JP2584458Y2 - 回転機用ロータ - Google Patents

回転機用ロータ

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JP2584458Y2
JP2584458Y2 JP1991108482U JP10848291U JP2584458Y2 JP 2584458 Y2 JP2584458 Y2 JP 2584458Y2 JP 1991108482 U JP1991108482 U JP 1991108482U JP 10848291 U JP10848291 U JP 10848291U JP 2584458 Y2 JP2584458 Y2 JP 2584458Y2
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重之助 金井
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株式会社太洋電機製作所
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Description

【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この考案は、発電機あるいは電動
機等の回転機に用いられる回転機用ロータに関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、回転機用ロータは、シャフトに
嵌合固定される鉄心と、この鉄心に装着される絶縁体
と、この絶縁体を介して鉄心に巻回されるコイルとから
構成されている。鉄心は、薄い円板状の珪素鋼板を積層
してなるものであり、その外周面には、一端から他端ま
で延びる複数の凹部が形成されている。また、絶縁体
は、鉄心の両端面をそれぞれ覆う2つの端面被覆部と、
これら2つの端面被覆部との間に設けられ、鉄心の凹部
に嵌め込まれる複数の凹部被覆部とから構成されてい
る。凹部被覆部は、薄板を凹部の内面に沿うように成形
したものであり、凹部に嵌め込まれることによって凹部
の内面を被覆する。そして、コイルは、絶縁体の2つの
凹部被覆部と2つの端面被覆部に亙って巻回されること
により、鉄心に巻回されている。
【0003】従来の回転機用ロータにおいては、絶縁体
を、凹部被覆部の長手方向における中央部において分断
された2つの部分から構成している。これは、次の2つ
の理由によるものである。1つの理由は、凹部被覆部を
2分すると各部分の凹部被覆部を鉄心の凹部に一端側と
他端側とからそれぞれ挿入し、中央部分において重ね合
わせをすることにより、絶縁体を鉄心に容易に装着する
ことができるからである。
【0004】他の1つの理由は、凹部被覆部を容易に成
形することができるようにするためである。すなわち、
絶縁体を構成する2つの部分は、通常、射出成形法等の
成形法によって製造されている。このような成形法にお
いて、長さの長い薄板状の凹部被覆部を形成することは
難しい。そこで、凹部被覆部をその中央部で分断して長
さを短くすることにより、容易に成形することができる
ようにしたものである。
【0005】
【考案が解決しようとする課題】最近、回転機の出力増
大等の要望から鉄心の長さを長くする傾向にあり、それ
に応じて絶縁体の凹部被覆部の長さが長くなっている。
ところが、絶縁体を2つの部分に分断して各部分の凹部
被覆部の長さを短くしたとしても、凹部被覆部の長さを
長くするには一定の限度があり、上記の要望に応えるこ
とが困難であるという問題があった。
【0006】すなわち、絶縁体を構成する各部分を成形
するに際しては、端面被覆部を成形するためのキャビテ
ィと、各凹部被覆部を成形するためのキャビティとを形
成し、各キャビティに樹脂を充填して固化させた後、こ
れをキャビティから抜き出すことによって絶縁体を構成
する各部分が成形される。
【0007】ここで、成形された各部分をキャビティか
ら抜き出すに際しては、絶縁体を構成する各部分が端面
被覆部とそこから直交する方向に延びる複数の凹部被覆
部とから構成され、各凹部被覆部が互いに平行に延びて
いるため、凹部被覆部の長手方向に沿って抜き出すこと
になる。この場合、凹部被覆部のキャビティからの抜き
出しを容易にするために、キャビティには抜き勾配を形
成する必要がある。ところが、キャビティに抜き勾配を
形成すると、凹部被覆部が薄板状をなすため、その先端
部の厚さがより一層薄くなってしまう。したがって、凹
部被覆部の長さを長くするにも一定の限度があり、回転
機の出力を増大させるという要望に応えることが困難に
なるという問題があった。
【0008】この考案は、上記問題を解決するためにな
されたもので、全体の長さが長い凹部被覆を容易に成形
することができ、したがって回転機の出力増大という要
望に応えることができる回転機用ロータを提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】この考案は、上記の目的
を達成するために、 (イ)鉄心 この鉄心は、略筒状をなし、シャフトに固定されてい
る。鉄心の外周面には、一端から他端まで延びる複数の
凹部が形成されている。 (ロ)絶縁体。 この絶縁体は、樹脂からなり、前記鉄心の両端面をそれ
ぞれ覆う2つの端面被覆部、およびこれら2つの端面被
覆部間に設けられた複数の凹部被覆部を有する。凹部被
覆部は、板状をなしており、断面形状が前記鉄心の凹部
の内面の断面形状とほぼ同一に形状されている。そし
て、凹部被覆部は凹部に嵌め込まれることによって凹部
の内面を被覆する。 (ハ)コイル。 このコイルは、前記絶縁体の2つの端面被覆部と2つの
凹部被覆部を介して前記鉄心に巻回されている。上記構
(イ),(ロ)および(ハ)を備えた回転機用ロータに
おいて、前記絶縁体を互いに別体である次の(ニ),
(ホ)および(ヘ)の3つの構成体から構成したことを
特徴とする回転機用ロータ。 (ニ)一方の端面被覆部と各凹部被覆部のうちの一方の
端面被覆部に隣接する端部とからなる第1構成体。 (ホ)他方の端面被覆部と各凹部被覆部のうちの他方の
端面被覆部に隣接する端部とからなる第2構成体。 (ヘ)各凹部被覆部のうちの第1構成体と第2構成体と
の間の中間部分からなる第3構成体。この第3構成体
は、前記鉄心の長手方向方向と直交する方向に延びる分
割部が形成され、この分割部に沿って分割可能である。
【0010】この場合、前記分割部を前記鉄心の長手方
向に互いに離して複数形成し、各分割部によって区分さ
れる前記第3構成体の各部分の幅を互いに異なる幅にす
るのが望ましい。また、第3構成体には、前記コイルが
巻回される側の面に、側縁部から中央側へ向かって延び
るワニスを流し込むための細い通路を形成するのが望ま
しい。この通路については、前記分割部として兼用させ
るのが望ましい。
【0011】
【作用】凹部被覆部のうちの第1、第2構成体における
部分は、鉄心の凹部の両端部にそれぞれ嵌め込まれる。
第3構成体は、第1構成体と第2構成体との間に位置す
る凹部に嵌め込まれる。第3構成体は、分割部に沿って
分割することにより、鉄心の長さに合わせることができ
る。
【0012】
【実施例】以下、この考案の一実施例について、図1〜
図18を参照して説明する。これらの図に示す実施例
は、この考案を2極の同期発電機に適用したものであ
り、図1(A),(B)に示すように、シャフト1の外
周に嵌合固定された鉄心2と、この鉄心2に装着された
絶縁体3と、この絶縁体3を介して鉄心2に巻回された
コイル4とを主な構成要素としている。
【0013】鉄心2は、図2および図3に示すように、
円形状をなす多数の珪素鋼板2A,…を互いの軸線を一
致させた状態で積層固定することによって構成されてお
り、その中央部には貫通孔21が形成されている。この
貫通孔21にシャフト1を圧入することによって鉄心2
がシャフト1に固定されている。なお、貫通孔21の内
周面には、半円状の切欠き22が形成されているが、こ
の切欠き22は、各珪素鋼板を素材から打ち抜く際に位
置決めの基準となるものである。
【0014】また、鉄心2の外周面には、一端から他端
まで延びる2つの凹部23,23がそれぞれ形成されて
いる。凹部23は、断面略台形状をなしており、開口側
の幅が底部側の幅よりも狭くなっている。凹部23の底
面24の中央部には、鉄心2の軸線を中心とする円弧状
の突出部25が形成されている。また、凹部23の各側
面26の開口側端部には、各他方の側面26側へ向かっ
て突出する突起27が形成されている。
【0015】上記絶縁体3は、図4に示すように、鉄心
2の一端側(図1において左端側)に装着される第1構
成体3Aと、鉄心2の他端側(図1において右端側)に
装着される第2構成体3Bと、鉄心2の2つの凹部23
の長手方向における中央部にそれぞれ装着される2つの
第3構成体3C,3Cとから構成されている。
【0016】第1構成体3Aは、図5〜図9に示すよう
に、略長方形の薄板状をなす端面被覆板部(端面被覆
部)301を有している。この端面被覆板部301は、
第1構成体3Aを鉄心2に装着した際に鉄心2の一端面
を被覆するためのものであり、その幅は鉄心2の2つの
凹部23,23間の距離より若干大きくなっているが、
長さは鉄心2の外径より若干小さくなっている。したが
って、鉄心2の2つの凹部23,23間に位置する外周
部は、端面被覆板部301から外側に突出する(図7参
照)ことになり、その突出する外周部が磁極になってい
る。
【0017】端面被覆板部301の外側の面(鉄心2と
逆側の面)の中央部には、図6に示すように、菱形状を
なす突出部302が形成されている。この突出部302
の中央部には、シャフト1が挿入される貫通孔303が
形成されている。また、突出部302の2つの角部は、
端面被覆板部301から側方に突出せしめられている。
【0018】端面被覆板部301の外側の面の長手方向
における両端部には、端面被覆板部301から直角に起
立する2つの溝形成板部304がそれぞれ形成されてい
る。一方の溝形成板部304、突出部302および端面
被覆板部301により、溝305が形成されている。他
方の溝形成板部304も同様にして溝305を形成して
いる。
【0019】端面被覆板部301の内側の面(鉄心1側
の面)には、図7に示すように、幅方向における両側部
から直角に起立する2つの凹部被覆板部(凹部被覆部の
第1構成体側の端部)307がそれぞれ形成されてい
る。
【0020】凹部被覆板部307は、第1構成体3Aを
鉄心2に装着した際に、鉄心2の凹部23に嵌まり込む
ものであり、図1(B)から明らかなように、鉄心2の
凹部23の内面の断面形状とほぼ同一形状をなしてい
る。この凹部被覆板部307は、凹部23の底面24に
沿う底板部308と、凹部23の2つの側面26にそれ
ぞれ沿う2つの側板部309とを有している。底板部3
08の中央部には、三角形状をなす突出部310が形成
されている。この突出部310は、上記菱形状をなす突
出部302の端面被覆板部301から突出する角部に連
なっている。また、突出部310と底板部308との間
には、上記円弧状をなす突出部25に対応した円弧部3
11が形成されている。一方、側板部309の外側の端
部には、それが屈曲せしめられることにより、係合溝3
12が形成されている。この係合溝312には、鉄心2
の突起27が係合するようになっている。
【0021】上記底板部308、2つの側板部309お
よび突出部310によって2つの溝313,313がそ
れぞれ形成されている。各溝313は、上記2つの溝3
05にそれぞれ連なっている。
【0022】第2構成体3Bは、図10〜図14に示さ
れているが、これらの図から明らかように、第1構成体
3Aと若干の相違はあるもののほぼ同様に構成されてい
る。そこで、第2構成体3Bについては、第1構成体3
Aと同様な部分に同一符号を付してその説明を省略す
る。
【0023】第3構成体3Cは、鉄心2の凹部23に嵌
め込まれることによって凹部23の内面を被覆するため
のものである。したがって、凹部23に嵌め込まれた状
態においては、第1および第2構成体3A,3Bの凹部
被覆板部307と同様の断面形状になっており、凹部被
覆板部307の各部に対応する底板部318(底板部3
08;以下、括弧内の数字は凹部被覆部307の対応す
る部分を示す。)、側板部319(309)、突出部3
20(310)、円弧部321(311)、係合凹部3
22(312)および溝323(313)を有してい
る。
【0024】ただし、図15および図16に示すよう
に、第3構成体3Cは、凹部23に嵌め込まない自然状
態においては2つの側板部319,319の間隔が基端
側で狭く先端側で広くなっている。したがって、第3構
成体3Cは、側板部319の基端部を折り曲げて凹部2
3に嵌め込むことになり、嵌め込んだ後においては、側
板部319の弾性力によって凹部23に保持される。な
お、容易に折り曲げることができるよう、側板部319
と底板部318との連結部には、図17に示すように、
切り込み324が形成されている。
【0025】第3構成体3Cは、また、鉄心2の長さに
応じて絶縁体3の全長を調節するためのものである。こ
の場合、第3構成体3Cとして幅(凹部23の長手方向
における幅)の異なる各種のものを準備し、鉄心2の長
さに応じて第3構成体3Cを使い分けることによって絶
縁体3の全長を調節することもできるが、この実施例で
は、1つの第3構成体3Cで各種の長さの鉄心2に対応
することができるよう、第3構成体3Cを幅方向と直交
する方向に分断可能としている。
【0026】すなわち、分割可能とするために、第3構
成体3Cには、鉄心2の長手方向と直交する方向に沿っ
て両側板部319から底板部318まで延びる2つのス
リット325が形成されるとともに、底板部318の中
央部にスリット326が形成され、さらにスリット32
5とスリット326との間の底板部318には、両スリ
ット325,326に連なる分割溝327が形成されて
いる。そして、これらのスリット325,326および
分割溝327に沿って第3構成体3Cが分割可能になっ
ている。これから明らかなように、スリット325,3
25、スリット326および分割溝327,327によ
って分割部が構成されている。また、スリット325,
326および分割溝327からなる分割部は、第3構成
体3Cの幅方向(鉄心2の長手方向)に離間して3つ形
成されている。したがって、第3構成体3Cは、最大4
つの部分31,32,33,34に分割可能であり、2
分割あるいは3分割も可能である。しかも、各分割部の
間の距離は互いに異なっており、分割幅は、鉄心2の長
さについて予め定められた規格等に対応して決められて
いる。したがって、第3構成体3Cを適宜の数に分割
し、各分割部分のうちの鉄心2の長さに対応した部分を
用いることにより、1つの第3構成体3Cを製造するだ
けで長さの異なる各種の鉄心2に対応することが可能で
ある。
【0027】上記第1、第2構成体3A,3Bは、それ
ぞれの端面被覆板部301が鉄心2の端面に突き当たる
とともに、凹部被覆板部307が凹部23に嵌まり込ん
だ状態で鉄心2の端部にそれぞれ装着されている。ま
た、第3構成体3Cは、第1,第2構成体3A,3B間
に配置され、凹部23に嵌め込まれている。そして、コ
イル4は、第1および第2構成体3A,3Bの溝30
5、313、並びに第3構成体3Cの溝323に沿って
巻回されている。
【0028】なお、上記の内容から明らかなように、第
1および第2構成体3A,3Bの端面被覆板部301が
端面被覆部になっており、第1および第2構成体3A,
3Bの凹部被覆板部307並びに第3構成体3Cが凹部
被覆部になっている。
【0029】上記構成の同期発電機用ロータにおいて
は、板状をなす第3構成体3Cを第1、第2構成体3
A,3Bと別体に形成しているから、第3構成体3Cを
射出成形法等の成型法によって成形する場合には、第3
構成体3Cを成形するためのキャビティに抜き勾配を形
成する必要がない。したがって、第3構成体3Cとして
幅(凹部23の長手方向における幅)の広いものを容易
に成形することができる。よって、出力の大きい発電機
を何ら問題なく製造することができる。
【0030】また、長さの異なる各種の第3構成体3C
を準備しておくことにより、絶縁体3を長さの異なる各
種の鉄心2に対応させることができる。しかも、鉄心2
の長さに拘わらず第1および第2構成体3A,3Bにつ
いては同一のものを用いることができるから、ロータを
安価に製造することができる。
【0031】特に、この実施例においては、第3構成体
3Cを分割可能にしているから、第3構成体3Cを最も
長い鉄心2に対応させてておくことにより、1種類の第
3構成体3Cを各種の長さの鉄心2に供することができ
る。よって、ロータの製造費をより一層安価にすること
ができる。しかも、分断される各部の幅を異ならせてい
るから、分断箇所を選択することにより、第3構成体3
Cを容易に必要な長さのものとすることができる。
【0032】さらに、この実施例においては、コイル4
の絶縁性を向上させることができる。すなわち、コイル
4を鉄心2に巻回した後には、通常、その絶縁性を向上
させるためにワニスを塗布または滴下するようにしてい
る。この場合、ワニスの塗布または滴下は、コイル4の
外部から行うだけであるので、コイル4の内部側、つま
り凹部23の底面24側には、ワニスが達しにくい。
【0033】この点、この実施例においては、スリット
325,326およびそれに続く分割溝327を形成し
ているので、スリット325,326から分割溝327
に向かってワニスを流し込むことにより、コイル4の底
面24側にもワニスを行き亙らせることができ、これに
よってコイル4の絶縁性を向上させることができる。
【0034】なお、この考案は、上記実施例に限定され
ることなく、その要旨を逸脱しない範囲において適宜変
更可能である。例えば、上記の実施例は、この考案を発
電機に適用したものであるが、電動機に適用することが
できる。また、発電機または電動機のいずれにおいて
も、2極のものに限られることなく、4極その他の極数
を有するものに適用することができる。
【0035】また、上記の実施例においては、第3構成
体3Cを、凹部23に嵌め込む前の自然状態において
は、凹部23と異なる断面形状にしているが、当初から
凹部23と同一形状にしておいてもよい。ただし、上記
実施例のようにすると、第3構成体3Cがそれ自体の弾
性力によって凹部23に強固に嵌まり込むので、組み立
て作業中に第3構成体が凹部23から脱落するのを防止
することができて好都合である。
【0036】さらに、上記の実施例においては、第3構
成体3Cを分割するためのスリット325,326およ
分割溝326を、ワニスを流し込むための通路と兼用し
ているが、両者を別途形成するようにしてもよい。例え
ば、分断のためには、スリット325,326および分
断溝327に代えていわゆるミシン目を形成してもよ
い。また、ワニスを流し込むための通路としては、単な
る溝を形成すればよく、特に通路を形成する場合には蛇
行させるのが望ましい。さらに、ワニス用の通路につい
ては、第1、第2構成体3A,3Bの端面被覆板部30
1および凹部被覆板部307にも形成するのが望まし
い。
【0037】
【考案の効果】以上説明したように、請求項1に係る考
案によれば、絶縁体を互いに別体である第1、第2およ
び第3構成体から構成しているので、長さの長い凹部被
覆部の成形を容易にし、これによって回転機の出力増大
を実現することができ、また第3構成体を分割可能にし
ているので、1つの第3構成体で長さの異なる鉄心に対
応することができ、これによってロータを安価に製造す
ることができるという効果が得られる。請求項2に係る
考案によれば、1つの第3構成体で長さの異なるより多
くの鉄心に対応することができ、したがってロータをよ
り一層安価に製造することができるという効果が得られ
る。請求項3に係る考案によれば、コイルの絶縁性を向
上させることができるという効果が得られる。請求項4
に係る考案によれば、通路を分割部として兼用している
ので、ロータをより一層安価に製造することができると
いう効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この考案の一実施例を示すものであり、図1
(A)はその一部省略側面図、図1(B)は図1(A)
のB−B矢視断面図である。
【図2】鉄心を示す斜視図である。
【図3】鉄心の正面図である。
【図4】絶縁体を、その第1、第2、第3構成体を互い
に離間させた状態で示す側面図である。
【図5】第1構成体の側面図である。
【図6】図5のA矢視図である。
【図7】図5のB矢視図である。
【図8】図5のC矢視図である。
【図9】図6のD−D矢視断面図である。
【図10】第2構成体の側面図である。
【図11】図10のA矢視図である。
【図12】図10のB矢視図である。
【図13】図10のC矢視図である。
【図14】図11のD−D矢視断面図である。
【図15】第3構成体を凹部に嵌め込む前の自然状態で
示す平面図である。
【図16】図15のA矢視図である。
【図17】図16のB円部の拡大図である。
【図18】図15のC−C矢視拡大断面図である。
【符号の説明】
1 シャフト 2 鉄心 3 絶縁体 3A 第1構成体 3B 第2構成体 3C 第3構成体 4 コイル 23 凹部 31 第3構成体の分割される部分 32 第3構成体の分割される部分 33 第3構成体の分割される部分 35 第3構成体の分割される部分 301 端面遮蔽板部(端面遮蔽部) 307 凹部遮蔽板部(凹部遮蔽部) 325 スリット(分割部と通路とに兼用) 326 スリット(分割部と通路とに兼用) 327 分割溝(分割部と通路とに兼用)

Claims (4)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (イ)鉄心 この鉄心は、略筒状をなし、シャフトに固定されてい
    る。鉄心の外周面には、一端から他端まで延びる複数の
    凹部が形成されている。 (ロ)絶縁体。 この絶縁体は、樹脂からなり、前記鉄心の両端面をそれ
    ぞれ覆う2つの端面被覆部、およびこれら2つの端面被
    覆部間に設けられた複数の凹部被覆部を有する。凹部被
    覆部は、板状をなしており、断面形状が前記鉄心の凹部
    の内面の断面形状とほぼ同一に形状されている。そし
    て、凹部被覆部は凹部に嵌め込まれることによって凹部
    の内面を被覆する。 (ハ)コイル。 このコイルは、前記絶縁体の2つの端面被覆部と2つの
    凹部被覆部を介して前記鉄心に巻回されている。上記構
    (イ),(ロ)および(ハ)を備えた回転機用ロータに
    おいて、前記絶縁体を互いに別体である次の(ニ),
    (ホ)および(ヘ)の3つの構成体から構成したことを
    特徴とする回転機用ロータ。 (ニ)一方の端面被覆部と各凹部被覆部のうちの一方の
    端面被覆部に隣接する端部とからなる第1構成体。 (ホ)他方の端面被覆部と各凹部被覆部のうちの他方の
    端面被覆部に隣接する端部とからなる第2構成体。 (ヘ)各凹部被覆部のうちの第1構成体と第2構成体と
    の間の中間部分からなる第3構成体。この第3構成体
    は、前記鉄心の長手方向方向と直交する方向に延びる分
    割部が形成され、この分割部に沿って分割可能である。
  2. 【請求項2】請求項1に記載の回転機用ロータにおい
    て、前記分割部を前記鉄心の長手方向に互いに離して複
    数形成し、各分割部溝によって区分される前記第3構成
    体の各部分の幅を互いに異なる幅にしたことを特徴とす
    る回転機用ロータ。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の回転機用ロー
    タにおいて、前記第3構成体には、前記コイルが巻回さ
    れる側の面に、側縁部から中央側へ向かって 延びるワニ
    スを流し込むための細い通路を形成したことを特徴とす
    る回転機用ロータ。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の回転機用ロータにおい
    て、前記通路を前記分割部として兼用させたことを特徴
    とする回転機用ロータ。
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