JP3105042U - リニアガイドチェーン - Google Patents

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茂▲盾▼ 李
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国際直線科技股▲分▼有限公司
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Abstract

【課題】 循環経路が湾曲した区域でボールの回動が阻害されるのを防ぎ、抗引部材の摺動により発生する摩擦力を低減し、成形しやすいリニアガイドチェーンの提供。
【解決手段】 円形断面を有する一対の抗引部材3と、抗引部材3間に架設された仕切り部4と、仕切り部4の間に回動自在に嵌合されたボール5とから成り、循環経路を構成するガイド溝内に抗引部材3が摺動可能に係合され、仕切り部4は、循環経路の回転中心寄りが薄く、循環経路の外周寄りが厚く、ボール5に対する接触部が凹状に湾曲した断面を有すると共に、循環経路の中心寄り端部の両側に切欠部7を形成してある。
【選択図】 図10

Description

本考案は、直線運動する物体を支持するリニアガイドチェーンに関する。
直線運動する物体を支持するリニアガイドチェーンは、図1及び図2に示すように、帯状の保持器Cに多数のボールBを回動自在に設置して構成され、物体を案内するガイドレールの収容溝内に循環して摺動するよう嵌め込まれる。
従来の保持器Cは、間隔をおいて平行に配置された左右一対の抗引部材Eを、仕切り部Aによって適宜間隔毎に連結し、仕切り部Aの間に円形の収納孔を形成して成り、各収納孔にそれぞれボールBを回動自在に嵌合してある。
このような保持器Cでは、仕切り部Aの近付くほど抗引部材Eの幅が広くなって、仕切り部Aに連結される連結片Dが形成され、仕切り部Aの近傍には曲がりにくい非可撓部分Fが発生する。
仕切り部A及び連結片Dの幅を広くすると、非可撓部分Fの長さが長くなり、その間の可撓部分Gが短くなるので、図3に示すように、循環移動する保持器Cの軌道が湾曲した区域Hで、保持器Cが十分に撓むことができず、大きな摩擦力が発生してしまう。
一方、仕切り部A及び連結片Dの幅を狭くすると、保持器Cが断裂しやすくなる。
また、仕切り部Aは、略円環状に形成されてボールBを包み込むようになっているので、ボールBの回動に伴って発生する摩擦力が増大し、しかも、軌道が湾曲した区域Hでは、隣り合う仕切り部Aの回転中心寄り端部NがボールBを挟持し、ボールBの回動が阻害される虞がある。
また、図4乃至図7に示すように、平行に配置された断面略四角形の抗引部材Mの間を、円盤状の仕切り部Kで適宜間隔毎に連結し、仕切り部Kで区切られた空間にボールJを回動自在に嵌合したリニアガイドチェーンが知られている(図6及び図7)。
このものは、断面が略四角形の抗引部材Mを、断面略四角形の収容溝Iに嵌め込んであるため、リニアガイドチェーンの摺動により大きい摩擦力が発生し、軌道の湾曲した区域において、仕切り部Kの挟み込みによりボールJの回動が阻害されるのを防ぐことができない。
さらに、仕切り部Kの中央部にボールJを保持するための凹溝Lがあるため、射出成形し難く、成形後に変形しやすいという欠点がある。
本考案が解決しようとする課題は、循環経路が湾曲した区域でボールの回動が阻害されるのを防ぎ、抗引部材が収容溝を摺動することにより発生する摩擦力を低減し、成形しやすいリニアガイドチェーンを提供することにある。
本考案のリニアガイドチェーンは、平行に配置された一対の抗引部材と、これら抗引部材間に適宜間隔毎に架設された多数の仕切り部と、該仕切り部の間に形成された収納孔にそれぞれ回動自在に嵌合されたボールとから成り、循環経路を構成するガイド溝内に前記抗引部材が摺動可能に係合され、前記抗引部材は前記ガイド溝に線接触し、前記仕切り部の両側は連結部を介して前記抗引部材に接続され、前記連結部と抗引部材及び仕切り部との接続部分の面積が、前記抗引部材の断面積のほぼ2倍であり、前記仕切り部は、前記循環経路の回転中心寄りが薄く、循環経路の外周寄りが厚く、且つ、前記ボールに対する接触部が凹状に湾曲した断面を有すると共に、前記循環経路の中心寄り端部の両側に切欠部を形成してある。
以下の構成を採用することがある。
前記抗引部材は円形断面を有し、前記連結部と抗引部材との接続部分の厚みを、前記抗引部材の外径よりも小さくした構成。
前記連結部と抗引部材との接続部分の面積を、前記抗引部材の断面積のほぼ2倍とした構成。
前記仕切り部は、前記循環経路の回転中心寄りが薄く、循環経路の外周寄りが厚く、且つ、前記ボールに対する接触面が弧状に湾曲した断面を有する構成。
前記仕切り部の前記ボールに対する接触部の断面が、ボールの半径よりも大きい曲率半径の弧状に湾曲し、前記ボールが前記仕切り部に点接触している構成。
前記仕切り部は、その断面において、前記ボールに対する接触面が略弧状に湾曲し、該仕切り部と前記ボールとの接触点が循環回転時に前記ボールの中心位置に維持される構成。
前記仕切り部は、その断面において、前記ボールに対する接触面が略弧状に湾曲し、前記ボールが前記循環経路の湾曲した区域にある時、前記仕切り部による挟み込みに対する受容力を増した構成。
前記連結部よりも循環経路の中心寄りにおいて、前記仕切り部の両側に切欠部を形成した構成。
前記両側の連結部が、該連結部の基部を結ぶ直線に対して交差して、且つ、互いに平行に延び、一対の抗引部材がこの直線を挟んで両側に配置された構成。
前記抗引部材は、短尺のものを互いに間隙をあけて軸方向に多数並置してある構成。
本考案によれば、抗引部材がガイド溝に線接触しているので、抗引部材がガイド溝に沿って摺動する際に発生する摩擦力を抑えることができる。
また、仕切り部の厚みを外周側が厚く、中心寄りが薄くなるよう形成してあるため、循環経路の湾曲した区域においても、仕切り部がボールを挟み付ける力が小さくて済み、このため、循環経路の湾曲した区域でもボールがスムーズに回動する。
さらに、仕切り部の中心寄り端部の両側に切欠部を形成したので、仕切り部の断面形状と相俟って、ボールを挟み付ける力がいっそう弱くなってボールが回動しやすくなると共に、成形後に型から取り出しやすい。
以下、本稿案の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。
本考案のリニアガイドチェーン1は、図8及び図9に示すように、直線運動する物体を案内するガイドレール8内に設置されて、物体を支持すると共に、物体の移動に伴って循環するようになっている。
リニアガイドチェーン1は、図10に示すように、平行に配置された一対の抗引部材3と、抗引部材3間に適宜間隔毎に架設された多数の仕切り部4と、仕切り部4の間に形成された収納孔2にそれぞれ回動自在に嵌合されたボール5とから成る。
抗引部材3は、図8、図9及び図15に示すように、ガイドレール8に形成されて循環経路を構成するガイド溝9内に摺動自在に係合される。
また、抗引部材3は、図11に示すように、長尺で円形断面を有し、ガイド溝9の内周に線接触し、ガイド溝9の全長に亘って配置される。
図11〜図13に示すように、仕切り部4は、その両側に形成された連結部6を介して抗引部材3に接続される。
連結部6の断面積は抗引部材3の断面積の2倍以上としてあり、連結部6と抗引部材3及び仕切り部4との接続部分の面積は抗引部材3の断面積のほぼ2倍である。
また、連結部6と抗引部材3との接続部分の厚みは、抗引部材3の外径よりも小さくしてある。このため、連結部6がガイド溝9の周壁に接触しないので、摩擦力が抑制され、抗引部材3に加わる引張荷重を低減できる。
さらに、図14に示すように、仕切り部4は、循環経路の回転中心寄りが薄く、循環経路の外周寄りが厚く、且つ、ボール5との接触部が凹状に湾曲してなだらかに厚みが変わる断面を有する。
仕切り部4のボール5に対する接触部の断面は、ボール5の半径よりも大きい曲率半径の弧状に湾曲しており、ボール5は仕切り部4に点接触している。
従って、ボール5の回動による摩擦は最小限に抑えられ、図15に示すように、循環経路が湾曲している区域において、仕切り部4が傾き、その回転中心寄り端部が互いに接近しても、ボール5に対する接触位置はそれほど大きく変化せずに比較的中心位置に維持され、ボール5を挟み付ける力も小さくて済む。
また、図11に示すように、連結部6よりも循環経路の中心寄りにおいて、仕切り部4の回転中心寄り端部の両側には、それぞれ切欠部7が形成される。このため、仕切り部4の断面形状と相俟って、循環経路の湾曲している区域において、仕切り部4がボール5を挟み付ける力がさらに弱くなり、成形後に型から取り出しやすい。
図9に示すように、両側の連結部6は、連結部6の基部を結ぶ直線に対して交差して、且つ、互いに平行に延び、このため、連結部6の先端に設けられた一対の抗引部材3は、この直線を挟んで両側に配置される。
即ち、連結部6の中心軸及び抗引部材3の断面中心は、距離lをおいて平行に配置された2本の直線上に位置する。
このため、抗引部材3をガイド溝9に嵌め込み易く、リニアガイドチェーン1を簡単にガイドレール8内に組み込むことができる。
なお、図16に示すように、短尺の抗引部材11を互いに間隙をあけて軸方向に多数並置し、抗引部材11の両端間にそれぞれ仕切り部4を架設することもできる。
短尺の抗引部材11であっても、チェーン収納溝の開口部の幅が狭いので、仕切り部4やボール5が脱出することはなく、連続した長尺のリニアガイドチェーン1に比べて組立が面倒であるが、2枚の仕切り部4が抗引部材11で連結されているので、全ての部品を1個ずつガイドレール8内に組み込むよりも簡単に組み立てることができる。
このようにすると、循環回路の湾曲した区域において、抗引部材11が移動しやすく成ると共に、ボール5を挟み付ける力がさらに弱くなる。
従来のリニアガイドチェーンの斜視図。 従来のリニアガイドチェーンの平面図。 従来のリニアガイドチェーンの移動状態を示す要部断面図。 従来の他のリニアガイドチェーンに係る物体支持部の断面図。 図4のa部拡大図。 従来のさらに他のリニアガイドチェーンを示し、(イ)は斜視図、(ロ)は断面図。 従来のさらに他のリニアガイドチェーンを示す要部平面図。 本考案の実施例に係る物体支持部の断面図。 図8のb部拡大図。 本考案の実施例を示すリニアガイドチェーンの要部斜視図。 本考案の実施例に係る抗引部材及び仕切り部の斜視図。 本考案の実施例に係る抗引部材及び仕切り部の平面図。 本考案の実施例に係る抗引部材及び仕切り部の正面図。 図13のA−A断面図。 本考案のリニアガイドチェーンの移動状態を示す要部断面図。 本考案の他の実施例を示すリニアガイドチェーンの要部斜視図。
符号の説明
1 リニアガイドチェーン
2 収納孔
3 抗引部材
4 仕切り部
5 ボール
6 連結部
7 切欠部
8 ガイドレール
9 ガイド溝

Claims (10)

  1. 平行に配置された一対の抗引部材と、これら抗引部材間に適宜間隔毎に架設された多数の仕切り部と、該仕切り部の間に形成された収納孔にそれぞれ回動自在に嵌合されたボールとから成り、循環経路を構成するガイド溝内に前記抗引部材が摺動可能に係合されたリニアガイドチェーンにおいて、前記抗引部材は前記ガイド溝に線接触し、前記仕切り部の両側はそれぞれ連結部を介して前記抗引部材に接続され、前記連結部と抗引部材及び仕切り部との接続部分の面積が、前記抗引部材の断面積のほぼ2倍であり、前記仕切り部は、前記循環経路の回転中心寄りが薄く、循環経路の外周寄りが厚く、且つ、前記ボールに対する接触面が凹状に湾曲した断面を有すると共に、前記循環経路の中心寄り端部の両側に切欠部を形成したことを特徴とするリニアガイドチェーン。
  2. 前記抗引部材は円形断面を有し、前記連結部と抗引部材との接続部分の厚みが、前記抗引部材の外径よりも小さい請求項1に記載のリニアガイドチェーン。
  3. 前記連結部と抗引部材との接続部分の面積が、前記抗引部材の断面積のほぼ2倍である請求項1に記載のリニアガイドチェーン。
  4. 前記仕切り部は、前記循環経路の回転中心寄りが薄く、循環経路の外周寄りが厚く、且つ、前記ボールに対する接触面が弧状に湾曲した断面を有する請求項1に記載のリニアガイドチェーン。
  5. 前記仕切り部の前記ボールに対する接触部の断面が、ボールの半径よりも大きい曲率半径の弧状に湾曲し、前記ボールが前記仕切り部に点接触している請求項4に記載のリニアガイドチェーン。
  6. 前記仕切り部は、その断面において、前記ボールに対する接触面が略弧状に湾曲し、該仕切り部と前記ボールとの接触点が循環回転時に前記ボールの中心位置に維持される請求項4に記載のリニアガイドチェーン。
  7. 前記仕切り部は、その断面において、前記ボールに対する接触面が略弧状に湾曲し、前記ボールが前記循環経路の湾曲した区域にある時、前記仕切り部による挟み込みに対する受容力を増した請求項4に記載のリニアガイドチェーン。
  8. 前記連結部よりも循環経路の中心寄りにおいて、前記仕切り部の両側に切欠部を形成した請求項1に記載のリニアガイドチェーン。
  9. 前記両側の連結部が、該連結部の基部を結ぶ直線に対して交差して、且つ、互いに平行に延び、一対の抗引部材がこの直線を挟んで両側に配置された請求項1に記載のリニアガイドチェーン。
  10. 前記抗引部材は、短尺のものを互いに間隙をあけて軸方向に多数並置してある請求項1に記載のリニアガイドチェーン。
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