランダム化し微細化するため、
このような熱延板を冷延し焼鈍すると、 111 再結晶集
合組織が発達し、加工性(深絞り性、伸び)を向上する
ことができる。これに対し、薄鋳片を用いるプロセスで
は熱間圧延工程を省略あるいは簡略化するため、組織が
粗大なままで、 100 集合組織が残存し、その結果、冷
延後の焼鈍時に 111 再結晶集合組織が発達せず、加工
性が向上しないためと考えられる。
19号公報には、薄鋳片を用いて粗圧延を省略するプロセ
スにおいて、極低炭素鋼にTiとNbを添加し固溶CをTiC
やNbCとして固定することにより、r値や伸びを向上す
る方法が開示されている。しかし、この方法では熱間圧
延後の冷却巻取中に微細なTiCや NbCが析出するため、
冷延後の焼鈍時における 111 再結晶集合組織の発達が
阻害されるだけでなく、微細析出により硬化する。この
ため、得られる冷延鋼板の加工性は最良のものとは言い
難い。しかも、r値の面内異方性については何ら検討さ
れていない。
記の技術よりも加工性、特に深絞り性と延性に優れ、か
つ、面内異方性の小さい自動車用や家電製品用に好適な
冷延鋼板およびその製造方法を提供することにあり、さ
らには、厚さ 100mm以下の薄鋳片を用いた製造プロセス
でも優れた加工性を有する冷延鋼板の製造方法を提供す
ることにある。
の製造過程で析出する炭窒化物の種類と加工性との関係
に着目し、さらに、面内異方性の小さい高加工性冷延鋼
板を得る製造条件につき検討した結果下記の知見を得、
本発明を完成させるに至った。
添加し固溶Cや固溶Nを炭窒化物として固定するため、
冷延後の焼鈍時に 111 再結晶集合組織の発達を抑制す
る固溶Cや固溶Nの作用を除くことは可能である。しか
し、冷延鋼板の加工性を更に向上させるには、熱間圧延
後の冷却・巻取中に析出して冷延後の焼鈍時に 111再
結晶集合組織の発達を抑制する作用を持つ微細なTiCの
析出も防止する必要がある。しかし、従来のC量および
S量(あるいは更にN量)の合計量とTi量の関係を下記
(2)のように規定するだけでは、熱間圧延が完了するま
でにTi系硫化物として主にTiSが析出し、このため、熱
間圧延中に消費されずに残存した固溶Cが残ったTiと結
合して熱間圧延後の冷却巻取中に微細なTiCとして析出
するため、冷延焼鈍鋼板の加工性の向上が阻害される。
Cの順序で析出する。
に固溶Cが熱間圧延完了後も残存していると、熱間圧延
後の冷却、巻取中にTiCが析出し冷延後の焼鈍時に 11
1 再結晶集合組織の発達を抑制し、深絞り性が向上しな
い。したがい、TiNの析出後、従来法と異なりTiSの析
出を抑制して Ti4C2S2を析出させることで、Nだけでな
くCもSとともに熱間圧延完了までに粗大析出物として
固定することができるため、微細TiCの析出が抑制さ
れ、硬化せず、延性も大きく向上する。
TiCの析出を防止するには、従来のC量、S量およびN
量とTi量の関係式である上記 (2)式では不十分であり、
さらに、CとSの含有量の関係を重量%比で (1)式のよ
うに規定して、CとSの原子当量比をほぼ等しくするこ
とにより、TiSの析出を抑制し、固溶Cを Ti4C2S2とし
て析出させ固定する。これにより、固溶C量を低減し
て、微細TiCの冷却、巻取中での析出を抑制することが
できる。
あるために不純物元素としてできる限り低減させていた
Sを積極的に活用して Ti4C2S2を析出させることによ
り、残存した固溶Cによる微細TiCの析出を抑制でき、
それにより加工性の大幅な向上を図ることができる。
するためTiCよりも粗大であり、冷延焼鈍時の 111 再
結晶集合組織の発達を阻害しないため、従来以上に深絞
り性が向上する。
ためには、再結晶焼鈍後のフェライトにおいて 111 集
合組織を発達させることが望ましい。 111 集合組織は
α粒界近傍から生じるため、 111 集合組織を発達させ
るためには熱間圧延時にγからの変態により生じるαの
結晶粒径をできる限り小さくしてα粒界面積を大きくす
ることが必要である。
によって決定されるものであることから、仕上圧延でγ
粒にいかにして細粒化し、歪みを蓄積させて(換言すれ
ば、転位密度を増大させて)その後の冷却過程で生成す
るα粒の析出核数を増大させることが必要である。
圧下圧延を行うことにより、γ粒の微細化とγ中への転
位密度の増大を図ることができるため、圧延後の冷却過
程でαの生成を促進し、かつαを微細化することがで
き、従来は実現が極めて困難であった”α粒径が20μm
を遥かに下回る等方的な均一微細組織”が得られ、α粒
径が微細化した熱延鋼板を冷間圧延した後に再結晶焼鈍
を施すと 111 集合組織が十分に発達し、面内異方性が
小さく加工性の高い冷延鋼板を安定して得ることができ
る。
の温度域で 1〜60分間保持して析出処理を行うことによ
り、 Ti4C2S2(TiS)およびTiCの析出を促進し粗大化
することができるため、更にr値と延性を向上すること
ができる。
るために、例えば仕上圧延の少なくとも後段の2スタン
ド以上の圧延ロール間で鋼板を加熱することで、圧延ロ
ールからの抜熱による鋼板温度の低下を補うことがで
き、Ar3点近傍の温度域での低温大圧下圧延を最終1パ
スではなく、それ以上の多パスで行うことができ、Ar3
点近傍の温度域における恒温かつ低温の多パス圧延が可
能である。
の低温域での大圧下圧延を、1パスではなく多パスで行
うことにより各パスの圧下率を小さくすることができ、
強大なパワーを持つ圧延機が必要でなくなる。
下、Si: 1.0%以下、Mn: 3.0%以下、P:0.20%以
下、S:0.05%以下、Sol.Al:0.01〜0.10%、N:0.01
%以下、Ti: 0.005〜0.30%を含有し、かつ、下記(1)
(2)式を満足し、 0.7 ×(C/12)≦(S/32)≦2.0 ×(C/12) (1) (Ti/48) ≧(C/12)+(N/14)+(S/32) (2) 残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼、さらに必要
時、0.0001〜0.0050%のBおよび/またはNb、Zr、Vお
よびMoの1種または2種以上を、合計量で 0.002〜 1.0
%含有させた鋼を鋳片とし、下記の条件A〜Cで順次加
工、熱処理することを特徴とする面内異方性の小さい高
加工性冷延鋼板の製造方法である。
合計圧下率を30%以上とする一次圧延を行なう。
+ 200℃)とし、かつ、この温度域での合計圧下率を30
%以上とする二次圧延を行う。
計圧下率を10%以上とする一次圧延を行う。
+ 200℃)とし、かつ、この温度域での合計圧下率を30
%以上とする二次圧延を行う。
し、かつ、この温度域での合計圧下率を30%以上とする
熱間圧延を行う。
の間に、あるいはCの熱間圧延に先だって、1150〜 900
℃の温度域に 1〜60分間保持する析出処理を行ってもよ
い。
℃)の温度域での合計圧下率を30%以上確保するため
に、仕上ロール間で鋼板を加熱して熱間圧延を行っても
よい。
限定理由につき、詳細に説明する。
のことである。
鉛めっき処理、合金化溶融亜鉛めっき処理、電気めっき
処理、有機被覆コーティング、および、プレス加工対象
の鋼板を含む。
から、本発明では極めて重要な元素である。また、鋼板
の深絞り性に悪影響を及ぼす元素のため、その含有量は
少ない方が望ましい。特にCが多くなると強化には寄与
するが、C含有量が0.05%を超えると深絞り性の劣化が
著しくなる。また、固溶C量を低減するために必要とさ
れるTiの添加量が増して、コスト上昇を招く。従って、
本発明にあってCの含有量を0.05%以下と限定した。よ
り好ましくは、0.01%以下である。
ると深絞り性や化成処理性を劣化させるのみならず、ス
ケール性状も劣化して製品品質を損なうようになること
から、その含有量を 1.0%以下とした。
が、その含有量が 3.0%を超えると、強度は上昇するが
深絞り性が著しく劣化する。従って、Mn含有量は3.0%
以下と定めた。
えると粒界に偏析して粒界脆化が生じやすくなり、鋼板
の靭性が低下する。従って、0.20%以下に限定した。
なTiCの析出を抑制することから、本発明では極めて重
要な元素である。従来はTiSとして固定させる必要があ
るために不純物元素としてできる限り低減させていたS
を、本発明では積極的に活用して Ti4C2S2を析出させる
ことにより、残存した固溶Cによる微細TiCの析出を抑
制でき、それにより加工性の大幅な向上を図ることがで
きる。固溶Cを Ti4C2S2として固定し、熱間圧延後の冷
却・巻取過程で析出する微細なTiCの析出量を低減する
ためには、CとSの含有量を規定した (1)式を満たし、
CとSの原子等量比をほぼ等しくする必要がある。
る場合はS量が多いため熱間圧延が完了するまでにTiS
が多量に析出してしまい Ti4C2S2の析出量が減少する。
また、S/32が0.7 ×(C/12)(原子当量比で S/Cが0.7 )
未満の場合はS量が少ないため熱間圧延が完了するまで
の Ti4C2S2の析出量が減少する。そのため、いずれの場
合も固溶Cが Ti4C2S2として消費されずに多量に残存
し、熱間圧延後の冷却巻取中に微細TiCが多量に析出す
る。その結果、冷延後の焼鈍時に111 再結晶集合組織の
発達が抑制され深絞り性の向上が妨げられるだけでな
く、析出硬化により延性の向上も阻害されてしまう。
析出量が多くなり、深絞り性や伸びが劣化するととも
に、Sを固定するのに必要なTi量が多くなり、コスト上
昇を招く。従って、Sの含有量を0.05%以下とした。
のために添加されるが、その含有量がSol.Al量で0.01%
より少ないと前記の作用効果が十分に得られない。一
方、0.10%を超えて含有させても効果が飽和して不経済
となることから、Al含有量はSol.Al量で0.01〜0.10%と
定めた。
少なくてすむので好ましい。しかし、その含有量が0.01
%を超えると、炭窒化物形成元素を添加しても鋼板の深
絞り性の低下は避けられないだけでなく、Nを固定する
ための合金元素の添加量が増加し製造コストが増大す
る。従って、N含有量を0.01%以下と定めた。
良くすることから、本発明では極めて重要な元素であ
る。 0.005%未満では Ti4C2S2を析出させることができ
ない。一方、0.30%を超えて添加しても Ti4C2S2を形成
する作用が飽和するだけでなく、強度が上昇して加工性
が劣化する。また、製造コストが上昇するとともに、化
成処理性が低下する。従って、 Ti含有量を0.005 〜0.30
%と定めた。
微細なTiCの析出を抑制するとともに固溶NをTiNとし
て固定するためには、 (2)式を満たすTi量を添加する必
要がある。
Cが Ti4C2S2として完全に固定されず、一部が残留する
ため、深絞り性が劣化する。
題となる“縦割れ”を防止する作用を有しているので必
要により添加される。その含有量が0.0001%未満では前
記作用による所望の効果が得られない。一方、0.0050%
を超えて含有させてもその効果が飽和し、経済的に不利
となることから、B含有量は0.0001〜0.0050%と定め
た。
めに、必要に応じて合計量で 0.002%以上となるように
これらの元素の1 種または2 種以上が、Tiとともに複合
添加される。これらの合計含有量が 0.002%よりも少な
いと前記作用による所望の効果が得られない。一方、合
計含有量が1.00%よりも多いと強度が上昇し過ぎ、成形
性が劣化して加工用の鋼板として適さなくなると共に、
経済的にも不利となる。従って、これらの成分の含有量
は合計で 0.002〜1.00%と定めた。
求項1〜3に対応)、条件B(請求項4に対応)での製
造工程の模式図を、図2に条件C(請求項5に対応)で
の製造工程の模式図を示す。
転炉、電気炉、または平炉等により溶製される。鋼種も
リムド鋼、キャップド鋼、セミキルド鋼またはキルド鋼
の何れでも良い。
あるいは造塊−分塊圧延法の何れの手段によっても構わ
ない。
た後、熱間圧延に供される。
からなるアルミキルド鋼の素材鋼(スラブ)は、鋳造か
ら直送されてくる高温の鋳片がAr3点以上の温度であれ
ばそのまま熱間圧延工程に付してよい。Ar3点より低温
であれば、再加熱してAr3点以上に加熱する。これは、
圧延前の素材(スラブ)を均一なγ組織にするためであ
る。加熱の時間は、鋼片のサイズに応じて全体が均一な
温度になるように選べばよい。加熱温度および加熱時間
の上限は、γ粒が粗大にならない範囲で選定する。
S2やTiSの再固溶とその後の熱間圧延過程における析出
を防止して高い加工性を得るためには、スラブ加熱温度
を1150℃以下Ar3点以上とすることが望ましい。
し、所定の板厚に仕上げる場合: 最終パスの圧延を1200〜 950℃以上の温度域で、かつ
合計圧下率を30%以上とする一次圧延を行なう。
+ 200℃)とし、かつ、この温度域での合計圧下率を30
%以上とする二次圧延を行う。
て、一次圧延と二次圧延に分けて圧延し、所定の板厚に
仕上げる場合: 最終パスの圧延を1200〜 950℃の温度域で、かつ、合
計圧下率を10%以上とする一次圧延を行う。
+ 200℃)とし、かつ、この温度域での合計圧下率を30
%以上とする二次圧延を行う。
1回の熱間圧延で、所定の板厚に仕上げる場合:仕上温
度を(Ar3点−50℃)〜(Ar3点+ 200℃)とし、か
つ、この温度域での合計圧下率を30%以上とする熱間圧
延を行う。
二次圧延の間に、あるいは条件Cの熱間圧延に先だっ
て、そのまま直ちに、あるいは冷却し、あるいはAr3点
以上に加熱した後1150〜 900℃の温度域に 1〜60分間保
持する析出処理を行ってもよい。
するために、仕上スタンドロール間で鋼板を加熱しても
よい。
下記に述べる。
延温度を規定。
すること、および歪を導入することにより析出物の析出
・粒成長を促進するとともに、次工程で析出処理を行う
場合は析出処理時に迅速に析出物を析出・粒成長させる
ことにある。そのためには、一次圧延は合計圧下率を30
%以上、その最終パスでの圧延を1200〜 950℃の温度域
で行う必要がある。好ましくは45%以上の圧下率で行う
のがよい。
最終パスの温度が1200℃より高いと、結晶粒径を低減す
ることができないだけでなく、次工程で析出処理を行う
場合は迅速に析出物を析出・粒成長させることができな
い。最終パス温度が 950℃より低いと、二次圧延での温
度が低下して変形抵抗が大きくなることに加えて、次工
程で析出処理を行う場合は、析出処理の温度確保が困難
となる。
場合は、通常の厚さの鋳片よりも平均の冷却速度が大き
いため、通常の厚さの鋳片より結晶粒が微細化されてい
る。
延を行う場合でも、薄鋳片においては、一次圧延なし、
または少ない圧下率での一次圧延を行っても所望の性能
を得ることができる。また、一次圧延を省略した場合
は、析出処理を行った後熱間圧延を行ってもよい。
略してもよく、実施する場合でも、合計圧下率が10%以
上、その最終パスでの圧延を1200℃〜 950℃の温度域で
行う。好ましくは20%以上の合計圧下率で熱間圧延を行
うのがよい。
最終パスの温度が1200℃より高いと、結晶粒径を低減す
ることができないだけでなく、次工程で析出処理を行う
場合は迅速に析出物を析出・粒成長させることができな
い。また、最終パス温度が 950℃より低いと二次圧延で
の温度が低下して変形抵抗が大きくなることに加えて、
次工程で析出処理を行う場合は、析出処理の温度確保が
困難となる。
での合計圧下率を規定 二次圧延の目的は、一次圧延材を最終板厚に加工するこ
と、および加工歪を導入して析出物の析出・粒成長を促
進するとともに、熱間圧延後の冷却時に極めて微細なポ
リゴナルαを生成させ、その後の冷間圧延と再結晶焼鈍
により最終製品の特性を向上することにある。そのため
には、二次圧延は、一次圧延材あるいは一次圧延後析出
処理した圧延材を常温まで冷却することなく、仕上温度
を(Ar3点−50℃)〜(Ar3点+ 200℃)とし、かつ、
この温度域での合計圧下率を30%以上とする熱間圧延を
行う必要がある。
きる場合にはそのまま二次圧延に供してよい。しかし、
二次圧延の仕上温度を確保することが困難な場合は、加
熱して二次圧延を行うのが好ましい。これは特定の温度
域で行う熱間圧延の仕上げ温度を確保し易くするためで
ある。加熱の時間は、鋼片のサイズに応じて全体が均一
な温度になるように選べばよく、加熱温度および加熱時
間の上限は、γ粒が粗大にならない範囲で選定する。加
熱方法として、鋼片に直接電流を流して加熱する通電加
熱法、誘導加熱法、およびガスバーナー加熱法等が好適
である。
℃)}の温度域における合計圧下率が30%以上となるよ
うに二次圧延を行うことにより、γ粒を微細化するとと
もにγ粒内に歪みを蓄積させて転位密度を増大させるこ
とができるので、圧延後の冷却過程で極めて微細なポリ
ゴナルαを生成させることができる。
あると、熱間圧延中に生成するα量が増加し、加工歪が
柔らかいα相に集中し、γ相に加工歪が蓄積されないた
め、その後の冷却過程でγ→α変態により生成するα粒
が微細化されない。加えて、α粒とγ粒では結晶構造が
異なるため、熱間圧延中に生成するα量が増加すると、
鋼板の形状(平坦度)を均一に保つことが困難になる。
一方、仕上温度が(Ar3点+ 200℃)を超えると、ある
いは、{(Ar3点−50℃)〜(Ar3点+ 200℃)}の温
度域における合計圧下率が30%未満であると、γ粒の微
細化とγ粒への歪みの蓄積が不十分となって、その後の
冷却過程で微細なポリゴナルαが生成しない。熱間圧延
中のα相の生成防止およびγ粒の微細化のためには、上
記の温度範囲のなかでもAr3点〜(Ar3点+ 150℃)の
範囲が望ましい。さらに、圧延中の再加熱は、鋼板を上
記のような好適な温度に精度よく制御することを容易に
する。
の合計圧下率を保つためには、ロールからの抜熱による
鋼板の温度低下を補償するために、仕上圧延のロール間
で鋼板を加熱することが好ましい。
からなるもので行うが、その少なくとも後段2スタンド
以上の圧延ロールの間で鋼板を加熱するのが好ましい。
(Ar3点+ 200℃)}の温度域における合計圧下率が30
%以上の大圧下を容易に行うことができ、、さらに、こ
の30%以上の圧下を1スタンドだけでなく、いくつかの
スタンドに分担させて実施することができるため、1ス
タンドの負荷を軽減することができ、大きな圧延荷重を
付与できる大設備にする必要がない。
板温度を高めるので、30%以上の圧下を最終スタンドだ
けで実施することも可能であるが、最終スタンドで大圧
下を行うと鋼板の形状不良を引き起こすので、その前ま
での合計圧下量を大きくし、最終スタンドでは形状を整
えるだけの軽圧下とするのが望ましい。
機の多数のスタンドの間のどこで行ってもよく、圧延時
の鋼板温度が(Ar3点−50℃)未満に低下しないよう
に、適宜加熱を行うスタンドを選定すればよい。ただ
し、少なくともロールによる抜熱で鋼板温度が(Ar3点
−50℃)よりも低温になりやすい後段の2スタンド以上
のロール間では加熱を行うのが好ましい。なお、ここで
「後段のスタンド」というのは、必ずしも最終段のスタ
ンドを含むということではない。
いが、本出願人が先に出願した特開平4-356314号公報で
開示した鋼板に直接通電して加熱する方法が好適であ
る。
行う場合。
として析出させ、粒成長による結晶粒の粗大化を図ると
共に、熱間圧延後の冷却・巻取中での微細なTiCの析出
を防止して加工性を向上させるために、一次圧延と二次
圧延の間で析出処理を行うことが好ましい。析出処理は
一次圧延終了後直ちに、または圧延終了後一旦冷却させ
た後に、1150〜 900℃の温度域に 1〜60分間保持する。
二次圧延の仕上温度の確保が困難な場合は、一次圧延材
を加熱した後1150〜 900℃の温度域に 1〜60分間保持し
てもよい。加熱時間は、熱延材のサイズに応じて全体が
均一な温度になるように適宜選べばよく、加熱温度およ
び加熱時間の上限は、γ粒が粗大にならない範囲で選定
する。加熱方法として、一次圧延材に直接電流を流して
加熱する通電加熱法、誘導加熱法、およびガスバーナー
による加熱法が好適である。
物の溶解度が大きいために析出物の析出が迅速に進まな
いばかりか、γ粒が粗大化し熱延板のα粒が粗大化する
ことになって、最終製品のr値や伸びが向上しない。一
方、 900℃より低い温度域で保持すると析出速度が著し
く遅いことから、同じく析出が迅速に進まず、r値や伸
びの向上が得られない。また、保持時間が1分未満では
析出物の析出量が少なく、一方、60分より長いと析出物
の析出が飽和し、製造コストの上昇を招くことになる。
に保持するのは圧延ライン内で行うのが望ましい。圧延
後放冷することで1150〜 900℃の温度域に 1〜60分間保
持してもよいが、例えば、近年開発されたコイルボック
スを使用し、これで一次圧延後の粗圧延材をコイル状に
巻取ればライン内で析出処理を行うこともできる。
は、一次圧延を省略して直接二次圧延に相当する熱間圧
延を行う場合にも、熱間圧延に先だって析出処理を行っ
てもよい。その場合、析出処理温度確保のため、析出処
理に先立って鋳片の冷却や加熱を行ってもよい。上記析
出処理温度域に保持するため、一次圧延後の圧延材をコ
イル状に巻取り、ライン内で析出処理を行うこともでき
る。
る。圧延後の冷却は、(Ar3点− 100℃)までの温度域
での冷却速度が5℃/s以上となるように行うのが望まし
い。これにより、微細で加工硬化した(歪みの蓄積され
た)γから多数のα核を生じさせ、しかもα粒の成長を
抑制することができるため、一層微細なα粒からなる熱
延鋼板を得ることができる。
はないが、スケールの生成を抑制するために 800℃以下
で巻取るのが好ましい。
細化し、α粒界の面積を増やしておくことにより、再結
晶焼鈍時に、r値の向上に好ましい 111 集合組織をα
粒界から発達させることができる。
合組織を発達させ、次の再結晶焼鈍工程でr値の向上と
面内異方性の最小化に好ましい 111 集合組織を発達さ
せることにある。そのためには、50%以上の圧下率で最
終板厚に加工することが望ましい。圧下率が50%より低
い場合は、再結晶焼鈍を行っても 111集合組織が十分
に発達しないことがある。
組織を制御して高加工性でかつ面内異方性の小さい冷延
鋼板を製造する上で不可欠な工程である。そのためには
550〜 900℃の温度範囲で焼鈍を行い、αを再結晶させ
るのが望ましい。 550℃より低い温度では長時間の焼鈍
であるバッチ焼鈍でも再結晶が十分に生じず、一方、90
0 ℃を超える温度ではγ化が著しく進行して、所定のα
の再結晶集合組織に制御するのが困難となる。
はない。連続焼鈍、バッチ焼鈍、連続溶融亜鉛メッキ処
理に先行する熱処理の何れでもよい。
率が10%未満の調質圧延(スキンパス)や各種の表面処
理等を施してもよい。
宜、表面処理(溶融亜鉛メッキ、合金化溶融亜鉛メッ
キ、電気メッキ、有機被覆コーティングなど)やプレス
加工を施した後、例えば自動車、家電製品、鋼構造物な
どに使用されるが、特にそれらの用途において要求され
る高造形性と強度とを同時に有するものである。
が、これにより本発明が限定されるものではない。
種AA〜AV)のスラブを厚さ 200mmに鋳造し、表2に
示す条件で熱間圧延し、冷却して巻取った後、熱間圧延
板の結晶粒度を測定した。なお、表1に(48C/12)+(48S
/32)+(48N/14)の値と(S/32)/(C/12) の値、およびAr3
点温度を併記した。
は、表示するスタンド間で各スタンドのワークロールを
電極として、その間の鋼板に商用周波数の交流(電圧:
100V、電流:150KA 、供給電力:15000KVA)を直接通電
することによって行った。使用した仕上圧延設備は7ス
タンドの圧延機を備えたものである。なお、表中に記載
のスタンドNoは、表示のスタンドのロール間で再加熱
を行ったことを示し、例えば、「F5〜F7」とは、第
5スタンドと第6スタンドのロール間、および第6スタ
ンドと第7スタンドのロール間の2ヶ所で加熱したこと
を意味する。
示す条件で冷間圧延を行い、その後、820 ℃×60s の連
続焼鈍(処理イ)、750 ℃×5hr のバッチ焼鈍(処理
ロ)、溶融亜鉛メッキ処理に先行する連続熱処理(820
℃×40s :処理ハ)により再結晶処理を行った。
鉛メッキ鋼板から試験片を採取して、降伏強さ、引張強
さ、破断伸び、およびr値を調査した。表中の平均r
値、および異方性は、圧延方向に対して0゜、45゜、90
゜の方向から採取した試験片により求めたr値を各々r
0 、r45、r90とした時、(r0 +2×r45+r90)/
4の値を平均r値、またr0 、r45、r90の最大値の r
max と最小値の rmin との差を異方性とした。その結果
を表3に示す。
定める条件に従って製造された冷延鋼板と溶融亜鉛メッ
キ鋼板は優れたr値と伸びを有しており、しかも面内異
方性が極めて小さい。更に、降伏強さは低めであり、加
工性が非常に優れていることは明らかである。
うに、スラブ加熱温度を低減した鋼板および一次圧延後
析出処理した鋼板の機械的特性は、試験条件がほとんど
同じである試験番号 1で得られた鋼板の機械的特性より
も更に向上している。
で示すように、製造条件が本発明の規定を満たしていな
い場合には、得られる鋼板の特性が劣る結果となってい
る。
すように、熱間圧延条件が本発明で定める条件を満たさ
ない例では、熱間圧延板の粒径が粗大であるため、異方
性の方向別のr値の最大値( rmax )と最小値(
rmin )の差が大きく、平均r値や伸びも試験番号 1と
比べて低い。
うに、成分が本発明で定める条件を満たさない例では、
熱間圧延板の粒径が微細化して異方性が減少するもの
の、本発明例と比べて平均r値や伸びが低いことがわか
る。試験番号26と試験番号27では、C、S、N、Tiの各
含有量は (2)式の規定範囲を満たしているが、(S/32)/
(C/12)比が (1)式の規定範囲を満たしていないため、特
性が劣化している。試験番号28では、(S/32)/(C/12)比
が (1)式の規定範囲を満たしているが、Ti量が少なく
(2)式を満たしていないため、特性が本発明例よりも劣
る結果となっている。
種BA〜BU)のスラブを厚さ60mmに鋳造し、表5に示
す条件で熱間圧延し、冷却して巻取った後、熱間圧延板
の結晶粒度を測定した。なお、表1に(48C/12)+(48S/3
2)+(48N/14)の値と(S/32)/(C/12)の値、およびAr3点
温度を併記した。
は、実施例1と同様の条件で行った。
条件で冷間圧延を行い、その後、820 ℃×60s の連続焼
鈍(処理イ)、750 ℃×5hr のバッチ焼鈍(処理ロ)、
連続溶融亜鉛メッキ処理に先行する熱処理(820 ℃×40
s :処理ハ)により再結晶処理を行った。
鉛メッキ鋼板から試験片を採取し、実施例1と同様の試
験を行った。その結果を表6に示す。
発明で定める条件に従って製造された冷延鋼板と溶融亜
鉛メッキ鋼板は優れたr値と伸びを有しており、しかも
面内異方性が極めて小さい。更に、降伏強さは低めであ
り、加工性が非常に優れていることは明らかである。
うに、スラブ加熱温度を低減した鋼板、一次圧延した鋼
板、および一次圧延後析出処理した鋼板の機械的特性
は、試験条件がほとんど同じである試験番号31で得られ
た鋼板の機械的特性よりも更に向上していることも確認
できる。
で示すように、製造条件が本発明の規定を満たしていな
い場合には、得られる鋼板の特性が劣る結果となってい
る。
すように、熱間圧延条件が本発明で定める条件を満たさ
ない例では、熱延板粒径が粗大であるため、異方性の方
向別のr値の最大値( rmax )と最小値( rmin )の差
が大きく、平均r値や伸びも試験番号31と比べて低い。
うに、成分が本発明で定める条件を満たさない例では、
熱間圧延板の粒径が微細化して異方性が減少するもの
の、本発明例と比べて平均r値や伸びが低いことがわか
る。試験番号61と試験番号62では、C、S、N、Tiの各
含有量は (2)式の規定範囲を満たしているが、(S/32)/
(C/12)比が (1)式の規定範囲を満たしていないため、特
性が劣化している。試験番号63では、(S/32)/(C/12)比
が (1)式の規定範囲を満たしているが、Ti量が少なく
(2)式を満たしていないため、特性が本発明例よりも劣
る結果となっている。
無理のない熱間圧延工程と、その後の冷間圧延および再
結晶焼鈍により、r値と伸びの高く、r値の面内異方性
も小さい加工性に優れた冷延鋼板を安定して製造するこ
とができる。このような冷延鋼板は、特に自動車や家電
製品の外装用や内装用等に好適である。
圧延工程の一部省略あるいは簡略化して面内異方性の小
さい高加工性の冷延鋼板を安定して製造することができ
る。
する製造工程を示す模式図である。
模式図である。
Claims (6)
- 【請求項1】重量%で、C:0.05%以下、Si: 1.0%以
下、Mn: 3.0%以下、P:0.20%以下、S:0.05%以
下、Sol.Al:0.01〜0.10%、N:0.01%以下、Ti: 0.0
05〜0.30%を含有し、かつ、下記(1)(2)式を満足し、 0.7 ×(C/12)≦(S/32)≦2.0 ×(C/12) (1) (Ti/48) ≧(C/12)+(N/14)+(S/32) (2) 残部がFeおよび不可避的不純物からなる鋼を鋳片とし、
下記の条件で順次加工、熱処理することを特徴とする面
内異方性の小さい高加工性冷延鋼板の製造方法。 最終パスの圧延を1200〜 950℃以上の温度域で、かつ
合計圧下率を30%以上とする一次圧延を行なう。 仕上温度を(Ar3点−50℃)〜(Ar3点+ 200℃)と
し、かつ、この温度域での合計圧下率を30%以上とする
二次圧延を行う。 熱間圧延後、冷却して巻取る。 その後、冷間圧延と再結晶焼鈍を施す。 - 【請求項2】鋼がさらに、0.0001〜0.0050重量%のBを
含有することを特徴とする請求項1記載の面内異方性の
小さい高加工性冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項3】鋼がさらに、Nb、Zr、VおよびMoの1種ま
たは2種以上を、合計量で 0.002〜1.0重量%含有する
ことを特徴とする請求項1または2に記載の面内異方性
の小さい高加工性冷延鋼板の製造方法。 - 【請求項4】請求項1ないしは3のいずれかに記載の鋼
を厚さ 100mm以下の鋳片とし、下記の条件で順次加工、
熱処理することを特徴とする面内異方性の小さい高加工
性冷延鋼板の製造方法。 最終パスの圧延を1200〜 950℃の温度域で、かつ、合
計圧下率を10%以上とする一次圧延を行う。 仕上温度を(Ar3点−50℃)〜(Ar3点+ 200℃)と
し、かつ、この温度域での合計圧下率を30%以上とする
二次圧延を行う。 熱間圧延後、冷却して巻取る。 その後、冷間圧延と再結晶焼鈍を施す。 - 【請求項5】請求項1ないしは3のいずれかに記載の鋼
を厚さ 100mm以下の鋳片とし、下記の条件で順次加工、
熱処理することを特徴とする面内異方性の小さい高加工
性冷延鋼板の製造方法。 仕上温度を(Ar3点−50℃)〜(Ar3点+ 200℃)と
し、かつ、この温度域での合計圧下率を30%以上とする
熱間圧延を行う。 熱間圧延後、冷却して巻取る。 その後、冷間圧延と再結晶焼鈍を行う。 - 【請求項6】請求項1〜4の一次圧延と二次圧延の間
に、あるいは請求項5の熱間圧延に先だって、1150〜 9
00℃の温度域に 1〜60分間保持する析出処理を行うこと
を特徴とする面内異方性の小さい高加工性冷延鋼板の製
造方法。
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RU2551726C1 (ru) * | 2011-04-13 | 2015-05-27 | Ниппон Стил Энд Сумитомо Метал Корпорейшн | Высокопрочный холоднокатаный стальной лист с улучшенной способностью к локальной деформации и способ его получения |
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