JP3100064U - 側溝ブロック - Google Patents

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植平 善延
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植平コンクリート工業株式会社
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Abstract

【課題】ゴミ等の入り込みと溝詰まりを防止して長期にわたり安定して使用することができるようにする。
【解決手段】最上層の透水層21およびその下の不透水層22を有する舗装道路20に埋設され、該舗装道路20に沿う長手方向に長溝2が形成された側溝ブロック本体1を有し、上面には長手方向と直交する幅方向に高さが異なる高上面3と低上面4とが形成され、高上面3と低上面4との段差が透水層21の厚みに一致するか又は小さく、かつ長溝2が低上面4に設けた上部開口2aと繋がる状態で形成された構成であり、低上面4の高さが透水層21の下面に一致するか又は上方に位置するように埋設される。
【選択図】   図1

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案は、透水性舗装道路の内部に埋設され、雨水等の水分を排水する側溝ブロックに関する。
【0002】
【従来の技術】
上述した透水性舗装道路は、最上層の透水層の下に不透水層を有する構成となっており、このような舗装道路の内部に埋設される側溝ブロックとしては、図3に示すものが知られている(特許文献1等参照)。
【0003】
図示例の側溝ブロック100は、内部に設けられた円形溝101から上面に達するように延びた第1排水孔102と、円形溝101から側面に達するように延びた第2排水孔103とを有する構成となっており、第2排水孔103の高さ位置に、舗装道路の透水層104と不透水層105の境界部分が配され、かつ側溝ブロック100の上面に透水層104の上面が一致するように舗装道路に埋設される。
【0004】
【特許文献1】
特開平7―310358号公報
【0005】
【考案が解決しようとする課題】
しかしながら、上述した側溝ブロックによる場合には、第1排水孔102が外部に露出した状態となるため、長期にわたり使用することによりその第1排水孔102を介して溝内にゴミ等が入り込み、溝が詰まる虞があった。また、そのような溝詰まりが発生しても、第1排水孔が狭いためゴミ等を除去することが困難であり、一方、ゴミ等の除去をし易くするために第1排水孔を大きくすると、今度はゴミ等がより入り易くなるという難点があった。
【0006】
本考案は、このような従来技術の課題を解決するためになされたもので、ゴミ等の入り込みと溝詰まりを防止して長期にわたり安定して使用することができる側溝ブロックを提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本考案の側溝ブロックは、最上層の透水層およびその下の不透水層を有する舗装道路に埋設され、該舗装道路に沿う長手方向に長溝が形成された側溝ブロックであって、上面には長手方向と直交する幅方向に高さが異なる高上面と低上面とが形成され、高上面と低上面との段差が透水層の厚みに一致するか又は小さく、かつ前記長溝が低上面に設けた上部開口と繋がる状態で形成された構成であり、低上面の高さが透水層の下面に一致するか又は上方に位置するように埋設されることを特徴とする。
【0008】
この側溝ブロックによる場合には、長溝に繋がっていて、外部に露出する開口がなく、また、高上面と低上面との段差が透水層の厚みに一致するか又は小さく、しかも低上面の高さが透水層の下面に一致するか又は上方に位置するように埋設されて、長溝の上部開口が設けられた低上面が透水層で覆われるため、ゴミ等の入り込みと溝詰まりを防止して長期にわたり安定して使用することができる。また、不透水層の上に溜まる水を、低上面に繋がる状態で形成された長溝に流し込むことが可能となり、排水することができる。このとき、低上面と透水層の下面との高さが一致するようにすると、不透水層の上に水が溜まることを完全に防止して排水することが可能となる。
【0009】
本考案の側溝ブロックにおいて、前記長溝の上部開口には多数の貫通孔を有する蓋が設けられる構成とすることが好ましい。
【0010】
この構成による場合には、長溝の上部開口に蓋が取付けられるので、長溝の上を覆うように施工される舗装道路の一部が上部開口を介して長溝へ侵入することを防止することができ、舗装道路の施工を容易に行うことが可能となる。また、蓋には多数の貫通孔が設けられているので、舗装道路施工後における集水性及び排水性に支障がない。
【0011】
【実施の形態】
以下、本考案の実施形態を具体的に説明する。
【0012】
図1は本実施形態に係る側溝ブロックを示す斜視図であり、図2は図1の側溝ブロックを逆方向から見た斜視図である。
【0013】
この側溝ブロックは、この実施形態では車道と歩道との境界に沿って配置されるもので、車道側の舗装道路に埋設される側溝ブロック本体1と、側溝ブロック本体1の上に一部重ねて設けられる境界ブロック10とを有している。車道側の舗装道路20は、最上層の透水層21の下に不透水層22を有するものである。透水層21としては、例えば透水性のアスファルトからなり、不透水層22としては、例えば不透水性のアスファルトからなる。
【0014】
側溝ブロック本体1は、上記境界に沿う長手方向に長い概略四角柱状のもので、内部には長手方向に長溝2が形成されている。側溝ブロック本体1の上面1aには長手方向と直交する幅方向に高さが異なる高上面3と低上面4とが形成され、高上面3の低上面4と反対側の縁には段付き部3aが形成されている。高上面3と低上面4との段差は、前記透水層21の厚み寸法に一致するように設計されている。
【0015】
長溝2は、低上面4に設けた上部開口2aに貫通孔2bを介して繋がる状態で形成されており、また長手方向の両側面に開口2c、2dが開放されている。また、その両側面の一方(図1の手前側)には、開口2cをほぼ包囲するJ字状にパッキン挿入穴2eが形成されおり、凹状のパッキン挿入穴2eには例えば断面円形のパッキン等が挿入される。上記パッキンは、隣り合う側溝ブロック本体1同士の間の水漏れを防止するためのものである。
【0016】
よって、隣り合う側溝ブロック本体1の間にパッキンを挟んだ状態で側溝ブロック本体1が繋がれていき、長溝2が延長されていく。
【0017】
また、前記長溝2の上部開口2aには、多数の貫通孔を有する蓋5が設けられている。この蓋5としては、例えばグレーチングが使用される。更に、上部開口2aが設けられた低上面4は、上部開口2aが最も低くなるように、上部開口2aにおける前記幅方向の両側が徐々に高くなる傾斜面として形成されている。
【0018】
上記段付き部3aには、車道と歩道との境界を決めるための境界ブロック10における下端の一端縁が載せられ、その境界ブロック10の下側であって、側溝ブロック本体1における図1の奥側側面の横側には、境界ブロック10を支持する支持部材11が配置される。境界ブロック10は、支持部材11と境界ブロック10との間に配したセメント等の接合材12により固定される。
【0019】
このように構成された本実施形態の側溝ブロックの施工内容につき説明する。
【0020】
側溝ブロック本体1を埋設するための穴を車道側の地面に掘り、その穴に側溝ブロック本体1を埋設する。このとき、隣り合う側溝ブロック本体1との間にパッキンを入れて、側溝ブロック本体1を繋いでいく。
【0021】
しかる後、所定個数の側溝ブロック本体1を埋設することが終了すると、車道側の地面の上に、不透水層22を形成する。このとき、不透水層22は、その上面が低上面4の端縁高さに一致するように形成する。続いて、その不透水層22の上に透水層21を形成する。この透水層21は、その上面が高上面3の端縁高さに一致するように形成する。つまり、高上面3と低上面4との段差に、厚みが一致するように透水層21を形成する。よって、側溝ブロック本体1は、低上面4の高さが透水層21の下面に一致するように車道側の舗装道路に埋設される。
【0022】
なお、歩道側に設けられる支持部材11の配置、接合材12の形成及び境界ブロック10の載置は、歩道側の舗装を行う前であって、車道側の舗装道路を施工する前後の任意なときに行うことができる。
【0023】
したがって、本実施形態による場合には、長溝2に繋がっていて外部に露出する開口がなく、また、高上面3と低上面4との段差が透水層21の厚みに一致し、しかも低上面4の高さが透水層21の下面に一致するように側溝ブロック本体1は埋設されて、長溝2の上部開口2aが設けられた低上面4が透水層21で覆われるため、ゴミ等の入り込みと溝詰まりを防止して長期にわたり安定して使用することができる。また、不透水層22の上に溜まる水の全部を、低上面4に繋がる状態で形成された長溝2に流し込むことが可能となり、排水することができる。また、長溝2の上部開口2aに蓋5が取付けられるので、長溝2の上を覆うように施工される舗装道路の一部、つまり透水層21及び不透水層22の一部が上部開口2aを介して長溝2へ侵入することを防止することができ、舗装道路の施工を容易に行うことが可能となる。また、蓋5には多数の貫通孔が設けられているので、舗装道路施工後における集水性及び排水性に支障がない。
【0024】
なお、上述した実施形態では上部開口の幅寸法について明言していないが、上部開口の幅寸法は、不透水層の上に溜まる雨水等の水分を充分に集水して排水し得る任意の寸法とすることができる。
【0025】
また、上述した実施形態では高上面と低上面との段差が透水層の厚みに一致、つまり低上面の高さが透水層の下面に一致するようにしているが、本考案はこれに限らない。高上面と低上面との段差が透水層の厚みよりも小さく、つまり低上面の高さが透水層の下面よりも上方に位置するようにしてもよい。また、本考案は、透水層の上面が高上面よりも高くなるようにしてもよい。
【0026】
更に、上述した実施形態では側溝ブロックとして側溝ブロック本体と境界ブロックとを有するものを例に挙げているが、本考案はこれに限らず、境界ブロックを省略した構成のものにも同様に適用することができる。
【0027】
【考案の効果】
以上の説明から明らかなように、本考案による場合には、長溝に繋がっていて外部に露出する開口がなく、また、高上面と低上面との段差が透水層の厚みに一致するか又は小さく、しかも低上面の高さが透水層の下面に一致するか又は上方に位置するように埋設されて、長溝の上部開口が設けられた低上面が透水層で覆われるため、ゴミ等の入り込みと溝詰まりを防止して長期にわたり安定して使用することができる。また、不透水層の上に溜まる水を、低上面に繋がる状態で形成された長溝に流し込むことが可能となり、排水することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の一実施形態に係る側溝ブロックを示す斜視図である。
【図2】図1の側溝ブロックを逆方向から見た斜視図である。
【図3】従来例の側溝ブロックを示す断面図である。
【符号の説明】
1 側溝ブロック本体
2 長溝
2a 上部開口
3 高上面
4 低上面
5 蓋
20 舗装道路
21 透水層
22 不透水層

Claims (2)

  1. 最上層の透水層およびその下の不透水層を有する舗装道路に埋設され、該舗装道路に沿う長手方向に長溝が形成された側溝ブロックであって、
    上面には長手方向と直交する幅方向に高さが異なる高上面と低上面とが形成され、高上面と低上面との段差が透水層の厚みに一致するか又は小さく、かつ前記長溝が低上面に設けた上部開口と繋がる状態で形成された構成であり、低上面の高さが透水層の下面に一致するか又は上方に位置するように埋設されることを特徴とする側溝ブロック。
  2. 前記長溝の上部開口には多数の貫通孔を有する蓋が設けられることを特徴とする請求項1に記載の側溝ブロック。
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