JP3099207U - 磁気ヘッド - Google Patents

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安藤 秀人
登坂 修
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Abstract

【課題】部品点数が少なく、生産性が良好で、安価であると共に、シールド板の取付精度の良い磁気ヘッドを提供する。
【解決手段】本考案の磁気ヘッドは、このケース1内に収納され、第1,第2のコア3,4を保持したコアホルダー2と、コイルが巻回され、第1,第2のコア3,4のそれぞれに対応して設けられた第1,第2のコイルボビン7,8と、第1,第2のコア3,4間に配設された1枚のシールド板14とを備え、ケース1の後方には、シールド板14が挿入可能な開口部1eが設けられ、シールド板14が開口部1eを通して第1,第2のコア3,4間に配設されるようにしたため、このように1枚のシールド板14で構成されると、部品点数が少なくなって、生産性が良く、安価なものが得られると共に、シールド板14が開口部1e側から組み込みできるため、生産性が良好で、安価なものが得られる。
【選択図】    図2

Description

【0001】
【考案の属する技術分野】
本考案はオーディオ機器等に使用され、記録や再生等に利用される磁気ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の磁気ヘッドの図面を説明すると、図16は従来の磁気ヘッドに係り、磁気ヘッドの半体を示す斜視図、図17は従来の磁気ヘッドに係り、コアホルダーを示す斜視図である。
【0003】
次に、従来の磁気ヘッドの構成を図16,図17に基づいて説明すると、非磁性材からなるコアホルダー51は、互いに分離された一対のコアホルダーで形成され、そして、一対のコアホルダーが互いに対向した状態で配置されて構成されるようになっている。
【0004】
従って、図16,図17のコアホルダー51は、一方のコアホルダー(半体)のみが示されたものであって、前方に位置する前面板51aと、この前面板51aから後方に延びる側面板51bと、前面板51aに設けられた切り欠き部51cと、側面板51bの中央部に設けられた第1のスリット51dと、この第1のスリット51dを挟むように、側面板51bに設けられた第2,第3のスリット51e、51fを有する。
【0005】
磁性材からなる第1、第2のコア52、53のそれぞれは、互いに分離された一対のコアで形成され、そして、一対のコアが互いに対向した状態で配置されて、第1,第2のコア52,53が構成されるようになっている。
【0006】
従って、図16の第1,第2のコア52,53は、一方のコア(半体)のみが示されたものであって、第1のコア52は、前方に位置する前方部52aと、前方部52aから後方に延びる側方部52bと、側方部52bの後端部から折り曲がって延びる後方部52cを有する。
【0007】
そして、この第1のコア52は、前方部52aが切り欠き部51cから突出した状態で、側方部52bが第2のスリット51eにはめ合わされて、コアホルダー51に位置決めされている。
【0008】
また、第2のコア53は、第1のコア52と同様に、前方に位置する前方部53aと、前方部53aから後方に延びる側方部(図示せず)と、側方部の後端部から折り曲がって延びる後方部53cを有する。
【0009】
そして、この第2のコア53は、前方部53aが切り欠き部51cから突出した状態で、側方部が第3のスリット51fにはめ合わされて、コアホルダー51に位置決めされている。
【0010】
磁性材からなるシールド板54は、互いに分離された一対のシールド板で形成され、そして、一対のシールド板が互いに対向した状態で配置されて構成されるようになっている。
【0011】
従って、図16のシールド板54は、一方のシールド板(半体)のみが示されたものであって、このシールド板54は、第1,第2のコア52,53間に位置した状態で、一端部が第1のスリット51dにはめ合わされて、コアホルダー51に位置決めされている。
【0012】
そして、このシールド板54のコアホルダー51への取付は、コアホルダー51の側面板51bと対向する矢印Z方向から、シールド板54を第1のスリット51dに挿入するようになっている。
【0013】
図16で示すように、コアホルダー51に対して、第1,第2のコア52,53,及びシールド板54が組み合わされることによって、磁気ヘッドの半体Hが構成される。(例えば、特許文献1参照)
【0014】
そして、磁気ヘッドは、ここでは図示しないが、2個の半体Hが組み合わされた状態で、箱形のシールドケースに収納されて、構成されるようになっている。即ち、2個の半体Hは、2個のコアホルダー51同士、2個の第1,第2のコア52,53同士、及び2個のシールド板54同士が互いに対向し、且つ、衝合した状態で配設されるようになっている。
【0015】
【特許文献1】
実開昭60−54208号公報
【0016】
【考案が解決しようとする課題】
従来の磁気ヘッドは、2枚のシールド板54を使用するため、部品点数が多くなって、組み込み作業が面倒で、生産性が悪く、コスト高になるという問題がある。
また、2枚のシールド板54の端面同士を互いに衝合させるようになっているため、2枚のシールド板間において、位置ズレが生じるという問題がある。
また、シールド板54は、コアホルダー51の側面板51bと対向する矢印Z方向から第1のスリット51dに挿入するようになっているため、半体H毎にシールド板54の組み込みが必要で、生産性が悪く、コスト高になるという問題がある。
【0017】
そこで、本考案は部品点数が少なく、生産性が良好で、安価であると共に、シールド板の取付精度の良い磁気ヘッドを提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するための第1の解決手段として、箱形のケースと、このケース内に収納され、少なくとも2組の第1,第2のコアを保持したコアホルダーと、コイルが巻回され、前記第1,第2のコアのそれぞれに対応して設けられた第1,第2のコイルボビンと、前記第1,第2のコア間に配設された1枚のシールド板とを備え、磁気媒体が位置する前記ケースの前方には、前記第1,第2のコアの前方部が位置すると共に、前記ケースの後方には、前記シールド板が挿入可能な開口部が設けられ、前記シールド板が前記開口部を通して前記第1,第2のコア間に配設されるようにした構成とした。
【0019】
また、第2の解決手段として、前記シールド板は、前記コアホルダーに設けられたガイド部によって支持されるようにした構成とした。
また、第3の解決手段として、前記シールド板は、前記第1,第2のコイルボビンによって支持されるようにした構成とした。
【0020】
また、第4の解決手段として、前記第1,第2のコイルボビンのそれぞれは、前記コイルが設けられ、前記第1,第2のコアの後方部が挿入されるボビン部と、このボビン部の両端部に設けられた第1,第2の鍔部を有し、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部間は、前記シールド板の板厚よりも大きな間隙部を有すると共に、前記シールド板が前記間隙部に位置した状態で配設された構成とした。
【0021】
また、第5の解決手段として、前記第1,第2のコイルボビンは、前記第1の鍔部同士が連結部によって結合されて一体化され、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部同士が互いに平行になるように、前記連結部が折り曲げられた構成とした。
【0022】
また、第6の解決手段として、前記連結部には、凹部と凸部が設けられ、前記連結部が折り曲げられた際、前記凹部と前記凸部が凹凸嵌合して、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部同士を平行な状態に保持した構成とした。
【0023】
また、第7の解決手段として、前記第1,第2のコイルボビンは、前記第2の鍔部に設けられた延設部と、この延設部の何れか一方に設けられた凹部、及び他方に設けられた凸部を有し、前記連結部が折り曲げられた際、一方に設けられた前記凹部と他方に設けられた前記凸部が凹凸嵌合して、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部同士を平行な状態に保持した構成とした。
【0024】
また、第8の解決手段として、前記凹凸嵌合された結合部は、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部間に位置し、前記シールド板の端面側が前記結合部によって支持された構成とした。
また、第9の解決手段として、前記シールド板の平面側が前記第1,第2のコイルボビンの前記鍔部間によって支持された構成とした。
【0025】
【考案の実施の形態】
本考案の磁気ヘッドの図面を説明すると、図1は本考案の磁気ヘッドの正面図、図2は本考案の磁気ヘッドの下面図、図3は本考案の磁気ヘッドに係り、半体のコアホルダーに半体のコアが組み込まれた状態を示す正面図、図4は本考案の磁気ヘッドに係り、半体のコアホルダーに半体のコアが組み込まれた状態を示す側面図である。
【0026】
また、図5は本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材がコアホルダーに取り付けられたコアに組み込まれた状態を示す正面図、図6は本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材がコアホルダーに取り付けられたコアに組み込まれた状態を示す下面図、図7は図6の7−7線における断面図、図8は本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材の下面図、図9は図8のA部分における断面図である。
【0027】
また、図10は本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材を展開した状態を示す正面図、図11は本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材を展開した状態を示す上面図、図12は本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材を展開した状態を示す下面図、図13は図10における側面図、図14は図10の14−14線における断面図、図15は本考案の磁気ヘッドに係り、シールド板の平面図である。
【0028】
次に、本考案の磁気ヘッドの構成を図1〜図15に基づいて説明すると、シールドケース等からなる箱形のケース1は、図1,図2に示すように、収納部1aを有する筒状の側壁1bと、この側壁1bの前方の一部を塞ぐように設けられた前壁1cと、この前壁1cの中央部に設けられた孔1dと、側壁1bの後方を開放するように設けられた開口部1eを有する。
【0029】
ダイキャスト品や黄銅板等の非磁性材からなるコアホルダー2は、特に図4に示すように、互いに分離された一対のコアホルダーで形成され、そして、一対のコアホルダーが互いに対向した状態で配置されて構成されるようになっている。
【0030】
このコアホルダー2は、前方に位置する前面板2aと、この前面板2aから後方に延びる側面板2bと、前面板2aに設けられた2個の切り欠き部2cと、この切り欠き部2cの延長線上で、側面板2bに設けられた溝等からなる第1,第2の保持部2d、2eと、この第1,第2の保持部2d、2e間に位置し、前面板2aと側面板2bに跨って設けられた溝等からなるガイド部2fを有する。
【0031】
なお、この実施例では、コアホルダー2が2個の部材で構成されるもので説明したが、2個が一体化された1個のコアホルダーを使用しても良い。
【0032】
磁性材からなる第1、第2のコア3,4のそれぞれは、特に図4に示すように、互いに分離された一対のコアで形成され、そして、一対のコアが互いに対向した状態で配置されて、第1,第2のコア3,4が構成されるようになっている。
【0033】
この第1,第2のコア3,4のそれぞれは、前方に位置する前方部3a、4aと、前方部3a、4aから後方に延びる側方部3b、4bと、側方部3b、4bの後端部から折り曲がって延びる後方部3c、4cを有する。
【0034】
そして、この第1のコア3は、前方部3aが切り欠き部2cから前方に突出した状態で、側方部3bが第1の保持部2dにはめ合わされて、コアホルダー2に位置決め、保持されている。
【0035】
また、第2のコア4は、第1のコア3と同様に、前方部4aが切り欠き部2cから前方に突出した状態で、側方部4bが第2の保持部2eにはめ合わされて、コアホルダー2に位置決め、保持されている。
【0036】
そして、図3で示すように、コアホルダー2に対して、第1,第2のコア3,4が組み合わされることによって、磁気ヘッドの半体H1が構成される。
また、この半体H1は、図4に示すように、第1,第2のコア3,4のそれぞれの前方部3a、4a間にギャップ部材5を介在した状態で、2個の半体H1が互いに対向するように配置されると共に、この2個の半体H1は、図2に示すように、ケース1の後方に位置する開口部1e側から収納部1a内に収納される。この時、第1,第2のコア3,4の前方部3a、4aは、前壁1cの孔1dから外方に突出した状態となる。
【0037】
合成樹脂の成型品からなるコイルボビン部材6は、第1,第2のコイルボビン7,8と、この第1,第2のコイルボビン7,8を連結して一体化する連結部9を有する。
【0038】
第1、第2のコイルボビン7,8のぞれぞれは、特に図10〜図14に示すように、コイル(図示せず)が巻回された筒状のボビン部7a、8aと、このボビン部7a、8aの両端部に設けられた第1の鍔部7b、8b、及び第2の鍔部7c、8cを有し、第1,第2のコイルボビン7,8の第1の鍔部7b、8b同士が前記連結部9によって連結された一体化されると共に、連結された第1,第2のコイルボビン7,8のボビン部7a、8aは、一直線状に配置された状態となっている。
そして、一直線状に配置された状態で、巻き線機によって、コイルがボビン部7a、8aに巻回されるようになっている。
【0039】
また、第1,第2のコイルボビン7,8は、第2の鍔部7c、8cの一端から直角方向に延びる延設部7d、8dと、延設部7dに設けられた凹部7eと、延設部8dに設けられた凸部8eと、第1の鍔部7b、8b、及び第2の鍔部7c、8cの外面に設けられた位置決め用凹部7f、8fを有する。
【0040】
なお、延設部7dに凹部7eを、また、延設部8dに凸部8eを設けたもので説明したが、凹凸部の関係を逆にして、延設部7dに凸部を、また、延設部8dに凹部を設けても良い。
【0041】
更に、連結部9は、中心線Cを挟んで対向する位置に設けられ、折曲を容易にするための2個の溝部9aと、中心線Cを挟んで対向する位置に設けられ、溝部9aよりも外側に位置する凹部9b、及び凸部9cを有する。
【0042】
このような構成を有するコイルボビン部材6は、連結部9の溝部9aの位置で、第1,第2のコイルボビン7,8のボビン部7a、8aが互いに対向し、且つ、全体が略ロ字状となるように折り曲げて、図8に示すような構成にする。
【0043】
すると、図8の状態では、図9に示すように、凹部7eと凸部8eが凹凸嵌合(強嵌合)して、柱状の結合部10が形成されると共に、この凹凸嵌合によって、ボビン部7a、8a同士を平行な状態で保持するようになり、また、凹部9bと凸部9cも凹凸嵌合(強嵌合)して、柱状の結合部11が形成されると共に、この凹凸嵌合によって、ボビン部7a、8a同士を平行な状態で保持するようになる。
【0044】
そして、コイルボビン部材6が図8に示すように組み立てられた状態では、ボビン部7a、8a間、第1の鍔部7b、8b間、及び第2の鍔部7c、8c間には、隙間部Sが設けられると共に、結合部10,11が第1,第2のコイルボビン7,8の最外側で、隙間部Sに位置した状態となっている。
【0045】
金属材からなる2本の端子12は、第1のコイルボビン7の第1,第2の鍔部7b、7cから突出した状態で、第1,第2の鍔部7b、7cに埋設(埋め込み)して取り付けられ、この2本の端子12には、ボビン部7aに巻回されたコイルの端部が接続されている。
【0046】
金属材からなる2本の端子13は、第2のコイルボビン8の第1,第2の鍔部8b、8cから突出した状態で、第1,第2の鍔部8b、8cに埋設(埋め込み)して取り付けられ、この2本の端子13には、ボビン部8aに巻回されたコイルの端部が接続されている。
【0047】
このような構成を有するコイルボビン部材6には、図5〜図7に示すように、第1の鍔部7b、8b側に一つの半体H1が組み合わされると共に、第2の鍔部7c、8c側にもう一つの半体H1が組み合わされる。
【0048】
この時、第1のコア3の後方部3cは、第1のコイルボビン7のボビン部7a内に、また、第2のコア4の後方部4cは、第2のコイルボビン8のボビン部8a内に挿入されると共に、第1の鍔部7b、8b、及び第2の鍔部7c、8cの外面に設けられた位置決め用凹部7f、8fには、第1,第2のコア3,4の一部が嵌合して位置決めされる。
【0049】
このように、二つの半体H1がコイルボビン部材6に組み合わされた状態の半製品は、第1,第2のコア3,4の前方部3a、4a側を先にして、ケース1の後方に位置する開口部1e側から収納部1a内に挿入され、この半製品が収納部1a内に収納されるようになっている。
【0050】
磁性材からなる1枚のシールド板14は、両面に位置する平面14aと、外周縁に位置する端面14bと、前方に位置する細幅部14cと、後方に位置する広幅部14dを有する。
【0051】
このシールド板14は、細幅部14c側を先にして、ケース1の後方に位置する開口部1e側から収納部1a内に挿入、収納されて、第1,第2のコア3,4間に介在した状態となる。
【0052】
この時、シールド板14は、隙間部Sを通って、細幅部14cがガイド部2fでガイドされながら挿入されると共に、シールド板14がケース1内に収納された状態では、シールド板14は、第1,第2のコア3,4の対向する全面、及び第1,第2のコイルボビン7,8のボビン部7a、8a間に位置して、第1,第2のコア3,4間、及びボビン部7a、8aに巻回されたコイル間に位置して、両者間をシールドするようになっている。
【0053】
また、シールド板14がケース1内に収納された際、細幅部14cがガイド部2fで支持されると共に、広幅部14dの端面14bが結合部10,11に当接して支持されるようになっている。
【0054】
なお、シールド板14がケース1内に収納された際、シールド板14の平面14aが第1の鍔部7b、8b間、又は/及び第2の鍔部7c、8c間で支持されるようにしても良い。
【0055】
このような構成を有する磁気ヘッドは、ここでは図示しないが、絶縁性の樹脂が開口部1eから収納部1a内に充填され、ケース1内において、コアホルダー2と,第1,第2のコア3,4と,コイルボビン部材6,及びシールド板14が固着されて、磁気ヘッドが形成されるようになっている。
【0056】
このような構成を有する磁気ヘッドは、オーディオ機器等に組み込まれ、テープ等の磁気媒体15がケース1の前方で移動して、記録や再生等を行うようになっている。
【0057】
次に、本考案の磁気ヘッドの組立方法を説明すると、先ず、第1,第2のコア3,4がコアホルダー2に組み込まれて、二つの半体H1を製造する。
次に、二つの半体H1がコイルボビン部材6に組み込まれた後、これらが開口部1eからケース1内に組み込まれ、しかる後、シールド板14が開口部1eからケース1内に組み込まれるようになっている。
【0058】
なお、この実施例では、シールド板14が最後に組み込まれるもので説明したが、二つの半体H1がコイルボビン部材6に組み込まれた後に、隙間部S側からシールド板14が半体H1とコイルボビン部材6に組み込まれ、しかる後に、シールド板14が半体H1やコイルボビン部材6と一緒にケース1内に組込するようにしても良い。
【0059】
【考案の効果】
本考案の磁気ヘッドは、箱形のケースと、このケース内に収納され、少なくとも2組の第1,第2のコアを保持したコアホルダーと、コイルが巻回され、第1,第2のコアのそれぞれに対応して設けられた第1,第2のコイルボビンと、第1,第2のコア間に配設された1枚のシールド板とを備え、磁気媒体が位置するケースの前方には、第1,第2のコアの前方部が位置すると共に、ケースの後方には、シールド板が挿入可能な開口部が設けられ、シールド板が開口部を通して第1,第2のコア間に配設されるようにした構成とした。
このように、1枚のシールド板で構成されると、部品点数が少なくなって、生産性が良く、安価なものが得られる。
また、1枚のシールド板がケースの後方に位置する開口部からケース内に組み込みできるため、コアホルダー、第1,第2にコア、及び第1,第2のコイルボビンの組立後において、シールド板の組み込みが出来て、その組立作業性が良く、生産性が良好で、安価なものが得られる。
また、1枚のシールド板であるため、従来のようなシールド板の位置ズレが無く、シールド板の精度の良い取付ができる。
また、1枚のシールド板であるため、従来に比して強度があり、薄型化ができる。
【0060】
また、シールド板は、コアホルダーに設けられたガイド部によって支持されるようにしたため、シールド板の位置が安定しシールド板の精度の良い取付ができる。
【0061】
また、シールド板は、第1,第2のコイルボビンによって支持されるようにしたため、シールド板の位置が安定し、シールド板の精度の良い取付ができる。
【0062】
また、第1,第2のコイルボビンのそれぞれは、コイルが設けられ、第1,第2のコアの後方部が挿入されるボビン部と、このボビン部の両端部に設けられた第1,第2の鍔部を有し、第1,第2のコイルボビンのボビン部間は、シールド板の板厚よりも大きな間隙部を有すると共に、シールド板が間隙部に位置した状態で配設されたため、シールド板がコイルボビンの組み込み後において、隙間部を通して取付ができると共に、シールド板がコイル間に介在して、シールド効果の良好なものが得られる。
【0063】
また、第1,第2のコイルボビンは、第1の鍔部同士が連結部によって結合されて一体化され、第1,第2のコイルボビンのボビン部同士が互いに平行になるように、連結部が折り曲げられたため、部品点数が少なくなると共に、第1,第2のコイルボビンへの第1,第2のコアの組み込みが作業が容易となって、生産性が良く、安価なものが得られる。
【0064】
また、連結部には、凹部と凸部が設けられ、連結部が折り曲げられた際、凹部と凸部が凹凸嵌合して、第1,第2のコイルボビンのボビン部同士を平行な状態に保持したため、ボビン部の位置が確実となって、第1,第2のコイルボビンの精度の良い取付ができる。
【0065】
また、第1,第2のコイルボビンは、第2の鍔部に設けられた延設部と、この延設部の何れか一方に設けられた凹部、及び他方に設けられた凸部を有し、連結部が折り曲げられた際、一方に設けられた凹部と他方に設けられた凸部が凹凸嵌合して、第1,第2のコイルボビンのボビン部同士を平行な状態に保持したため、ボビン部の位置が確実となって、第1,第2のコイルボビンの精度の良い取付ができる。
【0066】
また、凹凸嵌合された結合部は、第1,第2のコイルボビンのボビン部間に位置し、シールド板の端面側が結合部によって支持されたため、シールド板の位置が安定し、シールド板の精度の良い取付ができる。
【0067】
また、シールド板の平面側が第1,第2のコイルボビンの鍔部間によって支持されたため、ボビン部の位置が確実となって、第1,第2のコイルボビンの精度の良い取付ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の磁気ヘッドの正面図。
【図2】本考案の磁気ヘッドの下面図。
【図3】本考案の磁気ヘッドに係り、半体のコアホルダーに半体のコアが組み込まれた状態を示す正面図。
【図4】本考案の磁気ヘッドに係り、半体のコアホルダーに半体のコアが組み込まれた状態を示す側面図。
【図5】本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材がコアホルダーに取り付けられたコアに組み込まれた状態を示す正面図。
【図6】本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材がコアホルダーに取り付けられたコアに組み込まれた状態を示す下面図。
【図7】図6の7−7線における断面図。
【図8】本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材の下面図。
【図9】図8のA部分における断面図。
【図10】本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材を展開した状態を示す正面図。
【図11】本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材を展開した状態を示す上面図。
【図12】本考案の磁気ヘッドに係り、コイルボビン部材を展開した状態を示す下面図。
【図13】図10における側面図。
【図14】図10の14−14線における断面図。
【図15】本考案の磁気ヘッドに係り、シールド板の平面図。
【図16】従来の磁気ヘッドに係り、磁気ヘッドの半体を示す斜視図。
【図17】従来の磁気ヘッドに係り、コアホルダーを示す斜視図。
【符号の説明】
1 ケース
1a 収納部
1b 側壁
1c 前壁
1d 孔
1e 開口部
2 コアホルダー
2a 前面板
2b 側面板
2c 切り欠き部
2d 第1の保持部
2e 第2の保持部
2f ガイド部
3 第1のコア
3a 前方部
3b 側方部
3c 後方部
4 第2のコア
4a 前方部
4b 側方部
4c 後方部
H1 半体
5 ギャップ部材
6 コイルボビン部材
7 第1のコイルボビン
7a ボビン部
7b 第1の鍔部
7c 第2の鍔部
7d 延設部
7e 凹部
7f 位置決め用凹部
8 第2のコイルボビン
8a ボビン部
8b 第1の鍔部
8c 第2の鍔部
8d 延設部
8e 凸部
8f 位置決め用凹部
9 連結部
9a 溝部
9b 凹部
9c 凸部
C 中心線
10 結合部
11 結合部
S 隙間部
12 端子
13 端子
14 シールド板
14a 平面
14b 端面
14c 細幅部
14d 広幅部

Claims (9)

  1. 箱形のケースと、このケース内に収納され、少なくとも2組の第1,第2のコアを保持したコアホルダーと、コイルが巻回され、前記第1,第2のコアのそれぞれに対応して設けられた第1,第2のコイルボビンと、前記第1,第2のコア間に配設された1枚のシールド板とを備え、磁気媒体が位置する前記ケースの前方には、前記第1,第2のコアの前方部が位置すると共に、前記ケースの後方には、前記シールド板が挿入可能な開口部が設けられ、前記シールド板が前記開口部を通して前記第1,第2のコア間に配設されるようにしたことを特徴とする磁気ヘッド。
  2. 前記シールド板は、前記コアホルダーに設けられたガイド部によって支持されるようにしたことを特徴とする請求項1記載の磁気ヘッド。
  3. 前記シールド板は、前記第1,第2のコイルボビンによって支持されるようにしたことを特徴とする請求項1、又は2記載の磁気ヘッド。
  4. 前記第1,第2のコイルボビンのそれぞれは、前記コイルが設けられ、前記第1,第2のコアの後方部が挿入されるボビン部と、このボビン部の両端部に設けられた第1,第2の鍔部を有し、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部間は、前記シールド板の板厚よりも大きな間隙部を有すると共に、前記シールド板が前記間隙部に位置した状態で配設されたことを特徴とする請求項1から3の何れかに記載の磁気ヘッド。
  5. 前記第1,第2のコイルボビンは、前記第1の鍔部同士が連結部によって結合されて一体化され、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部同士が互いに平行になるように、前記連結部が折り曲げられたことを特徴とする請求項4記載の磁気ヘッド。
  6. 前記連結部には、凹部と凸部が設けられ、前記連結部が折り曲げられた際、前記凹部と前記凸部が凹凸嵌合して、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部同士を平行な状態に保持したことを特徴とする請求項5記載の磁気ヘッド。
  7. 前記第1,第2のコイルボビンは、前記第2の鍔部に設けられた延設部と、この延設部の何れか一方に設けられた凹部、及び他方に設けられた凸部を有し、前記連結部が折り曲げられた際、一方に設けられた前記凹部と他方に設けられた前記凸部が凹凸嵌合して、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部同士を平行な状態に保持したことを特徴とする請求項6記載の磁気ヘッド。
  8. 前記凹凸嵌合された結合部は、前記第1,第2のコイルボビンの前記ボビン部間に位置し、前記シールド板の端面側が前記結合部によって支持されたことを特徴とする請求項7記載の磁気ヘッド。
  9. 前記シールド板の平面側が前記第1,第2のコイルボビンの前記鍔部間によって支持されたことを特徴とする請求項4から8の何れかに記載の磁気ヘッド。
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