JP2975011B1 - ダイオキシン吸着用活性炭、その製造方法及び装置並びにダイオキシンの吸着処理方法 - Google Patents

ダイオキシン吸着用活性炭、その製造方法及び装置並びにダイオキシンの吸着処理方法

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JP2975011B1
JP2975011B1 JP10203285A JP20328598A JP2975011B1 JP 2975011 B1 JP2975011 B1 JP 2975011B1 JP 10203285 A JP10203285 A JP 10203285A JP 20328598 A JP20328598 A JP 20328598A JP 2975011 B1 JP2975011 B1 JP 2975011B1
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Abstract

【要約】 【課題】 ダイオキシンの吸着に適する活性炭を製造す
る。 【解決手段】 気流乾燥装置36及び乾燥汚泥ホッパ3
4を循環する大量の乾燥汚泥に汚泥脱水ケーキを混合
し、この乾燥汚泥を解砕機38で粉砕して乾燥させ、こ
の粉末乾燥汚泥を気流乾燥管46でさらに乾燥させて乾
燥汚泥ホッパ34に循環する一連の工程を繰り返し、得
られた原料乾燥汚泥を、加熱用熱風と被処理物の流れが
向流で間接加熱方式である炭化炉40に導入して、乾燥
汚泥中の水分を炭化処理の前段(乾燥ゾーン78)で蒸
発させ、ついで、乾燥汚泥を熱分解して炭化処理し、炭
化された汚泥を、炭化処理の前段で発生した水蒸気及び
熱分解時に発生する水蒸気により賦活処理(活性炭化)
して(炭化・賦活ゾーン80)、炭化物の表層にダイオ
キシンの吸着に適する径の大きい細孔を形成させた炭化
汚泥(汚泥活性炭)を製造する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥を原料と
して製造されたダイオキシン類(以下、単に「ダイオキ
シン」という。)の吸着に適する活性炭、下水汚泥を原
料としてダイオキシン吸着用活性炭を製造する方法及び
装置、並びにこのダイオキシン吸着用活性炭を用いてガ
ス中又は液中のダイオキシンを吸着処理する方法に関す
るものである。また、本発明は、下水汚泥のみならず、
し尿汚泥、畜産廃棄物、各種工業排水からの廃棄物等に
ついても適用することができるものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、下水汚泥等を炭化・賦活処理
して炭化汚泥を製造し、この炭化汚泥を吸着剤として利
用することが行われているが、従来技術では炭化・賦活
処理の原料は脱水ケーキ又は塊状の乾燥汚泥であり、炭
化装置に投入される原料の加熱が均一に行われにくいも
のであった。また、従来の炭化装置は、例えば、図15
に示すように、保温壁10に囲まれた炭化炉12の内部
に回転可能な円筒管14が貫通配置されており、円筒管
14の一端の汚泥投入口16から下水汚泥(脱水ケーキ
又は乾燥ケーキ)が投入され、円筒管14の回転と傾斜
により汚泥が他端へ移送されつつ撹拌・加熱されるよう
に構成されている(外熱式ロータリキルン)。円筒管1
4の外側には助燃バーナ18が設けられており、円筒管
14の汚泥投入口16に近い部分の周壁に設けられたガ
ス導出管20から噴出する汚泥の熱分解ガスが着火・燃
焼するようになっている。22は炭化物排出口、24は
二次燃焼バーナ、26は排煙口である。このような従来
の炭化装置では、投入口に近い部分で汚泥から発生する
蒸発水分が、排出口側の炭化汚泥に接触することなく、
投入口に近い部分のガス導出管から系外に排出され、炭
化汚泥の水蒸気賦活が十分に行えなかった。したがっ
て、十分なダイオキシン吸着性能も発現しなかった。
【0003】また、従来の汚泥の炭化処理においては、
特開平7−242408号公報に記載されているよう
に、水処理に伴って得られる脱水汚泥(脱水ケーキ)
を、そのままあるいは乾燥した後、成型あるいは造粒し
た上で炭化処理する方法が知られている。上記のような
方法で得られた炭化汚泥の吸着剤としての利用は、充填
塔式の活性炭吸着脱臭装置における粒状活性炭の代替と
なるものであった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、汚泥脱
水ケーキをそのまま投入する炭化装置は、独立した乾燥
工程を省略して設備の簡略化、作業の単純化を図るとい
う観点で開発されてきたが、乾燥効率を十分に大きくと
ることができず、その結果、装置の大型化や燃料使用量
の増大を招き、実用的でなかった。さらに、乾燥と炭化
が同時進行するため炭化や賦活の程度が不均一となり、
得られる炭化汚泥のダイオキシン吸着効果が安定しない
という問題があった。また、塊状の乾燥汚泥を原料とす
る炭化装置は、充填塔方式の吸着装置に使用するために
開発されているが、塊状物の内部にまで熱が伝わるのが
遅いので滞留時間を多くとらざるを得ず、装置の大型化
を招いていた。また、生成する炭化物も塊の内部と表面
とでは炭化の程度に差がでてしまっていた。したがっ
て、十分なダイオキシン吸着性能も発現しなかった。
【0005】以上のような炭化との組み合わせにおいて
不適当な乾燥工程のために、汚泥の炭化速度が遅く、生
成する炭化物の炭化の程度も不均一であり、生成する炭
化物のダイオキシン吸着性能が不均一となる問題があっ
た。また、装置が大型化するという問題もあった。ま
た、従来の炭化装置では、汚泥の乾燥による蒸発水分が
系外に排出されて、炭化汚泥の水蒸気賦活が十分に行え
ないという問題があった。さらに、吸着装置として充填
塔方式を使用する場合に限定すると、粒状の炭化物が必
要となるが、粒状物の炭化の程度は不均一になりやす
く、粒状化させるためにかえって吸着能力を低下させる
ことになっていた。
【0006】本発明は上記の諸点に鑑みなされたもの
で、本発明の目的は、下水汚泥等を原料とした炭化・賦
活処理による活性炭の製造において、炭化処理に適した
原料乾燥汚泥が得られる乾燥工程を組み合わせることに
より、ダイオキシンの吸着に適する活性炭を製造して、
汚泥廃棄物の減容化と廃棄物の有効利用を図ることにあ
り、ダイオキシン吸着性能の優れた活性炭、その製造方
法及び装置を提供することにある。また、本発明の目的
は、下水汚泥等を原料とした炭化・賦活処理による活性
炭の製造において、炭化装置内で乾燥汚泥中の水分が蒸
発して発生した水蒸気により炭化汚泥の賦活(活性炭
化)が行えるようにして、ダイオキシンの吸着に適する
活性炭を製造する方法及び装置を提供することにある。
また、本発明の目的は、このダイオキシン吸着用活性炭
を用いて、ガス中又は液中のダイオキシンを高い効率で
吸着処理する方法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のダイオキシン吸着用活性炭は、乾燥汚泥
粒子表面に汚泥脱水ケーキ薄膜を形成させて乾燥させる
工程を繰り返して得られた、粒子の径方向に均一な含水
分布をもつ乾燥汚泥の炭化・賦活処理により、均一に炭
化・賦活されて炭化物の表層に大きい分子であるダイオ
キシンの吸着に適する径の大きい細孔を形成させるよう
に構成されている(図3〜図5参照)。
【0008】本発明のダイオキシン吸着用活性炭の製造
方法は、汚泥脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の混合比
が乾燥重量比で10〜500倍、望ましくは50〜20
0倍となるように、汚泥脱水ケーキを大量の循環乾燥汚
泥に混合して、乾燥汚泥粒子表面に汚泥脱水ケーキの薄
膜を形成させ、この乾燥汚泥を乾燥させて、さらに循環
させ、この乾燥汚泥に汚泥脱水ケーキを混合する一連の
工程を繰り返して、粒子の径方向に均一な含水分布をも
つ原料乾燥汚泥を得、この原料乾燥汚泥を均一に炭化・
賦活処理して、炭化物の表層に大きい分子であるダイオ
キシンの吸着に適する径の大きい細孔を形成させた炭化
汚泥(汚泥活性炭)を製造することを特徴としている
(図1、図2、図6〜図8、図14参照)。
【0009】また、本発明の活性炭の製造方法は、汚泥
脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の混合比が乾燥重量比
で10〜500倍、望ましくは50〜200倍となるよ
うに、汚泥脱水ケーキを大量の循環乾燥汚泥と混合さ
せ、ついで、機械的に粉砕して、乾燥汚泥粒子表面に薄
く形成され露出表面が拡大された汚泥脱水ケーキの層を
乾燥させ、内部まで均一に乾燥させて得られる乾燥汚泥
を原料とし、この原料乾燥汚泥を均一に炭化・賦活処理
して、炭化物の表層に大きい分子であるダイオキシンの
吸着に適する径の大きい細孔を形成させた炭化汚泥(汚
泥活性炭)を製造することを特徴としている(図1、図
2、図6〜図8、図14参照)。
【0010】また、本発明の活性炭の製造方法は、汚泥
脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の混合比が乾燥重量比
で10〜500倍、望ましくは50〜200倍となるよ
うに、汚泥脱水ケーキを大量の循環乾燥汚泥と混合さ
せ、ついで、機械的に粉砕して、乾燥完結まで乾燥排ガ
ス温度が60〜200℃の範囲、望ましくは、80〜1
20℃の範囲、乾燥物温度が40〜100℃の範囲、望
ましくは、40〜60℃の範囲となるような低温恒率乾
燥機で乾燥させ、得られた原料乾燥汚泥を均一に炭化・
賦活処理して、炭化物の表層に大きい分子であるダイオ
キシンの吸着に適する径の大きい細孔を形成させた炭化
汚泥(汚泥活性炭)を製造することを特徴としている
(図1、図2、図6〜図8、図14参照)。上記のよう
に、汚泥からの臭気発生防止と汚泥を熱分解させること
なく乾燥させるという観点から、乾燥排ガス温度は20
0℃以下、望ましくは120℃以下で、材料温度は10
0℃以下、望ましくは60℃以下となるようにする。ま
た、乾燥効率を考慮して、乾燥排ガス温度は60℃以
上、望ましくは80℃以上で、材料温度は40℃以上と
なるようにする。
【0011】また、本発明の活性炭の製造方法は、汚泥
脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の混合比が乾燥重量比
で10〜500倍、望ましくは50〜200倍となるよ
うに、気流乾燥装置及び乾燥汚泥ホッパを循環する大量
の乾燥汚泥に汚泥脱水ケーキを混合して、乾燥汚泥粒子
表面に汚泥脱水ケーキの薄膜を形成させ、この乾燥汚泥
を気流乾燥装置の解砕機で粉砕(解砕)して熱風乾燥さ
せ、この粉末状乾燥汚泥を気流乾燥装置の気流乾燥管で
さらに熱風乾燥させて乾燥汚泥ホッパに循環する一連の
工程を繰り返し、得られた原料乾燥汚泥を均一に炭化・
賦活処理して、炭化物の表層に大きい分子であるダイオ
キシンの吸着に適する径の大きい細孔を形成させた炭化
汚泥(汚泥活性炭)を製造することを特徴としている
(図1、図2、図6〜図8、図14参照)。
【0012】これらの本発明の活性炭の製造方法におい
て、原料乾燥汚泥を、炭化のための加熱用熱風と被処理
物の流れが向流で間接加熱方式である乾燥汚泥中の水分
を蒸発させる前段に水蒸気の排出口を設けない炭化装置
に導入して、乾燥汚泥中の水分を炭化処理の前段で蒸発
させ、ついで、乾燥汚泥を熱分解して炭化処理し、炭化
された汚泥を、炭化処理の前段で発生し汚泥移動方向に
後段に移行した水蒸気及び熱分解時に乾燥汚泥内部から
発生する水蒸気により賦活処理(活性炭化)して、均一
に炭化・賦活されて炭化物の表層に大きい分子である
イオキシンの吸着に適する径の大きい細孔を形成させた
炭化汚泥(汚泥活性炭)を製造することが好ましい(図
1、図2、図6〜図8参照)。
【0013】本発明のダイオキシン吸着用活性炭の製造
装置は、循環乾燥汚泥が貯留される乾燥汚泥ホッパと、
乾燥汚泥ホッパから抜き出された乾燥汚泥に汚泥脱水ケ
ーキを供給・混合するための汚泥脱水ケーキ供給手段
と、炭化装置で発生する汚泥の熱分解ガスの燃焼熱で加
熱された熱風が乾燥用熱源として導入され、被処理物を
粉砕(解砕)するとともに熱風乾燥するための、乾燥汚
泥と汚泥脱水ケーキとの混合物が供給される解砕機と、
解砕機からの粉末状乾燥汚泥を気流搬送し、かつ、さら
に熱風乾燥するための気流乾燥管と、気流乾燥管から熱
風とともに搬送された粉末状乾燥汚泥を気固分離して乾
燥汚泥を乾燥汚泥ホッパに循環させるための集塵器と、
乾燥汚泥ホッパから投入された原料乾燥汚泥が加熱用熱
風と向流で移動しながら間接加熱されるようになってお
り、乾燥汚泥の移動方向の上流側が乾燥汚泥中の水分を
蒸発させるための水蒸気の排出口を設けない低温の乾燥
ゾーンで、乾燥汚泥の移動方向に進むにつれて乾燥汚泥
を熱分解して炭化するとともに乾燥ゾーンで発生し汚泥
移動方向に移行した水蒸気及び熱分解時に乾燥汚泥内部
から発生する水蒸気により炭化された汚泥を賦活(活性
炭化)するための高温の炭化・賦活ゾーンとなってお
り、炭化・賦活ゾーンで発生した汚泥の熱分解ガスの燃
焼熱を乾燥用熱源として解砕機に導入する熱風の加熱に
利用するために、熱分解ガスの排出口近傍が2次燃焼ゾ
ーンとなっている炭化装置とを包含することを特徴とし
ている(図1参照)。
【0014】また、本発明の活性炭の製造装置は、循環
乾燥汚泥が貯留される乾燥汚泥ホッパと、乾燥汚泥ホッ
パから抜き出された乾燥汚泥に汚泥脱水ケーキを供給・
混合するための汚泥脱水ケーキ供給手段と、ガスタービ
ン又はディーゼルエンジンの排ガスが乾燥用熱源として
導入され、被処理物を粉砕(解砕)するとともに熱風乾
燥するための、乾燥汚泥と汚泥脱水ケーキとの混合物が
供給される解砕機と、解砕機からの粉末状乾燥汚泥を気
流搬送し、かつ、さらに熱風乾燥するための気流乾燥管
と、気流乾燥管から熱風とともに搬送された粉末状乾燥
汚泥を気固分離して乾燥汚泥を乾燥汚泥ホッパに循環さ
せるための集塵器と、乾燥汚泥ホッパから投入された原
料乾燥汚泥が加熱用熱風と向流で移動しながら間接加熱
されるようになっており、乾燥汚泥の移動方向の上流側
が乾燥汚泥中の水分を蒸発させるための水蒸気の排出口
を設けない低温の乾燥ゾーンで、乾燥汚泥の移動方向に
進むにつれて乾燥汚泥を熱分解して炭化するとともに乾
燥ゾーンで発生し汚泥移動方向に移行した水蒸気及び熱
分解時に乾燥汚泥内部から発生する水蒸気により炭化さ
れた汚泥を賦活(活性炭化)するための高温の炭化・賦
活ゾーンとなっている炭化装置とを包含することを特徴
としている(図14参照)。本発明の装置では、乾燥設
備全般を車載型のコンパクトな設備として、定置式の炭
化装置と組み合わせることが可能である。
【0015】本発明の下水汚泥等を原料とした炭化・賦
活処理による活性炭の製造では、水分含量20%程度ま
での乾燥を炭化装置(炭化炉)とは別の乾燥機で行い、
最も炭化に適した原料乾燥汚泥が得られる乾燥機を組み
合わせたことが特徴である。すなわち、炭化は、原料を
空気と遮断して加熱し、熱伝導により原料の温度を上げ
て、原料中の有機物をガス化させるとともに炭素を固定
する工程を主体としており、表面積が大きく熱伝導に有
利な粉体状の乾燥汚泥を製造できる気流乾燥装置が炭化
装置との組み合わせに適している。また、炭化装置(炭
化炉)内において炭化とともに行われる水蒸気賦活用の
水分としては、気流乾燥装置から炭化装置に供給される
乾燥汚泥中の水分(約20%の含量)が利用される。具
体的には、炭化装置内で乾燥汚泥中の水分が蒸発する乾
燥ゾーンに水蒸気の排出口を設けていないため、水蒸気
は乾燥汚泥とともに炭化・賦活ゾーンに導入され、乾燥
汚泥が熱分解により炭化された状態で水蒸気と接触し、
賦活(活性炭化)が行われる。また、熱分解の過程で乾
燥汚泥内部から発生する水蒸気によっても、賦活(活性
炭化)が行われる。以上の操作によって、均一な炭化・
賦活が行われ、ダイオキシンの吸着に適した径の大きい
細孔を有する活性炭(汚泥活性炭)が製造される。
【0016】本発明のダイオキシンの吸着処理方法は、
被処理ガスのライン中に濾布支持体(例えば、バグフィ
ルタ)を設け、上記の本発明の方法で製造したダイオキ
シン吸着用活性炭を、濾布支持体の上流側で被処理ガス
に混合することにより、濾布支持体上に活性炭のコーテ
ィング層を形成させて、被処理ガス中のダイオキシンを
吸着させることを特徴としている(図9、図10参
照)。また、本発明の吸着処理方法は、被処理液体のラ
イン中に濾過装置(例えば、砂濾過装置)を設け、上記
の本発明の方法で製造したダイオキシン吸着用活性炭
を、濾過装置の上流側で被処理液体に混合することによ
り、濾過装置の濾過支持体上に活性炭のコーティング層
を形成させて、被処理液体中のダイオキシンを吸着させ
ることを特徴としている(図13参照)。
【0017】これらの本発明の吸着処理方法において、
得られたダイオキシン吸着用活性炭を分級装置に導入し
て、例えば、直径100μm以上の大粒径の活性炭と、
例えば、直径100μm未満の小粒径の活性炭とに分級
し、大粒径の活性炭は液体用のダイオキシン吸着剤とし
て被処理液体のライン中に設けられた濾過装置(例え
ば、砂濾過装置)の上流側に投入し、小粒径の活性炭は
ガス用のダイオキシン吸着剤として被処理ガスのライン
中に設けられた濾布支持体(例えば、バグフィルタ)の
上流側に投入することが好ましい(図1、図2、図7、
図8参照)。このように、上記の活性炭は直径1〜10
00μm程度の粉体状で得られ、これらを、例えば、1
00μmを境に分級することにより、大粒径のものは砂
濾過層等の表層に層形成させることにより浸出水等の水
系のダイオキシン吸着剤として、小粒径のものはバグフ
ィルタのフィルタ等にコーティングすることにより交換
の容易なガス系のダイオキシン吸着剤として利用するこ
とができる。
【0018】また、本発明の吸着処理方法は、上記の本
発明の方法で製造したダイオキシン吸着用活性炭を粒状
又は錠剤状(ペレット状)に成形し、この成形活性炭を
充填塔に充填して充填層を形成させ、この充填層に被処
理ガスを通過させて、被処理ガス中のダイオキシンを吸
着させることを特徴としている(図6、図11参照)。
例えば、粒状の活性炭を充填塔に充填して移動層を形成
させ、この移動層に排ガスを十字流方向に通過させる構
成とすることができる。また、固定層を形成させる構成
とすることも勿論可能である。また、本発明の吸着処理
方法は、被処理ガスのライン中に湿式洗浄装置(例え
ば、スクラバー)を設け、上記の本発明の方法で製造し
たダイオキシン吸着用活性炭を、湿式洗浄装置の上流側
で被処理ガスに混合し、湿式洗浄装置内で活性炭をスラ
リー状として、被処理ガス中のダイオキシンを吸着させ
ることを特徴としている(図12参照)。
【0019】
【発明の実施の形態】図1、図2は、本発明の実施の第
1形態によるダイオキシン吸着用活性炭の製造装置を示
している。図2は、図1に示す構成の主要部分を表した
ものである。本実施の形態は、一例として、下水汚泥の
脱水ケーキを大量の粉末乾燥汚泥と混合させ、気流乾燥
装置により粉体状の乾燥汚泥を得て、この原料乾燥汚泥
を加熱用熱風と原料との流れが向流である炭化炉(炭化
装置)に導入し、炭化炉内で炭化・賦活されて活性炭化
した粉体状の炭化汚泥を製造するものである。なお、下
水汚泥の他に、し尿汚泥、畜産廃棄物、各種工業排水か
らの廃棄物等を利用することも可能である。
【0020】図1に示すように、脱水ケーキ搬送コンベ
ア28から脱水ケーキホッパ30に供給された下水汚泥
脱水ケーキは、脱水ケーキ供給機32により抜き出さ
れ、乾燥汚泥ホッパ34から抜き出された粉末乾燥汚泥
と混合される。ここで、汚泥脱水ケーキに対する粉末乾
燥汚泥の混合比は、乾燥重量比で10〜500倍、望ま
しくは、50〜200倍である。乾燥汚泥表面には汚泥
脱水ケーキの薄い層が形成され、この汚泥が気流乾燥装
置36の解砕機38に導入される。解砕機38には、後
述する炭化炉40の2次燃焼ゾーン42から排出される
燃焼排ガスの熱量を空気加熱器44で熱交換して得られ
る熱風が乾燥用熱源として導入される。解砕機38で細
かく粉砕され、熱風により乾燥された粉末乾燥汚泥は、
気流乾燥装置36の気流乾燥管46を介して気流搬送さ
れ、さらに熱風乾燥される。
【0021】気流乾燥管46からの粉末乾燥汚泥は、集
塵器48(例えば、サイクロン)で気固分離され、固形
側の乾燥汚泥は乾燥汚泥ホッパ34に貯留され、その大
半が下水汚泥脱水ケーキとの混合及び気流乾燥装置36
での粉砕・乾燥に循環利用される。一方、気体側の乾燥
排ガスは、80〜120℃の温度で、汚泥脱水ケーキ中
の蒸発水分が多く含まれており、排ガス循環ファン50
により除湿塔52に送られ冷却されて水蒸気を凝縮分離
する。例えば、汚泥濃縮槽54から消化槽56に供給さ
れる汚泥により冷却するとともに、この汚泥の加温に利
用される。汚泥により冷却された排ガスは、さらに処理
水により冷却される。なお、汚泥濃縮槽54からの汚泥
は、汚泥移送ポンプ58及び除湿塔循環ポンプ60によ
り除湿塔52を循環し加温される。除湿塔52から排出
される排ガスは、脱水ケーキホッパ30からの排空気と
ともに、排ガス循環ファン62により空気加熱器44に
その大部分が導入され、加熱されて再び気流乾燥装置3
6の解砕機38に導入される。
【0022】乾燥汚泥ホッパ34内の乾燥汚泥は汚泥脱
水ケーキ投入分だけ増加するが、その増加分は乾燥汚泥
ホッパ34の切り出しフィーダ(乾粉供給装置)64に
よって炭化炉40に投入される。なお、切り出しフィー
ダ64から乾燥汚泥を抜き出して成形機66で成形し、
肥料や燃料等に利用する場合もある。炭化炉40のケー
シング(円筒管)68内に投入された粉末乾燥汚泥(水
分含量約20%)は、ケーシング68内に設けられたス
クリューフィーダ70によって、ケーシング68外面と
保温壁72に囲まれた空間に噴出されるバーナ74の熱
風と向流で移動し、ケーシング68を介した熱伝導によ
り間接加熱される。炭化炉40の構造は、ケーシング6
8の乾燥汚泥投入口76付近では乾燥汚泥中の水分が蒸
発する比較的低温(例えば、60〜120℃)の乾燥ゾ
ーン78となり、バーナ74に近づくにつれて汚泥中の
有機分が熱分解するとともに汚泥が炭化・賦活される高
温(例えば、500〜800℃)の炭化・賦活ゾーン8
0となる。なお、黒塗りの矢印は乾燥汚泥の流れを示
し、白抜きの矢印は熱風、排ガスの流れを示している。
【0023】炭化・賦活ゾーン80で熱分解した有機分
はガス化し、ケーシング68に設けられたガス排出管8
2から排出され、炭化炉40のガス出口付近の2次燃焼
ゾーン42で、除湿塔52の排ガス循環ファン62から
の排ガスの一部を燃焼用空気として完全燃焼されるとと
もに脱臭され、この燃焼排ガスが空気加熱器44に導入
されて上述した気流乾燥装置36の解砕機38に供給さ
れる乾燥用熱風の加熱に利用される。なお、2次燃焼ゾ
ーン42からの燃焼排ガスにSO2が含まれている場合
は、空気加熱器44で熱交換された排ガスは、さらに、
白煙防止用熱交換器84から排ガスファン86を経て脱
硫塔88に導入され、アルカリ剤、例えば、NaOHタ
ンク90からNaOH供給ポンプ92により脱硫塔88
に供給されるNaOH水溶液によって脱硫され煙突94
から排出される。96は白煙防止用空気ファン、98は
洗浄水循環ポンプである。また、燃焼排ガスを脱硫処理
する必要がない場合は、排ガスを白煙防止用熱交換器8
4から煙突94に送ればよい。
【0024】炭化炉40の乾燥ゾーン78では、乾燥汚
泥移送用のケーシング68に排気口がないため、蒸発水
蒸気は系外に排出されることなく汚泥移動方向にケーシ
ング68内を移行して炭化・賦活ゾーン80にまで至
り、この水蒸気が炭化された状態の汚泥に接触して賦活
(活性炭化)が行われる。また、熱分解の過程で乾燥汚
泥内部から発生する水蒸気によっても、賦活(活性炭
化)が行われる。炭化・賦活の完了した汚泥は活性炭化
しており、この粉体状の炭化汚泥(汚泥活性炭)が炭化
炉40の炭化物排出口100から排出される。
【0025】排出された炭化汚泥は、分級装置102
(例えば、振動ふるい)にかけられ、例えば、直径10
0μm未満の小粒径(ふるい下)のものは、例えば、バ
グフィルタ104の上流側に被処理ガスとともに投入す
ることによって濾布面にコーティング層を形成させ、ガ
ス中のダイオキシン吸着剤として利用される。例えば、
直径100μm以上の大粒径(ふるい上)のものは、例
えば、水系の砂濾過装置106の上流側に投入すること
によって砂層の上にコーティング層を形成させ、液体中
のダイオキシン吸着剤として利用される。ダイオキシン
の吸着処理の詳細については後述する。
【0026】つぎに、図3〜図5を参照しながら、炭化
炉に投入された粉末乾燥汚泥(水分含量約20%)が炭
化・賦活される過程等について説明する。炭化炉投入直
後(乾燥ゾーン)の乾燥汚泥は、図3に示すように、乾
燥汚泥粒子表面が、例えば、100℃以上に加熱されて
表面からの水分の蒸発が進行し、汚泥粒子108の表面
及び表面近傍に水分含量が0に近い高乾燥領域110が
形成され、その内部に100℃以下で水分含量が約20
%に近い低乾燥領域112が形成される。そして、炭化
炉のケーシング内を移動した汚泥粒子108は、図4に
示すように、表面から炭化されて炭化領域114が形成
される。また、図3の乾燥過程で発生した水蒸気は汚泥
粒子108とともに炭化炉のケーシング内を移動してお
り、この水蒸気が、図4に示す矢印のように、炭化領域
114の表面に接触して水蒸気賦活が行われる。さら
に、汚泥粒子108の内部は低乾燥領域112から高乾
燥領域110に移行する途中であり、中心部付近の低乾
燥領域112から発生する水蒸気によって、汚泥粒子1
08内部からも水蒸気賦活が行われる。内部まで炭化さ
れ水蒸気賦活が終了した汚泥粒子108は、図5に示す
ように、表面に行くにつれて大きくなっている細孔11
6が形成されて活性炭化されており、特に、炭化領域1
14の表層に50Å以上の大きい径を有する細孔116
が多く形成されており、大きい分子であるダイオキシン
類(平均150Å程度で細長い形状)が表面に吸着され
やすい物性となっている。
【0027】図6は、本発明の実施の第2形態によるダ
イオキシン吸着用活性炭の製造装置の主要部分を示して
いる。本実施の形態は、実施の第1形態と同様にして製
造した粉体状の炭化汚泥(汚泥活性炭)を、成形機11
8で粒状又は錠剤状(ペレッット状)に成形して、充填
塔120に充填する吸着剤として利用するものである。
一例として、粒状活性炭を充填塔に充填して移動層を形
成させ、この移動層に排ガスを十字流方向に通過させて
排ガス中のダイオキシンを吸着する構成が挙げられる。
また、固定層を形成させる構成とすることも可能であ
る。移動層を利用したダイオキシンの吸着処理の詳細に
ついては後述する。他の構成及び作用は、実施の第1形
態の場合と同様である。
【0028】図7は、本発明の実施の第3形態によるダ
イオキシン吸着用活性炭の製造装置の主要部分を示して
いる。本実施の形態は、実施の第1形態と同様にして得
られた粉体状の乾燥汚泥を、乾燥汚泥ホッパ34の切り
出しフィーダ64によって破砕機122に投入して細か
く破砕し、この原料乾燥汚泥を分級装置124(例え
ば、振動ふるい)にかけて、炭化・賦活に適した小粒径
のものは炭化炉40に導入し、大粒径のものは乾燥汚泥
ホッパ34に戻すようにしたものである。本実施の形態
では、小粒径の炭化汚泥が多く得られるので、バグフィ
ルタ104に利用できる活性炭を多く製造することがで
きる。他の構成及び作用は、実施の第1形態の場合と同
様である。
【0029】図8は、本発明の実施の第4形態によるダ
イオキシン吸着用活性炭の製造装置の主要部分を示して
いる。本実施の形態は、実施の第1形態と同様にして製
造した粉体状の炭化汚泥(汚泥活性炭)を、分級装置1
02で分級し、大粒径の炭化汚泥の少なくとも一部を破
砕機126に投入して細かく破砕し、炭化・賦活に適し
た小粒径のものとした上で、再度、炭化炉40に導入す
るようにしたものである。本実施の形態では、内部まで
均一に炭化・賦活された小粒径の炭化汚泥が多く得られ
る。他の構成及び作用は、実施の第1形態の場合と同様
である。
【0030】つぎに、本発明の実施の第1、第3、第4
形態で説明したバグフィルタによる排ガス中のダイオキ
シンの吸着処理の具体例について詳述する。図9に示す
ように、廃棄物焼却炉等の炉128から排出された排ガ
スは、ボイラ130、ガス冷却器132を経て、バグフ
ィルタ134に送られる。バグフィルタ134の上流側
には粉体状の炭化汚泥(汚泥活性炭)が連続的に吹き込
まれ、排ガス中のダイオキシンがダストとともに吸着・
除去される。吸着処理後の炭化汚泥(老廃炭)には、ダ
イオキシン含有量の高い飛灰が多く含まれており、炉1
28に戻すことなく別系統で処理される。なお、バグフ
ィルタ134の上流側で排ガスに粉体状の炭化汚泥(汚
泥活性炭)を混合させて、フィルタ上に活性炭のプレコ
ーティング層を形成させ、排ガス中のダイオキシンを吸
着・除去する構成とすることもできる。
【0031】また、図10に示すように、廃棄物焼却炉
等の炉128から排出された排ガスは、ボイラ130、
ガス冷却器132を経て、1次バグフィルタ136に送
られる。1次バグフィルタ136の上流側には粉体状の
炭化汚泥(汚泥活性炭)が連続的に吹き込まれ、排ガス
中のダイオキシンの一部がダストとともに吸着・除去さ
れる。吸着処理後の炭化汚泥(老廃炭)には、ダイオキ
シン含有量の高い飛灰が多く含まれており、炉128に
戻すことなく別系統で処理される。1次バグフィルタ1
36を通過した排ガスは、2次バグフィルタ138の上
流側で粉体状の炭化汚泥(汚泥活性炭)が混合され、2
次バグフィルタ138のフィルタ上に活性炭のコーティ
ング層又はプレコーティング層を形成させて、排ガス中
のダイオキシンがさらに吸着・除去される。吸着処理後
の炭化汚泥(老廃炭)は炉128に戻され、炉128内
で炭化汚泥中のダイオキシンが熱分解される。
【0032】つぎに、本発明の実施の第2形態で説明し
た充填塔による排ガス中のダイオキシンの吸着処理の具
体例について詳述する。図11に示すように、廃棄物焼
却炉等の炉128から排出された排ガスは、ボイラ13
0、ガス冷却器132を経て、移動層式吸着塔140に
送られる。この場合、移動層式吸着塔140に導かれた
排ガスは、粒状又は錠剤状(ペレット状)に成形された
炭化汚泥(汚泥活性炭)が充填された移動層内を十字流
方向に通過する。移動層式吸着塔140内に成形炭化汚
泥が連続的又は間欠的に供給されて移動層内を下に移動
し、除塵及びダイオキシン吸着処理後の炭化汚泥(老廃
炭)が系外に排出されて別処理される。142はルー
バ、金網、パンチングメタル等からなる通気性支持体で
ある。
【0033】つづいて、本発明の実施の第1、第3、第
4形態で説明したバグフィルタのみを用いる場合以外の
排ガス中のダイオキシンの吸着処理の具体例について詳
述する。図12に示すように、廃棄物焼却炉等の炉12
8から排出された排ガスは、ボイラ130、ガス冷却器
132を経て、1次バグフィルタ136に送られる。1
次バグフィルタ136の上流側には粉体状の炭化汚泥
(汚泥活性炭)が連続的に吹き込まれ、排ガス中のダイ
オキシンの一部がダストとともに吸着・除去される。吸
着処理後の炭化汚泥(老廃炭)には、ダイオキシン含有
量の高い飛灰が多く含まれており、炉128に戻すこと
なく別系統で処理される。なお、1次バグフィルタ13
6の上流側で排ガスに粉体状の炭化汚泥(汚泥活性炭)
を混合させて、フィルタ上に活性炭のプレコーティング
層を形成させ、排ガス中のダイオキシンを吸着・除去す
る構成とすることもできる。1次バグフィルタ136を
通過した排ガスには、スクラバー144の上流側で粉体
状の炭化汚泥(汚泥活性炭)が混合され、スクラバー1
44内でスラリー状の炭化汚泥によって排ガス中のダイ
オキシンがさらに吸着・除去される。吸着処理後の炭化
汚泥スラリーは脱水機146で脱水され、老廃炭(脱水
ケーキ)が炉128に戻され、炉128内で炭化汚泥中
のダイオキシンが熱分解される。148は循環ポンプで
ある。
【0034】つぎに、本発明の実施の第1、第3、第4
形態で説明した砂濾過装置による排水中のダイオキシン
の吸着処理の具体例について詳述する。図13に示すよ
うに、土壌からの浸出水等の排水からダイオキシンを吸
着・除去する場合、砂濾過装置150の上流側に粉体状
の炭化汚泥(汚泥活性炭)を投入して、砂濾過層の表層
に活性炭の層を形成させる。これにより、排水中のダイ
オキシンが他の固形物とともに吸着・除去される。この
中間処理水は必要に応じてさらに高度処理される場合が
ある。
【0035】図14は、本発明の実施の第5形態による
ダイオキシン吸着用活性炭の製造装置を示している。本
実施の形態は、乾燥設備全体を車載型の装置として構成
し、気流乾燥装置の乾燥用熱源としてガスタービンの排
ガスを導入し、定置式の炭化炉と組み合わせて、車載設
備で得られた粉末乾燥汚泥を炭化・賦活するようにした
ものである。図14に示すように、脱水ケーキホッパ3
0内の下水汚泥脱水ケーキは、脱水ケーキ供給機32に
より抜き出され、乾燥汚泥ホッパ34から抜き出された
粉末乾燥汚泥と混合される。ここで、汚泥脱水ケーキに
対する粉末乾燥汚泥の混合比は、乾燥重量比で10〜5
00倍、望ましくは、50〜200倍である。乾燥汚泥
表面には汚泥脱水ケーキの薄い層が形成され、この汚泥
が気流乾燥装置36の解砕機38に導入される。解砕機
38にはガスタービン152の燃焼排ガスの一部が導入
され、これが乾燥用の熱風として用いられる。ガスター
ビン152に連結された発電機154は、制御盤156
により発電量等が制御されており、図示を省略している
が、得られた電力が車載設備の構成要素(例えば、解砕
機、成形機など)に供給されるようになっている。15
8は燃料噴射装置である。なお、ガスタービンの代わり
にディーゼルエンジンを用いる構成とすることも可能で
ある。
【0036】解砕機38で細かく粉砕され、熱風により
乾燥された粉末乾燥汚泥は、気流乾燥装置36の気流乾
燥管46を介して気流搬送され、さらに熱風乾燥され
る。気流乾燥管46からの粉末乾燥汚泥は、集塵器48
(例えば、サイクロン)で気固分離され、固形側の乾燥
汚泥は乾燥汚泥ホッパ34に貯留され、その大半が下水
汚泥脱水ケーキとの混合及び気流乾燥装置36での粉砕
・乾燥に循環利用される。一方、気体側の乾燥排ガス
は、温度指示調節計160からの信号で風量調節弁16
2が開度調節され、排ガス温度が高い場合(例えば、8
0〜120℃)に風量調節弁162の開度が小さくなっ
て、解砕機38上流ラインに循環する風量が増えること
により、ガスタービン152の排ガスの取り込み量が少
なくなる。また、排ガスファン166に接続された流量
指示計(電流計)168からの信号で風量調節弁170
が開度調節され、常に解砕機38を通る風量を一定に保
つ。風量調節弁162によってスクラバー164に流れ
る風量が絞られた場合、風量調節弁170の開度が大き
くなり、排ガスの一部が解砕機38の上流側に循環され
る。172は循環ポンプである。
【0037】乾燥汚泥ホッパ34内の乾燥汚泥は汚泥脱
水ケーキ投入分だけ増加するが、その増加分は乾燥汚泥
ホッパ34の切り出しフィーダ(乾粉供給装置)64に
よって成形機66に投入される。ここまでが車載設備で
行われる工程であり(破線で囲まれた部分)、成形機6
6で成形された乾燥汚泥は乾燥汚泥受けバッグ174に
貯留される。この乾燥汚泥は、定置式の炭化炉40に投
入され、炭化・賦活されて粉末活性炭(炭化汚泥)が製
造される。炭化炉40の構成及び作用は、実施の第1形
態で説明した炭化炉と同じである。また、炭化汚泥受け
バッグ176内の粉末活性炭は、例えば、図9〜図13
に示す装置で、ダイオキシンの吸着処理に利用される。
なお、炭化炉40の廃熱は他の定置設備のユーティリテ
ィ等に利用される。本実施の形態では、車載型のコンパ
クトな乾燥設備とすることにより、中小規模の下水処理
場等を巡回して個別に下水汚泥等を処理することが可能
となり、得られた原料乾燥汚泥を炭化設備に集約して効
率的に炭化汚泥(汚泥活性炭)を製造することができ
る。他の構成及び作用は、実施の第1形態の場合と同様
である。なお、本実施の形態に、実施の第2形態、第3
形態又は第4形態を組み合わせた構成とすることも可能
である。
【0038】また、乾燥汚泥受けバッグ174内の乾燥
汚泥は、製品として肥料や燃料等に利用することができ
るので、中小規模の下水処理場等の下水汚泥等を車載設
備で個別に処理して、乾燥設備等を持たない中小の処理
場でも汚泥から肥料や燃料等が製造できるようにするこ
とが可能である。これにより、汚泥廃棄物の減容化と有
効利用を図るという各処理場のニーズに応えることがで
きる。
【0039】
【発明の効果】本発明は上記のように構成されているの
で、つぎのような効果を奏する。 (1) 下水汚泥等を原料とした炭化・賦活処理による
活性炭の製造において、炭化処理に最も適した乾燥手段
(気流乾燥装置)を組み合わせているので、速い炭化速
度で、しかも、装置を大型化させることなく、ダイオキ
シンの吸着性能に優れた活性炭を製造することができ
る。 (2) 炭化及び水蒸気賦活が最も効果的に行える炭化
装置を用いているので、炭化物の表層にダイオキシンの
吸着に適する径の大きい細孔を形成させた炭化汚泥(汚
泥活性炭)を製造することができる。 (3) 汚泥廃棄物の減容化と廃棄物の有効利用を図る
ことができる。 (4) 粉体状の炭化汚泥(汚泥活性炭)が得られるの
で、バグフィルタ等の濾布支持体にコーティング層を形
成させてガス中のダイオキシンを吸着・除去したり、砂
濾過装置等の濾過支持体に層形成させて液体中のダイオ
キシンを吸着・除去することができる。 (5) 得られた活性炭を分級する場合は、小粒径のも
のをバグフィルタ等の濾布支持体にコーティング層を形
成させてガス中のダイオキシンの吸着・除去に利用し、
大粒径のものを砂濾過装置等の濾過支持体に層形成させ
て液体中のダイオキシンの吸着・除去に利用することが
できる。 (6) 得られた活性炭を成形して充填塔方式のダイオ
キシン吸着剤として利用することができる。 (7) 得られた活性炭を、スクラバー等の湿式洗浄装
置のダイオキシン吸着剤として利用することができる。 (8) 乾燥設備全体を車載型のコンパクトな設備とす
る場合は、中小規模の下水処理場等を巡回して個別に下
水汚泥等を処理することが可能となり、得られた原料乾
燥汚泥を定置式の炭化装置に集約して効率的に炭化汚泥
(汚泥活性炭)を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態によるダイオキシン吸
着用活性炭の製造装置を示す系統的概略構成図である。
【図2】図1に示す構成の主要部分を表した概略構成図
である。
【図3】炭化炉の投入口付近における汚泥粒子の状態を
模式的に示す断面図である。
【図4】炭化炉内で汚泥粒子が炭化・賦活される状態を
模式的に示す断面図である。
【図5】炭化・賦活が完了した汚泥粒子の状態を模式的
に示す断面図である。
【図6】本発明の実施の第2形態によるダイオキシン吸
着用活性炭の製造装置の主要部分を示す概略構成図であ
る。
【図7】本発明の実施の第3形態によるダイオキシン吸
着用活性炭の製造装置の主要部分を示す概略構成図であ
る。
【図8】本発明の実施の第4形態によるダイオキシン吸
着用活性炭の製造装置の主要部分を示す概略構成図であ
る。
【図9】排ガス中のダイオキシンの吸着処理の一例を示
す概略構成図である。
【図10】排ガス中のダイオキシンの吸着処理の他の例
を示す概略構成図である。
【図11】排ガス中のダイオキシンの吸着処理の他の例
を示す概略構成図である。
【図12】排ガス中のダイオキシンの吸着処理のさらに
他の例を示す概略構成図である。
【図13】排水中のダイオキシンの吸着処理の一例を示
す概略構成図である。
【図14】本発明の実施の第5形態によるダイオキシン
吸着用活性炭の製造装置を示す系統的概略構成図であ
る。
【図15】従来の炭化装置の一例を示す概略構成図であ
る。
【符号の説明】
10、72 保温壁 12、40 炭化炉 14 円筒管 16 汚泥投入口 18 助燃バーナ 20 ガス導出管 22、100 炭化物排出口 24 二次燃焼バーナ 26 排煙口 28 脱水ケーキ搬送コンベア 30 脱水ケーキホッパ 32 脱水ケーキ供給機 34 乾燥汚泥ホッパ 36 気流乾燥装置 38 解砕機 42 2次燃焼ゾーン 44 空気加熱器 46 気流乾燥管 48 集塵器 50、62 排ガス循環ファン 52 除湿塔 54 汚泥濃縮槽 56 消化槽 58 汚泥移送ポンプ 60 除湿塔循環ポンプ 64 切り出しフィーダ(乾粉供給装置) 66、118 成形機 68 ケーシング(円筒管) 70 スクリューフィーダ 74 バーナ 76 乾燥汚泥投入口 78 乾燥ゾーン 80 炭化・賦活ゾーン 82 ガス排出管 84 白煙防止用熱交換器 86、166 排ガスファン 88 脱硫塔 90 NaOHタンク 92 NaOH供給ポンプ 94 煙突 96 白煙防止用空気ファン 98 洗浄水循環ポンプ 102、124 分級装置 104、134 バグフィルタ 106、150 砂濾過装置 108 汚泥粒子 110 高乾燥領域 112 低乾燥領域 114 炭化領域 116 細孔 120 充填塔 122、126 破砕機 128 炉 130 ボイラ 132 ガス冷却器 136 1次バグフィルタ 138 2次バグフィルタ 140 移動層式吸着塔 142 通気性支持体 144、164 スクラバー 146 脱水機 148、172 循環ポンプ 152 ガスタービン 154 発電機 156 制御盤 158 燃料噴射装置 160 温度指示調節計 162、170 風量調節弁 168 流量指示計(電流計) 174 乾燥汚泥受けバッグ 176 炭化汚泥受けバッグ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C02F 1/28 C02F 1/28 D 11/00 M 11/00 C07D 319/24 // C07D 319/24 B01D 53/34 134E (56)参考文献 特開 平7−242408(JP,A) 特開 平10−165765(JP,A) 特開 平9−241015(JP,A) 特開 平10−146535(JP,A) 特開 平8−121735(JP,A) 特開 平2−280898(JP,A) 特開 平9−248572(JP,A) 特開 平5−68817(JP,A) 社団法人化学工学協会編「化学工学便 覧」全訂改訂版第3版第11刷(昭50−4 −10)丸善 柳井弘編「活性炭読本」第2版2刷 (1998−3−10)日刊工業新聞社 (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) C01B 31/08 B01D 15/02 102 B01D 53/02 B01D 53/70 B01J 20/20 C02F 1/28 B01D 24/00 - 24/48

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 乾燥汚泥粒子表面に汚泥脱水ケーキ薄膜
    を形成させて乾燥させる工程を繰り返して得られた、粒
    子の径方向に均一な含水分布をもつ乾燥汚泥の炭化・賦
    活処理により、均一に炭化・賦活されて炭化物の表層に
    大きい分子であるダイオキシンの吸着に適する径の大き
    い細孔を形成させたことを特徴とするダイオキシン吸着
    用活性炭。
  2. 【請求項2】 汚泥脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の
    混合比が乾燥重量比で10〜500倍となるように、
    泥脱水ケーキを大量の循環乾燥汚泥に混合して、乾燥汚
    泥粒子表面に汚泥脱水ケーキの薄膜を形成させ、この乾
    燥汚泥を乾燥させて、さらに循環させ、この乾燥汚泥に
    汚泥脱水ケーキを混合する一連の工程を繰り返して、粒
    子の径方向に均一な含水分布をもつ原料乾燥汚泥を得、
    この原料乾燥汚泥を均一に炭化・賦活処理して、炭化物
    の表層に大きい分子であるダイオキシンの吸着に適する
    径の大きい細孔を形成させた炭化汚泥を製造することを
    特徴とするダイオキシン吸着用活性炭の製造方法。
  3. 【請求項3】 汚泥脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の
    混合比が乾燥重量比で10〜500倍となるように、
    泥脱水ケーキを大量の循環乾燥汚泥と混合させ、つい
    で、機械的に粉砕して、乾燥汚泥粒子表面に薄く形成さ
    れ露出表面が拡大された汚泥脱水ケーキの層を乾燥さ
    せ、内部まで均一に乾燥させて得られる乾燥汚泥を原料
    とし、この原料乾燥汚泥を均一に炭化・賦活処理して、
    炭化物の表層に大きい分子であるダイオキシンの吸着に
    適する径の大きい細孔を形成させた炭化汚泥を製造する
    ことを特徴とするダイオキシン吸着用活性炭の製造方
    法。
  4. 【請求項4】 汚泥脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の
    混合比が乾燥重量比で10〜500倍となるように、
    泥脱水ケーキを大量の循環乾燥汚泥と混合させ、つい
    で、機械的に粉砕して、乾燥完結まで乾燥排ガス温度が
    60〜200℃の範囲、乾燥物温度が40〜100℃の
    範囲となるような低温恒率乾燥機で乾燥させ、得られた
    原料乾燥汚泥を均一に炭化・賦活処理して、炭化物の表
    層に大きい分子であるダイオキシンの吸着に適する径の
    大きい細孔を形成させた炭化汚泥を製造することを特徴
    とするダイオキシン吸着用活性炭の製造方法。
  5. 【請求項5】 汚泥脱水ケーキに対する粉末乾燥汚泥の
    混合比が乾燥重量比 で10〜500倍となるように、
    流乾燥装置及び乾燥汚泥ホッパを循環する大量の乾燥汚
    泥に汚泥脱水ケーキを混合して、乾燥汚泥粒子表面に汚
    泥脱水ケーキの薄膜を形成させ、この乾燥汚泥を気流乾
    燥装置の解砕機で粉砕して熱風乾燥させ、この粉末状乾
    燥汚泥を気流乾燥装置の気流乾燥管でさらに熱風乾燥さ
    せて乾燥汚泥ホッパに循環する一連の工程を繰り返し、
    得られた原料乾燥汚泥を均一に炭化・賦活処理して、炭
    化物の表層に大きい分子であるダイオキシンの吸着に適
    する径の大きい細孔を形成させた炭化汚泥を製造するこ
    とを特徴とするダイオキシン吸着用活性炭の製造方法。
  6. 【請求項6】 原料乾燥汚泥を、炭化のための加熱用熱
    風と被処理物の流れが向流で間接加熱方式である乾燥汚
    泥中の水分を蒸発させる前段に水蒸気の排出口を設けな
    炭化装置に導入して、乾燥汚泥中の水分を炭化処理の
    前段で蒸発させ、ついで、乾燥汚泥を熱分解して炭化処
    理し、炭化された汚泥を、炭化処理の前段で発生し汚泥
    移動方向に後段に移行した水蒸気及び熱分解時に乾燥汚
    泥内部から発生する水蒸気により賦活処理して、均一に
    炭化・賦活されて炭化物の表層に大きい分子であるダイ
    オキシンの吸着に適する径の大きい細孔を形成させた炭
    化汚泥を製造する請求項2〜5のいずれかに記載のダイ
    オキシン吸着用活性炭の製造方法。
  7. 【請求項7】 循環乾燥汚泥が貯留される乾燥汚泥ホッ
    パと、 乾燥汚泥ホッパから抜き出された乾燥汚泥に汚泥脱水ケ
    ーキを供給・混合するための汚泥脱水ケーキ供給手段
    と、 炭化装置で発生する汚泥の熱分解ガスの燃焼熱で加熱さ
    れた熱風が乾燥用熱源として導入され、被処理物を粉砕
    するとともに熱風乾燥するための、乾燥汚泥と汚泥脱水
    ケーキとの混合物が供給される解砕機と、 解砕機からの粉末状乾燥汚泥を気流搬送し、かつ、さら
    に熱風乾燥するための気流乾燥管と、 気流乾燥管から熱風とともに搬送された粉末状乾燥汚泥
    を気固分離して乾燥汚泥を乾燥汚泥ホッパに循環させる
    ための集塵器と、 乾燥汚泥ホッパから投入された原料乾燥汚泥が加熱用熱
    風と向流で移動しながら間接加熱されるようになってお
    り、乾燥汚泥の移動方向の上流側が乾燥汚泥中の水分を
    蒸発させるための水蒸気の排出口を設けない低温の乾燥
    ゾーンで、乾燥汚泥の移動方向に進むにつれて乾燥汚泥
    を熱分解して炭化するとともに乾燥ゾーンで発生し汚泥
    移動方向に移行した水蒸気及び熱分解時に乾燥汚泥内部
    から発生する水蒸気により炭化された汚泥を賦活するた
    めの高温の炭化・賦活ゾーンとなっており、炭化・賦活
    ゾーンで発生した汚泥の熱分解ガスの燃焼熱を乾燥用熱
    源として解砕機に導入する熱風の加熱に利用するため
    に、熱分解ガスの排出口近傍が2次燃焼ゾーンとなって
    いる炭化装置と、 を包含することを特徴とするダイオキシン吸着用活性炭
    の製造装置。
  8. 【請求項8】 循環乾燥汚泥が貯留される乾燥汚泥ホッ
    パと、 乾燥汚泥ホッパから抜き出された乾燥汚泥に汚泥脱水ケ
    ーキを供給・混合するための汚泥脱水ケーキ供給手段
    と、 ガスタービン又はディーゼルエンジンの排ガスが乾燥用
    熱源として導入され、被処理物を粉砕するとともに熱風
    乾燥するための、乾燥汚泥と汚泥脱水ケーキとの混合物
    が供給される解砕機と、 解砕機からの粉末状乾燥汚泥を気流搬送し、かつ、さら
    に熱風乾燥するための気流乾燥管と、 気流乾燥管から熱風とともに搬送された粉末状乾燥汚泥
    を気固分離して乾燥汚泥を乾燥汚泥ホッパに循環させる
    ための集塵器と、 乾燥汚泥ホッパから投入された原料乾燥汚泥が加熱用熱
    風と向流で移動しながら間接加熱されるようになってお
    り、乾燥汚泥の移動方向の上流側が乾燥汚泥中の水分を
    蒸発させるための水蒸気の排出口を設けない低温の乾燥
    ゾーンで、乾燥汚泥の移動方向に進むにつれて乾燥汚泥
    を熱分解して炭化するとともに乾燥ゾーンで発生し汚泥
    移動方向に移行した水蒸気及び熱分解時に乾燥汚泥内部
    から発生する水蒸気により炭化された汚泥を賦活するた
    めの高温の炭化・賦活ゾーンとなっている炭化装置と、 を包含することを特徴とするダイオキシン吸着用活性炭
    の製造装置。
  9. 【請求項9】 被処理ガスのライン中に濾布支持体を設
    け、請求項2〜6のいずれかに記載の方法で製造したダ
    イオキシン吸着用活性炭を、濾布支持体の上流側で被処
    理ガスに混合することにより、濾布支持体上に活性炭の
    コーティング層を形成させて、被処理ガス中のダイオキ
    シンを吸着させることを特徴とするダイオキシンの吸着
    処理方法。
  10. 【請求項10】 被処理液体のライン中に濾過装置を設
    け、請求項2〜6のいずれかに記載の方法で製造したダ
    イオキシン吸着用活性炭を、濾過装置の上流側で被処理
    液体に混合することにより、濾過装置の濾過支持体上に
    活性炭のコーティング層を形成させて、被処理液体中の
    ダイオキシンを吸着させることを特徴とするダイオキシ
    ンの吸着処理方法。
  11. 【請求項11】 請求項2〜6のいずれかに記載の方法
    で製造したダイオキシン吸着用活性炭を分級装置に導入
    して、大粒径の活性炭と小粒径の活性炭とに分級し、小
    粒径の活性炭ガス用のダイオキシン吸着剤として被処
    理ガスのライン中に設けられた濾布支持体の上流側に投
    入する請求項記載のダイオキシンの吸着処理方法。
  12. 【請求項12】 請求項2〜6のいずれかに記載の方法
    で製造したダイオキシン吸着用活性炭を分級装置に導入
    して、大粒径の活性炭と小粒径の活性炭とに分級し、大
    粒径の活性炭を液体用のダイオキシン吸着剤として被処
    理液体のライン中に設けられた濾過装置の上流側に投入
    する請求項10記載のダイオキシンの吸着処理方法。
  13. 【請求項13】 請求項2〜6のいずれかに記載の方法
    で製造したダイオキシン吸着用活性炭を粒状及び錠剤状
    のいずれかに成形し、この成形活性炭を充填塔に充填し
    て充填層を形成させ、この充填層に被処理ガスを通過さ
    せて、被処理ガス中のダイオキシンを吸着させることを
    特徴とするダイオキシンの吸着処理方法。
  14. 【請求項14】 被処理ガスのライン中に湿式洗浄装置
    を設け、請求項2〜6のいずれかに記載の方法で製造し
    たダイオキシン吸着用活性炭を、湿式洗浄装置の上流側
    で被処理ガスに混合し、湿式洗浄装置内で活性炭をスラ
    リー状として、被処理ガス中のダイオキシンを吸着させ
    ることを特徴とするダイオキシンの吸着処理方法。
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社団法人化学工学協会編「化学工学便覧」全訂改訂版第3版第11刷(昭50−4−10)丸善

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