JP3607171B2 - 見本体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動販売機内に取り付けられる見本体に関する。
【0002】
【従来の技術】
ジュース、コーヒー、ビールなどの飲物や、たばこ、カメラおよびカメラのフィルムなどの商品を販売するための自動販売機には、それらの商品の見本体を展示するための展示部が設けられている。そして、たとえば円筒を縦に半分に割った形状の見本体9(いわゆるハーフ体)は、図11に示すように、見本体9の背面に見本体9よりも上下左右の幅が大きい取り付け板10を固定し、この取り付け板10の背面に係止部11、11を設けて、展示部3の背面部3bに形成された開口12に前記係止部11、11を係止させることで、見本体9を展示部3に取り付けるようにしていた。
【0003】
また、円筒状の通常の見本体においては、図12に示すように、見本体16の底面に挿抜筒17が一体に突設されている。この挿抜筒17は、先端外周縁に外方に向けて一対の止め片18,18が突設されているとともに、その挿抜筒17の胴部17aには一対の板ばね状の弾性を有する節度片19,19が同一円周上に形成されている。各節度片19には、その外側面に節度用凸部20が一体に形成されていた。
【0004】
一方、ステージ21には、挿抜筒17が嵌まり合うように全体を円形に成形したダミー体取付孔22が開口されている。この取付孔22は、挿抜筒17の止め片18,18に対応する位置に止め片挿抜切欠23,23を有するとともに、節度用凸部挿入切欠24,24およびこの切欠24,24に隣り合う節度用凹部25,25を有していた。
【0005】
そこで、見本体16をステージ21に固定するには、取付孔22の止め片挿抜切欠23,23に見本体16の止め片18,18を整合させて挿抜筒17を取付孔22に挿入すると、ステージ21の裏面側に止め片18,18が挿入され、同時に挿抜筒17の節度用凸部20,20が取付孔22の節度用凸部挿入切欠24,24に嵌まる。
【0006】
続いて、見本体16を回転させると、止め片18,18はステージ21の裏面側で止め片挿抜切欠23,23から外れた位置に移動して、見本体16を抜き取り不能にできる。同時に、挿抜筒17の節度用凸部20,20が切欠24,24から隣り合う節度用凹部25,25に嵌まり合い見本体16の回り止めを可能としていた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、図11に示した構成からなる見本体では、取り付け板10を用いていたことから、その分の材料を節約することができずコストが高くなり、また、見本体9よりも上下左右の幅が一回り大きい取り付け板10に見本体9を固定していたことから、見本体9のみを取り付ける場合に比べて一回り大きなスペースを必要とし、さらに、正面から見ると、前記取り付け板10が見本体9の上下左右からはみ出ているため、消費者などに洗練された印象を与えず、商品の売り上げに悪影響を及ぼすおそれがあるという問題があった。
【0008】
図12に示した構成からなる見本体では、構造が非常に複雑であり、底部の形状、寸法に高い精度が要求される。このため射出成形を用いて成形する必要があり、コストが高くなるとともに、生産スピードが上がらないという問題があった。
【0009】
また、近年、容器の形状が複雑になり、缶も単純な円筒形から上部を絞ったネックイン缶が増えている。さらに、ペットボトルが普及し、形状はますます複雑かつ多様になってきている。
【0010】
本発明は上述の事柄に留意してなされたもので、その目的は、複雑な形状の容器にも対応でき、コストを低くすることができるとともに取り付けのためのスペースを少なくすることが可能であり、また、取り付け部の構成がシンプルであるため、取り付け、取り外しの作業が簡単であり、さらに、消費者などに良いイメージを与え、商品の売り上げに寄与する見本体を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明の見本体は、販売する商品を包装し蓋を備えた容器の形状を有する部材を縦に割った形状の本体と、この本体の下部に連設され、かつ自動販売機の展示部の架台部に設けられたほぼ円形状の開口に係止させることが可能な横断面視ほぼC字形状の挿入部とからなり、この挿入部には、その外周面よりも外側へ突出し前記開口に係止させることが可能な突条となる係止部と底面とが形成されており、前記本体の左右側面を内側へ付勢して変形させることによって、自動販売機の展示部に対して着脱自在となるように構成してある見本体であって、さらに、その左右両側に後方に向かって延びる延長部分が形成されている(請求項1)。
【0012】
【0013】
さらに、販売する商品を包装し蓋を備えた容器の形状を有する部材を縦に割った形状の本体と、この本体の下部に連設され、かつ自動販売機の展示部の架台部に設けられたほぼ円形状の開口に係止させることが可能な横断面視ほぼC字形状の挿入部とからなり、この挿入部には、その外周面よりも外側へ突出し前記開口に係止させることが可能な突条となる係止部と底面とが形成されており、前記本体の左右側面を内側へ付勢して変形させることによって、自動販売機の展示部に対して着脱自在となるように構成してある見本体であって、さらに、その左右両側に後方に向かって延びる延長部分が形成されているとともに、本体と前記係止部との間に形成される小径部分の外径を、前記開口の内径よりも大きくしてあるとしてもよく(請求項2)、前記底面に補強リブが設けられているとしてもよい(請求項3)。
【0014】
上記の構成により、複雑な形状の容器にも対応でき、コストを低くすることができるとともに取り付けのためのスペースを少なくすることが可能であり、また、取り付け部の構成がシンプルであるため、取り付け、取り外しの作業が簡単であり、さらに、消費者などに良いイメージを与え、商品の売り上げに寄与する見本体を提供することが可能となる。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、実施例を、図を参照しながら説明する。
図1は、第一実施例に係る見本体Dが取り付けられる自動販売機1の構成を概略的に示す斜視図であり、図2および図3は、見本体Dの構成を概略的に示す斜視図および縦断面図である。
自動販売機1は、商品補充のために開閉自在に設けられた扉2を前面に有している。この扉2の上部には、見本体D,D…を展示するための展示部3が設けられている。見本体D,D…の表面には、商品を示す図柄が印刷されているか、または図柄を印刷したラベルが貼付などの手段により保持されている(図示せず)。各展示部3の下部には、各見本体Dに関連付けて商品選択用の押しボタン2a,2a…が配置され、また、前記自動販売機1の前面下部には、商品取り出し口2bが設けられている。なお、2cは硬貨投入口、2dは紙幣投入口、2eは釣り銭口、2fは釣り銭返却用の操作レバーである。
【0016】
前記展示部3には、見本体Dを支えるための架台部3aと、この架台部3aに連設された背面部3bと、前記架台部3aの下方に配置された光源4とが設けられており、前記架台部3aには、見本体Dの挿入部5が挿入される平面視が前記挿入部5とほぼ同じ形状である開口3’が、適宜の間隔をおいて複数設けられている。また、前記光源4は、たとえば蛍光灯であり、光源4からの光は、前記開口3’を経て、前記見本体Dの本体6に照射され、この照射により、本体6がライトアップされることになる。
【0017】
見本体Dは、たとえばポリプロピレン、ポリカーボネート、ポリエチレンテレフタレート(PET)などの樹脂で形成されており、壜タイプの飲料容器に対応する形状をしている。
【0018】
そして、前記見本体Dは、蓋(上壁部)および底(下壁部)を有する壜タイプの容器に対応する形状の部材を縦に割った形状をしている本体6と、この本体6の下側に連設され、かつ前記展示部3内に設けられた開口3’に挿入される挿入部5とからなり、この挿入部5の外周には、自動販売機1内に設けられた展示部3の開口3’に係止させることが可能な係止部7が形成されており、本体6下部の左右側面を内側へ付勢して変形させることによって、自動販売機1の展示部3に対して着脱自在となるように構成されている。
【0019】
前記本体6の表面には、商品を示す図柄が印刷されているか、または図柄を印刷したラベルが貼付などの手段により保持されている(図示せず)。
【0020】
前記係止部7は、図3に示すように、挿入部5の外周面よりも外側へ突出した形状で横断面視ほぼC字形状となっている。
【0021】
図4は、見本体Dの構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。
上記の構成からなる見本体Dを自動販売機1の展示部3内に取り付けるには、まず、見本体Dの本体6下部の左右両側を内側へ付勢して変形させる。このとき、挿入部5は、上下に長く、かつ左右の幅が細くなった状態となり、開口3’に対して簡単に挿入することができる。そして、挿入部5および係止部7を開口3’に挿入した後、前記付勢をやめると、変形していた本体6下部および挿入部5がその弾性によってほぼ元の形状に復元することから、前記係止部7が開口3’に係止され、見本体Dが展示部3に取り付けられることになる。
【0022】
なお、図5に示すように、前記本体6と前記係止部7との間に形成される小径部分13の外径d1 が、展示部3の開口3’の内径d2 とほぼ同じか、または、内径d2 よりも若干小さい場合には、前記小径部分13を完全に元の形状に復元させた状態で開口3’内に挿入しておくことができ、このときには、小径部分13の上側にある本体6の側面および上部を完全に復元した状態で見本体Dを展示部3に取り付けることができる。ここで、前記外径d1 は、見本体Dを形成する前(切り落とし前)の筒形状(円筒形状)の部材の小径部分13に相当する部分の外径のことを指す。
【0023】
また、前記外径d1 が、前記内径d2 よりも大きい場合には、前記小径部分13は、左右の幅が細くなる若干の変形を残した状態でなければ開口3’内に留まっておくことができない。このため、開口3’内に挿入された小径部分13は、常に元の形状に復元しようとし、この小径部分13の復元力によって、開口3’の周縁部に対する小径部分13の当接はより強くなり、展示部3に対する見本体Dの固定がより強い力でかつ確実に行われるようになる。
【0024】
ここで、開口3’内に挿入された状態の小径部分13の変形が本体6の側面および上部の形状に影響を与えうる場合には、小径部分13の外径d1 の大きさを、例えば前記開口3’の内径d2 よりもほんの少しだけ大きくなるようにするなど、適宜に設定して、本体6の側面および上部の形状に支障が出ないようにすることもできる。
【0025】
そして、自動販売機1の展示部3内に取り付けられた見本体Dを取り外すには、見本体Dに対して上記と同様の付勢を加えて変形させ、開口3’から挿入部5および係止部7を引き抜くだけでよい。
【0026】
上記の構成からなる見本体Dでは、自動販売機1に対する取り付けおよび取り外しが非常に簡単になる。
【0027】
また、上記の構成からなる見本体Dでは、本体6の下側に設けられた挿入部5の係止部7より上の部分が、開口3’の周縁部に当接することによって、見本体Dが前後左右に動くことが防止され、また、開口3’の上側に本体6を位置させ、かつ開口3’の下側に係止部7を位置させて、開口3’を本体6および係止部7で挟む構成としていることから、見本体Dが上下に動くことが防止される。
【0028】
さらに、上記の構成からなる見本体Dでは、材料が少なくてすむため、コストを低くすることができ、さらに、シンプルな構成であることから、取り付け・取り外しの作業が非常に簡単になり、取り付けのためのスペースを少なくすることが可能であり、かつ消費者などに良いイメージを与え、商品の売り上げに寄与することができる。
【0029】
なお、上記の構成からなる見本体Dは、壜タイプの容器に対応する形状の部材を、その軸心(中央)よりも後側の位置で縦に割り、後側の部分を切り落とした形状としてあるが、このような構成に限るものではなく、たとえば、壜タイプの容器に対応する形状の部材を、その軸心(中央)よりも前側よりの位置で縦に割り、後側の部分を切り落とした形状とすることで形成されているとしてもよく、壜タイプの容器に対応する形状の部材を、その軸心(中央)を通る位置で縦に割り、後側の部分を切り落とした形状とすることで形成されているとしてもよい。
【0030】
また、前記開口3’が、前記挿入部5の平面視とほぼ同じ形状(例えば、ほぼ半円形状)および大きさとなっているのではなく、図6に示すように、見本体Dを壜タイプの容器に対応する形状に形成した場合の挿入部5に相当する部分の平面視とほぼ同じ形状(例えば、ほぼ円形状)および大きさとなっていてもよく、また、見本体Dの挿入部5を挿入でき、かつ前記挿入部5のその後面部分以外の部分のみをほぼ密着させることができる形状および大きさとなっていてもよい。この場合には、見本体Dの挿入部5が開口3’の前側に寄るように取り付ければよく、このように取り付けることによって、見本体Dと背面部3bとの間に隙間が形成されても、見本体Dの見栄えなどに不具合が生じることはほとんどない。
【0031】
このように、前記見本体Dの挿入部5を挿入する開口3’の大きさおよび形状は、広い範囲から選択・設定することが可能であるとともに、見本体Dを設置可能とする自動販売機1は、見本体Dの挿入部5を挿入するための見本体D専用の開口3’が設けられたものに限られず、筒形状や筒部材を縦に半分に割った形状をした従来の見本体が設置されている一般的な自動販売機などでも構わないのであり、これにより、見本体Dの汎用性が高まり、見本体D専用の開口3’を有しない多くの自動販売機に設置可能となるとともに、見本体D専用の開口3’を設けなくとも設置可能となるケースが増えることから、見本体D専用の開口3’を設ける手間とコストを節約することができ、簡単かつ低コストで見本体Dを設置することが可能となる。
【0032】
【0033】
【0034】
【0035】
【0036】
【0037】
【0038】
図7は、第二実施例に係る見本体D2の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。なお、上記全ての実施例に示したものと同一構造の部材には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
見本体D2は、押出中空成形法によって成形されたものであり、上記第一実施例の見本体Dと比べて、成形後に残ったピンチオフの跡8を補強リブとして利用している点で異なる。前記ピンチオフの跡8が残った部分は、肉圧が大きくなることから、その部分の強度が必然的に大きくなることになる。このような構成から、見本体D2は、上記第一実施例の見本体Dが有する効果に加えて、強度をより大きくすることができるという効果を得ることができる。
【0039】
また、前記ピンチオフの跡8を、見本体D2の左右方向に長くなるように形成することにより、見本体D2は、左右方向に細くする付勢を受けたときに、より強い力で元の形状に戻ろうとするようになる。従って、前記挿入部5を開口3’の下方に挿入して見本体D2を展示部3に取り付けたときに、開口3’に対して係止部7をより強い力で係止させることができるようになる。また、前記小径部分13の外径d1 を、開口3’の内径d2 よりも大きくした場合には、開口3’の周縁部に対する小径部分13の当接がより強い力で行われることになる。
【0040】
図8は、第三実施例に係る見本体D3の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。なお、上記全ての実施例に示したものと同一構造の部材には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
見本体D3は、上記第一実施例の見本体Dと比べて、下面に補強リブ8’が設けられている点で異なる。
【0041】
なお、図8には、前記補強リブ8’の数が二つのものを示しているが、このような構成に限るものではなく、前記補強リブ8’を一つとしてもよいし、三つとしてもよい。もちろん、前記補強リブ8’を四つ以上としてもよいが、補強リブ8’の数は、1〜3のいずれかとすることが望ましい。また、補強リブ8’の断面形状は、図8の部分拡大図に示すように、ほぼ半円形状や、山形状に限られず、例えば、先端側が細くなる三角形状や台形状、矩形状などでもよい。
【0042】
上記の構成からなる見本体D3では、前記補強リブ8’によって、見本体D3の下部の強度が必然的に大きくなることになる。このような構成から、見本体D3によれば、上記第一実施例の見本体Dが有する効果に加えて、強度をより大きくすることができるという効果を得ることができる。
【0043】
また、前記補強リブ8’を、見本体D3の左右方向に長くなるように形成することにより、見本体D3は、左右方向に細くする付勢を受けたときに、より強い力で元の形状に戻ろうとするようになる。従って、見本体D3の挿入部5を開口3’の下方に挿入して見本体D3を展示部3に取り付けたときに、開口3’に対して係止部7をより強い力で係止させることができるようになる。また、前記小径部分13の外径d1 を、開口3’の内径d2 よりも大きくした場合には、開口3’の周縁部に対する小径部分13の当接がより強い力で行われることになる。
【0044】
見本体D3の左右方向に長くなるように設けられた補強リブ8’を複数設ける場合には、複数の補強リブ8’,8’…を、例えば、見本体D3の前後方向に適宜の間隔をあけて設ければよい。
【0045】
図9(A)および(B)は、第四実施例に係る見本体D4の構成を概略的に示す説明図である。なお、上記全ての実施例に示したものと同一構造の部材には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
見本体D4は、上記第一実施例の見本体Dと比べて、左右両側に後方へ向かって延びる延長部分14,14が形成されている点で異なる。
【0046】
より詳しくは、見本体D4は、壜タイプの容器に対応する形状の部材を、その軸心(中央)を通る面で縦に割り、後側の部分を切り落とした形状とした第一実施例の見本体Dに、その左右両側から後方へ向けて延長部分14,14を連設したものである。
【0047】
軸心(中央)を通る面で縦に割る前の状態にある壜タイプの容器に対応する形状の部材の横断面として形成される直径dなる円Cを、角度3分の1(=120°)で左右対称にカットする線A−Aと、前記円Cに対して接し、かつ前後方向に延びる二つの接線14s,14sとの交点14t,14tを、前記延長部分14の先端として決定するのが最適である。
【0048】
上記の構成からなる見本体D4は、真空成形または圧空成形によって成形することができ、トムソン法により打ち抜きが可能であるので、壜タイプの容器のような複雑な形状の見本体でも簡単に、かつ能率良く成形することができる。
【0049】
上記の構成からなる見本体D4は、その左右方向の幅を細くするように変形させた後、前記挿入部5を開口3’内に挿入することで展示部3に設置できるが、このとき、前記延長部分14,14の下部には、内側への変形が残ることから、見本体D4が設置状態にあるときは、常に、延長部分14,14は元の形状へ復元しようとする。そして、この延長部分14,14の復元力によって見本体D4はより強い力でかつ確実に展示部3に固定され、また、延長部分14,14がそれぞれ左右方向に開こうとすることによって、見本体D4は常に前側に付勢され、前記開口3’の形状が図6に示すようなものであっても、見本体D4は安定した状態で設置されることになる。
【0050】
なお、前記見本体D4は、壜タイプの容器に対応する形状の部材を、その軸心(中央)を通る面で縦に割り、後側の部分を切り落とした形状とすることで形成した第一実施例の見本体Dに、その左右両側から後方へ向けて延長される延長部分14,14を連設したものに限るものではなく、壜タイプの容器に対応する形状の部材を、その軸心(中央)よりも前側よりの面で縦に割り、後側の部分を切り落とした形状とした第一実施例の見本体Dに、その左右両側から後方へ向けて延長部分14,14を連設したものであってもよい。
【0051】
図10(A)および(B)は、第五実施例に係る見本体D5の構成を概略的に示す斜視図および横断面図である。なお、上記全ての実施例に示したものと同一構造の部材には、同じ符号を付し、その説明を省略する。
見本体D5は、上記第一実施例の見本体Dと比べて、後側が開放されておらず、閉塞されている点で異なる。
【0052】
すなわち、前記見本体D5は、蓋(上壁部)および底(下壁部)を有する上記第一実施例の見本体Dの背面に閉塞部15を設けてなり、この閉塞部15によって見本体Dの後側の開放が閉塞されている。
【0053】
上記の構成からなる見本体D5は、押出ブロー成形法によって成形することが可能であり、複雑な形状の見本体であっても効率良く生産することができる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したような構成からなる本発明によって、複雑な形状の容器にも対応でき、コストを低くすることができるとともに取り付けのためのスペースを少なくすることが可能であり、また、取り付け部の構成がシンプルであるため、取り付け、取り外しの作業が簡単であり、さらに、消費者などに良いイメージを与え、商品の売り上げに寄与する見本体を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一実施例に係る見本体が取り付けられる自動販売機の構成を概略的に示す斜視図である。
【図2】上記実施例の構成を概略的に示す斜視図である。
【図3】上記実施例の構成を概略的に示す縦断面図である。
【図4】上記実施例の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。
【図5】上記実施例における小径部分の外径と開口の内径との相関関係を概略的に示す説明図である。
【図6】上記実施例における開口の他の例を概略的に示す斜視図である。
【図7】第二実施例に係る見本体の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。
【図8】第三実施例に係る見本体の構成を概略的に示す部分拡大斜視図である。
【図9】(A)および(B)は、第四実施例に係る見本体の構成を概略的に示す説明図である。
【図10】(A)および(B)は、第五実施例に係る見本体の構成を概略的に示す斜視図および横断面図である。
【図11】従来の見本体の構成を概略的に示す縦断面図である。
【図12】従来の見本体の他の例の構成を概略的に示す斜視図である。
【符号の説明】
1…自動販売機、3…展示部、3’…開口、3a…架台部、5…挿入部、6…本体、7…係止部、D…見本体。
Claims (3)
- 販売する商品を包装し蓋を備えた容器の形状を有する部材を縦に割った形状の本体と、この本体の下部に連設され、かつ自動販売機の展示部の架台部に設けられたほぼ円形状の開口に係止させることが可能な横断面視ほぼC字形状の挿入部とからなり、この挿入部には、その外周面よりも外側へ突出し前記開口に係止させることが可能な突条となる係止部と底面とが形成されており、前記本体の左右側面を内側へ付勢して変形させることによって、自動販売機の展示部に対して着脱自在となるように構成してある見本体であって、さらに、その左右両側に後方に向かって延びる延長部分が形成されていることを特徴とする見本体。
- 販売する商品を包装し蓋を備えた容器の形状を有する部材を縦に割った形状の本体と、この本体の下部に連設され、かつ自動販売機の展示部の架台部に設けられたほぼ円形状の開口に係止させることが可能な横断面視ほぼC字形状の挿入部とからなり、この挿入部には、その外周面よりも外側へ突出し前記開口に係止させることが可能な突条となる係止部と底面とが形成されており、前記本体の左右側面を内側へ付勢して変形させることによって、自動販売機の展示部に対して着脱自在となるように構成してある見本体であって、さらに、その左右両側に後方に向かって延びる延長部分が形成されているとともに、本体と前記係止部との間に形成される小径部分の外径を、前記開口の内径よりも大きくしてあることを特徴とする見本体。
- 前記底面に補強リブが設けられている請求項1または2に記載の見本体。
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