JP3098959B2 - 椅子成形方法及びクッション - Google Patents

椅子成形方法及びクッション

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JP3098959B2
JP3098959B2 JP14618396A JP14618396A JP3098959B2 JP 3098959 B2 JP3098959 B2 JP 3098959B2 JP 14618396 A JP14618396 A JP 14618396A JP 14618396 A JP14618396 A JP 14618396A JP 3098959 B2 JP3098959 B2 JP 3098959B2
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chair
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forming
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勇一 玉置
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C49/00Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor
    • B29C49/20Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor of articles having inserts or reinforcements ; Handling of inserts or reinforcements
    • B29C2049/2017Blow-moulding, i.e. blowing a preform or parison to a desired shape within a mould; Apparatus therefor of articles having inserts or reinforcements ; Handling of inserts or reinforcements outside the article
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29LINDEXING SCHEME ASSOCIATED WITH SUBCLASS B29C, RELATING TO PARTICULAR ARTICLES
    • B29L2031/00Other particular articles
    • B29L2031/771Seats

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  • Chair Legs, Seat Parts, And Backrests (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、背、座等の椅子の
主要部位を成形するための、椅子成形方法、及びクッシ
ョンに関するもので、より詳しくは、主に合成樹脂を原
料としてブロー成形にて作られた部位であって、クッシ
ョン、或はパッド等といわれる部材が取り付けられて、
座り心地や、耐久性等の向上が図られる部位の成形方
法、及びこうした部位に取り付けられるクッションに関
する。
【0002】
【従来の技術】従来より、椅子の背や座をブロー成形に
て成形する方法が行なわれてきた。すなわち、合成樹脂
を金型に入れて膨らませることにより、軽くて十分な強
度を有する座や背を成形していた。但し、柔らかさや断
熱性に対する配慮から、これらの座や背にはクッション
(パッドともいわれる)が取り付けられることがある。
【0003】こうした背の一例である背51を図7に示
す。本図は背51を左右方向略中央で切断した図となっ
ている。背51の本体を成す背本体53は、ポリエチレ
ン樹脂をブロー成形したもので、軽量にされている。こ
の背本体53にクッション55が取り付けられている。
クッション55は、合板製の芯材57に、緩衝部59を
取り付け、これら全体を表皮61で覆ったものである。
緩衝部59はウレタンフォーム等の発泡材にて形成さ
れ、適度な柔らかさを持つようにされている。こうして
なるクッション55を背本体53に取り付けていた。こ
の背51と同様にして、座も構成できる。
【0004】このような椅子によれば、合成樹脂のみの
座や背を備えた椅子に比べ、適度に柔らかく、気温が低
いときに座っても冷たさを感じ難い椅子となる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、背51
によれば、クッション55と背本体53との重合面は、
夫々の加工精度の違いにより形状を等しくすることがで
きず、これが両者の密着性を悪化させ、ひいては座り心
地に影響を与えていた。
【0006】また、クッション55を背本体53に取り
付けるには、背本体53の裏よりネジで固定したり、突
起物で引っ掛ける必要があった。本発明はかかる課題に
鑑みなされたもので、背本体(若しくは座本体)とクッ
ションとの密着性が良く、容易に部位を成形でき、しか
も表皮をクッションに貼り易く成形後にそのクッション
が部位から剥がれることがない椅子成形方法、及びこの
成形方法に用いられるクッションを提供することを目的
としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めになされた請求項1に記載の本発明は、椅子の背、若
しくは座等の部位を成形するための椅子成形方法におい
て、前記部位の外周から所定幅を開けて固定可能な大き
で、且つ所要の弾性を有する部材を略板状に成形され
てなる緩衝部、および該緩衝部の、当該クッションが前
記部位に固定された際に露出される側を覆う表皮を備
え、しかも前記緩衝部の、前記露出される側と反対側の
面の外周が、大きく面取りされているクッションを形成
し、前記部位をブロー成形するための金型の、前記クッ
ションの固定位置に対応する箇所に前記クッションを取
り付け、前記金型を用いてブロー成形することにより、
前記部位の成形、並びに該部位に対する前記クッション
の固定を同時に行なうことを特徴とする。
【0008】また請求項2に記載の本発明は、請求項1
に記載の椅子成形方法において、前記金型に対する前記
クッションの取り付けを、該金型において該クッション
を取り付ける箇所から、該金型の外側へ連通する穴を予
め形成しておき、該穴を介して負圧を掛けることにより
行なうことを特徴とする。
【0009】そして請求項3に記載の本発明は、請求項
1または請求項2に記載の椅子成形方法に用いられるク
ッションであって、所要の弾性を有する部材を略板状に
成形されてなる緩衝部と、該緩衝部の、当該クッション
が前記部位に固定された際に露出される側を覆う表皮
と、を備え、しかも前記緩衝部の、前記露出される側と
反対側の面の外周が、大きく面取りされていることを特
徴とする。
【0010】
【発明の実施の形態】請求項1に記載の椅子成形方法
で、例えば椅子の座を成形する際には、次のようにす
る。座のように略板状のものは、通常、厚さ方向に2分
した形状の内面を有する一対の金型を用いる。つまり、
一方が座の表側、他方が座の裏側に対応して内面が加工
された金型を用意し、これにてブロー成形を行なう。従
来の方法では、この金型の間に、高温のパリソン(通
常、熱可塑性樹脂製)を入れて金型で挟み、圧縮空気を
入れることにより、パリソンを膨らませ、座の本体とな
る部位(以下、座本体という)を成形していた。
【0011】これに対し本発明では、金型を座本体に見
たてた際にクッションを固定する位置(当然、これは金
型の内面となる)に、クッションを取り付けた状態でブ
ロー成形を行なう。こうすると、圧縮空気によって膨ら
まされた高温のパリソンが、クッションに貼り付き、座
本体の形成と、座本体にクッションを取り付ける工程と
が1度に完了する。こうすることにより、両者の取付工
程が不要になることはもちろん、密着性も極めて良くな
る。すなわち、ブロー成形によって座本体の、クッショ
ンに対する重合面が形成され、クッションの表面は、こ
の重合面に押されることによって形成されるので、全く
同じ表面形状にされる。
【0012】また、クッションは所要の弾性を有する部
材を略板状に成形してなる緩衝部と、この緩衝部の片面
を覆う表皮とを備えたもので、しかも緩衝部の、表皮で
覆われなかった側の面の外周が、大きく面取りされてい
る。従い、請求項1に記載の椅子成形方法によれば、部
位とクッションとの密着性は非常に良く、こうして作ら
れた座に腰掛ければ座り心地もよい。また両者の取付工
程がいらなくなり、製造時間が短縮できる。特にクッシ
ョンは、従来、座本体の表面形状に合せて加工する必要
があった芯材が不要となり、コストダウンができる。
た、前述のクッションを用いることにより、緩衝部の表
皮を貼られる側が平板状であるため、表皮を貼り易く、
ブロー成形時に金型の形状に合せて成形されるので、座
本体等との密着性に優れる。
【0013】しかも見た目にも、クッションと座本体と
の一体感があり優れた外観となる。以上の効果は、座に
変えて背を成形した場合にも同様に言え、凭れたときに
気持ちのよい背となる。なお「部位」とは、椅子の一部
のみを指し示すのではない。例えば、椅子全体をブロー
成形する場合には、椅子そのものを「部位」と見なし、
これに本発明を適用して、クッションを取り付けても良
い。
【0014】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の椅子成形方法における、金型に対するクッションの
取り付けに関するものである。すなわち、金型において
クッションを取り付ける箇所から、金型の外側へ連通す
る穴を予め形成しておき、この穴を介して負圧を掛ける
ことによりクッションを金型の内面に取り付ける。つま
り、クッションを金型内面に吸着させるのである。こう
することにより、クッションの外面に、薬剤等を付けた
り取り付けのための構成を形成したりすることなく、金
型に仮どめできる、従い、こうしてブロー成形された部
位のクッション外面を、そのまま製品の外面として利用
することができる。
【0015】また、従来より、成形品の外面に突起や角
部を形成するために、金型に内外を連通する穴を設け、
負圧を掛けることは行なわれていた。つまり、この穴を
介してパリソンを外側から吸引することにより、鋭利な
外観にするのである。そしてこれらの設備を流用すれ
ば、クッションを吸着するために、格別新たな設備を導
入する必要が無い。
【0016】また請求項3に記載の本発明は、請求項1
または請求項2に記載の椅子成形方法にて用いられるク
ッションに関するものである。すなわち、請求項2に記
載のクッションは、所要の弾性を有する部材を略板状に
成形してなる緩衝部と、この緩衝部の片面を覆う表皮と
を備えたもので、しかも緩衝部の、表皮で覆われなかっ
た側の面の外周が、大きく面取りされている。表皮が張
られた側は、取付時に臀部の当接される面となる。以
下、表皮が張られた側を表面、その反対側を裏面、面取
りしたことにより形成された面を斜面、面取りを免れて
残された外周を端面と呼ぶことにする。
【0017】このクッションを、前記の金型に取り付
け、座本体や背本体をブロー成形すると、クッションが
圧縮され、裏面、斜面、端面がパリソンに密着する。そ
してパリソンが溶着することで、クッションは、パリソ
ンが冷却され、座本体等に成形されてなるものに固定さ
れる。
【0018】従い、請求項に記載のクッションは、座
本体等に固定される前は、裏面を面取りされた平板状で
あるため、表皮を貼り易く、ブロー成形時に金型の形状
に合せて成形されるので、座本体等との密着性に優れ
る。なお、クッションの裏面を面取りせず、つまりクッ
ションを単なる平板状にすると、ブロー成形後に端面に
残留する応力が非常に大きくなり、座本体等からクッシ
ョンが剥がれ易くなる。ごく一般に見られる面取りのよ
うにわずかしか面取りをしないと、単なる平板に近くな
ってしまう。従って、ある程度大きく面取りした方が良
い。
【0019】つまり、本発明のクッションの面取りの量
を加減することにより、この応力の大きさを調整でき
る。適切な量にすることにより、変形後に剥がれること
がなく、且つ適度な弾力を持ったクッションにすること
ができる。なお、初めから緩衝部を、完成状態の形状に
しておくと、表皮が貼り難く、また座本体等に対する密
着性も悪くなる虞がある。従い、座や背等、任意の部位
に対応できる当該クッションの方が作り易い。
【0020】なお、緩衝部の材料を、パリソン、つまり
請求項1に記載の「部位」と同一の熱可塑性材料にする
と、ブロー成形の際に融合接着されるので、好適であ
る。また、同一の材料でなくとも、相性の良い(冷却時
の収縮率が近い等)材質にて緩衝部を形成するのが望ま
しい。
【0021】
【実施例】以下に本発明の椅子成形方法、並びにクッシ
ョンを適用した一例である連結椅子1を図面と共に説明
する。まず図1は、連結椅子1の斜視図である。本図に
示すように連結椅子1は、3人掛けられるよう椅子1
a、椅子1b、椅子1c、を連結してなる椅子であり、
脚3は椅子1aと椅子1cの真下にのみ各1本設けられ
ている。各椅子1a〜1cの座5は、連結フレーム7の
近傍を軸として跳ね上げ可能になっている(本図では椅
子1aのみが跳ね上げられた状態になっている)。座5
は、そのポリエチレン樹脂製の座本体9の上にクッショ
ン11を固定した構造をしている。このクッション11
の適度な弾力により、長時間座っても疲れ難い座5とな
っている。背13も座5に近い構造であり、ポリエチレ
ン樹脂製の背本体15の、背中が当接される側にクッシ
ョン17を固定した構造をしている。また連結椅子1
は、その両端および各椅子1a〜1cの間に肘掛19が
設けられている。
【0022】次に、座5及び背13について図2を用い
て詳しく説明する。図2は、椅子1aの座5及び背13
のみを取り出して、左右方向略中央にて切断した断面図
である。図2(a)が座5、図2(b)が背13を示し
ている。なお、椅子1b及び椅子1cも、略同様の断面
をしているので椅子1aで代表させている。
【0023】本図に示すように座5の座本体9は、中空
になっており、ポリエチレン樹脂をブロー成形すること
により成形されている。クッション11は、臀部が当た
る部分は軟質塩化ビニールをラミネートしてなる表皮2
1にて覆われ、その他の部分はポリエチレン樹脂フォー
ム(発泡密度0.02〜0.05g/cm3、硬さ0.3kg/cm3)を材料
とする緩衝部23として構成されている。背13も同様
で、ブロー成形して成る背本体15に、緩衝部23’を
取り付け、その外面から表皮21’を被せた姿を呈して
いる。図2(b)と図7とを比較すると分かるようにク
ッション17には芯材57に相当するものがなく、クッ
ション11も同様に芯材がない。
【0024】次に、クッション11について図3を用い
て説明する。図3は、座本体9に固定される前のクッシ
ョン11の断面図であり、図2とは90°向きを変えて
いる。表皮21の位置から分かるように、本図の左側が
臀部が当接される側、右側が座本体9に固定される側で
ある。このクッション11を正面(図1の状態では上
方)から見ると、コーナーにRが付けられた四角形をし
ている。
【0025】本図に示すようにクッション11は、座本
体9に固定される前には平板状にされており、その厚さ
は約20mmである。図2(a)に示したような、表面に
うねりのある形状をしていない。そして表皮21が貼付
されていない側の角が大きく面取りされている。これに
より表皮21が張られていない部分は、表皮21が張ら
れた面の裏面であるA部と、面取りにより形成されたB
部と、端面にて面取りされることなく残されたC部とに
分けられる。この面取りはクッション11の本図におい
て右面の外周全てに対してなされており、従って、本図
に示されていない手前側の端面と、奥側の端面も、C部
が残された状態になっている。なお、C部の、本図にお
いて左右方向の寸法は約3mmにされている。クッション
17は、正面から見た形状が背本体15に対応したもの
になっている点を除き、クッション11と同じである。
すなわち、表皮21’が張られていない面の外周が大き
く面取りされ、A部、B部、及びC部に相当する部位が
形成されている。
【0026】次にクッション11を固定部に固定する工
程を図4を用いて説明する。なお、この工程は座本体9
を成形する工程を兼ねている。従い、クッション11は
座本体9を成形する際に固定される。図4は、クッショ
ン11を座本体9に固定すると共に、座本体9を成形す
る工程を簡略に示したもので、何れも断面図となってい
る。例えば、座本体9の形状を単純化し、クッション1
1は単なる台形にて表している。前述のように座本体9
は、ブロー成形にて成形されるので、座本体9の外形に
対応した内面を有する一対の金型27a、27bが用い
られる。図4(a)はその金型27a、27bが閉じら
れる前の状態、図4(b)は金型27a、27bが閉じ
られ、座本体9が成形される状態、図4(c)は金型2
7a、27bが離された状態である。この金型27a、
27bには、冷却水を通すための穴29(以下、通水穴
29という)が形成されており、特に金型27aについ
ては、内面と外面とを連通する穴31が空けられてい
る。
【0027】まず図4(a)のように、金型27aの穴
31に負圧を掛け、内面にクッション11を吸着する。
本図ではクッション11が金型27aから離れている
が、実際には、クッション11は金型27aに吸い着け
られている。以下、穴31を吸着穴31と呼ぶ。そして
加熱されて軟化したポリエチレン樹脂である母材37を
押出機35によりノズル33内に押し出し、パリソン3
9と呼ばれるチューブ状にする。パリソン39は金型2
7aと金型27bの間に吊下される。
【0028】次に、図4(b)のように金型27a、2
7bを夫々矢印D、Eのように動かす。するとパリソン
39の下部が、金型27a、27bのエッジ43で閉塞
される。そして、穴41から圧縮空気を矢印Fのように
吹き込むと、パリソン39が膨らまされて、金型27
a、27bの内面形状に対応した形状にされる。但し、
金型27a側については、クッション11が金型27a
の内面に吸着されているので、金型27aの内面形状よ
りもやや小さな形状になる。一方、クッション11は、
パリソン39の膨張によって圧縮されると共に、その温
度によってパリソン39(つまり座本体9)の表面に融
合溶着される。こうしてパリソン39が十分膨らみ、ク
ッション11が固定されると、通水穴29に冷却水が流
され、座本体9及びクッション11が硬化される。
【0029】最後に、吸着穴31を介して掛けている負
圧を解除し、図4(c)のように金型27a、27bを
夫々矢印G、H方向に移動させる。すると、所望の形状
に成形された座本体9に、クッション11が固定された
状態で取り出される。すると図4(b)では金型27a
に沿って変形されていたクッション11が、緩衝部23
の反力によって復元される。但し、A部、B部、及びC
部(図3参照)が座本体9に融合溶着されていることに
より、図3の形状には戻らず、また金型27aの内面形
状とも異なる、図2(a)に示したような適度に膨らん
だ形状になる。
【0030】図4(c)の状態から、座本体9の上端を
パリソン39から切り取り、バリ取り等の仕上げ工程
(図示しない)を行なうと、座5の成形が完了する。次
に、こうして成形された座本体9にクッション11が密
着している様子を図5に示す。なお、図4と同様にして
作られた背13についても同時に示す。図5(a)は、
座5の前端部を示す断面図、図5(b)は連結椅子1の
背13の上部である。2点鎖線は、金型27aと座本体
9とで圧縮されたときの表皮21の位置を示している。
【0031】本図に示すように、クッション11は圧縮
された状態においては、緩衝部23が押し潰され、A
部、B部、及びC部は1つの面状になって座本体9に貼
り付く(前述のように、正確には、このとき座本体9自
身も成形されつつある)。このように、緩衝部23のA
部、B部、及びC部の全体に座本体9に融合結合するこ
とによって、表皮21は滑らかな形状となり、表皮21
が緩衝部23から剥がれ難くなる。しかも座本体9にお
いて、クッション11の固定される位置が、周囲より3
〜4mm低くされていることも、表皮21を剥がれ難くく
している。また剥がれる原因としては、表皮21や緩衝
部23の端面が周囲のものに引っ掛かることが挙げられ
るが、周囲より低くされていることにより、引っ掛かり
も防止できる。
【0032】こうして緩衝部23が変形されたまま固定
されることにより、その内部には応力が残り、これが適
度な弾力となって座り心地が良くなる。以上のような成
形方法によって座5や成形すれば、座本体9とクッショ
ン11とを固定させつつ成形するので、両者の密着性は
極めてよい。従い、従来、行なってきたような、芯材の
形状と座本体の形状とのバラツキに対する配慮が、不要
となる。また工程も、クッション11と座本体9とを取
り付ける工程が不要となり、図4に示したように簡略化
されるため、コストダウンが図れる。
【0033】以上、本発明の実施例として、連結椅子1
について説明してきたが、本発明はこうした実施例に何
等限定されるものではなく様々な態様で実施しうる。例
えば、座本体9や背本体15の材質を、連結椅子1では
ポリエチレン樹脂としたが、ブロー成形可能で、椅子を
構成する部材として十分な強度を持っている材質なら
ば、代用することができる。但し、緩衝部23の材料
を、この材質と相性のよいものに変え、十分な固定強度
が得られるようにすべきである。
【0034】また、椅子1a(椅子1b、1cも同様)
では、座本体9や背本体15の、固定される位置を周囲
よりも低くしたが、これを廃止しても良い。この一例を
図6に示す。こうすると、表皮21の剥がれ難さはやや
損なわれるものの、連結椅子1と同様に座り心地が良
く、軽量な椅子とすることができる。
【0035】以上の説明では、背13と座5のみを示し
たが、クッション(またはパッド)が取り付けられる部
材であれば、同様にして成形できる。例えば、肘掛け
や、フットレスト等を成形しても良い。いずれを成形す
るにしても、座5とクッション11との密着性がよいの
と同様に、その本体とクッション等との密着性に優れた
ものを成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例である連結椅子1を示す斜
視図である。
【図2】 連結椅子1の断面図である。
【図3】 クッション11の断面図である。
【図4】 連結椅子1の座5を作る工程を示す説明図で
ある。
【図5】 連結椅子1の背13の上部及び座5の前端部
を示す断面図である。
【図6】 本発明の他の実施例を示す説明図である。
【図7】 従来の椅子の背の一例を示す説明図である。
【符号の説明】
1…連結椅子 5…座 9
…座本体 11、17、55…クッション 13、51…背
15、53…背本体 21、61…表皮 23、59…緩衝部
27a、27b…金型 35…押出機 37…母材
39…パリソン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平1−136718(JP,A) 特開 昭62−251122(JP,A) 特開 平8−230024(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B29C 49/00 - 49/80 B29C 43/18 B29C 45/14 A47C 7/00 - 7/74

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 椅子の背、若しくは座等の部位を成形す
    るための椅子成形方法において、 前記部位の外周から所定幅を開けて固定可能な大きさ
    で、且つ所要の弾性を有する部材を略板状に成形されて
    なる緩衝部、および該緩衝部の、当該クッションが前記
    部位に固定された際に露出される側を覆う表皮を備え、
    しかも前記緩衝部の、前記露出される側と反対側の面の
    外周が、大きく面取りされているクッションを形成し、 前記部位をブロー成形するための金型の、前記クッショ
    ンの固定位置に対応する箇所に前記クッションを取り付
    け、 前記金型を用いてブロー成形することにより、前記部位
    の成形、並びに該部位に対する前記クッションの固定を
    同時に行なうことを特徴とする椅子成形方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の椅子成形方法におい
    て、 前記金型に対する前記クッションの取り付けを、 該金型において該クッションを取り付ける箇所から、該
    金型の外側へ連通する穴を予め形成しておき、該穴を介
    して負圧を掛けることにより行なうことを特徴とする椅
    子成形方法。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の椅子成
    形方法に用いられるクッションであって、 所要の弾性を有する部材を略板状に成形されてなる緩衝
    部と、 該緩衝部の、当該クッションが前記部位に固定された際
    に露出される側を覆う表皮と、 を備え、しかも前記緩衝部の、前記露出される側と反対
    側の面の外周が、大きく面取りされていることを特徴と
    するクッション。
JP14618396A 1996-06-07 1996-06-07 椅子成形方法及びクッション Expired - Fee Related JP3098959B2 (ja)

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