JP2003095629A - 有機系廃棄物より有価物を製造する方法とそのシステム - Google Patents
有機系廃棄物より有価物を製造する方法とそのシステムInfo
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- JP2003095629A JP2003095629A JP2002166728A JP2002166728A JP2003095629A JP 2003095629 A JP2003095629 A JP 2003095629A JP 2002166728 A JP2002166728 A JP 2002166728A JP 2002166728 A JP2002166728 A JP 2002166728A JP 2003095629 A JP2003095629 A JP 2003095629A
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- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02E—REDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
- Y02E50/00—Technologies for the production of fuel of non-fossil origin
- Y02E50/30—Fuel from waste, e.g. synthetic alcohol or diesel
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
- Treatment Of Sludge (AREA)
- Carbon And Carbon Compounds (AREA)
- Coke Industry (AREA)
- Fertilizers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 需要の変動に応じて品種の選択及び同時に多
品種の製造が可能で、かつ特別に新たなエネルギを要さ
ずに簡素なシステムで賦活処理して活性炭化物を容易に
製造出来る賦活工程、賦活装置を具備した有価物製造方
法及びそのシステムを提供する。 【解決手段】 外被側より供給される間接加熱により汚
泥等有機系廃棄物より炭化物と熱分解ガスの製造を行う
炭化装置5と、該炭化物を熱分解ガスと一次空気で灰溶
融してスラグ粒塊物を製造するスラグ粒塊物製造装置1
0と、灰溶融後の熱分解ガスを一次空気若しくは必要に
応じて二次空気を投入して燃焼排ガスを製造する二次燃
焼室13と、二次燃焼室から得られた燃焼排ガスと前記
炭化装置より取り出した炭化物を賦活処理して吸着性能
の高い活性炭化物を製造する賦活装置7と、を備え、前
記スラグ粒塊物製造装置と賦活装置への炭化物への供給
が選択的若しくは並行して行われる選択的搬送部を備え
たことを特徴とする。
品種の製造が可能で、かつ特別に新たなエネルギを要さ
ずに簡素なシステムで賦活処理して活性炭化物を容易に
製造出来る賦活工程、賦活装置を具備した有価物製造方
法及びそのシステムを提供する。 【解決手段】 外被側より供給される間接加熱により汚
泥等有機系廃棄物より炭化物と熱分解ガスの製造を行う
炭化装置5と、該炭化物を熱分解ガスと一次空気で灰溶
融してスラグ粒塊物を製造するスラグ粒塊物製造装置1
0と、灰溶融後の熱分解ガスを一次空気若しくは必要に
応じて二次空気を投入して燃焼排ガスを製造する二次燃
焼室13と、二次燃焼室から得られた燃焼排ガスと前記
炭化装置より取り出した炭化物を賦活処理して吸着性能
の高い活性炭化物を製造する賦活装置7と、を備え、前
記スラグ粒塊物製造装置と賦活装置への炭化物への供給
が選択的若しくは並行して行われる選択的搬送部を備え
たことを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、下水汚泥、し渣、
都市ゴミ、産業廃棄物等の有機系廃棄物を原料として、
吸着性能の高い活性炭化物とともにスラグ粒塊物等の有
価物を製造する方法とそのシステムに関する。
都市ゴミ、産業廃棄物等の有機系廃棄物を原料として、
吸着性能の高い活性炭化物とともにスラグ粒塊物等の有
価物を製造する方法とそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、汚泥等の有機系廃棄物から乾
燥物、炭化物、溶融スラグを得る方法としては、それぞ
れ別個な処理システムが考案されており、汚泥等の有機
系廃棄物から乾燥物、炭化物、スラグ粒塊物等の多品種
の資源化製品を同時に取り出すニーズに対しては、各設
備が別個に必要となっていて、その製造も個別に行って
いた。
燥物、炭化物、溶融スラグを得る方法としては、それぞ
れ別個な処理システムが考案されており、汚泥等の有機
系廃棄物から乾燥物、炭化物、スラグ粒塊物等の多品種
の資源化製品を同時に取り出すニーズに対しては、各設
備が別個に必要となっていて、その製造も個別に行って
いた。
【0003】ここで、各資源化製品の有効利用方法とし
ては、乾燥物は、コンポスト添加物やコンポスト代替品
に、炭化物は代替燃料や吸着剤やコンポスト添加物に、
更にスラグ粒塊物は、上・下層路盤材やアスファルト混
合物等の道路用砕石やコンクリート骨材として適用する
ものである。
ては、乾燥物は、コンポスト添加物やコンポスト代替品
に、炭化物は代替燃料や吸着剤やコンポスト添加物に、
更にスラグ粒塊物は、上・下層路盤材やアスファルト混
合物等の道路用砕石やコンクリート骨材として適用する
ものである。
【0004】また、これら多品種の資源化製品を同時に
取り出す背景には、例えばコンポスト添加物等として緑
農地に利用する場合、需要に季節変動があり、季節によ
って余剰分が発生することが考えられ、緑農地に利用で
きない時期はスラグ粒塊物として建設資材に使用するニ
ーズがあるためである。更に一つの有効利用形態による
と経年的な周辺環事情の変化(例えば緑農地への有効利
用が困難になった等)に対応することができない場合が
想定される。
取り出す背景には、例えばコンポスト添加物等として緑
農地に利用する場合、需要に季節変動があり、季節によ
って余剰分が発生することが考えられ、緑農地に利用で
きない時期はスラグ粒塊物として建設資材に使用するニ
ーズがあるためである。更に一つの有効利用形態による
と経年的な周辺環事情の変化(例えば緑農地への有効利
用が困難になった等)に対応することができない場合が
想定される。
【0005】このような、乾燥物、炭化物、スラグ粒塊
物を取り出す設備の一例について、図5を参照しながら
説明する。この設備は、汚泥ホッパ3、圧送ポンプ4、
乾燥機70、乾燥物ホッパ71、乾燥物シールコンベヤ
72、炭化炉73、シールコンベヤ6、改質設備7、炭
化物ホッパ8、炭化物供給機9、溶融炉10、酸化剤供
給装置20、二次燃焼室13、結晶化コンベヤ11、ス
ラグホッパ12および排ガス処理設備等の主要機器で構
成されている。
物を取り出す設備の一例について、図5を参照しながら
説明する。この設備は、汚泥ホッパ3、圧送ポンプ4、
乾燥機70、乾燥物ホッパ71、乾燥物シールコンベヤ
72、炭化炉73、シールコンベヤ6、改質設備7、炭
化物ホッパ8、炭化物供給機9、溶融炉10、酸化剤供
給装置20、二次燃焼室13、結晶化コンベヤ11、ス
ラグホッパ12および排ガス処理設備等の主要機器で構
成されている。
【0006】かかる設備において、汚泥等有機系廃棄物
1は、圧送ポンプ4により乾燥機70に投入後、熱源蒸
気80により乾燥され、乾燥物として乾燥物ホッパ71
に回収され乾燥物26として場外搬出し有効利用また
は、炭化炉73に供給される。一方乾燥排ガスは、ダス
タ74、コンデンサ75、水エゼクタ76、脱臭炉77
により処理される。
1は、圧送ポンプ4により乾燥機70に投入後、熱源蒸
気80により乾燥され、乾燥物として乾燥物ホッパ71
に回収され乾燥物26として場外搬出し有効利用また
は、炭化炉73に供給される。一方乾燥排ガスは、ダス
タ74、コンデンサ75、水エゼクタ76、脱臭炉77
により処理される。
【0007】また、炭化炉73に供給された乾燥物は、
炭化され、灰分除去や賦活処理を行う改質設備7で吸着
剤や代替燃料としての価値を高めた後、炭化物27とし
て場外搬出し有効利用、または、溶融炉10に供給され
る。一方、炭化炉73で発生する熱分解ガス(排ガス)
は、ガス冷却塔16、バグフィルタ17、排煙処理塔7
9により排ガス処理され排出される。
炭化され、灰分除去や賦活処理を行う改質設備7で吸着
剤や代替燃料としての価値を高めた後、炭化物27とし
て場外搬出し有効利用、または、溶融炉10に供給され
る。一方、炭化炉73で発生する熱分解ガス(排ガス)
は、ガス冷却塔16、バグフィルタ17、排煙処理塔7
9により排ガス処理され排出される。
【0008】更に、溶融炉10に供給される炭化物は燃
焼されその灰分は溶融された後、結晶化コンベヤ11で
再燃バーナ81により温度管理を行い、結晶化度及粒塊
度を高め、スラグ粒塊物として取り出される。一方、燃
焼排ガスは、溶融炉10で還元、二次燃焼室13で二段
燃焼され、NOxやCOの同時低減を行っている。ま
た、二段燃焼後の排ガスはガス冷却塔16、バグフィル
タ17、排煙処理塔79で排ガス処理後排出される。
焼されその灰分は溶融された後、結晶化コンベヤ11で
再燃バーナ81により温度管理を行い、結晶化度及粒塊
度を高め、スラグ粒塊物として取り出される。一方、燃
焼排ガスは、溶融炉10で還元、二次燃焼室13で二段
燃焼され、NOxやCOの同時低減を行っている。ま
た、二段燃焼後の排ガスはガス冷却塔16、バグフィル
タ17、排煙処理塔79で排ガス処理後排出される。
【0009】しかしながら、このような乾燥ケーキ、炭
化物、溶融スラグを別個に取り出す設備は、設備点数が
多く、設備運転のための維持管理費や建設費が高い。ま
た、上流の設備の能力によって、全体の能力が規定され
てしまうなど、それぞれの設備の能力のバランスが製品
の需要の変動によって、非効率的な構成になる。
化物、溶融スラグを別個に取り出す設備は、設備点数が
多く、設備運転のための維持管理費や建設費が高い。ま
た、上流の設備の能力によって、全体の能力が規定され
てしまうなど、それぞれの設備の能力のバランスが製品
の需要の変動によって、非効率的な構成になる。
【0010】更に、溶融スラグを再加熱等の温度管理に
より結晶化度及粒塊度を高め、スラグ粒塊物とし、資源
化製品の一つとしての用途拡大を図ることはメリットが
あるものの、溶融炉における燃焼温度は約1、400〜
1、700℃と高温であり、この温度上昇のためのエネ
ルギー(助燃料等)が多量に必要となる。更に、結晶化
コンベヤにおける再加熱のためのエネルギー(助燃料
等)が必要で、スラグ粒塊物を得るための運転費用が嵩
む。
より結晶化度及粒塊度を高め、スラグ粒塊物とし、資源
化製品の一つとしての用途拡大を図ることはメリットが
あるものの、溶融炉における燃焼温度は約1、400〜
1、700℃と高温であり、この温度上昇のためのエネ
ルギー(助燃料等)が多量に必要となる。更に、結晶化
コンベヤにおける再加熱のためのエネルギー(助燃料
等)が必要で、スラグ粒塊物を得るための運転費用が嵩
む。
【0011】更に特開2000−23901には、廃棄
物を熱分解炉で熱分解し、生成された熱分解ガスとチャ
ーを溶融炉で燃焼させて溶融スラグとして取り出す廃棄
物処理設備において、チャーと、熱分解ガス中から捕集
したダストの一方又は双方を、溶融炉からの高温ガスを
熱源とする賦活炉に活性炭原料として供給するとともに
該賦活炉に、廃熱回収により生じた水蒸気を送給して、
活性炭原料を賦活処理し、活性炭を製造する技術が開示
されている。
物を熱分解炉で熱分解し、生成された熱分解ガスとチャ
ーを溶融炉で燃焼させて溶融スラグとして取り出す廃棄
物処理設備において、チャーと、熱分解ガス中から捕集
したダストの一方又は双方を、溶融炉からの高温ガスを
熱源とする賦活炉に活性炭原料として供給するとともに
該賦活炉に、廃熱回収により生じた水蒸気を送給して、
活性炭原料を賦活処理し、活性炭を製造する技術が開示
されている。
【0012】かかる技術は活性炭と溶融スラグの両者を
有価物としてとりだす事が出来るために、有効な処理設
備であるが、廃棄物を熱分解炉で熱分解し、熱分解ガス
とチャーを製造する炭化炉においても外熱キルン方式の
熱分解炉を用いるという記載のみでその特定はされてお
らず、賦活炉内の活性炭原料を800〜1000℃の処
理条件で水蒸気で賦活処理して活性炭を得るようにする
と開示されているのみでその好ましい特定が何等なされ
ていない。ここで、賦活とはガスによる炭素の酸化反応
で炭化物の表面を侵食させることによって、炭化物の微
細孔構造をより発達させることである(活性炭基礎と応
用 第2刷 84ページ、炭素材料学会偏、1976
年、講談社)。
有価物としてとりだす事が出来るために、有効な処理設
備であるが、廃棄物を熱分解炉で熱分解し、熱分解ガス
とチャーを製造する炭化炉においても外熱キルン方式の
熱分解炉を用いるという記載のみでその特定はされてお
らず、賦活炉内の活性炭原料を800〜1000℃の処
理条件で水蒸気で賦活処理して活性炭を得るようにする
と開示されているのみでその好ましい特定が何等なされ
ていない。ここで、賦活とはガスによる炭素の酸化反応
で炭化物の表面を侵食させることによって、炭化物の微
細孔構造をより発達させることである(活性炭基礎と応
用 第2刷 84ページ、炭素材料学会偏、1976
年、講談社)。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来のこのよ
うな問題点に鑑みてなされたもので、汚泥等有機系廃棄
物を原料とする乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等
の多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選
択及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減
しながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギー
を節減して製造する方法及びシステムを提供することを
目的とする。さらにまた、有機系廃棄物を乾燥炭化処理
後・炭酸ガスを含む燃焼排ガスを炭化物に直接作用させ
て、特別に新たなエネルギを要さずに、簡素なシステム
で賦活処理して吸着性能の高い活性炭化物を容易に製造
出来る賦活工程、賦活装置を具備した有価物製造方法と
そのシステムを提供することを目的とする。
うな問題点に鑑みてなされたもので、汚泥等有機系廃棄
物を原料とする乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等
の多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選
択及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減
しながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギー
を節減して製造する方法及びシステムを提供することを
目的とする。さらにまた、有機系廃棄物を乾燥炭化処理
後・炭酸ガスを含む燃焼排ガスを炭化物に直接作用させ
て、特別に新たなエネルギを要さずに、簡素なシステム
で賦活処理して吸着性能の高い活性炭化物を容易に製造
出来る賦活工程、賦活装置を具備した有価物製造方法と
そのシステムを提供することを目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】本発明の有機系廃棄物よ
り有価物を製造する方法として請求項1記載の発明は、
有機系廃棄物を原料として、吸着性能の高い活性炭化物
(例えば吸着剤)とともにスラグ粒塊物等の有価物を製
造する方法において、汚泥等有機系廃棄物より炭化物と
熱分解ガスの製造を行う炭化工程と、該炭化工程により
生成した炭化物を前記熱分解ガスと一次空気で灰溶融し
て溶融スラグからスラグ粒塊物を製造するスラグ粒塊物
製造工程と、灰溶融後の熱分解ガスを一次空気若しくは
必要に応じて二次空気を投入して二次燃焼により燃焼排
ガスを製造する二次燃焼工程と、二次燃焼工程から得ら
れた炭酸ガスを含む燃焼排ガスを前記炭化工程より取り
出した炭化物に直接作用させて賦活処理して吸着性能の
高い活性炭化物(例えば吸着剤)を製造する賦活工程よ
りなり、前記スラグ粒塊物製造工程と賦活工程への炭化
物の供給が選択的若しくは並行して行われることを特徴
とする。
り有価物を製造する方法として請求項1記載の発明は、
有機系廃棄物を原料として、吸着性能の高い活性炭化物
(例えば吸着剤)とともにスラグ粒塊物等の有価物を製
造する方法において、汚泥等有機系廃棄物より炭化物と
熱分解ガスの製造を行う炭化工程と、該炭化工程により
生成した炭化物を前記熱分解ガスと一次空気で灰溶融し
て溶融スラグからスラグ粒塊物を製造するスラグ粒塊物
製造工程と、灰溶融後の熱分解ガスを一次空気若しくは
必要に応じて二次空気を投入して二次燃焼により燃焼排
ガスを製造する二次燃焼工程と、二次燃焼工程から得ら
れた炭酸ガスを含む燃焼排ガスを前記炭化工程より取り
出した炭化物に直接作用させて賦活処理して吸着性能の
高い活性炭化物(例えば吸着剤)を製造する賦活工程よ
りなり、前記スラグ粒塊物製造工程と賦活工程への炭化
物の供給が選択的若しくは並行して行われることを特徴
とする。
【0015】前記炭化工程は例えばロータリーキルン型
の装置により行われることが好ましく、原料を乾燥する
比較的低い温度から乾燥物を加熱分解して炭化する比較
的高い温度まで加温可能で、回転数の選択で容易に滞留
時間を変化させることができ、しかも効果的な攪拌が持
続でき、発生するガス分と生成する固形分を首尾よく出
口で分離できることが必要である。また、請求項4記載
のごとく、前記炭化工程は前記燃焼排ガス若しくは前記
熱分解ガスの少なくとも一部を燃焼させて生成した高温
ガスを利用して温度帯を異ならせた乾燥ゾーンと炭化ゾ
ーンとを含むことが好ましく、これにより、廃棄物の乾
燥・炭化工程の夫々を確実に行うことができ、安定した
品質の乾燥・炭化物を回収することができる。
の装置により行われることが好ましく、原料を乾燥する
比較的低い温度から乾燥物を加熱分解して炭化する比較
的高い温度まで加温可能で、回転数の選択で容易に滞留
時間を変化させることができ、しかも効果的な攪拌が持
続でき、発生するガス分と生成する固形分を首尾よく出
口で分離できることが必要である。また、請求項4記載
のごとく、前記炭化工程は前記燃焼排ガス若しくは前記
熱分解ガスの少なくとも一部を燃焼させて生成した高温
ガスを利用して温度帯を異ならせた乾燥ゾーンと炭化ゾ
ーンとを含むことが好ましく、これにより、廃棄物の乾
燥・炭化工程の夫々を確実に行うことができ、安定した
品質の乾燥・炭化物を回収することができる。
【0016】前記炭化工程に投入された原料は低温度短
時間滞留で乾燥され、その後高温度長時間滞留で炭化さ
れる。乾燥物が必要な場合は乾燥工程後取り出せばよい
し、炭化物が必要な場合は更に炭化工程を続行し、その
後取り出せばよい。そして、スラグ粒塊物が必要な場合
は炭化工程における生成物をスラグ粒塊物製造工程に送
給すればよい。該生成物は乾燥物若しくは炭化物いずれ
の形態でもよい。
時間滞留で乾燥され、その後高温度長時間滞留で炭化さ
れる。乾燥物が必要な場合は乾燥工程後取り出せばよい
し、炭化物が必要な場合は更に炭化工程を続行し、その
後取り出せばよい。そして、スラグ粒塊物が必要な場合
は炭化工程における生成物をスラグ粒塊物製造工程に送
給すればよい。該生成物は乾燥物若しくは炭化物いずれ
の形態でもよい。
【0017】前記スラグ粒塊物製造工程及び二次燃焼工
程では、前記炭化工程における生成物の他炭化の際に発
生した熱分解ガスもともに燃焼に付される。このスラグ
粒塊物製造工程及び二次燃焼工程は例えば旋回炉などで
行われることが好ましい。ここでは、固形物が燃焼して
有機物は酸化され、酸化物ガスとなり排出経路へ流れ、
含有無機物は無機酸化物若しくは無機塩などとに変化す
るが、該無機酸化物無機塩の混合体若しくは反応混合
物、いわゆる乾燥物あるいは炭化物が溶融する温度が、
前記生成物及び前記炭化工程で発生した熱分解ガスの燃
焼熱で維持される。
程では、前記炭化工程における生成物の他炭化の際に発
生した熱分解ガスもともに燃焼に付される。このスラグ
粒塊物製造工程及び二次燃焼工程は例えば旋回炉などで
行われることが好ましい。ここでは、固形物が燃焼して
有機物は酸化され、酸化物ガスとなり排出経路へ流れ、
含有無機物は無機酸化物若しくは無機塩などとに変化す
るが、該無機酸化物無機塩の混合体若しくは反応混合
物、いわゆる乾燥物あるいは炭化物が溶融する温度が、
前記生成物及び前記炭化工程で発生した熱分解ガスの燃
焼熱で維持される。
【0018】また、前記スラグ粒塊物製造工程にて溶融
スラグは溶融状態で取り出されるので、従来のように再
度加熱して、(飛灰状のスラグを)溶融結晶化させて、
粒塊状の製品形態にする必要はなく、適切な冷却装置
で、適度な粒塊になるよう冷却すればよい。このとき、
灰溶融により溶融したスラグを冷却する際に、スラグ塩
基度(CaO/SiO2)に応じて冷却速度を調節する
ことにより徐冷して行うか、溶融物を水中に投入するこ
とにより造粒と冷却を同時に行うことが好ましい。
スラグは溶融状態で取り出されるので、従来のように再
度加熱して、(飛灰状のスラグを)溶融結晶化させて、
粒塊状の製品形態にする必要はなく、適切な冷却装置
で、適度な粒塊になるよう冷却すればよい。このとき、
灰溶融により溶融したスラグを冷却する際に、スラグ塩
基度(CaO/SiO2)に応じて冷却速度を調節する
ことにより徐冷して行うか、溶融物を水中に投入するこ
とにより造粒と冷却を同時に行うことが好ましい。
【0019】かかる発明によれば、汚泥等有機系廃棄物
を原料とする乾燥物、炭化物(若しくはスラグ粒塊物等
の多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選
択及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減
しながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギー
を節減して製造することができる。
を原料とする乾燥物、炭化物(若しくはスラグ粒塊物等
の多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選
択及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減
しながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギー
を節減して製造することができる。
【0020】請求項2記載の発明は、前記賦活工程が、
賦活温度が800〜950℃、O2濃度は1〜5%、水
蒸気濃度が34〜50%の燃焼排ガスを用いて賦活時間
を45〜90minに設定して賦活処理を行うことを特徴
とする。かかる発明によれば、賦活前約8〜23m2/
gの比表面積が200m2/gに増大するとともに、ベ
ンゼン吸着力が賦活前0%だったものが、3〜4%に増
大した。これにより、有機系廃棄物を乾燥炭化処理後・
炭酸ガスを含む燃焼排ガスを炭化物に直接作用させて、
特別に新たなエネルギを要さずに、簡素なシステムで賦
活処理して吸着性能の高い活性炭化物(例えば吸着剤)
を容易に製造することができる。
賦活温度が800〜950℃、O2濃度は1〜5%、水
蒸気濃度が34〜50%の燃焼排ガスを用いて賦活時間
を45〜90minに設定して賦活処理を行うことを特徴
とする。かかる発明によれば、賦活前約8〜23m2/
gの比表面積が200m2/gに増大するとともに、ベ
ンゼン吸着力が賦活前0%だったものが、3〜4%に増
大した。これにより、有機系廃棄物を乾燥炭化処理後・
炭酸ガスを含む燃焼排ガスを炭化物に直接作用させて、
特別に新たなエネルギを要さずに、簡素なシステムで賦
活処理して吸着性能の高い活性炭化物(例えば吸着剤)
を容易に製造することができる。
【0021】また、請求項3記載の発明は、前記炭化工
程よりスラグ粒塊物製造工程と賦活工程への炭化物の選
択的供給が有機系廃棄物の種類、有価物の需要によって
選択され、少なくとも高含水汚泥であって水蒸気と炭酸
ガスを多く含む廃棄物の場合に賦活工程へ炭化物と燃焼
排ガスの供給が行われることを特徴とする。この場合前
記有機系廃棄物には高含水率の下水汚泥を用いることに
より、水蒸気濃度を34〜50%に維持することが容易
となり、賦活処理に好適な状態を保持できる。
程よりスラグ粒塊物製造工程と賦活工程への炭化物の選
択的供給が有機系廃棄物の種類、有価物の需要によって
選択され、少なくとも高含水汚泥であって水蒸気と炭酸
ガスを多く含む廃棄物の場合に賦活工程へ炭化物と燃焼
排ガスの供給が行われることを特徴とする。この場合前
記有機系廃棄物には高含水率の下水汚泥を用いることに
より、水蒸気濃度を34〜50%に維持することが容易
となり、賦活処理に好適な状態を保持できる。
【0022】請求項5乃至8記載の発明は、前記発明を
好適に実施できる有価物製造システムに関する発明で、
請求項5記載の発明は、有機系廃棄物を原料として、吸
着性能の高い活性炭化物(例えば吸着剤)とともにスラ
グ粒塊物等の有価物を製造するシステムにおいて、外被
側より供給される間接加熱により汚泥等有機系廃棄物よ
り炭化物と熱分解ガスの製造を行う炭化装置と、該炭化
装置から取り出した炭化物を前記熱分解ガスと一次空気
で灰溶融して溶融スラグからスラグ粒塊物を製造するス
ラグ粒塊物製造装置と、灰溶融後の熱分解ガスを一次空
気若しくは必要に応じて二次空気を投入して二次燃焼に
より燃焼排ガスを製造する二次燃焼室と、二次燃焼室か
ら得られた炭酸ガスを含む燃焼排ガスと前記炭化装置よ
り取り出した炭化物を炉内に投入して直接熱接触により
賦活処理して吸着性能の高い活性炭化物(例えば吸着
剤)を製造する賦活装置と、を備え、前記スラグ粒塊物
製造装置と賦活装置への炭化物の供給が選択的若しくは
並行して行われる選択的搬送部を備えたことを特徴とす
る。
好適に実施できる有価物製造システムに関する発明で、
請求項5記載の発明は、有機系廃棄物を原料として、吸
着性能の高い活性炭化物(例えば吸着剤)とともにスラ
グ粒塊物等の有価物を製造するシステムにおいて、外被
側より供給される間接加熱により汚泥等有機系廃棄物よ
り炭化物と熱分解ガスの製造を行う炭化装置と、該炭化
装置から取り出した炭化物を前記熱分解ガスと一次空気
で灰溶融して溶融スラグからスラグ粒塊物を製造するス
ラグ粒塊物製造装置と、灰溶融後の熱分解ガスを一次空
気若しくは必要に応じて二次空気を投入して二次燃焼に
より燃焼排ガスを製造する二次燃焼室と、二次燃焼室か
ら得られた炭酸ガスを含む燃焼排ガスと前記炭化装置よ
り取り出した炭化物を炉内に投入して直接熱接触により
賦活処理して吸着性能の高い活性炭化物(例えば吸着
剤)を製造する賦活装置と、を備え、前記スラグ粒塊物
製造装置と賦活装置への炭化物の供給が選択的若しくは
並行して行われる選択的搬送部を備えたことを特徴とす
る。
【0023】また、請求項6記載の発明は、前記賦活装
置が、燃焼排ガスと炭化物が直接接触するロータリーキ
ルン若しくは気泡流動層炉であって、該炉内のその賦活
温度が800〜950℃、O2濃度は1〜5%、水蒸気
濃度が34〜50%となるように制御する制御手段を設
け、該制御手段により炉内での賦活時間を45〜90mi
nに設定して賦活処理を行うことを特徴とする。
置が、燃焼排ガスと炭化物が直接接触するロータリーキ
ルン若しくは気泡流動層炉であって、該炉内のその賦活
温度が800〜950℃、O2濃度は1〜5%、水蒸気
濃度が34〜50%となるように制御する制御手段を設
け、該制御手段により炉内での賦活時間を45〜90mi
nに設定して賦活処理を行うことを特徴とする。
【0024】また、請求項7記載の発明は、前記炭化装
置が、内部に投入された廃棄物に対し、炉鉄皮を介して
外殻より熱を供給する間接式ロータリーキルンであっ
て、該キルンの炉鉄皮温度を約200〜400℃、回転
数を約2〜3rpm程度に制御して乾燥炉としての利用
を可能にし、前記有機廃棄物を石灰(Ca(OH)2)
等の脱硫剤とともに乾燥させて乾燥物として回収可能に
構成したことを特徴とする。これらの発明によれば、賦
活時間が90分以下と大幅に短縮されるとともに、炭化
炉から途中の改質操作を経ずに、直接炭化物を投入して
改質がなされるために、装置構成が極めて簡単化する。
置が、内部に投入された廃棄物に対し、炉鉄皮を介して
外殻より熱を供給する間接式ロータリーキルンであっ
て、該キルンの炉鉄皮温度を約200〜400℃、回転
数を約2〜3rpm程度に制御して乾燥炉としての利用
を可能にし、前記有機廃棄物を石灰(Ca(OH)2)
等の脱硫剤とともに乾燥させて乾燥物として回収可能に
構成したことを特徴とする。これらの発明によれば、賦
活時間が90分以下と大幅に短縮されるとともに、炭化
炉から途中の改質操作を経ずに、直接炭化物を投入して
改質がなされるために、装置構成が極めて簡単化する。
【0025】さらに、請求項8記載の発明は、前記炭化
装置が、前記廃棄物の乾燥、若しくは乾燥及び炭化を行
う乾燥・炭化室と、該乾燥・炭化室を包皮し前記燃焼排
ガス若しくは前記熱分解ガスの少なくとも一部を燃焼さ
せて生成した高温ガスを導入する熱供給空間と、を備
え、前記熱供給空間が廃棄物移送軸方向に複数域存在
し、一側の該熱供給空間より導入された前記燃焼排ガス
若しくは高温ガスにより前記乾燥・炭化室内にて乾燥処
理、若しくは乾燥及び炭化処理を行うことを特徴とす
る。
装置が、前記廃棄物の乾燥、若しくは乾燥及び炭化を行
う乾燥・炭化室と、該乾燥・炭化室を包皮し前記燃焼排
ガス若しくは前記熱分解ガスの少なくとも一部を燃焼さ
せて生成した高温ガスを導入する熱供給空間と、を備
え、前記熱供給空間が廃棄物移送軸方向に複数域存在
し、一側の該熱供給空間より導入された前記燃焼排ガス
若しくは高温ガスにより前記乾燥・炭化室内にて乾燥処
理、若しくは乾燥及び炭化処理を行うことを特徴とす
る。
【0026】これにより、前記燃焼排ガス若しくは熱分
解ガスの熱回収が効率良く行われ、助燃料を削減するこ
とができ、延いてはランニングコストを低減することが
できる。さらにまた、前記熱供給空間へ導入する高温ガ
スの温度及び供給量を制御して、前記熱供給空間が廃棄
物移送軸方向に異なる温度帯で複数域存在するように構
成することにより、前記乾燥・炭化室内の温度分布を容
易に調整することができ、利用者の需要や廃棄物種類に
応じた乾燥物若しくは炭化物を回収することができる。
解ガスの熱回収が効率良く行われ、助燃料を削減するこ
とができ、延いてはランニングコストを低減することが
できる。さらにまた、前記熱供給空間へ導入する高温ガ
スの温度及び供給量を制御して、前記熱供給空間が廃棄
物移送軸方向に異なる温度帯で複数域存在するように構
成することにより、前記乾燥・炭化室内の温度分布を容
易に調整することができ、利用者の需要や廃棄物種類に
応じた乾燥物若しくは炭化物を回収することができる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定
的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定
する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は本発
明の実施形態に係る汚泥等有機系廃棄物を原料とする活
性炭化物を含め多品種資源化製品の製造工程の一実施形
態を概略的に示す図である。
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定
的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定
する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は本発
明の実施形態に係る汚泥等有機系廃棄物を原料とする活
性炭化物を含め多品種資源化製品の製造工程の一実施形
態を概略的に示す図である。
【0028】図1において、多品種資源化製品の製造シ
ステムは、下水汚泥等の高水分含有有機系廃棄物を投入
する汚泥ホッパ3、該高水分含有汚泥の圧送ポンプ4、
該汚泥の乾燥のみか若しくは乾燥と炭化を選択的に行い
粉体状チャーを製造する炭化装置である乾燥・炭化炉5
で、ロータリーキルンにより構成されている。又6はシ
ールコンベヤで、スクリューコンベアで構成され、前記
乾燥・炭化炉5で炭化された粉体若しくは粒状チャーを
外部より大気の侵入がない状態で、改質(賦活)装置7
若しくは乾燥物/炭化物ホッパ8に選択的に搬送する。
ステムは、下水汚泥等の高水分含有有機系廃棄物を投入
する汚泥ホッパ3、該高水分含有汚泥の圧送ポンプ4、
該汚泥の乾燥のみか若しくは乾燥と炭化を選択的に行い
粉体状チャーを製造する炭化装置である乾燥・炭化炉5
で、ロータリーキルンにより構成されている。又6はシ
ールコンベヤで、スクリューコンベアで構成され、前記
乾燥・炭化炉5で炭化された粉体若しくは粒状チャーを
外部より大気の侵入がない状態で、改質(賦活)装置7
若しくは乾燥物/炭化物ホッパ8に選択的に搬送する。
【0029】そして、乾燥物/炭化物ホッパ8に貯留さ
れたされた炭化物は、炭化物供給機9より熱分解ガス燃
焼式溶融炉10に送給され、該溶融炉10では、乾燥・
炭化炉5で製造された熱分解ガスが循環ファン15によ
り導かれ、一方、循環ファン15により吸引された空気
を予熱器14を介して溶融炉10の一次空気として用い
られて炭化物が溶融される。該溶融炉10で溶融された
溶融灰は冷却されて結晶スラグ化され、結晶化コンベヤ
11にてスラグホッパ12に貯留された後、トラック等
で搬送される。13は溶融炉10上部に設けた二次燃焼
室13で乾燥・炭化炉5で製造され溶融炉10に供給さ
れた熱分解ガスを、前記一次空気及び必要に応じてその
途中位置に供給された二次空気22により二次燃焼され
850〜1300℃前後まで高温化されて前記乾燥・炭
化炉5と改質装置7に供給される。
れたされた炭化物は、炭化物供給機9より熱分解ガス燃
焼式溶融炉10に送給され、該溶融炉10では、乾燥・
炭化炉5で製造された熱分解ガスが循環ファン15によ
り導かれ、一方、循環ファン15により吸引された空気
を予熱器14を介して溶融炉10の一次空気として用い
られて炭化物が溶融される。該溶融炉10で溶融された
溶融灰は冷却されて結晶スラグ化され、結晶化コンベヤ
11にてスラグホッパ12に貯留された後、トラック等
で搬送される。13は溶融炉10上部に設けた二次燃焼
室13で乾燥・炭化炉5で製造され溶融炉10に供給さ
れた熱分解ガスを、前記一次空気及び必要に応じてその
途中位置に供給された二次空気22により二次燃焼され
850〜1300℃前後まで高温化されて前記乾燥・炭
化炉5と改質装置7に供給される。
【0030】また二次燃焼室13で二次燃焼された燃焼
排ガスは、乾燥・炭化炉5とともに改質装置7に送給さ
れる。この場合約850〜1100℃好ましくは、90
0〜1000℃に制御して乾燥・炭化炉5の熱源ガスと
して利用するのがよい。また乾燥・炭化炉5に供給され
た燃焼排ガスは、予熱器14、ガス冷却塔16、バグフ
ィルタ17、誘引ファン18を介して煙突19等より大
気に送出される。
排ガスは、乾燥・炭化炉5とともに改質装置7に送給さ
れる。この場合約850〜1100℃好ましくは、90
0〜1000℃に制御して乾燥・炭化炉5の熱源ガスと
して利用するのがよい。また乾燥・炭化炉5に供給され
た燃焼排ガスは、予熱器14、ガス冷却塔16、バグフ
ィルタ17、誘引ファン18を介して煙突19等より大
気に送出される。
【0031】かかるシステムにおいては、乾燥・炭化炉
5を乾燥機として使用する場合には、間接乾燥式ロータ
リーキルン型の乾燥・炭化炉5の炉鉄皮温度を約200
〜400℃、回転数を約2〜3rpm程度に制御する。
一方乾燥・炭化炉5を炭化炉として使用する場合には、
炉鉄皮温度を約500〜700℃、回転数を約1〜2r
pm程度に制御することにより、高水分を含んだ下水汚
泥等の有機系廃棄物1は石灰(Ca(OH)2)等の脱
硫剤2とともに圧送ポンプ4により乾燥・炭化炉5に供
給され、乾燥物26または炭化物27として選択的に取
り出し有効利用される。また、選択的に取り出した炭化
物27は、乾燥物/炭化物供給機9により熱分解ガス燃
焼式溶融炉10に供給し、溶融後、結晶化コンベヤ11
で結晶化スラグ粒塊物28として取り出すことも可能で
あることは前記した通りである。
5を乾燥機として使用する場合には、間接乾燥式ロータ
リーキルン型の乾燥・炭化炉5の炉鉄皮温度を約200
〜400℃、回転数を約2〜3rpm程度に制御する。
一方乾燥・炭化炉5を炭化炉として使用する場合には、
炉鉄皮温度を約500〜700℃、回転数を約1〜2r
pm程度に制御することにより、高水分を含んだ下水汚
泥等の有機系廃棄物1は石灰(Ca(OH)2)等の脱
硫剤2とともに圧送ポンプ4により乾燥・炭化炉5に供
給され、乾燥物26または炭化物27として選択的に取
り出し有効利用される。また、選択的に取り出した炭化
物27は、乾燥物/炭化物供給機9により熱分解ガス燃
焼式溶融炉10に供給し、溶融後、結晶化コンベヤ11
で結晶化スラグ粒塊物28として取り出すことも可能で
あることは前記した通りである。
【0032】一方、乾燥・炭化炉5で発生する熱分解ガ
スは、循環ファン15により熱分解ガス燃焼式溶融炉1
0に供給され、完全燃焼し、炉内を約1400〜170
0℃とし、燃焼パターンを熱分解ガス燃焼−溶融炉を還
元、二次燃焼室で二段燃焼し、NOx、CO、DXNの
同時低減化を図る。また、二次燃焼室13では二次空気
の吹き込み量を制御して二次燃焼室出口温度が約900
℃〜1000℃になるように制御を行う。
スは、循環ファン15により熱分解ガス燃焼式溶融炉1
0に供給され、完全燃焼し、炉内を約1400〜170
0℃とし、燃焼パターンを熱分解ガス燃焼−溶融炉を還
元、二次燃焼室で二段燃焼し、NOx、CO、DXNの
同時低減化を図る。また、二次燃焼室13では二次空気
の吹き込み量を制御して二次燃焼室出口温度が約900
℃〜1000℃になるように制御を行う。
【0033】ここで、本発明に係る炭化装置の好適な一
実施例として図2に示すロータリーキルン型乾燥・炭化
炉につき説明する。図2において、かかる乾燥・炭化炉
5は、燃焼室57、熱供給空間56a、56b、循環フ
ァン、乾燥・炭化室55a、55bから構成される。前
記乾燥・炭化室55a、55bは円筒形状のロータリー
キルンで形成され、該乾燥・炭化室55a、55bを包
皮するように熱供給空間56a、56bが具備され、該
熱供給空間56a、56bはダクト58により連結され
ている。該熱供給空間は一または複数設けることが可能
であるが、本実施形態のように2室に分割して配設する
ことが望ましい。
実施例として図2に示すロータリーキルン型乾燥・炭化
炉につき説明する。図2において、かかる乾燥・炭化炉
5は、燃焼室57、熱供給空間56a、56b、循環フ
ァン、乾燥・炭化室55a、55bから構成される。前
記乾燥・炭化室55a、55bは円筒形状のロータリー
キルンで形成され、該乾燥・炭化室55a、55bを包
皮するように熱供給空間56a、56bが具備され、該
熱供給空間56a、56bはダクト58により連結され
ている。該熱供給空間は一または複数設けることが可能
であるが、本実施形態のように2室に分割して配設する
ことが望ましい。
【0034】そして、前記廃棄物出口側に位置する熱供
給空間56bは前記燃焼室57と配管により接続され、
該燃焼室57により生成された高温ガスが熱供給空間5
6bに導入されるように構成されている。このとき、前
記高温ガスは、前記熱供給空間が廃棄物移送軸方向に複
数域存在するように導入する。つまり、前記熱供給空間
が複数の温度帯を有し、これに伴い前記乾燥・炭化室5
5a、55b内が所定の温度帯を形成するように、前記
高温ガスの温度、供給量を制御する。
給空間56bは前記燃焼室57と配管により接続され、
該燃焼室57により生成された高温ガスが熱供給空間5
6bに導入されるように構成されている。このとき、前
記高温ガスは、前記熱供給空間が廃棄物移送軸方向に複
数域存在するように導入する。つまり、前記熱供給空間
が複数の温度帯を有し、これに伴い前記乾燥・炭化室5
5a、55b内が所定の温度帯を形成するように、前記
高温ガスの温度、供給量を制御する。
【0035】好適には、前記乾燥・炭化室56aの雰囲
気温度が約200℃以下、前記乾燥・炭化室56bの雰
囲気温度が約500℃程度となるように制御するとよ
く、これにより該乾燥・炭化室56a内に乾燥ゾーンA
が形成され、前記乾燥・炭化室56bに炭化ゾーンBが
形成されることとなり、前記熱分解ガスの熱回収が効率
良く行われ、助燃料を削減することができ延いてはラン
ニングコストを低減することが可能となる。また、前記
熱供給空間56bの直近に設けられた燃焼室57は、燃
焼バーナ、脱硫剤投入口及び熱分解ガス導入口が具備さ
れて、前記乾燥・炭化室55a、55bにて発生した熱
分解ガスを燃焼させて所定温度の高温ガスを生成する構
成となっている。
気温度が約200℃以下、前記乾燥・炭化室56bの雰
囲気温度が約500℃程度となるように制御するとよ
く、これにより該乾燥・炭化室56a内に乾燥ゾーンA
が形成され、前記乾燥・炭化室56bに炭化ゾーンBが
形成されることとなり、前記熱分解ガスの熱回収が効率
良く行われ、助燃料を削減することができ延いてはラン
ニングコストを低減することが可能となる。また、前記
熱供給空間56bの直近に設けられた燃焼室57は、燃
焼バーナ、脱硫剤投入口及び熱分解ガス導入口が具備さ
れて、前記乾燥・炭化室55a、55bにて発生した熱
分解ガスを燃焼させて所定温度の高温ガスを生成する構
成となっている。
【0036】次に本発明の賦活装置である改質装置7に
つき説明する。図3は本発明の第1実施例に係るロータ
リーキルンを用いた改質炉7Aで、前記二次燃焼室13
の900〜1000℃の燃焼排ガスを取り込み、乾燥・
炭化炉5より取り込んだチャーからなる粉粒状炭化物を
昇温させて賦活を行う。 (実施例1)そしてかかるロータリーキルンを用いてO
2が4%、水蒸気濃度40%、賦活温度900℃の排ガ
スを用いて賦活時間(ロータリーキルン内の)60分で
前記炭化炉(乾燥・炭化炉)5から得られた炭化物の賦
活処理を行ったところ、賦活前約8〜23m2/gの比
表面積が200m2/gに増大するとともに、ベンゼン
吸着力が賦活前0%だったものが、3〜4%に増大し
た。更に水蒸気濃度を34〜50%に変化させても同様
な結果が得られたが、水蒸気濃度が30%若しくは60
%では好ましい結果が得られなかった。
つき説明する。図3は本発明の第1実施例に係るロータ
リーキルンを用いた改質炉7Aで、前記二次燃焼室13
の900〜1000℃の燃焼排ガスを取り込み、乾燥・
炭化炉5より取り込んだチャーからなる粉粒状炭化物を
昇温させて賦活を行う。 (実施例1)そしてかかるロータリーキルンを用いてO
2が4%、水蒸気濃度40%、賦活温度900℃の排ガ
スを用いて賦活時間(ロータリーキルン内の)60分で
前記炭化炉(乾燥・炭化炉)5から得られた炭化物の賦
活処理を行ったところ、賦活前約8〜23m2/gの比
表面積が200m2/gに増大するとともに、ベンゼン
吸着力が賦活前0%だったものが、3〜4%に増大し
た。更に水蒸気濃度を34〜50%に変化させても同様
な結果が得られたが、水蒸気濃度が30%若しくは60
%では好ましい結果が得られなかった。
【0037】(実施例2)つぎにO2を2%に低減させ
て、水蒸気濃度40%、賦活温度900℃の排ガスを用
いて賦活時間60分で前記炭化炉5から得られた炭化物
の賦活処理を行ったところ、同様に賦活前約8〜23m
2/gの比表面積が200m2/gに増大するととも
に、ベンゼン吸着力が賦活前0%だったものが、4%に
増大した。 (実施例3)更にO2を5%に増大させて、水蒸気濃度
40%、賦活温度900℃の排ガスを用いて賦活時間6
0分で前記炭化炉5から得られた炭化物の賦活処理を行
ったところ、同様に賦活前約8〜23m2/gの比表面
積が150m2/gに増大するとともに、ベンゼン吸着
力が賦活前0%だったものが、3%に増大した。
て、水蒸気濃度40%、賦活温度900℃の排ガスを用
いて賦活時間60分で前記炭化炉5から得られた炭化物
の賦活処理を行ったところ、同様に賦活前約8〜23m
2/gの比表面積が200m2/gに増大するととも
に、ベンゼン吸着力が賦活前0%だったものが、4%に
増大した。 (実施例3)更にO2を5%に増大させて、水蒸気濃度
40%、賦活温度900℃の排ガスを用いて賦活時間6
0分で前記炭化炉5から得られた炭化物の賦活処理を行
ったところ、同様に賦活前約8〜23m2/gの比表面
積が150m2/gに増大するとともに、ベンゼン吸着
力が賦活前0%だったものが、3%に増大した。
【0038】(比較例1)一方、水蒸気濃度40%、賦
活温度900℃の窒素ガスを用いて賦活時間60分で前
記炭化炉から得られた炭化物の賦活処理を行ったとこ
ろ、同様に賦活前約8〜23m2/gの比表面積の増大
が100m2/g程度であり、ベンゼン吸着力が2%程
度の増大であった。 (比較例2)一方にO2を8%に増大させて、水蒸気濃
度40%、賦活温度900℃の排ガスを用いて賦活時間
60分で前記炭化炉5から得られた炭化物の賦活処理を
行ったところ、同様に炭化物の燃焼が見られ賦活物質は
得られなかった。
活温度900℃の窒素ガスを用いて賦活時間60分で前
記炭化炉から得られた炭化物の賦活処理を行ったとこ
ろ、同様に賦活前約8〜23m2/gの比表面積の増大
が100m2/g程度であり、ベンゼン吸着力が2%程
度の増大であった。 (比較例2)一方にO2を8%に増大させて、水蒸気濃
度40%、賦活温度900℃の排ガスを用いて賦活時間
60分で前記炭化炉5から得られた炭化物の賦活処理を
行ったところ、同様に炭化物の燃焼が見られ賦活物質は
得られなかった。
【0039】(実施例4)O2が4%を維持して、水蒸
気濃度40%、賦活温度850℃の排ガスを用いて賦活
時間(ロータリーキルン内の)90分で前記炭化炉5か
ら得られた炭化物の賦活処理を行ったところ、賦活前約
8〜23m2/gの比表面積が200m2/gに増大す
るとともに、ベンゼン吸着力が賦活前0%だったもの
が、3〜4%に増大した。更に水蒸気濃度を34〜50
%に変化させても同様な結果が得られた。 (実施例5)O2が4%を維持して、水蒸気濃度40
%、賦活温度950℃の排ガスを用いて賦活時間(ロー
タリーキルン内で)50分で前記炭化炉5から得られた
炭化物の賦活処理を行ったところ、賦活前約8〜23m
2/gの比表面積が200m2/gに増大するととも
に、ベンゼン吸着力が賦活前0%だったものが、3〜4
%に増大した。更に水蒸気濃度を34〜50%に変化さ
せても同様な結果が得られた。
気濃度40%、賦活温度850℃の排ガスを用いて賦活
時間(ロータリーキルン内の)90分で前記炭化炉5か
ら得られた炭化物の賦活処理を行ったところ、賦活前約
8〜23m2/gの比表面積が200m2/gに増大す
るとともに、ベンゼン吸着力が賦活前0%だったもの
が、3〜4%に増大した。更に水蒸気濃度を34〜50
%に変化させても同様な結果が得られた。 (実施例5)O2が4%を維持して、水蒸気濃度40
%、賦活温度950℃の排ガスを用いて賦活時間(ロー
タリーキルン内で)50分で前記炭化炉5から得られた
炭化物の賦活処理を行ったところ、賦活前約8〜23m
2/gの比表面積が200m2/gに増大するととも
に、ベンゼン吸着力が賦活前0%だったものが、3〜4
%に増大した。更に水蒸気濃度を34〜50%に変化さ
せても同様な結果が得られた。
【0040】(比較例4)O2が4%を維持して、水蒸
気濃度40%、賦活温度800℃の排ガスを用いて賦活
時間(ロータリーキルン内の)30分で前記炭化炉5か
ら得られた炭化物の賦活処理を行ったところ、賦活前約
8〜23m2/gの比表面積の増大も又、ベンゼン吸着
力の増大も見られなかった。 (比較例5)O2が4%を維持して、水蒸気濃度40
%、賦活温度1000℃の排ガスを用いて賦活時間(ロ
ータリーキルン内の)90分で前記炭化炉5から得られ
た炭化物の賦活処理を行ったところ、炭化物の燃焼が見
られ賦活物質は得られなかった。 (比較例6)更にO2を5%に増大させて、水蒸気濃度
35%、賦活温度900℃の排ガスを用いて賦活時間1
20分で前記炭化炉5から得られた炭化物の賦活処理を
行ったところ、同様に賦活前約8〜23m2/gの比表
面積が100m2/g程度に増大していたが一部に炭化
物の燃焼が見られた。
気濃度40%、賦活温度800℃の排ガスを用いて賦活
時間(ロータリーキルン内の)30分で前記炭化炉5か
ら得られた炭化物の賦活処理を行ったところ、賦活前約
8〜23m2/gの比表面積の増大も又、ベンゼン吸着
力の増大も見られなかった。 (比較例5)O2が4%を維持して、水蒸気濃度40
%、賦活温度1000℃の排ガスを用いて賦活時間(ロ
ータリーキルン内の)90分で前記炭化炉5から得られ
た炭化物の賦活処理を行ったところ、炭化物の燃焼が見
られ賦活物質は得られなかった。 (比較例6)更にO2を5%に増大させて、水蒸気濃度
35%、賦活温度900℃の排ガスを用いて賦活時間1
20分で前記炭化炉5から得られた炭化物の賦活処理を
行ったところ、同様に賦活前約8〜23m2/gの比表
面積が100m2/g程度に増大していたが一部に炭化
物の燃焼が見られた。
【0041】かかる実験結果より賦活温度が800〜9
50℃、好ましくは850〜900℃、O2濃度は2〜
5%、水蒸気濃度が34〜50%の燃焼排ガスを用いて
賦活時間を45〜90分、好ましくは60〜90分に設
定して賦活処理を行うのが良いことが理解できた。
50℃、好ましくは850〜900℃、O2濃度は2〜
5%、水蒸気濃度が34〜50%の燃焼排ガスを用いて
賦活時間を45〜90分、好ましくは60〜90分に設
定して賦活処理を行うのが良いことが理解できた。
【0042】次にかかる試験結果に基づく好ましい第1
実施例を図3により説明する。7Aはロータリーキルン
型の改質(賦活)炉で、炭化炉5よりの炭化物投入口の
上部に燃焼排ガス投入ライン41が接続され、該ライン
41は予冷器(熱交換器)31を介して二次燃焼室13
の排ガス出口側と接続されている。改質炉7Aの入口側
に位置するライン41上及び二次燃焼室の出口側には夫
々蒸気センサ33、36、酸素センサ34、37、温度
センサ35、38が配置されており、夫々の検出値を制
御回路30に取り込む。又二次燃焼室13の炉途中に設
けた二次空気ライン42には水蒸気付加部32を設ける
とともに、二次空気導入量を調整するダンパ43を設け
る。又灰溶融炉10側の一次空気導入ライン44、分解
ガス導入ライン45にも必要に応じてダンパ46、47
を設ける。
実施例を図3により説明する。7Aはロータリーキルン
型の改質(賦活)炉で、炭化炉5よりの炭化物投入口の
上部に燃焼排ガス投入ライン41が接続され、該ライン
41は予冷器(熱交換器)31を介して二次燃焼室13
の排ガス出口側と接続されている。改質炉7Aの入口側
に位置するライン41上及び二次燃焼室の出口側には夫
々蒸気センサ33、36、酸素センサ34、37、温度
センサ35、38が配置されており、夫々の検出値を制
御回路30に取り込む。又二次燃焼室13の炉途中に設
けた二次空気ライン42には水蒸気付加部32を設ける
とともに、二次空気導入量を調整するダンパ43を設け
る。又灰溶融炉10側の一次空気導入ライン44、分解
ガス導入ライン45にも必要に応じてダンパ46、47
を設ける。
【0043】そしてかかる装置において、賦活温度が8
50〜900℃、O2濃度は1〜5%、水蒸気濃度が3
4〜50%の燃焼排ガスを用いて賦活時間を60〜90
分に設定して賦活処理を行う際の制御回路30の制御動
作について、説明する。
50〜900℃、O2濃度は1〜5%、水蒸気濃度が3
4〜50%の燃焼排ガスを用いて賦活時間を60〜90
分に設定して賦活処理を行う際の制御回路30の制御動
作について、説明する。
【0044】先ず温度については、二次燃焼室13出口
側の温度を温度センサ38で見て900℃より高い場合
は、低温水蒸気が導入される予冷器(熱交換器)31を
作動させて、温度低下を図り、その確認を改質炉7A入
口側の温度センサ35、または二次燃焼室13出口側の
温度センサ38または両者でみる。又二次燃焼室13出
口側の温度を温度センサ38で見て850℃より低い場
合は、二次空気ライン42上のダンパ43を絞り、もし
くは分解ガスのダンパ47を開放し、温度上昇を図り、
その確認を改質炉7A入口側の温度センサ35でみる。
側の温度を温度センサ38で見て900℃より高い場合
は、低温水蒸気が導入される予冷器(熱交換器)31を
作動させて、温度低下を図り、その確認を改質炉7A入
口側の温度センサ35、または二次燃焼室13出口側の
温度センサ38または両者でみる。又二次燃焼室13出
口側の温度を温度センサ38で見て850℃より低い場
合は、二次空気ライン42上のダンパ43を絞り、もし
くは分解ガスのダンパ47を開放し、温度上昇を図り、
その確認を改質炉7A入口側の温度センサ35でみる。
【0045】水蒸気濃度は、二次燃焼室13出口側の水
蒸気濃度を蒸気センサ36で見て50%より高く温度が
高めの場合は分解ガスのダンパ47を絞り、水蒸気濃度
と温度低下を図り、その確認を改質炉7A入口側の温度
センサ35と蒸気センサ33でみる。一方、二次燃焼室
13出口側の水蒸気濃度を蒸気センサ36で見て34%
より低い場合は二次空気ラインの水蒸気付加部32より
水蒸気を供給し水蒸気濃度の増大を図り、その確認を改
質炉7A入口側の蒸気センサ33でみる。
蒸気濃度を蒸気センサ36で見て50%より高く温度が
高めの場合は分解ガスのダンパ47を絞り、水蒸気濃度
と温度低下を図り、その確認を改質炉7A入口側の温度
センサ35と蒸気センサ33でみる。一方、二次燃焼室
13出口側の水蒸気濃度を蒸気センサ36で見て34%
より低い場合は二次空気ラインの水蒸気付加部32より
水蒸気を供給し水蒸気濃度の増大を図り、その確認を改
質炉7A入口側の蒸気センサ33でみる。
【0046】酸素濃度については、二次燃焼室13出口
側の酸素濃度を酸素センサ37で見て5%より高い場合
は、一次空気、二次空気のダンパ43、46を絞るか分
解ガスのダンパ47を開いて、酸素濃度低下を図り、そ
の確認を改質炉7A入口側の酸素センサ34でみる。又
酸素濃度が3.4%より低い場合は、一次空気、二次空
気のダンパ43、46を開くか分解ガスのダンパ47を
絞って、酸素濃度増加を図り、その確認を改質炉入口側
の酸素センサ34でみる。又改質処理時間は回転数の制
御により60〜90分の範囲に設定する。
側の酸素濃度を酸素センサ37で見て5%より高い場合
は、一次空気、二次空気のダンパ43、46を絞るか分
解ガスのダンパ47を開いて、酸素濃度低下を図り、そ
の確認を改質炉7A入口側の酸素センサ34でみる。又
酸素濃度が3.4%より低い場合は、一次空気、二次空
気のダンパ43、46を開くか分解ガスのダンパ47を
絞って、酸素濃度増加を図り、その確認を改質炉入口側
の酸素センサ34でみる。又改質処理時間は回転数の制
御により60〜90分の範囲に設定する。
【0047】次に気泡流動床を用いた第2実施例を図4
により説明する。7Bは気泡流動床を用いた改質(賦
活)炉で、気泡流動床炉7Bよりの炭化物投入口を流動
床の側部に設け、燃焼排ガス投入ライン61が多数のノ
ズル群で形成した散気室62下部に接続され、燃焼排ガ
スにより流動床の流動撹拌が行われるように、又気泡流
動床上部の燃焼排ガス投入ライン61には気泡流動床下
部の一次空気ラインである燃焼排ガス投入ライン61に
戻す戻しライン64が設けられ、該ライン64は予冷熱
器(熱交換器)65、ダンパ66及び水蒸気付加部67
を介して燃焼排ガス投入ライン61に制御弁69を介し
て接続されている。
により説明する。7Bは気泡流動床を用いた改質(賦
活)炉で、気泡流動床炉7Bよりの炭化物投入口を流動
床の側部に設け、燃焼排ガス投入ライン61が多数のノ
ズル群で形成した散気室62下部に接続され、燃焼排ガ
スにより流動床の流動撹拌が行われるように、又気泡流
動床上部の燃焼排ガス投入ライン61には気泡流動床下
部の一次空気ラインである燃焼排ガス投入ライン61に
戻す戻しライン64が設けられ、該ライン64は予冷熱
器(熱交換器)65、ダンパ66及び水蒸気付加部67
を介して燃焼排ガス投入ライン61に制御弁69を介し
て接続されている。
【0048】改質炉7Bの入口側に位置する燃焼排ガス
投入ライン61上及び出口側の排ガスライン61には夫
々蒸気センサ33、36、酸素センサ34、37、温度
センサ35、38が配置されており、夫々の検出値は制
御回路30に取り込まれる。そしてかかる装置におい
て、賦活温度が850〜900℃、O2濃度は2〜5
%、水蒸気濃度が34〜50%の燃焼排ガスを用いて賦
活時間を60〜90分に設定して賦活処理を行う際の制
御回路の制御動作について、説明する。
投入ライン61上及び出口側の排ガスライン61には夫
々蒸気センサ33、36、酸素センサ34、37、温度
センサ35、38が配置されており、夫々の検出値は制
御回路30に取り込まれる。そしてかかる装置におい
て、賦活温度が850〜900℃、O2濃度は2〜5
%、水蒸気濃度が34〜50%の燃焼排ガスを用いて賦
活時間を60〜90分に設定して賦活処理を行う際の制
御回路の制御動作について、説明する。
【0049】先ず温度については、燃焼排ガス投入ライ
ン61の温度と温度センサ38で見て900℃より高い
場合は、燃焼排ガス投入ライン61の温度を温度センサ
38で見ながらその差分を制御回路30で演算しながら
排ガスの戻しライン64の予冷熱器(熱交換器)65を
作動させるか若しくはダンパ66を開いて、温度低下を
図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61側の温度セ
ンサ35でみる。又前記温度センサ35で見て850℃
より低い場合は、燃焼排ガス投入ライン61の温度を温
度センサ38で見ながらその差分を制御回路30で演算
しながら排ガスの戻しライン64の予冷熱器(熱交換
器)65を作動させるか若しくはダンパ66を絞って、
温度上昇を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61
側の温度センサ35でみる。
ン61の温度と温度センサ38で見て900℃より高い
場合は、燃焼排ガス投入ライン61の温度を温度センサ
38で見ながらその差分を制御回路30で演算しながら
排ガスの戻しライン64の予冷熱器(熱交換器)65を
作動させるか若しくはダンパ66を開いて、温度低下を
図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61側の温度セ
ンサ35でみる。又前記温度センサ35で見て850℃
より低い場合は、燃焼排ガス投入ライン61の温度を温
度センサ38で見ながらその差分を制御回路30で演算
しながら排ガスの戻しライン64の予冷熱器(熱交換
器)65を作動させるか若しくはダンパ66を絞って、
温度上昇を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61
側の温度センサ35でみる。
【0050】水蒸気濃度は、燃焼排ガス投入ライン61
の水蒸気濃度を蒸気センサ33で見て50%より高く温
度が高めの場合は、排ガスライン61の水蒸気濃度を蒸
気センサ36で見つつその差分を制御回路30で演算し
ながら排ガスの戻しラインのダンパを開いて、水蒸気濃
度低下を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61側
の蒸気センサ33でみる。燃焼排ガス投入ライン61の
水蒸気濃度が34%より低い場合は、排ガスの戻しライ
ン64の水蒸気付加器67を作動させて、水蒸気濃度上
昇を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61側の蒸
気センサ33でみる。
の水蒸気濃度を蒸気センサ33で見て50%より高く温
度が高めの場合は、排ガスライン61の水蒸気濃度を蒸
気センサ36で見つつその差分を制御回路30で演算し
ながら排ガスの戻しラインのダンパを開いて、水蒸気濃
度低下を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61側
の蒸気センサ33でみる。燃焼排ガス投入ライン61の
水蒸気濃度が34%より低い場合は、排ガスの戻しライ
ン64の水蒸気付加器67を作動させて、水蒸気濃度上
昇を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61側の蒸
気センサ33でみる。
【0051】酸素濃度については、燃焼排ガス投入ライ
ン61の酸素濃度を酸素濃度センサ34で見て5%より
高い場合は、排ガスライン61の酸素濃度を酸素濃度セ
ンサ37で見ながらその差分を制御回路30で演算しつ
つ排ガスの戻しライン64のダンパ66を開いて、酸素
濃度低下を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61
側の酸素濃度センサ34でみる。又酸素濃度が1%より
低い場合は、排ガスの戻しライン64のダンパ66を絞
って、酸素濃度増加を図り、その確認燃焼排ガス投入ラ
イン61側の酸素センサ34でみる。又気泡流動床は
0.5〜4m/sに制御される。
ン61の酸素濃度を酸素濃度センサ34で見て5%より
高い場合は、排ガスライン61の酸素濃度を酸素濃度セ
ンサ37で見ながらその差分を制御回路30で演算しつ
つ排ガスの戻しライン64のダンパ66を開いて、酸素
濃度低下を図り、その確認を燃焼排ガス投入ライン61
側の酸素濃度センサ34でみる。又酸素濃度が1%より
低い場合は、排ガスの戻しライン64のダンパ66を絞
って、酸素濃度増加を図り、その確認燃焼排ガス投入ラ
イン61側の酸素センサ34でみる。又気泡流動床は
0.5〜4m/sに制御される。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、汚
泥等の有機系廃棄物から、乾燥物、炭化物、スラグ粒塊
物等の多品種の資源化製品を季節ないし、周辺事情に応
じ、必要量を必要形態毎に取り出すことが可能である。
また、本発明により、乾燥機と炭化炉を一体化した乾燥
・炭化炉、炭化炉における熱分解ガスの燃焼炉と溶融炉
を一体化した熱分解ガス燃焼式溶融炉、更には排ガス処
理設備の共通化により、機器点数を大幅に低減化するこ
とが可能である。
泥等の有機系廃棄物から、乾燥物、炭化物、スラグ粒塊
物等の多品種の資源化製品を季節ないし、周辺事情に応
じ、必要量を必要形態毎に取り出すことが可能である。
また、本発明により、乾燥機と炭化炉を一体化した乾燥
・炭化炉、炭化炉における熱分解ガスの燃焼炉と溶融炉
を一体化した熱分解ガス燃焼式溶融炉、更には排ガス処
理設備の共通化により、機器点数を大幅に低減化するこ
とが可能である。
【0053】また、本発明により、乾燥・炭化炉の回転
数制御(滞留時間制御)や温度制御により、乾燥物また
は炭化物を必要な形態で取り出すことが可能である。更
に、本発明によれば、熱分解ガス燃焼式溶融炉は、炭化
炉における熱分解ガスの燃焼炉としても乾燥物/炭化物
の溶融炉としても利用可能である。また、炭化装置にお
いて前記熱分解ガスの熱回収が効率良く行われ、助燃料
を削減することができランニングコストが低廉となると
ともに、乾燥・炭化を一体化して行うために省スペース
化が可能となる
数制御(滞留時間制御)や温度制御により、乾燥物また
は炭化物を必要な形態で取り出すことが可能である。更
に、本発明によれば、熱分解ガス燃焼式溶融炉は、炭化
炉における熱分解ガスの燃焼炉としても乾燥物/炭化物
の溶融炉としても利用可能である。また、炭化装置にお
いて前記熱分解ガスの熱回収が効率良く行われ、助燃料
を削減することができランニングコストが低廉となると
ともに、乾燥・炭化を一体化して行うために省スペース
化が可能となる
【0054】また、本発明によれば、水蒸気含有量の高
い熱分解ガス燃焼式溶融炉の排ガスにより炭化物を改質
(賦活)することにより、比表面積、細孔径を拡大で
き、ダイオキシン等の吸着剤としての物性を高めること
が可能である。特に、有機系廃棄物を乾燥炭化処理後・
炭酸ガスを含む燃焼排ガスを炭化物に直接作用させて賦
活することにより、特別に新たなエネルギを要さずに、
簡素なシステムで賦活処理して吸着性能の高い活性炭化
物を容易に製造出来る。
い熱分解ガス燃焼式溶融炉の排ガスにより炭化物を改質
(賦活)することにより、比表面積、細孔径を拡大で
き、ダイオキシン等の吸着剤としての物性を高めること
が可能である。特に、有機系廃棄物を乾燥炭化処理後・
炭酸ガスを含む燃焼排ガスを炭化物に直接作用させて賦
活することにより、特別に新たなエネルギを要さずに、
簡素なシステムで賦活処理して吸着性能の高い活性炭化
物を容易に製造出来る。
【0055】即ち、本発明により、汚泥等有機系廃棄物
を原料とする乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等の
多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選択
及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減し
ながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギーを
節減して製造する方法及びシステムの提供を可能にし
た。
を原料とする乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等の
多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選択
及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減し
ながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギーを
節減して製造する方法及びシステムの提供を可能にし
た。
【図1】 本発明に係る汚泥等有機系廃棄物を原料とす
る多品種資源化製品の製造工程の一実施形態を概略的に
示す図である。
る多品種資源化製品の製造工程の一実施形態を概略的に
示す図である。
【図2】 ロータリーキルン型の改質(賦活)炉を用い
た本発明に係る賦活装置の一実施例の制御構成図であ
る。
た本発明に係る賦活装置の一実施例の制御構成図であ
る。
【図3】 気泡流動層炉型の改質(賦活)炉を用いた本
発明に係る賦活装置の一実施例の制御構成図である。
発明に係る賦活装置の一実施例の制御構成図である。
【図4】 本発明に適用される炭化装置の概略構成図で
ある。
ある。
【図5】 従来の乾燥物、炭化物、スラグ粒塊物製造設
備の一実施形態を概略的に示す図である。
備の一実施形態を概略的に示す図である。
1 有機系廃棄物
3 汚泥ホッパ
4 圧送ポンプ
5 乾燥・炭化炉(炭化装置)
6 シールコンベヤ
7 改質設備(賦活装置)
7A、7B 改質炉
8 乾燥物/炭化物ホッパ
9 乾燥物/炭化物供給機
10 溶融炉
11 結晶化コンベヤ
12 スラグホッパ
13 (二次)燃焼室
17 バグフィルタ
26 乾燥物
27 炭化物
30 制御回路
33、36 蒸気センサ
34、37 酸素センサ
35、38 温度センサ
41、61 燃焼排ガス投入ライン
42 二次空気ライン
43、46、47、66 ダンパ
44 一次空気導入ライン
45 分解ガス導入ライン
63 排ガスライン
64 戻しライン
65 予冷熱器(熱交換器)
67 水蒸気付加部
69 制御弁
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
C02F 11/10 C05F 11/00
C05F 11/00 C10B 53/00 A
C10B 53/00 B09B 3/00 303M
303H
(72)発明者 吉田 季男
横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会
社横浜製作所内
(72)発明者 本多 裕姫
横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重
工業株式会社横浜研究所内
(72)発明者 奥野 敏
横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会
社横浜製作所内
(72)発明者 大貫 博
横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会
社横浜製作所内
Fターム(参考) 4D004 AA02 AA46 AA50 AC05 BA02
BA03 BA04 BA06 CA26 CA27
CA29 CA42 CB09 CB34 CB45
CC03 DA02 DA03 DA06 DA10
4D059 AA03 BB04 BB05 BB14 BD06
CA14 CB01 CC01 CC03 CC04
EB09 EB10 EB16
4G146 AA06 AB01 AD31 BA34 BC02
BD04 BD18
4H012 HA03
4H061 AA10 CC60 FF06 FF09 GG23
GG70 LL02
Claims (8)
- 【請求項1】 有機系廃棄物を原料として、吸着性能の
高い活性炭化物とともにスラグ粒塊物等の有価物を製造
する方法において、 汚泥等有機系廃棄物より炭化物と熱分解ガスの製造を行
う炭化工程と、 該炭化工程により生成した炭化物を前記熱分解ガスと一
次空気で灰溶融して溶融スラグからスラグ粒塊物を製造
するスラグ粒塊物製造工程と、 灰溶融後の熱分解ガスを一次空気若しくは必要に応じて
二次空気を投入して二次燃焼により燃焼排ガスを製造す
る二次燃焼工程と、 二次燃焼工程から得られた炭酸ガスを含む燃焼排ガスを
前記炭化工程より取り出した炭化物に直接作用させて賦
活処理して吸着性能の高い活性炭化物を製造する賦活工
程よりなり、 前記スラグ粒塊物製造工程と賦活工程への炭化物の供給
が選択的若しくは並行して行われることを特徴とする有
機系廃棄物より有価物を製造する方法。 - 【請求項2】 前記賦活工程が、賦活温度が800〜9
50℃、O2濃度は1〜5%、水蒸気濃度が34〜50
%の燃焼排ガスを用いて賦活時間を45〜90minに設
定して賦活処理を行うことを特徴とする請求項1記載の
有機系廃棄物より有価物を製造する方法。 - 【請求項3】 前記炭化工程よりスラグ粒塊物製造工程
と賦活工程への炭化物の選択的供給が有機系廃棄物の種
類、有価物の需要によって選択され、少なくとも高含水
汚泥であって水蒸気と炭酸ガスを多く含む廃棄物の場合
に賦活工程へ炭化物と燃焼排ガスの供給が行われること
を特徴とする請求項1記載の有機系廃棄物より有価物を
製造する方法。 - 【請求項4】 前記炭化工程は、前記燃焼排ガス若しく
は前記熱分解ガスの少なくとも一部を燃焼させて生成し
た高温ガスを利用して温度帯を異ならせた乾燥ゾーンと
炭化ゾーンとを含むことを特徴とする請求項1記載の有
機系廃棄物より有価物を製造する方法。 - 【請求項5】 有機系廃棄物を原料として、吸着性能の
高い活性炭化物とともにスラグ粒塊物等の有価物を製造
するシステムにおいて、 外被側より供給される間接加熱により汚泥等有機系廃棄
物より炭化物と熱分解ガスの製造を行う炭化装置と、 該炭化装置から取り出した炭化物を前記熱分解ガスと一
次空気で灰溶融して溶融スラグからスラグ粒塊物を製造
するスラグ粒塊物製造装置と、 灰溶融後の熱分解ガスを一次空気若しくは必要に応じて
二次空気を投入して二次燃焼により燃焼排ガスを製造す
る二次燃焼室と、 二次燃焼室から得られた炭酸ガスを含む燃焼排ガスと前
記炭化装置より取り出した炭化物を炉内に投入して直接
熱接触により賦活処理して吸着性能の高い活性炭化物を
製造する賦活装置と、を備え、 前記スラグ粒塊物製造装置と賦活装置への炭化物の供給
が選択的若しくは並行して行われる選択的搬送部を備え
たことを特徴とする有機系廃棄物より有価物を製造する
システム。 - 【請求項6】 前記賦活装置が、燃焼排ガスと炭化物が
直接接触するロータリーキルン若しくは気泡流動層炉で
あって、該炉内のその賦活温度が800〜950℃、O
2濃度は1〜5%、水蒸気濃度が34〜50%となるよ
うに制御する制御手段を設け、該制御手段により炉内で
の賦活時間を45〜90minに設定して賦活処理を行う
ことを特徴とする請求項5記載の有機系廃棄物より有価
物を製造するシステム。 - 【請求項7】 前記炭化装置が、内部に投入された廃棄
物に対し、炉鉄皮を介して外殻より熱を供給する間接式
ロータリーキルンであって、該キルンの炉鉄皮温度を約
200〜400℃、回転数を約2〜3rpm程度に制御
して乾燥炉としての利用を可能にし、前記有機廃棄物を
石灰(Ca(OH)2)等の脱硫剤とともに乾燥させて
乾燥物として回収可能に構成したことを特徴とする請求
項5記載の有機系廃棄物より有価物を製造するシステ
ム。 - 【請求項8】 前記炭化装置が、前記廃棄物の乾燥、若
しくは乾燥及び炭化を行う乾燥・炭化室と、該乾燥・炭
化室を包皮し前記燃焼排ガス若しくは前記熱分解ガスの
少なくとも一部を燃焼させて生成した高温ガスを導入す
る熱供給空間と、を備え、 前記熱供給空間が廃棄物移送軸方向に複数域存在し、一
側の該熱供給空間より導入された前記燃焼排ガス若しく
は高温ガスにより前記乾燥・炭化室内にて乾燥処理、若
しくは乾燥及び炭化処理を行うことを特徴とする請求項
5記載の有機系廃棄物より有価物を製造するシステム
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002166728A JP2003095629A (ja) | 2001-06-08 | 2002-06-07 | 有機系廃棄物より有価物を製造する方法とそのシステム |
Applications Claiming Priority (3)
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---|---|---|---|
JP2001-173640 | 2001-06-08 | ||
JP2001173640 | 2001-06-08 | ||
JP2002166728A JP2003095629A (ja) | 2001-06-08 | 2002-06-07 | 有機系廃棄物より有価物を製造する方法とそのシステム |
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ID=26616585
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Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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