JP3905710B2 - 地盤改良材の製造方法及び装置 - Google Patents

地盤改良材の製造方法及び装置 Download PDF

Info

Publication number
JP3905710B2
JP3905710B2 JP2001051605A JP2001051605A JP3905710B2 JP 3905710 B2 JP3905710 B2 JP 3905710B2 JP 2001051605 A JP2001051605 A JP 2001051605A JP 2001051605 A JP2001051605 A JP 2001051605A JP 3905710 B2 JP3905710 B2 JP 3905710B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chamber
fluidized bed
furnace
odor
ground improvement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001051605A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002249776A (ja
Inventor
昇 市谷
功 林
三樹雄 村尾
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kawasaki Plant Systems Ltd
Original Assignee
Kawasaki Plant Systems Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kawasaki Plant Systems Ltd filed Critical Kawasaki Plant Systems Ltd
Priority to JP2001051605A priority Critical patent/JP3905710B2/ja
Publication of JP2002249776A publication Critical patent/JP2002249776A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3905710B2 publication Critical patent/JP3905710B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、下水汚泥、産廃汚泥等の汚泥の脱水ケーキに生石灰、消石灰等の石灰類を混合混練し造粒した造粒物を、2室型の流動層乾燥・焼成炉に投入して上流側の第1室で乾燥を行い、下流側の第2室で有機物焼却・石灰焼成を行って地盤改良材を製造する方法及び装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
下水汚泥、産廃汚泥等は、脱水乾燥された後、流動層炉又はロータリキルン等で汚泥中の有機物を焼却して埋立処分されていたが、近年、焼成、乾留等の処理を行う種々のリサイクル方法が開発されつつある。
従来、汚泥の脱水乾燥焼却方法及び装置として、例えば特開平6−15297号公報には、汚泥と生石灰とを混合して汚泥の脱水・乾燥を行う脱水乾燥工程と、生成した固形分を1室型の流動層炉又は気流炉で加熱して汚泥中の有機物を焼却するとともに有機物の燃焼熱により消石灰を焼成して生石灰に再生する焼却再生工程からなる汚泥の脱水乾燥焼却システムが開示されている。
【0003】
また、特開平10−237852号公報には、下水汚泥等の有機汚泥と生石灰、消石灰等の石灰類とを混合し、その混合物を1〜10mmに造粒した原料をロータリキルンで800〜1000℃の温度で乾燥・脱水・有機物焼却・消石灰焼成して地盤改良材を製造する方法が開示されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上記の特開平6−15297号公報記載の汚泥の脱水乾燥焼却システムにおいては、1室型の流動層炉又は気流炉での滞留時間が短いため十分焼成できず、地盤改良材としての性能を満足させることができない。また、生石灰の微粉が再炭酸化及び再水酸化して装置内部に付着し、長期連続運転を行うことができないという問題がある。
また、特開平10−237852号公報記載の地盤改良材の製造方法においては、ロータリキルンは伝熱性能が悪いため、ロータリキルンのみの乾焼・脱水・焼却・焼成では装置が大型化し、また、キルン排ガス中のダストが熱交換器に付着して連続運転を阻害し、付着物の除去に多大の労力を要する問題がある。
【0005】
本発明は上記の点に鑑みなされたもので、本発明の目的は、流動層炉を仕切部材で区画して2室型の流動層炉とし、造粒された原料を第1室である低温室で乾燥させた後、第2室である高温室で有機物の焼却、消石灰の分解・焼成を行わせることにより、各室層温度を調整することができ、粉化が少なく、焼成時間が長くなり、さらに、流動層炉の排ガスをサイクロンで除塵するようにして、熱交換器等の機器内の付着を大幅に減少させ、高熱効率を維持することができるとともに、長期連続運転を行うことができるようにした地盤改良材の製造方法及び装置を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明の地盤改良材の製造方法は、汚泥脱水ケーキに石灰を混合攪拌し造粒した造粒物を、熱風を流動化ガスとし該造粒物自身を流動媒体とする、仕切部材で流動層が区画された2室型の流動層乾燥・焼成炉に投入して上流側の第1室及び下流側の第2室への熱風量配分を調整し、上流側の第1室で乾燥を行い、下流側の第2室で有機物焼却・石灰焼成を行った後、この流動層乾燥・焼成炉からの焼成粒状物を流動層クーラ又は充填層クーラに導入し冷却して製品とし、一方、前記流動層乾燥・焼成炉の排ガスをサイクロンに導入し捕集された微粉の少なくとも一部を製品として回収し、サイクロンからの排ガスを熱交換器に導入して造粒物の製造過程で発生する臭気と熱交換し熱回収するように構成されている(図1、図2参照)。
【0007】
上記の方法において、造粒物の粒径を流動層操作に適した範囲の1〜20mm、望ましくは2〜10mmとする。また、有機物焼却及び石灰焼成を800℃以上、望ましくは800〜1000℃、さらに望ましくは850〜900℃で行う。
また、流動層乾燥・焼成炉の各室への熱風量配分を調整する。この場合、流動層乾燥・焼成炉の各室への熱風量配分及び燃料吹込量を調整することが好ましい。
【0008】
また、流動層乾燥・焼成炉からの排ガスをサイクロンで除塵した後、サイクロンからの排ガスを熱交換器に導入して熱回収する。そして、造粒物の製造過程で発生する臭気を熱交換器に導入して昇温し、加熱臭気を燃焼炉の燃焼用空気として回収するとともに、余剰の加熱臭気を流動層乾燥・焼成炉の風箱及び/又はフリーボード部に吹き込んで脱臭する。この場合、加熱臭気の燃焼炉への吹込量、並びに加熱臭気の流動層乾燥・焼成炉への吹込量及び/又は加熱臭気のフリーボード部への吹込量を夫々調整するように構成することが好ましい。
【0009】
本発明の地盤改良材の製造装置は、汚泥脱水ケーキと石灰とを混練する混練機と、混練物を造粒する造粒機とを備えた原料製造部と、この原料製造部からの造粒物を投入し造粒物を流動媒体として乾燥・有機物焼却・石灰焼成を行うための2室型の流動層乾燥・焼成炉と、この流動層乾燥・焼成炉からの焼成粒状物を冷却するための流動層クーラと、流動層乾燥・焼成炉に排ガスダクトを介して接続されたサイクロンとを備え、サイクロンからの排ガスを導入して造粒物の製造過程で発生する臭気と熱交換し熱回収するための熱交換器がサイクロンに接続され、前記流動層乾燥・焼成炉は流動層に略鉛直方向の仕切部材が設けられて上流側の低温室と下流側の高温室とに区画されており、低温室及び高温室への熱風量配分が調整されて、低温室で造粒物の乾燥が行われ、高温室で有機物焼却及び石灰焼成が行われるように構成されたことを特徴としている(図1、図2参照)。
【0010】
この装置において、サイクロンからの排ガスを導入して熱回収するための熱交換器がサイクロンに接続されている。この場合、熱交換器を排ガス流に対して直列2段に設け、高温側の熱交換器に造粒物の製造過程で発生する臭気を吹き込み、低温側の熱交換器に冷却用空気を吹き込むようにした構成とすることが好ましい。
【0011】
また、流動層乾燥・焼成炉の上流側の低温室に邪魔板などのバッフル部材を設け、低温室排ガスと高温室排ガスとを混合させるようにした構成とすることが好ましい。
低温室と高温室とを区画する仕切部材は、造粒物がオーバフローする高さを有し、仕切部材の下側に連絡通路が設けられるように構成することが好ましい。
【0012】
また、流動層クーラを2室型とし、臭気の一部を冷却媒体に使用し燃焼空気として回収するようにした構成とすることも可能である(図6、図7、図8参照)。
また、熱交換器が、臭気を通過させて加熱するための伝熱管が略鉛直に配置された構造であるように構成することが好ましい(図3参照)。
【0013】
さらに、流動層乾燥・焼成炉のガス分散板が、板体に貫通固定された多数の筒体の天壁部に、直径が流動媒体径の3倍以下、望ましくは2倍以下の複数の小孔が設けられた構造のものを用いることが好ましい(図4、図5参照)。
【0014】
また、サイクロンを2重空冷構造とすることもある(図9参照)。この場合は、サイクロンを2重空冷構造とし、内壁面温度が550℃以下になるように空気量を調節することができるようにした構成とすることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明するが、本発明は下記の実施の形態に何ら限定されるものではなく、適宜変更して実施することができるものである。
図1は本発明の実施の第1形態による地盤改良材の製造装置を示している。10は原料(造粒物)製造工場(原料製造部)で、混練機12、造粒機14等を備えている。汚泥脱水ケーキと石灰類、例えば、生石灰を混練機12に投入して混練する。生石灰は水分を吸収して消石灰となり、さらに、発熱反応により汚泥脱水ケーキの水分を蒸発させる。生石灰の割合は、混練物の水分が造粒に適した範囲で、造粒物が流動層で破壊しない強度を有するよう選ばれる。汚泥脱水ケーキの性状によるが、例えば混練物の水分は20〜30%である。
混練物は造粒機14に導入されて粒径1〜20mm、望ましくは2〜10mmに造粒される。なお、造粒機能を備えた混練機を用いることにより、混練と造粒とを1台の装置で同時に行うように構成することも可能である。
【0016】
造粒機14からの造粒物(原料)はホッパ16に一旦貯留された後、供給機、例えばベルトフィーダ18により流動層乾燥・焼成炉(以下、単に流動層炉又は炉と記す場合がある)20に供給される。
この流動層乾燥・焼成炉20は、図1及び図2に示すように、流動層22に略鉛直方向の仕切部材24が設けられて、上流側の低温室(第1室)26と下流側の高温室(第2室)28とに区画されている。30、32はバーナ、34は原料入口、36は臭気入口である。この臭気入口36の中心と、炉20の中心との間隔を、0.5〜0.8r(rは炉20の半径)とすることが好ましい。
【0017】
流動層乾燥・焼成炉20は、その下部に区画された室に対応する風箱38、40を備え、風箱上部のガス分散板42の上側に造粒物が流動媒体となる流動層22が形成されるように構成されている。これらの風箱38、40には、燃焼炉44からの熱風が流動化ガスとして導入される。また、第1室の風箱38には、後述の熱交換器46からの加熱臭気の一部が導入できるようになっている。
【0018】
流動層乾燥・焼成炉20の上流側の低温室26の上部には、邪魔板などのバッフル部材48が設けられ、低温室排ガスと高温室排ガスとが良好に混合するように構成されている。
また、低温室26と高温室28とを区画する仕切部材24は、造粒物がオーバフローする高さを有し、仕切部材24の下側に連絡通路50が設けられている。
【0019】
流動層乾燥・焼成炉20には気密排出機構、例えばLバルブ52を介して流動層クーラ54が接続されている。また、この炉20には排ガスダクト56を介してサイクロン58が接続され、このサイクロン58の排ガス出口には熱交換器46が接続されている。この熱交換器46には、原料製造部10からの臭気が臭気ファン60により導入され加熱される。
【0020】
流動層乾燥・焼成炉20の低温室26に投入された造粒物(原料)は、流動化ガスにより流動化して50〜100℃に乾燥する。造粒物の水分が多い場合はバーナ30が使用される。乾燥した造粒物は仕切部材24をオーバフローして高温室28に移動し、800℃以上、望ましくは800〜1000℃、さらに望ましくは850〜900℃に加熱されて有機物の焼却、消石灰の分解・焼成が行われる。仕切部材24とガス分散板42との間の連絡通路50は、塊状物を移動させるためのものであるが、勿論、造粒物も移動する。なお、高温室28において、熱量が不足する場合はバーナ32が使用される。
【0021】
炉20で焼成された焼成粒状物(焼却灰とCaOとの混合物)は流動層クーラ54に投入されて、原料製造工場10からの臭気又は/及び空気により直接冷却され、排出機、例えばロータリフィーダ62により排出され、輸送機64により製品として搬出される。66は原料製造工場10と流動層クーラ54とを接続する臭気導管、68は押込ブロワ、70はバグフィルタである。このバグフィルタ70からの排ガスは、臭気を含まない場合は大気放出される。また、臭気を含む排ガスの場合は燃焼炉44へ導入されて、臭気成分が燃焼又は分解して脱臭される。なお、流動層クーラの代りに充填層クーラを用いることも可能である。
【0022】
炉20からの排ガスはサイクロン58に導入されてダストが捕集される。このダストは製品タンクへ送られる。また、ダストの一部を第2室(焼成室)28へ戻すこともある。59はダスト一部循環ラインであるサイクロン58からの排ガスは熱交換器に導入される。熱交換器としては、排ガス流に対して直列に2段に設けることが好ましい。以下、熱交換器を2段に設けた場合について説明する。高温側の熱交換器46には原料製造工場10で発生した臭気の全部又は一部が臭気ファン60により導入され、低温側の熱交換器72には冷却用空気(大気)が押込ブロワ74により導入される。
低温側の熱交換器72からの排ガスは排ガス誘引ファン76によりバグフィルタ78に導入され、ここでダストが分離された後、煙突80から排出される。
【0023】
高温側の熱交換器46で加熱された臭気は、燃焼炉44の燃焼用空気として回収されるとともに、余剰の加熱臭気は炉20の第1室の風箱38及び/又は炉20のフリーボード部82に吹き込まれ、臭気成分が燃焼又は分解して脱臭される。なお、炉20の各室への熱風量配分及び燃料吹込量は調整可能なように構成されている。
【0024】
高温側の熱交換器46からの加熱臭気の分岐管84、86、88には、それぞれバルブ90、92、94が設けられており、加熱臭気の燃焼炉44への吹込量、並びに加熱臭気の炉20の第1室の風箱38への吹込量及び加熱臭気の炉20のフリーボード部82への吹込量が夫々調整できるように構成されている。
【0025】
上記の装置において、熱交換器46、72としては、図3に示すように、臭気を通過させて加熱するための伝熱管96が鉛直に配置された構造のものを用いることが好ましい。このように構成すれば、ダストの付着、堆積が少なく清掃も容易となる。なお、低温側の熱交換器72も同様の構造とすることが好ましい。
【0026】
さらに、流動層乾燥・焼成炉20のガス分散板42として、例えば、実公平7−37113号公報に示されているような特殊構造の分散板とすることが好ましい。この特殊構造の分散板は、図4及び図5に示すように、板体98に貫通固定された多数の筒体100の天壁部102に、直径が流動媒体径の3倍以下、望ましくは2倍以下の複数の小孔104が設けられたものである。このような構造の分散板を用いることにより、流動媒体を高温のまま保持するホットバンキングが可能となる。
なお、ガス分散板42の上側近傍に設けられた補助バーナ30、32は、不足燃料を補う以外に、立ち上げ時の臭気の脱臭を行うことができる。
【0027】
上記のように、本発明においては2室型の流動層乾燥・焼成炉20を用いることを特徴としている。1室型の流動層炉の場合は、水分25〜30%の造粒物が高温の流動層に投入されるので、ヒートショックにより造粒物が破壊、粉化し、微粉は短時間(数秒)で飛散するので、焼成不十分になる。しかし、2室型の流動層炉の第1室である乾燥室で、層温度50〜100℃に調整して造粒物の乾燥のみを行うと、乾燥室ではほとんど粉化せず、第2室である焼成室での粉化も大幅に減少する。
【0028】
第1室26の排ガスとフリーボード部吹込臭気の脱臭のために、これらのガスと第2室(焼成室)28排ガスとの混合を良好にする必要がある。第1室上方にバッフル部材(例えば邪魔板)48を設けること、及び臭気のフリーボード部吹込方向を半接線状(0.5〜0.8rとなるように吹き込む、r:炉の内径)にすることにより(図2参照)、臭気を確実に脱臭することができる。
【0029】
また、炉20の第2室28における焼成温度を800〜1000℃、望ましくは850〜900℃、炉20の出口ガス温度を600〜700℃に調整すると、製品の品質、脱臭とも問題なく操業することができる。
また、定常運転時は、燃焼炉44を使用しなくても炉20の層内燃焼量の調整で操業することができる。また、層内バーナ30、32を用いなくても熱風温度と熱風量の調整で操業することができる。
【0030】
また、流動層クーラ54に冷却用空気として臭気を吹き込み、燃焼炉44の燃焼用空気として回収する場合は、クーラ54で熱回収されて燃料費をより低減することができる。
また、加熱臭気をフリーボード部82へ吹き込む場合、吹込高さを流動層界面直上で、前述のように、吹込ダクト中心線が流動層炉中心から炉半径(内径)の0.5〜0.8の方向にすると(図2参照)、高温排ガスとの混合が良好になる。
また、サイクロン58で捕集されたダストの一部を炉20の第2室(焼成室)28に循環させると、微粉製品の品質が向上する。また、バグフィルタ捕集ダスト、原料工場・焼成工場等で発生した未焼成のダストを第2室(焼成室)28に投入し焼成することにより製品として回収することができる。
【0031】
図6は本発明の実施の第2形態による地盤改良材の製造装置における流動層クーラまわりを示している。本実施形態は、2室型の流動層クーラ106を用い、各室に対応して風箱108、110を設け、上流側の風箱108に臭気を導入し、下流側の風箱110に冷却用空気を導入するようにして、第1室112からの排臭気をサイクロン114に導入し除塵して、排臭気を燃焼炉44へ供給し、ダストを第2室116に投入し、第2室116からの排気をサイクロン118に導入するようにしたものである。120は仕切り、122は臭気押込ブロワ、124は空気押込ブロワ、126はロータリフィーダ、128は輸送機である。このように、流動層クーラを2室型とし、第1室(高温側)に臭気を吹き込み、燃焼炉の燃焼用空気として回収することにより、流動層クーラにおける熱回収が行われ、燃料費をより低減することができる。他の構成及び作用は実施の第1形態の場合と同様である。
【0032】
図7は本発明の実施の第3形態による地盤改良材の製造装置における流動層クーラまわりを示している。本実施形態は、2室型の流動層クーラ106を用い、各室に対応して風箱108、110を設け、上流側の風箱108にサイクロン118からの排ガスを導入し、下流側の風箱110に臭気を導入するようにしたものである。なお、第1室112からの排ガスを除塵するサイクロンは省略している。このように、流動層クーラを2室型とし、第2室(低温側)に臭気を吹き込み、第2室排ガスを第1室の冷却用空気として使用した後、燃焼炉の燃焼用空気として回収することにより、流動層クーラにおける熱回収が行われ、燃料費をより低減することができる。他の構成及び作用は実施の第2形態の場合と同様である。
【0033】
図8は本発明の実施の第4形態による地盤改良材の製造装置における流動層クーラまわりを示している。本実施形態は、2室型の流動層クーラ130を用い、各室の風箱132を分割せずに共通のものとし、この風箱132に臭気を導入するようにして、第1室112からの排臭気をサイクロン114に導入し除塵して、排臭気を燃焼炉44へ供給し、ダストを第2室116に投入し、第2室116からの排臭気をバグフィルタ134に導入し、バグフィルタ排ガスを熱交換器46へ供給するようにしたものである。このように、流動層クーラを2室型とし、第1室及び第2室に臭気を吹き込み、第1室排ガスを燃焼炉の燃焼用空気として回収し、第2室排ガスを熱交換器の冷却用空気として使用した後、風箱又はフリーボード部に回収することにより、流動層クーラにおける熱回収が行われ、燃料費をより低減することができる。他の構成及び作用は実施の第1、2形態の場合と同様である。
【0034】
図9は本発明の実施の第5形態による地盤改良材の製造装置を示している。本実施形態は、2重空冷構造のサイクロン58aを用い、内壁温度が550℃以下になるように空気量を調節できるように構成したものである。136は空気押込ブロワ、138はジャケットである。このように、サイクロンを2重空冷構造にしているので、サイクロン内壁面を再炭酸化温度以下に冷却することができ、微粉の付着を確実に防止することができ、安定運転を継続することができる。他の構成及び作用は実施の第1形態の場合と同様である。
【0035】
【発明の効果】
本発明は上記のように構成されているので、つぎのような効果を奏する。
(1) 2室型の流動層乾燥・焼成炉を用い、予め造粒された原料の乾燥と、有機物の焼却、消石灰の分解・焼成とをそれぞれ別室で行うので、各室における層温度を容易に調整することができ、造粒物の粉化が少なく、焼成時間が長くなる。このため、従来必要としていたロータリキルンは不要となる。
(2) 原料が造粒物であるので、造粒物自体が流動媒体となり、他の流動媒体は不要である。また、クーラとして小型、高効率の流動層クーラ又は充填層クーラを使用することができる。
(3) 流動層炉の排ガスをサイクロンで除塵するので、後流の熱交換器内の付着が大幅に減少し、熱効率を良好に維持できるとともに、長期連続運転が可能となる。
(4) 流動層炉の排ガスで、原料製造部で発生した臭気を加熱し、熱回収することにより、熱消費を低減することができる。
(5) 臭気の吹込配分を調整する場合は、各部の温度を脱臭可能、かつダスト付着のない温度に設定することができる。
(6) 熱交換器を2段にする場合は、熱回収量は減少するが、装置を小型化(伝熱面積が1/3〜1/4となる)でき、また冷却用空気量を調整することにより、排ガス温度を一定にすることができる。このため、後流のバグフィルタを保護することができ、安定運転を継続することができる。
(7) 流動層炉の第1室上方にバッフル部材(例えば邪魔板)を設ける場合は、このバッフル部材により第1室(乾燥室)排ガスと第2室(焼成室)排ガスとの混合が良くなり、確実に脱臭することができる。
(8) 流動層炉の仕切部材の高さを造粒物がオーバフローする高さとする場合は、オーバフローにより第1室の層高の調整は不要となり、下部に連絡通路を設ける場合は、大塊が停滞することなく、安定運転を容易に行うことができる。
(9) 流動層炉における第1室からの飛散はほとんど無く、サイクロン捕集微粉は第2室の温度調整により十分焼成することができるので、製品として回収することができる。したがって、ダストの廃棄処理は不要となる。
(10) 2室型の流動層クーラを用いる場合は、熱消費をより低減させることができる。
(11) 2重空冷構造のサイクロンを用いる場合は、ダスト付着を防止することができ、長期安定運転を行うことができる。
(12) 伝熱管が鉛直に配列された熱交換器を用いる場合は、ダストの付着、堆積が少なく清掃も容易となる。
(13) 特殊構造の分散板を用いる場合は、ホットバンキングを行うことが可能となる。従って、起動・停止が極めて短時間で行なえ、異常時の操作も容易である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の第1形態による地盤改良材の製造装置を示す系統的概略構成図である。
【図2】図1における流動層乾燥・焼成炉の横断面拡大説明図である。
【図3】図1における熱交換器の一例を示す立断面説明図である。
【図4】図1における流動層乾燥・焼成炉のガス分散板の一例を示す断面説明図である。
【図5】図4におけるガス分散板の要部の平面図である。
【図6】本発明の実施の第2形態による地盤改良材の製造装置における流動層クーラまわりの概略構成図である。
【図7】本発明の実施の第3形態による地盤改良材の製造装置における流動層クーラまわりの概略構成図である。
【図8】本発明の実施の第4形態による地盤改良材の製造装置における流動層クーラまわりの概略構成図である。
【図9】本発明の実施の第5形態による地盤改良材の製造装置の系統的概略構成図である。
【符号の説明】
10 原料製造工場(原料製造部)
12 混練機
14 造粒機
16 ホッパ
18 ベルトフィーダ
20 流動層乾燥・焼成炉(流動層炉)
22 流動層
24 仕切部材
26 第1室(低温室、乾燥室)
28 第2室(高温室、焼成室)
30、32 バーナ
34 原料入口
36 臭気入口
38、40 風箱
42 ガス分散板
44 燃焼炉
46、72 熱交換器
48 邪魔板などのバッフル部材
50 連絡通路
52 Lバルブ
54 流動層クーラ
56 排ガスダクト
58、58a サイクロン
59 ダスト一部循環ライン
60 臭気ファン
62 ロータリフィーダ
64 輸送機
66 臭気導管
70、78 バグフィルタ
74 押込ブロワ
76 排ガス誘引ファン
80 煙突
82 フリーボード部
84、86、88 分岐管
90、92、94 バルブ
96 伝熱管
98 板体
100 筒体
102 天壁部
104 小孔
106、130 2室型の流動層クーラ
108、110、132 風箱
112 第1室
114、118 サイクロン
116 第2室
120 仕切り
122 臭気押込ブロワ
124、136 空気押込ブロワ
126 ロータリフィーダ
128 輸送機
134 バグフィルタ
138 ジャケット

Claims (16)

  1. 汚泥脱水ケーキに石灰を混合攪拌し造粒した造粒物を、熱風を流動化ガスとし該造粒物自身を流動媒体とする、仕切部材で流動層が区画された2室型の流動層乾燥・焼成炉に投入して上流側の第1室及び下流側の第2室への熱風量配分を調整し、上流側の第1室で乾燥を行い、下流側の第2室で有機物焼却・石灰焼成を行った後、この流動層乾燥・焼成炉からの焼成粒状物を流動層クーラ又は充填層クーラに導入し冷却して製品とし、一方、前記流動層乾燥・焼成炉の排ガスをサイクロンに導入し捕集された微粉の少なくとも一部を製品として回収し、サイクロンからの排ガスを熱交換器に導入して造粒物の製造過程で発生する臭気と熱交換し熱回収して、熱交換後の臭気を燃焼炉の燃焼用空気として回収するとともに、余剰の熱交換後の臭気を炉の第1室の風箱及び/又は炉のフリーボード部に吹き込んで臭気成分を燃焼又は分解により脱臭することを特徴とする地盤改良材の製造方法。
  2. 造粒物の粒径が1〜20mmである請求項1記載の地盤改良材の製造方法。
  3. 有機物焼却及び石灰焼成を800℃以上で行う請求項1又は2記載の地盤改良材の製造方法。
  4. 流動層乾燥・焼成炉の各室への熱風量配分を調整する請求項1、2又は3記載の地盤改良材の製造方法。
  5. 流動層乾燥・焼成炉の各室への熱風量配分及び燃料吹込量を調整する請求項1、2又は3記載の地盤改良材の製造方法。
  6. 造粒物の製造過程で発生する臭気を熱交換器に導入して昇温し、加熱臭気を燃焼炉の燃焼用空気として回収するとともに、余剰の加熱臭気を流動層乾燥・焼成炉の風箱及び/又はフリーボード部に吹き込んで脱臭する請求項1〜5のいずれかに記載の地盤改良材の製造方法。
  7. 加熱臭気の燃焼炉への吹込量、並びに加熱臭気の流動層乾燥・焼成炉への吹込量及び/又は加熱臭気のフリーボード部への吹込量を夫々調整する請求項6記載の地盤改良材の製造方法。
  8. 汚泥脱水ケーキと石灰とを混練する混練機と、混練物を造粒する造粒機とを備えた原料製造部と、
    この原料製造部からの造粒物を投入し造粒物を流動媒体として乾燥・有機物焼却・石灰焼成を行うための2室型の流動層乾燥・焼成炉と、
    この流動層乾燥・焼成炉からの焼成粒状物を冷却するための流動層クーラと、
    流動層乾燥・焼成炉に排ガスダクトを介して接続されたサイクロンとを備え、
    サイクロンからの排ガスを導入して造粒物の製造過程で発生する臭気と熱交換し熱回収するための熱交換器がサイクロンに接続され、
    前記流動層乾燥・焼成炉は流動層に略鉛直方向の仕切部材が設けられて上流側の低温室と下流側の高温室とに区画されており、低温室及び高温室への熱風量配分が調整されて、低温室で造粒物の乾燥が行われ、高温室で有機物焼却及び石灰焼成が行われるように構成され
    熱交換器で加熱された臭気は燃焼炉の燃焼用空気として回収されるとともに、余剰の加熱臭気は炉の第1室の風箱及び/又は炉のフリーボード部に吹き込まれて臭気成分が燃焼又は分解して脱臭されるようにしたことを特徴とする地盤改良材の製造装置。
  9. 熱交換器を排ガス流に対して直列2段に設け、高温側の熱交換器に造粒物の製造過程で発生する臭気を吹き込み、低温側の熱交換器に冷却用空気を吹き込むようにした請求項8記載の地盤改良材の製造装置。
  10. 流動層乾燥・焼成炉の上流側の低温室に邪魔板などのバッフル部材を設け、低温室排ガスと高温室排ガスとを混合させるようにした請求項8又は9記載の地盤改良材の製造装置。
  11. 低温室と高温室とを区画する仕切部材は、造粒物がオーバフローする高さを有し、仕切部材の下側に連絡通路が設けられた請求項8〜10のいずれかに記載の地盤改良材の製造装置。
  12. 流動層クーラを2室型とし、臭気の一部を冷却媒体に使用し燃焼空気として回収するようにした請求項8〜11のいずれかに記載の地盤改良材の製造装置。
  13. 熱交換器が、臭気を通過させて加熱するための伝熱管が略鉛直に配置された構造である請求項8〜12のいずれかに記載の地盤改良材の製造装置。
  14. 流動層乾燥・焼成炉のガス分散板が、板体に貫通固定された多数の筒体の天壁部に、直径が流動媒体径の3倍以下の複数の小孔が設けられた構造である請求項8〜13のいずれかに記載の地盤改良材の製造装置。
  15. サイクロンを2重空冷構造とした請求項8〜14のいずれかに記載の地盤改良材の製造装置。
  16. サイクロンを2重空冷構造とし、内壁面温度が550℃以下になるように空気量を調節することができるようにした請求項15記載の地盤改良材の製造装置。
JP2001051605A 2001-02-27 2001-02-27 地盤改良材の製造方法及び装置 Expired - Fee Related JP3905710B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001051605A JP3905710B2 (ja) 2001-02-27 2001-02-27 地盤改良材の製造方法及び装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001051605A JP3905710B2 (ja) 2001-02-27 2001-02-27 地盤改良材の製造方法及び装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002249776A JP2002249776A (ja) 2002-09-06
JP3905710B2 true JP3905710B2 (ja) 2007-04-18

Family

ID=18912359

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001051605A Expired - Fee Related JP3905710B2 (ja) 2001-02-27 2001-02-27 地盤改良材の製造方法及び装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3905710B2 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN100368118C (zh) * 2004-12-30 2008-02-13 中国科学院过程工程研究所 隔焰移动床煅烧装置
JP6189739B2 (ja) * 2013-12-19 2017-08-30 メタウォーター株式会社 汚泥乾燥装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002249776A (ja) 2002-09-06

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4445147B2 (ja) 汚泥の処理方法及び装置
JPH11325439A (ja) 固体微粒子を焼却する方法及び装置
CN111288463A (zh) 一种污泥干燥焚烧系统及干燥焚烧方法
JP4445148B2 (ja) 汚泥の処理方法及び装置
CN103256608A (zh) 污泥焚烧方法
WO2006136105A1 (fr) Secheur combine, procede et installation d'incineration de boues humides utilisant le secheur combine
JP3905716B2 (ja) 地盤改良材製造装置の制御方法
CN207313422U (zh) 一种生活污泥的无害化处理系统
JPWO2019142387A1 (ja) 汚泥の処理方法及びセメント製造システム
JP3866000B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
US4198201A (en) Method of and apparatus for operating industrial furnace systems
JP3905710B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
JP3905682B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
WO2007006218A1 (fr) Séchoir, procédé et équipement destinés au séchage et à l’incinération de boues humides utilisant avec le sechoir un lit fluidisé en circulation
CN107721112A (zh) 城市污泥干化热解气化自持焚烧系统
CN202390300U (zh) 污泥处理系统
JP3905700B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
JP3905699B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
JP3437526B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
JP3574088B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
JP2003095629A (ja) 有機系廃棄物より有価物を製造する方法とそのシステム
JP3905684B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
KR100933437B1 (ko) 고 함수율 유기폐기물의 무연화장치
JP3905683B2 (ja) 地盤改良材の製造方法及び装置
JP2975011B1 (ja) ダイオキシン吸着用活性炭、その製造方法及び装置並びにダイオキシンの吸着処理方法

Legal Events

Date Code Title Description
A711 Notification of change in applicant

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712

Effective date: 20060804

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20061003

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061123

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070109

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070112

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 3905710

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100119

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110119

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 5

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 5

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120119

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130119

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140119

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140119

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees