JP3108038B2 - 下水汚泥の炭化処理方法 - Google Patents
下水汚泥の炭化処理方法Info
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Description
ける汚泥を気流乾燥機によって粉状の乾燥汚泥にしてか
ら炭化炉で加熱して粉状の炭化汚泥(粉末活性汚泥炭)
を得るとともに、炭化炉の排熱を気流乾燥用熱源等とし
て利用し、さらに、得られた粉末活性汚泥炭をバグフィ
ルター式脱臭装置の脱臭剤として利用する下水汚泥の炭
化処理方法に関するものである。
性汚泥による排水中の有機物等の除去や活性炭を用いた
臭気成分の除去等が行われており、水処理に用いられた
汚泥の脱水ケーキは、乾燥処理及び/又は炭化処理が行
われた後、乾燥汚泥又は炭化汚泥として種々の用途に利
用されている。
7−242408号公報に記載されているように、水処
理に伴って得られる脱水汚泥(脱水ケーキ)を、そのま
まあるいは乾燥した後、成型あるいは造粒した上で炭化
処理する方法が知られている。また、上記のような方法
で得られた炭化汚泥の脱臭剤としての利用は、充填塔式
の活性炭吸着脱臭装置における粒状活性炭の代替となる
ものであった。
技術では、炭化処理の原料となる汚泥は、重量当りの表
面積が小さく炭化に時間がかかるので、原料の炭化炉内
における滞留時間を長くするために炭化炉を大型化する
必要があった。さらに、炭化炉に投入する原料を成型し
たり造粒するときに成型装置や造粒装置が必要となる上
に、炭化処理後も分粒しないと均一な炭化汚泥が得られ
ないという問題点があった。また、充填塔式の活性炭吸
着脱臭装置は脱臭能力が高く、広く用いられているが、
下水処理場等で使用する場合は装置が大型化し、充填剤
である炭化汚泥の交換に大がかりな作業を必要とする。
で、本発明の目的は、下水処理場等における汚泥を粉状
の乾燥汚泥にし、この粉末乾燥汚泥を炭化炉に導入する
ことで、炭化に要する時間を短縮するとともに炭化炉等
を小型化することができ、得られた粉状の炭化汚泥(粉
末活性汚泥炭)をバグ脱臭装置のバグフィルターの外表
面に吸引・付着させて脱臭剤として利用することがで
き、しかも、脱臭老廃炭を水処理系及び脱水系で再利用
することができ、さらに、炭化炉からの排熱を汚泥の乾
燥や消化汚泥の加温に有効利用することができ、消化汚
泥から発生する消化ガスを炭化炉の燃料として用いるこ
とができる下水汚泥の炭化処理方法を提供することにあ
る。
めに、本発明の下水汚泥の炭化処理方法は、下水汚泥の
脱水ケーキを気流乾燥機に導入して乾燥させた後、粉状
の乾燥汚泥を含む気流(乾燥排ガス)を固気分離器に導
入して粉状の乾燥汚泥と気流(乾燥排ガス)とに分離
し、ついで、粉状の乾燥汚泥を炭化炉に導入し伝導加熱
により炭化処理して粉末活性汚泥炭(粉状の炭化汚泥、
粉末活性炭)を得るとともに、固気分離器からの気流
を、熱風炉を兼ねる炭化炉で加熱した後、気流乾燥機に
供給して気流乾燥用熱源とすることを特徴としている
(図1〜図3参照)。また、本発明の方法は、下水汚泥
の脱水ケーキを気流乾燥機に導入して乾燥させた後、粉
状の乾燥汚泥を含む気流(乾燥排ガス)を固気分離器に
導入して粉状の乾燥汚泥と気流(乾燥排ガス)とに分離
し、ついで、粉状の乾燥汚泥の一部を炭化炉に導入し伝
導加熱により炭化処理して粉末活性汚泥炭を得、得られ
た粉末活性汚泥炭と前記乾燥汚泥の残部とを混合して無
臭の乾燥汚泥混合物とすることを特徴としている。この
場合、気流乾燥で得られた乾燥汚泥の10〜15wt%を
炭化処理して残りの乾燥汚泥と混合すれば、乾燥汚泥の
臭気を消すことができる。
を、熱風炉を兼ねる炭化炉で加熱した後、気流乾燥機に
供給して気流乾燥用熱源とすることが望ましい(図1〜
図3参照)。また、固気分離器からの気流を熱風炉を兼
ねる炭化炉に直接導入する代わりに、固気分離器からの
気流で、消化汚泥又は嫌気性消化槽に導入する前の汚泥
を加温し、加温された汚泥を嫌気性消化槽に導入し、こ
の嫌気性消化槽で発生する消化ガスを炭化炉の燃料と
し、消化汚泥を加温し自ら除湿された気流を、熱風炉を
兼ねる炭化炉で加熱した後、気流乾燥機に供給して気流
乾燥用熱源とすることができる(図4、図5参照)。
化炉での炭化処理で得られた粉末活性汚泥炭を、バグ脱
臭装置(バグフィルター式脱臭装置)のバグフィルター
の外表面に吸引・付着させた後、このバグ脱臭装置に下
水処理場で発生する臭気ガスを導入して脱臭処理するこ
とが望ましい(図1〜図5参照)。また、上記の本発明
の方法において、バグ脱臭装置で脱臭処理に使用された
使用済の粉末活性汚泥炭(脱臭老廃炭)を、下水処理場
の水処理系で下水中の有機物の吸着剤として再利用した
後、有機物を吸着した粉末活性汚泥炭を汚泥フロックの
核として下水中の汚泥を沈降させ、この汚泥を脱水系で
脱水処理して脱水ケーキとすることが望ましい(図1〜
図5参照)。
1形態による下水汚泥の炭化処理方法を実施する装置を
示している。本実施の形態は、下水処理場における汚泥
を脱水してから気流乾燥機によって乾燥し、得られた粉
状の乾燥汚泥を炭化原料とすることで、炭化炉での炭化
処理が短時間に行えるものであり、また、得られた粉状
の炭化汚泥(粉末活性汚泥炭)をバグ脱臭装置のバグフ
ィルター外表面に付着させて脱臭剤として利用するとと
もに、脱臭老廃炭を水処理系及び脱水系で再利用し、さ
らに、炭化炉の排熱を気流乾燥機の熱源として汚泥の乾
燥に利用するものである。
0から抜き出された下水汚泥は、汚泥濃縮装置12で濃
縮され、汚泥ポンプ14により汚泥貯留槽16に供給さ
れる。なお、濃縮された汚泥の一部は曝気槽10に戻さ
れる場合がある。また、汚泥貯留槽16へは消化汚泥や
初沈汚泥が混合投入される場合がある。汚泥貯留槽16
内の汚泥ポンプ18により脱水機20に送られた汚泥
は、脱水機20で脱水されて脱水ケーキとなり、車両等
により輸送された後、脱水汚泥貯留槽22に一時的に貯
留される。なお、脱水機としては、一例として、遠心脱
水機等が挙げられる。下水汚泥の脱水ケーキは、脱水汚
泥貯留槽22から汚泥ポンプ24により気流乾燥機26
の解砕機27に導入され、気流乾燥機26で乾燥されて
粉状の乾燥汚泥となり、気流乾燥機26からの気流(乾
燥排ガス)とともに気流輸送管28を通って固気分離器
30に導入される。固気分離器30で気流(乾燥排ガ
ス)と分離された粉状の乾燥汚泥は、炭化炉32の加熱
管34内に導入されて伝導加熱により炭化処理され、粉
状の炭化汚泥(粉末活性汚泥炭)となる。なお、固気分
離器としては、一例として、サイクロン等が挙げられ
る。
(乾燥排ガス)は、空気取入口36から空気が吸引・混
入されて混合気流となり、ブロワ38により熱風炉を兼
ねる炭化炉32に導入されて炭化処理の排熱で間接加熱
(熱交換)され、この加熱された混合気流が、気流乾燥
機26の解砕機27に供給されて気流乾燥用熱源として
用いられ、汚泥の乾燥に利用される。なお、混合気流の
一部は、炭化炉32において、重油等の燃料を燃焼させ
るための空気として利用される。また、炭化炉32で製
造された粉状の炭化汚泥(粉末活性汚泥炭)は、下水処
理場に設置されたバグ脱臭装置40に搬送され、この粉
末活性汚泥炭がバグ脱臭装置40のバグフィルター外表
面に吸引・付着して脱臭剤として利用される。このバグ
脱臭装置40には、下水処理場の曝気槽10から発生す
る大量の臭気ガスが導入されており、バグフィルター外
表面に付着した粉末活性汚泥炭が、ガスと固気接触して
臭気成分を吸着することにより脱臭処理が行われる。4
2は脱臭されたガスを抜き出すブロワである。
使用済の粉末活性汚泥炭(脱臭老廃炭)は、下水処理場
の曝気槽10に供給されて、下水中の有機物の吸着剤と
して再利用され、処理水のCOD(化学的酸素要求量)
の低減に寄与している。そして、曝気槽10中の汚泥
は、有機物等を吸着した粉末活性汚泥炭が汚泥フロック
の核となって良好に沈降し、汚泥濃縮装置12で濃縮さ
れ、汚泥ポンプ14により汚泥貯留槽16に供給された
後、汚泥貯留槽16内の汚泥ポンプ18により脱水機2
0に送られ、脱水機20で脱水されて脱水ケーキとな
る。汚泥濃縮装置12及び汚泥貯留槽16においても、
有機物等を吸着した粉末活性汚泥炭が汚泥フロックの核
となって汚泥は効率よく沈降する。なお、炭化炉32で
製造された粉状の炭化汚泥は、上記のように脱臭剤とし
て利用する他にも、土壌改質剤等として利用することが
できる。
ス)と分離された粉状の乾燥汚泥は、上記のように炭化
炉32で炭化処理して炭化汚泥とするだけでなく、炭化
処理せずにそのまま乾燥汚泥として利用することがで
き、炭化炉32に乾燥汚泥を投入しない場合には、炭化
炉32は熱風炉として気流乾燥機26に熱源を供給し、
この気流乾燥機26で粉状の乾燥汚泥の製造が行われ
る。このようにして製造された粉状の乾燥汚泥は、造粒
装置44で造粒された後、汚泥RDF(固形燃料)とし
て焼却炉燃料、発電燃料、セメント製造燃料等として利
用される。なお、乾燥汚泥の他の用途としては、有機肥
料、セメント原料等が挙げられる。このように、炭化と
乾燥の切り換えを可能とすれば、脱臭剤や土壌改質剤等
に利用できる炭化汚泥と、有機肥料や各種燃料等に利用
できる乾燥汚泥とを、必要量に応じて製造することがで
きる。また、乾燥汚泥の一部を炭化し、得られた粉末活
性汚泥炭と乾燥汚泥とを混合することによって、無臭の
乾燥汚泥混合物を得ることができる。無臭化された乾燥
汚泥は、上述した用途に利用する場合に、非常に取り扱
い易いものとなる。具体的には、乾燥汚泥の10〜15
wt%を炭化して乾燥汚泥と混合すれば、乾燥汚泥の臭気
を消すことができる。
式的に表した図2を参照しながら、本実施の形態につい
て、さらに詳細に説明する。下水汚泥の脱水ケーキを気
流乾燥機26によって粉状の乾燥汚泥にし、この粉末乾
燥汚泥を、気流輸送管28を介して固気分離器30に導
入した後、炭化炉32の加熱管34内に供給する。炭化
炉32に供給された乾燥汚泥は、加熱管34内で伝導加
熱により加熱されながら炭化していき、炭化に要する時
間だけ加熱管34内に滞留するように加熱管34内のス
クリュー46によって滞留時間が調節されている。粉末
乾燥汚泥を炭化する際に発生する分解ガスは、加熱管3
4の上面に設けられた多数の開口35から炭化炉32内
に流出して燃焼する。炭化炉32に供給する原料を粉末
乾燥汚泥(水分10〜30wt%程度)とすることで、比
表面積が大きくなり、炭化に要する滞留時間を従来の粒
状物の場合の2〜5時間から30分以内に短縮すること
ができる。また、滞留時間を短くできるので、炭化炉3
2等の装置サイズをコンパクトにすることができる。さ
らに、製造された炭化汚泥は粉末状であり、後述のバグ
フィルター脱臭剤に使える他、空気搬送が可能となる
等、場外利用における取扱いが容易になる。
ガス)に空気取入口36から空気を吸引・混入して混合
気流とし、この混合気流を熱風炉を兼ねる炭化炉32に
導入して間接加熱(熱交換)し、加熱された混合気流を
気流乾燥機26に供給して気流乾燥用熱源とすることで
炭化炉32の排熱を有効に利用することができる。固気
分離器30からの気流(乾燥排ガス)は、煤塵等を含ま
ず、直接乾燥用熱源として利用できる。なお、炭化炉3
2の炭化過程で生じた高温排ガスも煤塵等を含まず、脱
塵等の排ガス処理をせずに、直接乾燥用熱源として利用
することが可能である。また、炭化炉32で製造された
炭化汚泥を脱臭剤として利用する場合、炭化汚泥は粉末
状であり、バグ脱臭装置40のバグフィルター48の外
表面に吸引・付着させるだけで脱臭が可能であるので、
充填塔式活性炭脱臭装置に比べて脱臭剤の交換に手間が
かからず全自動化も可能である。特に、下水処理場で
は、曝気槽等で比較的低濃度の臭気が大量に発生するの
で、下水処理場の市街地隣接化に伴い、設備の覆蓋と脱
臭設備が必要とされ、粉末炭化汚泥(粉末活性汚泥炭)
のバグ脱臭装置への利用は有効である。
泥を、バグ脱臭装置の脱臭剤として利用し、このバグ脱
臭装置に臭気ガスを通して脱臭試験を行った。脱臭試験
の結果を図6に示す。なお、臭気濃度の測定には、市販
の臭いセンサーを用いた。図6からわかるように、測定
を開始してから数日間は、臭気成分の除去率がほぼ10
0%に近い値となっており、日数が経過するにつれて炭
化汚泥の吸着能が低下し、臭気成分の除去率も低下して
くるが、複数本の有底円筒状のバグフィルター内に圧縮
空気を送り込んで炭化汚泥の外表面層を払い落し再コー
ティングを行うことで、炭化汚泥の吸着能が回復し、再
び臭気成分の除去率が高い値となる。このように、バグ
フィルター脱臭では、炭化汚泥の再コーティングが簡単
であり全自動化も容易である。
装置で脱臭処理したガスについて官能試験を行った。臭
気濃度の経時変化を表1に示す。なお、官能試験の方法
は、測定する臭気ガスの濃度を所定の倍率で薄めてい
き、パネラーが臭気を感知できなくなった希釈倍率の数
値を測定するものである。つまり、臭気濃度の閾値まで
希釈するのに要する倍率を測定するものであり、この数
値が大きい程、臭気濃度が高いことになる。なお、希釈
倍率の数値は、6人のパネラーの平均値を採用した。表
1からわかるように、バグ脱臭装置のバグフィルターの
外表面に粉末炭化汚泥を付着させ、14日間、このバグ
脱臭装置に臭気ガスを通して運転した結果、測定を開始
してから7日間は、炭化汚泥の吸着能が良好であり、炭
化汚泥を交換等することなく、臭気成分をほとんど除去
することができた。
ー脱臭では、脱臭剤である炭化汚泥は、臭気ガスと固気
接触して臭気成分を吸着するが、気相中と液相中での吸
着平衡の違いにより、気相中での吸着能が低下した脱臭
済の炭化汚泥(脱臭老廃炭)でも、水処理系で排水処理
に再利用すれば、炭化汚泥が排水中の有機物等を吸着し
てCOD等が低減される。そして、有機物等を吸着した
炭化汚泥は汚泥フロックの核となり、脱水系での汚泥の
脱水性を向上させることができる。さらに、脱水系で得
られた脱水ケーキを気流乾燥機26に導入すれば、炭化
汚泥を利用した総合水処理が可能である。
図3に示すように、固気分離器30からの気流(乾燥排
ガス)に空気を混入させて混合気流とし、この混合気流
に水を噴射してから、熱風炉を兼ねる炭化炉32に導入
して加熱する構成とすることも可能であり、この場合
は、混合気流中の水分が熱風炉を兼ねる炭化炉32で加
熱されて水蒸気となり、炭化炉32の排熱が水蒸気の潜
熱に置き換わって、気流乾燥機26の熱源として有効利
用される。他の構成及び作用等は、図1の場合と同様で
ある。
よる下水汚泥の炭化処理方法を実施する装置を示してい
る。本実施の形態は、下水処理場における汚泥を脱水し
てから気流乾燥機によって乾燥し、得られた粉状の乾燥
汚泥を炭化原料とすることで、炭化炉での炭化処理が短
時間に行えるものであり、また、得られた粉状の炭化汚
泥(粉末活性汚泥炭)をバグ脱臭装置のバグフィルター
外表面に付着させて脱臭剤として利用するとともに、脱
臭老廃炭を水処理系及び脱水系で再利用し、さらに、炭
化炉の排熱を、気流乾燥機の熱源として汚泥の乾燥に利
用した後、消化用汚泥の加温に用い、しかも、消化汚泥
から発生する消化ガスを炭化炉の燃料として用いるもの
である。
0から抜き出された下水汚泥は、汚泥濃縮装置12で濃
縮され、汚泥ポンプ14により汚泥貯留槽16に供給さ
れた後、その一部が嫌気性消化槽50に供給され、残部
はそのまま脱水機20に送られる。汚泥貯留槽16内の
汚泥ポンプ18により脱水機20に送られた汚泥は、脱
水機20で脱水されて脱水ケーキとなり、車両等により
輸送された後、脱水汚泥貯留槽22に貯留される。一
方、車両等により輸送され嫌気性消化槽50に供給され
た汚泥は、嫌気性消化槽50で消化され、濃縮された消
化汚泥の一部が、汚泥ポンプ52により汚泥加温塔54
内の充填材層55の上側に散布・供給されて加温され、
消化用濃縮汚泥として汚泥ポンプ56により嫌気性消化
槽50に戻される。また、嫌気性消化槽50からの濃縮
消化汚泥の残部は、汚泥ポンプ58により脱水機60に
送られて脱水ケーキとなり、脱水汚泥貯留槽22に貯留
される。この場合、車両等により輸送された汚泥は、直
接、汚泥ポンプ52により汚泥加温塔54内の充填材層
55の上側に散布・供給されて加温され、汚泥ポンプ5
6により嫌気性消化槽50に供給されることもある。な
お、嫌気性消化槽50は、汚泥貯留槽として用いること
もできる。
2からポンプ24により気流乾燥機26に導入され、気
流乾燥機26で乾燥されて粉状の乾燥汚泥となり、気流
乾燥機26からの気流(乾燥排ガス)とともに気流輸送
管28を通って固気分離器30に導入される。固気分離
器30で気流(乾燥排ガス)と分離された粉状の乾燥汚
泥は、炭化炉32の加熱管34内に導入されて伝導加熱
により炭化処理され、粉状の炭化汚泥(粉末活性汚泥
炭)となる。一方、固気分離器30で分離された気流
(乾燥排ガス)は、ブロワ62により汚泥加温塔54に
導入されて消化用汚泥の加温に利用され自ら除湿された
後、空気取入口36から空気が吸引・混入されて混合気
流となり、ブロワ64により熱風炉を兼ねる炭化炉32
に導入されて炭化処理の排熱で間接加熱(熱交換)され
る。この加熱された混合気流が、気流乾燥機26に供給
されて気流乾燥用熱源として用いられ、汚泥の乾燥に利
用される。
化槽50で発生するメタン等の消化ガスが燃料として供
給されており、消化ガスの燃焼炉として、汚泥の炭化処
理や混合気流の加熱が効率よく行える。また、固気分離
器30で気流と分離された粉状の乾燥汚泥は、上記のよ
うに炭化炉32で炭化処理して炭化汚泥とするだけでな
く、炭化処理せずに乾燥汚泥として利用することがで
き、炭化炉32に乾燥汚泥を投入しない場合には、炭化
炉32は消化ガスを燃料とする熱風炉として気流乾燥機
26や汚泥加温塔54に熱源を供給し、これにより、乾
燥汚泥の製造や消化用汚泥の加温が行われる。他の構成
及び作用等は、図1の場合と同様である。
式的に表した図5を参照しながら、本実施の形態につい
て、さらに説明する。固気分離器30からの気流を、汚
泥加温塔54に導入して消化用汚泥の加温に利用した
後、空気取入口36から空気を吸引・混入して混合気流
とし、この混合気流を、熱風炉を兼ねる炭化炉32に導
入して間接加熱(熱交換)し、加熱された混合気流を気
流乾燥機26に供給して気流乾燥用熱源とすることで炭
化炉32の排熱を有効に利用することができる。つま
り、炭化炉の排熱を、煤塵等を含まない混合気流とし
て、汚泥の乾燥と消化用汚泥の加温の2段階で再利用す
ることができる。また、炭化炉32の排熱で加熱された
混合気流が、気流乾燥機26で汚泥乾燥用熱源として用
いられると、炭化炉排熱が水分の蒸発に使われるので、
気流乾燥機26からの乾燥排ガス中では、炭化炉排熱は
水蒸気の潜熱に置き換わる。この潜熱を持つ乾燥排ガス
が、汚泥加温塔54で消化用汚泥の加温に用いられるこ
とで、炭化炉排熱の有効利用が図れる。
泥が嫌気性消化槽50に導入され、嫌気性消化槽50に
供給された汚泥の消化が行われるが、このとき発生する
メタン等の消化ガスは、炭化炉32に導入されて燃料と
して利用される。炭化炉32は熱風炉を兼ねているの
で、汚泥の炭化処理だけでなく混合気流の加熱も行える
消化ガス燃焼炉となる。これにより、重油等の補助燃料
がほとんど不要となる。嫌気性消化槽50で消化された
汚泥又は嫌気性消化槽50に導入される前の汚泥は、そ
の一部が汚泥加温塔54に導入され、消化用濃縮汚泥と
して加温されてから嫌気性消化槽50に供給され、その
他は脱水機等へ送られる。他の構成及び作用等は、本発
明の実施の第1形態の場合と同様である。
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 下水汚泥の脱水ケーキを気流乾燥機によって粉
状の乾燥汚泥にし、この粉末乾燥汚泥を炭化炉に導入す
ることにより、伝導加熱のみで短時間に炭化処理を行う
ことができ、しかも、滞留時間が短くて済むので炭化炉
等を小型化することができる。また、汚泥の減容化が容
易に行える。 (2) 乾燥汚泥の一部を炭化処理し、得られた粉末活
性汚泥炭と乾燥汚泥とを混合することによって、無臭の
乾燥汚泥混合物が得られる。 (3) 炭化処理で得られた粉状の炭化汚泥(粉末活性
汚泥炭)は、バグフィルター式脱臭装置の脱臭剤として
利用できる他、空気搬送等が可能であり場外利用におけ
る取扱いが容易である。 (4) 炭化処理で得られた粉末活性汚泥炭をバグ脱臭
装置で脱臭剤として利用する場合には、粉末活性汚泥炭
をバグフィルターの外表面に吸引・付着させるだけで脱
臭が可能であるので、脱臭剤の交換が簡単であり全自動
化も可能である。したがって、脱臭剤の交換にかかる費
用が軽減される。 (5) バグ脱臭装置で脱臭処理に使用された使用済の
粉末活性汚泥炭(脱臭老廃炭)は、水処理系での下水中
の有機物除去に有効であり、さらに、有機物等を吸着し
た炭化汚泥が汚泥フロックの核となることから、下水中
の汚泥の沈降脱水性が向上する。 (6) 固気分離器からの気流(乾燥排ガス)を、熱風
炉を兼ねる炭化炉で加熱した後、気流乾燥機に供給して
気流乾燥用熱源とする場合は、炭化炉の排熱を有効利用
することができる。また、この気流は煤塵等を含まない
ので、直接、気流乾燥用熱源として用いることができ
る。 (7) 固気分離器からの気流(乾燥排ガス)で、消化
汚泥又は嫌気性消化槽に導入する前の汚泥を加温し、加
温された汚泥を嫌気性消化槽に導入し、この嫌気性消化
槽で発生する消化ガスを炭化炉の燃料とし、消化汚泥を
加温し自ら除湿された気流を、熱風炉を兼ねる炭化炉で
加熱した後、気流乾燥機に供給して気流乾燥用熱源とす
る場合は、炭化炉の補助燃料がほとんど不要となり燃料
費が低減できるとともに、炭化炉の排熱を有効利用する
ことができる。また、この気流は煤塵等を含まないの
で、直接、気流乾燥用熱源や消化汚泥加温用熱源として
用いることができる。
処理方法を実施する装置の一例を示す系統的概略構成図
である。
略構成図である。
処理方法を実施する装置の他の例を示す系統的概略構成
図である。
処理方法を実施する装置を示す系統的概略構成図であ
る。
略構成図である。
グ脱臭装置における臭気成分の除去率の経時変化を示す
グラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 下水汚泥の脱水ケーキを気流乾燥機に導
入して乾燥させた後、粉状の乾燥汚泥を含む気流を固気
分離器に導入して粉状の乾燥汚泥と気流とに分離し、つ
いで、粉状の乾燥汚泥を炭化炉に導入し伝導加熱により
炭化処理して粉末活性汚泥炭を得るとともに、固気分離
器からの気流を、熱風炉を兼ねる炭化炉で加熱した後、
気流乾燥機に供給して気流乾燥用熱源とすることを特徴
とする下水汚泥の炭化処理方法。 - 【請求項2】 下水汚泥の脱水ケーキを気流乾燥機に導
入して乾燥させた後、粉状の乾燥汚泥を含む気流を固気
分離器に導入して粉状の乾燥汚泥と気流とに分離し、つ
いで、粉状の乾燥汚泥の一部を炭化炉に導入し伝導加熱
により炭化処理して粉末活性汚泥炭を得、得られた粉末
活性汚泥炭と前記乾燥汚泥の残部とを混合して無臭の乾
燥汚泥混合物とすることを特徴とする下水汚泥の炭化処
理方法。 - 【請求項3】 固気分離器からの気流を、熱風炉を兼ね
る炭化炉で加熱した後、気流乾燥機に供給して気流乾燥
用熱源とする請求項2記載の下水汚泥の炭化処理方法。 - 【請求項4】 固気分離器からの気流を熱風炉を兼ねる
炭化炉に直接導入する代わりに、固気分離器からの気流
で、消化汚泥又は嫌気性消化槽に導入する前の汚泥を加
温し、加温された汚泥を嫌気性消化槽に導入し、この嫌
気性消化槽で発生する消化ガスを炭化炉の燃料とし、消
化汚泥を加温し自ら除湿された気流を、熱風炉を兼ねる
炭化炉で加熱した後、気流乾燥機に供給して気流乾燥用
熱源とする請求項1又は3記載の下水汚泥の炭化処理方
法。
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