JP2003094097A - 汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造方法とそのシステム - Google Patents
汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造方法とそのシステムInfo
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- Processing Of Solid Wastes (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 汚泥等有機系廃棄物を原料とする乾燥物、炭
化物若しくはスラグ粒塊物等の多品種資源化製品を、需
要の変動に応じて、品種の選択及び同時に多品種の製造
が可能で、設備投資額を削減しながら、品種ごとの能力
の制約が少なく、エネルギーを節減して製造する方法及
びシステムの提供。 【解決手段】 汚泥等有機系廃棄物の乾燥工程のみを行
うか、乾燥工程と乾燥物の炭化工程とを逐次的に時間差
を持って一つの装置で行う第一の装置と、第一の装置の
生成物の第一の装置から発生した熱分解ガスによる燃焼
工程と、乾燥物若しくは炭化物の溶融工程とを一つの装
置で行う第二の装置と、第二の装置より溶融スラグを取
り出してスラグ粒塊物に冷却する工程を行う冷却装置よ
りなり、第一の装置より乾燥物若しくは炭化物を抜き取
るか、第二の装置による次工程に供給するかを選択して
搬送する選択的搬送部を備え、前記選択的搬送部によ
り、需要に応じて乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物
の抜き出しを選択的に制御する。
化物若しくはスラグ粒塊物等の多品種資源化製品を、需
要の変動に応じて、品種の選択及び同時に多品種の製造
が可能で、設備投資額を削減しながら、品種ごとの能力
の制約が少なく、エネルギーを節減して製造する方法及
びシステムの提供。 【解決手段】 汚泥等有機系廃棄物の乾燥工程のみを行
うか、乾燥工程と乾燥物の炭化工程とを逐次的に時間差
を持って一つの装置で行う第一の装置と、第一の装置の
生成物の第一の装置から発生した熱分解ガスによる燃焼
工程と、乾燥物若しくは炭化物の溶融工程とを一つの装
置で行う第二の装置と、第二の装置より溶融スラグを取
り出してスラグ粒塊物に冷却する工程を行う冷却装置よ
りなり、第一の装置より乾燥物若しくは炭化物を抜き取
るか、第二の装置による次工程に供給するかを選択して
搬送する選択的搬送部を備え、前記選択的搬送部によ
り、需要に応じて乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物
の抜き出しを選択的に制御する。
Description
【0001】
【発明の属する技術の分野】本発明は下水汚泥、浄化槽
汚泥、し尿、家畜糞尿等の有機系廃棄物から乾燥物、炭
化物、スラグ粒塊物等の多品種の資源化製品を製造する
汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製
造方法とそのシステムに関する。
汚泥、し尿、家畜糞尿等の有機系廃棄物から乾燥物、炭
化物、スラグ粒塊物等の多品種の資源化製品を製造する
汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製
造方法とそのシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、汚泥等の有機系廃棄物から乾
燥物、炭化物、溶融スラグを得る方法としては、それぞ
れ別個な処理システムが考案されており、汚泥等の有機
系廃棄物から乾燥物、炭化物、スラグ粒塊物等の多品種
の資源化製品を同時に取り出すニーズに対しては、各設
備が別個に必要となっていて、その製造も個別に行って
いた。各資源化製品の有効利用方法としては、乾燥物
は、コンポスト添加物やコンポスト代替品に、炭化物は
代替燃料や吸着剤やコンポスト添加物に、更にスラグ粒
塊物は、上・下層路盤材やアスファルト混合物等の道路
用砕石やコンクリート骨材として適用するものである。
燥物、炭化物、溶融スラグを得る方法としては、それぞ
れ別個な処理システムが考案されており、汚泥等の有機
系廃棄物から乾燥物、炭化物、スラグ粒塊物等の多品種
の資源化製品を同時に取り出すニーズに対しては、各設
備が別個に必要となっていて、その製造も個別に行って
いた。各資源化製品の有効利用方法としては、乾燥物
は、コンポスト添加物やコンポスト代替品に、炭化物は
代替燃料や吸着剤やコンポスト添加物に、更にスラグ粒
塊物は、上・下層路盤材やアスファルト混合物等の道路
用砕石やコンクリート骨材として適用するものである。
【0003】また、これら多品種の資源化製品を同時に
取り出す背景には、例えばコンポスト添加物等として緑
農地に利用する場合、需要に季節変動があり、季節によ
って余剰分が発生することが考えられ、緑農地に利用で
きない時期はスラグ粒塊物として建設資材に使用するニ
ーズがあるためである。更に一つの有効利用形態による
と経年的な周辺環事情の変化(例えば緑農地への有効利
用が困難になった等)に対応することができない場合が
想定される。
取り出す背景には、例えばコンポスト添加物等として緑
農地に利用する場合、需要に季節変動があり、季節によ
って余剰分が発生することが考えられ、緑農地に利用で
きない時期はスラグ粒塊物として建設資材に使用するニ
ーズがあるためである。更に一つの有効利用形態による
と経年的な周辺環事情の変化(例えば緑農地への有効利
用が困難になった等)に対応することができない場合が
想定される。
【0004】このような、乾燥物、炭化物、スラグ粒塊
物を取り出す設備の一例について、図12を参照しなが
ら説明する。この設備は、汚泥ホッパ3、圧送ポンプ
4、乾燥機34、乾燥物ホッパ35、乾燥物シールコン
ベヤ44、炭化炉45、シールコンベヤ60、改質設備
71、炭化物ホッパ46、燃焼炉47、炭化物供給機4
8、溶融炉49、酸化剤供給装置20、二次燃焼室1
3、結晶化コンベヤ11、スラグホッパ12および排ガ
ス処理設備等の主要機器で構成されている。
物を取り出す設備の一例について、図12を参照しなが
ら説明する。この設備は、汚泥ホッパ3、圧送ポンプ
4、乾燥機34、乾燥物ホッパ35、乾燥物シールコン
ベヤ44、炭化炉45、シールコンベヤ60、改質設備
71、炭化物ホッパ46、燃焼炉47、炭化物供給機4
8、溶融炉49、酸化剤供給装置20、二次燃焼室1
3、結晶化コンベヤ11、スラグホッパ12および排ガ
ス処理設備等の主要機器で構成されている。
【0005】かかる設備において、汚泥等有機系廃棄物
1は、圧送ポンプ4により乾燥機34に投入後、熱源蒸
気40により乾燥され、乾燥物として乾燥物ホッパ35
に回収され乾燥物26として場外搬出し有効利用また
は、炭化炉45に供給される。一方乾燥排ガスは、ダス
タ36、コンデンサ37、水エゼクタ38、脱臭炉39
により処理される。
1は、圧送ポンプ4により乾燥機34に投入後、熱源蒸
気40により乾燥され、乾燥物として乾燥物ホッパ35
に回収され乾燥物26として場外搬出し有効利用また
は、炭化炉45に供給される。一方乾燥排ガスは、ダス
タ36、コンデンサ37、水エゼクタ38、脱臭炉39
により処理される。
【0006】また、炭化炉45に供給された乾燥物は、
炭化され、灰分除去や賦活処理を行う改質設備71で吸
着剤や代替燃料としての価値を高めた後、炭化物27と
して場外搬出し有効利用、または、溶融炉49に供給さ
れる。一方、炭化炉45で発生する熱分解ガス(排ガ
ス)は、ガス冷却塔16、バグフィルタ17、排煙処理
塔53により排ガス処理され排出される。
炭化され、灰分除去や賦活処理を行う改質設備71で吸
着剤や代替燃料としての価値を高めた後、炭化物27と
して場外搬出し有効利用、または、溶融炉49に供給さ
れる。一方、炭化炉45で発生する熱分解ガス(排ガ
ス)は、ガス冷却塔16、バグフィルタ17、排煙処理
塔53により排ガス処理され排出される。
【0007】更に、溶融炉49に供給される炭化物は燃
焼されその灰分は溶融された後、結晶化コンベヤ11で
再燃バーナ50により温度管理を行い、結晶化度及粒塊
度を高め、スラグ粒塊物として取り出される。一方、燃
焼排ガスは、溶融炉49で還元、二次燃焼室13で二段
燃焼され、NOxやCOの同時低減を行っている。ま
た、二段燃焼後の排ガスはガス冷却塔16、バグフィル
タ17、排煙処理塔53で排ガス処理後排出される。
焼されその灰分は溶融された後、結晶化コンベヤ11で
再燃バーナ50により温度管理を行い、結晶化度及粒塊
度を高め、スラグ粒塊物として取り出される。一方、燃
焼排ガスは、溶融炉49で還元、二次燃焼室13で二段
燃焼され、NOxやCOの同時低減を行っている。ま
た、二段燃焼後の排ガスはガス冷却塔16、バグフィル
タ17、排煙処理塔53で排ガス処理後排出される。
【0008】しかしながら、このような乾燥ケーキ、炭
化物、溶融スラグを別個に取り出す設備は、設備点数が
多く、設備運転のための維持管理費や建設費が高い。ま
た、上流の設備の能力によって、全体の能力が規定され
てしまうなど、それぞれの設備の能力のバランスが製品
の需要の変動によって、非効率的な構成になる。
化物、溶融スラグを別個に取り出す設備は、設備点数が
多く、設備運転のための維持管理費や建設費が高い。ま
た、上流の設備の能力によって、全体の能力が規定され
てしまうなど、それぞれの設備の能力のバランスが製品
の需要の変動によって、非効率的な構成になる。
【0009】更に、溶融スラグを再加熱等の温度管理に
より結晶化度及粒塊度を高め、スラグ粒塊物とし、資源
化製品の一つとしての用途拡大を図ることはメリットが
あるものの、溶融炉における燃焼温度は約1、400〜
1、700℃と高温であり、この温度上昇のためのエネ
ルギー(助燃料等)が多量に必要となる。更に、結晶化
コンベヤにおける再加熱のためのエネルギー(助燃料
等)が必要で、スラグ粒塊物を得るための運転費用が嵩
む。
より結晶化度及粒塊度を高め、スラグ粒塊物とし、資源
化製品の一つとしての用途拡大を図ることはメリットが
あるものの、溶融炉における燃焼温度は約1、400〜
1、700℃と高温であり、この温度上昇のためのエネ
ルギー(助燃料等)が多量に必要となる。更に、結晶化
コンベヤにおける再加熱のためのエネルギー(助燃料
等)が必要で、スラグ粒塊物を得るための運転費用が嵩
む。
【0010】一方、一般的に溶融温度を低減化するた
め、石灰(Ca(OH)2)等を溶融炉内に供給し、被
溶融物中の灰分の塩基度(CaO/SiO2)調整を行
う。しかしながら、このような方法は、廃棄物自体の発
生量が増加してしまうこと、更に、溶融助剤と被溶融物
を適正に混合することが難しく、また時間遅れが発生し
易く、灰溶融炉の安定運転が難しいという難点がある。
め、石灰(Ca(OH)2)等を溶融炉内に供給し、被
溶融物中の灰分の塩基度(CaO/SiO2)調整を行
う。しかしながら、このような方法は、廃棄物自体の発
生量が増加してしまうこと、更に、溶融助剤と被溶融物
を適正に混合することが難しく、また時間遅れが発生し
易く、灰溶融炉の安定運転が難しいという難点がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】本発明は従来のこのよ
うな問題点に鑑みてなされたもので、汚泥等有機系廃棄
物を原料とする乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等
の多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選
択及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減
しながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギー
を節減して製造する方法及びそのシステムの提供を目的
とする。
うな問題点に鑑みてなされたもので、汚泥等有機系廃棄
物を原料とする乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等
の多品種資源化製品を、需要の変動に応じて、品種の選
択及び同時に多品種の製造が可能で、設備投資額を削減
しながら、品種ごとの能力の制約が少なく、エネルギー
を節減して製造する方法及びそのシステムの提供を目的
とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明の汚泥等有機系廃
棄物を原料とする多品種資源化製品の製造方法として請
求項1記載の発明は、汚泥等有機系廃棄物を原料とし
て、乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物を製造する方
法であって、汚泥等有機系廃棄物の乾燥工程のみを行う
か、乾燥工程と乾燥物の炭化工程とを逐次的に時間差を
持って一つの装置で行う第一の装置と、第一の装置の生
成物の第一の装置から発生した熱分解ガスによる燃焼工
程と、乾燥物若しくは炭化物の溶融工程とを一つの装置
で行う第二の装置と、第二の装置より溶融スラグを取り
出してスラグ粒塊物に冷却する工程を行う冷却装置より
なり、第一の装置より乾燥物若しくは炭化物を抜き取る
か、第二の装置による次工程に供給するかを選択して搬
送する選択的搬送部を備え、前記選択的搬送部により、
需要に応じて乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物の抜
き出しを選択的に制御することを特徴とする。
棄物を原料とする多品種資源化製品の製造方法として請
求項1記載の発明は、汚泥等有機系廃棄物を原料とし
て、乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物を製造する方
法であって、汚泥等有機系廃棄物の乾燥工程のみを行う
か、乾燥工程と乾燥物の炭化工程とを逐次的に時間差を
持って一つの装置で行う第一の装置と、第一の装置の生
成物の第一の装置から発生した熱分解ガスによる燃焼工
程と、乾燥物若しくは炭化物の溶融工程とを一つの装置
で行う第二の装置と、第二の装置より溶融スラグを取り
出してスラグ粒塊物に冷却する工程を行う冷却装置より
なり、第一の装置より乾燥物若しくは炭化物を抜き取る
か、第二の装置による次工程に供給するかを選択して搬
送する選択的搬送部を備え、前記選択的搬送部により、
需要に応じて乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物の抜
き出しを選択的に制御することを特徴とする。
【0013】前記第一の装置は例えばロータリーキルン
型の装置が好ましく、原料を乾燥する比較的低い温度か
ら乾燥物を加熱分解して炭化する比較的高い温度まで加
温可能で、回転数の選択で容易に滞留時間を変化させる
ことができ、しかも効果的な攪拌が持続でき、発生する
ガス分と生成する固形分を首尾よく出口で分離できるこ
とが必要である。
型の装置が好ましく、原料を乾燥する比較的低い温度か
ら乾燥物を加熱分解して炭化する比較的高い温度まで加
温可能で、回転数の選択で容易に滞留時間を変化させる
ことができ、しかも効果的な攪拌が持続でき、発生する
ガス分と生成する固形分を首尾よく出口で分離できるこ
とが必要である。
【0014】第一の装置に投入された原料は低温度短時
間滞留で乾燥され、その後高温度長時間滞留で炭化され
る。乾燥物が必要な場合は乾燥工程後取り出せばよい
し、炭化物が必要な場合は更に同一装置で炭化工程を続
行し、その後取り出せばよい。そして、スラグ粒塊物が
必要な場合は第一の装置の生成物を次工程を行う第二の
装置に移送すればよい。該生成物は乾燥物若しくは炭化
物いずれの形態でもよい。
間滞留で乾燥され、その後高温度長時間滞留で炭化され
る。乾燥物が必要な場合は乾燥工程後取り出せばよい
し、炭化物が必要な場合は更に同一装置で炭化工程を続
行し、その後取り出せばよい。そして、スラグ粒塊物が
必要な場合は第一の装置の生成物を次工程を行う第二の
装置に移送すればよい。該生成物は乾燥物若しくは炭化
物いずれの形態でもよい。
【0015】第二の装置では前記第一の装置の生成物の
他炭化物製造の際第一の装置で発生した分解ガスもとも
に燃焼に付される。この第二の装置は例えば旋回炉など
が好ましい。ここでは、固形物が燃焼して有機物は酸化
され、酸化物ガスとなり排出経路へ流れ、含有無機物は
無機酸化物若しくは無機塩などとに変化するが、該無機
酸化物無機塩の混合体若しくは反応混合物、いわゆる乾
燥物若しくは炭化物が溶融する温度が、前記生成物及び
第一の装置で発生した分解ガスの燃焼熱で維持される。
他炭化物製造の際第一の装置で発生した分解ガスもとも
に燃焼に付される。この第二の装置は例えば旋回炉など
が好ましい。ここでは、固形物が燃焼して有機物は酸化
され、酸化物ガスとなり排出経路へ流れ、含有無機物は
無機酸化物若しくは無機塩などとに変化するが、該無機
酸化物無機塩の混合体若しくは反応混合物、いわゆる乾
燥物若しくは炭化物が溶融する温度が、前記生成物及び
第一の装置で発生した分解ガスの燃焼熱で維持される。
【0016】また、溶融スラグは徐冷操作により結晶化
されるので、従来のように再度加熱して、(飛灰状のス
ラグを)溶融結晶化させて、粒塊状の製品形態にする必
要はなく、適切な冷却装置で、適度な粒塊になるよう冷
却すればよい。そして、前記三つの製品形態の製造は前
記選択的搬送部の制御によって、選択が可能である。
されるので、従来のように再度加熱して、(飛灰状のス
ラグを)溶融結晶化させて、粒塊状の製品形態にする必
要はなく、適切な冷却装置で、適度な粒塊になるよう冷
却すればよい。そして、前記三つの製品形態の製造は前
記選択的搬送部の制御によって、選択が可能である。
【0017】更に、本発明の汚泥等有機系廃棄物を原料
とする多品種資源化製品の製造方法は、前記乾燥工程と
炭化工程が、第一の装置内で滞留時間と工程温度を変更
していずれかを行うことを特徴とする。更に、本発明の
汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製
造方法は、前記炭化工程に改質工程が付帯し、改質工程
を経て炭化物の改質物として抜き取る方法であって、燃
焼・溶融工程の燃焼排ガスを炭化物に作用させて、炭化
物を多孔質化することを特徴とする。
とする多品種資源化製品の製造方法は、前記乾燥工程と
炭化工程が、第一の装置内で滞留時間と工程温度を変更
していずれかを行うことを特徴とする。更に、本発明の
汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製
造方法は、前記炭化工程に改質工程が付帯し、改質工程
を経て炭化物の改質物として抜き取る方法であって、燃
焼・溶融工程の燃焼排ガスを炭化物に作用させて、炭化
物を多孔質化することを特徴とする。
【0018】更に、本発明の汚泥等有機系廃棄物を原料
とする多品種資源化製品の製造方法は、前記燃焼・溶融
工程は同一装置内即ち第二の装置に乾燥物若しくは炭化
物及び炭化工程で発生した熱分解ガスを供給して、両工
程を行う方法であって、該工程の燃焼温度に応じ、乾燥
物若しくは炭化物中のCaO/SiO2を調整してスラ
グ融点を低下させることを特徴とする。かかる発明によ
り、第一の装置の生成物の第一の装置から発生した熱分
解ガスによる燃焼工程と、乾燥物若しくは炭化物の溶融
工程とを一つの装置、即ち第二の装置で行うことを容易
かつ確実にする。
とする多品種資源化製品の製造方法は、前記燃焼・溶融
工程は同一装置内即ち第二の装置に乾燥物若しくは炭化
物及び炭化工程で発生した熱分解ガスを供給して、両工
程を行う方法であって、該工程の燃焼温度に応じ、乾燥
物若しくは炭化物中のCaO/SiO2を調整してスラ
グ融点を低下させることを特徴とする。かかる発明によ
り、第一の装置の生成物の第一の装置から発生した熱分
解ガスによる燃焼工程と、乾燥物若しくは炭化物の溶融
工程とを一つの装置、即ち第二の装置で行うことを容易
かつ確実にする。
【0019】Ca分の添加は前工程即ち乾燥工程の原料
装填時に添加するのが好ましく、Ca(OH)2などの
化合物を使用することができる。これにより、有機系廃
棄物に含まれる硫黄分の除去効果も同時に発揮される。
更に、本発明の汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種
資源化製品の製造方法は、前記冷却する工程はスラグ塩
基度(CaO/SiO2)に応じて冷却速度を調節する
ことにより徐冷して行うか、溶融物を水中に投入するこ
とにより造粒と冷却を同時に行うことを特徴とする。
装填時に添加するのが好ましく、Ca(OH)2などの
化合物を使用することができる。これにより、有機系廃
棄物に含まれる硫黄分の除去効果も同時に発揮される。
更に、本発明の汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種
資源化製品の製造方法は、前記冷却する工程はスラグ塩
基度(CaO/SiO2)に応じて冷却速度を調節する
ことにより徐冷して行うか、溶融物を水中に投入するこ
とにより造粒と冷却を同時に行うことを特徴とする。
【0020】また、本発明の汚泥等有機系廃棄物を原料
とする多品種資源化製品の製造システムは、汚泥等有機
系廃棄物を原料として、乾燥物、炭化物若しくはスラグ
粒塊物を製造するシステムであって、汚泥等有機系廃棄
物の乾燥工程のみを行うか、乾燥工程と乾燥物の炭化工
程とを逐次的に時間差を持って一つの装置で行う第一の
装置と、第一の装置の生成物の第一の装置から発生した
熱分解ガスによる燃焼工程と、乾燥物若しくは炭化物の
溶融工程とを一つの装置で行う第二の装置と、第二の装
置より溶融スラグを取り出してスラグ粒塊物に冷却する
工程を行う冷却装置よりなり、第一の装置より乾燥物若
しくは炭化物を抜き取るか、第二の装置による次工程に
供給するかを選択して搬送する選択的搬送部とその制御
部を備え、前記選択的搬送部により、需要に応じて乾燥
物、炭化物若しくはスラグ粒塊物を、選択的に抜き出す
よう制御する構成としたことを特徴とする。
とする多品種資源化製品の製造システムは、汚泥等有機
系廃棄物を原料として、乾燥物、炭化物若しくはスラグ
粒塊物を製造するシステムであって、汚泥等有機系廃棄
物の乾燥工程のみを行うか、乾燥工程と乾燥物の炭化工
程とを逐次的に時間差を持って一つの装置で行う第一の
装置と、第一の装置の生成物の第一の装置から発生した
熱分解ガスによる燃焼工程と、乾燥物若しくは炭化物の
溶融工程とを一つの装置で行う第二の装置と、第二の装
置より溶融スラグを取り出してスラグ粒塊物に冷却する
工程を行う冷却装置よりなり、第一の装置より乾燥物若
しくは炭化物を抜き取るか、第二の装置による次工程に
供給するかを選択して搬送する選択的搬送部とその制御
部を備え、前記選択的搬送部により、需要に応じて乾燥
物、炭化物若しくはスラグ粒塊物を、選択的に抜き出す
よう制御する構成としたことを特徴とする。
【0021】また、前記第二の装置にて発生した燃焼排
ガスを前記第一の装置に導く第一の導入ラインを設け、
該第一の装置にて燃焼排ガスの熱回収を行うことを特徴
とする。かかる発明は、前記第二の装置の燃焼工程によ
り発生した燃焼排ガスの熱エネルギを前記第一の装置に
て利用することにより、熱効率が良好でランニングコス
トが低廉化されたシステムを提供することができる。
ガスを前記第一の装置に導く第一の導入ラインを設け、
該第一の装置にて燃焼排ガスの熱回収を行うことを特徴
とする。かかる発明は、前記第二の装置の燃焼工程によ
り発生した燃焼排ガスの熱エネルギを前記第一の装置に
て利用することにより、熱効率が良好でランニングコス
トが低廉化されたシステムを提供することができる。
【0022】また、前記第一の装置にて生成した乾燥物
若しくは炭化物を一時的に貯留する貯留部を備え、前記
第一の装置と前記第二の装置を時間差をもたせて夫々が
単独運転可能に構成されていることを特徴とする。かか
る発明は、前記貯留部を設けて前記第一の装置と前記第
二の装置とが、同時運転、若しくは時間差をもたせて運
転可能なように構成することにより、夫々の回収物量に
応じた運転を容易に行うことができる。さらに、前記貯
留部を設けて夫々が単独運転可能に構成されているた
め、システム全体を停止させることなく部分的なメンテ
ナンス等を行うことができ製造効率の低下を防ぐことが
できる。
若しくは炭化物を一時的に貯留する貯留部を備え、前記
第一の装置と前記第二の装置を時間差をもたせて夫々が
単独運転可能に構成されていることを特徴とする。かか
る発明は、前記貯留部を設けて前記第一の装置と前記第
二の装置とが、同時運転、若しくは時間差をもたせて運
転可能なように構成することにより、夫々の回収物量に
応じた運転を容易に行うことができる。さらに、前記貯
留部を設けて夫々が単独運転可能に構成されているた
め、システム全体を停止させることなく部分的なメンテ
ナンス等を行うことができ製造効率の低下を防ぐことが
できる。
【0023】また、前記第二の装置にて発生した燃焼排
ガスを排ガス処理装置に導く第二の導入ラインを設け、
前記第一の装置の停止信号が検出されたときに、前記第
二の装置から発生した燃焼排ガスを前記第二の導入ライ
ンにより排ガス処理装置に送給することを特徴とする。
前記第二の装置から排出される燃焼排ガス中は多量の溶
融飛灰を含有しており、該燃焼排ガスを常時前記第一の
装置に供給していると溶融飛灰により該第一の装置を閉
塞してしまう惧れがある。したがって、かかる発明のよ
うに、例えば、前記第一の装置に不具合が生じた場合
や、前記貯留部における前記第二の装置に送給される乾
燥物若しくは炭化物の貯留量が所定量に達した場合に、
前記停止信号を発信するようにし、該停止信号により前
記第二の導入ラインを開放することにより、前記第二の
装置を停止させることなく第一の装置の保守、清掃等を
行うことが可能となる。
ガスを排ガス処理装置に導く第二の導入ラインを設け、
前記第一の装置の停止信号が検出されたときに、前記第
二の装置から発生した燃焼排ガスを前記第二の導入ライ
ンにより排ガス処理装置に送給することを特徴とする。
前記第二の装置から排出される燃焼排ガス中は多量の溶
融飛灰を含有しており、該燃焼排ガスを常時前記第一の
装置に供給していると溶融飛灰により該第一の装置を閉
塞してしまう惧れがある。したがって、かかる発明のよ
うに、例えば、前記第一の装置に不具合が生じた場合
や、前記貯留部における前記第二の装置に送給される乾
燥物若しくは炭化物の貯留量が所定量に達した場合に、
前記停止信号を発信するようにし、該停止信号により前
記第二の導入ラインを開放することにより、前記第二の
装置を停止させることなく第一の装置の保守、清掃等を
行うことが可能となる。
【0024】また、前記第一の装置に乾燥物若しくは炭
化物中の灰分塩基度(CaO/SiO2)を調整しなが
ら脱硫剤を供給する脱硫剤供給手段を設け、該第一の装
置内で脱硫を行うとともに該乾燥物若しくは炭化物のス
ラグ融点を低下させることを特徴とする。さらに、前記
第一の装置にて、乾燥物若しくは炭化物中のCaO−S
iO2−Al2O3の3成分系がアノーサイト領域に組
成を有するように前記灰分塩基度を調整することを特徴
とする。
化物中の灰分塩基度(CaO/SiO2)を調整しなが
ら脱硫剤を供給する脱硫剤供給手段を設け、該第一の装
置内で脱硫を行うとともに該乾燥物若しくは炭化物のス
ラグ融点を低下させることを特徴とする。さらに、前記
第一の装置にて、乾燥物若しくは炭化物中のCaO−S
iO2−Al2O3の3成分系がアノーサイト領域に組
成を有するように前記灰分塩基度を調整することを特徴
とする。
【0025】かかる発明は、後述する表1、図3乃至図
5に示されるように、乾燥物若しくは炭化物中の灰分塩
基度(CaO/SiO2)の調整を行うことにより溶融
温度の低下を図っている。特に、図3に示されるように
CaOの重量比が約30〜55%であるとき最も溶融温
度の低下がみられ、この値、つまり塩基度が約0.3〜
0.45、好ましくは0.45程度となるように脱硫剤
投入量を決定することが好適である。また、前記アノー
サイト領域とは図4に示される結晶化良好範囲であり、
乾燥物若しくは炭化物中のCaO−SiO2−Al2O
3の3成分系の組成が該アノーサイト領域に位置するよ
うに脱硫剤を投入することにより溶融スラグの結晶化が
促進される。
5に示されるように、乾燥物若しくは炭化物中の灰分塩
基度(CaO/SiO2)の調整を行うことにより溶融
温度の低下を図っている。特に、図3に示されるように
CaOの重量比が約30〜55%であるとき最も溶融温
度の低下がみられ、この値、つまり塩基度が約0.3〜
0.45、好ましくは0.45程度となるように脱硫剤
投入量を決定することが好適である。また、前記アノー
サイト領域とは図4に示される結晶化良好範囲であり、
乾燥物若しくは炭化物中のCaO−SiO2−Al2O
3の3成分系の組成が該アノーサイト領域に位置するよ
うに脱硫剤を投入することにより溶融スラグの結晶化が
促進される。
【0026】さらに、本発明の汚泥等有機系廃棄物を原
料とする多品種資源化製品の製造システムは、前記第一
の装置は改質装置を備え、改質装置を経て炭化物の改質
物として抜き取る分岐経路を有し、前記改質装置は燃焼
・溶融装置に接続している燃焼排ガスを導入する経路を
有し、前記分岐経路を経て導入された炭化物が改質装置
滞留中に前記燃焼排ガスに作用して、炭化物を多孔質化
した後、抜き出し可能なように構成することが好適であ
る。
料とする多品種資源化製品の製造システムは、前記第一
の装置は改質装置を備え、改質装置を経て炭化物の改質
物として抜き取る分岐経路を有し、前記改質装置は燃焼
・溶融装置に接続している燃焼排ガスを導入する経路を
有し、前記分岐経路を経て導入された炭化物が改質装置
滞留中に前記燃焼排ガスに作用して、炭化物を多孔質化
した後、抜き出し可能なように構成することが好適であ
る。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図に示した実施例
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定
的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定
する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は本発
明の実施形態に係る汚泥等有機系廃棄物を原料とする活
性炭化物を含め多品種資源化製品の製造工程の一実施形
態を概略的に示す図で、図2は図1の別の実施形態に係
る多品種資源化製品の製造工程の一実施形態を概略的に
示す図である。
を用いて詳細に説明する。但し、この実施例に記載され
る構成部品の寸法、形状、その相対配置などは特に特定
的な記載がない限り、この発明の範囲をそれのみに限定
する趣旨ではなく単なる説明例に過ぎない。図1は本発
明の実施形態に係る汚泥等有機系廃棄物を原料とする活
性炭化物を含め多品種資源化製品の製造工程の一実施形
態を概略的に示す図で、図2は図1の別の実施形態に係
る多品種資源化製品の製造工程の一実施形態を概略的に
示す図である。
【0028】図1において、多品種資源化製品の製造シ
ステムは、下水汚泥等の高水分含有有機性廃棄物を投入
する汚泥ホッパ3、該高水分含有汚泥の圧送ポンプ4、
該汚泥の乾燥のみか若しくは乾燥と炭化を行い粉体状チ
ャーを製造する汚泥乾燥と炭化を選択的に行う乾燥・炭
化炉5で、ロータリキルンから構成されている。又6は
シールコンベヤで、スクリューコンベアで構成され、前
記乾燥・炭化炉5で炭化された粉体若しくは粒状チャー
を外部より大気の侵入がない状態で、改質(賦活)装置
7若しくは炭化物ホッパ8に選択的に搬送する。
ステムは、下水汚泥等の高水分含有有機性廃棄物を投入
する汚泥ホッパ3、該高水分含有汚泥の圧送ポンプ4、
該汚泥の乾燥のみか若しくは乾燥と炭化を行い粉体状チ
ャーを製造する汚泥乾燥と炭化を選択的に行う乾燥・炭
化炉5で、ロータリキルンから構成されている。又6は
シールコンベヤで、スクリューコンベアで構成され、前
記乾燥・炭化炉5で炭化された粉体若しくは粒状チャー
を外部より大気の侵入がない状態で、改質(賦活)装置
7若しくは炭化物ホッパ8に選択的に搬送する。
【0029】そして、炭化物ホッパ8に貯留されたされ
た炭化物は、炭化物供給機9より熱分解ガス燃焼式溶融
炉10に送給され、該溶融炉10では、乾燥・炭化炉5
で製造された熱分解ガスが循環ファン15により導か
れ、一方、循環ファン15により吸引された空気を予熱
器14を介して溶融炉10の一次空気として用いられて
炭化物が溶融される。該溶融炉10で溶融された溶融灰
は冷却されて結晶スラグ化され、結晶化コンベヤ11に
てスラグホッパ12に貯留された後、トラック等で搬送
される。13は溶融炉10上部に設けた二次燃焼室13
で乾燥・炭化炉5で製造され溶融炉10に供給されたた
熱分解ガスを、前記一次空気及び必要に応じてその途中
位置に供給された二次空気22により二次燃焼され85
0〜1300℃前後まで高温化されて前記乾燥・炭化炉
5と改質装置7に供給される。
た炭化物は、炭化物供給機9より熱分解ガス燃焼式溶融
炉10に送給され、該溶融炉10では、乾燥・炭化炉5
で製造された熱分解ガスが循環ファン15により導か
れ、一方、循環ファン15により吸引された空気を予熱
器14を介して溶融炉10の一次空気として用いられて
炭化物が溶融される。該溶融炉10で溶融された溶融灰
は冷却されて結晶スラグ化され、結晶化コンベヤ11に
てスラグホッパ12に貯留された後、トラック等で搬送
される。13は溶融炉10上部に設けた二次燃焼室13
で乾燥・炭化炉5で製造され溶融炉10に供給されたた
熱分解ガスを、前記一次空気及び必要に応じてその途中
位置に供給された二次空気22により二次燃焼され85
0〜1300℃前後まで高温化されて前記乾燥・炭化炉
5と改質装置7に供給される。
【0030】また二次燃焼室13で二次燃焼された燃焼
排ガスは、乾燥・炭化炉5とともに改質装置7に送給さ
れる。この場合約850〜1100℃好ましくは、90
0〜1000℃に制御して乾燥・炭化炉5の熱源ガスと
して利用するのがよい。また乾燥・炭化炉5に供給され
た燃焼排ガスは、予熱器14、ガス冷却塔16、バグフ
ィルタ17、誘引ファン18を介して煙突19等より大
気に送出される。
排ガスは、乾燥・炭化炉5とともに改質装置7に送給さ
れる。この場合約850〜1100℃好ましくは、90
0〜1000℃に制御して乾燥・炭化炉5の熱源ガスと
して利用するのがよい。また乾燥・炭化炉5に供給され
た燃焼排ガスは、予熱器14、ガス冷却塔16、バグフ
ィルタ17、誘引ファン18を介して煙突19等より大
気に送出される。
【0031】かかるシステムにおいては、乾燥・炭化炉
5を乾燥機として使用する場合には、間接乾燥式ロータ
リーキルン型の乾燥・炭化炉5の炉鉄皮温度を約200
〜400℃、回転数を約2〜3rpm程度に制御する。
一方乾燥・炭化炉5を炭化炉として使用する場合には、
炉鉄皮温度を約500〜700℃、回転数を約1〜2r
pm程度に制御することにより、高水分を含んだ下水汚
泥等の有機系廃棄物1は石灰(Ca(OH)2)等の脱
硫剤2とともに圧送ポンプ4により乾燥・炭化炉5に供
給され、乾燥物26または炭化物27として選択的に取
り出し有効利用される。また、選択的に取り出した炭化
物27は、乾燥物/炭化物供給機9により熱分解ガス燃
焼式溶融炉10に供給し、溶融後、結晶化コンベヤ11
で結晶化スラグ粒塊物28として取り出すことも可能で
あることは前記した通りである。
5を乾燥機として使用する場合には、間接乾燥式ロータ
リーキルン型の乾燥・炭化炉5の炉鉄皮温度を約200
〜400℃、回転数を約2〜3rpm程度に制御する。
一方乾燥・炭化炉5を炭化炉として使用する場合には、
炉鉄皮温度を約500〜700℃、回転数を約1〜2r
pm程度に制御することにより、高水分を含んだ下水汚
泥等の有機系廃棄物1は石灰(Ca(OH)2)等の脱
硫剤2とともに圧送ポンプ4により乾燥・炭化炉5に供
給され、乾燥物26または炭化物27として選択的に取
り出し有効利用される。また、選択的に取り出した炭化
物27は、乾燥物/炭化物供給機9により熱分解ガス燃
焼式溶融炉10に供給し、溶融後、結晶化コンベヤ11
で結晶化スラグ粒塊物28として取り出すことも可能で
あることは前記した通りである。
【0032】一方、乾燥・炭化炉5で発生する熱分解ガ
スは、循環ファン15により熱分解ガス燃焼式溶融炉1
0に供給され、完全燃焼し、炉内を約1400〜170
0℃とし、燃焼パターンを熱分解ガス燃焼−溶融炉を還
元、二次燃焼室で二段燃焼し、NOx、CO、DXNの
同時低減化を図る。また、二次燃焼室13では二次空気
の吹き込み量を制御して二次燃焼室出口温度が約900
℃〜1000℃になるように制御を行う。
スは、循環ファン15により熱分解ガス燃焼式溶融炉1
0に供給され、完全燃焼し、炉内を約1400〜170
0℃とし、燃焼パターンを熱分解ガス燃焼−溶融炉を還
元、二次燃焼室で二段燃焼し、NOx、CO、DXNの
同時低減化を図る。また、二次燃焼室13では二次空気
の吹き込み量を制御して二次燃焼室出口温度が約900
℃〜1000℃になるように制御を行う。
【0033】ここで、前記乾燥・炭化炉5の好適な一実
施例として図11に示すロータリーキルン型乾燥・炭化
炉につき説明する。図11において、かかる乾燥・炭化
炉5は、燃焼室57、熱供給空間56a、56b、循環
ファン、乾燥・炭化室55a、55bから構成される。
前記乾燥・炭化室55a、55bは円筒形状のロータリ
ーキルンで形成され、該乾燥・炭化室55a、55bを
包皮するように熱供給空間56a、56bが具備され、
該熱供給空間56a、56bはダクト58により連結さ
れている。該熱供給空間は一または複数設けることが可
能であるが、本実施形態のように2室に分割して配設す
ることが望ましい。
施例として図11に示すロータリーキルン型乾燥・炭化
炉につき説明する。図11において、かかる乾燥・炭化
炉5は、燃焼室57、熱供給空間56a、56b、循環
ファン、乾燥・炭化室55a、55bから構成される。
前記乾燥・炭化室55a、55bは円筒形状のロータリ
ーキルンで形成され、該乾燥・炭化室55a、55bを
包皮するように熱供給空間56a、56bが具備され、
該熱供給空間56a、56bはダクト58により連結さ
れている。該熱供給空間は一または複数設けることが可
能であるが、本実施形態のように2室に分割して配設す
ることが望ましい。
【0034】そして、前記廃棄物出口側に位置する熱供
給空間56bは前記燃焼室57と配管により接続され、
該燃焼室57により生成された高温ガスが熱供給空間5
6bに導入されるように構成されている。このとき、前
記高温ガスは、前記熱供給空間が廃棄物移送軸方向に複
数域存在するように導入する。つまり、前記熱供給空間
が複数の温度帯を有し、これに伴い前記乾燥・炭化室8
内が所定の温度帯を形成するように、前記高温ガスの温
度、供給量を制御する。
給空間56bは前記燃焼室57と配管により接続され、
該燃焼室57により生成された高温ガスが熱供給空間5
6bに導入されるように構成されている。このとき、前
記高温ガスは、前記熱供給空間が廃棄物移送軸方向に複
数域存在するように導入する。つまり、前記熱供給空間
が複数の温度帯を有し、これに伴い前記乾燥・炭化室8
内が所定の温度帯を形成するように、前記高温ガスの温
度、供給量を制御する。
【0035】好適には、前記乾燥・炭化室56aの雰囲
気温度が約200℃以下、前記乾燥・炭化室56bの雰
囲気温度が約500℃程度となるように制御するとよ
く、これにより該乾燥・炭化室56a内に乾燥ゾーンA
が形成され、前記乾燥・炭化室56bに炭化ゾーンBが
形成されることとなり、前記熱分解ガスの熱回収が効率
良く行われ、助燃料を削減することができ延いてはラン
ニングコストを低減することが可能となる。また、前記
熱供給空間56bの直近に設けられた燃焼室57は、燃
焼バーナ、脱硫剤投入口及び熱分解ガス導入口が具備さ
れて、前記乾燥・炭化室55a、55bにて発生した熱
分解ガスを燃焼させて所定温度の高温ガスを生成する構
成となっている。
気温度が約200℃以下、前記乾燥・炭化室56bの雰
囲気温度が約500℃程度となるように制御するとよ
く、これにより該乾燥・炭化室56a内に乾燥ゾーンA
が形成され、前記乾燥・炭化室56bに炭化ゾーンBが
形成されることとなり、前記熱分解ガスの熱回収が効率
良く行われ、助燃料を削減することができ延いてはラン
ニングコストを低減することが可能となる。また、前記
熱供給空間56bの直近に設けられた燃焼室57は、燃
焼バーナ、脱硫剤投入口及び熱分解ガス導入口が具備さ
れて、前記乾燥・炭化室55a、55bにて発生した熱
分解ガスを燃焼させて所定温度の高温ガスを生成する構
成となっている。
【0036】図2は図1の別の実施形態にかかり、汚泥
等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造工
程にゼオライト化設備、水砕スラグ製造設備を付加した
一実施形態を概略的に示す図である。図2において、本
システムは、前述のシステムにおける結晶化コンベヤ1
1の代わりに水砕コンベヤ29を取り付け、溶融スラグ
を水砕スラグ32または、破砕機30、ゼオライト化設
備31により人工ゼオライト33として取り出すシステ
ムである。ここで、人工ゼオライト33は、土壌改良
材、土壌解毒材や吸着材や触媒等広範な有効利用用途を
有している。
等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造工
程にゼオライト化設備、水砕スラグ製造設備を付加した
一実施形態を概略的に示す図である。図2において、本
システムは、前述のシステムにおける結晶化コンベヤ1
1の代わりに水砕コンベヤ29を取り付け、溶融スラグ
を水砕スラグ32または、破砕機30、ゼオライト化設
備31により人工ゼオライト33として取り出すシステ
ムである。ここで、人工ゼオライト33は、土壌改良
材、土壌解毒材や吸着材や触媒等広範な有効利用用途を
有している。
【0037】また、図3、図4及び図5は本発明の熱分
解ガス燃焼式溶融炉において、燃焼と溶融を同一装置で
行い、加えて従来の再溶融結晶化工程を省くことを可能
にした、試験データを説明するものである。
解ガス燃焼式溶融炉において、燃焼と溶融を同一装置で
行い、加えて従来の再溶融結晶化工程を省くことを可能
にした、試験データを説明するものである。
【0038】図3は、下水汚泥焼却灰2成分系(CaO
−SiO2)の融点のデータを表す図である。乾燥・炭
化炉に石灰(Ca(OH)2)等の脱硫剤を供給し、炉
内脱硫を行うのと同時に、脱硫剤により炭化物中の灰分
塩基度(CaO/SiO2)調整を行うことにより、溶
融温度を低減化することができる。図3において、塩基
度を変化させてスラグの融点が変わる状況を示した試験
データをプロットした。代表的な数値データを表1に掲
げるが、例えば、一般的な高分子系脱水ケーキの性状T
1は塩基度が0.15程度であるが、これを炉内脱硫す
ることにより塩基度をT2の0.45程度まで向上する
ことができる。図3によれば、灰の塩基度が0.45近
傍で灰溶融炉における溶融温度を極小化することができ
る。
−SiO2)の融点のデータを表す図である。乾燥・炭
化炉に石灰(Ca(OH)2)等の脱硫剤を供給し、炉
内脱硫を行うのと同時に、脱硫剤により炭化物中の灰分
塩基度(CaO/SiO2)調整を行うことにより、溶
融温度を低減化することができる。図3において、塩基
度を変化させてスラグの融点が変わる状況を示した試験
データをプロットした。代表的な数値データを表1に掲
げるが、例えば、一般的な高分子系脱水ケーキの性状T
1は塩基度が0.15程度であるが、これを炉内脱硫す
ることにより塩基度をT2の0.45程度まで向上する
ことができる。図3によれば、灰の塩基度が0.45近
傍で灰溶融炉における溶融温度を極小化することができ
る。
【0039】
【表 1】
【0040】図4は下水汚泥焼却灰3成分系(CaO−
SiO2−Al2O3)の結晶化領域を表す図である。
図4において、図中陰影部分で示すように、前記脱硫剤
による炭化物中の灰分塩基度調整により、CaO−Si
O2−Al2O3の3成分系の性状においては、結晶化
促進が良好となるアノーサイト領域に組成を調整(表1
のT3)することができ、スラグを一定以上の塊大で、
徐冷処理することでスラグの結晶化が促進でき、再加熱
等の後工程が不要となったことが理解できる。
SiO2−Al2O3)の結晶化領域を表す図である。
図4において、図中陰影部分で示すように、前記脱硫剤
による炭化物中の灰分塩基度調整により、CaO−Si
O2−Al2O3の3成分系の性状においては、結晶化
促進が良好となるアノーサイト領域に組成を調整(表1
のT3)することができ、スラグを一定以上の塊大で、
徐冷処理することでスラグの結晶化が促進でき、再加熱
等の後工程が不要となったことが理解できる。
【0041】図5は、高分子系脱水ケーキ(下水汚泥)
におけるコンベヤ滞留時間と結晶化度の実機データを示
す図である。上記領域の組成の焼却灰では、再加熱(7
00℃:1h+900℃:1h)等の温度管理をするこ
となく、図5の通り2.4t/d灰溶融炉実証機運転結
果より、結晶化コンベヤ耐熱パン上のスラグ塊大の管理
(結晶化コンベヤ送り速度を制御)をすることで結晶化
が可能であった。
におけるコンベヤ滞留時間と結晶化度の実機データを示
す図である。上記領域の組成の焼却灰では、再加熱(7
00℃:1h+900℃:1h)等の温度管理をするこ
となく、図5の通り2.4t/d灰溶融炉実証機運転結
果より、結晶化コンベヤ耐熱パン上のスラグ塊大の管理
(結晶化コンベヤ送り速度を制御)をすることで結晶化
が可能であった。
【0042】次に、本発明に係る汚泥等有機系廃棄物を
原料とする多品種資源化製品の製造工程における制御系
を含むシステムにつき図6乃至図9を用いて説明する。
図6乃至図9において、図1及び図2と基本的構成はほ
ぼ同様であるが、改質工程、ゼオライト化設備、水砕ス
ラグ製造設備等の付加要素を省略した構成となってい
る。尚、夫々の制御手段における好適な設定値を図10
に示している。
原料とする多品種資源化製品の製造工程における制御系
を含むシステムにつき図6乃至図9を用いて説明する。
図6乃至図9において、図1及び図2と基本的構成はほ
ぼ同様であるが、改質工程、ゼオライト化設備、水砕ス
ラグ製造設備等の付加要素を省略した構成となってい
る。尚、夫々の制御手段における好適な設定値を図10
に示している。
【0043】(実施例1)図6に示される本実施例1は
主として乾燥物(乾燥ケーキ)の製造にかかる運転制御
を行うシステムであり、乾燥・炭化炉速度制御手段SI
C1、乾燥・炭化炉温度制御手段TIC1、乾燥・炭化
炉圧力制御手段PIC1、バグフィルタ温度制御手段T
IC2、二次燃焼炉・溶融炉温度制御手段TIC3を主
用制御手段として運転制御している。まず、かかる製造
システムでは、圧送ポンプ4により供給された廃棄物
は、乾燥・炭化炉5に具備される速度制御手段SIC1
により回転数が約2rpmとなるように制御された乾燥
・炭化炉5にて乾燥処理が施される。
主として乾燥物(乾燥ケーキ)の製造にかかる運転制御
を行うシステムであり、乾燥・炭化炉速度制御手段SI
C1、乾燥・炭化炉温度制御手段TIC1、乾燥・炭化
炉圧力制御手段PIC1、バグフィルタ温度制御手段T
IC2、二次燃焼炉・溶融炉温度制御手段TIC3を主
用制御手段として運転制御している。まず、かかる製造
システムでは、圧送ポンプ4により供給された廃棄物
は、乾燥・炭化炉5に具備される速度制御手段SIC1
により回転数が約2rpmとなるように制御された乾燥
・炭化炉5にて乾燥処理が施される。
【0044】このとき、前記乾燥・炭化炉5内の圧力は
約−50〜−10mmAqとなるように圧力制御手段P
IC1により燃焼排ガスの系外への排出量を制御される
とともに、炉内温度が乾燥工程に適した約250〜30
0℃となるように、温度制御手段TIC1により後述す
る二次燃焼室への燃料供給量を制御されて鉄皮温度を約
300〜350℃に保持している。そして、該乾燥・炭
化炉5内で所定時間乾燥処理を施されたて生成した乾燥
ケーキは貯留ホッパ8aに貯留された後に乾燥物26と
して回収、再利用される。
約−50〜−10mmAqとなるように圧力制御手段P
IC1により燃焼排ガスの系外への排出量を制御される
とともに、炉内温度が乾燥工程に適した約250〜30
0℃となるように、温度制御手段TIC1により後述す
る二次燃焼室への燃料供給量を制御されて鉄皮温度を約
300〜350℃に保持している。そして、該乾燥・炭
化炉5内で所定時間乾燥処理を施されたて生成した乾燥
ケーキは貯留ホッパ8aに貯留された後に乾燥物26と
して回収、再利用される。
【0045】一方、前記乾燥・炭化炉5にて発生した熱
分解ガスは、循環ファン15により二次燃焼室13に送
給され、ここで完全燃焼される。該二次燃焼室13には
二次空気22、脱硫剤61及び助燃料62の供給口が具
備されているが、該燃料の供給量は熱分解ガスが前記温
度設定となるように制御されている。このとき、二次燃
焼室13の熱分解ガス排出側に設けられたバルブ42は
開、バルブ43は閉として第1の導入ライン63を開放
状態とし、前記二次燃焼室13にて発生した燃焼排ガス
が前記乾燥・炭化炉5に送給され、熱回収されるように
構成されている。尚、前記二次燃焼室13の下方に配設
される溶融炉10は停止状態となっている。
分解ガスは、循環ファン15により二次燃焼室13に送
給され、ここで完全燃焼される。該二次燃焼室13には
二次空気22、脱硫剤61及び助燃料62の供給口が具
備されているが、該燃料の供給量は熱分解ガスが前記温
度設定となるように制御されている。このとき、二次燃
焼室13の熱分解ガス排出側に設けられたバルブ42は
開、バルブ43は閉として第1の導入ライン63を開放
状態とし、前記二次燃焼室13にて発生した燃焼排ガス
が前記乾燥・炭化炉5に送給され、熱回収されるように
構成されている。尚、前記二次燃焼室13の下方に配設
される溶融炉10は停止状態となっている。
【0046】そして、前記乾燥・炭化炉5により熱回収
されて冷却された燃焼排ガスは白煙防止器60、ガス冷
却塔16を経てバグフィルタ17に導入され、除塵され
た後に煙突19より系外へ排出される。前記バグフィル
タ17には温度制御手段TIC2が具備されており、該
バグフィルタ17入口温度が約200℃以下となるよう
に前記ガス冷却塔16への冷却水23の供給量を調整す
る。
されて冷却された燃焼排ガスは白煙防止器60、ガス冷
却塔16を経てバグフィルタ17に導入され、除塵され
た後に煙突19より系外へ排出される。前記バグフィル
タ17には温度制御手段TIC2が具備されており、該
バグフィルタ17入口温度が約200℃以下となるよう
に前記ガス冷却塔16への冷却水23の供給量を調整す
る。
【0047】(実施例2)図7に示される実施例2は炭
化物の製造にかかる運転制御を行うシステムである。
尚、本実施例以下、前記実施例1とほぼ同様の構成であ
る部分については主要構成及びフローの説明を省略す
る。かかる実施例2では、乾燥・炭化炉5を、速度制御
手段SIC1により回転数が約2rpmなるように制御
するとともに、炉出口側圧力が約−50〜−10mmA
qとなるように圧力制御手段PIC1を制御する。ま
た、このとき前記乾燥・炭化炉5の鉄皮温度が約650
〜700℃となるように二次燃焼室13への燃料供給量
を制御している。そして、前記乾燥・炭化炉5から排出
される炭化物を炭化物ホッパ8bに貯留し、炭化物27
として回収、再利用する。
化物の製造にかかる運転制御を行うシステムである。
尚、本実施例以下、前記実施例1とほぼ同様の構成であ
る部分については主要構成及びフローの説明を省略す
る。かかる実施例2では、乾燥・炭化炉5を、速度制御
手段SIC1により回転数が約2rpmなるように制御
するとともに、炉出口側圧力が約−50〜−10mmA
qとなるように圧力制御手段PIC1を制御する。ま
た、このとき前記乾燥・炭化炉5の鉄皮温度が約650
〜700℃となるように二次燃焼室13への燃料供給量
を制御している。そして、前記乾燥・炭化炉5から排出
される炭化物を炭化物ホッパ8bに貯留し、炭化物27
として回収、再利用する。
【0048】(実施例3)次に、図8に示される実施例
3として結晶化スラグの製造にかかる運転制御を行うシ
ステムを説明する。本実施例3では、乾燥・炭化炉5
を、回転数が約2rpmとなるように速度制御手段SI
C1により回転数制御し、炉出口側圧力が約−10〜5
0mmAqとなるように圧力制御手段PIC1により制
御し、さらに炉鉄皮温度が約650〜700℃となるよ
うに温度制御手段TIC1により二次燃焼室13への燃
料供給量を制御する。また、前記乾燥・炭化炉5より排
出された炭化物は炭化物ホッパ8bに貯留され、炭化物
供給機9bにより溶融炉10へ供給される。該溶融炉1
0では、温度制御手段TIC3により二次燃焼室13の
温度が約1400〜1500℃となるように酸化剤供給
装置20からの酸化剤供給量を制御されながら溶融が進
行し、溶融スラグとして結晶化コンベヤ11に導入され
徐冷されてスラグホッパ12に貯留され、結晶化スラグ
28として回収、再利用される。
3として結晶化スラグの製造にかかる運転制御を行うシ
ステムを説明する。本実施例3では、乾燥・炭化炉5
を、回転数が約2rpmとなるように速度制御手段SI
C1により回転数制御し、炉出口側圧力が約−10〜5
0mmAqとなるように圧力制御手段PIC1により制
御し、さらに炉鉄皮温度が約650〜700℃となるよ
うに温度制御手段TIC1により二次燃焼室13への燃
料供給量を制御する。また、前記乾燥・炭化炉5より排
出された炭化物は炭化物ホッパ8bに貯留され、炭化物
供給機9bにより溶融炉10へ供給される。該溶融炉1
0では、温度制御手段TIC3により二次燃焼室13の
温度が約1400〜1500℃となるように酸化剤供給
装置20からの酸化剤供給量を制御されながら溶融が進
行し、溶融スラグとして結晶化コンベヤ11に導入され
徐冷されてスラグホッパ12に貯留され、結晶化スラグ
28として回収、再利用される。
【0049】一方、前記溶融炉10にて発生した燃焼排
ガスは二次燃焼室13にて完全分解され、該燃焼排ガス
は閉に設定されたバルブ42により開放された第1の導
入ライン63を介して前記乾燥・炭化路5へ送給され
る。ここで熱回収された排ガスは白煙防止器60、ガス
冷却塔16を経てバグフィルタ17に導入され、除塵さ
れた後に煙突19より系外へ排出される。前記バグフィ
ルタ17には温度制御手段TIC2が具備されており、
該バグフィルタ17入口温度が約200℃以下となるよ
うに前記ガス冷却塔16への冷却水23の供給量を調整
する。
ガスは二次燃焼室13にて完全分解され、該燃焼排ガス
は閉に設定されたバルブ42により開放された第1の導
入ライン63を介して前記乾燥・炭化路5へ送給され
る。ここで熱回収された排ガスは白煙防止器60、ガス
冷却塔16を経てバグフィルタ17に導入され、除塵さ
れた後に煙突19より系外へ排出される。前記バグフィ
ルタ17には温度制御手段TIC2が具備されており、
該バグフィルタ17入口温度が約200℃以下となるよ
うに前記ガス冷却塔16への冷却水23の供給量を調整
する。
【0050】(実施例4)図9に示される実施例4は、
溶融炉の単独運転制御を行うシステムである。かかる実
施例4は、炭化物ホッパ8bに貯留された炭化物を炭化
物供給機9bにより溶融炉に適宜供給しながら運転を行
う。溶融炉10では、上部に配設される二次燃焼室13
内温度が約1400〜1500℃となるように温度制御
手段TIC3により酸化剤供給量を制御しながら溶融が
行われる。そして、排出される溶融スラグは結晶化コン
ベヤ11、スラグホッパ12を介して結晶化スラグとし
て回収・再利用される。
溶融炉の単独運転制御を行うシステムである。かかる実
施例4は、炭化物ホッパ8bに貯留された炭化物を炭化
物供給機9bにより溶融炉に適宜供給しながら運転を行
う。溶融炉10では、上部に配設される二次燃焼室13
内温度が約1400〜1500℃となるように温度制御
手段TIC3により酸化剤供給量を制御しながら溶融が
行われる。そして、排出される溶融スラグは結晶化コン
ベヤ11、スラグホッパ12を介して結晶化スラグとし
て回収・再利用される。
【0051】一方、前記溶融炉10にて発生した燃焼排
ガスは、二次燃焼室13にて二次空気22、脱硫剤61
及び燃料を供給されながら完全燃焼され排出される。本
実施例では、バルブ42が閉、バルブ43が開に制御さ
れて第2の導入ライン64が開放され、前記排ガスは直
接ガス冷却塔16に送給されることとなる。そして、温
度制御手段TIC2により約200℃以下となるように
冷却水を供給されて所定温度まで冷却された後、バグフ
ィルタ17を経て煙突より系外へ排出される。
ガスは、二次燃焼室13にて二次空気22、脱硫剤61
及び燃料を供給されながら完全燃焼され排出される。本
実施例では、バルブ42が閉、バルブ43が開に制御さ
れて第2の導入ライン64が開放され、前記排ガスは直
接ガス冷却塔16に送給されることとなる。そして、温
度制御手段TIC2により約200℃以下となるように
冷却水を供給されて所定温度まで冷却された後、バグフ
ィルタ17を経て煙突より系外へ排出される。
【0052】さて、実施例1乃至4において夫々のラン
ニングコストを比較すると、乾燥物の製造に係る実施例
1が約11千円/汚泥tと最も安価であり、炭化物の製
造に係る実施例2が約15千円/汚泥tで、結晶化スラ
グの製造に係る実施例3及び4がともに22千円/汚泥
tと最も高価となる。しかしながら、緑農地利用に限定
される乾燥物に比して炭化物は緑農地、建設資材利用と
利用用途が広く、さらに結晶化スラグにおいては建設用
資材利用として最も信頼性があるという実績があるた
め、夫々コストと需要に見合った運転制御を選択すると
よい。前記溶融炉単独運転を適宜選択することで、シス
テム全体を停止させることなく乾燥・炭化炉のメンテナ
ンスを行うことができる。かかる製造システムを利用す
ることにより、従来の汚泥焼却システムに比べて略同じ
イニシャルコストで有価物を回収することができ効率良
いシステムを構築することができる。
ニングコストを比較すると、乾燥物の製造に係る実施例
1が約11千円/汚泥tと最も安価であり、炭化物の製
造に係る実施例2が約15千円/汚泥tで、結晶化スラ
グの製造に係る実施例3及び4がともに22千円/汚泥
tと最も高価となる。しかしながら、緑農地利用に限定
される乾燥物に比して炭化物は緑農地、建設資材利用と
利用用途が広く、さらに結晶化スラグにおいては建設用
資材利用として最も信頼性があるという実績があるた
め、夫々コストと需要に見合った運転制御を選択すると
よい。前記溶融炉単独運転を適宜選択することで、シス
テム全体を停止させることなく乾燥・炭化炉のメンテナ
ンスを行うことができる。かかる製造システムを利用す
ることにより、従来の汚泥焼却システムに比べて略同じ
イニシャルコストで有価物を回収することができ効率良
いシステムを構築することができる。
【0053】
【発明の効果】以上説明したように、本発明により、汚
泥等の有機系廃棄物から、乾燥物、炭化物、スラグ粒塊
物等の多品種の資源化製品を季節ないし、周辺事情に応
じ、必要量を必要形態毎に取り出すことが可能である。
また、本発明により、乾燥機と炭化炉を一体化した乾燥
・炭化炉、炭化炉における熱分解ガスの燃焼炉と溶融炉
を一体化した熱分解ガス燃焼式溶融炉、更には排ガス処
理設備の共通化により、機器点数を大幅に低減化するこ
とが可能である。
泥等の有機系廃棄物から、乾燥物、炭化物、スラグ粒塊
物等の多品種の資源化製品を季節ないし、周辺事情に応
じ、必要量を必要形態毎に取り出すことが可能である。
また、本発明により、乾燥機と炭化炉を一体化した乾燥
・炭化炉、炭化炉における熱分解ガスの燃焼炉と溶融炉
を一体化した熱分解ガス燃焼式溶融炉、更には排ガス処
理設備の共通化により、機器点数を大幅に低減化するこ
とが可能である。
【0054】また、本発明により、乾燥・炭化炉の回転
数制御(滞留時間制御)や温度制御により、乾燥物また
は炭化物を必要な形態で取り出すことが可能である。更
に、本発明によれば、熱分解ガス燃焼式溶融炉は、炭化
炉における熱分解ガスの燃焼炉としても乾燥物/炭化物
の溶融炉としても利用可能である。また、本発明によれ
ば、水蒸気含有量の高い熱分解ガス燃焼式溶融炉の排ガ
スにより炭化物を改質(賦活)することにより、比表面
積、細孔径を拡大でき、ダイオキシン等の吸着剤として
の物性を高めることが可能である。
数制御(滞留時間制御)や温度制御により、乾燥物また
は炭化物を必要な形態で取り出すことが可能である。更
に、本発明によれば、熱分解ガス燃焼式溶融炉は、炭化
炉における熱分解ガスの燃焼炉としても乾燥物/炭化物
の溶融炉としても利用可能である。また、本発明によれ
ば、水蒸気含有量の高い熱分解ガス燃焼式溶融炉の排ガ
スにより炭化物を改質(賦活)することにより、比表面
積、細孔径を拡大でき、ダイオキシン等の吸着剤として
の物性を高めることが可能である。
【0055】更に本発明によれば乾燥・炭化炉に石灰
(Ca(OH)2)等の脱硫剤を供給し、炉内脱硫を行
うのと同時に、脱硫剤により炭化物中の灰分塩基度(C
aO/SiO2)調整を行うことにより、溶融温度を低
減化することができる。更に、本発明によれば脱硫剤に
よる炭化物中の灰分塩基度調整により、 CaO−Si
O2−Al2O3の3成分系の性状においては、結晶化
促進が良好となるアノーサイト領域に組成を調整するこ
とができ、スラグを一定以上の塊大で、徐冷処理するこ
とでスラグの結晶化が促進でき、再加熱することなく、
結晶化コンベヤ上のスラグ塊大の管理が可能である。
(Ca(OH)2)等の脱硫剤を供給し、炉内脱硫を行
うのと同時に、脱硫剤により炭化物中の灰分塩基度(C
aO/SiO2)調整を行うことにより、溶融温度を低
減化することができる。更に、本発明によれば脱硫剤に
よる炭化物中の灰分塩基度調整により、 CaO−Si
O2−Al2O3の3成分系の性状においては、結晶化
促進が良好となるアノーサイト領域に組成を調整するこ
とができ、スラグを一定以上の塊大で、徐冷処理するこ
とでスラグの結晶化が促進でき、再加熱することなく、
結晶化コンベヤ上のスラグ塊大の管理が可能である。
【0056】従って、本発明によれば、溶融炉における
溶融温度が低減できること、再加熱等の温度管理が不要
であることから、結晶化スラグを得る為のエネルギー
(助燃量等)を低減化可能である。(約30%) 即ち、本発明により、汚泥等有機系廃棄物を原料とする
乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等の多品種資源化
製品を、需要の変動に応じて、品種の選択及び同時に多
品種の製造が可能で、設備投資額を削減しながら、品種
ごとの能力の制約が少なく、エネルギーを節減して製造
する方法及びシステムの提供を可能にした。
溶融温度が低減できること、再加熱等の温度管理が不要
であることから、結晶化スラグを得る為のエネルギー
(助燃量等)を低減化可能である。(約30%) 即ち、本発明により、汚泥等有機系廃棄物を原料とする
乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物等の多品種資源化
製品を、需要の変動に応じて、品種の選択及び同時に多
品種の製造が可能で、設備投資額を削減しながら、品種
ごとの能力の制約が少なく、エネルギーを節減して製造
する方法及びシステムの提供を可能にした。
【0057】また、貯留ホッパ及び第1、第2の導入ラ
インを設けて前記乾燥・炭化炉と溶融炉及び二次燃焼室
とが、同時運転、若しくは時間差をもたせて運転可能な
ように構成することにより、夫々の回収物量に応じた運
転を容易に行うことができる。さらに、前夫々が単独運
転可能に構成されているため、システム全体を停止させ
ることなくかかるシステムのメンテナンス等を行うこと
ができ運転効率の低下を防ぐことができる。
インを設けて前記乾燥・炭化炉と溶融炉及び二次燃焼室
とが、同時運転、若しくは時間差をもたせて運転可能な
ように構成することにより、夫々の回収物量に応じた運
転を容易に行うことができる。さらに、前夫々が単独運
転可能に構成されているため、システム全体を停止させ
ることなくかかるシステムのメンテナンス等を行うこと
ができ運転効率の低下を防ぐことができる。
【図1】 本発明に係る汚泥等有機系廃棄物を原料とす
る多品種資源化製品の製造工程の一実施形態を概略的に
示す図である。
る多品種資源化製品の製造工程の一実施形態を概略的に
示す図である。
【図2】 本発明に係る汚泥等有機系廃棄物を原料とす
る多品種資源化製品の製造工程にゼオライト化設備、水
砕スラグ製造設備を付加した一実施形態を概略的に示す
図である。
る多品種資源化製品の製造工程にゼオライト化設備、水
砕スラグ製造設備を付加した一実施形態を概略的に示す
図である。
【図3】 下水汚泥焼却灰2成分系(CaO−Si
O2)の融点のデータを表す図である。
O2)の融点のデータを表す図である。
【図4】 下水汚泥焼却灰3成分系(CaO−SiO2
−Al2O3)の結晶化領域を表す図である。
−Al2O3)の結晶化領域を表す図である。
【図5】 高分子系脱水ケーキ(下水汚泥)におけるコ
ンベヤ滞留時間と結晶化度の実機データを示す図であ
る。
ンベヤ滞留時間と結晶化度の実機データを示す図であ
る。
【図6】 本発明の実施例1にかかる乾燥物を製造する
運転制御システムの概略図である。
運転制御システムの概略図である。
【図7】 本発明の実施例2にかかる炭化物を製造する
運転制御システムの概略図である。
運転制御システムの概略図である。
【図8】 本発明の実施例3にかかる結晶化スラグを製
造する運転制御システムの概略図である。
造する運転制御システムの概略図である。
【図9】 本発明の実施例4にかかる溶融炉を単独運転
する場合の制御システムの概略図である。
する場合の制御システムの概略図である。
【図10】 図6乃至図9の実施例の夫々の制御手段に
おける好適な設定値を示す表図である。
おける好適な設定値を示す表図である。
【図11】 本実施形態に適用される乾燥・炭化炉の構
成図である。
成図である。
【図12】 従来の乾燥物、炭化物、スラグ粒塊物製造
設備の一実施形態を概略的に示す図である。
設備の一実施形態を概略的に示す図である。
1 汚泥等有機系廃棄物
2 脱硫剤
3 汚泥ホッパ
4 圧送ポンプ
5 乾燥・炭化炉
6 シールコンベヤ
7 改質設備
8 乾燥物/炭化物ホッパ
9 乾燥物/炭化物供給機
10 熱分解ガス燃焼式溶融炉
11 結晶化コンベヤ(徐冷コンベヤ)
12 スラグホッパ
13 二次燃焼室
14 予熱器
15 循環ファン
16 ガス冷却塔
17 バグフィルタ
18 誘引ファン
19 煙突
20 酸化剤供給装置
22 二次空気
23 冷却水
24 灰
25 排ガス
26 乾燥物
27 炭化物
28 溶融スラグ(結晶化スラグ)
29 水封コンベヤ
30 破砕機
31 ゼオライト化設備
32 水砕スラグ
33 人工ゼオライト
34 乾燥機
35 乾燥物ホッパ
36 ダスタ
37 コンデンサ
38 水エゼクタ
39 脱臭炉
40 熱源蒸気
41 熱源ドレン
44 乾燥物シールコンベヤ
45 炭化炉
46 炭化物ホッパ
47 燃焼炉
48 炭化物供給機
49 溶融炉
50 再燃バーナ
51 溶融助剤ホッパ
52 溶融助剤供給器
53 排煙処理塔
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
F23G 5/00 115 F23G 5/027 Z
5/027 5/04 A
5/04 7/00 104A
7/00 104 B09B 3/00 303J
303K
(72)発明者 甘利 猛
横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重
工業株式会社横浜研究所内
(72)発明者 本多 裕姫
横浜市金沢区幸浦一丁目8番地1 三菱重
工業株式会社横浜研究所内
(72)発明者 奥野 敏
横浜市中区錦町12番地 三菱重工業株式会
社横浜製作所内
Fターム(参考) 3K061 AA07 AA16 AB02 AB03 AC02
BA05 CA07 DA03 DA13 FA05
FA21
3K065 AA07 AA16 AB02 AB03 AC02
AC05 AC11 BA05 CA12
4D004 AA02 BA01 BA02 BA03 BA10
CA14 CA26 CA27 CA28 CA29
CA32 CA42 CA48 CA50 CB45
CC11 DA02 DA12
4D059 AA01 AA02 AA30 BB01 BB03
BB04 BB05 BB06 BD00 BK01
BK09 CC03 CC04 CC10 DA05
EB20
Claims (12)
- 【請求項1】 汚泥等有機系廃棄物を原料として、乾燥
物、炭化物若しくはスラグ粒塊物を製造する方法であっ
て、 汚泥等有機系廃棄物の乾燥工程のみを行うか、乾燥工程
と乾燥物の炭化工程とを逐次的に時間差を持って一つの
装置で行う第一の装置と、第一の装置の生成物の第一の
装置から発生した熱分解ガスによる燃焼工程と、乾燥物
若しくは炭化物の溶融工程とを一つの装置で行う第二の
装置と、第二の装置より溶融スラグを取り出してスラグ
粒塊物に冷却する工程を行う冷却装置よりなり、第一の
装置より乾燥物若しくは炭化物を抜き取るか、第二の装
置による次工程に供給するかを選択して搬送する選択的
搬送部を備え、前記選択的搬送部により、需要に応じて
乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物の抜き出しを選択
的に制御することを特徴とする汚泥等有機系廃棄物を原
料とする多品種資源化製品の製造方法。 - 【請求項2】 前記乾燥工程と炭化工程は、第一の装置
内で滞留時間と工程温度を変更していずれかを行うこと
を特徴とする請求項1記載の汚泥等有機系廃棄物を原料
とする多品種資源化製品の製造方法。 - 【請求項3】 前記炭化工程に改質工程が付帯し、改質
工程を経て炭化物の改質物として抜き取る方法であっ
て、燃焼・溶融工程の燃焼排ガスを炭化物に作用させ
て、炭化物を多孔質化することを特徴とする請求項1記
載の汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品
の製造方法。 - 【請求項4】 前記燃焼・溶融工程は同一装置内即ち第
二の装置に乾燥物若しくは炭化物及び炭化工程で発生し
た熱分解ガスを供給して、両工程を行う方法であって、
該工程の燃焼温度に応じ、乾燥物若しくは炭化物中の灰
分塩基度(CaO/SiO2)を調整してスラグ融点を
低下させることを特徴とする請求項1記載の汚泥等有機
系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造方法。 - 【請求項5】 前記冷却する工程はスラグ融点に応じて
冷却速度を調節することにより徐冷して行うか、溶融物
を水中に投入することにより造粒と冷却を同時に行うこ
とを特徴とする請求項1記載の汚泥等有機系廃棄物を原
料とする多品種資源化製品の製造方法。 - 【請求項6】 汚泥等有機系廃棄物を原料として、乾燥
物、炭化物若しくはスラグ粒塊物を製造するシステムで
あって、 汚泥等有機系廃棄物の乾燥工程のみを行うか、乾燥工程
と乾燥物の炭化工程とを逐次的に時間差を持って一つの
装置で行う第一の装置と、第一の装置の生成物の第一の
装置から発生した熱分解ガスによる燃焼工程と、乾燥物
若しくは炭化物の溶融工程とを一つの装置で行う第二の
装置と、第二の装置より溶融スラグを取り出してスラグ
粒塊物に冷却する工程を行う冷却装置よりなり、第一の
装置より乾燥物若しくは炭化物を抜き取るか、第二の装
置による次工程に供給するかを選択して搬送する選択的
搬送部とその制御部を備え、前記選択的搬送部により、
需要に応じて乾燥物、炭化物若しくはスラグ粒塊物を、
選択的に抜き出すよう制御する構成としたことを特徴と
する汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品
の製造システム。 - 【請求項7】 前記第二の装置にて発生した燃焼排ガス
を前記第一の装置に導く第一の導入ラインを設け、該第
一の装置にて燃焼排ガスの熱回収を行うことを特徴とす
る請求項6記載の汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品
種資源化製品の製造システム。 - 【請求項8】 前記第一の装置にて生成した乾燥物若し
くは炭化物を一時的に貯留する貯留部を備え、 前記第一の装置と前記第二の装置を時間差をもたせて夫
々が単独運転可能に構成されていることを特徴とする請
求項6記載の汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資
源化製品の製造システム。 - 【請求項9】 前記第二の装置にて発生した燃焼排ガス
を排ガス処理装置に導く第二の導入ラインを設け、前記
第一の装置の停止信号が検出されたときに、前記第二の
装置から発生した燃焼排ガスを前記第二の導入ラインに
より排ガス処理装置に送給することを特徴とする請求項
6記載の汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化
製品の製造システム。 - 【請求項10】 前記第一の装置に乾燥物若しくは炭化
物中の灰分塩基度(CaO/SiO2)を調整しながら
脱硫剤を供給する脱硫剤供給手段を設け、該第一の装置
内で脱硫を行うとともに該乾燥物若しくは炭化物のスラ
グ融点を低下させることを特徴とする請求項6記載の汚
泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造
システム。 - 【請求項11】 前記第一の装置にて、乾燥物若しくは
炭化物中のCaO−SiO2−Al2O3の3成分系が
アノーサイト領域に組成を有するように前記灰分塩基度
を調整することを特徴とする請求項10記載の汚泥等有
機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造システ
ム。 - 【請求項12】 前記第一の装置は改質装置を備え、改
質装置を経て炭化物の改質物として抜き取る分岐経路を
有し、前記改質装置は燃焼・溶融装置に接続している燃
焼排ガスを導入する経路を有し、前記分岐経路を経て導
入された炭化物が改質装置滞留中に前記燃焼排ガスに作
用して、炭化物を多孔質化した後、抜き出し可能なよう
に構成したことを特徴とする請求項6記載の汚泥等有機
系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造システ
ム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002157828A JP2003094097A (ja) | 2001-06-08 | 2002-05-30 | 汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造方法とそのシステム |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-173640 | 2001-06-08 | ||
JP2001173640 | 2001-06-08 | ||
JP2002157828A JP2003094097A (ja) | 2001-06-08 | 2002-05-30 | 汚泥等有機系廃棄物を原料とする多品種資源化製品の製造方法とそのシステム |
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JP (1) | JP2003094097A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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2002
- 2002-05-30 JP JP2002157828A patent/JP2003094097A/ja not_active Withdrawn
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