JP3099772U - 自動販売機用のダミー体 - Google Patents

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Abstract

 【課題】 自動販売機に対して良好に取り付けることができる自動販売機用のダミー体およびダミー体を良好に取り付けることができる自動販売機を提供する。
 【解決手段】 ほぼ半割り状をしており、上側から順に、胴体部6と、自動販売機1の架台部3aに設けた開口5の周縁部に係合する溝部7と、前記開口5の下方に挿入される挿入部8とを有する自動販売機用のダミー体Dであって、前記挿入部8の左右両端部分に、前記開口5の周縁部よりも側方に突出する突出部分10を設けた。
 【選択図】 図2

Description

 本考案は、例えば、ジュースやコーヒー、ビールなどの缶入りや壜入りの飲料、あるいは、煙草、インスタントカメラ等を無人販売するための自動販売機用のダミー体に関する。
 例えば、各種飲料の自動販売機においては、その前面部に、販売対象とする実物の商品の代わりに展示されるダミー体として、実商品の前半分の形状に酷似させた半割り状のものが使用されている。
 前記自動販売機の上部には展示室が設けられ、展示室の前面は透明パネルによって覆われているとともに、展示室の下方には照明光源が設けられており、また、展示室の内部の架台部には、照明光源の光透過用の開口が複数形成されている。
 一方、前記ダミー体は、上側から順に、胴体部と、前記架台部の開口の周縁部に係合する溝部と、前記開口の下方に挿入される挿入部とを有し、挿入部を前記開口に嵌め込んだ状態とすることにより前記架台部に取り付けられる。
 そして、架台部に対するダミー体の取り付けは、ダミー体の左右両端を手で挟んで変形させ、細くなった状態の挿入部を前記開口に挿入することで行っていた。
 しかし、上記従来のダミー体は、一般的に真空成形または圧空成形によって成形されていたのであるが、真空成形および圧空成形は、約1mm程度の薄肉である架台部に設けられた開口の周縁にしっかりと当接するように前記溝部を精密に成形することには適しておらず、特に溝部が浅すぎた場合には、架台部に対するダミー体の取り付けに支障が生じるおそれがあった。
 この考案は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、自動販売機に対して良好に取り付けることができる自動販売機用のダミー体を提供することである。
 上記目的を達成するために、本考案の自動販売機用のダミー体は、ほぼ半割り状をしており、上側から順に、胴体部と、自動販売機の架台部に設けた開口の周縁部に係合する溝部と、前記開口の下方に挿入される挿入部とを有する自動販売機用のダミー体であって、前記挿入部の左右両端部分に、前記開口の周縁部よりも側方に突出する突出部分を設けている(請求項1)。
 また、本考案の自動販売機用のダミー体は、ほぼ半割り状をしており、上側から順に、胴体部と、自動販売機の架台部に設けた開口の周縁部に係合する溝部と、前記開口の下方に挿入される挿入部とを有する自動販売機用のダミー体であって、前記溝部および挿入部のそれぞれの左右両端部分に、側方に突出する突出部分を設け、挿入部に設けた突出部分は開口の周縁部よりも側方に突出し、かつ溝部に設けた突出部分よりも側方に突出するように構成した(請求項2)。
 さらに、開口の左右両側に、側方に突出する切り欠き部分が形成されており、溝部に設けた突出部分が、前記切り欠き部分の後端部に当接するように構成してもよい(請求項3)。
 また、挿入部に設けた突出部分の側面が、下側ほど内側に位置するように傾斜していることが好ましい(請求項4)。
 上記の構成からなる本考案によれば、自動販売機に対して容易かつ良好に取り付けることができる自動販売機用のダミー体を提供することが可能となる。
 すなわち、請求項1に係る考案では、挿入部の左右両端部分に、開口の周縁部よりも側方に突出する突出部分を設けていることから、ダミー体が開口から抜けることを前記突出部分によって確実に防止することができるとともに、胴体部の後ろ側だけが持ち上がってダミー体が前に倒れることも確実に防止されるので、ダミー体の溝部が若干浅くても良好に自動販売機の架台部に取り付けることができ、また、溝部を非常に精密に成形する必要がないので、真空成形または圧空成形にも十分対応したものとなる。
 請求項2に記載された考案では、挿入部の左右両端部分に突出部分を設けているので、例えば、この突出部分を開口の周縁に当接するように構成することで、架台部に取り付けた状態のダミー体ががたつくことが確実に防止され、ダミー体がより安定した良好な状態で架台部に取り付けられることとなる。
 請求項3に記載された考案では、溝部に設けた突出部分を切り欠き部分の後端部に当接させることによって、ダミー体を架台部に取り付けたときに、ダミー体の軸まわりの回転が確実に防止され、また、ダミー体が開口内において後ろ側にずれることもなくなるとともに、ダミー体ががたつくことも効果的に防止され、より安定した状態でダミー体を架台部に取り付けることが可能となる。
 請求項4に記載された考案では、挿入部に設けた突出部分の側面が、下側ほど内側に位置するように傾斜しているので、架台部の開口に挿入部を挿入するときに、前記突出部分はその側面がガイドとなって開口内にスムーズに挿入され、従って、架台部に対するダミー体の取り付けは、胴体部の左右両端を手で挟んで変形させたりする必要がなく、容易に行うことができる。
 以下、本考案の実施の形態を図面に基づいて説明する。図1〜図4は、本考案の一実施例を示す図である。
 図1に示すように、この実施例の自動販売機1は、商品補充のために開閉自在に設けられた扉2を前面に有している。この扉2の上部には、ダミー体Dを展示するための展示部3が設けられている。各展示部3の下部には、各ダミー体Dに関連付けて商品選択用の押しボタン2aが配置され、また、自動販売機1の前面下部には、商品取り出し口2bが設けられている。なお、2cは硬貨投入口、2dは紙幣投入口、2eは釣り銭口、2fは釣り銭返却用の操作レバーである。
 展示部3は、ダミー体Dを支えるための架台部3aと、この架台部3aに連設された背面部3bとを備え、内部に前記ダミー体Dが取り付けられるように構成されている。
 架台部3aの下方には、図2に示すように、照明光源4が配置されている。この照明光源4は、例えば螢光灯であり、照明光源4からの光は、架台部3aに設けられた開口5を通過して前記ダミー体Dに照射され、この照射によりダミー体Dがライトアップされることとなる。
 開口5は、ほぼ円形状をしており、左右両側にはそれぞれ、側方に突出するように切り欠かれた切り欠き部分5aを有している。
 ダミー体Dは、例えば、ポリプロピレン(PP)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの透明または半透明の合成樹脂、あるいはこれらの樹脂の再生品などの耐熱性、耐候性に優れた素材を用いて、真空成形または圧空成形によって形成される。
 上記のようにして形成されるダミー体Dは、壜タイプの飲料容器に対応するほぼ半割り形状(社会通念上の半割り形状よりも広く、例えば三日月形状やCの字形状を含む形状)をしており、ダミー体Dの表面(前面)には、商品を示す図柄が印刷されているか、または図柄を印刷したラベルが貼付などの手段により保持されている。
 そして、図2および図3(A)に示すように、ダミー体Dは、上側から順に、壜タイプの飲料容器の前半分の形状に酷似した形状を呈する胴体部6と、前記開口5の周縁部に係合する溝部7と、前記開口5の下方に挿入される挿入部8とを備えている。なお、図3(A)に示す線Xは、ダミー体Dの断面形状をわかりやすく示すためのものであり、ダミー体Dが線Xを境にして分割されていることを示すものではない。
 溝部7の上下方向の幅は、開口5が形成された架台部3aの厚みとほぼ同じかそれよりも大きくなるように形成することが望ましい(図4(B)参照)。
 挿入部8は、前記胴体部6の下部に比べて小径となっており、また、外周面が下側ほど小径となるように形成されている。
 さらに、溝部7および挿入部8のそれぞれの左右両端部分に、側方に突出する突出部分9,10を設け、溝部7に設けた突出部分9よりも挿入部8に設けた突出部分10のほうが側方に突出するように構成してある。
 前記突出部分9,10はつながっており、また、図3(B)に示すように、溝部7および挿入部8の周方向(すなわちほぼ前後方向)に適宜の幅wを有している。
 また、突出部分10の側面は、図4(B)に示すように、下側ほど内側に位置するように傾斜している。
 上記構成からなるダミー体Dを前記架台部3aに取り付けるには、ダミー体Dの下側に形成された挿入部8を架台部3aに設けられた開口5に上方から挿入すればよい。ここで、挿入部8は開口5よりも若干大きく形成されているが、上述したように、挿入部8の側面には下側ほど細くなる傾斜を設けてあるとともに、突出部分10の側面には下側ほど内側に位置する傾斜を設けてあるので、挿入部8を開口5に上方から挿入したときに、挿入部8の側面と突出部分10の側面とによるガイドによって、挿入部8は自動的に若干細くなるように変形しながら開口5内にスムーズに挿入されることとなり、このときに作業者が手などでダミー体D下部の左右を挟んで変形させる必要はない。
 なお、挿入部8を開口5に挿入する際には、図4(A)に示すように、溝部7および挿入部8の左右両端部分に設けられた突出部分9,10が開口5の切り欠き部分5a,5a内におさまるようにダミー体Dの位置や向きを調節する。
 上記のように、開口5内への挿入部8の挿入が完了すると、変形していたダミー体D(挿入部8)自身が有する復元力のはたらきにより、開口5の周縁部に溝部7が当接し、図4(B)に示すように、ダミー体Dが架台部3aに取り付けられた状態となる。
 上記のように取り付けられたダミー体Dを架台部3aから取り外すには、作業者が手などでダミー体D下部の左右を挟んで変形させ、細くなった状態の挿入部8を架台部3の開口5から持ち上げるようにして引き抜けばよい。
 ダミー体Dが架台部3aに取り付けられたときに、溝部7の左右両端部分に設けられた突出部分9は、図4(A)に示すように、開口5の周縁に設けられた切り欠き部分5aの後端部に当接し、これにより、ダミー体Dの軸まわりの回転を確実に防止し、ダミー体Dの向きを規制するとともに、ダミー体Dが開口5内において後ろ側にずれることを防止するストッパとしての役割を果たす。また、突出部分9により、架台部3aに取り付けたダミー体Dががたつくことも効果的に防止される。
 また、ダミー体Dが架台部3aに取り付けられたときに、挿入部8の左右両端部分に設けられた突出部分10は、図4(A)および(B)に示すように、開口5の左右両側、すなわち切り欠き部分5aよりも側方に突出し、これにより、ダミー体Dが開口5から容易に抜けることを防止するとともに、胴体部6の後ろ側だけが持ち上がってダミー体Dが前に倒れることを確実に防止するストッパとしての役割を果たす。
 従って、ダミー体Dは、架台部3aに対して非常に安定した良好な状態で取り付けられることとなる。
 さらに、ダミー体Dを架台部3aに取り付けるときに、切り欠き部分5aに対応する位置に設けられた突出部分9,10を目安として用いることができるので、ダミー体Dをより容易に架台部3aに取り付けることが可能となる。
 また、前記突出部分9,10は、例えば真空成形または圧空成形などによってダミー体Dを形成する工程で形成することができ、突出部分9,10を形成するための新たな工程などを設ける必要がなく、従って、突出部分9,10を有するダミー体Dを、従来のダミー体と同様に安価に形成することができる。
 なお、前記ダミー体Dは、壜タイプの飲料容器に対応する形状をするものに限られず、半割り形状をしておればよいのであり、例えば、缶タイプの飲料容器に対応する形状をしていてもよいし、その他、インスタントカメラに対応する形状をしていてもよい。
 また、前記ダミー体Dが挿入される開口5としては、例えば、図2および図4(B)に示すように、前記切り欠き部分5a以外に切り欠き部分5b,5cを有するような別のダミー体用に設けられた既存のものであってもよい。
本考案の一実施例に係る自動販売機用のダミー体を備えた自動販売機の構成を概略的に示す斜視図である。 前記自動販売機の要部の構成を概略的に示す斜視図である。 (A)および(B)は、前記ダミー体の要部の構成を概略的に示す斜視図および底面図である。 (A)および(B)は、架台部に取り付けた状態の前記ダミー体の要部の構成を概略的に示す平面図および縦断面図である。
符号の説明
  1 自動販売機
 3a 架台部
  5 開口
  6 胴体部
  7 溝部
  8 挿入部
 10 突出部分
  D ダミー体

Claims (4)

  1.  ほぼ半割り状をしており、上側から順に、胴体部と、自動販売機の架台部に設けた開口の周縁部に係合する溝部と、前記開口の下方に挿入される挿入部とを有する自動販売機用のダミー体であって、前記挿入部の左右両端部分に、前記開口の周縁部よりも側方に突出する突出部分を設けたことを特徴とする自動販売機用のダミー体。
  2.  ほぼ半割り状をしており、上側から順に、胴体部と、自動販売機の架台部に設けた開口の周縁部に係合する溝部と、前記開口の下方に挿入される挿入部とを有する自動販売機用のダミー体であって、前記溝部および挿入部のそれぞれの左右両端部分に、側方に突出する突出部分を設け、挿入部に設けた突出部分は開口の周縁部よりも側方に突出し、かつ溝部に設けた突出部分よりも側方に突出するように構成したことを特徴とする自動販売機用のダミー体。
  3.  開口の左右両側に、側方に突出する切り欠き部分が形成されており、溝部に設けた突出部分が、前記切り欠き部分の後端部に当接するように構成してある請求項2に記載の自動販売機用のダミー体。
  4.  挿入部に設けた突出部分の側面が、下側ほど内側に位置するように傾斜している請求項1〜3のいずれかに記載の自動販売機用のダミー体。
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